特開2017-81751(P2017-81751A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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▶ 赤荻 美喜男の特許一覧

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  • 特開2017081751-テープカッター 図000003
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  • 特開2017081751-テープカッター 図000007
  • 特開2017081751-テープカッター 図000008
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-81751(P2017-81751A)
(43)【公開日】2017年5月18日
(54)【発明の名称】テープカッター
(51)【国際特許分類】
   B65H 35/07 20060101AFI20170414BHJP
   B26D 1/02 20060101ALI20170414BHJP
【FI】
   B65H35/07 N
   B26D1/02 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-221637(P2015-221637)
(22)【出願日】2015年10月23日
(71)【出願人】
【識別番号】515313860
【氏名又は名称】赤荻 美喜男
(72)【発明者】
【氏名】赤荻 美喜男
【テーマコード(参考)】
3C027
3F062
【Fターム(参考)】
3C027DD05
3C027DD08
3F062BA01
3F062BA06
3F062BC01
3F062BD03
3F062BF01
3F062BG02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】簡単な構造で、且つ、確実にテープ本体から繰り出されるテープを短片状にカットすることができるテープカッターを提供する。
【解決手段】本体部2と、本体部2に回転自在に装着されたテープ本体3と、テープ本体3の粘着テープ4をカットする刃部5とで構成されたテープカッター1において、前記刃部5近傍の仮止部8に、非粘着具10を装着した。また前記非粘着具10は、水平視において、刃部方向に向けて上方に傾斜しており、さらに非粘着具10は弾性部材で形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、本体部に回転自在に装着されたテープ本体と、テープ本体の粘着テープをカットする刃部とで構成されたテープカッターにおいて、
前記刃部近傍の仮止部に、非粘着具を装着したことを特徴とするテープカッター。
【請求項2】
前記非粘着具は、水平視において、刃部方向に向けて上方に傾斜している請求項1記載のテープカッター。
【請求項3】
前記非粘着具は、弾性部材で形成されている請求項1又は2記載のテープカッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープ本体から繰り出される粘着テープを短片状にカットすることができるテープカッターに関する。
【背景技術】
【0002】
紙等のシート状体を貼着するための粘着テープがある。かかる粘着テープは、円状の芯に巻回されており、テープカッターの本体部内に回転自在に装着されている。また本体部の先方には、テープを適宜長さにカットする刃部が装着されている。
【0003】
上記テープカッターに関連する先行技術として、安全かつ容易に、直線状に切断することができるテープカッターがある(例えば特許文献1参照)。
上掲特許文献1のテープカッターは、ロール状に巻回されたテープが装着されるリール部と、該リール部から所定距離離れた位置に設けられた切断部と、該切断部に取り付けられた切断刃と、を含んで構成され、前記リール部から繰り出された前記テープを切断するテープカッターであって、
前記切断刃は、前記テープが繰り出される方向に沿って板面が延びる平面部材の一端縁に、該テープの下面を係止させて切り込みを入れる上端角部と、該上端角部による切り込み線を切断しようとする方向へと導くエッジ部と、該エッジ部の終端から連続する陥没部と、を一単位とする単位刃を複数設けると共に、夫々の単位刃の前記エッジ部によって構成される刃先線の少なくとも切断の始端部が、上記平面部材の幅方向の両端を結ぶ水平線に対して偏倚し、前記テープとの間に所定の接触確度が生じるように構成されたことを特徴とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−215856号公報(特許請求の範囲等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のテープカッターは、切断刃は、前記テープが繰り出される方向に沿って板面が延びる平面部材の一端縁に、該テープの下面を係止させて切り込みを入れる上端角部と、該上端角部による切り込み線を切断しようとする方向へと導くエッジ部と、該エッジ部の終端から連続する陥没部と、を一単位とする単位刃を複数設けると共に、夫々の単位刃の前記エッジ部によって構成される刃先線の少なくとも切断の始端部が、上記平面部材の幅方向の両端を結ぶ水平線に対して偏倚し、前記テープとの間に所定の接触確度が生じるように構成されたことにより、捻らずにテープを直線状に切断できるという特徴を有するが、テープを短片状にカットすることは困難であった。
【0006】
そこで本発明は上記の点に鑑み、簡単な構造で、且つ、確実にテープ本体から繰り出されるテープを短片状にカットすることができるテープカッターを提供することにある。
【解決を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本体部と、本体部に回転自在に装着されたテープ本体と、テープ本体の粘着テープをカットする刃部とで構成されたテープカッターにおいて、前記刃部近傍の仮止部に、非粘着具を装着したことを特徴とする。
【0008】
また前記非粘着具は、水平視において刃部方向に向けて上方に傾斜している。
【0009】
さらに、前記非粘着具は弾性部材で形成されている。
【発明の効果】
【0010】
テープカッターの刃部近傍の仮止部に、非粘着具を装着したことにより、テープ先端と仮止部との間に、テープの粘着面が粘着されていない非粘着部分が形成される。そのため、仮止部より先のテープが接着されずに摘み部となり、テープ本体から繰り出されるテープを短片状にカットすることが可能となる。
【0011】
また前記非粘着具は、水平視において、刃部方向に向けて上方に傾斜しており、さらに非粘着具は弾性部材で形成されているため、テープをカットした後、テープの先端は刃部より離れた状態となり、摘み易く利便性や操作性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明におけるテープカッターの全体斜視である。
図2】前記テープカッターの一部を拡大した側面図である。
図3】テープを引き出した状態である。
図4】テープの先端をカットした状態である。
図5】非粘着具の上部のテープ先端部を示す。
図6】短片状にカットするテープ先端を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のテープカッターは、簡単な構造で、且つ、確実にテープ本体から繰り出されるテープを短片状にカットすることを特徴とするものである。
以下、本発明のテープカッターにおける実施の形態を各図面に基づいて説明する。
【0014】
図1及び図2に示すテープカッター1は、本体部2と、本体部2に回転自在に装着されたテープ本体3と、テープ本体3の粘着テープ4をカットする刃部5とで構成されている。なお本発明においては、図示する設置型タイプのテープカッターに限らず、コンパクトに形成した携帯用テープカッターであってもよい。
【0015】
前記本体部2の先方には、指を挿入して粘着テープ4を引き出すための凹部6が形成されている。また該凹部6の先方には、前記刃部5を具備する切断部7が立設されている。
【0016】
また前記切断部7の上端には、刃部5と対向する箇所に、引き出した粘着テープ4を止着しておく仮止部8が形成されており、さらには前記刃部5と仮止部8との間には凹溝9が備えられている。
【0017】
また特に、前記凹溝9には非粘着具10が装着されている。かかる非粘着具10は、粘着テープ4の粘着面が接触しても接着することがなく、さらに弾力性に優れた材質、好ましくはシリコン素材で形成することがこのましい。
【0018】
また前記非粘着具10は、図示するように水平視において、刃部5方向に向けて上方に傾斜している。そのことにより、図3に示すように、粘着テープ4を引き出してカットする際、非粘着具10は粘着テープ4にて下方に押圧されて水平状態を保持している。
【0019】
一方、粘着テープ4を適宜箇所でカットすると、図4に示すように、前記非粘着具10の後戻りの弾性力により押し上げられ、幅dの部分が上方に引き上げられた状態となる。なおこの際、粘着テープ4は仮止部8の幅eにて接着されている。
【0020】
上述構造の如く、図5に示すように、押し上げられた幅dは摘み部11となり、この摘み部11を摘み粘着テープ4を引き出すことができる。そのため図6に示すように、短片状の粘着テープ4を幅d´のみカットすることができる。なお、カットできる粘着テープ4の幅はd´<dが可能となる。
【0021】
次に、本発明のテープカッターの使用法方を図3乃至図5に基づいて説明する。
先ず、図3に示すように、凹部6に指を入れて通常のように粘着テープ4を引き出し刃部5に接触させる。この際、非粘着具10は粘着テープ4により水平状態に押圧されるとともに、粘着テープ4はd幅の部分が非粘着部となる。
【0022】
次に、図4に示すように、粘着テープ4を適宜幅でカットする。すると、非粘着具10は弾性復元力により斜め上方に跳ね上がる。すると粘着テープ4も同様に、幅dの部分が斜め上方に起立する。
【0023】
この状態により、図5に示すように、粘着テープ4先端の幅dの部分が摘み部11となる。さらにこの摘み部11を摘み、図6に示すように、粘着テープ4の先端部を引き出し、通常のように刃部5によりカットする。なおこの際、カットできる長さは少なくとも幅dより短い幅d´を切断することが可能となる。
【0024】
上述の構造により、粘着テープ4の先端の摘みを容易にできるとともに、短片状のテープカットを、簡単な構造で容易に、且つ確実に行うことができる。なお、本発面のテープカッターは、図示する載置型に限定されるものではなく、携帯タイプ等の様々な形状や構造のテープカッターに使用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0025】
1 テープカッター
2 本体部
3 テープ本体
4 粘着テープ
5 刃部
6 凹部
7 切断部
8 仮着部
9 凹溝
10 非粘着部
11 摘み部
図1
図2
図3
図4
図5
図6