【実施例】
【0034】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、いずれも本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
【0035】
<実施例1>(湿式沈殿混合調製:Sr−Co−Fe)
塩化ストロンチウム6水塩(266.6g/mol)を495.7部(Sr;1.859mol)と、塩化コバルト6水塩(237.9g/mol)を331.8部(Co;1.395mol)と、塩化第1鉄4水塩(Fe;198.8g/mol)92.4部(0.465mol)とを、溶解水1800部に溶解し、混合塩水溶液を調製した。次いで、アルカリ水溶液として、ソーダ灰(無水炭酸ナトリウム)450部を、溶解水1400部に溶解して析出用水溶液を調製した。次に、上記で調製した塩混合水溶液とアルカリ水溶液とを滴下するための沈殿用ビーカーに、沈殿用水として、水3400部を秤り取り、沈殿用水の温度を50℃にアップして保持した。この状態で、上記で調製した塩混合水溶液とアルカリ水溶液とを同時に、pH6.6を保持しながら滴下して、混合スラリー溶液を得た。滴下終了後、混合スラリー溶液の温度を70℃に加温し、そのまま1時間放置して反応を終了した。
【0036】
その後、沈殿スラリー中にある副生した塩を除去するため、デカンテーションを行い、電導度が300μS/cm以下になるまで水洗を行った。次に、沈殿スラリーをヌッチェにて濾別し、得られたケーキを、120℃で12時間乾燥し、目的とする黒色粉末の前駆体を得た。
【0037】
次に、上記のようにして得られた黒色粉末の前駆体を、電気炉にて1050℃で焼成を行い、目的とする黒色粉末を得た。得られた黒色粉末は、
図1のSEM写真に示したように、一次粒子径が1〜10μmの範囲に結晶成長したものであった。また、得られた黒色粉末は、粉末X線回折の測定から、非常に結晶性の高いペロブスカイト型の結晶構造をもつものであることが確認された。また、熱分析装置により、窒素中と空気中における酸素吸着量の違いから黒色粉末の酸素吸着量を測定したところ、5.0ml/gであった。以上のことから、上記で得られた黒色粉末は、酸素吸蔵材として高い性能を発揮するものであることが確認できた。なお、この例では、使用した原料の組成から算出したSrとCoとFeの割合は、Sr=100モルに対して、Coが75モル、Feが25モルである。
【0038】
<実施例2>(湿式沈殿混合調製:Sr−La−Co−Fe)
塩化ストロンチウム6水塩を446.2部(Sr;1.674mol)と、硝酸ランタン水溶液(酸化ランタンとしての純分19質量%)を159.1部(La;0.186mol)と、塩化コバルト6水塩を398.2部(Co;1.674mol)と、塩化第1鉄4水塩36.9部(Fe;0.186mol)とを、溶解水1800部に溶解し、塩混合水溶液を調製した。次いで、アルカリ水溶液として、ソーダ灰450部を溶解水1400部に溶解して、析出用水溶液を調製した。次に、上記で調製した塩混合水溶液と、アルカリ水溶液とを滴下するための沈殿用ビーカーに、沈殿用水として、水3400部を秤り取り、沈殿用水の温度を50℃にアップして保持した。この状態で、塩混合水溶液とアルカリ水溶液とを同時に、pH6.6を保持しながら滴下し、混合スラリー溶液を得た。滴下終了後、混合スラリー溶液の温度を70℃に加温し、そのまま1時間放置して反応を終了した。
【0039】
上記のようにして得られた混合スラリー溶液を、実施例1と同様の方法にて、水洗、濾過、乾燥して黒色粉末の前駆体を得た。次いで、この黒色粉末の前駆体を1100℃で焼成し、目的とする黒色粉末を得た。得られた黒色粉末は、実施例1の黒色粉末と同程度の粒子径に結晶成長したものであることを確認した。また、この黒色粉末は、粉末X線回折の測定から、非常に結晶性の高いペロブスカイト型の結晶構造をもつものであった。また、熱分析装置により窒素中と空気中における酸素吸着量の違いから、黒色粉末の酸素吸着量を測定したところ、4.7ml/gであった。以上のことから、上記で得た黒色粉末は、酸素吸蔵材として高い性能を発揮するものであることが確認できた。なお、使用した原料の組成から算出したSrとLaとCoとFeの割合は、Sr=100モルに対して、Laが11.1モル、Coが100モル、Feが11.1モルである。
【0040】
更に、上記構成において、ストロンチウム含有量の化学量論組成における含有量を90〜102%に変化させて、ストロンチウム含有量の違いによる酸素吸着量の違いを調べた。その結果、表2に示したように、ストロンチウムの含有量が90〜100%である場合に、酸素吸蔵材として高い性能を発揮するものになることを確認した。
【0041】
<実施例3>(湿式沈殿混合調製:Sr−La−Co)
塩化ストロンチウム6水塩を535.4部(Sr;2.009mol)と、硝酸ランタン水溶液(酸化ランタンとしての純分19質量%)を191.3部(La;0.223mol)と、塩化コバルト6水塩353.9部(Co;1.487mol)とを、溶解水1100部に溶かし、塩混合水溶液を調製した。次いで、アルカリ水溶液として、ソーダ灰500部を、溶解水1400部に溶解して析出用水溶液を調製した。次に、上記で調製した塩混合水溶液と、アルカリ水溶液とを滴下する沈殿用ビーカーに、沈殿用水として、水3400部を秤り取り、沈殿用水の温度を50℃にアップして保持した。この状態で、塩混合水溶液とアルカリ水溶液とを同時に、pH6.7を保持しながら滴下し、混合スラリー溶液を得た。滴下終了後、混合スラリー溶液の温度を70℃に加温し、そのまま1時間放置して反応を終了した。
【0042】
上記のようにして得られた混合スラリー溶液を、実施例1と同様の方法にて、水洗、濾過、乾燥して、黒色粉末の前駆体を得た。次いで、この黒色粉末の前駆体を1200℃で焼成し、目的の黒色粉末を得た。得られた黒色粉末は、実施例1の黒色粉末と同程度の粒子径に結晶成長したものであることを確認した。また、この黒色粉末は、粉末X線回折の測定から、層状ペロブスカイト型の結晶構造であることが確認された。また、熱分析装置により、窒素中と空気中における酸素吸着量の違いから黒色粉末の酸素吸着量を測定したところ、2.3ml/gであった。また、この黒色粉末の導電性を室温にて測定したところ、2.8×10
3S/cmであった。通常のペロブスカイト型酸化物の導電性は10
0〜10
-3S/cm程度であるため、かなり導電性が高いことが分かった。このように他の材料と比べ導電性が高いことから、酸素吸着性のある耐熱性の導電性材料として使用可能である。なお、使用した原料の組成から算出したSrとLaとCoの割合は、Sr=100モルに対して、Laが11.1モル、Coが74モルである。
【0043】
<実施例4>(湿式沈殿混合調製:Sr−La−Mn)
塩化ストロンチウムを6水塩446.2部(Sr;1.674mol)と、硝酸ランタン水溶液(酸化ランタンとしての純分19質量%)を159.1部(La;0.186mol)と、塩化マンガン4水塩(Mn;197.8g/mol)367.9部(1.860mol)とを、溶解水1800部に溶解し、混合塩水溶液を調製した。次いで、アルカリ水溶液として、ソーダ灰450部を溶解水1400部に溶解して、析出用水溶液を調製した。次に、上記で得た混合塩水溶液とアルカリ水溶液とを滴下する沈殿用ビーカーに、沈殿用水として、水3400部を秤り取り、沈殿用水の温度を50℃にアップして保持した。この状態で、塩混合水溶液とアルカリ水溶液を同時に、pH6.6を保持しながら滴下し混合スラリー溶液を得た。滴下終了後、混合スラリー溶液の温度を70℃に加温し、そのまま1時間放置して反応を終了した。
【0044】
上記のようにして得られた混合スラリー溶液を、実施例1と同様の方法にて、水洗、濾過、乾燥して黒色粉末の前駆体を得た。次いで、この黒色粉末前駆体を、1100℃で焼成し、目的の黒色粉末を得た。得られた黒色粉末は、実施例1の黒色粉末と同程度の粒子径に結晶成長したものであることを確認した。また、この黒色粉末は、粉末X線回折の測定から、非常に結晶性の高いペロブスカイト型の結晶構造であることを確認した。
【0045】
また、上記で得られた黒色粉末の導電性を室温にて測定したところ、2.8×10
2S/cmであった。通常のペロブスカイト型酸化物の導電性は10
0〜10
-3S/cm程度であるため、かなり導電性が高いことが分かった。このように他の材料と比べ導電性が高いことから、SOFC燃料電池空気極用材料や、耐熱性の導電性材料として使用可能である。また、熱分析装置により、窒素中と空気中における酸素吸着量の違いから黒色粉末の酸素吸着量を測定したところ、2.0ml/gであり、実施例1、2で得たものよりも低いものの、酸素吸着性があった。なお、使用した原料の組成から算出したSrとLaとMnの割合は、Sr=100モルに対して、Laが11.1モル、Mnが111.1モルである。
【0046】
<比較例1>(乾式混合調製:Sr−Co−Fe)
原料として、それぞれ固体の、炭酸ストロンチウム(147.6g/mol)を147.6部(Sr;1.0mol)と、塩基性炭酸コバルト(516.7g/mol)を77.5部(Co;0.75mol)と、酸化第2鉄(162.2g/mol)19.9部(Fe;0.25mol)とを秤取った。そして、メディアとして5mmのアルミナビーズを使用し、遊星型ボールミル(以下、遊星BMと略記)で1時間、粉砕混合した。その後、この一部をとってムライト製ルツボに入れ、電気炉にて昇温時間6時間で1200℃まで上げ、その温度にて120分保持し、乾式混合後に焼成した。このものはそのまま電気炉の中で自然放冷し、室温になったら取り出した。得られた黒色粉末は焼結しているが、少量の場合は粉砕可能で、乳鉢でザラツキがなくなるまで粉砕し、実施例で得たと同程度の粒子径の黒色粉末を得た。
【0047】
得られた黒色粉末は粉末X線回折の測定からペロブスカイト型の結晶構造であることが確認された。しかし、一部に不明の異相が存在した。かなり焼結しているため、大量粉砕の場合はクラッシャーなどで粗砕後、通常のブレード型粉砕機で粉砕する必要があった。このものを熱分析装置により、窒素中と空気中における酸素吸着量の違いから、黒色粉末の酸素吸着量を測定したところ、3.4ml/gであった。以上から、このものは酸素吸蔵材として使用が可能であるが、同様の構成元素からなる実施例1の黒色粉末に比べ、酸素吸着量は7割程度であった。なお、使用した原料の組成から算出したSrとCoとFeの割合は、Sr=100モルに対して、Coが75モル、Feが25モルである。
【0048】
<比較例2>(乾式混合調製:Sr−La−Co−Fe)
原料として、それぞれ固体の、酸化ランタン(325.8g/mol)16.3部(La;0.1mol)、炭酸ストロンチウム132.3部(Sr;0.90mol)、塩基性炭酸コバルト93.0部(Co;0.9mol)、酸化第2鉄8.0部(Fe;0.1mol)を秤り取り、メディアとして5mmのアルミナビーズを使用し、遊星BMで1時間、粉砕混合した。その後、この一部をとってムライト製ルツボに入れ、電気炉にて昇温時間6時間で1250℃まで上げ、その温度にて120分保持し、乾式焼成した。このものはそのまま電気炉の中で自然放冷し、室温になったら取り出した。得られた黒色粉末は焼結しているが、少量の場合は粉砕が可能で、乳鉢でザラツキがなくなるまで粉砕し、実施例で得たと同程度の数μmの粒子径の黒色粉末を得た。
【0049】
得られた黒色粉末は粉末X線回折の測定からペロブスカイト型の結晶構造であることが確認された。しかし、一部に不明の異相が存在した。かなり焼結しているため、大量粉砕の際はクラッシャーなどで粗砕後、通常のブレード型粉砕機で粉砕する必要があった。このものを熱分析装置により、窒素中と空気中における酸素吸着量の違いから、黒色粉末の酸素吸着量を測定したところ、3.2ml/gであった。以上から、このものは酸素吸蔵材として使用が可能であるが、同様の構成元素からなる実施例2の黒色粉末に比べ酸素吸着量は7割程度であった。なお、使用した原料の組成から算出したSrとLaとCoとFeの割合は、Sr=100モルに対して、Laが11.1モル、Coが100モル、Feが11.1モルである。
【0050】
<比較例3>(乾式混合調製:Sr−La−Co)
原料として、それぞれ固体の、酸化ランタン9.8部(La;0.06mol)、炭酸ストロンチウム79.7部(Sr;0.54mol)、塩基性炭酸コバルト41.3部(Co;0.4mol)を秤り取り、メディアとして5mmのアルミナビーズを使用し、遊星BMで1時間、粉砕混合した。その後、この一部をとってムライト製ルツボに入れ、電気炉にて昇温時間6時間で1250℃まで上げ、その温度にて120分保持し乾式焼成した。このものは、そのまま電気炉の中で自然放冷し、室温になったら取り出した。得られた黒色粉末は焼結しているが、少量の場合は粉砕が可能で、乳鉢でザラツキがなくなるまで粉砕し、実施例で得たと同程度の数μmの粒子径の黒色粉末を得た。
【0051】
得られた黒色粉末は粉末X線回折の測定から層状ペロブスカイト構造と通常ペロブスカイト構造の混晶で、一部異相が見られた。かなり焼結しているため、大量粉砕の際はクラッシャーなどで粗砕後、通常のブレード型粉砕機で粉砕する必要があった。このものを熱分析装置により、窒素中と空気中における酸素吸着量の違いから、黒色粉末の酸素吸着量を測定したところ、1.5ml/gであった。また、この黒色粉末の導電性を室温にて測定したところ、1.8×10
2S/cmであった。通常のペロブスカイト型酸化物の導電性は10
0〜10
-3S/cm程度であるため、導電性が高いが、同様の構成元素からなる実施例3に比べかなり低い特性である。なお、使用した原料の組成から算出したSrとLaとCoの割合は、Sr=100モルに対して、Laが11.1、Coが75モルである。
【0052】
<比較例4>(乾式混合調製:Sr−La−Mn)
原料として、それぞれ固体の、酸化ランタンを4.9部(La;0.03mol)と、炭酸ストロンチウムを39.8部(Sr;0.27mol)と、二酸化マンガン(86.9g/mol)26.07部(Mn;0.30mol)とを秤り取り、メディアとして5mmのアルミナビーズを使用し、遊星BMで1時間、粉砕混合した。その後、この一部をとって、ムライト製ルツボに入れ、電気炉にて昇温時間6時間で1200℃まで上げ、その温度にて120分保持して乾式焼成した。このものは、焼成後、そのまま電気炉の中で自然放冷し、室温になったら取り出した。得られた黒色粉末は、焼結しているが、少量の場合は、粉砕は可能で、乳鉢での粉砕で、ザラツキがなくなるまで粉砕し、実施例で得たと同程度の数μmの粒子径の黒色粉末を得た。
【0053】
得られた黒色粉末は、粉末X線回折の測定から、ペロブスカイト型の結晶構造であることが確認されたが、一部不明の異相が存在した。かなり焼結しているため、大量粉砕の際は、クラッシャー等で粗砕後、通常のブレード型粉砕機で粉砕する必要があった。この黒色粉末の導電性を室温にて測定したところ、2.1×10
1S/cmであった。通常のペロブスカイト型酸化物の導電性は10
0〜10
-3S/cm程度であるため、これよりもやや高いが、同様の元素を原料に用いてなる実施例4で得た黒色粉末に比べては、かなり低い特性であった。なお、使用した原料の組成から算出したSrとLaとMnの割合は、Sr=100モルに対して、Laが11.1、Mnが111.1モルである。
【0054】
<比較例5、6>(湿式沈殿混合調製:Sr−Co−Fe)
実施例1で調製したと同様の原料を用い、同様にして得た、塩混合水溶液とアルカリ水溶液とを用い、これらを同時に滴下して混合スラリー溶液を得たが、その際に、比較例5ではpHを8に保持し、比較例6ではpHを10に保持しながら滴下した。その他は、実施例1で行ったと同様にして黒色粉末を得た。この際の、沈殿後得られた黒色粉末前駆体は、比較例5、6とも沈降がとても速く、全体が大きな凝集体といった感じであり、比較例6は特に沈降が速かった。焼成後に得られた黒色粉末は、粗大化しており、X線回折から不明の異相が散見され、本発明が目的とする「ぺロブスカイト型或いはこれに類似の柔軟な結晶構造を有するもの」でなく、その反応性も乏しいものであった。
【0055】
<比較例7>(湿式沈殿混合調製:Sr−La−Co−Fe)
実施例2で調製したと同様の原料を用い同様にして得た、塩混合水溶液とアルカリ水溶液とを用い、これらを同時に滴下して混合スラリー溶液を得たが、その際に、pHを10に保持しながら滴下した。その他は、実施例2で行ったと同様にして黒色粉末を得た。この際の、沈殿後得られた黒色粉末前駆体は沈降がとても速く全体が大きな凝集体と言った感じであった。焼成後得られた黒色粉末は粗大化しており、X線回折から不明の異相が散見され、本発明が目的とする「ぺロブスカイト型或いはこれに類似の柔軟な結晶構造を有するもの」でなく、その反応性も乏しいものであった。
【0056】
[評価]
上記した実施例及び比較例の複合酸化物について、製造方法の条件と得られた複合酸化物についての特性その粒子径と硬さを下記の方法で調べて評価した。
【0057】
(1)硬さ
実施例の黒色粉末について、同様の構成成分からなる乾式製法で得た比較例の焼結体と比較して硬さの違いを確認すると同時に、実施例の各黒色粉末を相対的に評価して表1中に結果をまとめて示した。
【0058】
(2)1次粒径
得られた黒色粉末を電子顕微鏡で観察し、1次粒径を測定し、粒径の範囲を表1中にまとめて示した。
【0059】
(3)酸素吸着量
熱分析装置により、空気中と窒素中における酸素吸着量の違いから黒色粉末の酸素吸着量を測定した。具体的には、設定温度600℃、常圧下において流量100ml/分で空気(酸素21%、窒素79%)と窒素(100%)を交互に流し、空気下での酸素吸着による重量増と、窒素下で酸素が放出されることによる重量減の差を観測し、吸着量を測定した。表−1に実施例の結果をまとめてしめした。
【0060】
(4)電導度
300mlの三角フラスコに測定対象の黒色粉末5gを秤り取り、精製水又は純水(電導度2μs/cm以下)を100ml加え、加熱し、液が沸騰したら5分間保持する。冷却後、蒸発水分を補給して全体を100mlとし、顔料分を濾過し、濾液の電導度を電導計(横河電機社製)で測定する。得られた結果を表1中に示した。
【0061】
【0062】