(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-81644(P2017-81644A)
(43)【公開日】2017年5月18日
(54)【発明の名称】ガゼット袋体
(51)【国際特許分類】
B65D 30/16 20060101AFI20170414BHJP
B31B 70/64 20170101ALI20170414BHJP
B29C 65/22 20060101ALI20170414BHJP
【FI】
B65D30/16 F
B31B1/64 321
B29C65/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】3
(21)【出願番号】特願2015-221639(P2015-221639)
(22)【出願日】2015年10月23日
(71)【出願人】
【識別番号】506349256
【氏名又は名称】株式会社協栄包装
(72)【発明者】
【氏名】片山 武男
【テーマコード(参考)】
3E064
3E075
4F211
【Fターム(参考)】
3E064AA11
3E064BA21
3E064EA04
3E075AA05
3E075AA09
3E075BA70
3E075CA02
3E075DC48
3E075DD14
3E075DD45
3E075FA05
3E075FA06
3E075GA03
3E075GA04
4F211AH54
4F211TA01
4F211TJ22
4F211TN06
4F211TQ01
(57)【要約】
【課題】 外表面にコロナ処理を施した筒状の軟質樹脂のガゼット袋体において、折り返し部の熱溶着強度を確保し、内容物の自動充てん作業時に溶着部が剥がれることなく、作業がスムーズに行えること。
【解決手段】 4枚に折り返されたガゼット部のうちの3枚を、複数の針状の突起を設けた熱溶着圧着板により、串刺し状に溶着した軟質樹脂製のガゼット袋体。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
4枚に折り返されたガゼット部のうちの3枚を、複数の針状の突起を設けた熱溶着圧着板により、串刺し状に溶着した軟質樹脂製のガゼット袋体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟質樹脂製のガゼット袋体において、熱溶着を確実に行う技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表面にコロナ処理などを施した軟質樹脂製のガゼット袋体は、4枚に重なる折り返し部分において、コロナ処理などを施した表面同士の接合面では、熱溶着強度の確保が難しかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、自動充てん機にて内容物を詰めようとする際、バキュームにて袋体を持ち上げるときに接合面の熱溶着が剥がれてしまい、後工程のクランプ作業ができず、袋体を保持できないという問題があった。
本発明は以上の問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
4枚に折り返されたガゼット部のうちの3枚を、複数の針状の突起を設けた熱溶着圧着板により、串刺し状に溶着した軟質樹脂製のガゼット袋体である。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、熱溶着が難しいコロナ処理を施した表面同士が接する接合面を持つガゼット部の熱溶着において、当該部分に熱溶着板に設けた針状の突起を貫通させることにより、突起周囲の袋体素材が溶けて交わるため、容易に剥がれない溶着を施すことが可能になる。これにより、内容物自動充てんの際に、バキュームで持ち上げ開かれてもガゼット部が剥がれないので、後工程のクランプ作業が容易に行えるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)筒状に押し出し成型された軟質樹脂薄膜フィルムの袋体素材(1)の外表面には、印刷インクの密着性を向上させるためにコロナ処理(1a)が施される。(
図1)
(ロ)両端部を折り返してガゼット部(1b)を形成する。このとき、折り返された接合面を第1接合面(1c)、第2接合面(1d)、第3接合面(1e)と呼ぶ。(
図2)
(ハ)折り返されたガゼット袋体(1)の第3接合面(1e)に中板(3)を挿入し、第一接合面(1c)と第2接合面(1d)を熱溶着圧着板(2)により圧着する。このとき、圧着板(2)には複数の針状の突起(2a)を設けてあり、折り返された3枚部分を串刺しにする。(
図3)
(ニ)針状部(2a)の周囲には熱により溶けた素材がつながった層(1f)が形成される。(
図4)
(ホ)溶けた素材がつながった層(1f)により3枚部分の密着強度が確保される。
(ヘ)これにより、バキュームで一面を引き上げても折り返し部の剥がれが生ずることなく、自動充てん機にかけることが可能となる。(
図5)
本発明は、以上の構成よりなっている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】両端部を折り返してガゼット部形成した袋体を表す図
【符号の説明】
【0008】
1 軟質樹脂の薄膜フィルムの袋体
1a 外表面に施されたコロナ処理
1b 折り返し部
1c 第1接合面
1d 第2接合面
1e 第3接合面
1f 溶着された部分
2 熱溶着圧着板
2a 針状の突起
3 中板
4 バキューム吸盤