【課題】第一者の金融預金口座情報が決済サービスに対して一度入力され、第一者の金融預金口座の将来の使用に向けて情報の再入力を必要としない金融取引を行う方法を提供する。
【解決手段】金融取引を行う方法は、第一者の金融預金口座情報が、例えば、決済サービスに対して単一の初期入力で一度入力されることを含む。第二者に決済サービスを使用して資金を転送するための第一者の金融預金口座の将来の使用に向けて、第一者の金融預金口座情報は、決済サービスに対して再度入力する必要はない。第二者の個人識別情報が入力され、決済サービスを使用して第一者の金融預金口座から第二者の預金口座に資金が転送される。
前記第一者の金融預金口座は、銀行預金口座、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、及び第三者資金源のうちの少なくとも1つから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記第一者の金融預金口座情報を入力する段階は、該第一者の金融預金口座情報を入力することができるいずれかのシステム又はデバイスによって達成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記決済サービスとの関連付けを有するように前記第一者によって選択された前記金融預金口座は、モバイルデバイスの使用、銀行端末から、及びオンラインで行われたもののうちの少なくとも1つによって該決済サービスに入力されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記金融取引カードは、クレジット金融取引カード、デビット金融取引カード、ギフト金融取引カード、資金転送金融取引カード、及び資金の転送を実行することができる他のタイプの支払い認証部分のうちの少なくとも1つから選択されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
前記第一者のモバイルデバイスは、少なくとも信号を受信し、必要であれば該信号を復号し、前記第二者金融機関又は決済ネットワークと情報を交換して買い手及び/又は売り手の預金口座情報を検証し、かつ前記取引を行うことができるソフトウエア、ファームウエア、ハードウエア、又はその組合せのうちの少なくとも1つを含む携帯式電子デバイスであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
前記第一者のモバイルデバイスは、携帯電話、アップルのiPhone、iPod、iPad、iTouch、GoogleのAndroidデバイス、及びこれらのいずれかと同じ機能性を提供するデバイスのうちの1つであることを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
前記第二者が決済システムとの関連付けを持たない時に、前記第一者の金融預金口座からの資金の転送の前にテキストメッセージが該第二者に送られることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記テキストメッセージに応答して、前記第二者は、受諾又は拒否し、かつ前記決済システムとの関連付けを有することを決定することを特徴とする請求項20に記載の方法。
前記第一者の金融預金口座は、銀行預金口座、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、及び第三者資金源のうちの少なくとも1つから選択されることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この手法を一例としてかつ制限ではなく同様の参照番号が類似の要素を示す添付図面の図に示す。本発明の開示における「実施形態」又は「一実施形態」又は「一部の実施形態」への言及は、必ずしも同じ実施形態へのものではなく、このような参照は少なくとも1つを意味することに注意されたい。
【0013】
個人が磁気ストライプカードをモバイルデバイスに接続したカード読取器に通してスワイプすることによって金融取引を完了することを可能にするシステム及び方法を考える新しい手法を提案する。本発明のシステム及び方法は、(i)ユーザが報酬ポイント又はクレジットで払うように選択することを可能にし、(ii)クレジットカード兼デビットカードであるものであり、(iii)詐欺保護がカードに内蔵され、(iv)磁気ストリップではなく一体型チップを有するなどと特徴付けられる金融取引カードと共に使用することができることが認められるであろう。一体型チップを有するカードの例では、カードは、電流が供給された時にカード上に記憶された情報を示す信号で応答する電気コネクタを有する。読取ヘッドは、このタイプのカードとは使用されない。
【0014】
ここでは、金融取引は、1人の人から別の人への支払い金額を受け取るか又は送ることを伴うあらゆる取引とすることができる。磁気ストライプカードには、クレジットカード、デビットカード、又は金融取引を実行することができる他のタイプの支払い認証部分を含むことができるが、これらに限定されない。カード読取器のサイズは、モバイルデバイスとの接続に向けて携帯可能であるように小型化される。カード読取器は、単一のスワイプで最小限のエラーでカードの磁気ストリップ内に符号化されたデータを確実に読み取って、モバイルデバイスに読まれるデータに対応する信号を供給するように構成され、モバイルデバイスは、次に、カード読取器からの着信信号を復号して金融取引を完了する店頭デバイスとして作用する。このような手法により、人は、マイクロ−販売業者(受取人又は第二者)又は買い手/顧客(支払人又は第一者)になることができ、高価なカード読取デバイス又はソフトウエアを購入せず済む。
【0015】
図1は、モバイルデバイスに接続した小型化されたカード読取器を通じた支払人と受取人間の金融取引をサポートするシステム図の例を示している。図では構成要素を機能的に別々に示すが、このような説明は、単に例示を目的としたものに過ぎない。この図に描かれた構成要素は、任意に組み合わせるか、又は別々のソフトウエア、ファームウエア、及び/又はハードウエア構成要素に分割することができることが明らかであろう。このような構成要素は、組合せ又分割の方法と無関係に、同じホスト又は複数のホスト上で実行することができ、複数のホストは、1つ又はそれよりも多くのネットワークにより接続することができることも明らかであろう。
【0016】
図1の例では、システムはモバイルデバイス100、モバイルデバイス100に接続した小型化されたカード読取器10、モバイルデバイス100上で全て実行される復号エンジン110、ユーザ対話エンジン120、及び取引エンジン130を含む。更に、システムは、取引エンジン130に全て結合されたユーザデータベース140、製品又はサービスデータベース150、及び取引データベース160のうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0017】
本明細書で使用する時に、エンジンという用語は、目的を達成するのに使用されるソフトウエア、ファームウエア、ハードウエア、又は他の構成要素を指す。エンジンは、典型的には、不揮発性メモリ(2次メモリとも呼ばれる)に記憶されたソフトウエア命令を含むことになる。ソフトウエア命令が実行された時に、ソフトウエア命令の少なくとも部分集合が、プロセッサによりメモリ(1次メモリとも呼ばれる)内に取り込まれる。プロセッサは、次に、メモリ内のソフトウエア命令を実行する。プロセッサは、共有プロセッサ、専用プロセッサ、又は共有又は専用プロセッサの組合せとすることができる。一般的なプログラムは、通常はドライバの実行を必要とするハードウエア構成要素(I/Oデバイスのような)の呼び出しを含む。ドライバは、エンジンの一部と考えられる場合もあれば、考えられない場合もあるが、その区別は大して重要ではない。
【0018】
本明細書で使用する時に、データベースという用語は、集中型か分散型か、又は関連型か否かに関わらず、データを記憶するあらゆる公知の又は有利な手段を含むように広義に使用される。
【0019】
図1の例では、携帯式カード読取器10が接続されたモバイルデバイス100には、アップルのiPhone(登録商標)のような携帯電話、アップルのiPod(登録商標)タッチ、アップルのiPadのような他の携帯式電子デバイス、及びGoogleのAndroidオペレーティングシステムベースのモバイルデバイス、及び少なくとも信号を受信し、必要であれば復号し、買い手及び/又は販売業者の預金口座情報を検証するために取引サーバで情報を交換し、取引を行って領収書を生成することができるソフトウエア、ファームウエア、ハードウエア、又はその組合せを含むあらゆる他の携帯式電子デバイスを含むことができるが、これらに限定されない。モバイルデバイス100の一般的な構成要素には、フラッシュROMのような持続性メモリ、SRAMのようなランダムアクセスメモリ、カメラ、バッテリ、LCDドライバ、ディスプレイ、携帯電話のためのアンテナ、スピーカ、Bluetooth(登録商標)回路、及びWIFI回路があるが、これらに限定されず、持続性メモリは、モバイルデバイスのためのプログラム、アプリケーション、及び/又はオペレーティングシステムを含むことができる。
【0020】
本発明の一実施形態において、システムには、モバイルデバイス100上で実行される取引エンジン130が供給される。買い手と売り手間の金融取引に応答して、モバイルデバイス100は、金融取引からの情報又は取引において買い手によって使用される金融取引カードに関連する情報を含むがこれらに限定されない選択された情報を受け入れる。更に、金融取引デバイスを利用することができる。金融取引デバイスの非限定的な例には、バンド、RFIDチップ、携帯電話、バイオマーカなどがあるが、これらに限定されない。この情報の少なくとも一部は、取引を許可するために、第三者金融機関又は決済ネットワークで伝えられる。買い手は、支払いの確認を受信する。支払い確認は、決済サービスによるリアルタイムのものとすることができる。
【0021】
支払い確認は、買い手の選択の通信チャンネルで行うことができる。非限定的な例として、支払いの確認は、電子メール、SMSメッセージ、ツイート(ツイッタを通じて配信されるメッセージ)、インスタントメッセージ、ソーシャルネットワーク内の通信のような少なくとも1つから選択された形の電子通知とすることができる。
【0022】
取引に応答して、詐欺を防止するために買い手が金融取引カードを使用することを許可される検証が行われる。買い手によって行われた購入に十分の資力があるという検証がある可能性がある。
【0023】
一実施形態において、金融取引カードを使用する許可された買い手が、金融取引時に販売業者と共に存在することが決定される。
【0024】
小型化されたカード読取器
図1の例では、小型化されたカード読取器10は、買い手によりスワイプされているカードの磁気ストライプに符号化されたデータを読み取って、信号プラグ18を通じてモバイルデバイス100に読み取られるデータに対応する信号を送るように構成される。この信号は、モバイルデバイス100において完全にとまではいかないが少なくとも部分的に復号される。
【0025】
カード読取器10のサイズは、モバイルデバイスとの接続に向けて携帯可能であるように小型化される。非限定的な例に対して、カード読取器10のサイズは、1.5’’未満の全長に小型化することができる。更に、小型化されたカード読取器10は、モバイルデバイス100によって行われた売り手に独特のフィルタリングを破ることによって単一のスワイプを通じて最小限のエラーで確実にカードを読み取るようにも設計される。この広義の概要は、この処理の構成要素が異なる実施形態において表されるので非限定的であることが意図されたことに注意されたい。例えば、復号エンジン110は、
図13に示すように、復号システム42としてカード読取器10内に埋め込むことができる。
図2は、小型化されたカード読取器10の外部構造図の例を示している。図では構成要素を機能的に別々に示すが、このような説明は、単に例示を目的としたものに過ぎない。この図に描かれた構成要素は、任意に組み合わせるか、又は別々のソフトウエア、ファームウエア、及び/又はハードウエア構成要素に分割することができることが明らかであろう。
【0026】
図2の例では、小型化されたカード読取器10は、スロット14、スロット14の壁上に埋め込まれた読取ヘッド16、ハウジング12から外延する信号プラグ18、及び任意的なパッシブID回路22を有するハウジング12を少なくとも含むように示されている。
【0027】
図3(a)は、小型化された設計の実際のカード読取器の例を示し、
図3(b)は、幅約0.5’’の小型化されたカード読取器の他の例を示している。
【0028】
カード読取器10はスロット14を含み、かつモバイルデバイス100のサイズに対して小型化される。一部の実施形態において、ハウジング12は含まれない。
【0029】
一実施形態において、スロット14は、読取ヘッド16とスワイプ中の金融取引カードの磁気ストライプ間の接触を維持するように構成される。信号は、モバイルデバイス100において復号される。復号は、信号内のパルスを判断してパルスの少なくとも一部を文字に変換することを含む。一実施形態において、スロット14は、1mm未満の幅を有する。スロット14の幅は、信号を生成する間に金融取引カードのスワイプ成功を可能にするのに十分である。スロット14の幅は、信号プラグ18又は出力ジャックと読取ヘッド16間に、又はモバイルデバイス100で、過剰なトルクによる損傷に引き起こすのに十分なトルクを作成することなくスワイプ成功を可能にするようにサイズ設定される。スロット14が広すぎる場合に、信号を生成するスワイプ成功をもたらすことはより困難である。漏れ、すなわち、生成されたデータが不十分である場合に、得られる信号は、要求にかなうものではない。スロット14が狭すぎる場合に、金融取引カードをスワイプすることができない。スロット14のサイズは、上述のように、トルクを低減するように選択される。更に、一実施形態において、出力ジャック18は、モバイルデバイス100において出力ジャック18の結合先であるポートに対して完全にとまではいかないが少なくとも部分的に回転可能である。復号は、エラー検査を含む。一実施形態において、復号は、信号内のデータが金融取引カードからのものであることを検出し、開始及び終了のセンチネルを見て、パルスのパターンから信号内のデータを再構成すること含む。
【0030】
本発明の一実施形態において、モバイルデバイス100は、オーディオ入力ポート及びライン入力ポートを有する。一実施形態において、モバイルデバイスのオーディオ入力ポート又はライン入力ポートでの信号のサンプリングレートは、少なくとも15kHzである。様々な他の実施形態において、オーディオ入力ポート又はラインインポートでの信号のサンプルレートは、少なくとも20kHz、少なくとも25kHz、少なくとも30kHz、少なくとも35kHz又は少なくとも40kHzとすることができる。
【0031】
一実施形態において、スロット14は、読取ヘッド10により読み取られたデータの精度及び信頼性を維持するために金融取引カードがスワイプされてスロット14に通された時に読取ヘッド10上で印加されるトルクを低減するような向きに配置及び寸法決めされる。
【0032】
図2の例では、指のタッチでユーザが感じかつ認識することができるハウジングの片側上のロゴのような織り目加工と共に、カード読取器10のハウジング12は、スロット14と非対称に設計される。カードを適切にスワイプするには、ユーザが読取器又はカードを実際に見なくても読取器の正しい側を簡単に識別してカードをスワイプしてスロット14に通すことができるようにハウジング12の織り目加工側面をカードの織り目加工(前面)側面と適合させる方がよい。目が不自由な人でさえも、読取器の織り目加工側をカードの織り目加工側と適合させることによって正しくカードをスワイプすることができる。
【0033】
図2の例では、スロット14は、ストライプがスロット14に内に収まるように、磁気ストライプを有するカードを受け入れるのに十分な広さ及び十分な深さである。より重要なことに、スロット14は、読取ヘッド16により読み取られるデータの精度及び信頼性を維持するためにカードがスワイプされてスロット14に通された時に読取器10の上で印加されたトルクを低減するように構成される。カード読取器10のサイズが小型化されたので、スロット14も、スロット14に挿入されるカードの長さを有意に下回る長さを有する。
【0034】
カードの磁気ストライプ上のデータを正しく読み取るために、読取ヘッド16は、カードがスロット14を通過する時にストライプとの接点を維持すべきである。カードがスワイプ中に揺れ動いた場合に、ストライプを有するヘッド12のアラインメントは損なわれる可能性がある。スロット14の長さ、すなわち、カードがスワイプされてスロット14に通されるカード通路が短縮された時に、揺動及びヘッドアラインメントが本質的な問題になる可能性がある。
図4(a)に示すように、磁気ストライプカードが、カードの基部が平坦底部部分に当たらずにスワイプされた場合に、磁気ストライプは、カードがスワイプされて平坦な基部15を有するスロット14に通された時に読取ヘッド16に整列しないことになる。
【0035】
一部の実施形態において、スロット14の基部15は、揺動の問題に対処するために読取ヘッド16と磁気ストライプ間の接点を増大させるためにR部で平坦な基部から湾曲した基部に変更することができる。
図4(b)に示すように、読取ヘッド16は、湾曲した基部15により導入される接触の段階的な変化による何らかの付加的なエラーがあっても磁気ストライプとの接触を維持することができる。
【0036】
図5は、カード読取器10の一部としての信号プラグ18の例を示している。ここでは、信号プラグ18は、オーディオプラグ、電話プラグ、プラグプラグ、ステレオプラグ、ミニプラグとしても公知であるTRS(先端部、リング、スリーブ)コネクタ、又はミニステレオオーディオコネクタを含むことができるが、これらに限定されない。信号プラグ18は、3.5mm又は2.5mmである小型化されたバージョンのような異なるサイズで形成することができる。
【0037】
一部の実施形態において、信号プラグ18は、ハウジング12内に引込み可能にすることができる。一部の実施形態において、信号プラグ18は、ケースを有するか又は窪んだ接続ソケットを有するモバイルデバイス100との接続に適合するように読取器のハウジング12から突出するように構成され、ソケットには、マイク入力ソケット又はモバイルデバイスのラインインオーディオ入力を含むことができるが、これらに限定されない。
【0038】
一部の実施形態において、カード読取器10のハウジング12は、読取器がカード読取器10の接続相手であるモバイルデバイス100の機能を妨げないようにプラスチックのような非導電材料で製造される。材料のこのような選択は、重要であり、その理由は、iPhone4(登録商標)のような特定のモバイルデバイスの外部ケースは、導電性であり、かつデバイスのアンテナとして機能するからであり、この機能は、デバイスの金属ケースが導電材料で製造されたカード読取器のハウジングと接触した場合に潜在的に妨げられる可能性がある。
【0039】
図6(a)は、小型化されたカード読取器の内部構造図の例を示している。図では構成要素を機能的に別々に示すが、このような説明は、単に例示を目的としたものに過ぎない。この図に描かれた構成要素は、任意に組み合わせるか、又は別々のソフトウエア、ファームウエア、及び/又はハードウエア構成要素に分割することができることが明らかであろう。
【0040】
図6(a)の例では、カード読取器10のハウジング12内部構造は、少なくとも、埋め込まれた回路を有する読取ヘッド16及び読取ヘッド16を支持するバネ構造20を含むように示されている。
図6(b)は、実際の小型化されたカード読取器の内部構造の例を示している。
図6(c)は、読取ヘッド16の分離された構成要素及び実際の小型化されたカード読取器に使用されるバネ構造20の例を示している。
【0041】
図6(a)〜
図6(c)の例では、非限定的な例として誘導ピックアップヘッドとすることができる読取ヘッド16は、カードの磁気ストライプに記憶されたデータを検出し、接続したモバイルデバイス100に供給する。より具体的には、カードの磁気ストライプがスワイプされてスロット14に通されて読取ヘッド16と接触している時に、カード読取デバイス10は、読取ヘッドの内側に埋め込まれた検出回路を通じて、カードの磁気ストライプに記憶されたデータ又は情報の1つ又はそれよりも多くのトラックを読み取る。ここでは、磁気ストライプに記憶されたデータは、ISO 7811規格に説明されているような磁気転移の形態とすることができる。カードが読取ヘッド16を通過する時に、データを表す磁気転移は、読取ヘッド16とストライプ間のこのような相対的な移動(ホール効果と呼ぶ)のために読取ヘッド16のコイル(図示せず)内で電圧又は波形を誘発し、読取ヘッド16内側の抵抗器(図示せず)は、波形の振幅を設定する。この波形は、カード読取器10と接続したモバイルデバイス100のマイクにより登録されたソケットに信号プラグ18を通じて送られる。
【0042】
一部の実施形態において、カード読取器内の読取ヘッド16は、読取ヘッド内に含まれる必要があるピンが1つのみであるので、コンパクト読取ヘッド16を小型化してその構造的複雑性を低減するように磁気ストライプからデータの1トラック(あらゆるトラック1又は2であるが両方ともではない)のみを読み取ることができる。
図7(a)〜
図7(b)は、それぞれ、カードが順方向及び逆方向にスワイプされてスロット14に通された時に読取ヘッド16により磁気ストライプのトラック1(従来の読取ヘッドによりのような両方のトラック1及び2ではなく)から読み取られたデータの波形の例を示している。
【0043】
一部の実施形態において、カード読取器10のハウジング12のサイズ又は厚みは、単一の読取ヘッド16だけを収容するのに十分な狭さであるように構成される。このような設計は、たとえハウジング12がいたずらされても付加的な回路をカード読取器10に追加することができないいたずら防止機能付きであることが意図されており、このようないたずらは、カード読取器を機能不能にするものである。
【0044】
図6(a)から
図6(c)の例では、バネ構造20は、ネジなしに読取ヘッド16に取り付けられた可撓性のバネであり、それによって読取ヘッドは、カード読取器10のハウジング12に吊される。ここでは、バネ20は、ネジを通じてハウジング12に接続するか、又はネジを使用せずにプラスチック製ハウジング12に溶接することができる。カードが小型化されたカード読取器上の読取ヘッド16を通過する時に、カード曲げ又はミスアラインメントがあれば、読取ヘッドは、磁気との接触を失う。バネ20により、吊された読取ヘッド16は、スワイプされているカードのストライプを追跡するために接触圧を維持しながら旋回することができる。バネ20は、小型化されたカード読取器10に収まるのに十分な小ささであり、しかも、ストライプ中に良好な接触を維持するのに十分に強力であるように設計される。従来のバネ構造と異なり、バネ20は、バネの全体的な形態の内側に読取ヘッド20の支持体を位置決めし、それによってバネは、1つの支持体を移動可能にする必要がなく屈曲することができる。
【0045】
図8は、小型化された携帯式カード読取器に通る磁気ストライプを有するカードのスワイプをサポートする処理の例の流れ図を示している。この図は例示を目的として特定の順番で機能的な段階を示すが、処理は、段階の特定の順番及び構成には限定さない。当業者は、この図に描かれた様々な段階を省略したり、様々な方法で再編成し、組合せ、及び/又は適応させることができることを認識するであろう。
【0046】
図8の例では、流れ
図800は、ブロック802で開始され、小型化されたカード読取器は、カードスワイプ中に読取ヘッドと磁気ストライプ間の十分な接触をもたらすように構成する。流れ
図800は、ブロック804に引き続き進み、磁気ストライプを有するカードをスワイプして小型化されたカード読取器のスロットに通す。流れ
図800は、ブロック806に引き続き進み、読取ヘッドは、磁気ストライプに記憶されたデータを確実に読み取って、磁気ストライプに記憶されたデータを示すアナログ信号又は波形を生成する。流れ
図800は、ブロック808に引き続き進み、波形の振幅を読取ヘッドの内側の回路により設定する。流れ
図800は、ブロック810で終了し、設定された波形を信号プラグ18を通じて小型化されたカード読取器と接続したモバイルデバイス100に供給する。
【0047】
一部の実施形態において、カード読取器10のハウジング12は、信号プラグ18を通じてモバイルデバイス100により電力が供給されたパッシブID回路22を更に封入することができ、パッシブID回路22は、カード読取器がモバイルデバイスに接続され(かつ電力が投入され)た時に、一度だけモバイルデバイス100にカード読取器の固有のIDを送信する。両方とも同じハウジング12内で一体化されているが、パッシブID回路22は、上述の読取ヘッドのカードスワイプ機能に干渉することなく、独立してかつ読取ヘッド18とは別々に機能する。
【0048】
図9は、カード読取器内に埋め込まれたパッシブID回路図の例を示している。
図9の例では、パッシブID回路22は、少なくとも5つの主なサブシステム/構成要素、すなわち、固有IDストレージ24、固有IDストレージ24から固有のIDを読み取って送信する通信サブシステム26、電力を供給して通信モバイルデバイス100を可能する電力サブシステム28、回路を通じて信号プラグ18に信号を経路指定する経路サブシステム30、及び異なるシステム間の通信を編成する制御ユニット32を含むことができる。これらのサブシステムの全ては、ハードウエア、ソフトウエア、又はその組合せに実行することができる。通信サブシステム26、電力サブシステム28、及び読取ヘッド16は、モバイルデバイスとの接続に向けて同じ信号プラグ18を共有する。この図に描かれた構成要素は、任意に組み合わせるか、又は別々のソフトウエア、ファームウエア、及び/又はハードウエア構成要素に分割することができる。
【0049】
図9の例では、固有IDストレージ24は、カード読取器の固有のIDを含むメモリである。固有IDストレージ24は、通信サブシステム26によりアクセス可能なバイトを含むあらゆる持続性メモリとすることができる。
【0050】
図9の例では、電力サブシステム28は、デジタル回路を利用してより高いレベルに人工的に電力の電圧を上げる修正チャージポンプを構成する。通常のチャージポンプ作動には、大きな電流が必要であり、大きな電流は、次に、いくつかのコンデンサ内に供給され、切換論理回路は、直列構成と並列構成の間でコンデンサを切り換える。
図10の例では、電力は、接続した構成要素の検出のためのものであるモバイルデバイスによって供給されるバイアス電圧である。それは、名目上1.5Vであり、2kΩ抵抗器を通じて供給され、結果として750μAの最大電流になる。電力サブシステム28の機能の方法の詳細を
図11に説明する。
【0051】
標準的な作動において、経路サブシステム30は、電力サブシステム28にモバイルデバイス100のバイアス電圧を誘導するように構成される。電力サブシステムがシステム電圧にバイアス電圧を変換した後に、制御ユニット32は作動させることができる。制御ユニット32は、モバイルデバイス100への通信サブシステム26アクセスを可能にするように経路サブシステム30を構成する。通信サブシステム26は、固有IDストレージ24から固有のIDを中継する。制御ユニット32は、次に、モバイルデバイス100へのカード読取回路16アクセスを可能にするように経路サブシステム30を構成する。
【0052】
図10は、ユーザ体験に供されるパッシブID回路22の付加的な構成要素を含む概略図の例を示している。これらの付加的なシステムは、モバイルデバイス100が、カード読取器10が電力サイクル中に切り離されたことを察知することを防止する。これらの付加的なシステムは、固有IDストレージ24から送られた固有のIDが設計者により指定されたように送られるようにもする。この特別な特徴セットは、モバイルデバイス100が切断を察知しないように電力サイクル、偽の負荷36にデバイスを強制する放電サブシステム34、及び電力サイクル間のカード読取器10挙動を管理するモニターシステム38を構成する。
【0053】
図10の例では、通信サブシステム26は、制御ユニット32及び固有IDストレージ24と接続した信号ドライバを含む。モバイルデバイス100に一度だけIDを送るシステムの非限定的な例では、制御ユニット32が起動した後に、通信サブシステム26は、モニターサブシステム38内のステータスビットを検査する。初めてこの処理が行われた時に、ステータスビットは設定されない。ステータスビットが設定されていない時に、IDが直ちに送られる。
図12は、この処理の非限定的な例の詳細流れ図を含む。一実施形態において、制御ユニット32は、モニターサブシステム38においてステータスビットに書き込む。次に、放電システム34を使用して自己リセットする。この時間中に、経路サブシステム30は、カード読取器10でモバイルデバイス100が切断を検出するのを防止する偽の負荷に信号路を誘導するように構成される。電力サブシステム28が電力サイクルを完了した状態で、制御ユニット32は、ステータスビットを読み取る。ステータスビットがクリアされることが分ると、カード読取回路16に信号路を誘導するように経路サブシステム30を構成する。制御ユニット32は、次に、システムを極めて低い電力状態(ここからスリープ状態と呼ぶ)にする。モニタリングサブシステム38のみが、アクティブなままである。モニターサブシステム38は、電力サイクルの前の何らかの時間(実施に依存する時間)でスリープ状態からシステムを起こす。制御ユニット32は、モニタリングサブシステム38によりシステムが起きていることを通知される。制御ユニット32は、次に、読取器がまだ接続されたことを示す電圧が偽の負荷で検出された場合に限り、モニターサブシステム38上でステータスビットを設定する。制御ユニット32は、次に、電力サイクルを強制する。
【0054】
図11は、
図10に示すパッシブID回路22の実施の例を示している。一部の実施形態において、電力サブシステム28は、並列の複合コンデンサを有する。電圧遮断器(例えば、ツェナーダイオードのような)及びラッチが、並列と直列配置間の遷移をトリガするのに使用される。ラッチが切られると、電力サブシステム28は、複合電圧が約.4VでCMOSトリガゲート電圧よりも小さくなるまで直列配置のままである。この時に、パッシブID回路22がリセットして固有のID送出処理が再び始まる。
【0055】
図11の例では、経路サブシステム30は、パッシブID回路22の様々なサブシステム間の切り換えに向けて制御ユニット32により制御される複数のラッチを含む。パッシブID回路22が作動中である時に、デフォルト構成により電力サブシステム28の修正チャージポンプ(回路名)に信号プラグ18を通じて出力信号が割り当てられる。修正チャージポンプ28の電力を切断するラッチがトリガされた後に、制御ユニット32は、読取ヘッド16から通信サブシステム26まで信号プラグ18を経路指定し、固有IDストレージ24内のステータスビットを検査した後に信号プラグ18を通じて固有のIDを送信する。経路サブシステム30は、次に、固有IDストレージ24内ステータスビットに書込み、かつ電力サブシステム28を放電させる。
図12は、パッシブID回路22を通じてモバイルデバイス100に固有のIDを送出する処理の例の流れ図を示している。
【0056】
一部の実施形態において、パッシブID回路22は、カード読取器10の固有のIDの暗号化及び暗号解読に向けて
図13に示すように付加的な暗号化及び/又は暗号解読システムを更に含むことができる。
図13の例では、復号システム42及び暗号化システム40は、パッシブID回路22から制御ユニット32を使用して通信サブシステム26上でモバイルデバイス100と通信することができる。
【0057】
信号復号
カード読取器10が設定された波形を取付けられたモバイルデバイス100に供給すると、着信信号(波形)を増幅し、サンプリングし、モバイルデバイスの内側でマイクロプロセッサを通じて実行される復号エンジン110によりデジタル値又はサンプルのストリームに変換することができる。ここでは、復号エンジン110は、以下に説明するように、着信信号を復号及び処理するソフトウエア復号処理復号器のパイプラインを含むことができ、このパイプライン内の各ソフトウエア処理は、カードスワイプエラー率を低減するために読み込まれたトラックデータの様々な密度に対応するようにために取り替えかつ交換することができる。着信信号は、カードの磁気ストライプの単一の及び/又は低密度トラックから読み取られたデータの低品質、モバイルデバイスのマイク入力ソケットのサンプリングレートの制限事項、及びカード読取器10からモバイルデバイス100内に導入されたノイズの1つ又はそれよりも多くのために低品質である場合がある。
図14は、小型化された携帯式カード読取器を通る磁気ストライプを有するカードのスワイプからの着信信号の復号をサポートする処理の例の流れ図を示している。
【0058】
図14の例では、流れ
図1400は、ブロック1402で開始され、復号エンジン110は、定常状態に到達するためにシステム電圧を待つことにより、その内部状態を初期化する。カード読取器の初期接続時に、通常、僅かなインピーダンス不一致及び読取ヘッドのような非線形要素の存在により引き起こされたフィードバックによる信号のバーストがある。少なくとも3つの時定数後に、信号は、定常状態であると決定される。このような初期化段階中に、モバイルデバイスが信号プラグ18上にカード読取器に初めて接続した時に着信の信号のDCオフセットが計算される。一部の実施形態において、初期化は、少なくとも以下の段階を経る。
【0059】
オーディオ信号の1つのシステムバッファを取ってこのバッファのDCオフセットを計算する。
【0060】
計算されたDCオフセットを保存する。
【0061】
最後の3つのDCオフセットの平均を計算する。
【0062】
段階3において計算された平均からの現在のDCオフセットの分散を計算する。
【0063】
呈示する以下の値は、復号システムにおける性能に最適であることが見出されている。開示内容全体の精神において、呈示する以下の値は、当業者がこの処理を再現することを可能にするようにここに示している。多くの他の値をここで及びハードウエア実施によって使用することができることが十分に認められる。個々の値は、非限定的であることを意味する。段階4において計算される分散がフルスケールの分散閾値、0.06%よりも小さいか、又はオフセット百分率未満である場合、段階3において計算されるオフセット平均の10%、及び段階1において計算されてDCオフセットは、モバイルデバイス100のフルスケールのノイズシーリング、3%よりも小さい。初期化が完了した後に、復号エンジン110は、カードのスワイプを検出するために着信信号を処理するように進むことができる。そうでなければ、段階1〜4を繰り返す必要がある。
【0064】
流れ
図1400は、着信信号が定常状態になった状態で、復号エンジン110がカードスワイプを検出するブロック1404に引き続き進む。この信号検出段階は、カード読取器を通るカードのスワイプの存在を検出するために定常状態において着信信号を処理する。信号検出段階は、近リアルタイムで作動する軽量の手順である。迅速に着信信号を構文解析し、一緒に信号の並列式バッファをつなぎ合わせてこのような信号を形成する。一部の実施形態において、初期化は、少なくとも以下の段階を経る。
【0065】
着信信号のシステムバッファのソフトウエアアップスケールを適用する。
【0066】
着信信号のバッファを取り始めて最小限の信号振幅閾値よりも大きい点を探すが、これは、経験的に見つけられるハードウエアベースのパラメータ化である。
【0067】
閾値よりも大きい1つの点が検出されると、スワイプの検出をトリガするフラグを設定する。
【0068】
フラグがトリガされた状態で、着信信号は、信号が特定の期間にわたって、例えば、10ms間最小限の信号振幅閾値未満に落ちるまでより大きいバッファに付加される。
【0069】
データの最後の10msを切り取って、後で処理される信号データの量を低減する。
【0070】
少なくとも特定の数のサンプルがバッファにおいて収集されたか否か確かめて、その後の復号に十分な情報があることを検証する。この数は、使用されるモバイルデバイスのハードウエアに基づいてパラメータ化される。
【0071】
代替的に、ハードウエアとは独立したスワイプ検出処理を利用し、信号の前部及び後部を切り取りながら高速フーリエ変換(FFT)を通じてこのような信号を捕捉することができる。このような処理は、少なくとも以下の段階を含む。
【0072】
着信信号のシステムバッファを検索して信号の履歴の特定の数のバッファを保つ。
【0073】
高速フーリエ変換を通じて保たれる信号履歴の周波数分布を計算する。
【0074】
ヒストグラム内の2つの最大値を位置を識別し、一方の最大値が他方の最大値の2x周波数に位置するかを検査する。この状態が満たされた場合に、このような挙動を示す履歴のバッファを引き続き付け足す。
【0075】
このような挙動が停止すると、SNRが最大にされるまでバッファ内の信号の始め及び終わりから信号を除去し始め、SNRは、次の最大値から最大である2つの最大値の振幅であるように定義される。
【0076】
流れ
図1400は、カードスワイプが存在することが検出されるとブロック1406に引き続き進み、復号エンジン110は、着信信号においてピークを識別する。ピーク検出は、クレジットカードスワイプからの着信信号の復号の最も複雑な部分であり、クレジットカードスワイプ復号は、TRSプラグを通過する信号のような有意なフィルタリングが行われた信号には従来行われておらず、その理由は、殆どのモバイルデバイス製造業者は着信信号がオーディオベースであると仮定しているからである。従って、ピーク検出が対処すべきである広範な信号フィルタリングが存在する。以下に説明する異なるピーク検出手法をマイクロプロセッサにより利用し、異なる方法で着信信号においてピーク検出を行うことができ、全ては、基本的な移動平均低減通過フィルタを適用し、読み込まれた低品質データ、モバイルデバイスのサンプリングレート制限事項、及びモバイルデバイス内に導入されるノイズを克服するために高周波数ノイズの一部を除去する。
【0077】
反応性ピーク検出
反応性ピーク検出は、ピーク検出の発見的手法に基づく手法であり、これは、カードスワイプによる着信信号がモバイルデバイスのフィルタ回路により過度に歪んでいない状況によく適している。この手法では、信号ピークを検出するために少なくとも以下の段階を利用する。
【0078】
モバイルデバイスのハードウエアに依存する周囲ノイズ値で適応正及び適応負の閾値をシードする。これらの閾値は、初期ピーク検出に向けて使用される。
【0079】
サンプルバッファを通じて、及びバッファ内の各サンプルに対して処理を始める。
【0080】
第2の交差に向けて閾値に適用されたヒステリシス係数を除いて、負又は正の閾値と交差する時に、閾値がもう一度交差するのを待つ。ヒステリシス係数は、この手法がプラットフォームハードウエアのアクティブフィルタに関連付けられた着信信号内の共振の影響を受けないようにする際に重要である。
【0081】
閾値に交差する2つのサンプルが確立されると、この時間枠内の勾配変化を探し始める。
【0082】
1つよりも多い勾配変化が見出された場合に、2つのサンプルの中間点を計算する。
【0083】
検出された勾配変化が1つだけの場合には、
【0085】
ピークの振幅を以前に見つけたピークの振幅(これが確立されていた場合)と比較する。
【0086】
現在のピークを飛び越し、その振幅が前のピークの振幅の(([フルスケール]−[現在のピーク振幅])/([フルスケール]
*100)+100)%よりも大きいかに取り掛かる。
【0087】
従来の段階では結果的にピークの飛び越しが発生しなかった場合には、ピークの極性を前のピークの極性に照らして検査する。
【0088】
ピークの極性が前のピークの極性と同じである場合に、前のピークを除去してその代わりに現在のピークを置く。
【0089】
電流ピークの極性が変化していた場合に、単にピークのリストに現在のピークを追加する。この段階は、この手法を共振の影響を受けないものにする別の重要な構成要素である。
【0090】
ピークを見つけたら、見つけたばかりのピークの極性として対応する極性の適応閾値を及びこのピークの振幅の百分率である振幅を更新する。ここでは、百分率は、使用された検出手法により変えられるパラメータであり、その理由は、値が高いほど正確にピークを検出するからであるが、ノイズには強くなく、一方、値が低いほどノイズに強いが、共振に関連付けられた誤ったピークを拾う可能性がある。
【0091】
予測的ピーク検出
予測的ピーク検出では、大量の処理が復号のデジタル化段階まで後回しにされる。予測的ピーク検出は、低品質又は間違ったピーク情報が着信信号内に現れる原因になる可能性があるカードの引っ掻きに非常に強い。この手法は、記憶されるピークが多くなるので反応性ピーク検出手法よりもメモリ集約的である。この手法では、以下の段階を利用して信号ピークを検出する。
【0092】
モバイルデバイスのハードウエアに依存する周囲ノイズ値で正の及び適応負の閾値をシードする。
【0093】
サンプルバッファを通して開始する。バッファ内の各サンプルに対して、
【0094】
正又は負の閾値に交差する時に勾配が変化するのを待ち始める。
【0095】
勾配が変更した時に、ピークとして現在のサンプルを記憶する。
【0096】
最大ピーク検出
最大ピーク検出では、デジタルサンプルのウインドウ内の極大値及び極小値を探すことによってピークを検出する。これらのいずれかがサンプルのウインドウの端にある場合に、この手法では、そのウインドウ飛び越し、次のウインドウに移動して極大値及び極小値を探す。これらの極大値及び極小値は、次に、ピークのリストに記憶される。
【0097】
流れ
図1400は、ブロック1408に引き続き進み、復号エンジン110は、着信信号のデータがカード読取器を通るカードのスワイプを通じて読み取られるトラックを識別する。従来、トラック1及びトラック2は、カード読取器の読取ヘッド上の異なるピンからのものであり、いずれのトラックが読み取られているか推測する必要がなかった。カード読取器内の読取ヘッド16が磁気ストライプからデータの1つのみのトラックを読み取ることができるので、トラック識別は、重要な問題になる。このトラック識別処理は、各トラックから来る信号に向けて予想される様々なピークを推定することにより、データがカード読取器により読み取られるトラック(トラック1又はトラック2)を推測及び認識するためにピークが検出される後に検出エンジン110によって実行される。トラック1はデータがトラック2より遙かに濃いと既知であり、従って、より多くのピークがトラック1から来るデータにおいて識別されると予想することが適切である。この処理は、明確な推測でないが、試験において本明細書に説明するピーク検出アルゴリズムに結合した時に、適切なトラック値99.9%が得られる。代替的に、トラック推測は、復号のデジタル化段階の後にデジタル信号にあるビット数に基づくことができる。復号器が間違ったトラックの推測間違いのために失敗した時に(トラック識別がデジタル信号からビットがどのように文字セットに対して縁取りされかつ適合されるかに影響を与えることから)、復号器は、別のトラックタイプを単に選択することができるが、それによってカード処理がプロセッサ集約型になる。
【0098】
流れ
図1400は、ブロック1410に引き続き進み、復号エンジン110は、着信信号内の識別されたピークをビットにデジタル化する。デジタル化処理では、特定のピーク情報を取り、バイナリデータに変えて、デジタルビットのアレイに追加する。2種類のデジタイザ、反応性デジタル化及び予測的デジタル化がある。
【0099】
反応性デジタル化
反応性デジタル化では、特定のピーク情報を事実と取り、以下の段階において1及び0に変換しようとする。
【0100】
全てのピーク情報を考える。各セットに対して、
【0101】
隣接したピークの各対間の距離を識別する。
【0102】
これらの距離が似通っている場合に(例えば、互いから等距離である一連のピークを見つけるパラメータに基づいて)、1及び0を探し始める。初期ピークは、常に、ゼロを表し、その理由は、クレジットカードは、信号の前部及び後部でゼロが詰まっているからである。
【0103】
等距離のピークが見出されると、ビットにほぼ等しいサンプル数であるピーク間にサンプル数を識別する。
【0104】
現在のピークと次のピークの間のサンプル数を調べる。
【0105】
現在のピークと次のピーク後のピーク間のサンプル数を調べる。
【0106】
段階4からの値に照らして段階5及び段階6からの結果を比較する。
【0107】
段階5の結果の方が段階4の値に近い場合に、見出されたビットを0と識別する。
【0108】
段階6の結果の方が近い場合に、見出されたビットを1と識別する。
【0109】
タイブレーク:距離が同等であり、次の2つのピーク振幅が現在のピーク振幅より小さい場合に、見出されたビットを1と識別する。そうでなければ、見出されたビットを0と識別する。
【0110】
ピークが決定されると、見出されたちピークに基づいてビット長を更新する。見出されたピークが0であった場合に、段階5の値で更新する。そうでなければ、段階6の値を使用する。
【0111】
予測的デジタル化
着信信号内の検出されたピークの予測的デジタル化では、ピークのリストを事実として処理しない。まずビット長を見つけて、次に、次の関連のピークがあるべきである点をピークリストにおいて探す。この位置に到達すると、次に、その位置の前後で最も近いピークを探す。処理では、次に、調べた前のピークと比較してこのピークの極性を検査する。極性が同じことである場合に、見出されたビットは、1と識別される。そうでなければ、0と識別される。ピークリストをデジタル化する本方法は、単に一部の場合に無関係である情報を無視するという点において有効である。
【0112】
流れ
図1400は、ブロック1412で終了し、復号エンジン110は、デジタル化されたビットのアレイをカード情報の単語に変換する。この変換処理では、アレイ内の開始センチネルであるビットシーケンスの位置を識別する。その点で、ビットのフレームを取って(例えば、トラック2は5ビット、トラック1は7ビット)記号表に基づいて復号する。途中で、処理では、データが正しいことを保証するために、絶えず、終わりでパリティ及びLRCがないが検査する。何らかのエラーがパリティ、LRC、又はトラック長にあった場合に、適切な信号データを得るために異なる1組のパラメータでブロック1406〜1412を繰り返すことができる。
【0113】
カードスワイプが始まった時に、復号エンジン110では、カード読取器10によって生成されるアナログ入力信号の品質の劣化の様々な範囲を対象とするために、上述の様々なピーク検出器及びデジタイザを組み合わせることができる。一部の実施形態において、モバイルデバイスのハードウエアプラットフォームに基づいて、異なる処理の組合せ及びパラメータを選んで最適化することができる。これらの組合せ及びパラメータ値は、実験及び試験に基づいて予め決定し、及び復号処理を開始すると初期化することができる。復号は、次に、指定された全ての処理を通じて実行され、適切な信号を得るために、複数回、いくつかの特定の処理を実行する。このような復号処理は、異なる量のノイズ、サンプリングレート変動、信号共振、及びスワイプ方向に対処するために、毎回の実行中に自動スケーリング及び調節を可能にする。
【0114】
情報共有のないカード呈示取引
図1の例では、ユーザ対話エンジン120は、支払人(買い手)及び販売業者が金融取引を完了するために取引エンジン130と対話することを可能にする受取人(販売業者)に関連付けられたモバイルデバイス100上で実行されるソフトウエアアプリケーションである。より具体的には、買い手及び/又は販売業者から金融取引に関連する情報の入力を取って、取引を開始及び完了するために取引エンジンにこのような入力を供給し、かつ買い手及び販売業者に取引の結果を呈示することができる。ここでは、ユーザ対話エンジン120によって受け入れられた情報の入力には、リスト価格及び任意的にヒントを含む取引の金額、書面による明細のような取引に関連する付加的な注釈、及び/又は購入される品目の写真、買い手の承認、及び/又は署名の1つ又はそれよりも多くを含むことができるが、これに限定されない。
【0115】
一部の実施形態において、従来のキーボード以外に、ユーザ対話エンジン120は、モバイルデバイス100のタッチスクリーンを利用し、買い手及び販売業者がスタイラス又は指を通じて画面に触れることによって点数文字及び署名を入力することを可能にすることができる。
【0116】
一部の実施形態において、取引の結果に加えて、ユーザ対話エンジン120は、テキスト、写真、音声、及び映像のうちの1つ又はそれよりも多くの組合せで買い手に販売業者によって供給された製品又はサービスを示し、かつ買い手がモバイルデバイス上で製品及びサービスを閲覧し、自分が購入するつもりであったものを選択することを可能にすることができる。このような製品情報は、製品データベース150に記憶して管理することができる。
【0117】
図1の例では、取引エンジン130は、復号エンジン110から復号されたクレジットカード情報、及びユーザ対話エンジン120から取引金額をその入力として取る。取引エンジン130は、次に、直接に又は決済システムを通じて、このような承認要求を処理する承継銀行のような第三者金融機関に連絡し、それは、次に、取引を許可し、又はそれを拒否するためにカードを出している銀行と通信することができる。承継銀行は、次に、取引を許可又は拒否するカード発行銀行と通信することができる。第三者が取引を許可した場合に、取引エンジン130は、カード保持者(例えば、買い手)の預金口座から差し引かれた金額を販売業者の預金口座に転送し、買い手及び販売業者への呈示に向けてユーザ対話エンジン120に取引結果を供給する。このようにして、販売業者は、カード読取器10及びモバイルデバイス100を通じて買い手から支払金額を受け取ることができる。
【0118】
図1の例では、モバイルデバイス100は販売業者に関連しているが、モバイルデバイス100上で実行される取引エンジン130は、復号エンジン110から直接に買い手からカード情報を取ることにより、カード呈示取引中に買い手/支払人のプライバシーを保護し、かつユーザ対話エンジン120を通じてこのような情報を販売業者と共有しない。ここでは、販売業者と共有されないカード情報には、カード番号、カード保持者の名前、有効期限、セキュリティコードなどがあるがこれらに限定されない。本質的には、取引エンジン130は、一般的なカード呈示取引又はオンライン取引の場合とは異なり、買い手が自分のカード情報を販売業者と共有する必要がないように買い手と売り手の間に仲介人として機能する。依然として買い手は、上述のように、完了された取引に対して項目別の領収書を後で取得することができる。
【0119】
一部の実施形態において、取引エンジン130は、販売業者と買い手のカード情報を共有しないが、信用詐欺を防止するために、販売業者がカード呈示取引中に買い手のIDを確実に検証することができるように、ユーザ対話エンジン120を通じて、販売業者にユーザデータベース140内の記録上の買い手の写真のような買い手の識別情報を呈示することができる。
【0120】
図1の例では、ユーザデータベース140、製品データベース150、及び取引データベース160を使用し、それぞれ、買い手及び販売業者、販売業者、及び行われる取引によって提供された製品及びサービスの情報を記憶することができる。この情報はまた、決済システムにより記憶することができる。ここでは、ユーザ情報(例えば、名前、電話番号、電子メールのような)をオンラインユーザ登録証明書を通じて取得することができ、製品情報を販売業者によって供給することができ、一方、取引データベース160は、取引が取引エンジン130により処理される度に更新される。記憶された情報は、選択的にアクセスされ、かつ必要に応じて買い手及び/又は販売業者に供給することができる。
【0121】
図1の例では、取引エンジン130は、決済システムを通じてネットワーク(図示せず)上で直接に又は決済システムを通じて第三者金融機関、ユーザデータベース140、製品データベース150、及び取引データベース160と通信及び対話する。ここでは、ネットワークは、TCP/IPプロトコルのようないくつかの通信プロトコルに基づく通信ネットワークとすることができる。このようなネットワークには、インターネット、イントラネット、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ネットワーク、Bluetooth(登録商標)、WiFi、及び移動通信ネットワークを含むことができるが、これらに限定されない。ネットワーク及び通信プロトコルの物理的接続は、当業者に公知である。
【0122】
動的領収書
様々な実施形態において、非限定的な例として販売業者に関連付けられたモバイルデバイス100に接続したカード読取器10を通じた金融取引の完了時に、モバイルデバイス100上で実行される取引エンジン130は、取引に関連付けられた付加的なデータを捕捉し、付加的なデータを取引の動的領収書に取り込むように構成することができ、通常は従来の領収書に含まれた取引情報に加えて、動的領収書は、取引の付加的な環境情報を含むことができる。非限定的な例として、金融取引は、インターネット上で行われる電子取引、又はカード呈示店頭取引とすることができ、買い手/支払人は、店頭、他の「家屋の」位置で、又は単に販売業者/受取人が存在する場合に購入を提供する。
【0123】
一部の実施形態において、動的領収書に含まれた付加的な環境情報は、取引環境に関連する情報を含むことができる。1つの非限定的な例では、全地球測位システム(GPS)受信機を装備したモバイルデバイスを使用し、取引の座標/位置を捕捉して動的領収書に関する情報の一部として記録することができる。このようにして、販売時点情報管理の物理的位置(販売業者/受取人の登録されたアドレスと異なる場合がある)は、取引を確認するために取引エンジン120により記録及び使用することができる。別の非限定的な例では、カメラ及び/又はオーディオ及び/又はビデオレコーダを装備したモバイルデバイスを使用し、取引に関わっている製品又はサービスの写真及び/又は映像及び/又は音声記録を捕捉し、動的領収書にこのようなデータに対するこのようなデータ又はリンク/レファレンスを組み込むことができる。別の非限定的な例では、生体認証スキャナを有するモバイルデバイスを使用し、買い手/支払人及び/又は販売業者/受取人の指紋又は掌紋を走査し、動的領収書内にこのような情報の少なくとも一部を含めることができる。別の非限定的な例では、モバイルデバイスは、動的領収書に取引に関連付けられたいくつかの情報を記録することができ、このような情報には、どの程度迅速に買い手がカードをスワイプするか、カードがスワイプされる角度があるがこれらに限定されない。別の非限定的な例では、カードの磁気指紋とも呼ばれるスワイプされているカードの特殊な特性を動的領収書内に記録して含めることができる。
【0124】
一部の実施形態において、動的領収書は、電子的に又はオンラインでアクセス可能な電子形態とすることができ、取引に関連する画像、映像、又は音声のようなマルチメディア情報を指示するリンク又はレファレンスを含むことができる。
【0125】
一部の実施形態において、取引エンジン130は、取引に関連付けられた危険性を評価するために動的受信において含まれる環境情報を使用することができる。非限定的な例として、GPS情報が、取引が犯罪の多い/ハイリスク区域において行われていることを示す場合に、取引に関連付けられた危険性は、相応に調節され、かつ買い手の銀行に相応に通知することができる。代替的に、走査されて動的領収書内に含まれた生体情報は、個人情報の盗難及び信用詐欺を防止するためにID検証を目的として使用することができる。
【0126】
一部の実施形態において、取引エンジン130は、動的領収書を使用することができ、買い手及び/又は販売業者と通信する非侵入型方法として使用することができる。非限定的な例として、動的領収書内に含まれた追加情報を使用し、買い手にオファーを行うことができる。動的領収書が取引の販売時点情報管理のGPS位置を含む場合に、クーポン又はその近くの位置で売り手によって行われた他の販売促進オファーを買い手が電子的に領収書をオンラインで見たいと思った時に買い手に示すことができる。代替的に、直接的には製品説明を通じて又は間接的には取られる写真又は映像を解析することによって取引に関わっている特定の製品を取引エンジンにより識別することができる場合に、類似の又は補完的な製品のオファーを製品の販売業者に売り手により行うことができる。
【0127】
一部の実施形態において、取引エンジン130は、電子メッセージを通じて買い手及び/又は販売業者に領収書を通知することができ、電子メッセージには、電子メールメッセージ、ショートメッセージサービス(SMS)メッセージ、ツイッタ、又は他の形態の電子通信を含むことができるが、これらに限定されない。電子メッセージの受信側は、次に、取引データベース160に記憶された自分の電子領収書を検索するために、ユーザデータベース140内の自分の記録上の電話番号を通じて、自分の都合のよい時に漏れのない項目別の動的領収書オンラインを検索することができる。一部の実施形態において、電子メッセージは、受信側が代替的に又は電話番号と組み合わせて電子領収書オンラインを検索するのに使用することができる符号のような表示を含むことができる。
【0128】
図15は、モバイルデバイスに接続した小型化されたカード読取器を通じた支払人と受取人間の金融取引をサポートするシステム図の例を示している。
図15の例では、流れ
図1500は、金融取引金額が
図16(a)に示すようにモバイルデバイスの上で起動される対話的ユーザアプリケーションを通じて供給されるブロック1502で開始される。金融取引の金額が、
図16(a)に示すように、モバイルデバイス上で起動される対話型ユーザアプリケーションを通じて示されている。流れ
図1500は、ブロック1504に引き続き進み、
図16(b)に示すように、スワイプエラーを最小にするように構造化された小型化されたカード読取器をモバイルデバイスに接続する。流れ
図1500は、ブロック1506に引き続き進み、
図16(c)に示すように、カードをスワイプしてカード読取器に通して金融取引を開始する。流れ
図1500は、ブロック1508に引き続き進み、支払人は、
図16(d)に示すように、取引を完了するために、モバイルデバイス上で対話型ユーザアプリケーションを通じて署名された署名を通じてカード呈示取引の金額を確認する。モバイルデバイス100に結合された決済システムを使用して支払いが行われる。署名は、支払人の保護のために検証の付加的な層として、このような署名が技術的に取引を許可するのに必要とされないと考えられる時でさえも必要とされることに注意されたい。流れ
図1500は、ブロック1510に引き続き進み、
図16(e)に示すように、決済システムを使用して取引の結果を受信して支払人及び/又は販売業者に呈示する。流れ
図1500は、ブロック1512で終了し、
図16(f)に示すように、取引の電子領収書を電子メッセージの形態で支払人に呈示する。
【0129】
一実施形態において、出力ジャック18の縦方向平面は、カードがスロット14内で5mm以内、別の実施形態では3mm以内で移動する平面内にある。
【0130】
図17をここで参照すると、本発明の一実施形態において、一体型読取ヘッドシステムは、オーディオジャック214、少なくとも1つマイク入力ポート216を有するモバイルデバイス212を含む。読取ヘッド218は、物理的にモバイルデバイス212に結合される。読取ヘッド218は、決済システムを用いた買い手と売り手間の金融取引を可能するために金融取引カードの磁気ストライプをスワイプするスロット220を有する。読取ヘッド218は、磁気ストライプ上のデータを読み取って、磁気ストライプ上に記憶されたデータを示す信号を生成する。読取ヘッド218は、モバイルデバイス212のオーディオジャック214又はマイクポート216のうちの少なくとも一方に読取ヘッド218を物理的に接続する出力ジャック222を有する。読取ヘッド218は、モバイルデバイス212に信号を供給する。信号は、モバイルデバイス212で復号される。復号は、信号内のパルスを判断してパルスの少なくとも一部を文字に変換することを含む。
【0131】
本発明の別の実施形態において、一体型読取ヘッドシステム210を使用して金融取引カードで金融取引を行う方法を提供する。
【0132】
本発明の一実施形態において、
図18に示すように、第二者(受取人)に支払う方法を提供する。この実施形態において、第一者(支払人)は、1つ又はそれよりも多くの認可された第二者の名前を見る。認可された第二者は、(i)決済サービスとの関連付けを有する第二者、及び(ii)決済サービスと確立された関連付けを持たない場合に第二者が支払いの前に確立された関連付けを有するという第二者である。第一者は、決済サービスとの関連付けを有する。タブは、第一者のモバイルデバイス100のいずれかの地理的位置で認可された第二者により選択することができる第一者により開けられる。認可された第二者は、第一者のモバイルデバイス100が定義された地理的領域内にある時にのみ第一者の金融預金口座に請求することができる。タブは、第一者、決済サービス、及び認可された第二者間の関係である。認可された第二者は、定義された地理的領域内にいる第一者と共に、金融取引に従事することができる。決済システムの全体的なアーキテクチャを
図19に示している。
【0133】
第一者のモバイルデバイス100は、決済サービスと通信するように構成される。第一者は、第一者のモバイルデバイス100で1つ又はそれよりも多くの認可された第二者の名前を見る。第一者は、第一者の金融預金口座を確立する。第一者は、決済サービスへの単一の接続情報で金融預金口座情報を入力し、決済サービスへの金融預金口座情報の付加的な入力は、同じ決済サービスが使用される時に第一者とあらゆる認可された第二者との間の将来の金融取引に必要とされない。
【0134】
金融預金口座は、銀行預金口座、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、及び第二者金融預金口座などのうちの少なくとも1つから選択される。金融預金口座は、モバイルデバイス100の使用、銀行端末から、及びオンラインで行われるなどのうちの少なくとも1つにより第一者により選択される。第一者の金融預金口座は、金融取引カードとすることができ、第一者の金融カード情報の端末送信は、モバイルデバイス100でのものである。金融カード情報の入力は、金融取引カードをスワイプしてモバイルデバイス100に結合されたカード読取器のスロットに通す、モバイルデバイス100のスロットを通す、モバイルデバイス100への金融取引カードのタッチによる、モバイルデバイス100で情報を打ち込むことによる、写真による、モバイルデバイス100上でアプリケーションからカードを選択することによる、及びオンラインエンティティからなどにより行うことができる。モバイルデバイス100は、上述のようなデバイスである。
【0135】
認可された第二者は、決済サービスとの関連付けを有する第一者のリストを見ることができる。認可された第二者は、オープンタブで第一者のリストを見ることができる。認可された第二者により見られる第一者のリストは、第一者の識別情報を有する。識別情報は、確実に第一者を識別するものであり、識別情報には、名前、写真、携帯電話番号、社会保障番号、電子メールアドレス、及び第一者の他の個人識別情報などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0136】
別の実施形態において、第二者に支払う方法では、第一者は、モバイルデバイス100で1つ又はそれよりも多くの認可された第二者の名前を見る。モバイルデバイス100は、第一者のモバイルデバイス100であることが好ましい。タブは、上述のように、第一者のモバイルデバイス100のいずれかの地理的位置で認可された第二者により選択することができる第一者により開けられるが、認可された第二者は、一実施形態において、第一者のモバイルデバイス100が定義された地理的領域内にある時にのみ第一者の金融預金口座カードに請求することができる。モバイルデバイス100は、モバイルデバイスのオーディオ入力ポート又はマイク入力ポートの少なくとも一方に挿入されるようになった出力ジャックを含み、かつモバイルデバイスに信号を送出するカード読取器に結合される。様々な実施形態において、モバイルデバイス100のオーディオ入力ポート又はライン入力ポートでの信号のサンプリングレートは、少なくとも15kHz、20kHz、30kHz、及び40kHzなどである。
【0137】
金融カード情報の入力は、金融取引カードをスワイプしてモバイルデバイス100に結合されたカード読取器のスロットに通す、モバイルデバイス100のスロットを通す、モバイルデバイス100への金融取引カードのタッチによる、モバイルデバイス100で情報を打ち込むことによる、写真による、モバイルデバイス100上でアプリケーションからカードを選択することによる、及びオンラインエンティティからなどを含むがこれらに限定されない様々な方法によって達成することができる。
【0138】
支払いの確認は、金融取引カードからの資金の転送に応答して第一者に対して行うことができる。様々な実施形態において、金融取引カードは、上述のように、金融取引クレジットカード、金融取引デビットカード、金融取引ギフトカード、資金転送金融取引カード、及び資金の転送を実行することができる他のタイプの支払い認証部分などのうちの少なくとも1つから選択される。
【0139】
図20に示す本発明の別の実施形態において、モバイルデバイス100を使用してオンライン購入を行う方法を提供する。第一者は、第二者オンラインエンティティを訪れる。第一者は、第二者オンラインエンティティにアクセスする。第一者は、取引を完了するという決定の前に決済サービスに登録されているか又は登録される。モバイルデバイス100は、決済サービスと通信するように構成される。第一者は、第二者オンラインエンティティと取引を行うことを考える。第二者オンラインエンティティは、決済サービスに登録されているか、又は第二者オンラインエンティティと取引したいという第一者の要望に応答して、第二者オンラインエンティティは、決済サービスに登録される。第一者は、決済サービスに送られる個人識別情報を入力する。これに応答して、第一者は、第一者が第二者オンラインエンティティとの取引を完了することを可能にする第一者のモバイルデバイスへのプッシュ通知を受信する。
【0140】
様々な実施形態において、第一者の個人識別情報は、モバイルデバイスの使用、銀行端末から、及びオンラインで行われるのうちの少なくとも1つによって入力される。取引に向けて、第一者は、第一者の金融預金口座を使用する。第一者は、上述のように、決済サービスに登録された第二者との将来の取引に向けて決済サービスに対しては再入力を必要としない金融預金口座を入力する。
【0141】
一実施形態において、第一者は、取引に向けて第一者の金融取引カードを使用し、カード情報は、上述のように決済サービスに対して入力される。更に、第一者は、上述のように一度だけ決済サービスに対して個人識別情報を入力し、第二者取引に向けて再入力する必要がない。
【0142】
様々な実施形態において、オンラインエンティティは、販売業者及びピアなどを含むがこれに限定されない決済サービスと取引することができるあらゆる第二者である。
【0143】
1つの特定的な実施形態において、第一者は、第一者のモバイルデバイス100を使用し、決済サービスに送られる個人識別情報を入力する。この実施形態において、第一者は、取引を完了するために第一者金融カードを使用することができる。第一者のモバイルデバイス100は、モバイルデバイスのオーディオ入力ポート又はマイク入力ポートの少なくとも一方に挿入されるようになった出力ジャックを含み、かつモバイルデバイスに信号を送出するカード読取器に結合される。
【0144】
図21に示す本発明の別の実施形態において、第一者の金融預金口座に及び/又はそこから資金を転送する方法を提供する。第一者の金融預金口座情報を決済サービスに対する単一の入力で入力する。決済サービスを使用し、資金を第一者の金融預金口座に及び/又はそこから転送する。資金を第一者に又は第二者に転送することができる。金融取引カードを含むがこれに限定されない第一者の金融預金口座は、資金の送り先とすることができる。第一者の金融取引カードの単一のスワイプにより、金融取引カードを資金源とすることができる。第一者は、決済サービスに登録されているか、又は決済サービスを使用する金融預金口座への及び/又はそこからの資金の転送の前に登録される。第一者の金融預金口座の将来の使用に対して、第一者の金融預金口座に及び/又はそこから資金を転送するために、第一者の金融預金口座情報は、決済サービスに対して改めて再入力する必要はない。
【0145】
別の実施形態において、決済サービスを使用し、資金を第一者の金融預金口座から第二者に転送する。
【0146】
一実施形態において、第二者は、決済サービスに登録されているか、又は第一者からの資金の転送の前に決済サービスに登録される。別の実施形態において、第二者は、決済サービスに登録されない。
【0147】
1つの特定的な実施形態において、資金は、決済サービスを使用し、第一者の金融預金口座に及び/又はそこから例えば第一者に又は第二者に転送され、金融預金口座は、銀行預金口座、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、及び第三者資金源などである。別の特定的な実施形態においては、
【0148】
別の実施形態において、第一者の金融カードは、モバイルデバイス100を使用して決済サービスに対する単一の初期入力で入力される。ここでもまた、第二者に決済サービスを使用して資金を転送するための第一者の金融取引カードの将来の使用に対して、第一者の金融取引カード情報は、再度入力する必要はない。
【0149】
ここでもまた、決済サービスへの金融カード情報の入力は、金融取引カードをスワイプしてモバイルデバイス100に結合されたカード読取器のスロットに通す、モバイルデバイス100のスロットを通す、モバイルデバイス100への金融取引カードのタッチによる、モバイルデバイス100で情報を打ち込むことによる、写真による、モバイルデバイス100上でアプリケーションからカードを選択することによる、及びオンラインエンティティからなどにより達成することができる。
【0150】
本発明の別の実施形態において、金融取引を行う方法は、第一者の金融口座情報が決済サービスに対する単一の入力で一度入力されることを含む。第二者に決済サービスを使用して資金を転送するための第一者の金融口座の将来の使用に対して、第一者の金融口座情報は、決済サービスに対して再度入力する必要はない。第二者の個人識別情報が入力される。資金は、決済サービスを使用して第一者の金融預金口座から第二者の預金口座に転送される。
【0151】
別の実施形態において、第一者の金融取引カード情報は、決済サービスに対する単一の入力で入力される。ここでもまた、第二者に決済サービスを使用して資金を転送するための第一者の金融取引カードの将来の使用に対して、第一者の金融口座情報は、決済サービスに対して再度入力する必要はない。第二者の個人識別情報が入力され、資金は、決済サービスを使用して第一者の金融預金口座から第二者の預金口座に転送される。
【0152】
様々な実施形態において、(i)第二者は、決済サービスとの関連付けを有し、(ii)第一者及び第二者の各々は、決済システムとの関連付けを有し、(iii)第一者は、決済サービスとの関連付けを有するが、第二者は、決済サービスとの関連付けを有していない。
【0153】
一実施形態において、第一者は、第一者のモバイルデバイス100の送金モードを使用する。様々な実施形態において、第二者は、(i)第一者の電話リストに載っている人物であり、(ii)第一者の電話リストには載っていないが取引に応答して第一者の電話リストに追加され、(iii)第二者は、決済サービスとの関連付けを有するか、又は決済システムのデータベースであり、iv)第二者は、関連付けを持たないが、次に、第二者に送られたテキストメッセージ又は均等物などに応答して関連付けを有する。テキストメッセージに応答して、第二者は、受諾又は拒否する。
【0154】
別の実施形態において、第一者の金融取引カード情報は、決済サービスに対する単一の入力で入力される。ここでもまた、第二者に決済サービスを使用して資金を転送するための第一者の金融取引カードの将来の使用に対して、第一者の金融口座情報は、決済サービスに対して再度入力する必要はない。第二者のモバイルデバイス100番号は、第一者のモバイルデバイス100内に入力される。これに応答して、資金は、第一者から第二者の預金口座に転送される。
【0155】
特許請求する主題の様々な実施形態の以上の説明は、例示及び説明の目的で行ったものである。網羅的であること及び開示した形態通りに本発明を制限することを意図していない。多くの修正及び変形は、当業者に明らかであろう。特に、概念「構成要素」が上述のシステム及び方法の実施形態に使用されているが、このような概念は、クラス、方法、タイプ、インタフェース、モジュール、オブジェクトモデル、及び他の適切な概念のような同等概念と共に交換可能に使用することができることは明らかであろう。本発明の原理及びその実際的な適用を最も効率的に説明するために実施形態を選んで説明したので、それによって当業者は、考えられている特定の使用に適する様々な修正と共に主張する主題、様々な実施形態を理解することが可能である。
前記第一者の金融預金口座は、銀行預金口座、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、及び第三者資金源のうちの少なくとも1つから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。