(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-74341(P2017-74341A)
(43)【公開日】2017年4月20日
(54)【発明の名称】腰掛け用腰痛防止マット
(51)【国際特許分類】
A47C 27/00 20060101AFI20170331BHJP
【FI】
A47C27/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-216109(P2015-216109)
(22)【出願日】2015年10月15日
(71)【出願人】
【識別番号】515305533
【氏名又は名称】関口 玲
(72)【発明者】
【氏名】関口 玲
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AA01
3B096AB02
(57)【要約】
【課題】長時間のデスクワークをしていると、腰に負担がかかり、腰痛を引き起こしてしまうことがある。
本発明は、長時間のデスクワーク従事者の身体的疲労を軽減する健康器具を提供する。
【解決手段】約3°の傾斜面を有する複数の座面マットの表裏に、それぞれ凹凸波型を形成し、一枚もしくは複数枚の組み合わせで座面に敷き置いて使用することを特徴とする腰掛け用腰痛防止マット。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
お尻を着けた際に、お尻の大きさを少しはみ出る程の広さの座面を有する肉厚の長方形マットを想定した場合において、短手の一方側から他方側へ約3°の傾斜面を形成し、片面側に短手に並行して、かまぼこ型に盛り上がる波型凹凸を長手方向に連続的に形成し、長手縁は両側共に波型凹部の高さまで切除された形となり、その様に形成された面を表面と称するのであるが、他面側において、表面同様に波型凹凸を形成し、長手縁は両側共に波型の凸部の高さと同等の高さに形成して、横ズレストッパーと成し、こちらの面を裏面と称する。尚、マットの形状は、長方形・正方形、いずれであっても事情は全く同様である。以上を特徴とする腰掛け用腰痛防止マット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は長時間腰掛けることによって起こる腰痛を防ぐマットに関するものである。
【背景技術】
現在使用されている椅子のほとんどは着座面が水平になっている。そのような椅子に敷き置いて使用されるものとして、マット上面にかまぼこ型に盛り上がった凸部を複数設け、お尻を型取った様な凹部を設けたマット等が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2006−167320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の椅子はデスクワークのように上半身がやや前かがみになった状態で長時間座っていると腰に負担がかかり、腰痛に悩まされる人々が数多くいる。特許文献1に示される先行技術では腰椎の湾曲が形成されず、また、骨盤の前傾角度には個人差があり、この問題点にも対応できていない。
本発明は、この問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
お尻を着けた際に、お尻の大きさを少しはみ出る程の広さの座面を有する肉厚の長方形マットを想定した場合において、短手の一方側から他方側へ約3°の傾斜面を形成する。片面側に短手に平行して、かまぼこ型に盛り上がる波型凹凸を長手方向に連続的に形成し、長手縁は両側共に波型凹部の高さまで切除された形となり、その様に形成された面を表(おもて)面と称する。
他面側において、表面同様に波型凹凸を形成し、長手縁は両側共に波型の凸部の高さと同等の高さに形成して、横ズレストッパーと成し、こちらの面を裏面と称する。
以上を特徴とする腰掛け用腰痛防止マットである。
【発明の効果】
【0006】
本来、人体は垂直時に脊柱のS字湾曲を形成し、このS字構造が上半身の重さを分散させ、下半身への負荷を軽減している。
デスクワークのように、やや前かがみの状態で水平の椅子に長時間座り続けていると、腰椎の湾曲が形成されないため、腰に負荷がかかり、腰痛を引き起こしてしまうことがある。
椅子の座面に傾斜角のついたマットを敷くことで骨盤を前傾させ、腰椎の湾曲を形成し、腰の負担を軽減させることができる。
また、骨盤の前傾角度には個人差があり、マットを複数重ねることで、6°、9°、12°と角度調整ができるので、各個人に合った角度を選択することができる。
また、座面に設けた波型凹凸によって筋肉のマッサージ効果とお尻のムレ防止効果が得られる。
傾斜を必要としない時には、2枚のマットを180°水平反転させて組み合わせれば、水平マットとして使用できる。
腰痛防止以外にも、組み合わせにより、ネコ背を伸ばすマット、足枕、座布団、十枚以上水平に積み重ねることで好きな高さの椅子にすることができる。使用者が自由に組み合わせ、多目的に使用できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
お尻を着けた際に、お尻の大きさを少しはみ出る程の広さの座面を有する肉厚の長方形マットを想定した場合において、短手の一方側から他方側へ約3°の傾斜面を形成する。片面側に短手に並行して、かまぼこ型に盛り上がる波型凹凸を長手方向に連続的に形成し、長手縁は両側共に波型凹部(5)の高さまで切除された形となり、その様に形成された面を表面と称する。
他面側において、表面同様に波型凹凸を形成し、長手縁は両側共に波型の凸部(6)の高さと同等の高さに形成して、横ズレストッパー(4)と成し、こちらの面を裏面と称する。尚、マットの形状は、長方形・正方形、いずれであっても事情は全く同様である。
以上を特徴とする腰掛け用腰痛防止マットである。
本発明は以上のような構造であり、以下その具体的使用の形態を説明する。
本発明を腰痛防止に使用するときは、椅子の座面前方に薄手側(1)を合わせて複数枚重ね、6°、9°、12°と、使用者の身体に合わせた傾斜を形成して使用する。
水平マットとして使用するときは、2枚のマットの薄手側(1)と厚手側(2)を合わせて重ね使用する。
ネコ背を伸ばすマットとして使用するときは、両端が各々薄手側(1)同士・厚手側(2)同士に同じ枚数を重ね合わせた二組が、各々の厚手側において背中合わせ状に並列設置して、中央が小高く盛り上がり、そこに背中の中央が当たるように仰向けに寝て背筋を伸ばす形で使用する。
通常の椅子として使用するときは、マットを、両端が薄手側(1)厚手側(2)を交互に重ね合わせて、例えば十数枚重ねてその上に腰掛けるという形で使用する。
【符号の説明】
1 薄手側 2 厚手側 3 波型凹凸 4 横ズレストッパー
5 凹部 6 凸部