特開2017-77897(P2017-77897A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-77897ラベル投入装置及びラベル投入システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-77897(P2017-77897A)
(43)【公開日】2017年4月27日
(54)【発明の名称】ラベル投入装置及びラベル投入システム
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/20 20060101AFI20170407BHJP
【FI】
   B65B61/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-205799(P2015-205799)
(22)【出願日】2015年10月19日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 国際養鶏養豚総合展2015(IPPS)、ポートメッセなごや、2015年6月10日〜12日
(71)【出願人】
【識別番号】597017812
【氏名又は名称】株式会社ナベル
(72)【発明者】
【氏名】高田 雅孝
【テーマコード(参考)】
3E056
【Fターム(参考)】
3E056AA06
3E056BA12
3E056CA11
3E056DA05
3E056EA03
3E056EA05
3E056FA04
3E056FE14
(57)【要約】
【課題】外部から容易に視認できるようラベルを配置可能なラベル投入装置及びラベル投入システムを提供する。
【解決手段】複数の卵が収容される容器本体と、この容器本体の一側縁に設けられた連結部を軸として展開状態と閉塞状態との間で開閉可能であり、平板状の天壁と、この天壁の周縁に連続して形成された複数の側壁とを有する蓋体とを備えた容器にラベルを投入するラベル投入装置であって、容器が搬送される搬送方向と同じ方向にラベルを放出し、展開状態の蓋体における天壁及び側壁に囲まれる空間内にラベルを投入する放出口を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の卵が収容される容器本体と、この容器本体の一側縁に設けられた連結部を軸として展開状態と閉塞状態との間で開閉可能であり、平板状の天壁と、この天壁の周縁に連続して形成された複数の側壁とを有する蓋体とを備えた容器にラベルを投入するラベル投入装置であって、
容器が搬送される搬送方向と同じ方向にラベルを放出し、展開状態の蓋体における天壁及び側壁に囲まれる空間内にラベルを投入する放出口を備えるラベル投入装置。
【請求項2】
ラベルを折り曲げる折り曲げ手段を備え、折り曲げた状態のラベルが放出口から投入される請求項1記載のラベル投入装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のラベル投入装置と、容器を長手方向に搬送する搬送装置とを備えたラベル投入システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から視認可能なラベルを容器の内部に収容するために、容器内にラベルを投入するラベル投入装置、及びラベル投入システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のラベル投入装置として、隣接する卵同士の隙間にラベルを投入するものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。これらのラベル投入装置は、ラベルの放出口が下方に向いており、ラベルが重力によってほぼ垂直な状態で卵の間に落ちてくる。
ところが、ラベルを卵の間に配置すると外部からその内容を読み取るのが難しいという問題があった。特に、特許文献1のように容器の蓋側にも卵の上部側に沿ったくぼみが形成されている場合には、容器の蓋を閉めた際に、ラベルが卵と蓋との間で凸凹に挟まれ、一層内容の読み取りを困難にしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−171636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかして、本発明は、外部から容易に視認できるようラベルを配置可能なラベル投入装置及びラベル投入システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、請求項1に記載のラベル投入装置は、複数の卵が収容される容器本体と、この容器本体の一側縁に設けられた連結部を軸として展開状態と閉塞状態との間で開閉可能であり、平板状の天壁と、この天壁の周縁に連続して形成された複数の側壁とを有する蓋体とを備えた容器にラベルを投入するラベル投入装置であって、容器が搬送される搬送方向と同じ方向にラベルを放出し、展開状態の蓋体における天壁及び側壁に囲まれる空間内にラベルを投入する放出口を備える。
【0006】
ここで、「平板状」とは、完全に平らなものに限られず、天壁に沿って配置されたラベルの内容が容器の外側から視認可能な程度に凹凸を有するものであってもよい。
【0007】
請求項2に記載のラベル投入装置は、請求項1に記載のラベル投入装置において、ラベルを折り曲げる折り曲げ手段を備え、折り曲げた状態のラベルが放出口から投入されるものである。
【0008】
請求項3に記載のラベル投入システムは、請求項1または2記載のラベル投入装置と、容器を長手方向に搬送する搬送装置とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、外部から容易に視認できるようラベルを配置可能なラベル投入装置及びラベル投入システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態にかかるラベル投入システムの概要を示す全体図。
図2】同実施形態にかかるラベル投入システムの要部を示す側面図。
図3】同実施形態にかかるラベル投入システムの要部を示す平面図。
図4】同実施形態にかかるラベル投入システムで用いられるラベルを示す図。
図5】同実施形態にかかるラベル投入システムで用いられる容器を示す平面図。
図6】同実施形態にかかるラベル投入システムで製造される卵入り容器を示す斜視図。
図7】同実施形態にかかる卵入り容器の製造方法を示す作用説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について、図1図7を用いて説明する。
【0012】
本実施形態にかかるラベル投入システム1は、容器Pの内部にラベルLを投入するラベル投入装置2と、このラベル投入装置2の上流側から下流側へと容器Pを搬送する搬送装置3とを主体に構成されている。
【0013】
まず、ラベル投入装置2について説明する。
【0014】
本実施形態にかかるラベル投入装置2は、複数の卵Eが収容される容器本体P1と、この容器本体P1の一側縁に設けられた連結部P2を軸として展開状態(O)と閉塞状態(C)との間で開閉可能であり、平板状の天壁P31と、この天壁P31の周縁に連続して形成された複数の側壁P32、P33、P34、P35とを有する蓋体P3とを備えた容器PにラベルLを投入するものである。そして、このラベル投入装置2は、容器Pが搬送される搬送方向と同じ方向にラベルLを放出し、展開状態(O)の蓋体P3における天壁P31及び側壁P32、P33、P34、P35に囲まれる空間内にラベルLを投入する放出口29を備える。具体的には、このラベル投入装置2は、複数枚のラベルLがセットされたホルダー21から一枚ずつラベルLを送り出す抜き取り手段22と、この抜き取り手段22を経て送り出されるラベルLを折り曲げる折り曲げ手段23と、折り曲げられた状態のラベルLを一時的に保持する保持手段24と、保持手段24での保持状態を解除して容器Pに向けて放出する放出手段25とを備えている。
【0015】
抜き取り手段22は、例えばラベルLの表面との摩擦を利用してラベルLを下流側へと送り出すローラである。本実施形態の抜き取り手段22は、ホルダー21に上下方向に積み重ねられ、上方からおもりをかけられた状態のラベルLのうち、一番下側にあるラベルLを取り出すものである。
【0016】
折り曲げ手段23は、例えばラベルLの搬送方向に沿った折り目をつけるための起立板である。本実施形態の折り曲げ手段23は、上流側よりも下流側の方がラベルの通り道が狭くなるように形成されるものであって、抜き取り手段22によって送り出されたラベルLに対してほぼ直角に立ち上がっている。
【0017】
保持手段24は、一枚の状態のラベルLを、搬送装置3上で搬送される容器Pに干渉しないよう一時的に保持するもので、例えばラベルLを放出口29まで案内する案内板26と、この案内板26と協働してラベルLを挟み込むローラなどの挟持部材である。この際、ラベルLは放出口29側の縁、すなわち先端側の縁L1側が下に向くように、保持手段24の案内板26が傾斜して配置されている。
【0018】
放出手段25は、例えばラベルLの表面との摩擦を利用してラベルLを下流側へと送り出すローラ28である。本実施形態の放出手段25は、保持手段24としての役割を担うローラ27をラベルLの放出タイミングに合わせて回転駆動させることにより、ラベルLを容器P内へと放出するものである。しかして、本実施形態では、このローラ28に対応する部分がラベルLの放出口29となり、2つに折り曲げられた状態のラベルLが放出口29から蓋体P3内へと投入される。
【0019】
次に、このラベル投入装置2で用いられるラベルL及び容器Pについて説明する。
【0020】
ラベルLは、例えば厚紙でできた平面視長方形状のものであり、短辺に対応する第1の縁L1及び第2の縁L2と、長辺に対応する第3の縁L3及び第4の縁L4とを備えている。これら第1、第2、第3、第4の縁L1、L2、L3、L4によって囲まれる箇所には、容器P内に収容された際に蓋体P3の天壁P31側に位置する天壁側領域L5と、蓋体P3の側壁P32側に位置する側壁側領域L6とを備えている。
【0021】
また、ラベルLには、表面側に卵Eに関する情報が種々印刷されている。卵Eに関する情報としては、例えば、卵重や計量責任者名、包装場所や賞味期限、保存方法、使用方法などが挙げられるが、図ではこれらを簡略化して示したり、省略したりしている。
【0022】
このラベルLは、載せ置かれたときには図4に示すような平坦なものであるが、折り曲げ手段23を経た後に、裏面側を内向きとして2つに折り曲げられる。本実施形態では、折り曲げ手段23の下流側を、ラベルLの天壁側領域L5に対応する幅に設定しているので、ラベルLの天壁側領域L5と側壁側領域L6との境界部分の一箇所で折りぐせがつけられる。なお、折り曲げ手段23を通過する際には、側壁側領域L6が天壁側領域L5に対してほぼ直角になるように折り曲げられる。
【0023】
容器Pは、合成樹脂製の透明なものであり、比較的剛性を有する厚み寸法で一体に成形されている。この容器Pは、複数の卵Eが収容される容器本体P1と、この容器本体P1の一側縁に設けられた連結部P2を軸として展開状態(O)と閉塞状態(C)との間で開閉可能な蓋体P3とを備えている。
【0024】
容器本体P1は、例えば10個の収容座P11を備えたものであり、連結部P2に隣接する箇所に、ラベルLを支持するための支持用突起P12を備えている。また、容器本体P1の中央部分にも、ラベルLを支持するための支持用突起P13を備えている。
【0025】
蓋体P3は、平板状の天壁P31と、この天壁P31の周縁に連続して形成された4つの側壁P32、P33、P34、P35とを備えており、天壁P31及び4つの側壁P32、P33、P34、P35に囲まれた部分には、おおむね直方体形状をなす空間が形成されている。天壁P31は、リブなどが全く設けられない平坦なものであり、平面視ほぼ長方形状をなしている。連結部P2側の側壁P32は、平板状をなすもので、補強用のリブ(図示しない)が複数箇所に設けられている。連結部P2から一番離れた側壁P33は、平板状をなすもので、容器本体P1との位置合わせ用の係合部が設けられているとともに、補強用のリブ(図示しない)が複数箇所に設けられている。容器Pの短辺側に位置する対をなす側壁P34、P35は、それぞれ平板状をなすもので、容器本体P1との位置合わせ用の係合部が設けられているとともに、補強用のリブ(図示しない)が複数箇所に設けられている。なお、図では係合部の形状を簡略化して示したり、省略したりしている。
【0026】
このような容器Pは、搬送装置3上に載せ置かれて搬送される。
【0027】
搬送装置3は、例えばコンベヤであり、容器Pを長手方向に搬送するものである。この搬送装置3は、連続的に容器Pを搬送するものであり、上流側には容器Pの到来を検知するセンサ(図示しない)が設けられている。このセンサで検出した信号は、ラベル投入装置2の放出手段へと出力される。
【0028】
次に、本実施形態にかかるラベル投入システム1を用いた卵入り容器P0の製造方法について説明する。
【0029】
まず、容器Pに10個の卵Eが収容された状態で、搬送装置3により容器Pが搬送される。その際、容器Pは、展開状態(O)の蓋体P3及び容器本体P1の一方の短辺側が下流側に位置するとともに、他方の短辺側が上流側に位置する。そして、本実施形態では展開状態(O)の蓋体P3が手前側に位置するとともに、収容座P11に卵Eが収容された状態の容器本体P1が奥側に位置するように配置されている。連結部P2は、搬送方向に沿った方向に延びるように位置する。
【0030】
そして、容器Pが搬送装置3の下に来た時点で、ラベル投入装置2からラベルLを容器Pの蓋体P3に向けて投入する。具体的には、保持手段24において第1の縁L1を下方に向けた状態で、かつ、種々の情報が印刷された表面側を下に向けた状態で待機しているラベルLは、制御部からの信号を受信した放出手段25により、容器Pが搬送される搬送方向と同じ方向にラベルLを放出する。すなわち、放出口29からラベルLが送り出される方向は、容器Pが搬送される搬送方向と同じである。より具体的には、ラベルLの第1の縁L1が最も下流側に位置する側壁P34に向かって放出され、展開状態(O)の蓋体P3における天壁P31及び側壁P32、P33、P34、P35に囲まれる空間内にラベルLを投入する。本実施形態では特に、ラベルLが放出される速度を容器Pが移動する速度よりも速く設定している。そのため、ラベルLが容器Pの先端側の側壁P34を追い越すような勢いで放出され、側壁P34にラベルLの第1の縁L1が当たって、ラベルLの下流側への移動が制限された後、ラベルL全体が蓋体P3内に収まることとなる。
【0031】
本実施形態のラベルLは、ラベルL自体が比較的剛性を有する厚紙で形成されており、折り曲げ箇所で2つ折りにされた状態のまま容器Pの蓋体P3に保持される。詳述すれば、容器Pの蓋体P3内の空間に投入されたラベルLは、天壁側領域L5が天壁P31に接するとともに、側壁側領域L6が連結部P2側の側壁P32に接する。そして、ラベルLの第4の縁L4が連結部P2から最も遠い側壁P33と天壁P31との境界部分に当接するとともに、第3の縁L3が連結部P2の近傍に位置する。
【0032】
この状態から、連結部P2を軸にして蓋体P3を回転させると、ラベルLの第3の縁L3は連結部P2に支持されながら、支持用突起P12や連結部P2側に位置する卵Eの側部に当接して容器本体P1方向への移動が規制される。また、ラベルLの第4の縁L4側は、蓋体P3の天壁P31に押されながら、容器本体P1側へと近づいていく。
【0033】
さらに、蓋体P3を回転させて閉塞状態(C)とすると、ラベルLの第3の縁L3側は容器本体P1の支持用突起P12や卵Eの側部と蓋体P3の連結部P2側の側壁P32との間に配置されるとともに、ラベルLの第4の縁L4側は容器本体P1の支持用突起P13や卵Eの上部と蓋体P3の天壁P31との間に配置される。換言すれば、ラベルLが容器本体P1や卵Eと蓋体P3との間に形成される隙間に位置する。
【0034】
なお、本実施形態では、このように容器PにラベルLを入れた状態で、連結部P2の反対側に形成されたフランジにテープTを貼り付けて封緘することにより、卵入り容器P0ができあがる。
【0035】
しかして、本実施形態のラベル投入装置2によれば、複数の卵Eが収容される容器本体P1と、この容器本体P1の一側縁に設けられた連結部P2を軸として展開状態(O)と閉塞状態(C)との間で開閉可能であり、平板状の天壁P31と、この天壁P31の周縁に連続して形成された複数の側壁P32、P33、P34、P35とを有する蓋体P3とを備えた容器PにラベルLを投入するものであって、容器Pが搬送される搬送方向と同じ方向にラベルLを放出し、展開状態(O)の蓋体P3における天壁P31及び側壁P32、P33、P34、P35に囲まれる空間内にラベルLを投入する放出口29を備える。
【0036】
そのため、容器本体内の卵の間にラベルを投入する従来のものに比べて、ラベルLを外部から容易に視認できる。また、蓋体の外側からシール状のラベルを貼るものに比べて、簡単な構成でラベルLを容器Pに入れられると同時に、容器PからラベルLを簡単に分離できるという効果も得られる。
【0037】
特に、本実施形態では、容器Pがコンベヤによって搬送されるものであり、容器Pが搬送される搬送方向と、放出口29からラベルLが送り出される方向とが、同一であるので、効率的にラベルLを蓋体P3内に投入できる。なお、本実施形態のように、複数の容器Pが連続的に搬送される場合には特にこの効果が顕著となる。
【0038】
本実施形態は、ラベルLの天壁側領域L5を天壁P31に沿わせるとともに、側壁側領域L6を連結部P2側の側壁P32に沿わせるようにラベルLを蓋体P3内に投入するものであるので、連結部P2を中心に蓋体P3を回転動作させて閉じるという簡単な動作で、天壁P31と側壁P32の2面に沿ったラベルLを所望の位置に配置させることができる。
【0039】
また、本実施形態の下流側に位置する短辺側の側壁P34は、ラベルLを投入したときに、ラベルLの先端側の縁L1が当接してラベルLの前後方向の動きをある程度規制するものであり、本実施形態のラベルLの長辺側の長さ寸法は蓋体P3の長辺側の長さ寸法とほぼ同じである。そのため、ラベルLが蓋体P3内に投入されてから蓋体P3が閉められるまでの間、ラベルLが前後方向にずれることなく搬送することができるとともに、蓋体P3を閉めた際に所望の位置にラベルLを配置させることができる。
【0040】
特に、本実施形態のラベル投入装置2は、ラベルLを折り曲げる折り曲げ手段23を備え、折り曲げた状態のラベルLが放出口29から投入されるものである。そのため、折り曲げられたラベルLを容器Pに入れた状態で、容器P内でラベルLが安定しやすく、また、外部からラベルLの内容を視認しやすいという効果が得られる。
【0041】
さらに、本実施形態のラベル投入システム1は、上述したラベル投入装置2と、容器Pを長手方向に搬送する搬送装置3とを備えてなる。そのため、容器Pの長手方向に沿って折り目をつけたラベルLを投入しやすい。また、蓋体P3の長手寸法とほぼ同一寸法をなす比較的長尺なラベルLであっても、ラベルLを短辺側の縁L1から順番に蓋体P3内に落とし込むことができる。
【0042】
なお、本発明は上述した実施形態に限られない。
【0043】
上述した実施形態ではラベルを一時的に保持しておく保持手段を備えていたが、保持手段を備えることなく、一動作でラベルを放出口から放出させてもよい。ラベル投入装置は、さらに、ラベルに賞味期限などを印字するための印字手段を備えていてもよい。このような印字手段を設ければ、賞味期限等、日々変化する情報の印刷が必要となる場合の対応が極めて容易になる。また、ラベル投入装置が、帯状のラベル原反を一定距離ずつ繰り出して切断するための切断手段を備えて、容器に投入する一枚ずつのラベルを随時形成するようなものであってもよい。
【0044】
容器は、10個入りに限られず、8個入りや6個入りであってもよい。容器の形状は図示したものには限られない。特に、ラベルの側壁側部分を支持するためのラベル支持用の突起を備えないものであってもよく、この場合には、ラベルの第3の縁(連結部側に位置する縁)側は卵の側部と蓋体の連結部側の側壁との間に配置される。同様に、ラベルの天壁側部分を支持するためのラベル支持用の突起を備えないものであってもよく、この場合には、ラベルの第4の縁(連結部から一番離れた箇所に位置する縁)側は卵の上部と蓋体の天壁との間に配置される。
【0045】
容器が搬送される方向は、容器の短手方向に沿ったものであってもよい。好ましい一態様としては、展開状態の蓋体が下流側に位置するとともに、収容座に卵が収容された状態の容器本体が上流側に位置するように、容器が搬送されるものが挙げられる。その際、ラベルの長辺側の縁を搬送装置の下流側に向けて先端側とし、このラベルの先端側の縁が放出口から、連結部と一番離れた側壁に向かって放出されるようにすればよい。
【0046】
また、搬送装置は、連続的に容器を搬送するものには限られず、上流側に設けられたセンサなどにより容器の到来を検知すると一定距離、下流側へと容器を搬送するなど、間欠的に容器を搬送するものであってもよい。
【0047】
上述した実施形態では、容器内に投入されるラベルが一箇所で折り曲げられていたが、容器内に投入されるラベルは予め二箇所以上の複数箇所で折り曲げられたものであってもよい。このような折り曲げは、上述したようなラベル投入装置に設けられた折り曲げ手段によって放出口に至るまでに行われるものの他に、ラベル投入装置のホルダーにラベルがセットされる前の段階で行われるものであってもよい。
【0048】
さらに、ラベルは、容器内に投入される段階で折り曲げられていないものであってもよい。このようなラベルは、例えば、蓋体を閉塞状態にする動作に伴って、ラベルを卵やラベルを支持するための突起に沿わせて湾曲させるようにすれば、ラベルの天壁側領域を天壁の外側から視認可能に配置できるとともに、ラベルの側壁側領域を側壁の外側から視認可能に配置できる。特に、ラベルが比較的厚みを有した剛性のある素材で形成されたものであれば、閉塞状態の蓋体と卵や支持用突起との間で曲げられた状態となったラベルは、平らな状態に戻ろうとするラベル自体の復元力により蓋体の内側に押し付けられて、外側から容器内のラベルの情報を読み取りやすくすることができる。
【0049】
ラベルの形状は四角形状以外にどのようなものであってもよい。また、ラベルの大きさも上述したものには限られない。上述した実施形態では、ラベルとして、蓋体を閉めた状態で連結部側の側壁と天壁のほぼ全体にわたってラベルを表示させるような大きさや形状を有したものを使用していたが、例えば、ラベルを蓋体内に投入した際にラベルの全体が天壁に接するような大きさであってもよい。このようなものであれば、連結部を軸として蓋体を回転させることによって、天壁側にのみラベルを表示させたり、連結部側の側壁と天壁の一部分にわたって湾曲した状態でラベルを表示させたりすることができる。
【0050】
ラベルの材質はどのようなものであってもよく、剛性や復元力を有しないものであってもよい。ラベルは、紙製以外のものであってもよく、例えば剥離紙を有したシールであってもよい。このようなシール式のラベルに、消費者の購買意欲を向上させる図柄(キャラクターなど)や情報(応募券、おみくじ、懸賞、卵を使ったレシピなど)が載っていれば、卵入り容器を開封したあとに容器から簡単に分離させて、ラベルを景品の一種のように利用することができる。
【0051】
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、容器内にラベルを投入するラベル投入装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1…ラベル投入システム
2…ラベル投入装置
23…折り曲げ手段
29…放出口
3…搬送装置
P…容器
P1…容器本体
P2…連結部
P3…蓋体
(O)…展開状態
(C)…閉塞状態
P31…天壁
P32、P33、P34、P35…側壁
L…ラベル
E…卵
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7