特開2017-76752(P2017-76752A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-76752(P2017-76752A)
(43)【公開日】2017年4月20日
(54)【発明の名称】二端子定電流制御装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20170331BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20170331BHJP
【FI】
   H01L33/00 J
   H05B37/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-204841(P2015-204841)
(22)【出願日】2015年10月16日
(71)【出願人】
【識別番号】000221568
【氏名又は名称】東都興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090114
【弁理士】
【氏名又は名称】山名 正彦
(74)【代理人】
【識別番号】100174207
【弁理士】
【氏名又は名称】筬島 孝夫
(72)【発明者】
【氏名】中西 裕治
(72)【発明者】
【氏名】大林 崇志
【テーマコード(参考)】
3K273
5F241
【Fターム(参考)】
3K273BA24
3K273BA27
3K273CA02
3K273CA04
3K273CA05
3K273CA12
3K273DA08
3K273EA07
3K273EA25
3K273EA35
3K273FA07
3K273FA27
3K273FA30
3K273GA12
3K273GA25
3K273GA27
3K273GA29
5F241AA24
5F241BB05
5F241BB12
5F241BC06
5F241BC09
5F241BC18
5F241BC33
5F241BC34
5F241BC43
5F241BC44
5F241BC46
5F241BD02
(57)【要約】
【課題】電子機器や動力や照明機器等の負荷を定電流制御することで、負荷へ入力電流を低損失に供給できる二端子定電流制御装置を提供する。
【解決手段】入力端子30と出力端子間31に直列に接続されたコンデンサ32と、コンデンサ32と並列に接続されたダイオード33と、コンデンサ32と出力端子31との間に直列に接続され、電気を転流させるコイル34と、コンデンサ32の一端側の経路と他端側の経路を、負荷2に流れる電流の数値に応じて、それぞれ入力端子30側又は出力端子31側にスイッチ素子(S〜S)で切り替えて、負荷2に流れる電流を制御する電流制御回路3を備えている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器や動力や照明機器等の負荷へ、定電流を供給する二端子定電流制御装置であって、
前記入力端子と出力端子間に直列に接続されたコンデンサと、
前記コンデンサと並列に接続されたダイオードと、
前記コンデンサと出力端子との間に直列に接続され、電気を転流させるコイルと、
前記コンデンサの一端側の経路と他端側の経路を、前記負荷に流れる電流の数値に応じて、それぞれ入力端子側又は出力端子側にスイッチ素子で切り替えて、前記負荷に流れる電流を制御する電流制御回路を備えていることを特徴とする、二端子定電流制御装置。
【請求項2】
前記電流制御回路は、前記ダイオードのカソード側と接続されたコンデンサの一端側の経路を、入力端子側又は出力端子側に切り替える第1スイッチ素子と、
前記ダイオードのアノード側と接続されたコンデンサの他端側の経路を、入力端子側又は出力端子側に切り替える第2スイッチ素子と、
前記第2スイッチ素子と入力端子間に設けられた第3スイッチ素子と、
前記負荷に流れる電流の数値に応じて、前記の各スイッチ素子の切り替えを行う制御手段と、を備えていることを特徴とする、請求項1に記載した二端子定電流制御装置。
【請求項3】
前記電流制御回路は、前記制御手段に指令を送る外部装置と通信可能な通信手段を備えており、
前記制御手段は、外部装置の指令に基づいて制御されること特徴とする、請求項1又は2に記載した二端子定電流制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器や動力や照明機器等の負荷(以下、単に負荷と云う場合がある。)に対し、スイッチング方式を採用した定電流制御することで、同負荷へ定電流電力を供給し、低損失に行うことができる定電流制御装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
電子機器において、電流を制御するには三端子で制御している。負荷に流れる電流は電源として+極と−極があり、負荷へは出力があり、負荷からは−極へ電流が戻ってくる。そのため、電源電圧変動或いは負荷変動の影響を受けず定電流制御するためには、三端子は必須であるが、回路的に煩雑になる。
一方、回路素子的な煩雑を回避するため、例えば定電流ダイオードや定電流FET回路など二端子定電流が実用化されているが、定格電流が固定で、電圧範囲も小さいため利用は限定されている。二端子で制御電流範囲が広く、可変で、電圧の範囲を広いものが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4971254号公報(特開2008−283206号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施例として上記特許文献1に示したLED点灯装置は、直列接続したLEDと、同LEDへ流れる電流を一定にする点灯ユニット(スイッチング回路)とが接続されており、点灯させるLEDの個数に応じた電流となるように、LEDへの出力を調整するための定電流制御が可能となる構成である。
図9は、従前のLED点灯装置の回路構成の原理図の一例を示したものである。このLED点灯装置は、整流回路5に接続された定電圧回路7及びLED直列回路2(負荷)と、該定電圧回路7とLED直列回路2との間に設けられた限流抵抗8とで構成されている。
しかし、上記特許文献1を含む従前の定電流回路は、負荷に供給される出力電流を電源−極側よりフィードバック制御する電流制御では三端子となるため回路が煩雑となる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、回路を二端子構造として、回路構成を簡素化し、負荷へ定電流電力を供給する制御を採用することで、同負荷へ所定の電力を低損失に供給することができ、更にLEDの定電流装置として採用した場合、限流抵抗によるエネルギーのロスをなくし、温度の影響を改善した二端子定電流制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る二端子定電流制御装置は、
電子機器や動力や照明機器等でなる負荷2へ、所定の入力電圧を定電流電力を供給する回路で成る二端子定電流制御装置1であって、
前記入力端子30と出力端子間31に直列に接続されたコンデンサ32と、
前記コンデンサ32と並列に接続されたダイオード33と、
前記コンデンサ32と出力端子31との間に直列に接続され、電気を転流させるコイル34と、
前記コンデンサ32の一端側の経路と他端側の経路を、前記負荷2に流れる電流計35の数値に応じて、それぞれ入力端子30側又は出力端子31側にスイッチ素子(S〜S)で切り替えて、前記負荷2に流れる電流を制御する電流制御回路3を構成することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した二端子定電流制御装置において、
前記電流制御回路3は、前記ダイオード33のカソード側と接続されたコンデンサ32の一端側の経路を、入力端子30側又は出力端子31側に切り替える第1スイッチ素子Sと、
前記ダイオード33のアノード側と接続されたコンデンサ32の他端側の経路を、入力端子30側又は出力端子31側に切り替える第2スイッチ素子Sと、
前記第2スイッチ素子Sと入力端子30間に設けられた第3スイッチ素子Sと、
電流計35に流れる電流の数値に応じて、前記の各制御スイッチ素子(S〜S)の切り替えを行う制御手段4で構成する。
【0008】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した二端子定電流制御装置において、
前記電流制御回路3は、前記制御手段4に指令を送る外部装置と通信可能な通信手段6を備えており、上記手段により、二端子で電力低損失で定格電圧と定格電流範囲の広い定電流制御する。
【0009】
前記制御手段4は、外部装置の指令に基づいて制御される。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る二端子定電流制御装置1は、入力端子30と出力端子間31に直列に接続されたコンデンサ32と、コンデンサ32と並列に接続されたダイオード33と、コンデンサ32と出力端子31との間に直列に接続され、電気を転流させるコイル34と、コンデンサ32の一端側の経路と他端側の経路を、負荷2に流れる電流の数値に応じて、それぞれ入力端子30側又は出力端子31側にスイッチ素子(S〜S)で切り替えて、負荷2に流れる電流を制御する電流制御回路3を構成する。
つまり、本発明の二端子定電流装置1は、三端子構造を使用せず、所定の入力電圧を負荷2へ定電流電力を供給する制御部3を備えた構成なので、負荷2への電力を供給が低損失であり、負荷2へ定電流電力を供給を好適に行うことができる。更に、制御部3は、上記構成なので制御回路を二端子構造とすることができ、回路構成を簡素化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1に係る二端子定電流制御装置の回路構成の一例を示したブロック図である。
図2】二端子定電流制御装置を内部構成を具体的に示した回路図である。
図3】二端子定電流制御装置のステップ1の動作を示した回路図である。
図4】二端子定電流制御装置のステップ2の動作を示した回路図である。
図5】二端子定電流制御装置のステップ3の動作を示した回路図である。
図6】(A)はステップ1〜3における負荷の電圧の変化を示したグラフ、(B)はステップ1〜3における負荷に流れる電流の変化を示したグラフ、(C)はステップ1〜3におけるコンデンサの電圧の変化を示したグラフである。
図7】実施例2に係る二端子定電流制御装置の回路構成の一例を示したブロック図である。
図8】実施例2に係る二端子定電流制御装置の回路構成の異なる形態を示したブロック図である。
図9】従来例におけるLED点灯装置の回路構成を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る二端子定電流制御装置1は、入力端子30と出力端子間31に直列に接続されたコンデンサ32と、コンデンサ32と並列に接続されたダイオード33と、コンデンサ32と出力端子31との間に直列に接続され、電気を転流させるコイル34と、コンデンサ32の一端側の経路と他端側の経路を、負荷2に流れる電流の数値に応じて、それぞれ入力端子30側又は出力端子31側にスイッチ素子(S〜S)で切り替えて、負荷2に流れる電流を制御する電流制御回路3を構成する。
【実施例1】
【0013】
以下、本発明に係る二端子定電流制御装置1を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、電子機器や動力や照明機器等でなる負荷の一例として、直列接続された複数のLED(2a〜2n)を具備したLED直列回路2へ、所定の入力電圧を定電流電力を供給する回路で成る本発明の二端子定電流制御装置1を接続した構成を示したものである。
前記二端子定電流制御装置1は、入力端子30に整流回路5を接続し、一方、出力端子31にLED直列回路2を接続している。前記LED直列回路2は、2a〜2nまでのn(nは任意の数)個のLEDを複数直列接続したものである。なお、Vは、整流回路5から二端子定電流制御装置1へ入力される入力電圧である。Vは、二端子定電流制御装置1から出力されLED直流回路2へ印加される出力電圧である。Iは、二端子定電流制御装置1から出力されLED直列回路2を流れる出力電流(負荷電流)である。Vfは、LED2a等の順方向電圧となる負荷構成要素の単体電圧である。
【0014】
次に、前記二端子定電流制御装置1の内部回路について図2に基づいて説明する。
二端子定電流制御装置1は、入力端子30と出力端子31間に直列に接続されたコンデンサ32と、前記コンデンサ32と並列に接続されたダイオード33と、前記コンデンサ32と出力端子間に直列に接続され、電気を転流させるコイル34と、前記コンデンサ32の一端側の経路と他端側の経路を、負荷2に流れる電流Iを電流計35で検出して、その値に応じて、それぞれ入力端子30側又は出力端子31側に切り替えて、負荷2に流れる電流Iを制御する。
前記コンデンサ32とダイオード33は、前記コンデンサ32の陽極側が前記ダイオード33のカソード側と接続され、前記コンデンサ32の陰極側が前記ダイオード33のアノード側とが接続されている。
なお、前記コイル34と出力端子間31には、電流計35が直列接続されており、負荷2に流れる電流Iを検出する。また、前記コンデンサ32には、電圧計36が並列接続されており、コンデンサ32の両端間及びダイオード33のアノード・カソード間の電圧を検出する。
【0015】
前記電流制御回路3は、前記ダイオード33のカソード側と接続されたコンデンサ32の一端側の経路を、入力端子30側又は出力端子31側に切り替える第1スイッチ素子Sと、前記ダイオード33のアノード側と接続されたコンデンサ32の他端側の経路を、入力端子30側又は出力端子31側に切り替える第2スイッチ素子Sと、前記第2スイッチ素子Sと入力端子30間に設けられた第3スイッチ素子Sと、電流計35に流れる電流の数値に応じて、前記の各スイッチ素子(S〜S)の切り替えを行う制御手段4(図1を参照)と、を備えている。
【0016】
次に、上記のように構成された二端子定電流制御装置1の動作を図3図6に基づいて説明する。
本実施例では、負荷2に流れる電流Iと設定した場合、IがI〜Iの範囲内(I>I)となるように制御する。ここで、IはIの−以下の適切な値であり、Iは、Iの+以上の適切な値である。
【0017】
先ず、図3は、前記二端子定電流制御装置1の動作のステップ1を示している。前記二端子定電流制御装置1に電源を入れると、第1スイッチ素子S及び第2スイッチ素子Sは、NO側に接続され、第3スイッチ素子Sは、オン(接続状態)となる。つまり、ダイオード33のアノード側が入力端子30側に接続され、同ダイオード33のカソード側が出力端子31側に接続されるため、前記二端子定電流制御装置1に流れる電流は、太線で示した矢印の方向に流れる。このとき、負荷2に流れる電流Iは、図6(B)に示すように、コイル34によって電気を転流させて最終的にIまで到達する。負荷2に印加される電圧Vは、図6(A)に示すように、逆電流バイパスダイオード33の働きで電圧Vとなる。なお、コンデンサ32には電流が流れないため、図6(C)に示すように、電圧は常に正である。
【0018】
次に、図4は、前記二端子定電流制御装置1の動作のステップ2を示している。
前記二端子定電流制御装置1は、前記ステップ1において、負荷2に流れる電流Iが上昇してIに到達すると、前記コントローラ(制御手段)4が電流計35からの信号を受信し、第1スイッチ素子Sと第2スイッチ素子SとをNC側に接続する信号を送ると共に、前記第3スイッチ素子Sをオフ(非接続状態)にする信号を送り、図4に示すステップ2の状態になるように、前記各スイッチ素子(S〜S)を切り替える。
ステップ2では、ダイオード33のアノード側が出力端子31側に接続され、同ダイオード33のカソード側が入力端子30側に接続されるため、前記二端子定電流制御装置1に流れる電流は、太線で示した矢印の方向に流れる。つまり、前記ダイオード33には電流が流れず、前記コンデンサ32に電流が流れるため、同コンデンサ32は蓄電される。
ステップ2における負荷2に流れる電流Iは、図6(B)に示すように、二端子定電流制御装置1に流れる電流がコンデンサ32に蓄電されるため、徐々に減少する。電圧Vは、図6(A)に示すように、徐々に電流が流れなくため降圧される。このとき、コンデンサ32は蓄電され、図6(C)に示すように電圧はVとなる。
【0019】
次に、図5は、前記二端子定電流制御装置1の動作のステップ3を示している。
前記二端子定電流制御装置1は、前記ステップ2において、負荷2に流れる電流Iが減少してIに到達すると、前記コントローラ(制御手段)4が電流計35からの信号を受信し、第1スイッチ素子Sと第2スイッチ素子SとをNO側に接続する信号を送ると共に、前記第3スイッチ素子Sをオン(接続状態)にする信号を送り、図5に示すステップ3の状態になるように、前記各スイッチ素子(S〜S)を切り替える。
ステップ3では、ダイオード33のアノード側が入力端子30側に接続され、同ダイオード33のカソード側が出力端子31側に接続されるため、前記二端子定電流制御装置1に流れる電流は、太線で示した矢印の方向に流れる。また、上記ステップ2においてコンデンサ32に溜まった電荷が放出される。
よって、前記二端子定電流制御装置1がステップ3に切り替わった直後の負荷2に印加する電圧Vは、図6(A)に示すように、V+Vとなる。そして、負荷2に印加する電圧Vは、前記コンデンサ32の電荷が減少するにつれて降圧され、最終的にVになる。負荷2に流れる電流Iは、図6(B)に示すように、コイル34によって電気を転流させて最終的にIまで到達する。なお、このときコンデンサ32の電圧は、図6(C)に示すように、蓄電された電荷が放電されるので0Vになる。
【0020】
前記二端子定電流制御装置1は、ステップ3において負荷2に流れる電流Iが上昇してIに到達すると、再び、前記コントローラ(制御手段)4が電流計35からの信号を受信し、前記第1スイッチ素子Sと第2スイッチ素子SとをNC側に接続する信号を送ると共に、前記第3スイッチ素子Sをオフ(非接続状態)にする信号を送り、図4に示すステップ2の状態になるように、前記各スイッチ素子(S〜S)を切り替える。その後、前記二端子定電流制御装置1は、図6(A)〜(C)に示すように、ステップ3とステップ2の切り替えを交互に繰り返して、負荷2に流れる電流Iを、I〜Iの範囲内となるように制御する。
【0021】
本発明の二端子定電流装置1は、三端子構造を使用せず、所定の入力電圧を負荷2へ電力を供給する構成なので、負荷2への電力供給が低損失であり、負荷2へ電力供給を好適に行うことができる。更に、本発明の二端子定電流制御装置1は、上記構成なので制御回路を二端子構造とすることができ、回路構成を簡素化させることができる。
【0022】
なお、本実施例では、負荷2の一例としてLED直列回路の定電流化について説明したが、例えばDC蛍光灯、DCハロゲンランプ、DCモータ、スパッタ用プラズマ等の負荷を定電流化させる構成、或いはソレノイドの定電流化による高速応答等でも同様に実施することができる。つまり、本発明の二端子定電流制御装置1は、電子機器や動力や照明機器等の様々な半導体製品を定電流化させることができることを念のため付言する。
【実施例2】
【0023】
次に、実施例2の二端子定電流制御装置10を図7及び図8に基づいて説明する。なお、実施例1で説明した二端子定電流制御装置1と重複する内容については、同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
実施例2の二端子定電流制御装置10は、実施例1で説明した二端子定電流制御装置1を構成する前記電流制御回路3において、前記制御手段4に指令を送る外部装置と通信可能な通信手段6を備えた構成を特徴としている。前記制御手段4は、前記外部装置の指令に基づいて制御される。
【0024】
前記通信手段6は、図7に示したように、電気的書換可能な論理回路を組み込んだマイクロコンピュータ4(制御手段)に、例えばRS232C規格、USB変換又はLAN等の補助端子60を接続して通信可能とした構成である。なお、前記補助端子61は、マイクロコンピュータ4に設けたコネクタに接続される。
前記外部装置は、詳細に図示することは省略したが、例えばPC端末や携帯端末等である。該外部装置を操作してマイクロコンピュータ4に指令を送ることで、前記マイクロコンピュータ4(制御手段)のプログラムを負荷2の変化に対応させるように書き換えたり、或いは図6(B)に示した負荷2に流れる制御電流値の大きさや、スイッチ素子(S〜S)の切り替え速度(動作時間)等の変数の設定を変更させることができる。
つまり、前記制御手段4を外部装置の指令に基づいて制御させることで、LED直列回路、DC蛍光灯、DCハロゲンランプ、DCモータ、スパッタ用プラズマ等の負荷に対応させて使用することができる。
【0025】
図8は、図7とは異なる通信手段6を備えた二端子定電流制御装置11の構成を示している。前記二端子定電流制御装置11は、整流回路5と入力端子30との間に通信手段6として電源線通信用コントローラを備えている。前記電源線通信用コントローラ6に接続された外部装置(例えばPC端末や携帯端末等)を操作することで、図6(B)に示した負荷2に流れる電流の大きさや、スイッチ素子(S〜S)の切り替え速度等の変数の設定を変更させることができる。
【0026】
なお、前記通信手段6は、上記図7及び図8に示した実施形態に限定されない。つまり、通信手段6は、制御手段4に指令を送る外部装置と通信可能とさせることができ、且つ前記制御手段4を外部装置の指令に基づいて制御できる構成であれば、他の実施形態であっても同様に実施できる。
【0027】
以上に図面に示した実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、図示例の実施形態の限りではない。その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【符号の説明】
【0028】
1 二端子定電流制御装置
10 二端子定電流制御装置
11 二端子定電流制御装置
2 負荷(LED直列回路)
3 電流制御回路
4 制御手段(コントローラ)
5 整流回路
6 通信手段
9 交流電源
30 入力端子
31 出力端子
32 コンデンサ
33 ダイオード
34 コイル
35 電流計
36 電圧計
第1スイッチ素子
第2スイッチ素子
第3スイッチ素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9