特開2017-62098(P2017-62098A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-62098水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置
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  • 特開2017062098-水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置 図000003
  • 特開2017062098-水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-62098(P2017-62098A)
(43)【公開日】2017年3月30日
(54)【発明の名称】水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置
(51)【国際特許分類】
   F25C 1/00 20060101AFI20170310BHJP
【FI】
   F25C1/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-188680(P2015-188680)
(22)【出願日】2015年9月25日
(71)【出願人】
【識別番号】515267998
【氏名又は名称】石瀧 由利恵
(74)【代理人】
【識別番号】100080654
【弁理士】
【氏名又は名称】土橋 博司
(72)【発明者】
【氏名】石瀧 由利恵
(57)【要約】      (修正有)
【課題】水素ガスや酸素ガスが健康に好適に作用することを活用することができる氷を提供するととともに、生鮮食品の保存に好適なナノバブル入りの氷等をも提供できる水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置を提供する。
【解決手段】加工前原水を供給する貯水槽12および水素ガスないし酸素ガスを供給するガス供給源13と、原水と水素ガスないし酸素ガスとを混合栓を介して給送する給水管15と、該給水管の適所に順次介在させた給送ポンプ16およびナノバブル化装置17(ジェネレータ)と、ナノバブル化した水素水ないし酸素水のバブル槽18と、該バブル槽から供給されるナノバブル化した水素水ないし酸素水を氷結する氷結装置19とを有することを特徴とする水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置11。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工前原水を供給する貯水槽および水素ガスないし酸素ガスを供給するガス供給源と、前記原水と水素ガスないし酸素ガスとを混合栓を介して給送する給水管と、該給水管の適所に順次介在させた給送ポンプおよびナノバブル化装置と、ナノバブル化した水素水ないし酸素水のバブル槽と、該バブル槽から供給されるナノバブル化した水素水ないし酸素水を氷結する氷結装置とを有することを特徴とする水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置。
【請求項2】
加工前原水を供給する貯水槽および水素ガスないし酸素ガスを供給するガス供給源と、前記原水と水素ガスないし酸素ガスとを混合栓を介して給送する給水管と、該給水管の適所に順次介在させた給送ポンプおよびナノバブル化装置と、ナノバブル化した水素水ないし酸素水のバブル槽と、該バブル槽から供給されるナノバブル化した水素水ないし酸素水を氷結する氷結装置と、該氷結装置で得た水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷を容器に投入する氷サーバとを有することを特徴とする水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置。
【請求項3】
前記前記原水と水素ガスないし酸素ガスとを混合栓を介して給送する給水管が、適所に氷菓製造用の添加物を供給する添加物供給部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素ガスや酸素ガスが健康に好適に作用することを活用することができる氷を提供するとともに、生鮮食品の保存に好適なナノバブル入りの氷等をも提供できる水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、水素ガスには活性酸素の中でも体の組織や細胞にダメージを与える「悪玉活性酸素(=ヒドロキシルラジカル)」だけを消去し、善玉の活性酸素の働きを妨げないことが明らかになっており、水素ガスを含有した飲料水が市販されている。
【0003】
一方、特開2006−275441号公報(特許文献1参照)には、原料水に水素ガス、または水素ガスと不活性ガスの混合ガスを溶解させ、製氷することを特徴とする水素ガス含有氷の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−275441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら従来、水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷は何ら提供されていなかった。
したがって、本発明の目的は、水素ガスや酸素ガスが健康に好適に作用することを活用することができる氷を提供するとともに、生鮮食品の保存に好適なナノバブル入りの氷等をも提供できる水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置は、加工前原水を供給する貯水槽および水素ガスないし酸素ガスを供給するガス供給源と、前記原水と水素ガスないし酸素ガスとを混合栓を介して給送する給水管と、該給水管の適所に順次介在させた給送ポンプおよびナノバブル化装置と、ナノバブル化した水素水ないし酸素水のバブル槽と、該バブル槽から供給されるナノバブル化した水素水ないし酸素水を氷結する氷結装置とを有することを特徴とするものである。
【0007】
また本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置は、加工前原水を供給する貯水槽および水素ガスないし酸素ガスを供給するガス供給源と、前記原水と水素ガスないし酸素ガスとを混合栓を介して給送する給水管と、該給水管の適所に順次介在させた給送ポンプおよびナノバブル化装置と、ナノバブル化した水素水ないし酸素水のバブル槽と、該バブル槽から供給されるナノバブル化した水素水ないし酸素水を氷結する氷結装置と、該氷結装置で得た水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷を容器に投入する氷サーバとを有することをも特徴とするものである。
【0008】
本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置において、前記原水と水素ガスないし酸素ガスとを混合栓を介して給送する給水管が、適所に氷菓製造用の添加物を供給する添加物供給部を設けたことをも特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
[水素ガス充填]
悪玉の活性酸素が過剰に発生して体内にたまってしまうと、細胞酸化(サビ)、細胞破壊、DNA損傷等、様々な病気や老化、生活習慣病を含めた疾患の原因にもなっているといわれている。それらの悪玉の活性酸素も水素と結合して中和(還元)され、素早く消去される。
[悪玉の活性酸素と善玉の活性酸素]
活性酸素には善玉と悪玉の2種類あり、善玉は体外から侵入してきた細菌やウイルスを、白血球がこの活性酸素を使用して攻撃し除去するといわれている。
したがって、慢性的な酸欠状態であるとされている都会では、そこで生活し、仕事をしている人々に「気軽に酸素を効率よく」補給することが必要である。
そして、スポーツ競技者のパフォーマンス向上や長距離ドライブ時のリフレッシュによる眠気解消等を図ることができる。
[ナノバブル入り氷の効果]
氷内に閉じ込められた水素ガスないし酸素ガスのナノバブルは、時間の経過や輸送時の振動などの影響を受けないため、ナノバブル入り氷の摂取時まで品質を維持できる。
もちろん、目的に合わせて水素ガス・酸素ガスを選んで原水と混合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置の実施の形態を示すブロック図である。
図2】本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置で得たナノバブル入り氷のサーバの概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置の実施の形態を、図1および図2に基いて詳細に説明する。
本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置で得たナノバブル入り氷は、水素ガスまたは酸素ガスを含有してなるものであり、例えば原料水に大気圧以上の圧力で水素ガスまた酸素ガスを溶解させ、さらにナノバブル化装置で微細な気泡入りのナノバブル水を生成した上、製氷する方法により得られるものである。
原料水としては特に制限されないが、例えば地下水、水道水、純水などが挙げられ、このうち、地下水や水道水が使い勝手がよい。
【0012】
図1において、水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置11は、加工前原水を供給する貯水槽12および水素ガスないし酸素ガスを供給するガス供給源13を備えている。そして、貯水槽12から前記原水を、ガス供給源13から水素ガスないし酸素ガスを、混合栓14を介して混合状態で給水管15内を給送する。
【0013】
なお、前記給水管15の適所には、順次給送ポンプ16およびナノバブル化装置(ジェネレータ)17が介在させてある。
前記ナノバブル化装置(ジェネレータ)17は、たとえばステンレス材等の耐圧性と耐水性に優れた素材から形成され、軸心を上下方向に向けた筒状体である。上端面および下端面ともに閉成されていて、上端面には供給口が設けられ、下端面には吐出口が設けられる。
このようなナノバブル化装置(ジェネレータ)17の詳細は、特開2008−246486号公報等に示されている。
前記ナノバブル化装置(ジェネレータ)17によって水素ガスないし酸素ガスが溶解されたナノバブル入り水においては、溶存水素濃度としては、0.02mg/リットル以上、好ましくは0.05mg/リットル以上が望ましい。
【0014】
前記ナノバブル化装置(ジェネレータ)17で生成されたナノバブル化した水素水ないし酸素水は、次にバブル槽18に貯留される。そして、該バブル槽18から供給されるナノバブル化した水素水ないし酸素水は、氷結装置19によって氷結される。
このようにナノバブル化した水素水ないし酸素水を製氷する方法としては、特に制限されず、圧縮器、凝縮器及び蒸発器を冷媒が循環する公知の氷結装置19を用いて製造することができる。また、製氷速度は、5分以内、好ましくは3分以内に凍結させる急速冷却冷凍とすることが、ナノバブル中に含有する水素ガスないし酸素ガスの減少を抑えることができる点で好ましい。また、氷の形態としては、塊状またはブロック状のものが、同様に氷中に含有する水素ガスないし酸素ガス入りのナノバブルの減少を抑えることができる点で好ましい。
【0015】
本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷において、ナノバブル入り氷内に含有する水素ないし酸素濃度は、概ね25℃、1気圧下、0.02〜0.5mg/リットルである。水素ガスないし酸素ガス含有ナノバブル入り氷の溶存水素・酸素濃度は、水素ガス、酸素ガス含有氷を密閉容器に入れ、所定時間経過後の溶解水を溶存水素計等で測定する公知の方法で確認することができる。
【0016】
前記氷結装置19で得た水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷は、珈琲サーバ21等に適用することができる。
すなわち図2に示すように、前記ナノバブル化装置(ジェネレータ)17から送られてくるナノバブル水は、氷結装置19によって氷結された上、適宜氷サーバ23を介して所定サイズの容器22に投入される。
そして、水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷を投入された容器22を珈琲サーバ21にセットして珈琲を注入すれば、水素ガスないし酸素ガス含有ナノバブル入り氷の入った珈琲を提供することができる。
もちろん、珈琲サーバ21にナノバブル入り氷の吐出機能を追加することもでき、ナノバブル入り氷の入った珈琲を提供することができる珈琲サーバ21を極めて簡便に実用化することができる。
【0017】
図1に示すように、本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置は、前記原水と水素ガスないし酸素ガスとを混合栓14を介して給送する給水管15に、その適所に氷菓製造用の添加物を供給する添加物供給部20が設けられている。
この添加物供給部20から供給される氷菓製造用の添加物としては、種々の果汁等からなるジュースや甘味料、ミルクやチョコレート、その他の添加物を挙げることができる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
以上の構成を備えた本発明の水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置は、例えばサーバで供給される水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷について説明したが、それ以外の供給手段で供給される水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造にも適用できることは勿論である。
また、生鮮食品の保存に好適なナノバブル入りの氷等をも提供できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0019】
11 水素ガスないし酸素ガス含有のナノバブル入り氷の製造装置
12 貯水槽
13 ガス供給源
14 混合栓
15 給水管
16 給送ポンプ
17 ナノバブル化装置(ジェネレータ)
18 バブル槽
19 氷結装置
20 添加物供給部
21 珈琲サーバ
22 容器
23 氷サーバ
図1
図2