【解決手段】容器製造装置1の閉塞部材21によって、第1フィルム81における器部91の収容室93の上面開口を塞ぐ。粉体供給ノズル23を、閉塞部材21のノズル挿通穴21cを通して、収容室93内に挿入し、粉体9を収容室93に充填する。閉塞部材21に対して第1フィルム81を搬送方向の下流側へ相対移動させ、閉塞部材21の側方において器部91上に第2フィルム82を被せる。封止手段30によって、収容室93の周縁部を封止する。
第1フィルム製の器部に粉体を収容し、かつ第2フィルム製の蓋部によって前記器部の上面開口を塞いで封止することによって粉体入りの容器を製造する容器製造装置であって、
前記器部の上面開口に被さる閉塞部材と、
前記閉塞部材に形成されたノズル挿通穴を通して前記器部内へ挿入可能かつ前記器部内から退避可能に昇降される粉体供給ノズルと、
前記第1フィルムを、前記閉塞部材に対して搬送方向の下流側へ相対移動させる搬送手段と、
前記閉塞部材の前記下流側において、前記第1フィルムと、その上に被せられた前記第2フィルムとの、前記器部の周縁部を封止する封止手段と、
を備えたことを特徴とする容器製造装置。
前記閉塞部材と前記封止手段との間には、前記閉塞部材から延びる延長閉塞部が設けられており、前記延長閉塞部における前記封止手段側の端面が、前記延長閉塞部の下面に近づくにしたがって前記封止手段へ向けて突出する案内斜面となっていることを特徴とする請求項1に記載の容器製造装置。
前記器部内への前記粉体の供給開始時には、前記粉体供給ノズルの先端部を前記器部の底部に接近させて位置させ、かつ前記粉体の供給に伴って前記粉体供給ノズルを上昇させるノズル昇降機構を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の容器製造装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上面が開口された状態の容器に粉体を供給すると、粉体が舞って上面開口から外部に飛散するおそれがある。粉体をゆっくり供給すれば、舞うのを抑えることができるが、そうすると、粉体の供給に時間がかかり、生産効率が低下する。
上掲特許文献1は、鉄粉等の磁気吸着可能な粉体用に特化されている。粉体が磁気吸着不能な場合には、こぼれたり、飛散したりするおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑み、上面が開口された容器に粉体を供給する際に、粉体が容器の上面開口から飛散するのを防止するとともに、供給時間を短縮して生産効率を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記問題点を解決するために、本発明は、第1フィルム製の器部に粉体を収容し、かつ第2フィルム製の蓋部によって前記器部の上面開口を塞いで封止することによって粉体入りの容器を製造する容器製造装置であって、
前記器部の上面開口に被さる閉塞部材と、
前記閉塞部材に形成されたノズル挿通穴を通して前記器部内へ挿入可能かつ前記器部内から退避可能に昇降される粉体供給ノズルと、
前記第1フィルムを、前記閉塞部材に対して搬送方向の下流側へ相対移動させる搬送手段と、
前記閉塞部材の前記下流側において、前記第1フィルムとその上に被せられた前記第2フィルムとの前記器部の周縁部を封止する封止手段と、
を備えたことを特徴とする。
閉塞部材によって器部の上面開口を塞いだ状態で、粉体を粉体供給ノズルから器部内へ供給する。これによって、粉体が飛散するのを防止することできる。更には、粉体の供給速度を高めることで、供給時間を短縮することができ、生産効率を高めることができる。
【0006】
前記閉塞部材と前記封止手段との間には、前記閉塞部材から延びる延長閉塞部が設けられており、前記延長閉塞部における前記封止手段側の端面が、前記延長閉塞部の下面に近づくにしたがって前記封止手段へ向けて突出する案内斜面となっていることが好ましい。
案内斜面によって、第2フィルムを第1フィルムの上面に向けて漸近するように案内できる。第2フィルムが第1フィルムに重ねられる直前まで、延長閉塞部が第1フィルムに被さるようにできる。したがって、器部の内部が開放されるのを防止することができ、粉体が器部の外部に飛散するのを一層確実に防止することができる。
【0007】
さらに前記容器製造装置が、前記器部内への前記粉体の供給開始時には、前記粉体供給ノズルの先端部を前記器部の底部に接近させて位置させ、かつ前記粉体の供給に伴って前記粉体供給ノズルを上昇させるノズル昇降機構を備えていることが好ましい。
これによって、粉体の供給開始時には、粉体供給ノズルから出た粉体がすぐに器部の底部に当たるようにでき、粉体の浮遊を抑えることができる。さらに、粉体が堆積していくにしたがって粉体供給ノズルの先端部を器部の底部から上方へ離間させることで、粉体供給ノズルの先端部が粉体の堆積物内に埋まるのを回避でき、粉体供給を円滑に行うことができる。かつ、粉体供給ノズルの先端部から粉体の堆積物までの距離を短くして、粉体の浮遊を抑えることができる。ひいては、粉体が容器の上面開口から外部へ飛散するのを一層抑制又は防止することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、上面が開口された器部内に粉体を供給する際に、粉体が容器の上面開口から外部へ飛散するのを防止することができる。また、粉体を高速で供給でき、生産効率を高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1及び
図2に示すように、容器製造装置1によって粉体入り容器90が製造される。粉体入り容器90は、器部91と、蓋部92を含む。器部91には、ポケット状の収容室93が上方へ開口するように形成されている。収容室93内に粉体9が収容されている。粉体9は、微細であり、空気の動き等によって舞い易く、飛散し易い。例えば、粉体9の平均粒径は、数μm〜数百μm程度である。器部91上に蓋部92が被さっている。蓋部92によって、収容室93の上面開口が塞がれている。器部91及び蓋部92の周縁部は、全周にわたってヒートシールによって封止され、封止部94となっている。
【0011】
粉体入り容器90は、例えば温熱カイロや熱さまし等の発熱・吸熱具として使用される。粉体9は、水等の液体と接触することで発熱反応や吸熱反応を起こす物質であってもよい。粉体入り容器90が、粉体9のための収容室93とは別に、前記液体等を収容する収容室を有していてもよく、これら収容室を隔てる隔壁が剥離可能になっていてもよい。
【0012】
器部91は、樹脂製の第1フィルム81によって構成されている。蓋部92は、樹脂製の第2フィルム82によって構成されている。フィルム81,82の材質は、互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。フィルム81,82の初期形状は、長尺の帯状であり、かつロール状に巻かれている。
なお、図において、フィルム81,82の厚みは誇張されている。
【0013】
容器製造装置1によって、フィルム81,82から容器90が作製されるとともに粉体9が容器90内に封入される。容器製造装置1は、器成形部10と、粉体供給部20と、封止手段30と、切り出し部40と、搬送手段50を備えている。
図2に示すように、搬送手段50は、第1操出ロール51と、第2操出ロール52と、フィルムガイド53を含む。第1操出ロール51から第1フィルム81が繰り出される。第2操出ロール52から第2フィルム82が繰り出される。詳細な図示は省略するが、フィルムガイド53は、第1フィルム81の幅方向の両端部を把持して搬送する把持ローラ等を含む。第1フィルム81は、第1操出ロール51から繰り出された後、フィルムガイド53によって、所定の搬送高さに保持されるとともに、図において右から左へ水平に搬送される。
【0014】
第1フィルム81の搬送方向に沿って上流側(図において右側)から、器成形部10、粉体供給部20、封止手段30、切り出し部40の順に配置されている。
【0015】
図1及び
図2に示すように、器成形部10は、真空成形型11を有している。真空成形型11は、第1フィルム81の搬送高さより下方に配置され、かつ昇降可能になっている。真空成形型11の上面には、器成形凹部13が複数形成されている。複数の器成形凹部13は、第1フィルム81の搬送方向及び幅方向に並んで配置されている。これら器成形凹部13によって、第1フィルム81から複数(一群)の器部91が一度に成形される。
なお、器成形凹部13の数及び配列は、図示したものに限られず、適宜設定できる。器成形凹部13の数が1つだけであってもよい。
【0016】
真空成形型11よりもフィルム搬送方向の下流側(
図1において左側)に、粉体供給部20が配置されている。粉体供給部20は、閉塞部材21と、複数の粉体供給ノズル23を含む。閉塞部材21は、器成形部10からの前記一群の器部91を覆う大きさの平板状になっている。この閉塞部材21が、支持手段(図示は省略)によって、第1フィルム81の搬送高さの直上に水平に支持されている。閉塞部材21の下面は、ちょうど第1フィルム81の搬送高さに位置されている。好ましくは、閉塞部材21の下面は、低摩擦膜等によって滑面処理されている。
なお、閉塞部材21は、前記第1フィルム81の搬送高さの直上の位置に固定されているのではなく、そこから上方や
図1の紙面と直交する前後方向に退避可能であることが好ましい。
【0017】
閉塞部材21には、複数のノズル挿通穴21cが形成されている。ノズル挿通穴21cは、閉塞部材21を厚み方向(上下)に貫通している。複数のノズル挿通穴21cの配置は、前記一群の器部91の配置と対応している。
【0018】
図1に示すように、各ノズル挿通穴21cに粉体供給ノズル23が挿通される。粉体供給ノズル23の軸線は、鉛直(上下)に向けられている。粉体供給ノズル23の上端部に粉体供給源2が接続されている。
図3(a)に示すように、粉体供給ノズル23には、主供給路23aが形成されている。粉体供給源2からの粉体9が、主供給路23aを通って粉体供給ノズル23の下端部(先端部)から吐出される。更に、粉体供給ノズル23には、通気路23dが形成されている。通気路23dの両端部は、大気に連通している。
【0019】
図1に示すように、閉塞部材21の上方には板状のノズルホルダ26が設けられている。複数の粉体供給ノズル23がノズルホルダ26によって保持されている。ノズルホルダ26は、ノズル昇降機構27によって昇降可能になっている。ひいては、複数の粉体供給ノズル23が、互いに一体になって昇降可能になっている。
【0020】
図3に示すように、ノズル挿通穴21cの内周面には、環状のシール部材24が設けられている。シール部材24によって、ノズル挿通穴21cの内周面と粉体供給ノズル23の外周面との間がシールされている。
【0021】
図1及び
図2に示すように、閉塞部材21と封止手段30との間には、延長閉塞部22が設けられている。延長閉塞部22は、閉塞部材21に接続されるとともに、閉塞部材21から封止手段30へ向かって延びている。図においては、延長閉塞部22は、閉塞部材21とは別の平板にて構成され、閉塞部材21に突き当てられているが、これに限られず、閉塞部材21と一体の平板にて構成されていてもよい。延長閉塞部22の下面は、閉塞部材21の下面と面一に連続している。延長閉塞部22の下面は、低摩擦膜等によって滑面処理されている。延長閉塞部22における封止手段30側(
図1において左側)の端面は、案内斜面22eとなっている。案内斜面22eは、延長閉塞部22の下面に近づくほど、封止手段30へ向かって突出する斜面になっている。
なお、延長閉塞部22についても、閉塞部材21と同様に、上方や前後(
図1の紙面と直交する方向)に退避可能であってもよい。
【0022】
閉塞部材21及び延長閉塞部22の下側には、器支持部25が設けられている。器支持部25は、第1フィルム81の搬送高さよりも下方において昇降可能になっている。器支持部25には、複数の収容凹部25bが形成されている。各収容凹部25bに第1フィルム81の器部91が収容される。閉塞部材21の下側の器支持部25と、延長閉塞部22の下側の器支持部25とは、互いに一体に連なっていてもよく、別々になっていてもよい。器支持部25が、器部91を含む第1フィルム81を支持しながらフィルム搬送方向の下流側(
図1において左側)へ移動されることで、搬送手段50の一要素となっていてもよい。
なお、器支持部25は、第1フィルム81の器部91を支持できればよく、コロにて構成されていてもよい。
【0023】
延長閉塞部22の上方には、第2操出ロール52が配置されている。第2フィルム82が、第2操出ロール52から垂下されるとともに、従動ロール54,55に掛け回されることで、案内斜面22eに沿って斜めに案内されている。そして、案内斜面22eの先端部の直近において、第2フィルム82が、従動ロール55と第1フィルム81との間に挟まれることで、第1フィルム81の上面と接している。案内斜面22eの先端部よりも搬送方向下流側(
図1において左側)では、第1フィルム81と第2フィルム82とが、互いに重ね合わされた状態になっている。第2フィルム82によって、第1フィルム81の収容室93の上面開口が塞がれている。
【0024】
延長閉塞部22よりもフィルム搬送方向の下流側(
図1において左側)に、封止手段30が配置されている。封止手段30は、ヒータ31と、受け部材32を含む。フィルム81,82の搬送高さを挟んで、上方にヒータ31が配置され、下方に受け部材32が配置されている。ヒータ31及び受け部材32は、それぞれ昇降可能になっている。
なお、ヒータ31が下方に配置され、受け部材32が上方に配置されていてもよい。
【0025】
封止手段30よりもフィルム81,82の搬送方向下流側(
図1において左側)に、切り出し部40が配置されている。切り出し部40は、縦カッター41と、横カッター42を含む。縦カッター41によって、フィルム81,82が搬送方向(
図1において左右)にカットされ、幅方向(
図1の紙面と直交する方向)に並んだ粉体入り容器90どうしが切り離される。横カッター42によって、フィルム81,82が幅方向にカットされ、搬送方向に並んだ粉体入り容器90どうしが切り離される。
【0026】
<粉体入り容器90の製造方法>
容器製造装置1によれば、次のようにして、粉体入り容器90を製造する。
<フィルム搬送工程>
搬送手段50によって、フィルム81,82を間欠的に一定のストロークずつ下流側(
図1において左側)へ搬送する。1ストロークは、真空成形型11及び閉塞部材21のフィルム搬送方向(左右方向)に沿う長さ寸法に対応する。1回の搬送工程後、次の搬送工程までの間に、各部10,20,30,40において所定の工程を実行する。
なお、第1フィルム81の搬送時には、真空成形型11、粉体供給ノズル23、器支持部25、ヒータ31及び受け部材32等を第1フィルム81の器部91等と干渉しないように退避させておき、搬送後、元の所定位置に戻す。
【0027】
<器部91の成形工程>
器成形部10においては、真空成形型11の上面を第1フィルム81に当てる。そして、第1フィルム81を各器成形凹部13の内面に吸い付けることで、複数(一群)の器部91を真空形成する。成形後、真空成形型11を脱型したうえで、第1フィルム81を下流側(
図1において左側)へ1ストローク搬送する。
【0028】
<閉塞部材21による閉塞工程>
第1フィルム81の搬送によって、器成形部10からの前記一群の器部91が、閉塞部材21の下方に移される。これによって、各器部91の収容室93の上面開口が、閉塞部材21によって塞がれた状態になる。
【0029】
なお、前述したように、第1フィルム81の搬送時には、粉体供給ノズル23の下端部(先端部)を閉塞部材21の下面よりも上方に退避させておく。搬送後、ノズル昇降機構27によってノズルホルダ26を下降させることで、粉体供給ノズル23の下端部(先端部)を閉塞部材21よりも下方へ突出させる。これによって、各粉体供給ノズル23が、対応する器部91の収容室93に挿入される。また、器支持部25の収容凹部25bに器部91を収容する。さらには、閉塞部材21の下面と、器支持部25の上面とによって、第1フィルム81における器部91の周辺部分を上下から挟み付ける。
【0030】
<粉体供給工程>
次に、粉体9を粉体供給源2から各粉体供給ノズル23の主供給路23aへ導入し、粉体供給ノズル23の下端(先端)から吐出する。これによって、粉体9が収容室93に供給され、充填される。このとき、収容室93内において、粉体9が浮遊する。一方、閉塞部材21によって収容室93の上面開口が塞がれているため、粉体9が収容室93の外部へ飛散するのを防止することができる。
【0031】
好ましくは、
図3(a)に示すように、粉体9の供給開始時には、粉体供給ノズル23の下端部(先端部)を器部91の底部に接近させて位置させる。これによって、粉体9が、粉体供給ノズル23から吐出されると、すぐに器部91の底部に当たるようにでき、粉体9の浮遊を抑えることができる。そして、
図3(b)に示すように、粉体9が収容室93に充填されていくにしたがって、ノズル昇降機構27によってノズルホルダ26ひいては粉体供給ノズル23を漸次上昇させる。これによって、粉体供給ノズル23の下端部(先端部)が粉体9の堆積物9A内に埋まるのを回避でき、粉体供給を円滑に行うことができる。しかも、粉体供給ノズル23の下端部(先端部)から粉体9の堆積物9Aまでの距離を短くすることで、粉体9が浮遊するのを一層抑えることができる。
【0032】
容器製造装置1によれば、粉体9の吐出速度を速くしても、粉体9が外部へ飛散することがない。要するに、粉体9が飛散しないようにゆっくりと吐出する必要がない。したがって、粉体9を高速充填することで充填時間を短縮できる。この結果、容器90の製造効率を高めることができる。
また、ノズル挿通穴21cの内周面と粉体供給ノズル23の外周面との間をシール部材24によって塞ぐことで、粉体9が、ノズル挿通穴21cの内周面と粉体供給ノズル23の外周面との間から外部へ飛散するのを防止できる。
さらに、通気路23dによって空気抜きすることで、粉体9の充填に伴って収容室93の内圧が上昇するのを防止できる。
【0033】
その後、粉体供給ノズル23を上昇させて器部91内から退避させたうえで、第1フィルム81を下流側(
図1において左側)へ搬送する。これによって、粉体9入りの一群の器部91を、閉塞部材21の下部から延長閉塞部22の下部へ移す。器部91が延長閉塞部22の下側に位置している間、収容室93内の粉体9の浮遊が減衰、収束する。これによって、粉体9の外部への飛散を一層抑制又は防止ことができる。
閉塞部材21及び延長閉塞部22の下面を滑面処理することによって、搬送時の第1フィルム81と閉塞部材21及び延長閉塞部22との間の摩擦抵抗を小さくできる。
【0034】
<第2フィルム82の重ね合わせ工程>
第1フィルム81の搬送時には、これと同期して第2フィルム82をも搬送する。第2フィルム82は、案内斜面22eに沿って斜めに下降して、第1フィルム81に漸近する。第1フィルム81が、延長閉塞部22の先端から搬送方向下流側(
図1において左側)へ出た所で、第2フィルム82が第1フィルム81の上面に重ね合わされる。これによって、延長閉塞部22に代わって、第2フィルム82が、収容室93の上面開口を覆う。言い換えると、第2フィルム82が第1フィルム81に重ねられる直前まで、延長閉塞部22が第1フィルム81に被さることで、収容室93の上面開口を覆っている。これによって、収容室93が外部に開放されるのを防止することができ、粉体9が外部に飛散するのを一層確実に防止することができる。
【0035】
<封止工程>
更に、フィルム81,82を搬送することで、第2フィルム82にて覆われた前記一群の器部91を封止手段30へ導入する。次いで、ヒータ31及び受け部材32によってフィルム81,82を挟み付ける。そして、第1フィルム81における器部91の周縁と第2フィルム82とをヒートシールすることによって、封止部94を形成する。
【0036】
<切り出し工程>
ヒートシール後のフィルム81,82を切り出し部40へ搬送し、カッター41,42によって粉体入り容器90を1つずつ切り出す。
このようにして、粉体入り容器90を連続的に製造することができる。粉体9が微細で浮遊しやすくても、外部に飛散するのを十分に防止又は抑制することができる。
【0037】
本発明は、前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変をなすことができる。
例えば、通気路23dは、閉塞部材21に設けてもよい。
容器製造装置1は、器成形部10を備えていなくてもよい。器部91は、容器製造装置1とは別の真空成形機等で形成してもよい。
また、容器製造装置1は、切り出し部40を備えていなくてもよい。切り出し工程は、別の装置や手作業で行ってもよい。
粉体9は、発熱・吸熱剤に限られず、経皮薬剤や経皮栄養剤等であってもよい。