特開2017-68680(P2017-68680A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-68680(P2017-68680A)
(43)【公開日】2017年4月6日
(54)【発明の名称】工作機械の制御装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/4063 20060101AFI20170317BHJP
【FI】
   G05B19/4063 L
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-194945(P2015-194945)
(22)【出願日】2015年9月30日
(11)【特許番号】特許第6105016号(P6105016)
(45)【特許公報発行日】2017年3月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000154990
【氏名又は名称】株式会社牧野フライス製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100171251
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】矢田 賢一
【テーマコード(参考)】
3C269
【Fターム(参考)】
3C269AB01
3C269AB11
3C269BB07
3C269EF14
3C269EF39
3C269MN08
3C269MN27
3C269QE31
(57)【要約】
【課題】工作機械の実際の稼動に即した一層詳細な稼動状況を可視化し、ユーザに生産性向上のための情報を提供できるようにする。
【解決手段】工作機械の制御装置10が、入力されたNCプログラムを読み取り解釈する読取り解釈部12と、加工開始および加工終了を表すNCプログラムコードを予め設定するコード設定部32と、コード設定部で設定した加工開始を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を開始し、加工終了を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を終了し、加工時間を積算する加工時間カウンタ38と、加工時間カウンタで計数した加工時間を操作盤20に表示させる表示部22とを具備する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
NCプログラムに基づいて工作機械を駆動、制御する工作機械の制御装置において、
入力されたNCプログラムを読み取り解釈する読取り解釈部と、
工作機械の加工開始および加工終了を表すNCプログラムコードを予め設定するコード設定部と、
前記読取り解釈部で読み取り解釈したNCプログラム中で前記コード設定部で設定した加工開始を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を開始し、加工終了を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を終了して加工時間を積算する加工時間カウンタと、
前記加工時間カウンタで計数した加工時間を操作盤に表示させる表示部と、
を具備することを特徴とした工作機械の制御装置。
【請求項2】
レーザ加工機では、レーザオンのMコードを加工開始、レーザオフのMコードを加工終了、放電加工機では、加工電源オンのMコードを加工開始、加工電源オフのMコードを加工終了、切削、研削加工機では、主軸回転のMコードと直線または円弧補間のGコードを加工開始、主軸回転停止のMコードを加工終了と前記コード設定部に設定するようにした請求項1に記載の工作機械の制御装置。
【請求項3】
前記工作機械の機械電源が投入されている電源オン時間および/またはNCプログラムによる自動運転時間を更に計数して表示するようにした請求項1または2に記載の工作機械の制御装置。
【請求項4】
NCプログラムに基づいて工作機械を駆動、制御する工作機械の制御装置において、
入力されたNCプログラムを読み取り解釈する読取り解釈部と、
工作機械の加工開始および加工終了を表すNCプログラムコードを予め設定するコード設定部と、
工作機械の機械電源をオンしてから機械電源をオフするまでの電源オン時間を計数する電源オン時間カウンタと、
NCプログラムによる自動運転の開始信号を受けてから終了信号を受けるまでの自動運転時間を計数する自動運転時間カウンタと、
前記読取り解釈部で読み取り解釈したNCプログラム中で前記コード設定部で設定した加工開始を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を開始し、加工終了を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を終了して加工時間を積算する加工時間カウンタと、
前記電源オン時間カウンタ、前記自動運転時間カウンタおよび前記加工時間カウンタで計数した電源オン時間、自動運転時間および加工時間を並べて棒グラフとし、該棒グラフを日単位、週単位、月単位または年単位で棒グラフにして表示させる表示部と、
を具備することを特徴とした工作機械の制御装置。
【請求項5】
前記操作盤は通信回線を介して遠隔操作端末に接続され、加工時間、電源オン時間および/または自動運転時間が前記遠隔操作端末に表示されるようにようにした請求項3または4に記載の工作機械の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械の詳細な稼動状況を表示できるようにした工作機械の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加工プログラム中の各加工工程に要する加工時間をグラフ表示し、ユーザの利用しやすいように、加工プログラムの変更したい工程を選択して、加工順番を並び替えることができるようにした加工プログラムのグラフ表示方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−132311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の発明では、加工プログラムの1ブロック(プログラムの1行を示す)毎の時間が表示されるようになっているが、機械の実際の稼動時間には、ワークや工具の段取り、送り軸の暖機運転など加工プログラムに現れない時間が含まれており、機械の稼動率を高めるためには、こうした加工プログラムに現れない時間を含めた機械の稼動状況の分析が必要となる。
【0005】
本発明は、こうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、NC工作機械の実際の稼動に即した一層詳細な稼動状況を可視化し、ユーザに生産性向上のための情報を提供できるようにした工作機械の制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明によれば、NCプログラムに基づいて工作機械を駆動、制御する工作機械の制御装置において、入力されたNCプログラムを読み取り解釈する読取り解釈部と、工作機械の加工開始および加工終了を表すNCプログラムコードを予め設定するコード設定部と、前記読取り解釈部で読み取り解釈したNCプログラム中で前記コード設定部で設定した加工開始を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を開始し、加工終了を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を終了し、加工時間を積算する加工時間カウンタと、前記加工時間カウンタで計数した加工時間を操作盤に表示させる表示部とを具備する工作機械の制御装置が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、NCプログラムに基づいて工作機械を駆動、制御する工作機械の制御装置において、入力されたNCプログラムを読み取り解釈する読取り解釈部と、工作機械の加工開始および加工終了を表すNCプログラムコードを予め設定するコード設定部と、工作機械の機械電源をオンしてから機械電源をオフするまでの電源オン時間を計数する電源オン時間カウンタと、NCプログラムによる自動運転の開始信号を受けてから終了信号を受けるまでの自動運転時間を計数する自動運転時間カウンタと、前記読取り解釈部で読み取り解釈したNCプログラム中で前記コード設定部で設定した加工開始を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を開始し、加工終了を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を終了して加工時間を積算する加工時間カウンタと、前記電源オン時間カウンタ、前記自動運転時間カウンタおよび前記加工時間カウンタで計数した電源オン時間、自動運転時間および加工時間を並べて棒グラフとし、該棒グラフを日単位、週単位、月単位または年単位で棒グラフにして表示させる表示部とを具備する工作機械の制御装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、工作機械の実際の加工時間を計数して可視化することによって、一日のうちの特定の時間帯、特定の曜日、月において稼動率が低下しているような状況をユーザが容易に認識し、その対策を講じることが可能となる。また、電源オン時間、自動運転時間および加工時間を並べて棒グラフとし、該棒グラフを日単位、週単位、月単位または年単位で棒グラフにして表示されるので、電源オン時間と自動運転時間との差、自動運転と加工時間との差、電源オン時間と加工時間との差が一目瞭然となり、これらの時間差を小さくすべくより詳細な原因調査、より木目細かい改善策を講じることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の好ましい実施形態を示したブロック図である。
図2】機械電源をオンしたときからオフするまでの間に生じ得る作業の一例を時系列に列挙したチャートである。
図3】可視化した稼動状況の一例を示す棒グラフである。
図4】可視化した稼動状況の一例を示す棒グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
本発明は、レーザ加工機、放電加工機、切削加工機、研削加工機等に適用することができ、本発明において、工作機械は、NCプログラムに従ってワークをレーザ照射ヘッド(レーザ加工機)、ワイヤ電極(ワイヤ放電加工機)、総形電極(形彫り放電加工機)、主軸に装着した回転工具(マシニングセンタ)、バイト(自動旋盤)、砥石車(研削盤)等に対して相対移動させる送り軸を有したNC工作機械である。
【0011】
こうしたNC工作機械において、機械電源(主電源)をオンしたときから機械電源をオフするまでの間(電源オン時間)には、工作機械がNCプログラムに基づいて自動運転している時間(自動運転時間)、実際の加工以外の作業を行っている時間が含まれている。図2を参照すると、NC工作機械では、オペレータが電源ボタン26によって、機械電源を投入した後、自動運転を開始するまでの間に、レーザ加工機では、レーザの焦点調整やウォータジェットの水圧調整が行われ、ワイヤ放電加工機では、加工液の噴流圧力調整が行われ、マシニングセンタや自動旋盤などの切削、研削加工機では、工具、治具、ワークの段取り作業等が行われる。
【0012】
オペレータがサイクルスタートボタン24によって、自動運転を開始しても、自動運転の間には、ワークから材料が除去され実際に加工が実行される以外に、主軸や送り軸の暖気運転、工具交換、ワークまたはパレットの交換、切り屑の自動清掃のためのクーラント噴出、ワークや工具の自動計測、ワーク座標系の設定作業、ワイヤ放電加工機の自動結線、形彫り放電加工機における加工槽への加工液の供給、排出等の作業が行われる。加工時間は、正味の加工、つまりワークから材料が除去されている時間であり、レーザ加工機ではレーザが照射され(レーザオン)、放電加工機では加工電源がオンされ、切削、研削加工機では主軸が回転しかつ直線による送り補間や円弧による送り補間がなされている時間である。
【0013】
自動運転が終了すると、日常の保守、つまり切り屑が機械から除去され、機械の清掃がなされ、クーラントが交換、補充され、潤滑油が補充され、或いは、フィルタの点検等がなされる。次いで、機械電源がオフされ機械は休止状態となる。これは、夜間であったり、定期点検や修理のために、或いは、生産計画がないために機械が休止状態となっている時間である。
【0014】
本発明の好ましい実施形態を示したブロック図である図1を参照すると、工作機械の制御装置10は、CAMシステム(図示せず)等からのNCプログラム40を読み取り解釈する読取り解釈部12、読取り解釈部12からの移動指令を補間処理して位置指令を出力する補間部14、補間部14からの位置指令に基づき工作機械100の送り軸をサーボ制御するサーボ制御部16、操作盤20および加工時間を計数する加工時間計数部30を主要な構成要素として具備している。また、操作盤20は、コンピュータネットワークや携帯電話データ通信のような有線または無線の通信回線300を介してパーソナルコンピュータ、タブレット或いはスマートフォンのような遠隔操作端末200に接続することができる。
【0015】
操作盤20は、少なくとも表示部22、サイクルスタートボタン24、電源ボタン26を含む。表示部22は、NCプログラム40の現在実行されている行、制御装置10や工作機械100の現在の状態等を表示する、例えばタッチパネルから形成することができる。サイクルスタートボタン24は、読取り解釈部12に対して自動運転の開始、停止を指令する。電源ボタン26は、工作機械100の主電源をオン、オフするためのスイッチである。自動運転の開始、停止は、サイクルスタートボタン24による以外に、上位のコンピュータからの開始信号、停止信号で行われたり、自動運転の停止はNCプログラムに含まれる運転終了コード、非常停止スイッチ、オペレータドアを開けると作動するインターロック回路等からの信号でも行われる。
【0016】
加工時間計数部30は、コード設定部32、電源オン時間カウンタ34、自動運転時間カウンタ36、加工時間カウンタ38を備えている。コード設定部32は、工作機械100のオペレータが、加工時間の開始および終了のコードを定義する構成要素である。つまり、NCプログラム40は、一般的にGコードやMコードを含んで記述されているが、NCプログラム40中のどのコードが実行されたときに加工開始、終了とすべきかは、工作機械100の種類によって異なっている。
【0017】
加工時間は、実際にワークから材料が除去されている時間であるので、例えば、レーザ加工機では、M4(レーザオン)を加工開始、M5(レーザオフ)を加工終了、放電加工機では、M17(加工電源オン)を加工開始、M18(加工電源オフ)を加工終了、マシニングセンタや自動旋盤では、M03(主軸正転)、M04(主軸逆転)かつG01(直線補間)、G02(円弧補間(時計回り))またはG03(円弧補間(反時計回り)を加工開始、M05(主軸停止)またはM30(プログラム終了)を加工終了とすることができる。オペレータは、このように操作する工作機械100の種類に応じて、操作盤20の表示部22のタッチパネルやキーボード(図示せず)からコード設定部32に対して加工時間の開始、終了のタイミングを定義するMコードまたはGコードを加工開始コード、加工終了コードとして予め設定する。
【0018】
電源オン時間カウンタ34は、電源ボタン26の操作によって、工作機械100の機械電源が投入された時刻から機械電源が遮断された時刻までの時間を計数し、これを積算、記憶する。自動運転時間カウンタ36は、オペレータによるサイクルスタートボタン24の操作等によって、工作機械100の自動運転が開始された時刻から自動運転が終了した時刻までの時間を計数し、これを積算、記憶する。加工時間カウンタ38は、読取り解釈部12から各ブロック(1行)毎に受け取ったNCプログラム40中のMコードまたはGコードを参照して、コード設定部32に設定されている加工開始コードが出現した時刻から、加工終了コードが出現した時刻までの時間を計数し、これを積算、記憶する。
【0019】
積算した時間は、例えば、図3に示すように、電源オン時間(斜線)、自動運転時間(稼動時間:ドット)および加工時間(黒塗)の各々について一週間(日曜日〜土曜日)の曜日毎に棒グラフ等によって可視化して操作盤20の表示部22に表示することができる。或いは、加工時間のみを一日のうちの一時間毎に棒グラフにして可視化するようにしてもよい。電源オン時間、自動運転時間(稼動時間)および加工時間は、その1つまたは2つを選択して表示するようにしてもよい。更には、電源オン時間、自動運転時間(稼動時間)および加工時間の1つ、2つ或いは全てを必要に応じて日単位、週単位、月単位または年単位で選択的に表示するようにできる。更には、こうして可視化された工作機械100の稼動状況は、通信回線300を介して遠隔操作端末200に表示するようにできる。
【0020】
こうして稼動状況を可視化することによって、一日のうちの特定の時間帯、特定の曜日、月において稼動率が低下しているような状況をユーザが容易に認識し、その対策を講じることが可能となる。例えば、図4に示すように、電源オン時間と自動運転時間の差分ΔT1が大きい場合や日によって変動する場合に、その原因を探求したり、工具、治具、ワークの段取り時間や、機械の清掃、消耗品の補充等の日常の保守、点検時間を如何にして短縮するか対策を講じることが可能となる。自動運転時間と加工時間の差分ΔT2が大きい場合や日によって変動する場合にも、同様に、その原因を探求したり、暖機運転、工具交換、ワークまたはパレット交換、クーラント噴出による自動切り屑除去、自動計測等の非加工運転時間を如何にして短縮するか対策を講じることが可能となる。
【0021】
これらの時間の差分ΔT1、ΔT2、ΔT1+ΔT2を表示部22に表示させることもできる。また、工作機械に付属するNC装置に加工時間計数部30を組み込めば、通常はNCプログラムや送り軸の現在の位置を表示している操作盤20の表示部22に、加工時間、自動運転時間、電気オン時間をオペレータがいつでも必要に応じて表示させることができる。このことによりオペレータ自身が日常的に工作機械の稼働率や生産性を考えることが期待できる。
【符号の説明】
【0022】
10 制御装置
12 解釈部
14 補間部
16 サーボ制御部
20 操作盤
22 表示部
30 加工時間計数部
32 コード設定部
34 電源オン時間カウンタ
36 自動運転時間カウンタ
38 加工時間カウンタ
40 NCプログラム
100 工作機械
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2016年9月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明によれば、NCプログラムに基づいて工作機械を駆動、制御する工作機械の制御装置において、入力されたNCプログラムを読み取り解釈する読取り解釈部と、工作機械の実際にワークから材料が除去される加工開始および加工終了を表すNCプログラムコードを予め設定するコード設定部と、前記読取り解釈部で読み取り解釈したNCプログラム中で前記コード設定部で設定した加工開始を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を開始し、加工終了を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を終了し加工時間を積算する加工時間カウンタと、前記加工時間カウンタで計数、積算した加工時間を含み、NCプログラムによる自動運転の開始信号を受けてから終了信号を受けるまでの自動運転時間を計数し、これを積算する自動運転時間カウンタと、前記自動運転時間カウンタで計数、積算した自動運転時間を含み、工作機械の機械電源をオンしてから機械電源をオフするまでの電源オン時間を計数し、これを積算する電源オン時間カウンタと、前記電源オン時間カウンタ、前記自動運転時間カウンタおよび前記加工時間カウンタで計数、積算した電源オン時間、自動運転時間および加工時間を並べて棒グラフとし、該棒グラフを日単位、週単位、月単位または年単位で棒グラフにして操作盤に表示させる表示部とを具備する工作機械の制御装置が提供される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
NCプログラムに基づいて工作機械を駆動、制御する工作機械の制御装置において、
入力されたNCプログラムを読み取り解釈する読取り解釈部と、
工作機械の実際にワークから材料が除去される加工開始および加工終了を表すNCプログラムコードを予め設定するコード設定部と、
前記読取り解釈部で読み取り解釈したNCプログラム中で前記コード設定部で設定した加工開始を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を開始し、加工終了を表すNCプログラムコードが実行されたとき計数を終了して加工時間を積算する加工時間カウンタと、
前記加工時間カウンタで計数、積算した加工時間を含み、NCプログラムによる自動運転の開始信号を受けてから終了信号を受けるまでの自動運転時間を計数し、これを積算する自動運転時間カウンタと、
前記自動運転時間カウンタで計数、積算した自動運転時間を含み、工作機械の機械電源をオンしてから機械電源をオフするまでの電源オン時間を計数し、これを積算する電源オン時間カウンタと、
前記電源オン時間カウンタ、前記自動運転時間カウンタおよび前記加工時間カウンタで計数、積算した電源オン時間、自動運転時間および加工時間を並べて棒グラフとし、該棒グラフを日単位、週単位、月単位または年単位で棒グラフにして操作盤に表示させる表示部と、
を具備することを特徴とした工作機械の制御装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記電源オン時間と前記自動運転時間との差分、前記自動運転時間と前記加工時間との差分、前記電源オン時間と、前記加工時間との差分のうち、少なくとも1つの時間の差分を表示する請求項1に記載の工作機械の制御装置。
【請求項3】
前記操作盤は通信回線を介して遠隔操作端末に接続され、加工時間、電源オン時間および/または自動運転時間が前記遠隔操作端末に表示されるようにようにした請求項またはに記載の工作機械の制御装置。