【解決手段】乳幼児用品2に付された乳幼児用品識別情報を記憶するための管理装置側乳幼児用品識別情報55と、使用者の情報である使用者情報と、を有し、端末装置10から取得した乳幼児用品識別情報と管理装置側乳幼児用品識別情報が対応しないとき、又は乳幼児用品識別情報と管理装置側乳幼児用品識別情報が対応し、且つ当該乳幼児用品識別情報を提供した当該端末装置の使用者情報が既に登録されているときは、当該乳幼児用品識別情報に関する贋物情報が端末装置に表示される乳幼児用品管理装置40。
前記端末装置から取得した前記乳幼児用品識別情報と前記管理装置側乳幼児用品識別情報が対応しないとき又は、前記乳幼児用品識別情報と前記管理装置側乳幼児用品識別情報が対応し、且つ当該乳幼児用品識別情報を提供した当該端末装置の前記使用者情報が既に登録されているときは、前記乳幼児用品識別情報を対応する当該使用者情報と関連付けて、異常乳幼児用品識別情報として記憶し、
前記異常乳幼児用品識別情報、前記管理装置側乳幼児用品識別情報及び前記使用者情報を参照し、当該乳幼児用品に付された前記乳幼児用品識別情報に関する前記使用者情報に基づき、異常乳幼児用品に関する市場情報を取得する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の乳幼児用品管理装置。
前記管理装置は、前記端末装置が取得した前記乳幼児用品識別情報と、前記乳幼児用品内に排泄された排泄物の状態情報である排泄物状態情報とを関連付けて記憶可能であり、
前記管理装置は、前記排泄物状態情報に基づき、前記乳幼児用品を使用する使用者の排泄物の傾向情報である排泄物傾向情報を前記端末装置に提供する構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乳幼児用品管理装置。
前記複数の排泄物状態サンプル情報には、異常状態に属する排泄物状態サンプル情報である異常排泄物状態サンプル情報を含み、前記異常排泄物状態サンプル情報が選択されたときに、当該排泄物の画像情報を取得する構成となっていることを特徴とする請求項4に記載の乳幼児用品管理装置。
乳幼児用品に付された乳幼児用品識別情報を取得するための乳幼児用品識別情報取得部を備える前記端末装置と、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の前記乳幼児用品管理装置と、を備えることを特徴とする乳幼児用品管理システム。
乳幼児用品に付された乳幼児用品識別情報を記憶するための管理装置側乳幼児用品識別情報と、使用者の情報である使用者情報と、を有する乳幼児用品管理装置に、前記端末装置から取得した前記乳幼児用品識別情報と前記管理装置側乳幼児用品識別情報が対応しないとき、又は前記乳幼児用品識別情報と前記管理装置側乳幼児用品識別情報が対応し、且つ当該乳幼児用品識別情報を提供した当該端末装置の前記使用者情報が既に登録されているときは、当該乳幼児用品識別情報に関する贋物情報を前記端末装置に表示する工程を実行させる構成となっていることを特徴とする乳幼児用品管理装置プログラム。
乳幼児用品に付された乳幼児用品識別情報を記憶するための管理装置側乳幼児用品識別情報と、使用者の情報である使用者情報と、を有する乳幼児用品管理装置の制御方法であって、
前記端末装置から取得した前記乳幼児用品識別情報と前記管理装置側乳幼児用品識別情報が対応しないとき、又は前記乳幼児用品識別情報と前記管理装置側乳幼児用品識別情報が対応し、且つ当該乳幼児用品識別情報を提供した当該端末装置の前記使用者情報が既に登録されているときは、当該乳幼児用品識別情報に関する贋物情報を前記端末装置に表示させることを特徴とする乳幼児用品管理装置制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0022】
図1は、本発明の乳幼児用品管理システムである例えば、排泄物管理システム1を示す概略図である。
図1に示すように、排泄物管理システム1は、乳幼児用品である例えば、おむつである例えば、乳幼児用紙おむつ(以下、「おむつ」という。)2を有し、おむつ2内に排泄された尿や便等の排泄物の状態を管理するものである。
例えば、使用者である乳幼児の尿や便の回数、尿や便の量と色(軟便か否か等)等を記録し、管理することで、保護者等に乳幼児の健康状態を管理し易くさせるものである。
このおむつは、使い捨てとなっており、乳幼児が排泄をした際には、新しいおむつ2と交換し、使用済みのおむつ2は処分される。
【0023】
また、
図1のおむつ2は、乳幼児用品識別情報である例えば、QRコード(二次元バーコード)3を備えている。このQRコード3には、各おむつ2を他のおむつと識別するための番号等の情報を含んでおり、この識別情報は、同時に
図1の管理サーバ40にも記憶されている。
したがって、後述するように、乳幼児用品管理装置である例えば、管理サーバ40は、各おむつ2のQRコード3の情報を取得することで、当該おむつ2が、どの工場のどの生産ラインでいつごろ製造されたおむつであるか等を把握することができる構成となっている。
【0024】
また、
図1に示すように本システム1は、端末装置である例えば、携帯端末10を有し、この携帯端末10は、乳幼児の保護者等が所持する汎用型の携帯端末10である。
携帯端末10は、
図1に示すように、各種情報を表示する「端末側ディスプレイ11」を有すると共に、おむつ2内の乳幼児の排泄物を撮像するための「カメラ12」も有している。また、各種情報を入力するための「端末側入力装置13」も備えている。
【0025】
そして、この携帯端末10は、
図1に示すように、「基地局4」や「インターネット網5」等を介して、おむつ2や乳幼児の排泄物等に関する各種情報を管理する「管理サーバ40」と通信可能な構成となっている。
【0026】
また、
図1等の携帯端末10や管理サーバ40は、コンピュータを有しており、コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やハードディスク等を有し、バスを介して接続されている。
【0027】
図2は、
図1の携帯端末10の主な構成を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、携帯端末10は、「端末制御部14」を有し、端末制御部14は、上述の端末側ディスプレイ11、カメラ12及び端末側入力装置13を制御すると共に、端末装置10が、
図1の管理サーバ40と通信するための「端末側通信装置15」や時刻情報を生成する「端末側計時装置16」等を制御する。
また、端末制御部14は、
図2に示す「端末番号記憶部17」、「使用者番号記憶部18」、「QRコード情報取得部(プログラム)19」及び「QRコード情報記憶部20」も制御するが、これらの記憶部等の内容については後述する。
【0028】
図3は
図1に示す管理サーバ40の主な構成を示す概略ブロック図である。
図3に示すように、管理サーバ40は、「サーバ制御部41」を有し、サーバ制御部41は、
図1の端末装置10と通信するための「サーバ側通信装置42」、各種情報を表示するための「サーバ側ディスプレイ43」、各種情報を入力するためのキーボード等の「サーバ側入力装置44」及び時刻情報を生成する「サーバ側計時装置45」等を制御する。
また、サーバ制御部41は、
図3に示す「第1の各種情報記憶部50」、「第2の各種情報記憶部60」、「第3の各種情報記憶部70」、「第4の各種情報記憶部80」及び「第5の各種情報記憶部90」も制御する。
図4乃至
図8は、それぞれ「第1の各種情報記憶部50」、「第2の各種情報記憶部60」、「第3の各種情報記憶部70」、「第4の各種情報記憶部80」及び「第5の各種情報記憶部90」の主な構成を示す概略ブロック図であるが、これらの内容については後述する。
【0029】
図9乃至
図17は、本実施の形態に係る排泄物管理システム1の主な動作例等を示す概略フローチャートである。
本実施の形態では、乳幼児の保護者が自己の携帯端末10を使用して、本システム1を利用し、乳幼児の尿や便等の排泄物の状態を記憶し、その推移等を把握して、健康管理を行う例で、以下説明する。
【0030】
また、上述のように、
図1のおむつ2には、各おむつ2を他のおむつと識別することができるQRコード(二次元バーコード)3が貼付されている。このQRコード3には、製造年月日や製造工場等を特定するための番号等も含まれている。
【0031】
この状態で、
図1のおむつ2を購入し、乳幼児に使用させる保護者等は、
図9のステップ(以下「ST」とする。)1で、携帯端末10に、管理サーバ40からアプリケーションをダウンロードし、インストールする。
具体的には、インターネット網5等を介して、
図4の「アプリ―ケーション記憶部51」から必要なアプリケーションを取得する。
【0032】
次いで、ST2へ進む。ST2では、携帯端末10の端末側ディスプレイ11に、「使用者登録画面」が表示される。
すなわち、当該保護者は未だ、本システム1のサービスを利用する登録をしていないため、ST2では、その登録手続が開始される。
この登録画面には、使用者である乳幼児のニックネーム、住所、性別及び誕生日等の入力画面の他、個人情報使用同意画面も含まれている。
【0033】
次いで、ST3へ進む。ST3で「入力が終了した」と判断されたときは、ST4へ進む。
ST4では、携帯端末10が、
図3の「端末番号記憶部17」を参照し、当該携帯端末10の固有の「端末番号」を取得し、この端末番号と共に、ST2で入力された使用者の情報を、
図1の管理サーバ40へ送信する。
【0034】
次いで、ST5へ進む。ST5では、携帯端末10から使用者情報を受信した管理サーバ40は、
図4の「使用者情報記憶部52」に、新たな「使用者番号」を付して、「端末番号」「使用者名」「住所」「性別」の情報を記憶する。
図18は、「使用者情報記憶部52」のデータ例を示す概略説明図である。
図18に示すように、「使用者番号」は「端末番号」等と関連付けて記憶されている。
【0035】
次いで、ST6へ進む。ST6では、管理サーバ40が、ST5で特定した携帯端末10に「使用者番号」を送信する。
次いで、ST7へ進む。ST7では、携帯端末10が、管理サーバ40から受信した「使用者番号」を
図2の「使用者番号記憶部18」に記憶させる。
これにより、携帯端末10は、本システム1を利用するための「使用者番号」を取得することができる。
【0036】
次いで、ST8へ進む。ST8では、端末側ディスプレイ11に、本システム1を直ぐに使用するか否かが表示される。
すなわち、乳幼児が尿や便等をしたため、直ぐに、乳幼児のおむつ替えをするか否か、又は、メモ入力を行うか否かが問われる。
【0037】
ST9で、直ぐに使用する旨の入力がされると、ST10へ進む。ST10では、端末側ディスプレイ11に「おむつに付いているQRコードを読み取ってください。」と表示される。
次いで、ST11で、この表示を視認した保護者が、
図1の携帯端末10のカメラ12を動作させ、おむつ2のQRコード3を撮像すると、
図2の「QRコード情報取得部(プログラム)19」が動作し、QRコード3に含まれている情報を、
図2の「QRコード情報記憶部20」に記憶させる。
【0038】
これにより、端末装置10は、おむつ2のQRコード3の情報を取得できる。
したがって、カメラ12及びQRコード情報取得部(プログラム)19が、乳幼児用品識別情報取得部の一例となっている。
【0039】
次いで、ST12へ進む。ST12では、携帯端末10が、「使用者番号記憶部18」の「使用者番号」と「QRコード情報記憶部20」の「QRコードのデータ」を管理サーバ40へ送信する。
次いで、ST13へ進む。ST13では、管理サーバ40が、携帯端末10から受信した「使用者番号」と「QRコードのデータ」を
図4の「受信使用者番号等記憶部53」に記憶する。
【0040】
次いでST14へ進む。ST14では、
図4の「QRコード有無判断処理部(プログラム)54」が動作し、
図4の「受信使用者番号等記憶部53」のQRコードは、
図4の「おむつ関連情報記憶部55」のQRコードと対応、例えば、合致するか否かを判断する。
図19は、「おむつ関連情報記憶部55」の管理装置側乳幼児用品識別情報である例えば、おむつ関連情報のデータ例を示す概略説明図である。
図19に示すように「おむつ関連情報記憶部55」には、既に製造済みのおむつ2に貼付されたQRコードに関する「製造年月日」や「製造工場」等の情報が「QRコード」と関連付けて記憶されている。
【0041】
ST14で、合致しないと判断されたときは、ST15へ進む。ST15では、当該QRコードを対応する「使用者番号」と関連付け「異常QRコード情報」として
図4の「異常QRコード情報記憶部56」に記憶する。
この「異常QRコード情報」が「異常乳幼児用品識別情報」の一例となっている。
【0042】
次いで、ST16へ進む。ST16では、端末側ディスプレイ11に「本製品は贋物ですので、真正品の購入をお勧めします」を表示する。
この表示が「当該乳幼児用品識別情報に関する贋物情報」の一例となっている。
このように、本実施の形態では、当該QRコードが登録済みのQRコードに該当するか否かで、容易且つ迅速にその「真贋」を判定できるので、速やかに「贋物」である情報を使用者に提供することができる。
【0043】
特に、贋のおむつ2等の乳幼児用品は、所定の品質に達していない場合が多く、使用者に不利益を及ぼし、特に乳幼児の場合は、その安全性の担保は極めて重要であることから、このように迅速に報知することで、その安全性を担保することができる。
なお、本実施の形態では、乳幼児用品として、おむつ2の真贋判定の例を示したが、本発明は、これに限らず、乳首や哺乳瓶等の他の乳幼児用品も含まれる。
【0044】
一方、ST14で、QRコードが合致する場合は、ST17へ進む。ST17では、
図4の「QRコード重複登録判断処理部(プログラム)57」が動作し、
図4の「受信使用者番号等記憶部53」のQRコードが
図4の「おむつ関連情報記憶部55」で、既に「使用者番号」が付された「QRコード」と合致するか否かを判断する。
【0045】
次いで、ST18で、合致すると判断されたときは、ST19へ進む。ST19では、当該QRコードを「使用者番号」と関連付け「異常QRコード情報」として、
図4の「異常QRコード情報記憶部56」に記憶する。
【0046】
次いで、ST20へ進む。ST20では、端末側ディスプレイ11に「既に「使用者番号」を設定済みです。重複して設定されていない場合、本製品は贋物の可能性が高いので、真正品の購入をお勧めします」と表示される。なお、真正品の購入を促す表示の他、お問い合わせ画面へ移行することであってもよい。
【0047】
このように、本実施の形態では、QRコートが合致する場合でも、同一のQRコードが重複して使用された場合は「贋物」の可能性が高いので、その旨の情報を迅速に使用者に提供することができる構成となっている。
したがって、本実施の形態では、真贋判定で、単に「QRコード」が合致する否かだけでなく、使用者番号の重複設定の有無でも「真贋」を判断するので、より精度の高い真贋判定が可能な構成となっている。
【0048】
次いで、ST21へ進む。ST21では、管理サーバ40の
図4の「使用者番号等特定処理部(プログラム)58」が動作し、「受信使用者番号等記憶部53」の「QRコードのデータ」から
図4の「おむつ関連情報記憶部55」を参照し、「QRコード」を特定する。
すなわち、「使用者番号等特定処理部(プログラム)58」は、「受信使用者番号等記憶部53」の「QRコードのデータ」を「おむつ関連情報記憶部55」から探して特定する。
そして、該当する「QRコード」に関連付けて「受信使用者番号等記憶部53」の「使用者番号」を「おむつ関連情報記憶部55」に記憶する(
図19参照)。
【0049】
これにより、管理サーバ40は、当該使用者が使用しているおむつ2の「QRコード3」と「使用者番号」を関連付けて把握することができる。
【0050】
次いで、ST22へ進む。ST22では、端末側ディスプレイ11に「おむつ替えですか?」の表示がされ、ST23で、おむつ替えでないと判断されたときは、ST24へ進む。
ST24では、メモ入力か否かの選択が求められ、メモ入力と判断されると、ST25で「メモ入力画面」が端末側ディスプレイ11に表示される。
次いでST26で、メモ入力が終了したか否かが判断され、終了したと判断されるとST27へ進む。
【0051】
ST27では、入力された情報を「おむつ関連情報記憶部55」の当該「QRコード」の「各種メモ」欄に記憶される。
したがって、当該メモ情報は、当該おむつ2と使用者番号と関連して記憶されるので、保護者等が、自己の「使用者番号」や自己の乳幼児が使用したおむつ2の「QRコード」に基づいて、後日、メモを参照することができる。
このため、保護者は、その都度、おむつ2等につき、自己のメモ等を作成する必要がないので、育児に忙しい保護者が容易且つ迅速にメモを取ることができる。
なお、この「おむつ関連情報記憶部55」の「各種メモ」の情報は、
図2の「端末側計時装置16」や
図3の「サーバ側計時装置45」の時刻情報と関連付けて記憶させることができるので、メモの作成時刻情報を併せて記憶される。
【0052】
一方、ST23で、おむつ替えと判断されたときは、ST28へ進む。このときは、乳幼児が尿や便をしたため、おむつ替えをする場合なので、端末装置10の端末側ディスプレイ11に、「交換前のおむつの状態入力画面」が表示され、尿のみ、便のみ、双方のいずれかを選択する画面となる。
【0053】
次いで、ST29へ進む。ST29では、「尿」のみを選択したか否かを判断し、選択したときは、ST30へ進む。
ST30では、携帯装置10が、管理サーバ40の
図5の「尿及び便サンプル画像記憶部61」から各サンプル尿画像、サンプル異常尿画像を取得して、「端末側ディスプレイ11」の画面に表示し、いずれのサンプル尿画像等が最も近いかを選択する画面を表示する。
【0054】
すなわち、「尿及び便サンプル画像記憶部61」には、尿の量や色についての様々な種類のサンプル画像が記憶されている。
具体的には、乳幼児の月齢毎の尿の量の相違に応じた複数のサンプル尿画像、月齢毎の便の量に応じた複数のサンプル画像、各サンプル尿画像が識別番号と共に記憶されている。また、各サンプル尿画像には、それぞれ、サンプル異常尿画像(例えば、血尿等)も含まれている。
【0055】
そして、ST30では、このサンプル画像のうち、便を除く尿のサンプル画像のみが選択されて表示されることになる。
【0056】
したがって、保護者は、おむつ2の内の乳幼児の尿と、これらサンプル尿画像とを比較し、実際の尿に最も近いサンプル画像を選択するだけで、尿の状態情報を記憶することができる。
また、本実施の形態では、上記サンプル尿画像は、おむつ2に排尿し吸収体にて吸収された状態の色となっている。
したがって、保護者がサンプル尿画像と実際のおむつとを比較するとき、容易に選択することが可能な構成となっている。
【0057】
従来、尿の色や量を記録ときは、その色や量を的確に表現できず、正確に記憶させることが困難な場合もあったが、本実施の形態ではサンプル尿画像との比較で特定できるので保護者は、極めて容易且つ迅速に尿の色や量を特定することができる。
【0058】
このため、「尿及び便サンプル画像記憶部61」に記憶されている各サンプル尿画像等が「排泄物状態情報」及び「排泄物サンプル情報」の一例となっている。
【0059】
次いで、ST31へ進む。ST31では、サンプル尿画像の選択が終了したか否かを判断し、サンプル尿画像の選択が終了したと判断したときは、ST32へ進む。
ST32では、
図5の「選択サンプル画像処理部(プログラム)62」が動作し、選択された「尿及び便サンプル画像記憶部61」のサンプル尿画像の「識別番号」を時刻情報と共に、
図4及び
図19の「おむつ関連情報記憶部55」の当該QRコードの「尿の量」「尿の色」の欄と「おむつ替え時刻」の欄に記憶する。
【0060】
次いで、ST33へ進む。ST33では、管理サーバ40の
図5の「異常サンプル判断処理部(プログラム)63」が動作し、「おむつ関連情報記憶部55」の「サンプル尿画像の「識別番号」と、「尿及び便サンプル画像記憶部61」を参照し、「おむつ関連情報記憶部55」に記憶したサンプル尿画像等が、サンプル異常尿画像等であるか否かを判断する。
【0061】
上述のように、サンプル尿画像には、通常の尿の量や色の場合のみならず、異常な尿の量や色のサンプル画像である「サンプル異常尿画像(例えば、血尿等)」も含まれている。
したがって、保護者は異常であることの判断をすることなく、サンプル尿画像を選択するだけで自動的に血尿等の異常尿であることも分かるので、保護者にとって極めて使い易いシステムとなっている。
【0062】
また、本実施の形態では、選択された「サンプル尿画像」が「サンプル尿異常画像」であるか否か判断の際、正常と異常との境界部分に該当する場合は「異常」と判断するように構成されている。
このため、異常尿の場合は、確実に「異常」と判断される構成となっている。
なお、「サンプル異常尿画像」は、異常排泄物状態情報の一例である。
【0063】
ST33で、選択された「サンプル尿画像」が「サンプル尿異常画像」であるときは、ST34へ進む。
ST34では、「異常サンプル判断処理部(プログラム)63」が「おむつ関連情報記憶部55」の「異常存否」欄に「尿異常」と記憶すると共に、「端末側ディスプレイ11」に尿の撮影と医師の診断を受けることを促す文言を表示させる。
例えば、「異常尿の可能性があり、詳細な判断は医師に確認をするようにしてください。」との文言等である。
【0064】
すなわち、本実施の形態では、乳幼児の尿が血尿等の異常尿であるときは、その異常尿の撮影を促す構成となっている。このため、乳幼児の異常尿は、サンプル異常尿画像ではなく、実際の画像となる。さらに、本実施の形態では、当該異常尿を乳幼児の保護者に対して、医師の診断を受けることを促す内容となっている。
したがって、乳幼児が医師の診断を受けるときに、この実際の画像を医師に示すことでより、正確な診断が可能となる構成ともなっている。
【0065】
ST34に次いで、ST35へ進む。ST35では、保護者が携帯端末10のカメラ12を用いて、乳幼児のおむつ2にある異常尿の撮影を行い、その後、ST36で、携帯端末10が、撮影した画像を管理サーバ40へ送信する。
【0066】
次いで、ST37へ進む。ST37では、管理サーバ40の
図5の「尿便画像情報処理部(プログラム)64」が動作して、携帯端末10から受信した尿画像を画像番号と関連付けて、
図5の「尿便画像情報記憶部65」に記憶させると共に、当該画像番号を
図4の「おむつ関連情報記憶部55」に記憶させる。
これにより、管理サーバ40には、当該使用者の尿の状態情報が、おむつ2毎に記憶されることになる。
【0067】
ところで、ST29で、「尿」のみを選択しない場合は、ST38で、「便」のみを選択したか否かを判断し、ST39では、「双方」を選択したか否かを判断する。
「尿」のみを判断したときと同様に、ST39で「双方」を選択したときも、ST30乃至ST37の工程を実行する。
【0068】
そして、「尿」についての工程がST37で一旦、終了すると、ST40において、ST39で「双方」を選択したか否かを判断し、「双方」を選択したときは、「便」についての工程であるST41が開始される。
なお、ST38で、「便」のみを選択した場合も、ST41以下の工程が実行される。
【0069】
ST41では、携帯装置10が、管理サーバ40の
図5の「尿及び便サンプル画像記憶部61」から各サンプル便画像、サンプル異常便画像を取得して、「端末側ディスプレイ11」の画面に表示し、いずれのサンプル便画像等が最も近いかを選択する画面を表示する。
すなわち、「尿及び便サンプル画像記憶部61」には、便の量や色についての様々な種類のサンプル画像が記憶されている。
【0070】
具体的には、乳幼児の月齢毎の便の量の相違に応じた複数のサンプル便画像、月齢毎の便の量に応じた複数のサンプル画像、各サンプル便画像が識別番号と共に記憶されている。
また、各サンプル便画像には、それぞれ、サンプル異常便画像(例えば、血便等)も含まれている。
そして、ST41では、このサンプル画像のうち、尿を除く便のサンプル画像のみが選択されて表示されることになる。
【0071】
したがって、保護者は、おむつ2の内の乳幼児の便と、これらサンプル便画像とを比較し、実際の便に最も近いサンプル画像を選択するだけで、便の状態情報を記憶することができる。
また、本実施の形態ではサンプル便画像との比較で簡単に特定できるので保護者は、極めて容易且つ迅速に便の色や量を特定することができる。
【0072】
次いで、ST42へ進む。ST42では、サンプル便画像の選択が終了したか否かを判断し、サンプル便画像の選択が終了したと判断したときは、ST43へ進む。
ST43では、
図5の「選択サンプル画像処理部(プログラム)62」が動作し、選択された「尿及び便サンプル画像記憶部61」のサンプル便画像の「識別番号」を「端末側計時装置16」又は「サーバ側計時装置45」の時刻情報と共に、
図4の「おむつ関連情報記憶部55」の当該QRコードの「便の量」「便の色」の欄と「おむつ替え時刻」の欄に記憶する。
【0073】
次いで、ST44へ進む。ST44では、管理サーバ40の
図5の「異常サンプル判断処理部(プログラム)63」が動作し、「おむつ関連情報記憶部55」の「サンプル尿画像の「識別番号」と、「尿及び便サンプル画像記憶部61」を参照し、「おむつ関連情報記憶部55」に記憶したサンプル便画像等が、サンプル異常便画像等であるか否かを判断する。
【0074】
上述のように、サンプル便画像には、通常の便の量や色の場合のみならず、異常な便の量や色のサンプル画像である「サンプル異常便画像(例えば、血便等)」も含まれている。
したがって、保護者は異常であることの判断をすることなく、サンプル便画像を選択するだけで自動的に血便等の異常便であることも分かるので、保護者にとって極めて使い易いシステムとなっている。
【0075】
ST44で、選択された「サンプル便画像」が「サンプル便異常画像」であるときは、ST45へ進む。
ST45では、「異常サンプル判断処理部(プログラム)63」が「おむつ関連情報記憶部55」の「異常存否」欄に「便異常」と記憶すると共に、「端末側ディスプレイ11」に尿の撮影と医師の診断を受けることを促す文言を表示させる。
【0076】
すなわち、本実施の形態では、乳幼児の便が血便等の異常便であるときは、上述のST34と同様に、その異常便の撮影を促す構成となっている。このため、乳幼児の異常便は、サンプル異常便画像ではなく、実際の画像となる。
さらに、本実施の形態では、当該異常便を乳幼児の保護者に対して、医師の診断を受けることを促す内容となっている。
したがって、乳幼児が医師の診断を受けるときに、この実際の画像を医師に示すことでより、正確な診断が可能となる構成ともなっている。
【0077】
ところで、ST45に次いで、ST46へ進む。ST46では、保護者が携帯端末10のカメラ12を用いて、乳幼児のおむつ2にある異常便の撮影を行い、その後、ST47で、携帯端末10が、撮影した画像を管理サーバ40へ送信する。
【0078】
次いで、ST48へ進む。ST48では、管理サーバ40の
図5の「尿便画像情報処理部(プログラム)64」が動作して、携帯端末10から受信した便画像を「画像番号」と関連付けて、
図5の「尿便画像情報記憶部65」に記憶させると共に、当該「画像番号」を
図4及び
図19の「おむつ関連情報記憶部55」に記憶させる。
【0079】
これにより、管理サーバ40には、当該使用者の便の状態情報が、おむつ2毎に記憶されることになる。
【0080】
次いで、ST49へ進む。ST49では、
図6の「排泄サイクル情報生成部(プログラム)71」が動作し、「おむつ関連情報記憶部55」を参照し、当該「使用者番号」を有する「QRコード」の「おむつ替え時刻」を抽出する。そして、「サーバ側計時装置45」の現在時刻から24時間以内の「尿の量」や「尿の色」等に記憶されたサンプル画像番号及び「画像番号」等に基づいて「排泄サイクル図情報」を作成し、
図7の「排泄サイクル図情報記憶部72」に記憶する。
【0081】
また、この「排泄サイクル図情報」が、排泄物傾向情報の一例である。
【0082】
図20は、「排泄サイクル図情報記憶部72」に記憶される「排泄サイクル図」の一例である。
図20に示すように、排泄サイクル図には、当該乳幼児の尿や便の状態が、その時刻情報と共に表示されるので、これを視認した保護者は、乳幼児の排泄物の状態を明確に把握することができる構成となっている。
【0083】
次いで、ST50へ進む。ST50では、
図6の「排泄平均時間情報生成部(プログラム)73」が動作し、「おむつ関連情報記憶部55」を参照し、当該「使用者番号」を有する「QRコード」の「おむつ替え時刻」を抽出し、それらの時刻の間隔データから、平均時間を算出し「排泄平均時間情報記憶部74」に記憶する。
【0084】
したがって、保護者は、「排泄平均時間情報記憶部74」の「平均時間」を視認等することで、乳幼児の排泄の平均時間を把握することができる。
【0085】
次いで、ST51へ進む。ST51では、
図6の「1日使用枚数情報判断表示部(プログラム)75」が動作し、「おむつ関連情報記憶部55」を参照し、当該「使用者番号」を有する「QRコード」の「おむつ替え時刻」を抽出し、「サーバ側計時装置45」の現在時刻から24時間以内のデータ数等から「1日使用枚数情報」を生成し、「1日使用枚数情報記憶部76」に記憶する。
【0086】
次いで、ST52へ進む。ST52では、
図7の「週間使用枚数情報生成部(プログラム)81」が動作し、「1日使用枚数情報記憶部76」における1週間の情報に基づいて、「週間平均使用枚数情報」を生成し「週間平均使用枚数情報記憶部82」に記憶する。
【0087】
次いで、ST53へ進む。ST53では、
図7の「使用枚数トレンド図情報生成部(プログラム)83」が動作し、「1日使用枚数情報記憶部76」と「週間平均枚数情報記憶部82」の情報に基づいて、「使用枚数トレンド図情報」を生成し、
図7の「使用枚数トレンド図情報記憶部84」に記憶する。
【0088】
図21は、「使用枚数トレンド図情報記憶部84」に記憶される「使用枚数トレンド図」の一例である。
図21に示すように、使用枚数トレンド図には、当該乳幼児のおむつ2の1日の使用枚数、1週間の使用枚数及び平均使用枚数を把握し易く表示されている。
したがって、これを視認した保護者は、乳幼児のおむつ2の使用状態を明確に把握することができる。
【0089】
次いで、ST54へ進む。ST54では、携帯端末10の「端末側ディスプレイ11」に「排泄サイクル図情報記憶部72」、「排泄平均時間情報記憶部74」及び「使用枚数トレンド図情報記憶部84」のデータを表示する。
これにより、保護者に
図20の排泄サイクル図や
図21の使用枚数トレンド図等を報知することができる。
また、保護者は、自ら計算やメモ等をすることなく、かかる情報を簡易且つ迅速に取得できる。
【0090】
次いでST55へ進む。ST55では、
図7の「累計使用枚数情報判断表示部(プログラム)85」が動作し、「おむつ関連情報記憶部55」を参照し、当該「使用者番号」を有する「QRコード」の「おむつ替え時刻」を抽出し、「累計使用枚数情報」を生成し、「累計使用枚数情報記憶部86」に記憶する。
【0091】
次いで、ST56へ進む。ST56では、
図8の「パック買い替え判断処理部(プログラム)91」が動作し、
図7の「累計使用枚数情報記憶部86」と、1パック内のおむつ枚数情報を記憶する「パック内紙おむつ枚数情報記憶部87」を参照する。
そして、累計使用枚数情報が1パック内の紙おむつ枚数情報に近づいたか(例えば、残り5枚等)否かを判断し、近づいたときは、インターネット購入場面(「使用者情報記憶部52」のポイント累計数表示を含む)を表示し、「累計使用枚数情報記憶部86」のデータを修正(例えば、「―5」)する。
【0092】
これにより、保護者は、おむつ交換時に、パック内のおむつ2の残量が少なくなったことを知ることができると共に、インターネット購入も同時に出来、迅速におむつ2を補充することができる。
【0093】
次に、おむつ2に関する「ポイント付加工程」を
図16のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ST61では、
図8の「ポイント付与判断処理部(プログラム)92」が動作し、「サーバ側計時装置45」を参照する。
ST61で、月が変わったときは、ST62へ進み、「ポイント付与判断処理部(プログラム)92」は、
図4及び
図18の「使用者情報記憶部52」の「ポイント」欄に、当月分のポイントを付加する。
【0094】
これにより、本システム1を利用する保護者にポイントが提供され、このポイントが、上述の
図15のST56の「インターネット購入」に際し、割引等として利用可能となるので、利用者の本システム1の利用を促進させることができる。
【0095】
次いで、おむつ2に関する「真贋発生地域確認工程」を、
図17のフローチャートを用いて説明する。
これは、製造者が製造したおむつ2についての非真正品が市場で流通する場合に、その流通状態を把握するための工程である。
【0096】
先ず、ST71で、
図8の「異常情報分析処理部(プログラム)93」が動作し、
図4の「異常QRコード情報記憶部56」、「おむつ関連情報記憶部55」及び「使用者情報記憶部52」を参照し、異常なQRコードが付されている紙おむつの使用者の住所データを集計し、
図8の「異常発生地域情報記憶部94」に記憶する。
【0097】
次いで、ST72へ進み、「異常発生地域情報記憶部94」のデータを管理サーバ40の「サーバ側ディスプレイ43」に表示する。
したがって、サーバ側ディスプレイ43を視認したおむつ2の製造者等は、自己のおむつ2の非真正品が流通している地域等の情報を把握することができ、おむつ2に関する流通状態を簡易且つ迅速に把握することができる。
この「おむつ2の非真正品が流通している地域等の情報」が、「異常乳幼児用品に関する市場情報」の一例となっている。
【0098】
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
本実施の形態では、本システム1の主なデータの記憶及び判断を管理サーバ40が実施し、その結果を携帯端末10に送信する例を示したが、本発明はこれに限らず、必要なデータを携帯端末10が管理サーバ10から取得し、その後、携帯端末10がオフライン状態で、各種の判断を行う構成としても構わない。
また、本実施の形態のうち、おむつ2の真贋判断のみを管理サーバ40が行う構成としても構わない。
なお、本実施の形態では、紙おむつの管理システムについて述べたが、これに限らず、哺乳瓶・乳首の管理システムに適用し、ミルクないし搾乳した母乳のフィーディングの管理システムに適用してもよい。これにより、哺乳瓶・乳首の使用状態や傾向を把握することができる。さらに、乳首等の真贋確認できる。さらにまた、紙おむつ、哺乳を合わせて育児状態管理メモとしても活用できる。