【解決手段】駐車管理装置10は、駐車場の駐車スペース30に対して設置されて、駐車スペース30に車両40が入庫及び出庫可能な第1状態と、駐車スペース30に車両40が入庫又は出庫不能な第2状態とに切り替わるロック機構12と、ロック機構12が取り付けられた状態で駐車スペース30内又は駐車スペース30近傍の路面に設置されて、ロック機構12を駆動する駆動装置13と、駆動装置13に電力を供給するバッテリー14と、バッテリー14を充電する太陽電池17と、情報処理端末20の操作に基づいて無線で送信された信号を受信する通信部15と、通信部15によって受信された信号に応じて駆動装置13を制御することで第1状態と第2状態とにロック機構12を切り替える制御部16とが設けられた駆動ユニット11と備えている。
前記駐車管理装置は、前記通信部が受信する信号に応じて、前記ロック機構の手動操作が不能な通常状態から、前記ロック機構の手動操作が可能な臨時状態へ切り替わるように構成され、
前記判定ステップでは、前記入力操作が、前記通常状態から前記臨時状態への切り替えを行うための手動切替操作であるか否かも判定し、
前記送信ステップでは、前記判定ステップで手動切替操作であると判定された場合に、前記通常状態から前記臨時状態への切り替えを指令する手動切替信号を、前記端末側通信部から前記駐車管理装置へ送信することを特徴とする、請求項2に記載の操作用プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来は、駐車管理装置を駐車場に設置するために、ロック機構(ロック板)だけでなく、ロック板を駆動する駆動装置への電源供給ケーブル及び制御用ケーブル等の付帯設備も、駐車場へ埋設する必要があった。そのため、駐車管理装置を駐車場に設置して使用できる状態にするために、大掛かりな工事が必要となっていた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡易な工事で使用可能な状態にできる駐車管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するべく、第1の発明は、駐車場の駐車スペースに対して設置されて、駐車スペースに車両が入庫及び出庫可能な第1状態と、駐車スペースに車両が入庫又は出庫不能な第2状態とに切り替わるロック機構と、ロック機構が取り付けられた状態で駐車スペース内又は駐車スペース近傍の路面に設置されるユニットであって、ロック機構を駆動する駆動装置と、駆動装置に電力を供給するバッテリーと、バッテリーを充電する太陽電池と、情報処理端末の操作に基づいて無線で送信された信号を受信する通信部と、通信部によって受信された信号に応じて駆動装置を制御することで第1状態と第2状態とにロック機構を切り替える制御部とが設けられた駆動ユニットと備えている駐車管理装置である。
【0007】
また、第2の発明は、第1の発明の駐車管理装置と無線通信を利用して通信可能な端末側通信部を有する情報処理端末に対し、当該情報処理端末に対する入力操作が、第1状態と第2状態との切り替えを行うためのロック切替操作であるか否かを判定する判定ステップと、判定ステップでロック切替操作であると判定された場合に、第1状態と第2状態との切り替えを指令するロック切替信号を、端末側通信部から駐車管理装置へ送信する送信ステップとを実行させることを特徴とする、操作用プログラムである。
【0008】
また、第3の発明は、第2の発明において、駐車管理装置は、通信部が受信する信号に応じて、ロック機構の手動操作が不能な通常状態から、ロック機構の手動操作が可能な臨時状態へ切り替わるように構成され、判定ステップでは、入力操作が、通常状態から臨時状態への切り替えを行うための手動切替操作であるか否かも判定し、送信ステップでは、判定ステップで手動切替操作であると判定された場合に、通常状態から臨時状態への切り替えを指令する手動切替信号を、端末側通信部から駐車管理装置へ送信する。
【0009】
また、第4の発明は、第2又は第3の発明において、駐車管理装置が設置された駐車場には、当該駐車管理装置を撮影して撮影中の現在画像のデータを生成するカメラが設けられ、判定ステップでは、入力操作が、情報処理端末の画面に現在画像を表示する状態へ切り替えるための表示切替操作であるか否かも判定し、操作用プログラムは、情報処理端末に対し、判定ステップで表示切替操作であると判定された場合に、現在画像のデータを取得し、画面に現在画像を表示する表示切替ステップをさらに実行させる。
【0010】
また、第5の発明は、第1の発明の駐車管理装置を複数操作するための操作用プログラムであって、複数の駐車管理装置の各々と無線通信を利用して通信可能な端末側通信部を有する情報処理端末に対し、当該情報処理端末に対する入力操作が、複数の駐車管理装置から選択された操作対象装置に対して第1状態と第2状態との切り替えを行うためのロック切替操作であるか否かを判定する判定ステップと、判定ステップでロック切替操作であると判定された場合に、第1状態と第2状態との切り替えを指令するロック切替信号を、端末側通信部から操作対象装置へ送信する送信ステップとを実行させる操作用プログラムである。
【0011】
また、第6の発明は、第5の発明において、情報処理端末は、複数の駐車管理装置の各々について第1状態であるか第2状態であるかを記録する記録部を備え、操作用プログラムは、情報処理端末に対し、情報処理端末の画面に、第1状態の場合と第2状態の場合とで異なる表示態様で駐車管理装置の各々の状態を表示する表示ステップと、第1状態へ切り替えた駐車管理装置について第1状態の継続時間を計測する計測ステップと、第1状態の継続時間の長さに応じて、第1状態が継続する駐車管理装置の表示態様を変化させる表示更新ステップとをさらに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ロック機構が取り付けられた状態で駐車場の路面に設置される駆動ユニットに、バッテリー及び太陽電池が設けられている。そのため、駐車場の路面に電源供給ケーブルを埋設する必要がない。さらに、駆動ユニットに通信部及び制御部が設けられ、無線通信によってロック機構を操作できる。そのため、駐車場の路面に制御用ケーブルを埋設する必要もない。本発明によれば、上述のケーブルを埋設する必要がないため、簡単な工事で駐車管理装置を使用可能な状態にすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、
図1−
図5を参照しながら、本発明の一例である実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
[1.駐車管理装置について]
駐車管理装置10(商品名称:見張り番とまる君)は、駐車場の駐車スペース30(車室)への車両40の入庫を阻止したり、駐車スペース30に駐車している車両40の出庫を阻止したりするための装置である。駐車管理装置10は、車両所有者の駐車場、会社の駐車場、又は、学校などの公共施設の駐車場などに設置される。駐車管理装置10は、スマートフォン、又は、タブレット型端末などの携帯端末20(情報処理端末)の無線通信機能を用いて操作可能である。
【0016】
駐車管理装置10は、
図1に示すように、駐車スペース30の路面に一部が埋設される駆動ユニット11と、駆動ユニット11に対して回転自在に取り付けられたロック機構12とを備えている。駐車管理装置10は、
図2に示すように、駐車スペース30の長手方向の真ん中付近に設置される。ロック機構12は、駆動ユニット11のケーシングに収容された駆動装置13(モータ等)によって回転駆動される。この回転駆動によって、ロック機構12は、駐車スペース30に対し車両40が入庫及び出庫可能な倒伏状態(
図2(a)に示す状態)と、駐車スペース30に対し車両40が入庫不能な起立状態(
図2(b)に示す状態)とに切り替わる。倒伏状態は第1状態に相当し、起立状態は第2状態に相当する。なお、ロック機構12は、モータによって回転駆動させる形式のものに限定されない。また、駐車管理装置10は、駐車スペース30内ではなく、駐車スペース30の近傍(入口側)に設置してもよい。
【0017】
駆動ユニット11のケーシングには、上述の駆動装置13以外に、
図3に示すように、駆動装置13に電力を供給するバッテリー14と、携帯端末20から無線で送信された信号を受信する通信部15と、通信部15によって受信された無線信号に応じて駆動装置13を制御することで倒伏状態と起立状態とにロック機構12を切り替える制御部16とが収容されている。また、駆動ユニット11のケーシング上面には、バッテリー14を充電する電力を発生させる太陽電池17が設けられている。通信部15は、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fiなどの無線通信規格を用いた通信装置により構成されている。なお、Wi-Fiの場合は、携帯端末20からインターネットを介して信号を受けたアクセスポイントから、通信部15に対する信号が送信される。
【0018】
制御部16は、携帯端末20から通信部15が第1ロック切替信号を受けた場合に、駆動装置13を制御して、倒伏状態から起立状態へロック機構12を切り替える。また、制御部16は、携帯端末20から通信部15が第2ロック切替信号を受けた場合に、駆動装置13を制御して、起立状態から倒伏状態へロック機構12を切り替える。駐車管理装置10には通信部15及び制御部16が設けられ、無線通信によってロック機構12を操作できる。そのため、駆動ユニット11には、外部からの制御用ケーブルが接続されていない。
【0019】
駆動ユニット11には、倒伏状態又は起立状態のロック機構12を保持する保持機構18が設けられている。保持機構18がロック機構12を保持している状態は、ロック機構12の手動操作が不能な通常状態に相当する。保持機構18は、携帯端末20から通信部15が手動切替信号を受けた場合に、ロック機構12の保持を解除した臨時状態へ切り替わる。例えば駆動装置13の異常等により携帯端末20の操作によってロック機構12の切り替えが不能な状態に陥ったとしても、保持機構18によるロック機構12の保持を解除することで、ロック機構12の手動操作が可能となる。
【0020】
駆動装置13は、バッテリー14からの電力の供給を受けて、ロック機構12を駆動する。バッテリー14は、太陽電池17から供給される電力によって充電される。そのため、駆動ユニット11は、外部から電力の供給を受けることなく、設置期間に亘ってロック機構12の切り替えを行うことができる。駆動ユニット11には、外部からの電源供給ケーブルが接続されていない。そのため、駆動ユニット11を駐車場の路面に設置する際は、駆動ユニット11を設置する箇所だけを掘削して駆動ユニット11を埋設するという、簡単な工事で駆動ユニット11を設置することができる。
【0021】
[2.携帯端末について]
駐車管理装置10の操作に用いる携帯端末20について説明する。
【0022】
携帯端末20は、CPU、ROMおよびRAMなどを有する情報処理部(図示省略)を備え、ROMなどに記憶されているプログラムにしたがって携帯端末20全体を制御する。携帯端末20には、駐車管理装置10を操作するための操作用プログラムがインストールされている。
【0023】
携帯端末20は、
図3に示すように、表示装置21と、入力部(タッチパネル)22と、上述の情報処理部と、端末側通信部23とを備えている。端末側通信部23は、通信部15と同じ無線通信規格を用いた通信装置により構成されている。携帯端末20は、ROMに格納された操作用プログラムをCPUが実行することにより機能する機能ブロックとして、入力判定部24と、通信制御部25とを備えている。
【0024】
入力判定部24は、タッチパネル22上において携帯端末20の操作者50がタッチ操作した領域に基づいて、操作者50による入力操作が、どのような操作であるかを判定する。通信制御部25は、入力判定部24の判定結果に基づいて、駐車管理装置10の通信部15に対し、判定結果に応じた信号を端末側通信部23に送信させる。
【0025】
[3.駐車管理装置の操作方法について]
図4を参照して、駐車管理装置10の操作方法について説明する。
【0026】
携帯端末20の操作者50は、例えば表示装置21の画面21aに表示されたアイコンをクリックすることで、操作用プログラムを起動させることができる。操作用プログラムが起動すると、ステップS1において、表示装置21の画面21aに操作用画像が表示される。
【0027】
操作用画像では、
図5に示すように、「起立」と記載された第1ロック切替ボタン31、「倒伏」と記載された第2ロック切替ボタン32、及び、「手動」と記載された手動切替ボタン33が表示される。なお、操作用画像は、
図5に示す画像に限定されない。操作者50がロック機構12を起立状態へ切り替えたい場合は、第1ロック切替ボタン31にタッチ操作を行う。この入力操作は第1ロック切替操作に相当する。また、操作者50がロック機構12を倒伏状態へ切り替えたい場合は、第2ロック切替ボタン32にタッチ操作を行う。この入力操作は第2ロック切替操作に相当する。また、操作者50が保持機構18を臨時状態へ切り替えたい場合は、手動切替ボタン33にタッチ操作を行う。この入力操作は手動切替操作に相当する。
【0028】
操作者50によってタッチ操作が行われると、判定ステップとして、ステップS2〜ステップS4が行われる。ステップS2では、入力判定部24は、携帯端末20に対する操作者50の入力操作が第1ロック切替操作であるか否かを判定する。ステップS2では、画面21a上においてタッチ操作を受けた領域に基づいて、対象の操作であるか否かを判定する。この点は、ステップS3及びステップS4でも同じである。第1ロック切替操作であると判定された場合、ステップS5において、通信制御部25が、倒伏状態から起立状態への切り替えを指令する第1ロック切替信号を端末側通信部23に送信させる。その結果、第1ロック切替信号を受信した駐車管理装置10において、ロック機構12が起立状態へ切り替わる。第1ロック切替操作ではないと判定された場合、ステップS3に進む。
【0029】
ステップS3では、入力判定部24は、操作者50の入力操作が第2ロック切替操作であるか否かを判定する。第2ロック切替操作であると判定された場合、ステップS6において、通信制御部25が、起立状態から倒伏状態への切り替えを指令する第2ロック切替信号を端末側通信部23に送信させる。その結果、第2ロック切替信号を受信した駐車管理装置10において、ロック機構12が倒伏状態へ切り替わる。第2ロック切替操作ではないと判定された場合、ステップS4に進む。
【0030】
ステップS4では、入力判定部24は、操作者50の入力操作が手動切替操作であるか否かを判定する。手動切替操作であると判定された場合、ステップS7において、表示装置21の画面21aに、暗証番号入力画面が表示される。続いて、ユーザが暗証番号を入力すると、ステップS8において、入力判定部24が、ユーザによって入力された暗証番号が正しいか否か(つまり、記録されている番号と一致するか否か)を判定する。暗証番号が正しいと判定された場合、ステップS9において、通信制御部25が、通常状態から臨時状態への切り替えを指令する手動切替信号を端末側通信部23に送信させる。その結果、手動切替信号を受信した駐車管理装置10において、保持機構18が臨時状態へ切り替わる。暗証番号が正しくないと判定された場合、ステップS7に戻る。なお、暗証番号の入力を要求しないように操作用プログラムが構成されていてもよい(つまり、手動切替操作であると判定された場合に、直ちに手動切替信号の送信を行ってもよい)。
【0031】
ステップS5、ステップS6、又はステップS9が終了すると、フローチャートの処理は終了する。
【0032】
[4.実施の形態の効果等]
本実施の形態では、ロック機構12が取り付けられた状態で駐車場の路面に設置される駆動ユニット11に、バッテリー14及び太陽電池17が設けられている。そのため、駐車場の路面に電源供給ケーブルを埋設する必要がない。さらに、駆動ユニット11に通信部15及び制御部16が設けられ、無線通信によってロック機構12を操作できる。そのため、駐車場の路面に制御用ケーブルを埋設する必要もない。本実施の形態によれば、簡単な工事で駐車管理装置10を使用可能な状態にすることができる。
【0033】
[5.変形例1]
変形例1では、
図6に示すように、駐車管理装置10が設置された駐車スペース30に向けて、駐車管理装置10を撮影して撮影中の現在画像のデータを生成するカメラ50(例えばWEBカメラ)が設けられている。カメラ50は、ネットワークインターフェースを備えている。また、情報処理端末20として、ネットワークインターフェースを備えたデスクトップ型又はノート型のPCが用いられる。なお、実施の形態と同様に携帯端末20でもよい。例えば、情報処理端末20は、駐車スペース30から離れた建物に設けられている。
【0034】
変形例1では、操作用プログラムの起動後に情報処理端末20の画面21aに表示される操作用画像に、
図5に示すボタン31〜33に加えて、画面21aに現在画像を表示する状態へ切り替えるための表示切替ボタンが設けられる。そして、操作用画像の表示後に、入力判定部24は、操作者50の入力操作が、情報処理端末20の画面21aに現在画像を表示する状態へ切り替えるための表示切替操作であるか否かも判定する。表示切替操作であると判定された場合には、情報処理端末20は、インターネットを介して現在画像のデータを取得し、表示装置21の画面21aに現在画像を表示する。
【0035】
変形例1によれば、カメラ50の現在画像によって駐車管理装置10の状況を把握することができる。なお、現在画像のデータは、端末側通信部23とカメラ50の通信装置との間の無線通信によって送受信してもよい。
【0036】
[6.変形例2]
変形例2では、
図7に示すように、複数の駐車管理装置10の操作に1台の情報処理端末20が用いられる。複数の駐車管理装置10は、会社の駐車場、病院の駐車場、又は、学校若しくは役所などの公共施設の駐車場などに設置される。駐車場では、複数の駐車スペース30(例えば駐車枠内)の各々に駐車管理装置10が設置されている。複数の駐車管理装置10は、1台の情報処理端末20の無線通信機能を用いて操作される。情報処理端末20は、例えば、デスクトップ型又はノート型のPCであり、駐車場の管理者が使用する管理室に設置される。
【0037】
情報処理端末20は、CPU、ROMおよびRAMなどを有する情報処理部に加えて、表示装置21と、入力部22(キーボード、マウス、タッチパネル等)と、各駐車管理装置10の通信部15と同じ無線通信規格を用いた端末側通信部23と、各駐車管理装置10のロック機構12の状態(起立状態か倒伏状態か)を記録する記録部26とを備えている。情報処理端末20には、複数の駐車管理装置10を操作するための操作用プログラムがインストールされている。情報処理端末20は、ROMに格納された操作用プログラムをCPUが実行することにより機能する機能ブロックとして、入力判定部24と、通信制御部25とを備えている。
【0038】
図8を参照して、各駐車管理装置10の操作方法について説明する。なお、管理者は、未使用状態の駐車スペース30の駐車管理装置10を起立状態に設定し、駐車場に訪れた車両を駐車させる際に、未使用状態の駐車スペース30の駐車管理装置10を倒伏状態へ切り替えて入庫可能な状態にする。そして、管理者は、駐車スペース30から車両が出庫した後に、その駐車スペース30の駐車管理装置10を起立状態へ戻す。
【0039】
管理者(操作者)が情報処理端末20において操作用プログラムを起動させると、表示装置21の画面21aには、
図9に示す駐車場の地図が操作用画像として表示される(ステップS11)。この地図では、倒伏状態の場合と起立状態の場合とで異なる表示態様(ハッチング、色など)で駐車管理装置10の各々のロック機構12の状態が表示される。
図9では、駐車管理装置10が起立状態の駐車スペース30は「ハッチングなし」、駐車管理装置10が倒伏状態の駐車スペース30は「ハッチング付き」で表される。表示装置21は、記録部26に記録された各駐車管理装置10のロック機構12の状態に基づいて各駐車スペース30の表示態様を決定し、
図9に示す操作用画像を画面21aに表示する。
【0040】
情報処理端末20では、画面21a上でカーソル等を動かしてクリックしたり、画面21aに対しタッチ操作したりすることで、複数の駐車スペース30の中から1つの駐車スペース30を選択し、操作対象の駐車管理装置10(操作対象装置)を選択することができる。
【0041】
ステップS12では、入力判定部24が、操作者の入力操作が駐車スペース30を選択する選択操作であるか否かを判定する。そして、選択操作であると判定された場合に、ステップS13において、入力判定部24が、操作者の次の入力操作が操作対象装置10のロック機構12の状態を切り替えるロック切替操作(倒伏状態であった場合は第1ロック切替操作、起立状態であった場合は第2ロック切替操作)であるか否かを判定する。例えば、情報処理端末20の画面21aには、ステップS12で選択された操作対象装置10のロック機構12の状態を切り替えるか否かを確認するウィンドウが表示される。操作者が「YES」ボタンを押すと、入力判定部24がロック切替操作であると判定する。なお、操作者が何れかの駐車スペース30の表示領域上でダブルクリックした場合に、その駐車スペース30が選択されてロック切替操作があったと判定してもよい(1つの入力操作に対しステップS12及びステップS13の判定を行ってもよい)。
【0042】
ステップS13でロック切替操作であると判定された場合、ステップS14において、通信制御部25が、ロック切替信号(操作対象装置10が倒伏状態であった場合は第1ロック切替信号、操作対象装置10が起立状態であった場合は第2ロック切替信号)を端末側通信部23に送信させる。そして、ステップS15において、記録部26では操作対象装置10のロック機構12の状態が最新の状態に上書きされる。表示装置21の画面21aでは、操作対象装置10の駐車スペース30の表示態様が変更される。
【0043】
なお、第1状態の場合と第2状態の場合とで異なる色で、駐車管理装置10の各々のロック機構12の状態を表してもよい。例えば、駐車管理装置10が起立状態の駐車スペース30は「青色」、駐車管理装置10が倒伏状態の駐車スペース30は「赤色」で表示してもよい。また、時間計測部(タイマー)により計測した倒伏状態の継続時間に応じて、駐車スペース30の色を変化させてもよい。例えば、駐車管理装置10が倒伏状態の継続時間が所定の時間未満(例えば8時間未満)の駐車スペース30は「黄色」で表し、駐車管理装置10が倒伏状態の継続時間が所定の時間以上(例えば8時間以上)の駐車スペース30は「赤色」で表してもよいし、倒伏状態の継続時間が長くなるに従って例えば1時間刻みで、「黄色」から「赤色」へ駐車スペース30の色を段階的に変化させてもよい。
【0044】
このように駐車スペース30の色を変化させることで、管理者は長時間に亘って使用されている駐車スペース30を把握できるため、無料で利用できる駐車場の管理に有用である。なお、駐車スペース30の色は、上述した色に限定されない。
【0045】
駐車場は、インターネットなどを利用して予め登録された車両のみが利用できるようにしてもよい。例えば、車両の登録項目としては、車種、ナンバー、所有者(又は会社名)などが挙げられる。登録制にすることで、情報処理装置20などのメモリーに車両毎の利用履歴(入庫日、入庫時刻、出庫時刻など)を残すことができ、利用回数などを把握できる。
【0046】
また、管理室付近からよく見えない駐車スペース30を有する駐車場(例えば広い駐車場)では、変形例1に記載したカメラ50を駐車場に設け、情報処理装置20で上述の表示切替操作をできるようにしてもよい。
【0047】
[7.その他の変形例]
上記実施の形態において、携帯端末20以外の情報処理端末の無線通信機能を用いて、駐車管理装置10を操作してもよい。
【0048】
上記実施の形態において、時間貸し駐車場の各駐車スペース30に駐車管理装置10を設置してもよい。この場合、駐車場の利用者が料金を入れる端末が、情報処理端末として用いられる。この端末に利用者が駐車スペース30の番号を入力した場合に、端末から、対応する駐車管理装置10へロック切替信号が無線で送信される。
【0049】
上記実施の形態において、身障者用の駐車スペース30に駐車管理装置10を設置してもよい。この場合、身障者又は妊婦が乗った車両だけが駐車スペース30に駐車できるように、役所や産婦人科などで利用者IDを発行し、その利用者IDが入力された携帯端末20だけが駐車管理装置10を操作できるようにすることができる。なお、複数の身障者用の駐車スペース30が隣り合って存在する場合、携帯端末20の画面21aに対するタッチ操作で、どの駐車スペース30に駐車するのかを選択できるようにしてもよい。例えば、携帯端末20の画面21aに、複数の駐車スペース30に対応した複数のボタンを表示してもよい。なお、複数の身障者用の駐車スペース30が隣り合って存在することを携帯端末20側で把握する方法として、携帯端末20から信号を受けた駐車管理装置10がその携帯端末20に対し情報を無線送信する方法などを用いることができる。
【0050】
上記実施の形態において、駐車管理装置10の管理サーバを設け、その管理サーバに対し駐車管理装置10がインターネットを介して自らのロック機構12の状態を送信してもよい。管理サーバは、複数の駐車管理装置10からロック機構12の状態を受信し、受信した情報に基づいて駐車スペース30の空き情報を作成する。例えば、駐車場を探す操作が行われた携帯端末20は、GPSを利用して携帯端末20の位置情報を取得し、その位置情報を管理サーバに送信する。管理サーバは、受信した位置情報に基づいて、携帯端末20付近に存在する駐車スペース30の空き情報を提供する。また、管理サーバは、インターネットを介して、駐車スペース30の使用者に対し、使用中の駐車スペース30の位置や使用時間、料金などの情報を提供してもよい。この場合、使用者が携帯端末20を操作して自ら情報を取得するようにしてもよいし、所定の時間置きに管理サーバから携帯端末20に情報を提供してもよい。
【0051】
上記実施の形態において、駐車管理装置10がカメラを内蔵していてもよい。例えば、駐車管理装置10は、駐車管理装置10に対し所定の範囲に存在する車両のナンバープレートを撮影して、画像解析により車両情報(ナンバー、車種(軽自動車か否かなど))を取得する。そして、取得情報に基づいて、起立状態から倒伏状態へ切り替えるか否か、又は、切り替えを許可するか否かを判定する。