特開2017-74604(P2017-74604A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-74604(P2017-74604A)
(43)【公開日】2017年4月20日
(54)【発明の名称】鋳型砂の再生方法及び再生システム
(51)【国際特許分類】
   B22C 5/06 20060101AFI20170331BHJP
   B22C 5/00 20060101ALI20170331BHJP
   B22C 5/10 20060101ALI20170331BHJP
   B03C 1/00 20060101ALI20170331BHJP
   B03C 1/14 20060101ALI20170331BHJP
   B03C 1/22 20060101ALI20170331BHJP
   B07B 4/08 20060101ALI20170331BHJP
   B03C 1/18 20060101ALI20170331BHJP
【FI】
   B22C5/06
   B22C5/00 C
   B22C5/10
   B03C1/00 B
   B03C1/14 101
   B03C1/22
   B07B4/08 B
   B03C1/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-203572(P2015-203572)
(22)【出願日】2015年10月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000191009
【氏名又は名称】新東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】大羽 崇文
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 順一
(72)【発明者】
【氏名】阿部 和也
(72)【発明者】
【氏名】青木 達行
【テーマコード(参考)】
4D021
4E093
【Fターム(参考)】
4D021FA09
4D021GB03
4D021HA10
4E093CA06
(57)【要約】
【課題】鋳型砂から効果的に磁着物を分離する、鋳型砂の再生方法及び再生システムの提供。
【解決手段】ショットブラストで鋳物から分離した鋳型砂Sを対象として、第1の磁束密度の磁選により金属粉及び金属片を除去し、前記第1の磁束密度より高い第2の磁束密度の磁選により磁着物を除去すること、前記鋳型砂から乾式の機械再生により表面に付着した炭化物を含む物質を除去すること、を含むことを特徴とする鋳型砂の再生方法を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショットブラストで鋳物から分離した鋳型砂を対象として、第1の磁束密度の磁選により金属粉及び金属片を除去し、前記第1の磁束密度より高い第2の磁束密度の磁選により磁着物を除去すること、
前記鋳型砂から乾式の機械再生により表面に付着した炭化物を含む物質を除去すること、
を含むことを特徴とする鋳型砂の再生方法。
【請求項2】
前記第1の磁束密度が0.05〜0.1Tの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の鋳型砂の再生方法。
【請求項3】
前記第2の磁束密度が0.15〜0.5Tの範囲内であることを特徴とする、請求項1または2に記載の鋳型砂の再生方法。
【請求項4】
前記金属粉及び金属片、前記磁着物、前記炭化物を含む物質を除去した後、分級により砂粒と、剥離した前記炭化物を含む物質を分離することを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生方法。
【請求項5】
前記第2の磁束密度の磁選を複数回行うことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生方法。
【請求項6】
前記分級による分離の後に、前記第2の磁束密度の磁選により再度磁着物を除去することを含む、請求項4に記載の鋳型砂の再生方法。
【請求項7】
前記第2の磁束密度の複数回の磁選を、同一の磁束密度により行うことを特徴とする、請求項5または6に記載の鋳型砂の再生方法。
【請求項8】
前記第2の磁束密度の磁選を複数回行う際の磁束密度は、回数を経るにしたがってより高くなることを特徴とする、請求項5または6に記載の鋳型砂の再生方法。
【請求項9】
前記磁選は、半磁外輪方式、吊り下げ方式、マグネットプーリー方式のうちいずれか一つであることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生方法。
【請求項10】
ショットブラストで鋳物から分離した鋳型砂を対象として、第1の磁束密度の磁選により金属粉及び金属片を除去する第1の磁選設備と、
前記鋳型砂から前記第1の磁束密度より高い第2の磁束密度の磁選により磁着物を除去する第2の磁選設備と、
前記鋳型砂から乾式の機械再生により表面に付着した炭化物を含む物質を除去する機械再生設備と、
を備えることを特徴とする鋳型砂の再生システム。
【請求項11】
前記第1の磁束密度が0.05〜0.1Tの範囲内であることを特徴とする、請求項10に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項12】
前記第2の磁束密度が0.15〜0.5Tの範囲内であることを特徴とする、請求項10または11に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項13】
分級により砂粒と、剥離した前記炭化物を含む物質を分離する分級設備を備えることを特徴とする、請求項10から12のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項14】
複数の前記第2の磁選設備を備えていることを特徴とする、請求項10から13のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項15】
前記第1及び第2の磁選設備は、半磁外輪方式、吊り下げ方式、マグネットプーリー方式のうちいずれか一つを採用した構造のものであることを特徴とする、請求項10から14のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項16】
前記機械再生設備は、
連続式で下端に砂落し口を設けた砂供給シュートと、
該砂供給シュートの下方において水平回転自在に配設されて、円形底板の周端から斜め上外方に延びる傾斜周壁、及び、該傾斜周壁の上端から内側に張り出す堰を連結した回転ドラムと、
該回転ドラム内において前記傾斜周壁に対して若干の隙間を設けて直角に配設された1個以上のローラーと、
を備えることを特徴とする、請求項10から15のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項17】
前記機械再生設備は、
前記ローラーに連結されて、前記ローラーを前記傾斜周壁の方向に一定圧力により押しつけるローラー加圧機構と、
前記回転ドラムをモーターにより回転させるモーター駆動手段と、
砂投入部の砂落し口に設置され、投入される砂の流量を検出する砂流量検出器と、
前記モーター駆動手段の電流値を検出する電流検出器と、
前記ローラー加圧機構であるシリンダーの圧力制御手段と、
前記砂流量検出器により検出される前記砂の流量に応じて前記シリンダーによる前記ローラーの加圧力を調整する制御手段と、
を更に備えており、
前記制御手段は、
前記砂の流量と、再生砂に要求される研磨の程度の違いにより決定される前記モーターの電流値との相対関係があらかじめ設定されており、該相対関係を維持するように、前記砂流量検出器により検出された砂の流量に対応する前記モーターの目標電流値を算出する、目標電流演算部と、
投入された前記砂の流量に対応する前記モーターの目標電流値と、運転中の前記モーターの、実測した電流値とを比較する比較部と、
該比較部の結果に基づいて運転中の前記モーターの電流値を前記モーターの目標電流値になるように、前記シリンダーによる前記ローラーの加圧力を調整する制御部と、
を備えることを特徴とする、請求項16に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項18】
前記機械再生設備は、バッチ式で、
前記炭化物を含む物質の除去が行われる処理槽から空気が吸い出される吸い出し管と、
前記処理槽に空気が吹込まれる吹込み管と、
前記吸い出し管と前記吹込み管を交互に開閉する切換手段と、
を備えており、
前記吸い出し管と前記吹込み管が連動して作動することにより、前記処理槽の内外を空気が流入出可能となっていることを特徴とする、請求項10から15のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項19】
複数の前記機械再生設備を備えていることを特徴とする、請求項10から18のいずれか一項に記載の鋳型砂の再生システム。
【請求項20】
前記分級設備は、比重分級方式であることを特徴とする、請求項13に記載の鋳型砂の再生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳型砂の再生方法及び再生システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ショットブラストで鋳物から分離した鋳型砂には多くの金属粒及び金属片が含まれている。このような鋳型砂をそのまま再利用すると、金属の影響で鋳物の焼き付き欠陥の原因となったり、鋳型強度を低下させたりするなどの問題があることが知られている。
【0003】
特許文献1、特許文献2には、磁選機で鋳物の鉄分を分離することが開示されている。
【0004】
特許文献3には、2つの乾式の鋳物砂再生装置の前後に、磁選機が設置された構成が開示されている。
【0005】
特許文献4には、鋳造後の鋳型砂から、金属質の鋳型砂であるクロマイトサンドと硅砂を再生分離する、再生分離システムが開示されている。本再生分離システムは、鋳型砂を再生する再生機と、再生機で再生された鋳型砂に含有された強磁性物の一部を分離して除去するドラム型磁選機と、強磁性物の一部が除去された鋳型砂をクロマイトサンド、硅砂、強磁性物に分離する、一対のドラム型磁石が対極になるように設置された対極型磁選機を備えている。
【0006】
鋳型砂には、金属粒及び金属片以外にも、金属と砂粒が溶着した状態の砂粒(以下磁着物と称する)が多く存在する。磁着物が過剰に鋳型に混入すると、金属と同様鋳物の焼き付き欠陥の原因となるとともに、化学粘結系プロセスにおいては、化学粘結系粘結剤の強度低下の原因ともなる。しかしながら、磁着物は金属よりも磁性が弱いので、より高い磁束密度が分離のために必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−290870号公報
【特許文献2】特開2011−245495号公報
【特許文献3】特開平6−170486号公報
【特許文献4】特開2012−51015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1〜3には、磁着物の分離に関する開示がなされていない。
【0009】
特許文献4も、磁着物の分離に関する開示がない。また、特許文献4は、鋳型砂からクロマイトサンドと硅砂を分離する構成を開示している。クロマイトサンドは、磁着物よりも磁性が弱いため、高磁束密度を実現可能な対極型磁選機を使用して、高い磁束密度で磁選する必要がある。対極型磁選機は構造が複雑であるため、高価である。また、磁選機の磁束密度が高くなると、設備価格も高くなる。すなわち、特許文献4の構成によって磁着物の磁選を行うことは、磁着物の磁選に必要とする以上の能力を有する、高価な装置を、磁着物の磁選に敢えて使用することとなり、これは、コスト、設備管理の両面において問題である。
【0010】
本発明は、鋳型砂から効果的に磁着物を分離する、鋳型砂の再生方法及び再生システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による鋳型砂の再生方法は、ショットブラストで鋳物から分離した鋳型砂を対象として、第1の磁束密度の磁選により金属粉及び金属片を除去し、前記第1の磁束密度より高い第2の磁束密度の磁選により磁着物を除去すること、前記鋳型砂から乾式の機械再生により表面に付着した炭化物を含む物質を除去すること、を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の一態様としては、前記第1の磁束密度が0.05〜0.1Tの範囲内であることを特徴とする。
【0013】
別の態様としては、前記第2の磁束密度が0.15〜0.5Tの範囲内であることを特徴とする。
【0014】
別の態様としては、鋳型砂の再生方法は、前記金属粉及び金属片、前記磁着物、前記炭化物を含む物質を除去した後、分級により砂粒と、剥離した前記炭化物を含む物質を分離することを含む。
【0015】
別の態様としては、前記第2の磁束密度の磁選を複数回行うことを特徴とする。
【0016】
別の態様としては、鋳型砂の再生方法は、前記分級による分離の後に、前記第2の磁束密度の磁選により再度磁着物を除去することを含む。
【0017】
別の態様としては、前記第2の磁束密度の複数回の磁選を、同一の磁束密度により行うことを特徴とする。
【0018】
別の態様としては、前記第2の磁束密度の磁選を複数回行う際の磁束密度は、回数を経るにしたがってより高くなることを特徴とする。
【0019】
別の態様としては、前記磁選は、半磁外輪方式、吊り下げ方式、マグネットプーリー方式のうちいずれか一つであることを特徴とする。
【0020】
また、本発明による鋳型砂の再生システムは、ショットブラストで鋳物から分離した鋳型砂を対象として、第1の磁束密度の磁選により金属粉及び金属片を除去する第1の磁選設備と、前記鋳型砂から前記第1の磁束密度より高い第2の磁束密度の磁選により磁着物を除去する第2の磁選設備と、前記鋳型砂から乾式の機械再生により表面に付着した炭化物を含む物質を除去する機械再生設備と、を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明の一態様としては、前記第1の磁束密度が0.05〜0.1Tの範囲内であることを特徴とする。
【0022】
別の態様としては、前記第2の磁束密度が0.15〜0.5Tの範囲内であることを特徴とする。
【0023】
別の態様としては、鋳型砂の再生システムは、分級により砂粒と、剥離した前記炭化物を含む物質を分離する分級設備を備えることを特徴とする。
【0024】
別の態様としては、鋳型砂の再生システムは、複数の前記第2の磁選設備を備えていることを特徴とする。
【0025】
別の態様としては、前記第1及び第2の磁選設備は、半磁外輪方式、吊り下げ方式、マグネットプーリー方式のうちいずれか一つを採用した構造のものであることを特徴とする。
【0026】
別の態様としては、前記機械再生設備は、連続式で下端に砂落し口を設けた砂供給シュートと、該砂供給シュートの下方において水平回転自在に配設されて、円形底板の周端から斜め上外方に延びる傾斜周壁、及び、該傾斜周壁の上端から内側に張り出す堰を連結した回転ドラムと、該回転ドラム内において前記傾斜周壁に対して若干の隙間を設けて直角に配設された1個以上のローラーと、を備えることを特徴とする。
【0027】
別の態様としては、前記機械再生設備は、前記ローラーに連結されて、前記ローラーを前記傾斜周壁の方向に一定圧力により押しつけるローラー加圧機構と、前記回転ドラムをモーターにより回転させるモーター駆動手段と、砂投入部の砂落し口に設置され、投入される砂の流量を検出する砂流量検出器と、前記モーター駆動手段の電流値を検出する電流検出器と、前記ローラー加圧機構であるシリンダーの圧力制御手段と、前記砂流量検出器により検出される前記砂の流量に応じて前記シリンダーによる前記ローラーの加圧力を調整する制御手段と、を更に備えており、前記制御手段は、前記砂の流量と、再生砂に要求される研磨の程度の違いにより決定される前記モーターの電流値との相対関係があらかじめ設定されており、該相対関係を維持するように、前記砂流量検出器により検出された砂の流量に対応する前記モーターの目標電流値を算出する、目標電流演算部と、投入された前記砂の流量に対応する前記モーターの目標電流値と、運転中の前記モーターの、実測した電流値とを比較する比較部と、該比較部の結果に基づいて運転中の前記モーターの電流値を前記モーターの目標電流値になるように、前記シリンダーによる前記ローラーの加圧力を調整する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0028】
別の態様としては、前記機械再生設備は、バッチ式で、前記炭化物を含む物質の除去が行われる処理槽から空気が吸い出される吸い出し管と、前記処理槽に空気が吹込まれる吹込み管と、前記吸い出し管と前記吹込み管を交互に開閉する切換手段と、を備えており、前記吸い出し管と前記吹込み管が連動して作動することにより、前記処理槽の内外を空気が流入出可能となっていることを特徴とする。
【0029】
別の態様としては、鋳型砂の再生システムは、複数の前記機械再生設備を備えていることを特徴とする。
【0030】
別の態様としては、前記分級設備は、比重分級方式であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、設備の複雑化、高コスト化を招くことなく、磁着物等を効率的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムの概略構成図を示す。
図2】本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムに用いられる、半磁外輪式の磁選設備の構造を示す、概略断面図である。
図3】吊り下げ方式の磁選設備の構造を示す、説明図である。
図4】マグネットプーリー方式の磁選設備の構造を示す、説明図である。
図5】本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムに用いられる、乾式の機械再生設備の第1の例を示す、概略断面図である。
図6図5におけるA−A矢視図である。
図7図5におけるB−B矢視図である。
図8図7におけるC−C矢視図である。
図9】本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムに用いられる、乾式の機械再生設備の第2の例を示す、概略断面図である。
図10】上記乾式の機械再生設備の第2の例における、投入砂流量とモーターの目標電流値との相対関係を示すグラフである。
図11】上記乾式の機械再生設備の第2の例における、フローチャートである。
図12】本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムに用いられる、乾式の機械再生設備の第3の例を示す、概略断面図である。
図13】上記乾式の機械再生設備の第3の例における、剥離手段を表す拡大概略断面図である。
図14】本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムに用いられる、分級設備の構造を示す、概略断面図である。
図15】本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムの、第1の変形例の概略構成図を示す。
図16】本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムの、第2の変形例の概略構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0034】
まず、鋳型砂の再生方法について説明する。鋳型砂の再生方法は、ショットブラストで鋳物から分離した鋳型砂を対象として、第1の磁束密度の磁選により金属粉及び金属片を除去し、前記第1の磁束密度より高い第2の磁束密度の磁選により磁着物を除去すること、前記鋳型砂から乾式の機械再生により表面に付着した炭化物を含む物質を除去すること、を含むことを特徴とする。
【0035】
前記炭化物を含む物質とは、生型においては、ベントナイトが焼結して出来るオーリティクスと呼ばれる多孔質層及び石炭粉や澱粉などの添加物の炭化物などを、化学粘結系プロセスにおいては、粘結剤の炭化物及び反応生成物などを含んでいる。ここで、化学粘結系プロセスは、例えば、フラン樹脂酸硬化自硬性プロセス、フラン樹脂SOガス硬化プロセス、フラン樹脂熱硬化プロセス、フェノール樹脂熱硬化プロセス、フェノール樹脂過熱水蒸気硬化プロセス、フェノール樹脂エステル硬化自硬性プロセス、フェノール樹脂酸硬化自硬性プロセス、フェノール樹脂蟻酸メチルガス硬化プロセス、フェノール樹脂COガス硬化プロセス、フェノール樹脂ウレタン化反応自硬性プロセス、フェノール樹脂ウレタン化反応アミンガス硬化プロセス、油変成アルキド樹脂ウレタン化反応自硬性プロセス、ポリオール樹脂ウレタン化反応自硬性プロセス、水ガラスフェロシリコン自硬性プロセス、水ガラスダイカルシウムシリケート自硬性プロセス、水ガラスエステル自硬性プロセス、水ガラスCOガス硬化プロセス、水ガラス加熱脱水硬化プロセス等である。
【0036】
前記再生方法において、第1の磁束密度の磁選とは、低磁束密度の磁選、すなわち、再利用可能な金属のように磁性の強い磁性物を分離する目的で行う磁選を指す。前記再生方法においては、第1の磁束密度が0.05〜0.1Tの範囲内であることを特徴とする。磁束密度が0.05T未満の場合は磁束密度が低すぎて、金属を有効に分離することができない。また、磁束密度が0.1Tより高い場合は、金属含有量が低く再利用できない磁着物まで分離してしまう。そのため、低磁束密度の磁選において採用される磁束密度とは、0.05T〜0.1Tであることが必要である。
【0037】
また、第1の磁束密度より高い第2の磁束密度の磁選とは、高磁束密度の磁選、すなわち、再利用できない磁着物のように磁性の弱い磁性物を分離する目的で行う磁選を指す。前記再生方法においては、第2の磁束密度が0.15〜0.5Tの範囲内であることを特徴とする。磁束密度が0.15T未満の場合は磁束密度が低すぎて、磁着物を有効に分離することができない。また、磁束密度が0.5Tより高い場合においては、これ以上磁束密度を高くしても、磁着物の分離効率はそれに比例して増加するわけではなく、ほぼ変わらなくなる。そのため、高磁束密度の磁選において採用される磁束密度とは、0.15T〜0.5Tであることが必要である。
【0038】
高磁束密度の磁選を複数回繰り返すことで、再生砂の品質はより高まり、磁着物のより少ない再生砂を供給することが可能となる。この時、同一の磁束密度の磁選を複数回繰り返すことで、磁着物を除去する効率がより高まる。また、磁選の回数を経るにしたがって磁束密度をより高くすることで、より磁性の弱い磁着物であっても、確実に除去することが可能となる。さらに、分級により砂粒と剥離した炭化物、焼結物、反応生成物などとを分離した後で再度高磁束密度の磁選を行うことで、再生によって砂粒が研磨され、金属の割合が増加した磁着物であっても、確実に除去することが可能となる。
【0039】
金属粉及び金属片、磁着物、炭化物を含む物質を除去した後、分級により砂粒と、剥離した炭化物を含む物質を分離する。
【0040】
次に、上記の鋳型砂の再生方法を実施する、鋳型砂の再生システムについて説明する。図1は、本発明の一実施形態として示した鋳型砂の再生システムの概略構成図である。
【0041】
図1に示される鋳型砂の再生システムは、第1の磁選設備ML、第2の磁選設備MH、機械再生設備R、及び、分級設備Cを備えている。
【0042】
第1の磁選設備MLは、ショットブラストで鋳物から分離した鋳型砂Sを対象として、第1の磁束密度の磁選により金属粉及び金属片を除去する。第2の磁選設備MHは、鋳型砂Sから第1の磁束密度より高い第2の磁束密度の磁選により磁着物を除去する。機械再生設備Rは、鋳型砂Sから乾式の機械再生により表面に付着した炭化物を含む物質を除去する。分級設備Cは、砂粒と、剥離した炭化物を含む物質を分離する。
【0043】
次に、本鋳型砂の再生システムを構成する、上記の各設備の具体的な例について説明する。
【0044】
まず、低磁束密度の磁選設備MLを説明する。図2に、低磁束密度の磁選設備MLの例を示す。図1において再生システムに投入される鋳型砂Sは、予め、図示されていない異物除去設備で、異物が除去されている。低磁束密度の磁選設備MLは、この鋳型砂Sを0.05〜0.1Tの範囲内である第1の磁束密度によって磁選し、鋳型砂Sから金属を除去する。低磁束密度の磁選設備MLは、半磁外輪式の磁選設備である。低磁束密度の磁選設備MLは、設備の中心に固定され鋳型砂Sの搬送範囲内に磁力を付与するよう配置された永久磁石M1と、前記永久磁石M1の外周に密接配置され、図示しない動力源により回転する機構を有する回転ドラムM2と、前記回転ドラムM2の直上に配置され自在に開度を調整できる機構を有する入口側ダンパーM3と、前記回転ドラムM2の直下に前記回転ドラムM2との間に空隙を有するように配置され自在に開度を調整できる機構を有する出口側分離板M4と、前記回転ドラムM2の直上に前記入口側ダンパーM3と隣接して配置された砂投入口M5と、前記回転ドラムM2の直下で前記出口側分離板M4と筐体M8との間の前記永久磁石M1側を下方に開口させてなる砂排出口M6と、前記回転ドラムM2の直下で前記出口側分離板M4と筐体M8との間の反砂排出口M6側を下方に開口させてなる金属排出口M7と、筐体M8とで構成されている。
【0045】
図2において、入口側ダンパーM3を定量切り出しが可能な状態になるよう調整した上で、回転ドラムM2を反時計回りに回転させた状態で砂投入口M5から鋳型砂Sを投入すると、回転ドラムM2の上端M2aの位置から、回転ドラムM2の上に層を成した状態で該鋳型砂Sが搬送される。回転ドラムM2の回転が進み回転ドラムM2の中間点M2bを通過すると、該鋳型砂Sは回転ドラムM2から落下し、砂排出口M6から排出される。金属Eは回転ドラムM2の下端M2cまで搬送され、そこで回転ドラムM2から落下する。この時、出口側分離板M4を鋳型砂排出口M6側に倒すと、回転ドラムM2の下端M2cで落下する金属Eのうち金属排出口M7から排出される割合が増加し、反対に出口側分離板M4を金属排出口M7側に倒すと、回転ドラムM2の下端M2cで落下する金属Eのうち砂排出口M6から排出される割合が増加する。したがって、出口側分離板M4の位置は、金属Eの歩留まりを勘案して、適切な位置に調整しておく必要がある。
【0046】
また、磁選の効率は、磁束密度以外に回転ドラムM2の上に層を成した鋳型砂Sの厚さによっても決まる。この厚さが過剰となると、たとえ適切な磁束密度の磁選を行ったとしても、金属Eは回転ドラムM2の中間点M2bから回転ドラムM2の下端M2cまでの間に落下してしまい、鋳型砂S内に引き続き滞留してしまう。そのため、回転ドラムM2の上に層を成した該鋳型砂Sの厚さが略10mm以下となるよう、該鋳型砂Sの供給量を勘案して、永久磁石M1の直径及び横幅を選定する必要がある。
【0047】
次に、図1に示される、高磁束密度の磁選設備MHを説明する。高磁束密度の磁選設備MHは、低磁束密度の磁選設備MLによって磁選された該鋳型砂を、0.15〜0.5Tの範囲内である第2の磁束密度によって磁選し、該鋳型砂から磁着物を除去する。高磁束密度の磁選設備MHは半磁外輪式の磁選設備であり、磁束密度が異なる以外は、構造は図2に示す低磁束密度の磁選設備MLと同じものである。
【0048】
磁選の効率についても低磁束密度の磁選設備MLと同様であり、回転ドラムM2の上に層を成した該鋳型砂Sの厚さが略10mm以下となるよう、該鋳型砂の供給量を勘案して、永久磁石M1の直径及び横幅を選定する必要がある。
【0049】
磁選設備には、図2に示す構造の半磁外輪方式、ベルトコンベアー上に磁石を吊り下げる吊り下げ方式、ベルトコンベアーのヘッドプーリーに磁石を内蔵するマグネットプーリー方式以外に、2組の半磁外輪を対向させた対極型磁選方式を採用した構造のものも存在するが、対極型磁選方式を採用した構造のものは他の構造のものと比較して設備コストが高価であり、なおかつ構造が複雑であるという問題がある。本発明では、対極型磁選方式を採用した磁選設備を使用することなく、安価な設備コストで、なおかつ簡易な構造により金属及び磁着物を分離することが可能である。
【0050】
また、本発明の実施例における磁選設備は図1乃至図2に示された半磁外輪方式を採用した構造のものに限られたものではなく、図3に示す第1のベルトコンベアーM11上に第2のベルトコンベアーM12及び磁石M13を吊り下げた吊り下げ方式、図4に示すベルトコンベアーM22のヘッドプーリーM23に磁石を内蔵するマグネットプーリー方式を採用した構造のものとしても良い。しかしながら、吊り下げ方式若しくはマグネットプーリー方式を採用すると、別途ベルトコンベアーなどの搬送設備を必要とすることとなる。半磁外輪方式を採用することで、図1乃至図2に示されるように鋳型砂を重力落下させる途中で金属若しくは磁着物の分離が可能となるので、設備コストを低コストかつ設備構造を簡易な構造とすることが出来るというメリットがある。
【0051】
なお、本発明では第1の磁束密度の磁選として低磁束密度で磁選を行い、第2の磁束密度の磁選として高磁束密度の磁選を行うような、磁選設備の構成となっている。このような構成としてある理由は、以下の理由である。すなわち、低磁束密度での磁選を行うことなしに高磁束密度での磁選を行うと、鋳型砂の分離後も多量の金属及び磁着物が同時にドラムで搬送され、なおかつそれらは全て完全に磁着固定された状態で搬送されるとは限らない。また、一部はドラム上を滑動しながら搬送されることとなる。そして、結果的に磁選設備の回転ドラム摩耗が著しく早く進行し、頻繁に交換を行う必要が発生するためである。そこで、交換を頻繁に行うことによる設備の停止時間削減及び部品交換コスト削減を目的に、まず第1の磁束密度の磁選として低磁束密度で磁選を行い、第2の磁束密度の磁選として高磁束密度の磁選を行うよう、磁選設備を構成することが必要である。
【0052】
次に、図1に示される、乾式の機械再生設備Rを説明する。乾式の機械再生設備Rは、高磁束密度の磁選設備MHによって磁選された鋳型砂を再生し、表面に残留した炭化物、焼結物、反応生成物などを除去する。
【0053】
まず、図5から図8を用いて、乾式の機械再生設備Rの第1の例を説明する。本第1の例においては、乾式の機械再生設備Rは、連続式で下端に砂落し口を設けた砂供給シュートR2と、砂供給シュートR2の下方において水平回転自在に配設された回転ドラムR4と、回転ドラムR4内に配設された1個以上のローラーR12と、を備えている。
【0054】
より具体的には、角筒部R1aの下部に角錐部R1bを連結した処理槽R1の上端部には漏斗状の砂供給シュートR2が吊設されており、該砂供給シュートR2の下端は図示されないゲートを介して常に一定流量の砂が流下される砂供給口R3が設けられている。該砂供給シュートR2の下方には、回転ドラムR4が配設されており、該回転ドラムR4は、円形底板R4aの周端から斜め上外方に延びる傾斜周壁R4bと、該傾斜周壁R4bの上端から内側に張り出す堰R4cと、をそれぞれ一体的に連結した構成にされている。
【0055】
該回転ドラムR4における円形底板R4aの下面中央部には回転軸R5が固着されており、該回転軸R5は中空状の支持フレームR6上に取付けられた軸受R7を介して回転自在に支持されている。該回転軸R5の下端にはVプーリーR8aが取付けられていて、前記処理槽R1の外側において、前記支持フレームR6上に取付けられたモーターR9の回転軸R10にVベルトR11及びVプーリーR8bを介して伝動可能に連結されている。前記回転ドラムR4内には前記傾斜周壁R4bに対して若干の隙間を設けかつ傾斜周壁R4bに対し直角にして2個のローラーR12、R12が配設されており、該ローラーR12、R12の上面中央部には支持軸R13、R13が相対的に回転可能にして連結されている。該支持軸R13、R13の上端は横方向(ローラーR12、R12に平行)に延びる支持アームR14、R14の一端に固着されており、該支持アームR14、R14の他端部は軸受R15、R15を介して垂直回転可能に支持されて該支持アームR14、R14に交差する方向に延びる水平軸R16、R16の一端に連結されている。該水平軸R16、R16の他端は前記角筒部R1aを貫通して外部に突出されて回転アームR17、R17の上端に固着されている。さらに2本の回転アームR17、R17の下端間はシリンダーR18により連結されていて、全体としてローラー加圧機構Pを構成している。すなわち常時、回転アームR17、水平軸R16、アームR14、を介してローラーR12、R12に対し傾斜周壁R4b方向に一定圧力をかけた状態にしている。なお前記シリンダーR18に代えて圧縮コイルばねを介して回転アームR17、R17の下端間を連結しても同様の作用効果が得られる。
【0056】
このような構成にされたものは、モーターR9を駆動させて回転ドラムR4を図6の矢印方向に回転させた状態で砂供給シュートR2内に鋳型砂を供給する。これにより砂供給口R3から一定量の鋳型砂が回転ドラムR4の円形底板R4aの中央部へ連続的に供給される。供給された鋳型砂は回転ドラムR4の遠心力により外方向へ移動され更に傾斜周壁R4bの内面に遠心力により押え付けられながら堆積してゆきその厚さを増して砂層Lを形成する。この砂層Lは厚さが傾斜周壁R4bとローラーR12、R12との隙間よりも厚くなるとローラーR12、R12は鋳型砂との摩擦力で回転を始める。さらに時間が経過すると砂層Lはさらに厚さを増して堰R4cをのり越える。その後は堰R4cの幅にほぼ等しい厚さに一定に保たれる。
【0057】
この状態で砂層Lは回転ドラムR4と共に回転し、ローラーR12、R12の位置に来るとローラーR12、R12と回転ドラムR4の傾斜周壁に挾まれて一定の加圧力を受けると共に砂内部に剪断作用を生じ、これにより鋳型砂表面の付着物は剥離、除去され砂再生が成される。この砂再生は、ローラーR12により一定圧力で加圧された状態での剪断作用により行なわれるものであるため効率よく付着物が剥離されると共に砂の破砕が少ない。再生された砂は堰R4cをのり越えて処理槽R1の下方へ落下してゆき、引き続き、図1に示される分級設備Cへと送られる。以上のように回転ドラムR4内への鋳型砂の供給、回転ドラムR4内での砂再生及び砂再生の排出が連続して行なわれ鋳型砂が連続的に再生されてゆく。
【0058】
上記の構成において、回転ドラムR4の周壁R4bを上外方に延びる上広がりの傾斜面にした理由は遠心力で砂層Lを形成する場合重力の影響で下方ほど堆積層の内径が小さくなるので砂層Lの厚さを上下方向にわたって一定にするためのものであり、これによりローラーR12、R12による均等な加圧がなされ、より効率の良い砂再生が成される。また上記の構成においてはローラーR12を2個配設しているが1個でも良くまた3つ以上でも良い。さらにローラーR12、R12の外周部の材質を砥石などの研磨材にすることにより前記砂再生作用のほかに回転ドラムR4の傾斜周壁R4bとローラーR12、R12に挾まれた砂は研磨材による研磨作用を同時に受け、再生効率を更に向上させることができる。またローラーR12、R12は傾斜周壁R4bの方向へ一定圧力をかけた状態にされているため若干の摩耗等があっても鋳型砂を一定圧力で加圧することができ砂再生の安定化を測ることが可能となる。
【0059】
また、該機械再生設備Rにおいて、再生の強さとはモーターR9の負荷電流によって表されるのだが、該モーターR9の負荷電流は、砂層Lの厚さと、ローラー加圧機構Pの加圧力によって決定される。したがって、堰R4cの幅とローラー加圧機構Pの加圧力を最適なものに調整することで、最も効率的な再生を行うことが可能となる。
【0060】
次に、図9から図11を用いて、乾式の機械再生設備Rの第2の例を説明する。本第2の例においては、乾式の機械再生設備Rは、下端に砂落し口を有する砂投入部R101と、該砂投入部R101の下方において水平方向に回転自在に配設される回転ドラムR102と、該回転ドラムR102をモーターR103により回転させるモーター駆動手段R104と、前記回転ドラムR102内において隙間を設けて配置されたローラーR105、R105と、該ローラーR105、R105にシリンダーR106、R106が連結されて、該ローラーR105、R105を回転ドラムR102に向けて押しつけるローラー加圧機構R107、R107とからなる鋳型砂再生設備に、砂投入部の砂落し口に設置され、投入される砂流量を検出する砂流量検出器R108と、前記モーター駆動手段R104の電流値を検出する電流検出器R109と、シリンダーR106、R106の圧力制御手段R110と、制御手段R111とが備えられている。前記回転ドラムR102は、円形底板R102aの周端から斜め上外方に延びる傾斜周壁R102bおよび該傾斜周壁R102bの上端から内側に張り出す堰R102cを連結した構成にされている。前記ローラーR105、R105は、該傾斜周壁R102bに対して若干の隙間を設けて配置されている。また、前記回転ドラムR102を囲むようにシュートR112が設けられている。これにより、前記ローラーR105、R105により一定圧力で加圧された状態で剪断作用が行われ再生された砂は堰R102cを乗り越えてシュートR112に集められたのち分級設備へと送られる。
【0061】
前記モーター駆動手段R104は特に限定されるものではないが、回転ドラムR102をモーターR103とベルトで駆動させる機構を用いることができる。この構成においては、該回転ドラムR102における円形底板R102aの下面中央部には門形フレームR113に取り付けられた軸受部R114に軸支される回転軸R115aが固着されている。該回転軸R115aの下端にはプーリーR116aが取付けられている。また、機体の外側には、フレームR117にモーターR103が取付けられている。これにより、前記回転ドラムR102はこのモーターR103の回転軸R115bに取り付けられるプーリーR116bと前記プーリーR116aに巻きつけられるベルトR118によりモーターR103の駆動力が伝動可能にされている。
【0062】
前記ローラー加圧機構R107は、ローラーR105をシリンダーR106で加圧させる機構を用いることができれば、とくに限定されるものではない。本構成では、前記ローラーR105の上端面に固着される連結具R119と、該連結具R119に挿通して支持される軸R120と、該軸R120に連結されるアームR121と、該アームR121に連結される前記シリンダーR106とからなる機構にされている。また、このシリンダーR106は、そのロッドがアームR121の上端部に回動自在に連結されている。なお、本構成では、2個のローラーR105が配設されているが、ローラーR105の個数は適宜選定することができる。
【0063】
前記砂流量検出器R108は、前記砂投入部R101の砂落し口に設置され投入される砂流量を検出することができる検出器であれば、とくに限定されるものではないが、たとえばロードセルなどで一定の高さから落下する砂の荷重を測定する装置を用いることができる。また、前記電流検出器R109は、前記モーター駆動手段R104の電流値を検出することができる検出器であれば、とくに限定されるものではないが、たとえば電流表示に用いられる変流器の信号を数値データに変換する装置を用いることができる。
【0064】
さらに、前記圧力制御手段R110は、シリンダーR106の加圧力を調整できる機構であれば、とくに限定されるものではないが、本構成では、油圧配管R122に接続される電磁切替弁R123、圧力制御弁R124、油圧ポンプR125及び油圧タンクR126からなる機構とされている。この圧力制御弁R124は、送られてくるオイルを制御手段R111の出力信号の大きさに比例した圧力に制御してシリンダーR106側に送り出すようにされている。なお、本構成では、シリンダーR106が油圧シリンダーとされているが、空圧シリンダー、空圧油圧複合シリンダーまたは電動シリンダーとすることができる。この場合、シリンダーの種類に応じて適宜シリンダーの加圧力を調整できる機構を採用することができる。
【0065】
前記制御手段R111は、前記砂流量検出器R108により検出される砂流量に応じて前記シリンダーR106によるローラーR105の加圧力を調整する構成にされている。本構成では、あらかじめ設定された、前記回転ドラムR102に投入されるべき砂流量と、該砂流量に応じた前記モーターR103の電流値との相対関係を維持するように、前記砂流量検出器R108により検出された砂流量に対応するモーターR103の電流値を算出する目標電流演算部と、算出された砂流量に対応する前記モーターR103の目標電流値と運転中の実測したモーターR103の電流値とを比較する比較部と、該比較部の結果に基づいて前記運転中のモーターR103の電流値を目標電流値になるように前記シリンダーR106によるローラーR105の加圧力を調整する制御部とからなる構成にされている。具体的には、演算内容は負の帰還量を算出している。つまり、目標の電流値に近づくためには、現在の設定圧力を、どれだけ上げるべきか、下げるべきか、またはそのままでよいかを算出している。
【0066】
前記相対関係は、仕様により決定される砂流量と再生砂に要求される研磨の程度の違いにより決定される電流値、たとえば研磨し易い砂は80〜100A程度、研磨し難い砂は100〜120A程度とに基づいて、前記回転ドラムR102に投入される砂流量を再生するのに必要な前記モーターR103の電流値を目標電流値として求めることができる。たとえば、砂流量が2〜5t/h程度を対象とした設備を考えると、図10に示されるように、砂流量5t/hを再生するときに必要な前記モーターR103の電流値を100Aとすると、前記回転ドラムR102に投入される砂流量が4t/hである場合、該砂流量に応じたモーターR103の目標電流値は88Aとなる。本構成では、砂流量が5t/hから4t/hに減少したとき、運転中のモーターR103の電流値を目標電流値88AになるようにシリンダーR106によるローラーR105の加圧力を調整する。
【0067】
なお、本構成における相対関係は、投入砂流量に応じた電流値の調整を直線で表しているが、曲線で表される場合についても同様の制御を行うことができる。
【0068】
また、前記比較部は、前記投入された砂流量に対応する前記モーターR103の目標電流値と運転中の実測したモーターR103の電流値とを比較したのち、前記シリンダーR106によるローラーR105の加圧力に対する増加減率を算出する演算部を具備しているのが好ましい。たとえば、つぎの式(1)から得られる増加減率(増圧率または減圧率)を1秒周期で演算してシリンダーR106の加圧力を調整する。ここで、感度とは増加減率が急激に変化することを調整するためのものであり、たとえば0.2とすることができる。
【0069】
(数1)
増加減率=(目標電流値/実測の電流値−1)×感度+1 ・・・(1)
【0070】
具体的な加圧力の演算例としては、目標電流値=88A、実測の電流値=80Aにて、感度=0.2とした場合、増加減率=(88/80−1)×0.2+1=1.02となり、現在の圧力設定値が100kPaなら、1秒後の圧力設定値を100×1.02=102kPaとする。
【0071】
また、本構成では、前記制御手段R111に付加される機能として、処理砂の累計重量値を算出する演算手段を備えている。この演算手段は、前記砂流量検出器R108により測定した砂流量を処理時間について積分演算を行い、処理砂の累計重量値を算出する。たとえば、前記測定した砂流量を処理時間について積分演算を行う方法としては、サンプリング時間を1秒に設定するとともに、処理開始時点の砂量小計をゼロとして、砂処理中の砂量をつぎの式(2)により1秒毎に演算を行う。
【0072】
(数2)
砂量小計=砂量小計+毎時砂流量×1/3600 ・・・(2)
【0073】
ついで、この砂処理中の砂量を積分演算したのち、処理完了時点の処理砂の累計重量値(砂累計値)は、つぎの式(3)により算出することができる。
【0074】
(数3)
砂量累計=砂量累計+砂量小計 ・・・(3)
【0075】
なお、ここで、累計を求める手順を小計と累計の二段階に分けたのは演算精度を確保するためである。たとえば2〜5t/hを処理する場合、1秒当り0.6〜1.4kgの砂が流れるので、1年のうち2000時間の稼動では、処理砂の量は(0.6〜1.4)×3600×2000=4320000〜10080000kgとなる。演算処理では、有効数字7桁で浮動小数点まで演算をさせているので、累計が小さい間はそのまま積算しても高精度の演算ができる。ところが、長い間累計をリセットしないと前述の様に、演算結果が7桁を越えることもあり得る。この場合は、小さい方の有効数字が失われ、全く加算されなくなるという不具合が発生する。そこで、再生処理毎に一旦、小計を取り、小さい方の数字を3程度桁移動させた後、累計に加算することにより高精度の演算を行っている。
【0076】
そして、前記算出される処理砂の累計重量値は、表示装置、たとえばパーソナルコンピュータや、グラフィックタッチパネルなどに表示し、メモリーカードなどに記録する。本構成では、この記録される処理砂の累計重量値の情報(データ)を、鋳型造型工程における砂量の管理や、設備の消耗部品、たとえば前記ローラーR105や回転ドラムR102の交換時期の管理に役立てることができる。
【0077】
このようにして構成された設備は、図11のフローチャートにしたがって動作する。本構成では、再生する砂流量が5t/hである設備を対象とし、使用されるモーターの目標電流値を100Aとする。このときの相対関係は図10に示される。そこで、回転ドラムに投入される砂流量と該砂流量に応じたモーターの目標電流値との相対関係を設定し、記憶させる(ステップS1)。
ついで、砂再生設備を起動する。そして、回転ドラムに砂の投入を開始する(ステップS2)。
ついで、砂投入部に設置した砂流量検出器にて、現在の投入砂流量を算出する(ステップS3)。
ついで、前記相対関係から投入砂流量に応じたモーターの目標電流値を算出する(ステップS4)。
ついで、現在(運転中)のモーターの電流値(実測電流値)を算出し、投入された砂流量に対応するモーターの目標電流値と比較する(ステップS5、S6)。
ついで、シリンダーによるローラーの加圧力に対する増加減率を算出する(ステップS7)。
ついで、前記式(1)から得られる増加減率をサンプリング時間、たとえば1秒ごとに算出し、シリンダーの加圧力設定値を増減し、モーターの電流値を増減させる。なお、このときの感度は0.2とした(ステップS8)。
【0078】
本構成では、投入される砂流量に対応するモーターの目標電流値に合わせてシリンダーの加圧力を制御することで再生砂の品質を向上させることができる。
【0079】
また、本構成では、再生設備における主要データを運転している最中に記録し、採取記録を分析することで設備の稼動状態や砂性状の変化を監視して、適正範囲を超える場合は対処を促すための警報を発することで、大きな問題発生を防止することにより再生砂の品質管理ができる。監視としては、ディスプレイ画面に表示して適正範囲を超える場合はその理由と対処方法を表示する。主要データとしては、投入された砂流量、モーターの電流値、シリンダーの伸びおよび加圧力の設定値を挙げることができる。たとえば投入砂流量の極端な減少は、ローラーを急加熱し、割れを引き起こすこともあるため、砂流量を監視する。目標電流値とモーターの電流値が異なることから電流値の変動を管理するため、モーターの電流値を記録し、監視する。シリンダーの伸びが適正範囲(たとえば70〜110mm)を超えた時だけ異常表示をするのでは、それまでの過程が不明となるので記録を行う。また、砂性状やローラーの加圧力などの値が変化していないのにも関わらず、シリンダーの伸びが大きくなる場合はローラーや回転ドラムの摩耗が考えられるため、シリンダーの伸びを監視する。このシリンダーの伸びは、シリンダーR106のロッドに位置センサー、たとえばリニアゲージR127、R127を連結して測定することができる。また、ローラーの加圧力にも制御可能な範囲があるため、ローラーの加圧力も監視する。
【0080】
そこで、本構成では、主要データを運転中記録する記録部と、記録される主要データをそれぞれ適正な範囲にあるか否かを判定する判定部と、該判定部の結果、主要データが適正な範囲外となった場合は対処を促す警報を発する警報指令部とを具備するのが好ましい。
【0081】
次に、図12及び図13を用いて、乾式の機械再生設備Rの第3の例を説明する。本第3の例においては、乾式の機械再生設備Rはバッチ式であり、分級設備を内包していることが特徴である。炭化物を含む物質の除去が行われる処理槽R201は、その底部に鋳型砂を剥離するための剥離手段R202を有している。処理槽R201は、上部に鋳型砂を投入する投入口R203を有し、また、処理槽R201は、下部に鋳型砂を排出するための隙間R204を有している。該処理槽R201は、上部において吹込み管R205を介して空気発生手段Pとしてのブロアに連通しており、吹込み管R205によって処理槽R201に空気が吹き込まれる。該処理槽R201は、また、上部において吸出し管R206を介して図示されていない集塵設備に連通しており、吸出し管R206によって処理槽R201から空気が吸い出される。また、処理槽R201の上部には砂投入口R203に連通する計量ゲ−トR207aを備えた砂投入シュ−トR207が設けられている。さらに、前記吹込み管R205と、前記吸出し管R206との連通を交互に開閉して切り換える切替手段R208として、切替弁が設けられている。また、前記鋳型砂の排出口R204の下方には微粉抜き手段としての流動槽R209及びダストフッドFの入り口を連通させ、さらに流動槽R209の下部にはスリット板R209aにより仕切られた風箱R209b及び砂出口R210を設け、流動槽R209の上部は集塵ダクトR211を介して図示していない集塵設備に連通している。
【0082】
図13は、乾式の機械再生設備の第3の例における、剥離手段R202の詳細を説明する断面図である。図13において、剥離手段R202は、軸受R202c、ベルト・プーリーR202dを介しモーターR202eによって高速回転する回転ドラムR202aが設けられている。この回転ドラムR202aの内に鋳型砂Sを投入して、鋳型砂同士が擦れ合うことにより鋳型砂Sの砂粒の表面に付着した炭化物、焼結物、反応生成物などを剥離するように構成されている。そして、この回転ドラムR202aと固定リングR202bの間には隙間R204があり、該隙間R204からは処理槽R201へ空気の出入りも可能になっている。
【0083】
乾式の機械再生設備の第3の例においては、吸い出し管R206と吹込み管R205が連動して作動することにより、処理槽R201の内外を空気が流入出可能となっている。例えば図12において、吸出し管R206と処理槽R201の間を開状態、吹込み管R205と処理槽R201の間を閉状態にして再生処理をする。そして、吸出し管R206と処理槽R201の間を閉状態、吹込み管R205と処理槽R201の間を開状態にして再生処理した鋳型砂を払い出しする。
【0084】
より詳細には、空気の流れは以下のようになる。まず、再生処理時においては、再生時ゲートD1を開状態に、ダンパーD2を閉状態にする。再生時ゲ−トD1が開かれているため、再生時ゲ−トD1から隙間R204を通り処理槽R201を経由して開状態の吸出し管R206へ空気が流れる。吹出し管R205は閉じられているのでダストフッドF内の風量はブロア風量と同量になる。このときダンパーD2は閉じられているので集塵風量はブロア風量とゲ−トD1と合計したものとなる。次に砂排出時においては、ゲ−トD1を閉じ、吹込み管R205を開き、吹出し管R206を閉じ、ダンパーD2を開く。ブロアの空気の一部は流動槽を経由し、一部の空気は吸出し管R206からダストフッドFへ流れる。このとき合計集塵風量が減少するので、この不足分をダンパーD2から補給する。このようにして、再生と分級を行う。
【0085】
図12及び図13の構成の砂再生設備Rの場合は、上記のように、図1に示される分級設備Cを内包しているために、砂再生設備Rとは別に分級設備Cを構成させる必要がないという利点がある。
【0086】
次に、図14を用いて、分級設備Cを説明する。上記乾式の機械再生設備の第3の例においては、分級設備Cは機械再生設備内に設置されていたが、ここでは、分級設備Cが砂再生設備Rとは個別に設けられた場合の構成を説明する。分級設備Cは、乾式の機械再生設備Rによって再生された鋳型砂Sを比重分級方式により分級し、回収すべき砂粒と集塵すべき炭化物、焼結物、反応生成物とを分離する。分級設備Cは、風箱C1と、風箱の上部に戴置され空気噴出口C2aを穿設してなる底板C2と、沈降室C3と、沈降室C3の先端に設置され機体下方に開口している砂排出口C4と、風箱の上部に設置され機体上方に開口している砂投入口C5と、砂排出口C4に隣接し底板C2上に戴置してなる堰C6と、風箱の底部に設置され図示されていない送風機に接続されている送風管C7と、沈降室C3の上端に設置され、図示されていない集塵設備に接続されている集塵口C8とから構成されている。底板C2は、砂排出口側C4が低くなり、砂投入口C5側が高くなるよう、わずかに傾斜させてある。
【0087】
該分級設備Cにおいて、砂投入口C5から鋳型砂Sを投入すると同時に送風管C7及び風箱C1を通じて空気噴出口C2aから送風を行う。すると、鋳型砂Sは流動化し、底板C2上を滑動するとともに一部は該分級設備C内で浮遊を始める。そして、堰C6によって滑動を停止し、層を成す。ここで連続して鋳型砂Sを投入すると、該鋳型砂Sの層は堰C6を越えるため、砂排出口C4から排出される。
【0088】
この時、集塵口C8から集塵を行うことで、該分級設備C内を浮遊している鋳型砂Sは集塵口C8に向けて浮遊移動するが、沈降室C3内で再利用可能な鋳型砂Sは重力により落下し、鋳型砂Sから離した炭化物、焼結物、反応生成物などは、鋳型砂Sと比較して質量が軽いため重力による落下は起こらず、集塵口C8から集塵されて、鋳型砂Sから分離される。このようにして砂排出口C4から再生砂SRが排出され、主型若しくは中子の造型に供される。
【0089】
次に、図15を用いて、上記の実施形態の第1の変形例を説明する。本第1の変形例の、上記の実施形態との差異は、高磁束密度の磁選設備がMH1、MH2の複数台で構成されていることである。
【0090】
高磁束密度の磁選設備MH1、MH2が複数台で構成されていることにより、磁選の効率はより高まることとなる。この時、高磁束密度の磁選設備MH1、MH2の磁束密度を全て同じものにすることで、磁選を繰り返し行うこととなり、1回目の磁選で完全に分離出来なかった磁着物を、2回目の磁選で分離することが可能となる。
【0091】
また、高磁束密度の磁選設備MH1、MH2の磁束密度を、回数を経るにしたがってより高いものにする、例えば磁選設備MH1を0.15T、磁選設備MH2を0.5Tとすることで、磁選設備MH1で分離出来なかった非常に磁性の弱い磁着物を磁選設備MH2で分離することが可能となる。
【0092】
次に、図16を用いて、上記の実施形態の第2の変形例を説明する。本第2の変形例の、上記の実施形態との差異は、高磁束密度の磁選設備がMH1、MH2の複数台で構成されており、かつ、そのうちMH2は分級設備Cの後に配置されていることである。
【0093】
このような構成とすることで、1台目の磁選設備MH1で完全に分離出来なかった磁着物が再生設備Rによって研磨され、金属酸化物及び鋳型砂が除去されるために、金属の割合が増加し、磁性が強くなることで、2台目の磁選設備MH2で分離されることとなる。
【0094】
なお、本発明の鋳型砂の再生方法及び再生システムは、図面を参照して説明した上述の実施形態及び各変形例に限定されるものではなく、その技術的範囲において他の様々な変形例が考えられる。
例えば、上記の実施形態及び各変形例においては、再生設備Rが1台で構成されているが、再生設備Rの台数は1台に限られたものではなく、必要とされる再生能力に応じて複数台の構成としても構わない。
また、上記の各変形例において、複数台で構成される高密度の磁選設備はMH1、MH2の2台と限定されたものではなく、3台以上の構成としても構わない。
また、上記の第2の変形例において、分級装置Cの後に配置される高密度の磁選設備もMH2の1台に限定されるものではなく、2台以上の構成としても構わない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0095】
S 鋳型砂
ML 低磁束密度の磁選設備
MH 高磁束密度の磁選設備
R 再生設備
C 分級設備
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
図11
図12
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図15
図16