【解決手段】捨石基礎の施工方法は、グラブバケット1を閉じた状態で海上から降下させて、その均し面を均し範囲に接触させることで、深度を測定する深度測定ステップと、該深度測定ステップによる測定深度が所定深度よりも浅い場合には、グラブバケット1により均し範囲を掘削し、所定深度よりも深い場合には、グラブバケット1により均し範囲に石材を投入して、その高さを調整する高さ調整ステップと、該高さ調整ステップの後、グラブバケット1を閉じた状態でその均し面を、均し範囲に衝突させることでその均し範囲をならす均しステップと、を含む。これにより、捨石基礎110上に凹凸がある場合でも、その整形作業を、効率的に行うことができる。
【背景技術】
【0002】
従来から、防波堤等の構築に際しては、ケーソン等の構造物を設置固定するために、海底に断面略台形状の基礎捨石(基礎マウンドとも称する)が構築される。この基礎捨石の構築工程は、まず、ガット船から基礎用捨石をグラブバケットで把持、運搬して、概略的に基礎捨石を構築して、引き続き、該捨石基礎上を整形する作業が行われる。そして、捨石基礎上を整形する際には、潜水士が小型のバケットを使用して石材を一つ一つ移動させて、同時に潜水士が均し作業も行っていた。
【0003】
しかしながら、従来の捨石基礎上を整形する施工方法では、以下の問題が発生している。
(1)作業する水深が15mを超えると、潜水士への負担が大きくなり減圧症の発病リスクが増大する。
(2)作業する水深が深くなると、1回の潜水可能時間が減少して、かつ、連続潜水を行うための浮上減圧時間及び待機時間が増加して作業効率が低下する。
(3)800〜1000kg/個の基礎捨石や被覆石の潜水士よる均し作業は、石材が重いので非常に体力を消耗し、減圧症の発病リスクを増大させる。さらに、近年潜水士の数も減少しており、潜水作業の担い手が不足している状態である。
【0004】
そこで、潜水士への負担を軽減して、捨石基礎上を均すものとして提案された従来技術として、特許文献1には、水中捨石基礎上に設置するケーソン等の構造体に対応する高さを有する鋼材組立製の支枠の下端に、極厚鋼板製の錘板を固定するとともに、前記支枠の所要部位に、前記錘板の底面を起点としてこの支枠の高さ方向に走行する目盛尺を設けてなる水中捨石基礎圧密均し用重錘が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の発明に採用された基礎圧密均し用重錘では、当然ながら、捨石の把持、運搬及び掘削もできないために、特に、捨石基礎上に凹凸がある場合など、クレーンに対する捨石基礎圧密均し重錘及びグラブバケットの着脱作業を複数回行う必要があり、作業の効率化を図ることができない。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、捨石基礎上に凹凸がある場合でも、均し作業までの一連の整形作業を、効率的に行うことができる捨石基礎の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明は、下端に均し面を有し、開閉可能なグラブバケットを使用して、海底に構築された捨石基礎上を整形する施工方法であって、前記グラブバケットを閉じた状態で、該グラブバケットを海上から降下させて、その下端の前記均し面を前記捨石基礎の均し範囲に接触させることで、該均し範囲の深度を測定する深度測定ステップと、該深度測定ステップにより測定された測定深度が所定深度よりも浅い場合には、前記グラブバケットにより前記均し範囲を掘削し、所定深度よりも深い場合には、前記グラブバケットにより前記均し範囲に石材を投入して、その高さを調整する高さ調整ステップと、該高さ調整ステップの後、前記グラブバケットを閉じた状態でその下端の前記均し面を、前記均し範囲に衝突させることでその均し範囲をならす均しステップと、を含むことを特徴とするものである。
請求項1の発明では、クレーンに装着されたグラブバケットにより、深度測定ステップにて、捨石基礎上の均し範囲の凹凸を正確に測定することができ、また、高さ調整ステップにて、掘削または投石により、捨石基礎上の均し範囲の凹凸を無くすことができ、さらに、均しステップにて、グラブバケットの下端に備えた均し面により、捨石基礎上の均し範囲を略均一にならすことができる。
これにより、クレーンに装着された、下端に均し面を有して、開閉可能なグラブバケットにより、深度測定ステップ、高さ調整ステップ及び均しステップを行うので、作業の効率化を図ることができる。
【0009】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、前記グラブバケットは、その開閉方向に直交する幅方向が水平方向に対して傾斜するように吊り下げ可能な構造を有しており、前記捨石基礎の法面上を整形する場合には、前記グラブバケットを、前記法面の勾配に略一致するように、その幅方向が水平方向に対して傾斜するように吊り下げる傾斜ステップを含むことを特徴とするものである。
請求項2の発明では、幅方向を水平方向に対して傾斜させて吊り下げ可能な構造を備えているグラブバケットを使用すれば、捨石基礎の法面においても、支障なく、その法面の整形作業を行うことができる。
【0010】
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記グラブバケットは、前記均し面が分割するように開閉することを特徴とするものである。
請求項3の発明では、石材の掘削、運搬及び投石できる機能に加え、捨石基礎上を均す重錘としての機能を有するグラブバケットを使用しているので、特に、高さ調整ステップ及び均しステップを効率良く行うことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、捨石基礎上に凹凸がある場合でも、均し作業までの一連の整形作業を、クレーンに装着されたグラブバケットにより、効率的に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態を
図1〜
図8に基づいて詳細に説明する。
図6及び
図7に示されるように、海底に構築した捨石基礎110上を整形する際には、起重機船100のクレーン120から吊り下げられたグラブバケット1が使用される。まず、当該グラブバケット1を
図1〜
図5に基づいて説明する。
【0014】
グラブバケット1には、いわゆるクラムシェル型の幅広バケットが採用される。以下にその構造について説明するが、説明の便宜上、
図1における左右方向を開閉方向と称し、
図2における左右方向を幅方向と称する。なお、以下のグラブバケット1の説明では、捨石基礎110上を整形するための主要な構成部材及びその動作を説明しており、その他多くの補強部材、連結部材及びその連結構造等についてはその説明を省略する。
【0015】
図1及び
図2に示すように、グラブバケット1は、その下端に、開閉方向に沿って開閉するように分割された一対のシェル2、2が設けられる。各シェル2は幅方向に所定長さで延びている。一対のシェル2、2の下端が開閉することで、捨石等を把持(掘削)及び運搬することが可能となる。詳しくは、各シェル2は、正面視形状(
図1参照)が略三角形状を呈し、幅方向に間隔を置いて配置される複数のリブ本体4と、各リブ本体4間の下端開口を塞ぐ底壁部5とから構成される。一対のリブ本体4には、互いに対向する部位に上下方向に延びる直線部7が形成される。各リブ本体4には、直線部7から上方に配置され、後述するロアシーブボックス25のシェル側連結部26と回動自在に連結される第1連結部8と、直線部7から開閉方向に沿って最も離間する位置に配置され、連結ロッド14の下端と回動自在に連結される第2連結部9とが形成される。そして、一対のシェル2、2を閉塞すると、一対のリブ本体4、4の各直線部7、7が互い当接される。
【0016】
連結ロッド14は、一対のシェル2それぞれに対応して備えられている。連結ロッド14は、一つのシェル2に対して、幅方向に沿って間隔を置いて複数配置される。各連結ロッド14は略上下方向に延びている。各連結ロッド14の下端が、シェル2の各リブ本体4の第2連結部9に回動自在に連結される。一方、各連結ロッド14の上端が、後述する上部支持体35の各上部フレーム36に回動自在に連結される。各連結ロッド14、14を覆うように一体的にカバー本体15が設けられる。カバー本体15は板状に形成される。カバー本体15には、間隔を置いて複数の開口部16が形成される。
【0017】
一対のシェル2、2の下端には、スクリード部材20が一体的に連結される。該スクリード部材20は、一対のシェル2、2それぞれに対応して備えられる平面視略矩形状の底板21、21と、該底板21、21とシェル2、2の下端とを連結する複数の棒状支持部22とを備えている。底板21は、その開閉方向に沿う長さが、シェル2の開閉方向に沿う長さより僅かに短く設定され、その幅方向に沿う長さは、シェル2の幅方向に沿う長さに設定される。各底板2の下面が均し面に相当する。そして、一対のシェル2、2が閉塞すると、スクリード部材20の各底板21、21の下面が同一平面上に位置する。
【0018】
一対のシェル2、2の上方で、開閉方向略中央部位にロアシーブボックス25が配置される。ロアシーブボックス25は幅方向に延びる。ロアシーブボックス25には、幅方向に間隔を置いて複数のシェル側連結部26が一体的に形成される。各シェル側連結部26は上下方向に延びる。そして、各シェル側連結部26の下端の開閉方向両端に、一対のシェル2、2の各リブ本体4の第1連結部8、8がそれぞれ回転自在に連結される。ロアシーブボックス25の下部で幅方向中央部位には、開閉方向に延びるロアセンタピン27が挿通されている。また、
図3に模式的に示すように、ロアシーブボックス25内で幅方向中央付近に、ロアシーブ29が4個配置される。そのうちの2個が1本の開閉用ロープ30を案内して、ほかの2個が、もう1本の開閉用ロープ30を案内する。
【0019】
グラブバケット1には、その上端に上部支持体35が配置される。上部支持体35は、幅方向に沿って間隔を置いて複数設けられ、開閉方向に延びる上部フレーム36と、各上部フレーム36の開閉方向両端でその上面に一体的にそれぞれ連結され、幅方向に延びる傾斜設定用フレーム37と、各傾斜設定用フレーム37にジョイントピン47を介して着脱自在に配置される上部支持本体38とから配置される。各上部フレーム36の開閉方向両端に、一対の連結ロッド14、14の上端が回動自在にそれぞれ連結される。各傾斜設定用フレーム37には、長手方向(幅方向)に沿って間隔を置いて複数の挿通孔40が形成される。上部支持本体38は、幅方向略中央付近に配置される。上部支持本体38の開閉方向両側に三角状支持板43、43がそれぞれ配置される。各三角状支持板43、43にはアッパセンタピン44が連結される。該アッパセンタピン44は上部支持本体38を回転自在に支持する。各三角状支持板43、43の上端には、支持部材55、55がそれぞれ一体的に連結される。各支持部材55、55に各支持用ロープ50、50の一端がそれぞれ支持される。
【0020】
三角状支持板43の下端で開閉方向両端には、ジョイントピン47が挿通される挿通孔48、48が形成される。なお、一対のシェル2、2をその幅方向が水平方向に対して傾斜しないようにしてグラブバケット1を各支持用ロープ50により吊り下げるには、
図2に示すように、三角状支持板43の各挿通孔48、48と、傾斜設定用フレーム37の幅方向略中央付近に形成され、間隔を置いた各挿通孔40、40(最も右側に位置する挿通孔40、右から6番目の挿通孔40)とに各ジョイントピン47、47をそれぞれ挿通して、三角状支持板43(上部支持本体38)と各傾斜設定用フレーム37とを連結するようにする。
【0021】
上部支持本体38の下方にアッパシーブボックス42が配置される。アッパシーブボックス42内には、
図3に示すように、2個のアッパシーブ52、52が配置される。そのうちの1個のアッパシーブ52が1本の開閉用ロープ30を案内して、そのほかの1個のアッパシーブ52が、1本の開閉用ロープ30を案内する。上部支持本体部38の上端で開閉方向の両端には、各開閉用ロープ30の先端を係止する係止部54、54がそれぞれ形成される。上部支持本体部38の上面で開閉方向両端には、開閉用ロープ30を案内する一対のガイドローラ53、53(
図1参照)がそれぞれ配置される。そして、各開閉用ロープ30の一端は、
図3に示すように、一対のガイドローラ53、53、ロアシーブボックス25内の2個のロアシーブ29、29及びアッパシーブボックス42内の1個のアッパシーブ52に案内されて係止部54に係止される。
【0022】
2本の開閉用ロープ30、30の他端は、クレーン120に備えられた開閉用巻取機(図示略)にそれぞれ巻回される。また、2本の支持用ロープ50、50の他端はクレーン120に備えられた支持用巻取機(図示略)にそれぞれ巻回されている。
そして、グラブバケット1を昇降させるには、支持用巻取機を駆動させることで、グラブバケット1が昇降する。また、グラブバケット1の一対のシェル2、2を開閉する際には、開閉用巻取機の駆動により各開閉用ロープ30、30を繰り出して(巻き下げて)、
図4に示すように、ロアシーブボックス25を下方に移動させることで、一対のシェル2、2が、各シェル2の各リブ本体4の第1連結部8、8とロアシーブボックス25のシェル側連結部26の開閉方向両端との連結箇所を中心に互い離間する方向にそれぞれ回動して、最終的に一対のシェル2、2の各リブ本体4の直線部7、7が離れて開放される。
【0023】
一方、
図1に示すように、開閉用巻取機の駆動により各開閉用ロープ30、30を巻き上げてロアシーブボックス25を上方に移動させることで、一対のシェル2、2が、各シェル2の各リブ本体4の第1連結部8、8とロアシーブボックス25のシェル側連結部26の開閉方向両端との連結箇所を中心に互い近接する方向にそれぞれ回動して、最終的に一対のシェル2、2の各リブ本体4の直線部7、7が互いに当接して閉塞される。この開閉時には、一対のシェル2、2の下端に設けたスクリード部材20の各底板21、21は、各シェル2、2と共にそれぞれ回動するようになる。
【0024】
また、グラブバケット1を、その幅方向(一対のシェル2、2の開閉方向に対して直交する方向)を水平方向に対して傾斜させて、各支持用ロープ50、50により吊り下げるには、まず、各傾斜設定用フレーム37と各三角状支持板43とを連結する2本のジョイントピン47を取り外して、両者の連結を解除する。次に、例えば、
図5に示すように、傾斜設定用フレーム37の開閉方向他端の挿通孔40(最も左側に位置する挿通孔40)と三角状支持板43の下端で開閉方向他端に設けた挿通孔48とを連通させてこれらの挿通孔40、48にジョイントピン47を挿通する。さらに、グラブバケット1を所望の傾斜姿勢に設定すべく選択された傾斜設定用フレーム37の挿通孔40(左から4番目に位置する挿通孔40)と三角状支持板43の下端で開閉方向一端に設けた挿通孔48とを連通させて、これらの挿通孔40、48にジョイントピン47を挿通する。
【0025】
これにより、グラブバケット1を、その幅方向が水平方向に対して所定角度で傾斜するように、各支持用ロープ50により吊り下げることが可能になる。なお、グラブバケット1を、その幅方向が水平方向に対して所定角度で傾斜するように、各支持用ロープ50により吊り下げた状態でも、各開閉用ロープ30の巻き上げ、または繰り出し(巻き下げ)による一対のシェル2、2の開閉動作は何ら問題なく作動する。
【0026】
次に、上述のグラブバケット1を使用して、海底に構築された捨石基礎110上を整形する施工方法を説明する。
海底に構築された捨石基礎110上の整形は、頂面110b、法面110aの順序で整形される。
最初に、捨石基礎110の法面110aを整形する施工方法を
図6〜
図8に基づいて具体的に説明する。
まず、グラブバケット1を、その幅方向が水平方向に対して傾斜するように(
図5の状態)、各支持用ロープ50により吊り下げるようにする。この傾斜角度は、法面110aの勾配と一致するようにする。この時、グラブバケット1の一対のシェル2、2は閉じた状態となっている。
【0027】
次に、起重機船100を所定場所に停船させて位置決めした状態で、深度測定ステップが行われる。
図6(a)及び(b)に示すように、
図1及び
図2も参照しながら、深度測定ステップでは、グラブバケット1を海上から降下させて、グラブバケット1の下端に備えたスクリード部材20の底板21、21の下面(均し面)を、捨石基礎110の法面110aの均し範囲(一部位)に接触させることで、該均し範囲の深度を測定する。
【0028】
次に、高さ調整ステップが行われる。該高さ調整ステップでは、深度測定ステップにより測定された測定深度が所定深度よりも浅い場合、すなわち、均し範囲が凸状となっている場合には、グラブバケット1の一対のシェル2、2を開閉させながら均し範囲を掘削して、その高さを調整する。一方、深度測定ステップにより測定された測定深度が所定深度よりも深い場合、すなわち、均し範囲が凹状となっている場合には、
図6(c)に示すように、
図8(a)及び(b)も参照しながら、グラブバケット1の一対のシェル2、2により起重機船100から基礎用捨石(または被覆用捨石)を把持、運搬して、基礎用捨石(または被覆用捨石)をその均し範囲の凹状箇所112に投入して、その高さを調整する。高さ調整ステップの後は、グラブバケット1の一対のシェル2、2は閉じた状態とする。
なお、法面110aの均し精度を高めるために、深度測定ステップ及び高さ調整ステップを繰り返し行ってもよい。
【0029】
次に、均しステップが行われる。
図7(d)及び(e)に示すように、
図8(c)及び(d)も参照しながら、均しステップでは、グラブバケット1を海中で繰り返し昇降させて、グラブバケット1の下端に備えたスクリード部材20の底板21、21の下面(均し面)を、法面110aの均し範囲に繰り返し衝突させることでその均し範囲をならすようにする。これにより、捨石基礎110の法面110aの一部位(一均し範囲)の整形作業が完了となる。
【0030】
次に、起重機船100を次の所定場所に停船させて位置決めした後、法面110aの次の部位(次の均し範囲)に対して、上述した深度測定ステップ、高さ調整ステップ及び均しステップを行う。
【0031】
次に、捨石基礎110の頂面110bを整形する施工方法を説明する。
グラブバケット1を、その幅方向が水平方向に対して傾斜していない状態(
図1の状態)で、各支持用ロープ50にて吊り下げるようにする。この時、グラブバケット1の一対のシェル2、2は閉じた状態となっている。その後、上述した深度測定ステップ、高さ調整ステップ及び均しステップを行い、捨石基礎110の頂面110bの整形作業を行うことができる。
【0032】
以上説明したように、本発明の実施の形態では、上述したグラブバケット1を使用して、捨石基礎110の、特に、法面110a上を整形する場合には、グラブバケット1を、法面110aの勾配に略一致するように、その幅方向が水平方向に対して傾斜するように吊り下げる傾斜ステップと、グラブバケット1の一対のシェル2、2を閉じた状態で、グラブバケット1を海上から降下させて、そのスクリード部材20の底板21、21の下面(均し面)を捨石基礎110の均し範囲に接触させることで、該均し範囲の深度を測定する深度測定ステップと、該深度測定ステップにより測定された測定深度が所定深度よりも浅い場合には、グラブバケット1により均し範囲を掘削し、所定深度よりも深い場合には均し範囲に基礎用捨石(または被覆用捨石)を投入する高さ調整ステップと、該高さ調整ステップの後、該グラブバケット1の下端に備えたスクリード部材20の底板21、21の下面(均し面)を均し範囲に衝突させることでその均し範囲をならす均しステップと、を実施する。これにより、捨石基礎110上の法面110aに凹凸がある場合でも、その法面110aの均し作業までの一連の整形作業を、効率的に行うことができる。
【0033】
また、本発明の実施の形態では、捨石基礎110の頂面110b上を整形する場合、深度測定ステップの前工程である傾斜ステップを省くだけで、その整形作業を効率良く行うことができる。