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特開2017-68678工作機械の故障診断方法および工作機械の制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-68678(P2017-68678A)
(43)【公開日】2017年4月6日
(54)【発明の名称】工作機械の故障診断方法および工作機械の制御装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/18 20060101AFI20170317BHJP
   G05B 19/4063 20060101ALI20170317BHJP
【FI】
   G05B19/18 X
   G05B19/4063 L
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-194920(P2015-194920)
(22)【出願日】2015年9月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000154990
【氏名又は名称】株式会社牧野フライス製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100171251
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】矢田 賢一
【テーマコード(参考)】
3C269
【Fターム(参考)】
3C269AB31
3C269BB12
3C269MN07
3C269PP02
3C269QC05
3C269QD02
3C269QE12
3C269QE26
(57)【要約】
【課題】作業者の経験によらず、短時間で工作機械の不具合の解決策の絞込みが行えるようにする。
【解決手段】工作機械の制御装置10の故障診断部200が、ユニット記憶部402と、現象記憶部404と、不具合発生予想部品記憶部406と、処置方法記憶部408と、解決策記憶部410と、故障診断制御部300とを具備し、作業者がタッチパネルから成る表示部108を用いて不具合の発生したユニットを選択し、各ユニットに対応する故障の現象を選択し、各現象に対応する不具合を生じ得る部品を選択し、各部品に対応する処置方法を選択して不具合の解決策を絞り込むようにした。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械の故障の解決策の絞込みを行う工作機械の故障診断方法において、
前記工作機械を構成する複数のユニット、および各ユニットで生じ得る不具合の現象、不具合発生予想部品、処置方法、解決策を予め記憶し、
故障診断を行うとき、まず、予め記憶された、故障が発生する複数のユニット名の一覧を表示し、
故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象、不具合発生予想部品名、処置方法または解決策を画面に表示することを特徴とした工作機械の故障診断方法。
【請求項2】
前記故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象の一覧を表示し、不具合現象が選択されると、選択された不具合現象に対応する不具合発生予想部品名の一覧を表示し、不具合発生予想部品名が選択されると、選択された不具合発生予想部品名に対応する処置方法を画面に表示し、処置方法が選択されると、選択された処置方法に対応する解決策を順次画面に表示する請求項1に記載の工作機械の故障診断方法。
【請求項3】
工作機械の故障の解決策の絞込みを行う工作機械の制御装置において、
前記工作機械を構成する複数のユニット名を記憶したユニット記憶部と、
各ユニットで生じ得る不具合の現象を記憶した現象記憶部と、
前記現象記憶部に記憶した各現象に対応する不具合を生じ得る部品の名称を記憶した不具合発生予想部品記憶部と、
各部品に関連した不具合に対応する処置方法を記憶した処置方法記憶部と、
各処置方法に対応する解決策を記憶した解決策記憶部と、
故障が発生するユニット名の一覧を表示し、故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象、不具合発生予想部品名、処置方法または解決策を画面に表示させる故障診断部と、
を具備することを特徴とした工作機械の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械の不具合の原因を特定し解決策を作業者に提供する工作機械の故障診断方法および工作機械の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、機器の修理業務に供する情報を格納している修理情報データベースより機器の故障原因の候補となる部品情報を提供する修理情報検索装置が記載されている。この修理情報検索装置では、抽出手段で抽出された優秀な選定者の修理情報のみを修理情報データベースに記録することによって、より精度の高い修理情報を提供するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−122270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の発明では、故障診断の手順が故障現象の選択から開始されている。特許文献1の発明は、機器を構成するユニットや部品点数が少い電化製品や家電機器を対象としているので、故障現象の選択から故障診断の手順を開始しても、比較的正しい故障診断を行うことができる。然しながら、工作機械のように、機械を構成するユニットや部品点数が多くなり、予想される故障箇所が多くなり、それに対応した解決策も膨大な数になる場合には、特許文献1に記載されているような方法では、適切な解決策を作業者に提供することが難しい。
【0005】
本発明は、こうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、作業者の経験によらず、短時間で工作機械の不具合の解決策の絞込みが行えるようにした工作機械の故障診断方法および工作機械の制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明によれば、工作機械の故障の解決策の絞込みを行う工作機械の故障診断方法において、前記工作機械を構成する複数のユニット、および各ユニットで生じ得る不具合の現象、不具合発生予想部品、処置方法、解決策を予め記憶し、故障診断を行うとき、まず、予め記憶された、故障が発生する複数のユニット名の一覧を表示し、故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象、不具合発生予想部品名、処置方法または解決策を画面に表示する工作機械の故障診断方法が提供される。
【0007】
前記故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象の一覧を表示し、不具合現象が選択されると、選択された不具合現象に対応する不具合発生予想部品名の一覧を表示し、不具合発生予想部品名が選択されると、選択された不具合発生予想部品名に対応する処置方法を画面に表示し、処置方法が選択されると、選択された処置方法に対応する解決策を順次画面に表示するようにできる。
【0008】
更に、本発明によれば、工作機械の故障の解決策の絞込みを行う工作機械の制御装置において、前記工作機械を構成する複数のユニット名を記憶したユニット記憶部と、各ユニットで生じ得る不具合の現象を記憶した現象記憶部と、前記現象記憶部に記憶した各現象に対応する不具合を生じ得る部品の名称を記憶した不具合発生予想部品記憶部と、各部品に関連した不具合に対応する処置方法を記憶した処置方法記憶部と、各処置方法に対応する解決策を記憶した解決策記憶部と、故障が発生するユニット名の一覧を表示し、故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象、不具合発生予想部品名、処置方法または解決策を画面に表示させる故障診断部とを具備する工作機械の制御装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、不具合の発生したユニット、各ユニットに対応する故障の現象、各現象に対応する不具合を生じ得る部品、各部品に対応する処置方法、各処置方法に対応する解決策の順に絞り込むようにしたので、工作機械のように構成するユニット数、部品点数が大きな機械であっても、容易に解決策を絞り込むことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の好ましい実施形態を示したブロック図である。
図2】本発明の好ましい実施形態による故障診断部を示すブロック図である。
図3】本発明の故障診断方法を実施するフローチャートである。
図4】ユニット選択画面を示す略図である。
図5】現象選択画面を示す略図である。
図6】不具合発生予想部品選択画面を示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の好ましい実施形態を示したブロック図である図1を参照すると、工作機械の制御装置10は、数値制御部100と故障診断部200とを含んでいる。数値制御部100は、CAMシステム(図示せず)等からのNCプログラム14を読み取り解釈する読取り解釈部102、読取り解釈部102からの移動指令を補間処理して位置指令を出力する補間部104、補間部104からの位置指令に基づき工作機械12の送り軸をサーボ制御するサーボ制御部106、NCプログラム14の現在実行されているブロック、制御装置10や工作機械12の現在の状態等を表示する、例えばタッチパネルから形成される表示部108を主要な構成要素として具備している。
【0012】
故障診断部200は、故障診断制御部300、故障診断情報記憶部400および入力部500を主要な構成要素として具備している。故障診断部200は、工作機械の数値制御装置に組み込まれていても、或いは、数値制御装置とは別設の故障診断システムに組み込み、通信回線を介して工作機械の数値制御装置に接続して、表示部108にオンラインで診断結果を表示させるようにしてもよい。
【0013】
図2を参照すると、故障診断情報記憶部400は、ユニット記憶部402、現象記憶部404、不具合発生予想部品記憶部406、処置方法記憶部408、解決策記憶部410を主要な構成要素として具備している。
【0014】
ユニット記憶部402は、工作機械12を構成する複数のユニットの名称を記憶する。ユニット記憶部402に記憶されるユニットの名称は、例えば、「機械全体」、「安全装置」、「主軸頭」、「送り軸(X、Y、Z軸)」、「ロータリワークヘッド」、「ATC(自動工具交換装置)」、「APC(自動パレット交換装置)」、工作機械の機械座標系を構成する各送り軸の「スケール」、「傾斜軸」や「回転送り軸(A、B、C軸)」などを含むことができる。
【0015】
本発明の工作機械を構成するユニットとは、工作機械を設計、製作または故障診断し易いように、予め分割した要素単位であり、複数の部品と関連する制御機能と組み合わせて構成される。例えば、「送り軸(X、Y、Z軸)」というユニットは、テーブル、直動ガイド、ボールねじ・ナット、ボールねじ支持ベアリング、サーボモータ、カップリング、数値制御装置のサーボ制御部、NCプログラム、制御パラメータ等の組合せとする。
【0016】
現象記憶部404は、各ユニットで生じる不具合それ自体ではなく、不具合から生じオペレータが体験または観察する事実であるところの現象を簡単なキーワードにしてユニットの名称に関連付けて記憶する。現象記憶部404に記憶される現象としては、「ゴロつき」、「不動作」、「停止状態」、「誤作動」、「騒音」、「振動」などが含まれる。
【0017】
不具合発生予想部品記憶部406は、ユニット名と現象とに基づいて過去の不具合事例から考えて不具合を起こしている可能性のある部品名をユニット名および現象に関連付けて記憶している。部品名としては「モータ」、「ベアリング」、「ボールねじ」、「皿ばね」などが含まれる。部品名には、「パラメータの設定」のようなソフトウェアを示す名称を含んでいてもよい。
【0018】
処置方法記憶部408は、例えば「ATCのタイミングベルト破断対策」のように、解決策のタイトル、つまり解決策の内容や特徴を表す短いフレーズをユニット名、現象および部品名と関連付けて記憶している。
【0019】
解決策記憶部410は、具体的な解決策を処置方法に関連付けて記憶している。解決策記憶部410は、例えば、上記「ATCのタイミングベルト破断対策」に関連付けて「タイミングベルトのカバーを設置する」、「タイミングベルトとプーリの幅を広くする」というような具体的な解決策を記憶する。更には、「切削液によってタイミングベルトが膨潤、破断した」というような不具合の原因を併せて解決策記憶部410に記憶させてもよい。
【0020】
入力部500は、画面表示切換部502、画面選択部504、画面編集部506、故障診断情報編集部508を主要な構成要素として含んでいる。表示部108には、通常は、現在実行されているNCプログラム14、送り軸の現在の位置等が表示されている。画面表示切換部502は、この通常表示の画面から故障診断画面へ切換えるための構成要素であって、表示部108がタッチパネルから形成される場合には、タッチパネルに表示される画面内のアイコンやボタン(図示せず)によって構成することができる。画面表示切換部502は、操作盤に設けたスイッチによって構成してもよい。
【0021】
画面選択部504は、ユーザがユニット名、現象名、部品名を順次選択できるように、ユニット記憶部402に記憶されるユニット名、現象記憶部404に記憶される現象名、不具合発生予想部品記憶部406に記憶される部品名の一覧を、例えばチェックボックスと共に表示部108に表示させる。
【0022】
また、ユーザは、画面編集部506を通じて、本発明の工作機械の故障診断方法を実施するために表示部108に表示される画面の変更、追加をしたり、故障診断情報編集部508を通じて、ユニット記憶部402、現象記憶部404、不具合発生予想部品記憶部406、処置方法記憶部408および解決策記憶部410に記憶されるユニットの名称、現象名、部品名、タイトルおよび解決策を変更、追加することができる。この画面の編集や、故障診断情報の編集を行う際の専用の登録画面120を表示部108に表示して、編集作業を行う。
【0023】
以下、本実施形態の作用を説明する。
工作機械の故障診断方法が開始される(ステップS10)と、故障診断制御部300が、ユニット記憶部402から工作機械12を構成するユニットの名称を読み取り、その一覧を表示部108のユニット選択画面110に表示する(ステップS12)。図4に示すように、ユニット選択画面110には、ユーザに対してユニット名を選択することを促すチェックボックスも併せて表示される。故障診断制御部300は、また、ユニット選択画面110に併置させて処置方法選択画面116を表示し、該処置方法選択画面116内に解決策のタイトルの一覧を表示するようにできる。
【0024】
ユーザが、不具合を生じているユニットの名称をユニット選択画面110から選択してチェックボックスにチェックマークを入れ実行ボタン130をクリックまたはタップすると(ステップS14)、故障診断制御部300は、現象記憶部404から、選択されたユニット名に関連付けられている現象を読み取り、その一覧を表示部108の現象選択画面112に表示する(ステップS16)。図5に示すように、現象選択画面112には、ユーザに対して現象を選択することを促すチェックボックスも併せて表示される。また、ユーザがユニットを選択したとき、故障診断制御部300は、当該ユニットに関連付けられている解決策のタイトルを処置方法選択画面116に表示するようにできる。
【0025】
ユーザが、現象選択画面112から1つの現象を選択してチェックボックスにチェックマークを入れ実行ボタン130をクリックまたはタップすると(ステップS18)、故障診断制御部300は、不具合発生予想部品記憶部406から、選択された現象および先に選択したユニットに関連付けられている部品名を読み取り、その一覧を表示部108の不具合発生予想部品選択画面114に表示する(ステップS20)。図6に示すように、不具合発生予想部品選択画面114には、ユーザに対して部品を選択することを促すチェックボックスも併せて表示される。また、ユーザが現象を選択したとき、故障診断制御部300は、先に選択したユニットおよび当該現象に関連付けられている解決策のタイトルを処置方法選択画面116に表示するようにできる。
【0026】
ユーザが、不具合発生予想部品選択画面114から不具合を生じている可能性が高いと考えられる1つの部品を選択してチェックボックスにチェックマークを入れ実行ボタン130をクリックまたはタップすると(ステップS22)、故障診断制御部300は、先に選択したユニット、現象および当該部品に関連付けられている解決策のタイトルを処置方法選択画面116に表示する(ステップS24)。このようにして絞り込まれた複数の解決策から最も適していると考えられる解決策を選択してクリックまたはタップする(ステップS26)と、図4の処置方法選択画面116に代えて、選択した解決策に対応する具体的な解決方法を記載した解決策表示画面118が表示される(ステップS28)。
【0027】
解決方法を実行して不具合が解消されると(ステップS30でYesの場合)、フローチャートは終了する(ステップS34)。不具合が解消されない場合(ステップS30でNoの場合)、戻るボタン132をクリックまたはタップしてステップS24に戻り(ステップS32)、処置方法選択画面116を再び表示させて、他の処置方法を選択する(ステップS26)。新たに選択した解決方法を実行して不具合が解消されれば(ステップS30でYesの場合)、フローチャートは終了する(ステップS34)が、不具合が解消されない場合には、再びステップS24に戻るか、或いは、戻るボタン132を連続してクリックまたはタップすることによって、更に前のステップS20、ステップS16またはステップS12に戻って(ステップS32)、フローチャートをやり直すことができる。
【0028】
ここで、最初にユニットの表示と選択を行うことは、本発明において必須であるが、その後の現象の表示と選択、不具合発生予想部品の表示と選択、処置方法の表示と選択、解決策の表示の順序は任意でよい。故障診断の一例として送り軸を送ると振動が発生する障害対策を行う場合を説明する。まず、ユニットは「送り軸」を選択し、現象は「振動」を選択する。すると、処置方法の画面で「部品交換」と「調整」の選択を問われ、工作機械の停止時間を最小にしたいので、とりあえず「調整」を選択する。次に、「制御パラメータの制振フィルタ値または加減速時定数を大きくしてください」という解決策が表示される。この調整を試みて、振動が収まれば、ここで故障診断を終了できる。振動が収まらなかったり、収まっても真の原因を追求する場合は、「部品交換」を選択する。すると「バックラッシを測定し、20μm以上あれば、ボールねじ・ナットまたはボールねじ支持ベアリングを調整または交換してください」との解決策が表示される。調整しても振動が収まらない場合は、いよいよ部品交換する。このように、ユニットから始まる階層構造のデータベースになっていると、故障診断導入部の間違いが減り、種々の解決策が見つけ易い。
【符号の説明】
【0029】
10 制御装置
12 工作機械
100 数値制御部
108 表示部
110 ユニット選択画面
200 故障診断部
300 故障診断制御部
400 故障診断情報記憶部
402 ユニット記憶部
404 現象記憶部
406 不具合発生予想部品記憶部
408 処置方法記憶部
410 解決策記憶部
500 入力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2016年9月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明によれば、工作機械の故障の解決策の絞込みを行う工作機械の故障診断方法において、前記工作機械を構成する複数のユニット、および各ユニットで生じ得る不具合の現象、不具合発生予想部品、処置方法、解決策を予め記憶し、故障診断を行うとき、まず、予め記憶された、故障が発生する複数のユニット名の一覧を表示し、故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象または不具合発生予想部品名の選択画面を表示すると共に、ユニット名、不具合現象または不具合発生予想部品名の各選択画面の隣に解決策のタイトルを記述した処置方法選択画面を並べて表示し、ユニット選択画面、現象選択画面または不具合発生予想部品選択画面の隣に並べて表示している処置方法選択画面の解決策のタイトルを選択すると、対応する具体的な解決策を画面に表示する工作機械の故障診断方法が提供される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
更に、本発明によれば、工作機械の故障の解決策の絞込みを行う工作機械の制御装置において、前記工作機械を構成する複数のユニット名を記憶したユニット記憶部と、各ユニットで生じ得る不具合の現象を記憶した現象記憶部と、前記現象記憶部に記憶した各現象に対応する不具合を生じ得る部品の名称を記憶した不具合発生予想部品記憶部と、各部品に関連した不具合に対応する処置方法を記憶した処置方法記憶部と、各処置方法に対応する解決策を記憶した解決策記憶部と、故障が発生するユニット名の一覧を表示し、故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象または不具合発生予想部品名の選択画面を表示すると共に、ユニット名、不具合現象または不具合発生予想部品名の各選択画面の隣に解決策のタイトルを記述した処置方法選択画面を並べて表示し、ユニット選択画面、現象選択画面または不具合発生予想部品選択画面の隣に並べて表示している処置方法選択画面の解決策のタイトルを選択すると、対応する具体的な解決策を画面に表示させる故障診断部とを具備する工作機械の制御装置が提供される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械の故障の解決策の絞込みを行う工作機械の故障診断方法において、
前記工作機械を構成する複数のユニット、および各ユニットで生じ得る不具合の現象、不具合発生予想部品、処置方法、解決策を予め記憶し、
故障診断を行うとき、まず、予め記憶された、故障が発生する複数のユニット名の一覧を表示し、
故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象または不具合発生予想部品名の選択画面を表示すると共に、ユニット名、不具合現象または不具合発生予想部品名の各選択画面の隣に解決策のタイトルを記述した処置方法選択画面を並べて表示し、
ユニット選択画面、現象選択画面または不具合発生予想部品選択画面の隣に並べて表示している処置方法選択画面の解決策のタイトルを選択すると、対応する具体的な解決策を画面に表示することを特徴とした工作機械の故障診断方法。
【請求項2】
前記故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象の一覧を表示し、不具合現象が選択されると、選択された不具合現象に対応する不具合発生予想部品名の一覧を表示し、不具合発生予想部品名が選択されると、選択された不具合発生予想部品名に対応する処置方法を画面に表示し、処置方法が選択されると、選択された処置方法に対応する解決策を順次画面に表示する請求項1に記載の工作機械の故障診断方法。
【請求項3】
工作機械の故障の解決策の絞込みを行う工作機械の制御装置において、
前記工作機械を構成する複数のユニット名を記憶したユニット記憶部と、
各ユニットで生じ得る不具合の現象を記憶した現象記憶部と、
前記現象記憶部に記憶した各現象に対応する不具合を生じ得る部品の名称を記憶した不具合発生予想部品記憶部と、
各部品に関連した不具合に対応する処置方法を記憶した処置方法記憶部と、
各処置方法に対応する解決策を記憶した解決策記憶部と、
故障が発生するユニット名の一覧を表示し、故障の発生したユニット名が選択されると、選択されたユニット名に対応させて不具合現象または不具合発生予想部品名の選択画面を表示すると共に、ユニット名、不具合現象または不具合発生予想部品名の各選択画面の隣に解決策のタイトルを記述した処置方法選択画面を並べて表示し、ユニット選択画面、現象選択画面または不具合発生予想部品選択画面の隣に並べて表示している処置方法選択画面の解決策のタイトルを選択すると、対応する具体的な解決策を画面に表示させる故障診断部と、
を具備することを特徴とした工作機械の制御装置。