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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-81667(P2017-81667A)
(43)【公開日】2017年5月18日
(54)【発明の名称】古紙回収施設
(51)【国際特許分類】
   B65F 5/00 20060101AFI20170414BHJP
   G06Q 50/00 20120101ALI20170414BHJP
【FI】
   B65F5/00
   G06Q50/00 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-209128(P2015-209128)
(22)【出願日】2015年10月23日
(71)【出願人】
【識別番号】515250679
【氏名又は名称】株式会社高橋商店
(74)【代理人】
【識別番号】100137327
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 勝義
(72)【発明者】
【氏名】剱田 豊
【テーマコード(参考)】
3E025
5L049
【Fターム(参考)】
3E025DA01
3E025DA07
3E025DE01
3E025EA03
3E025EA10
3E025EB08
3E025EB10
5L049CC60
(57)【要約】
【課題】大量の古紙を収容可能であり、簡便かつ安全に利用可能な古紙収容施設を提供する。
【解決手段】大量の古紙が収容されるコンテナ11を有する古紙収容部1と、利用者により古紙がコンテナ11に投入される古紙投入部2と、利用者が操作可能なタッチパネル31を有するコントロール装置3と、古紙収容部1、古紙投入部2、及びコントロール装置3が屋内に設けられる建屋4とを備え、古紙の重量に応じた付与ポイントが付与される古紙回収施設である。古紙投入部2は、コンテナ11の側面に隣接して設けられる投入台21の上面21aと建屋4の床面4aとの間を昇降可能に設けられた階段22とを有している。また、投入台21のコンテナ11側の端部には、利用者の転落を防止する転落防止柵25がコンテナ11の側面と平行に設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大量の古紙が収容されるコンテナを有する古紙収容部と、利用者により該古紙が該コンテナに投入される古紙投入部と、該利用者が操作可能なタッチパネルを有するコントロール装置と、該古紙収容部、該古紙投入部、及び該コントロール装置が屋内に設けられる建屋とを備え、該古紙の重量に応じた付与ポイントが付与される古紙回収施設であって、
該古紙投入部は、該コンテナの側面に隣接して設けられる投入台と、該投入台の上面と該建屋の床面との間を昇降可能に設けられた階段と、を有し、
該投入台の該コンテナ側の端部には、該利用者の転落を防止する転落防止柵が該コンテナの側面と平行に設けられていることを特徴とする古紙回収施設。
【請求項2】
前記古紙収容部には、前記コンテナを載置して該コンテナの重量を計量する重量計が設けられ、
該重量計のプレートには、該コンテナを案内する長尺状の一対のガイドと、該コンテナの進行を阻止するストッパとが設けられ、
該両ガイドは平行、又は略平行に配置され、該両ガイドの後端には該ストッパが該両ガイドと垂直に配置され、該両ガイドは先端に向かうに従って該両ガイド間の距離が長くなっていることを特徴とする請求項1記載の古紙回収施設。
【請求項3】
前記古紙収容部には、前記コンテナを載置して該コンテナの重量を計量する重量計が設けられ、
前記建屋の床面には、該コンテナを案内する長尺状の一対のガイドと、該コンテナの進行を阻止するストッパとが設けられ、
該両ガイドは平行、又は略平行に配置され、該両ガイドの後端には該ストッパが該両ガイドと垂直に配置され、該両ガイドは先端に向かうに従って該両ガイド間の距離が長くなっていることを特徴とする請求項1記載の古紙回収施設。
【請求項4】
前記付与ポイントは、古紙回収施設の設置店において用いられる設置店用ポイントと、寄付に供される寄付用ポイントとからなり、
前記利用者は、前記タッチパネルより、該付与ポイントを設置店用ポイント、又は寄付用ポイントのいずれかに加算するかを選択可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の古紙回収施設。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、古紙の重量に応じたポイントが付与される古紙回収施設に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、古紙回収率の向上を図ることにより、環境保全を推進して循環型社会を形成すべく、いろいろな古紙回収装置や古紙回収施設が提案されている。このような古紙回収装置や古紙回収施設として、例えば、特許文献1、2に示すものがある。
【0003】
特許文献1に示す古紙回収装置は、古紙の回収量に応じたポイントが発行され、そのポイントに応じたキャッシュバック等の利益が還元されるものである。これにより、利用者にとっては古紙回収に協力したことによる対価を得ることができるため、さらなる古紙提供の動機付けとなり古紙回収率の向上を図ることができる。一方、この古紙回収装置を設置するスーパーマーケット等の設置店にとっては、ポイントによる優遇を受けるために来店する顧客の増加が見込まれるため、商品の販売を促進する有効な手段の1つとして利用することができる。
【0004】
また、特許文献2に示す古紙回収施設は、上部を内側に折曲した壁で取り囲まれた施設の構内に、利用者が古紙類を種類毎に分別して置く置場、利用者の到着を検知するセンサ、及び利用者に古紙等の分別方法を知らせるアナウンス手段を備えたものである。この古紙回収施設によれば、壁の上部が内側に折曲しているため、強風の日であっても古紙類が飛散することがない。また、大型の置場を設置することができるため、大量の古紙類を収容することができる。さらに、アナウンス手段を備えるため、誤った分別を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−146428号公報
【特許文献2】特開2009−143715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1記載の古紙回収装置では、収容コンテナが筐体に内蔵されているため、大量の古紙を収容することは不可能である。また、上記特許文献2記載の古紙回収施設では、大量の古紙を収容することができるものの、利用者は大型の置場に古紙を投入しなければならない。そのため、利用者は古紙を高い位置まで持ち上げてから置場に投入しなければならず容易でない上、古紙が利用者に落下して危険を伴う場合も起こり得る。
【0007】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、大量の古紙を収容可能であり、簡便かつ安全に利用可能な古紙収容施設を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る古紙収容施設の特徴は、大量の古紙が収容されるコンテナを有する古紙収容部と、利用者により該古紙が該コンテナに投入される古紙投入部と、該利用者が操作可能なタッチパネルを有するコントロール装置と、該古紙収容部、該古紙投入部、及び該コントロール装置が屋内に設けられる建屋とを備え、該古紙の重量に応じた付与ポイントが付与される古紙回収施設であって、該古紙投入部は、該コンテナの側面に隣接して設けられる投入台と、該投入台の上面と該建屋の床面との間を昇降可能に設けられた階段と、を有し、該投入台の該コンテナ側の端部には、該利用者の転落を防止する転落防止柵が該コンテナの側面と平行に設けられていることである。
【0009】
請求項2に係る古紙収容施設の特徴は、前記古紙収容部には、前記コンテナを載置して該コンテナの重量を計量する重量計が設けられ、該重量計のプレートには、該コンテナを案内する長尺状の一対のガイドと、該コンテナの進行を阻止するストッパとが設けられ、該両ガイドは平行、又は略平行に配置され、該両ガイドの後端には該ストッパが該両ガイドと垂直に配置され、該両ガイドは先端に向かうに従って該両ガイド間の距離が長くなっていることである。
【0010】
請求項3に係る古紙収容施設の特徴は、前記古紙収容部には、前記コンテナを載置して該コンテナの重量を計量する重量計が設けられ、前記建屋の床面には、該コンテナを案内する長尺状の一対のガイドと、該コンテナの進行を阻止するストッパとが設けられ、該両ガイドは平行、又は略平行に配置され、該両ガイドの後端には該ストッパが該両ガイドと垂直に配置され、該両ガイドは先端に向かうに従って該両ガイド間の距離が長くなっていることである。
【0011】
請求項4に係る古紙収容施設の特徴は、前記付与ポイントは、古紙回収施設の設置店において用いられる設置店用ポイントと、寄付に供される寄付用ポイントとからなり、前記利用者は、前記タッチパネルより、該付与ポイントを設置店用ポイント、又は寄付用ポイントのいずれかに加算するかを選択可能であることである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る古紙収容施設では、建屋内に設けられた古紙回収用のコンテナを大型化することができるため、大量の古紙を収容することができる。また、利用者は、古紙を持って階段を上って投入台の上に立ち、その位置からコンテナの中に古紙を投入することができる。そのため、古紙を高い位置に持ち上げてからコンテナの中に投入する必要がなく、簡単かつ便利に施設を利用することができる。そのうえ、古紙が利用者に落下することがなく、安全に施設を利用することができる。
【0013】
さらには、投入台のコンテナ側の端部には、利用者の転落を防止する転落防止柵がコンテナの側面と平行に設けられているため、より安全に施設を利用することができる。したがって、この古紙収容施設によれば、大量の古紙を収容可能であり、簡便かつ安全に利用することができる。また、この古紙収容施設は建屋に覆われているため、見栄えもよく景観を損なうことがない上、強風の日であっても古紙が散乱することがない。さらに、雨や雪の日に古紙、利用者とも濡れることがなく、利用者は古紙回収施設を快適に利用することができる。
【0014】
請求項2に係る古紙収容施設では、重量計のプレートにコンテナを案内する長尺状の一対のガイドとコンテナの進行を阻止するストッパが設けられている。そして、両ガイドは平行、又は略平行に配置され、両ガイドの後端にはストッパが両ガイドと垂直に配置されている。さらに、両ガイドは先端に向かうに従って両ガイド間の距離が長くなっている。これにより、コンテナをガイドに沿って容易に移動させることができるとともに、ストッパによりコンテナの停止位置を一定にすることができ、コンテナを確実に所定の位置に載置することができる。また、コンテナと投入台との隙間を適切に保つことができるため、利用者が古紙をコンテナに投入し易くなるとともに、利用者の転落や古紙の落下を防止することができる。さらに、コンテナの搬入、搬出に際し、コンテナが投入台や建屋の壁面に接触するのを防止することができるのみならず、能率的な作業をすることができる。特に、雨の日や雪の日はコンテナが滑りやすいため、これらの効果は絶大である。
【0015】
請求項3に係る古紙収容施設では、建屋の床面にコンテナを案内する長尺状の一対のガイドとコンテナの進行を阻止するストッパが設けられている。そして、両ガイドは平行、又は略平行に配置され、両ガイドの後端にはストッパが両ガイドと垂直に配置されている。さらに、両ガイドは先端に向かうに従って両ガイド間の距離が長くなっている。これにより、コンテナをガイドに沿って容易に移動させることができるとともに、ストッパによりコンテナの停止位置を一定にすることができ、コンテナを確実に所定の位置に載置することができる。また、コンテナと投入台との隙間を適切に保つことができるため、利用者が古紙をコンテナに投入し易くなるとともに、利用者の転落や古紙の落下を防止することができる。さらに、コンテナの搬入、搬出に際し、コンテナが投入台や建屋の壁面に接触するのを防止することができるのみならず、能率的な作業をすることができる。特に、雨の日や雪の日はコンテナが滑りやすいため、これらの効果は絶大である。
【0016】
請求項4に係る古紙収容施設では、利用者はタッチパネルより、付与ポイントを設置店用ポイント、又は寄付用ポイントのいずれかに加算するかを選択可能である。利用者が設置店用ポイントを選択した場合は、古紙提供の対価を設置店用ポイントの増加として得ることができ、さらなる古紙提供の動機付けとなる。また、寄付用ポイントを選択した場合は、増加した寄付用ポイントにより地域への貢献に寄与することができるという満足感を得ることができ、古紙提供の意義付けとなる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態の古紙収容施設の外観図。
図2】実施形態の古紙収容施設の内部概略図。
図3】実施形態の古紙収容施設に係り、図2のIII―III矢視図。
図4】実施形態の古紙収容施設に係り、図3のIV―IV矢視図。
図5】実施形態の古紙収容施設に係り、重量計の計量板の正面図。
図6】実施形態の古紙収容施設に係り、重量計の計量板の正面図。
図7】実施形態の古紙収容施設に係り、古紙収容部の平面図。
図8】実施形態の古紙収容施設に係り、図7のVIII―VIII矢視断面図。
図9】実施形態の古紙収容施設に係り、古紙回収システムと販売管理システムとのシステム構成図。
図10】実施形態の古紙収容施設に係り、コントロール装置の操作手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る古紙収容施設を具体化した実施形態を図面に基づいて以下に説明する。図1は、この古紙収容施設の外観図である。図1に示すように、古紙収容施設は、シャッター41、引戸42、外灯43、スポットライト44を備えた建屋4に覆われている。そして、この建屋4内に後述する古紙収容部1、古紙投入部2、コントロール装置3が設けられている。シャッター41は、古紙収容部1の後述するコンテナ11の搬入、搬出時に開閉される。引戸42は、利用者の建屋4への出入りを可能にするとともに、不審者の建屋4への侵入を防止する。すなわち、日中においては引戸42を開いて建屋4への利用者の出入を可能にし、夜間においては引戸42を閉じて施錠すれば建屋4への不審者の侵入を防止することができる。外灯43、スポットライト44は、夜間において古紙収容施設の安全を確保するために設けられている。この古紙収容施設は建屋4に覆われているため、見栄えもよく景観を損なうことがない上、強風の日であっても古紙が散乱することがない。さらに、雨や雪の日に古紙、利用者とも濡れることがなく、利用者は古紙回収施設を快適に利用することができる。なお、本実施形態においては、古紙収容施設の設置店をスーパーマーケットとしている。
【0019】
図2は、建屋4の内部概略図である。また、図3図2におけるIII−III矢視図であり、図4図3におけるIV―IV矢視図である。図2図4に示すように、壁面4bで覆われた建屋4内には、古紙収容部1、古紙投入部2、及びコントロール装置3が設けられている。また、壁面4bには、建屋4内の様子を知ることができるように、カメラ4cが取付けられている。さらに、引戸42の開閉に伴って引戸42自体が移動する壁面4b付近には、壁面4bと平行に接触防止柵(図示なし)が床面4aに立設されている。この接触防止柵により、ダンボール等の古紙以外の回収物や古紙運搬台車等が壁面4bと接触するのを防止することができ、引戸42の開閉が妨げられることがない。
【0020】
古紙収容部1は、コンテナ11と重量計12とを有している。コンテナ11は上方が開放された箱型のボディ11aを有し、ボディ11aの外面には係止部11bが設けられている。このボディ11aは大量の古紙を収容可能な大型のものであり、その底面には2つの車輪(図示なし)が取付けられている。また、係止部11bにはコンテナ運搬車両(図示なし)のアームフックが係止され、コンテナ運搬車両によりコンテナ11が建屋4内へ搬入、搬出される。重量計12は、そのプレート13上にコンテナ11を載置して、古紙の収容されたコンテナ11全体の重量を計量するものである。
【0021】
古紙投入部2は、投入台21、階段22、転落防止柵25、及び手摺26を有している。投入台21は、コンテナ11の側面に隣接して、建屋4の床面4aに立設されている。そして、投入台21は、その上面21aから利用者がコンテナ11内に古紙を簡単に投入できるだけの高さが確保されている。階段22は、利用者が投入台21の上面21aに昇降できるように、投入台21の上面21aと建屋4の床面4aとの間に設けられている。転落防止柵25は、コンテナ11の側面と平行に、投入台21のコンテナ11側の端部に設けられている。この転落防止柵25により、利用者のコンテナ11と投入台21との間への転落が防止される。手摺26は、階段22の両端部に設けられ、投入台21の上面21aへの利用者の昇降の補助にされるとともに、階段22からの利用者の転落を防止するものである。
【0022】
コントロール装置3は、古紙回収施設の古紙回収システムを制御するものであり、前面にタッチパネル31、カード挿入口32が配置されている。利用者は、この古紙回収施設の設置店の後述するカード6をカード挿入口32に挿入可能であるとともに、タッチパネル31の表示に従い必要な操作をすることができる。なお、利用者が提供した古紙の重量に応じ付与ポイントが与えられるが、利用者はタッチパネルより、付与ポイントを設置店用ポイントとしてのスーパーマーケット用ポイント、又は寄付用ポイントのいずれにするかを選択することができる。ここで、スーパーマーケット用ポイントとは、この古紙回収施設の設置店であるスーパーマーケットのカード6で使用されるポイントである。また、寄付用ポイントとは、例えば教育委員会への寄付に供されるポイントである。
【0023】
図5に示すように、重量計12のプレート13上には、一対のガイド14、15とストッパ18とが溶接により固着されている。ガイド14、15は長尺状をなし、略平行、かつコンテナ11の2つの車輪の幅より少し広く配置されている。詳細には、ガイド14は投入台21に設けられた転落防止柵25と平行に配置され、ガイド15は先端15aに向かって全体として緩やかにガイド14との距離が長くなっている。このガイド14、15のプレート13からの高さは、コンテナ11の車輪の頂部より少し低くなっている。そのため、ガイド14、15がコンテナ11の車輪を案内することにより、コンテナ11全体が案内されるようになっている。また、ガイド14、15の後端14b、15bには、ストッパ18がガイド14と垂直に配置されている。このストッパ18により、コンテナ11の進行が阻止され、コンテナ11の停止位置を一定にすることができる。また、ガイド14、15は、先端14a、15aに向かうに従ってガイド14、15間の距離が長くなっていることから、コンテナ11をガイド14、15に沿って簡単に移動させることができるとともに、コンテナ11と投入台21との隙間を適切に保つことができる。
【0024】
また、図6に示すように、重量計12のプレート13上に、一対のガイド16、17とストッパ18とを溶接により固着して配置してもよい。ガイド16、17は長尺状をなし、両者ともに投入台21に設けられた転落防止柵25と平行に配置されている。そして、ガイド16、17のプレート13からの高さは、コンテナ11の車輪の頂部より少し低くなっている。また、ガイド16、17の後端16b、17bには、ストッパ18がガイド16、17と垂直に配置されている。さらに、ガイド16、17の先端部のみが先端16a、17aに向かうに従ってガイド16、17間の距離が長くなっている。これによっても、コンテナ11をガイド16、17に沿って簡単に移動させることができるとともに、コンテナ11と投入台21との隙間を適切に保つことができる。
【0025】
さらに、図7、及び図8に示すように、一対のガイド14、15とストッパ18とを配置することもできる。ガイド14、15は、図5に示したものと同様の形状のものである。ただし、図5の場合と異なり、ガイド14、15は建屋4の床面4a上に配置されている。詳細には、ガイド14は投入台21に設けられた転落防止柵25と平行に配置され、ガイド15は先端15aに向かって全体として緩やかにガイド14との距離が長くなっている。そして、建屋4の床面4aにはガイド14、15の対向する面に沿って垂直に段差が設けられ、この段差内に重量計12が設置されている。また、重量計12のプレート13aは、ガイド14、15の対向する面に沿った形状で、かつガイド14、15の間の長さより僅かに短い幅になっている。すなわち、プレート13aは、前方に向かうにしたがって次第に広がっていく形状をしている。
【0026】
ガイド14、15のプレート13からの高さは、コンテナ11の車輪の頂部より少し低くなっている。そのため、ガイド14、15がコンテナ11の車輪を案内することにより、コンテナ11全体が案内されるようになっている。また、ガイド14、15の後端14b、15bには、ストッパ18がガイド14と垂直に配置されている。このストッパ18により、コンテナ11の進行が阻止され、コンテナ11の停止位置を一定にすることができる。また、ガイド14、15は、先端14a、15aに向かうに従ってガイド14、15間の距離が長くなっていることから、コンテナ11をガイド14、15に沿って簡単に移動させることができるとともに、コンテナ11と投入台21との隙間を適切に保つことができる。なお、ガイド14、15の替わりに図6に示すガイド16、17を採用してもよい。
【0027】
次に、古紙回収施設の古紙回収システム、及び古紙回収施設の設置店であるスーパーマーケットの販売管理システムについて図9に示すシステム構成図を用いて説明する。図9に示すように、古紙回収施設の古紙回収システム60は、インターネットN1にコントロール装置3、サーバ61、パーソナルコンピュータ62、タブレット63、スマートフォン64等が接続されている。コントロール装置3内のデータやカメラ4cにより撮影された画像がサーバ61に送信され、サーバ61から、パーソナルコンピュータ62、タブレット63、スマートフォン64等へ送信することができる。したがって、古紙回収施設の管理者は、パーソナルコンピュータ62、タブレット63、スマートフォン64等から随時、回収された古紙の総重量、カメラ4cにより撮影された画像等を知ることができる。
【0028】
また、スーパーマーケットのPOSシステム等の販売管理システム70は、ネットワークN2にオフィスサーバ71、及び多数のレジスタ端末72が接続されている。この販売管理システム70と古紙回収システム60とは、通信回線等で接続されることなく互いに独立している。販売管理システム70の各レジスタ端末72は、カードリーダ及びカードライタを備えている。このレジスタ端末72により、スーパーマーケット専用のカード6の読取り、書込みがされる。また、このカード6は、古紙回収システム60のコントロール装置3により読取り、書込みも可能である。すなわち、カード6を販売管理システム70と古紙回収システム60との両方で共有している。このようにしているため、利用者はカード保有数を少なくすることができる。
【0029】
また、利用者に付与される付与ポイント(スーパーマーケット用ポイント、及び寄付用ポイント)は、前もってコントロール装置3のメモリの蓄積ポイントエリアに蓄積ポイントとして蓄積されている。そして、付与ポイントが付与される毎に、蓄積ポイントから付与ポイントが減算される。さらに、蓄積ポイントの残量が少なくなった場合は、販売管理システム70から所定ポイントを受取り、この所定ポイントを蓄積ポイントに加算する。この際、所定ポイントはコントロール装置3の図示しない入力部より入力される。このような方法を採用することにより、古紙回収システム60を販売管理システム70から独立して構築することができる。そのため、古紙回収システム60と販売管理システム70とを通信回線で結ぶシステムとする場合と比較して、ハードウェア、ソフトウェアとも容易に設計することができ、安価で納期が短い上、取り扱い易い古紙回収システム60を構築することができる。なお、古紙回収施設の管理者は、随時、パーソナルコンピュータ62、タブレット63、スマートフォン64等により蓄積ポイントも監視することができる。
【0030】
以上の構成をした古紙回収施設を利用者がコントロール装置3を操作して利用する手順について、コントロール装置3の処理手順とともに、図10に示すフローチャートを用いて説明する。コントロール装置3は、タッチパネル31に「いずれかを選択してください。」のメッセージ表示とともに、「スーパーマーケット用ポイントボタン」と「寄付用ポイントボタン」とを表示して待機している。利用者は、まず、タッチパネル31の「スーパーマーケット用ポイントボタン」か「寄付用ポイントボタン」のいずれかをタッチして選択する(ステップS1)。利用者により「スーパーマーケット用ポイントボタン」か「寄付用ポイントボタン」のいずれかがタッチされると、コントロール装置3は、いわゆる風袋引き処理を行い、タッチパネル31の古紙重量表示部に0を表示する。
【0031】
利用者が「スーパーマーケット用ポイントボタン」をタッチしてスーパーマーケット用ポイントを選択した場合は、利用者は続けてコントロール装置3のカード挿入口32にカード6を挿入する(ステップS2、S3)。コントロール装置3はカード6を読取り、カード6のチェック等の処理を行う。一方、利用者が「寄付用ポイントボタン」をタッチして寄付用ポイントを選択した場合は、利用者はカード6の挿入の必要はない(ステップS2)。
【0032】
次に、利用者は古紙を持って階段22を上り、投入台21の上に立つ。そして、そこからコンテナ11の中に古紙を投入する(ステップS4)。古紙の量が多い場合は、利用者はこの動作を繰り返す。コントロール装置3は、重量計12により計測された古紙の重量を順次入力して、その都度、古紙の重量に応じた付与ポイントを計算する。そして、コントロール装置3は、タッチパネル31の古紙重量表示部に古紙の重量を表示するとともに、付与ポイント表示部に計算された付与ポイントを表示する。これにより、利用者は、随時、コンテナ11の中に投入された古紙の重量と付与ポイントを知ることができる。
【0033】
コンテナ11の中にすべての古紙が投入された後、利用者はタッチパネル31に表示された「終了ボタン」にタッチして、コントロール装置3に古紙投入の終了を知らせる(ステップS5)。「終了ボタン」がタッチされると、コントロール装置3は、メモリの蓄積ポイントエリアに記憶されている蓄積ポイントから付与ポイントを減算し、結果を新しい蓄積ポイントとして蓄積ポイントエリアに書き込む。ここで、利用者が寄付用ポイントを選択した場合は、以上で古紙回収施設の利用が終了する(ステップS6)。また、利用者がスーパーマーケット用ポイントを選択した場合は、コントロール装置3は、カード6に記憶されているポイントに今回付与された付与ポイントを加算して、結果をカード6に書き込む。そして、カード6をカード挿入口32から排出する。利用者は、排出されたカード6を受取り、古紙回収施設の利用が終了する(ステップS6、S7)。
【0034】
実施形態の古紙回収施設においては、建屋4内に設けられた古紙回収用のコンテナ11を大型化することができるため、大量の古紙を収容することができる。また、利用者は、古紙を持って階段22を上って投入台21の上に立ち、その位置からコンテナ11の中に古紙を投入することができる。そのため、古紙を高い位置に持ち上げてからコンテナ11の中に投入する必要がなく、簡単かつ便利に施設を利用することができる。そのうえ、古紙が利用者に落下することがなく、安全に施設を利用することができる。
【0035】
さらには、投入台21のコンテナ11側の端部には、利用者の転落を防止する転落防止柵25がコンテナ11の側面と平行に設けられているため、より安全に施設を利用することができる。したがって、この古紙収容施設によれば、大量の古紙を収容可能であり、簡便かつ安全に利用することができる。また、この古紙収容施設では、古紙回収用のコンテナ11が建屋4内に設けられているため、強風の日であっても古紙が散乱することない。
【0036】
また、この古紙収容施設では、重量計12のプレート13にコンテナ11を案内する長尺状の一対のガイド14、15、16、17とコンテナ11の進行を阻止するストッパ18が設けられている。そして、両ガイド14、15、16、17は平行、又は略平行に配置され、両ガイド14、15、16、17の後端14b、15b、16b、17bにはストッパ18が両ガイド14、15、16、17と垂直に配置されている。さらに、両ガイド14、15、16、17は先端14a、15a、16a、17aに向かうに従って両ガイド14、15、16、17間の距離が長くなっている。
【0037】
これにより、コンテナ11をガイド14、15、16、17に沿って容易に移動させることができるとともに、ストッパ18によりコンテナ11の停止位置を一定にすることができ、コンテナ11を確実に所定の位置に載置することができる。また、コンテナ11と投入台21との隙間を適切に保つことができるため、利用者が古紙をコンテナ11に投入し易くなるとともに、利用者の転落や古紙の落下を防止することができる。さらに、コンテナ11の搬入、搬出に際し、コンテナ11が投入台21や建屋4の壁面4bに接触するのを防止することができるのみならず、能率的な作業をすることができる。特に、雨の日や雪の日はコンテナ11が滑りやすいため、これらの効果は絶大である。なお、建屋4の床面4aにコンテナ11を案内する長尺状の一対のガイド14、15、16、17とコンテナ11の進行を阻止するストッパ18を設けた場合においても、同様の効果を得ることができる。
【0038】
さらに、この古紙収容施設では、利用者はタッチパネル31より、付与ポイントをスーパーマーケット用ポイント、又は寄付用ポイントのいずれかに加算するかを選択可能である。利用者がスーパーマーケット用ポイントを選択した場合は、古紙提供の対価をスーパーマーケット用ポイントの増加として得ることができ、さらなる古紙提供の動機付けとなる。また、寄付用ポイントを選択した場合は、増加した寄付用ポイントにより地域への貢献に寄与することができるという満足感を得ることができ、古紙提供の意義付けとなる。
【0039】
以上、本発明の古紙回収施設を実施形態に即して説明したが、本発明はこれらに制限されるものではなく、本発明の技術的思想に反しない限り、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、本実施形態においては、古紙回収施設の設置店をスーパーマーケットとしているが、これに限られることはなく、ドラッグストア、ホームセンター等としてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…古紙収容部、2…古紙投入部、3…コントロール装置、4…建屋、4a…床面、11…コンテナ、12…重量計、13、13a…プレート、14、15、16、17…ガイド、14a、15a、16a、17a…先端、14b、15b、16b、17b…後端、18、…ストッパ、21…投入台、21a…上面、22…階段、25…転落防止柵、31…タッチパネル。
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