特開2017-8267(P2017-8267A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-8267(P2017-8267A)
(43)【公開日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】カートリッジ洗浄剤
(51)【国際特許分類】
   C11D 17/04 20060101AFI20161216BHJP
   C11D 3/395 20060101ALI20161216BHJP
   C11D 3/386 20060101ALI20161216BHJP
   C11D 3/48 20060101ALI20161216BHJP
   C11D 3/37 20060101ALI20161216BHJP
   C11D 3/04 20060101ALI20161216BHJP
   C11D 3/10 20060101ALI20161216BHJP
   C11D 3/08 20060101ALI20161216BHJP
   A47L 15/44 20060101ALI20161216BHJP
【FI】
   C11D17/04
   C11D3/395
   C11D3/386
   C11D3/48
   C11D3/37
   C11D3/04
   C11D3/10
   C11D3/08
   A47L15/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-127830(P2015-127830)
(22)【出願日】2015年6月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000190736
【氏名又は名称】株式会社ニイタカ
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大▲崎▼ 健一
(72)【発明者】
【氏名】黒瀬 健
(72)【発明者】
【氏名】守屋 貴弘
【テーマコード(参考)】
3B082
4H003
【Fターム(参考)】
3B082CC01
4H003AB03
4H003AB45
4H003AC08
4H003AC23
4H003BA21
4H003BA27
4H003DA19
4H003EA12
4H003EA15
4H003EA16
4H003EA21
4H003EA25
4H003EB16
4H003EB30
4H003EB36
4H003EC01
4H003EE05
(57)【要約】
【課題】洗浄工程の初期段階で特殊な組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機内に供給することができ、その後、通常の組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機に供給することができるカートリッジ洗浄剤を提供すること。
【解決手段】内容物の供給口部を有する水不溶性の容器を、上記供給口部を下向きに設置し、上記供給口部へ水が噴射されて内容物を溶かしながら供給する方式の自動食器洗浄機用のカートリッジ洗浄剤であって、上記容器は、容器本体と中蓋体と外蓋体とからなり、上記内容物は、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄剤組成物と、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄性強化剤とからなり、上記容器本体には、上記洗浄剤組成物が収容されており、上記中蓋体には、上記洗浄性強化剤が収容されており、上記容器本体と上記中蓋体との間には、上記洗浄剤組成物又は上記洗浄性強化剤の移動を防止する仕切りが設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物の供給口部を有する水不溶性の容器を、前記供給口部を下向きに設置し、前記供給口部へ水が噴射されて内容物を溶かしながら供給する方式の自動食器洗浄機用のカートリッジ洗浄剤であって、
前記容器は、容器本体と中蓋体と外蓋体とからなり、
前記内容物は、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄剤組成物と、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄性強化剤とからなり、
前記容器本体には、前記洗浄剤組成物が収容されており、
前記中蓋体には、前記洗浄性強化剤が収容されており、前記容器本体と前記中蓋体との間には、前記洗浄剤組成物又は前記洗浄性強化剤の移動を防止する仕切りが設けられていることを特徴とするカートリッジ洗浄剤。
【請求項2】
前記中蓋体は、噴射水を通過させるための貫通孔が形成されるとともに、前記洗浄性強化剤を載置するための載置部を備え、前記戴置部には、洗浄液を容器外へ排水する開口部が形成されるとともに、前記洗浄性強化剤を前記中蓋体の内部に保持するための前記載置部を覆うカバー部を備えており、
前記外蓋体は、使用時まで容器内外の空間を遮断し、使用時に取り外すように構成され、フィルム状部材又は硬質部材からなる請求項1に記載のカートリッジ洗浄剤。
【請求項3】
前記中蓋体には、前記洗浄性強化剤の移動を規制するための区画部材が設けられている請求項1又は2に記載のカートリッジ洗浄剤。
【請求項4】
前記洗浄剤組成物と前記洗浄性強化剤との合計量に対する前記洗浄性強化剤の割合は、
0.1〜30質量%である請求項1〜3のいずれかに記載のカートリッジ洗浄剤。
【請求項5】
前記洗浄性強化剤は、酵素、キレート剤、酸素系漂白剤、漂白活性化剤、除菌剤、ペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤、高分子分散剤、及び、界面活性剤からなる群から選択された少なくとも一種の化合物を含有する請求項1〜4のいずれかに記載のカートリッジ洗浄剤。
【請求項6】
前記洗浄剤組成物を構成する洗浄成分は、界面活性剤、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、ケイ酸アルカリ金属塩、水溶性ポリマー及びキレート剤からなる群から選択された少なくとも一種を含有する請求項1〜5のいずれかに記載のカートリッジ洗浄剤。
【請求項7】
前記洗浄剤組成物と前記洗浄性強化剤には同じ成分が含まれている請求項1〜6のいずれかに記載のカートリッジ洗浄剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートリッジ洗浄剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人手不足、衛生管理等の観点から、ホテル又はレストラン等においては、自動食器洗浄機が用いられている。従来から、このような自動食器洗浄機において使用される洗浄剤組成物には、洗浄、漂白、殺菌等の様々な機能を発揮させるために様々な成分が含まれている。
【0003】
自動食器洗浄機に使用する洗浄剤組成物は、カートリッジ洗浄剤の形で使用されることが多い。
特許文献1、2にはカートリッジ洗浄剤の例が記載されている。
カートリッジ洗浄剤を用いて、食器等を洗浄する際には、供給口部を下向きにして自動食器洗浄機の洗浄剤固定部に固定する。
そして、噴射器より噴射された水が供給口部からカートリッジ内に入り、カートリッジ内の洗浄剤組成物を溶かして、洗浄剤組成物を含む洗浄剤溶液が供給口部から自動食器洗浄機に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭59−004480号公報
【特許文献2】特表平04−504271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2に記載されたような従来のカートリッジ洗浄剤では、カートリッジ内に収容された洗浄剤組成物の組成は均一であり、洗浄工程の初期段階から最終段階にわたって、同じ組成の洗浄剤組成物が自動食器洗浄機に供給される。
【0006】
カートリッジ洗浄剤を自動食器洗浄機による洗浄工程に用いる際に、洗浄工程の一部で、特殊な組成の洗浄剤溶液が自動食器洗浄機に供給されるようにして、その後、通常の組成の洗浄剤溶液が自動食器洗浄機に供給されるようにするという工程が求められることがある。
例えば、自動食器洗浄機の壁面に付着した微生物を除菌し、増殖を抑えることを目的として、除菌剤として機能する成分を洗浄工程の初期段階で供給することが要求されることがある。
また、自動食器洗浄機の壁面に付着したスケールを除去することを目的として、キレート剤を洗浄工程の初期段階で供給することが要求されることがある。
【0007】
従来のカートリッジ洗浄剤では、このような、洗浄工程の一部のみで特殊な組成の洗浄剤溶液を供給することが必要とされる用途には対応できておらず、洗浄工程の一部で、別途作業者が必要な成分を手で投入するといった作業を必要としており、自動食器洗浄機を用いた自動洗浄という本来的には手間のかからない工程の趣旨に反する操作が行われていた。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、洗浄工程の初期段階で特殊な組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機内に供給することができ、その後、通常の組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機に供給することができるカートリッジ洗浄剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のカートリッジ洗浄剤は、内容物の供給口部を有する水不溶性の容器を、上記供給口部を下向きに設置し、上記供給口部へ水が噴射されて内容物を溶かしながら供給する方式の自動食器洗浄機用のカートリッジ洗浄剤であって、上記容器は、容器本体と中蓋体と外蓋体とからなり、上記内容物は、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄剤組成物と、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄性強化剤とからなり、上記容器本体には、上記洗浄剤組成物が収容されており、上記中蓋体には、上記洗浄性強化剤が収容されており、上記容器本体と上記中蓋体との間には、上記洗浄剤組成物又は上記洗浄性強化剤の移動を防止する仕切りが設けられていることを特徴とする。
【0010】
なお、本発明における固形体とは、洗浄剤組成物においては、直径5cm以上の球状又はそれと同等の体積のものを80質量%以上含むものをいい、洗浄性強化剤においては直径5mm以上の球状又はそれと同等の体積のものを80質量%以上含むものをいう。また、粒状体とは、上記した固形体の条件に該当せず、直径0.1mm以上の球状又はそれと同等の体積のものを80質量%以上含むものをいい、粉状体とは、直径0.1mm以上の球状又はそれと同等の体積のものが80質量%未満であるものをいう。
本発明における洗浄剤組成物、洗浄性強化剤の剤形は、いずれも、粉状体よりも粒状体が好ましく、粒状体よりも固形体がより好ましい。固形体であると洗浄剤組成物と洗浄性強化剤の分離が最も容易に達成される。
【0011】
本発明のカートリッジ洗浄剤では、容器本体には洗浄剤組成物が収容され、中蓋体には洗浄性強化剤が収容されている。本発明のカートリッジ洗浄剤内に水を噴射すると、水は容器本体内の洗浄剤組成物を溶かし、洗浄剤組成物が溶解した溶液が中蓋体に入り、中蓋体内の洗浄性強化剤を溶かして、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤が共に含まれた特殊な組成の洗浄剤溶液が自動食器洗浄機内に供給されることになる。
【0012】
カートリッジ洗浄剤内に水を噴射していき、中蓋体内の洗浄性強化剤が全て消費されると、以後は洗浄剤組成物のみが含まれた通常の組成の洗浄剤溶液が自動食器洗浄機内に供給されることになる。
すなわち、本発明のカートリッジ洗浄剤を使用すると、カートリッジ洗浄剤を自動食器洗浄機に設置した後、洗浄工程の初期段階で洗浄剤組成物と洗浄性強化剤が共に含まれた特殊な組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機内に供給することができ、初期段階以後は通常の組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機内に供給することができる。
洗浄剤溶液の組成が切り替わる過程で特別な操作が必要なわけではないため、余計な手間をかけることなく、洗浄工程の初期段階で洗浄剤組成物と洗浄性強化剤が共に含まれた特殊な組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機内に供給することができる。
【0013】
このような特性を発揮させるためには、カートリッジ洗浄剤内に水を噴射していった際に、中蓋体内の洗浄性強化剤が先に全て消費されるように、カートリッジ洗浄剤の中蓋体内に収容させる洗浄性強化剤の量、及び、洗浄性強化剤の水への溶解性を調整しておくことが好ましい。
【0014】
本発明のカートリッジ洗浄剤では、上記中蓋体は、噴射水を通過させるための貫通孔が形成されるとともに、上記洗浄性強化剤を載置するための載置部を備え、上記戴置部には、洗浄液を容器外へ排水する開口部が形成されるとともに、上記洗浄性強化剤を上記中蓋体の内部に保持するための上記載置部を覆うカバー部を備えており、上記外蓋体は、使用時まで容器内外の空間を遮断し、使用時に取り外すように構成され、フィルム状部材又は硬質部材からなることが望ましい。
【0015】
本発明のカートリッジ洗浄剤では、内容物を空間的に遮断する部材が必要であるとともに、噴射水を通過させ、洗浄剤組成物及び洗浄性強化剤と接触した洗浄液を容器外に排出するための部材も必要となる。そのため、本発明のカートリッジ洗浄剤では、噴射水を通過させるための貫通孔及び洗浄液を容器外へ排水する開口部が形成された中蓋体と使用時まで容器内外の空間を遮断する外蓋体とが設けられている。
上記中蓋体は、容器本体に固定されていても良いし、脱着可能でも良い。また、上記貫通孔は、大きい1つの貫通孔であってもよく、小さい複数の貫通孔が形成されていてもよい。必要であれば内容物が取り付けの際こぼれないよう、水溶性のフィルムを貼りつけてもよい。
【0016】
本発明のカートリッジ洗浄剤において、上記中蓋体には、上記洗浄性強化剤の移動を規制するための区画部材が設けられていることが望ましい。
区画部材により洗浄性強化剤の移動を規制することにより、各洗浄性強化剤を均一に溶解させることができる。
【0017】
本発明のカートリッジ洗浄剤において、上記洗浄剤組成物と上記洗浄性強化剤との合計量に対する上記洗浄性強化剤の割合は、0.1〜30質量%であることが望ましく、0.5〜10質量%であることがより望ましい。
洗浄性強化剤の量が上記範囲であると、洗浄剤組成物に対する量が少ないために早い段階で洗浄性強化剤が消費される。すなわち、洗浄工程におけるかなり初期段階のみにおいて洗浄性強化剤を自動食器洗浄機内に供給することができる。
【0018】
本発明のカートリッジ洗浄剤において、上記洗浄性強化剤は、酵素、キレート剤、酸素系漂白剤、漂白活性化剤、除菌剤、ペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤、高分子分散剤、及び、界面活性剤からなる群から選択された少なくとも一種の化合物を含有することが望ましい。
これらの化合物は、洗浄性強化剤として、洗浄工程の初期段階で使用するとそれぞれ固有の効果が得られるため、本発明のカートリッジ洗浄剤における洗浄性強化剤として適している。各化合物を使用した場合に得られる固有の効果については後で詳しく説明する。
【0019】
本発明のカートリッジ洗浄剤において、上記洗浄剤組成物を構成する洗浄成分は、界面活性剤、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、ケイ酸アルカリ金属塩、水溶性ポリマー及びキレート剤からなる群から選択された少なくとも一種を含有することが望ましい。
洗浄剤組成物が上記のような成分からなると、自動食器洗浄機用のカートリッジ洗浄剤として充分な洗浄力が得られる。
【0020】
本発明のカートリッジ洗浄剤においては、上記洗浄剤組成物と上記洗浄性強化剤には同じ成分が含まれていることが望ましい。
同じ成分が含まれている場合、洗浄工程の初期段階ではその成分の濃度を高くして、初期段階終了後にはその成分の濃度を初期段階よりも低くして洗浄を行うことができる。そのような濃度変化をつけることが有効な洗浄対象物に対しては、本発明のカートリッジ洗浄剤は特に好適に使用できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明のカートリッジ洗浄剤では、洗浄工程の初期段階で特殊な組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機内に供給し、その後、通常の組成の洗浄剤溶液を自動食器洗浄機に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明のカートリッジ洗浄剤を構成する容器の一実施例を模式的に示す説明図である。
図2図2は、本発明のカートリッジ洗浄剤を構成する中蓋体の一実施例を模式的に示す概念図である。
図3図3は、本発明のカートリッジ洗浄剤の一実施例を模式的に示す概念図である。
図4図4は、本発明のカートリッジ洗浄剤の別の実施例を模式的に示す概念図である。
図5図5は、本発明のカートリッジ洗浄剤のさらに別の実施例を模式的に示す概念図である。
図6図6は、本発明のカートリッジ洗浄剤のさらに別の実施例を模式的に示す概念図である。
図7図7(a)は、本発明のカートリッジ洗浄剤を構成する中蓋体の別の実施例を模式的に示す概念図であり、図7(b)は、図7(a)に示す中蓋体に固形体の洗浄性強化剤を収容した状態を模式的に示す概念図であり、図7(c)は、図7(a)に示す中蓋体の裏面に外蓋体としてのフィルム部材を接着した状態を模式的に示す概念図である。
図8図8は、本発明のカートリッジ洗浄剤のさらに別の実施例を模式的に示す概念図である。
図9図9(a)〜(c)は、本発明のカートリッジ洗浄剤に水を噴射した際に得られる洗浄剤溶液を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
【0024】
本発明のカートリッジ洗浄剤は、内容物の供給口部を有する水不溶性の容器を、上記供給口部を下向きに設置し、上記供給口部へ水が噴射されて内容物を溶かしながら供給する方式の自動食器洗浄機用のカートリッジ洗浄剤であって、上記容器は、容器本体と中蓋体と外蓋体とからなり、上記内容物は、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄剤組成物と、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄性強化剤とからなり、上記容器本体には、上記洗浄剤組成物が収容されており、上記中蓋体には、上記洗浄性強化剤が収容されており、上記容器本体と上記中蓋体との間には、上記洗浄剤組成物又は上記洗浄性強化剤の移動を防止する仕切りが設けられていることを特徴とする。
【0025】
本発明のカートリッジ洗浄剤は、従来の技術でも記載したように、ホテル又はレストラン等で用いられている自動食器洗浄機用のカートリッジ洗浄剤である。
本発明のカートリッジ洗浄剤では、洗浄剤組成物は容器本体に収容されており、洗浄性強化剤は中蓋体に収容されており、上記容器本体と上記中蓋体との間には、上記洗浄剤組成物又は洗浄性強化剤の移動を防止する仕切りが設けられているが、その実施形態として次のものが考えられる。
【0026】
以下、本発明のカートリッジ洗浄剤の実施形態について説明する。
本発明のカートリッジ洗浄剤では、中蓋体に洗浄性強化剤が収容されている。洗浄性強化剤は、洗浄工程の初期段階において供給されることによって効果を発揮する成分である。
洗浄性強化剤に含まれる成分の例としては、酵素、キレート剤、酸素系漂白剤、漂白活性化剤、ペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤、高分子分散剤、及び、界面活性剤が挙げられる。
以下、各洗浄性強化剤のさらなる具体例及び各洗浄性強化剤を使用することにより得られる効果について説明する。
【0027】
洗浄性強化剤に含まれる成分が酵素である場合、酵素の例としては、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ等が好ましい。これらの酵素のうち1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
洗浄性強化剤として酵素を使用すると、洗浄工程の初期段階において、自動食器洗浄機の内面に付着した有機物を分解除去することができる。また、洗浄工程の初期段階で洗浄剤溶液中の有機物を分解することができる。さらに、洗浄剤溶液の洗浄力をさらに高め、洗浄工程の初期段階で有機物汚れを食器から取り除くことができる。
【0028】
洗浄性強化剤に含まれる成分がキレート剤である場合、キレート剤の例としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、エチレンジアミンコハク酸(EDDS)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、トリポリリン酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸及びこれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)等が好ましい。これらのキレート剤のうち1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
洗浄性強化剤としてキレート剤を使用すると、洗浄工程の初期段階において、自動食器洗浄機の内面に付着したスケールを除去することができる。また、洗浄剤溶液の洗浄力をさらに高め、洗浄工程の初期段階でミネラル汚れや乳成分汚れ、口紅汚れを食器から取り除くことができる。
【0029】
洗浄性強化剤に含まれる成分が酸素系漂白剤である場合、酸素系漂白剤の例としては、過炭酸ナトリウムが挙げられる。
洗浄性強化剤として酸素系漂白剤を使用すると、洗浄工程の初期段階において、自動食器洗浄機の内面に付着した有機物を分解除去することができる。また、洗浄剤溶液の洗浄力をさらに高め、洗浄工程の初期段階で色素汚れ、有機物汚れを食器から取り除くことができる。
【0030】
洗浄性強化剤に含まれる成分が漂白活性化剤である場合、漂白活性化剤の例としては、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)が挙げられる。
酸素系漂白剤を含む洗浄剤と組み合わせて洗浄性強化剤として漂白活性化剤を使用すると、洗浄工程の初期段階において、自動食器洗浄機の内面に付着した有機物を分解除去することができる。また、洗浄剤溶液の洗浄力をさらに高め、洗浄工程の初期段階で色素汚れ、有機物汚れを食器から取り除くことができる。
【0031】
洗浄性強化剤に含まれる成分が除菌剤である場合、除菌剤の例としては、アルキルイミダゾリン、ビグアナイド誘導体(ポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩等)、カチオン界面活性剤(アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチル塩化ベンザルコニウム。塩はハロゲン化物、とくに塩化物、臭化物が好ましい)、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、アルキルジアミノエチルグリシン塩酸塩、アルキルジアミノエチルグリシンナトリウム、ベンズイソチアゾロン、2−(チオシアノメチルチオ)ベンズチアゾール、パラベン等が挙げられる。これらの除菌剤のうち1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
洗浄性強化剤として除菌剤を使用すると、洗浄工程の初期段階において、自動食器洗浄機の内面に付着した微生物を除菌し、増殖を抑えることができる。また、洗浄工程の初期段階において洗浄剤溶液中の微生物を除菌し、増殖を抑えることができる。
【0032】
ペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤は、ペルオキソ一硫酸水素カリウムと塩化ナトリウムの混合物であり、水があるとペルオキソ一硫酸水素カリウムと塩化ナトリウムが反応して次亜塩素酸を発生し、次亜塩素酸による殺菌、漂白作用が発揮される。
本発明のカートリッジ洗浄剤において洗浄性強化剤に含まれる成分がペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤である場合は、2通りの態様がある。
ペルオキソ一硫酸水素カリウムと塩化ナトリウムが共に中蓋体内に収容されていてもよいし、ペルオキソ一硫酸水素カリウムが中蓋体に収容され、塩化ナトリウムが容器本体内で洗浄剤組成物と共に収容されていてもよい。いずれの態様でも、カートリッジ洗浄剤に噴射水が噴射されるとペルオキソ一硫酸水素カリウムと塩化ナトリウムが混合された水溶液が生成し、ペルオキソ一硫酸水素カリウムと塩化ナトリウムが反応して次亜塩素酸を発生し、次亜塩素酸による殺菌、漂白作用が発揮される。
本発明のカートリッジ洗浄剤では洗浄工程の初期段階でペルオキソ一硫酸水素カリウムと塩化ナトリウムが反応して次亜塩素酸を発生するが、初期段階以後はこの反応が生じなくなることを想定している。そのため、カートリッジ洗浄剤内にはペルオキソ一硫酸水素カリウムと塩化ナトリウムが当量で含まれていることが望ましいが、ペルオキソ一硫酸水素カリウムが中蓋体に収容され、塩化ナトリウムが容器本体内で洗浄剤組成物と共に収容されている場合には、中蓋体内のペルオキソ一硫酸水素カリウムが先に消費され、塩化ナトリウムが余る形になる。そのため、ペルオキソ一硫酸水素カリウムと塩化ナトリウムが共に中蓋体内に収容されている形態の方が望ましい。
洗浄性強化剤としてペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤を使用すると、洗浄工程の初期段階において、自動食器洗浄機の内面に付着した有機物を分解除去することができる。また、洗浄剤溶液の洗浄力をさらに高め、洗浄工程の初期段階において色素汚れ、有機物汚れを食器から取り除くことができる。
【0033】
洗浄性強化剤に含まれる成分が高分子分散剤である場合、高分子分散剤の例としては、ポリアクリル酸、ポリアコニット酸、ポリイタコン酸、ポリシトラコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン酸、ポリメタコン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、ポリビニルホスホン酸、スルホン化ポリマレイン酸、無水マレイン酸ジイソブチレン共重合体、無水マレイン酸スチレン共重合体、無水マレイン酸メチルビニルエーテル共重合体、無水マレイン酸エチレン共重合体、無水マレイン酸エチレンクロスリンク共重合体、無水マレイン酸アクリル酸共重合体、無水マレイン酸酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸アクリロニトリル共重合体、無水マレイン酸アクリル酸エステル共重合体、無水マレイン酸ブタジエン共重合体、無水マレイン酸イソプレン共重合体、無水マレイン酸と一酸化炭素から誘導されるポリ−β−ケトカルボン酸、イタコン酸、エチレン共重合体、イタコン酸アコニット酸共重合体、イタコン酸マレイン酸共重合体、イタコン酸アクリル酸共重合体、マロン酸メチレン共重合体、イタコン酸フマール酸共重合体、エチレングリコールエチレンテレフタレート共重合体、ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体、これらの金属塩等があげられる。これらの高分子分散剤のうち1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
洗浄性強化剤として高分子分散剤を使用すると、洗浄工程の初期段階において、自動食器洗浄機の内面にスケールが生じるのを抑制することができる。また、洗浄工程の初期段階において洗浄剤溶液の洗浄力をさらに高め、微粒子汚れを食器から取り除くことができる。さらに、洗浄工程の初期段階において汚れを洗浄剤溶液中にとりこみやすくし、洗浄剤溶液中に移行した汚れが食器に再付着するのを防ぐことができる。
【0034】
洗浄性強化剤に含まれる成分が界面活性剤である場合、界面活性剤の例としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤が好ましく用いられるが、両性界面活性剤を用いてもよい。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、プルロニック型ブロックポリマー、リバースプルロニック型ブロックポリマー、テトロニック型ブロックポリマー、リバーステトロニック型ブロックポリマー、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシエチレンメチルエーテル脂肪酸エステル、及び、ポリオキシアルキレンアルキルアミンからなる群から選択される1又は2以上の非イオン性界面活性剤を挙げることができる。
アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホメチルエステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルアミノベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルアミノスルホベタイン等が挙げられる。
これらの界面活性剤のうち1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
洗浄性強化剤として界面活性剤を使用すると、洗浄工程の初期段階において、自動食器洗浄機の内面に付着した汚れを除去することができる。また、洗浄工程の初期段階において洗浄剤溶液の洗浄力をさらに高め、微粒子汚れや油脂汚れを食器から取り除くことができる。
【0035】
本発明のカートリッジ洗浄剤において、容器本体に収容される洗浄剤組成物を構成する洗浄成分としては、界面活性剤、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、ケイ酸アルカリ金属塩、水溶性ポリマー及びキレート剤からなる群から選択された少なくとも一種を含有していることが望ましい。
また、洗浄剤組成物中に、洗浄性強化剤に含まれる成分の例として挙げた、酵素、キレート剤、酸素系漂白剤、漂白活性化剤、ペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤、高分子分散剤、及び、界面活性剤が含まれていてもよい。
【0036】
本発明のカートリッジ洗浄剤を構成する洗浄剤組成物に含まれる界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤、アニオン界面活性剤が好ましく用いられるが、両性界面活性剤を用いてもよい。具体的には、洗浄性強化剤として使用可能なものとして挙げた界面活性剤を使用することができる。
【0037】
本発明のカートリッジ洗浄剤を構成する洗浄剤組成物に含まれるアルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられ、ケイ酸アルカリ金属塩としては、例えば、オルソケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムの5水塩又は9水塩等が挙げられ、キレート剤としては、例えば、アミノカルボン酸塩(メチルグリシン二酢酸塩、グルタミン酸二酢酸塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩)、有機酸(クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸)等が挙げられる。塩としてのキレート剤は、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。水溶性ポリマーとしては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸またはマレイン酸の単独あるいはコポリマー、さらにはそれらとオレフィンとのポリマー、さらに側鎖にスルホン基を有するものといったものが挙げられる。それらが塩である場合は、ナトリウム塩、カリウム塩、エタノールアミン塩が特に好適に用いられる。
【0038】
これら界面活性剤、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、ケイ酸アルカリ金属塩、水溶性ポリマー、キレート剤は、それぞれ単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
キレート剤としてのリン酸塩は、配合しないか少量にとどめ、上記非リン酸塩系のキレート剤を主とすることで環境負荷の低減を図ることが望ましい。
【0039】
本発明のカートリッジ洗浄剤において、洗浄剤組成物は、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなり、洗浄性強化剤は、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなり、上記中蓋体に上記洗浄性強化剤が収容されるとともに、上記容器本体に上記洗浄剤組成物が収容されている。
【0040】
図1は、本発明の実施形態に係るカートリッジ洗浄剤を構成する容器の一実施例を模式的に示す説明図である。図2は、図1に示すカートリッジ洗浄剤を構成する中蓋体の一実施例を模式的に示す概念図である。
【0041】
図1に示したように、本実施形態に係るカートリッジ洗浄剤10を構成する容器は、容器本体11と中蓋体12と外蓋体13とからなる。
容器本体11は、円筒容器の下部が次第に縮径していく、所謂、ロート形状となっており、最下部の径の小さい筒部材11aには、中蓋体12をねじ込むためのねじ110aが形成されている。図示はしていないが、本発明では、筒部材11aは、ねじ込みでなく爪構造によるはめ込み式で中蓋体を固定するようになっていてもよい。
【0042】
中蓋体12は、有底円筒形状であり、底部12bには、噴射水を通過させるための円筒部材12dと、洗浄剤組成物20及び洗浄性強化剤21(図3参照)が溶解した洗浄剤溶液を通過させるための開口部12aが2個設けられており、中蓋体12の円筒部分12cの内壁には、容器本体11の筒部材11aにねじ込むためのねじ120aが設けられている。
開口部12a及び底部12bを含む、洗浄性強化剤を載置するための部分が中蓋体12における載置部である。
なお、図2には開口部12aは2個示しているが、開口部12aの数は1個ないし2個以上であってもよい。
中蓋体12は、筒部材11aに嵌め込むことにより固定されればよいので、容器本体11の筒部材11aや中蓋体12にねじ110aやねじ120aが設けられていなくてもよい。その場合には、中蓋体12に爪部を形成し、筒部材11aの方に爪の受け構造が形成されていれば中蓋体12を嵌め込んだ後、固定することができる。
【0043】
また、この中蓋体12は、さらに内筒12eが設けられており、内筒12eの内部に洗浄性強化剤21を収容できるように構成されており、洗浄性強化剤21を内筒12eの内部に収容した状態で保持するために円環形状のカバー部14が設けられている。
中蓋体12を構成するカバー部14は、円筒部材12dと重なる部分を除いて、水が通過することができるように網状または板状で開口部を有する部材14aにより構成されており、縁部には、網状または板状で開口部を有する部材14aを支持、固定するための支持部材14bが配設されている。そして、図示はしていないが、中蓋体12の内部に洗浄性強化剤21が収容された状態で、支持部材14bが内筒12eの上面周囲に接着剤を介して貼り付けられるか、爪状の構造などで固定され、中蓋体12の内部(内筒12eの内部)に洗浄性強化剤21が保持され、上部に存在する洗浄剤組成物20と分離状態とすることができる。
【0044】
なお、中蓋体は洗浄性強化剤が保持され、噴射水が通過する構造となっていれば、上記構造に限定されない。従って、カバー部14に円筒部材12dや内筒12eが結合していてもよく、円筒部材12dや内筒12eが他の部材から独立した部材であってもよく、内筒12eが無い構造でもよい。
また、洗浄性強化剤が粒状体、固形体である場合には、カバー部14は、それに対応した洗浄性強化剤が漏れない程度の粗さの網状体であればよく、洗浄性強化剤が漏れなければ、円筒部材12dや内筒12eに、スリットが形成されていてもよく、メッシュ状であってもよく、適度の間隔でフレームが形成されたものであってもよい。また、内筒12eの代わりに棒状のものが設けられていてもよい。
また、容器本体と中蓋体と外蓋体は、2つ以上の部材が一体成形されたものであってもよい。具体的には、例えば、中蓋とカバー部、中蓋と外蓋部をヒンジで結合した構造であってもよい。
【0045】
外蓋体13は、使用時まで容器内外の空間を遮断する役割を果たすものであり、使用時には、取り外すように構成されている。
図1では、外蓋体13にも、ねじ130aが設けられ、中蓋体12にねじ込むように構成されているが、中蓋体と同様に、ねじ130aは設けず、中蓋体12に爪受け構造を形成し、外蓋体13に浅い爪を形成し嵌め込むようにしてもよい。
【0046】
容器本体11と中蓋体12と外蓋体13とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等のプラスチックからなるが、特に、外蓋体13は、嵌め込む形式のものが好ましく、そのためには、硬質部材が好ましい。
なお、外蓋体13は、フィルム状部材により構成され、使用時にはがすことが可能な接着剤により中蓋体12に接着されていてもよい。
【0047】
図3は、本発明のカートリッジ洗浄剤の一実施例を模式的に示す概念図である。
この実施例では、洗浄剤組成物20は、容器本体11の形状で固化した固形体であり、一方、洗浄性強化剤21は、粉状体からなり、粉状体からなる洗浄性強化剤21は、中蓋体12の内部に載置されており、カバー部14により中蓋体12の外に飛散しない構成となっている。なお、洗浄性強化剤21は、粉状体であるので、底部12bに設けられた開口部12aから飛散しないよう、開口部12aにも目の細かい網状部材が設けられている。
図3に示すカートリッジ洗浄剤10では、洗浄剤組成物20と洗浄性強化剤21とは、カバー部14で分離されており、水に溶解した洗浄性強化剤21と洗浄剤組成物20とを良好に洗浄剤溶液中に供給することができる。なお、図3では、わかりにくいが、洗浄剤組成物20は、当然、円筒部材12dの内部には、収容されていない。図4図6のカートリッジ洗浄剤でも同様である。
【0048】
図4は、本発明のカートリッジ洗浄剤の別の実施例を模式的に示す概念図である。
この実施例では、洗浄剤組成物22は、粒状体であり、一方、洗浄性強化剤23は、所定形状に成形された固形体からなり、固形体からなる洗浄性強化剤23は、中蓋体12の内部に載置されており、カバー部14によりその内部に保持されている。
図4に示すカートリッジ洗浄剤15でも、洗浄剤組成物22と洗浄性強化剤23とは、カバー部14で分離されており、直接接触することはない。
【0049】
図5は、本発明のカートリッジ洗浄剤のさらに別の実施例を模式的に示す概念図である。
この実施例では、洗浄剤組成物22及び洗浄性強化剤24は、ともに粒状体であるが、粒状体からなる洗浄性強化剤24は、中蓋体12の内部に載置されており、カバー部14によりその内部に保持されている。図5に示すカートリッジ洗浄剤16でも、洗浄剤組成物22と洗浄性強化剤24とはカバー部14により分離されており、直接接触することはない。
【0050】
図6は、本発明のカートリッジ洗浄剤のさらに別の実施例を模式的に示す概念図である。
この実施例では、洗浄剤組成物22は、粒状体であり、一方、洗浄性強化剤21は、粉状体であり、粉状体からなる洗浄性強化剤21は、中蓋体12の内部に載置されており、カバー部14によりその内部に保持されている。図6に示すカートリッジ洗浄剤17でも、洗浄剤組成物22と洗浄性強化剤21とはカバー部14により分離されており、直接接触することはない。
このように、洗浄性強化剤と洗浄剤組成物とは、中蓋体を構成するカバー部により分離されており、洗浄性強化剤と洗浄剤組成物とが直接接触することはない。
【0051】
図7(a)は、本発明のカートリッジ洗浄剤を構成する中蓋体の別の実施例を模式的に示す概念図であり、図7(b)は、図7(a)に示す中蓋体に固形体の洗浄性強化剤を収容した状態を模式的に示す概念図であり、図7(c)は、図7(a)に示す中蓋体の裏面に外蓋体としてのフィルム部材を接着した状態を模式的に示す概念図である。
【0052】
図7(a)に示す中蓋体32は、有底円筒形状であり、底部32bには、噴射水を通過させるための円筒部材32dと、洗浄剤組成物20(図8参照)及び洗浄性強化剤23(図7(b)参照)が溶解した洗浄液を通過させるための開口部32aが設けられており、中蓋体32の円筒部分32cの内壁には、容器本体11の筒部材11aにねじ込むためのねじ320aが設けられている。
開口部32a及び底部32bを含む、洗浄性強化剤を載置するための部分が中蓋体32における載置部である。
底部32bは網目形状となっており、多数の開口部32aが形成されている。底部32bが網目形状であり多数の開口部32aが形成されていると、洗浄剤溶液が中蓋体の底部を通過しやすく、均一に排出されるという利点がある。
【0053】
また、この中蓋体32には、さらに内筒32eが設けられており、内筒32eの内部に洗浄性強化剤23を収容できるように構成されている(図7(b)参照)。
この中蓋体32に収容する洗浄性強化剤としては、底部32bの網目形状の開口部32aから落下することのない大きさの固形体の洗浄性強化剤23であることが望ましい。
また、中蓋体32の内筒32e内には、固形体の洗浄性強化剤23の移動を規制するための区画部材32fが複数箇所に設けられていて、内筒32e内の空間が区画されている。区画部材32fの間隔は、区画部材32fの間に固形体の洗浄性強化剤が入るように定めることが望ましい。このように固形体の洗浄性強化剤23の移動を規制することにより、各洗浄性強化剤を均一に溶解させることができる。
【0054】
また、区画部材32fによる区画は、内筒32e内の空間を完全に区画するのではなく、緩く区画することが望ましい。「緩く」というのは、区画部材32fにより固形体の洗浄性強化剤23の移動が規制される程度に内筒32e内の空間が区画されている一方、区画部材32fと内筒32eの内壁の間、及び/又は、区画部材32fと円筒部材32dの外壁の間に空間を設けて、水や洗浄液等の液体が内筒32eの間で自由に移動できる状態のことを意味する。このような状態であると、水、洗浄液等の液体が特定の部位に噴射されたとしても、液体が内筒32eの中で偏ることがないので、特定の洗浄性強化剤23のみが溶解することが防止される。
【0055】
また、図7(b)に示すように、洗浄性強化剤23を内筒32eの内部に収容した状態で保持するために円環形状のカバー部34が設けられている。
カバー部34の役割は図2に示すカバー部14と同様であるが、図7(b)にはカバー部の形態として開口部34aの形状が異なるカバー部を示している。また、カバー部34には図2に示すカバー部14の支持部材に相当する部位は存在していない。
また、図示していないが、円筒部材32dの上面に段付きを設け、段付きとカバー部34の中央の貫通孔34cがかみ合うようにしてカバー部34の位置ずれを防止するようにしてもよい。
また、中蓋体32に設けていた区画部材32fに代えてカバー部34の中蓋体側になる面に区画部材を設けて、カバー部34を被せた際に内筒32e内の空間を区画できるようにしてもよい。
【0056】
図7(c)には図7(a)に示す中蓋体32の裏面に外蓋体としてのフィルム部材33を接着した状態を示している。
フィルム部材33は、カートリッジ洗浄剤の使用時に剥がすことが可能な接着剤により中蓋体32に接着されていてもよい。フィルム部材33は、接着剤が塗布されていない突出部33aを手で掴んで剥がすことができる。また、フィルム部材を水溶性フィルムとしておき、水が触れることによってフィルム部材が溶解してなくなるようにしておいてもよい。
【0057】
図8は、本発明のカートリッジ洗浄剤のさらに別の実施例を模式的に示す概念図である。
図8に示すカートリッジ洗浄剤18は、図3に示すカートリッジ洗浄剤において中蓋体及びカバー部として図7(b)に示す中蓋体32及びカバー部34を使用し、固形体の洗浄性強化剤23を中蓋体32の内部に載置している。また、中蓋体32の裏面には外蓋体としてのフィルム部材33を接着している。
この実施形態でも洗浄性強化剤と洗浄剤組成物とは、中蓋体を構成するカバー部により分離されており、洗浄性強化剤と洗浄剤組成物とが直接接触することはない。また、外蓋体としてのフィルム部材により、使用時まで容器内外の空間が遮断されている。
【0058】
本発明のカートリッジ洗浄剤を用いて、洗浄工程の初期段階で特殊な組成の洗浄剤溶液を供給することができる様子を、図面を使用して説明する。
図9(a)〜(c)は、本発明のカートリッジ洗浄剤に水を噴射した際に得られる洗浄剤溶液を模式的に示す断面図である。
カートリッジ洗浄剤は図8に示す形態のカートリッジ洗浄剤18とする。
【0059】
図9(a)はカートリッジ洗浄剤を自動食器洗浄機に設置した直後、すなわち、洗浄工程の初期段階での様子を模式的に示している。
カートリッジ洗浄剤を使用する際には、噴射水60が円筒部材32dの間の空間を通過して、容器本体に収容された洗浄剤組成物20に到達し、洗浄剤組成物20が溶解した洗浄剤溶液61が生成する。
洗浄剤溶液61はカバー部34の開口部34aから中蓋体32の中に入り、洗浄性強化剤23を溶解させて、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤を含む洗浄剤溶液62が生成する。
この洗浄剤溶液62が中蓋体32底部の開口部32aから下に落ちて自動食器洗浄機の洗浄タンク内へ流れ、洗浄工程の初期段階において、洗浄性強化剤を多量に含む、特殊な組成の洗浄剤溶液が自動食器洗浄機に導入される。
【0060】
図9(b)は図9(a)に示す段階からしばらく経った段階での様子を模式的に示している。噴射水60の噴射に伴い、洗浄剤組成物20と洗浄性強化剤23は溶解していきその量は減っていく。洗浄性強化剤の量が少なくなるにつれ、最終的に得られる洗浄剤溶液に含まれる洗浄性強化剤の量は少なくなる。図9(b)では洗浄剤溶液63のハッチングを図9(a)に示す洗浄剤溶液62のハッチングより薄くすることで洗浄剤溶液に含まれる洗浄性強化剤の量の違いを模式的に示している。
【0061】
図9(c)は、洗浄性強化剤がすべて溶解して消費されたあとの様子を模式的に示している。噴射水60の噴射に伴い、洗浄剤組成物20が溶解した洗浄剤溶液61が生成する。そして、この洗浄剤溶液61がそのまま最終的に得られる洗浄剤溶液として自動食器洗浄機の洗浄タンク内へ流れる。すなわち、洗浄工程の初期段階の後においては、洗浄性強化剤を含まない通常の組成の洗浄剤溶液が自動食器洗浄機に導入される。
【0062】
本発明のカートリッジ洗浄剤において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤には同じ成分が含まれていてもよい。同じ成分が含まれている場合は、洗浄工程の初期段階ではその成分の濃度を高くして、初期段階終了後にはその成分の濃度を初期段階よりも低くして洗浄を行うことができる。そのような濃度変化をつけることが有効な洗浄対象物に対しては、本発明のカートリッジ洗浄剤は特に好適に使用できる。
【0063】
また、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤には、一般的な洗浄剤組成物の調製に用いられる無機塩類、賦形剤、滑剤、結合助剤等を、特性に支障のない範囲で配合してもよい。これらの成分の例としては、無水硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウム・10水和物(芒硝)、硫酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、二酸化ケイ素(シリカ)等が挙げられる。
【0064】
洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、0.1〜30質量%であることが望ましく、0.5〜10質量%であることがより望ましい。
洗浄性強化剤の割合が相対的に少なくなるようにすることで、洗浄工程における初期段階において洗浄性強化剤を自動食器洗浄機内に供給することができる。
【0065】
洗浄剤組成物を製造する際には、まず、水及び水以外の洗浄剤組成物の原料を撹拌混合し、スラリー液を調製した後、上記スラリー液をカートリッジ洗浄剤を構成する容器本体に投入し、冷却して固化させる。
【0066】
具体的には、まず、水に水以外の洗浄剤組成物の原料を加えた後、30〜90℃に維持し、攪拌することにより、水及び洗浄剤組成物を含むスラリー液を調製する。
水以外の洗浄剤組成物の原料の投入量は、上記スラリー液の全量に対して50〜95質量%が望ましい。これにより、洗浄力が充分に高い洗浄剤組成物が得られる。
【0067】
次に、上記スラリー液を容器本体に投入し、その後、上記スラリー液を常温で1〜24時間放置して固化させ、容器本体の形状に固化された固形体からなる洗浄剤組成物を製造する。上記スラリーを別の所定形状の容器に投入して固化させれば、その容器の形状の固形体となる。
粒状体からなる洗浄剤組成物を作製する際には、洗浄剤組成物の原料としてアルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム等)、炭酸塩(炭酸ナトリウム等)、ケイ酸アルカリ金属塩(メタケイ酸ナトリウム等)、キレート剤等の粒状原料を混合すればよい。また、少量の液体原料を用いてもよい。混合にはリボンミキサー、ナウタ―ミキサー、ドラムミキサーが好適に用いられる。
また、粉状体からなる洗浄剤組成物を作製する際には、洗浄剤組成物の原料としてアルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム等)、炭酸塩(炭酸ナトリウム等)、ケイ酸アルカリ金属塩(メタケイ酸ナトリウム等)、キレート剤等の粉状原料を混合すればよい。また、少量の液体原料を用いてもよい。混合にはリボンミキサー、ナウタ―ミキサー、ドラムミキサーが好適に用いられる。
上記のようにして作製した所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなる洗浄剤組成物を容器本体に収容する。
【0068】
本発明のカートリッジ洗浄剤において、洗浄性強化剤としては、所定形状に成形された固形体、粒状体又は粉状体からなるものを準備する。そして、洗浄性強化剤を中蓋体の内部に収容し、カバー部を設けた後、容器本体と中蓋体と外蓋体とを組み合わせることにより本発明のカートリッジ洗浄剤を製造することができる。
【0069】
(処方例)
以下に、本発明に係るカートリッジ洗浄剤の好ましい処方例を示す。
なお、下記処方例中には水を記載していないが、水を使用する場合は、バランスとして使用する芒硝を減らすか、各処方例の各成分の組成比を保った状態で水を使用することが好ましい。
水を使用する場合、原料に含まれる各成分に含まれる結晶水と使用する水の合計量が、洗浄剤組成物又は洗浄性強化剤の10〜40重量%程度となるように水を使用することが好ましい。
また、下記処方例における洗浄剤組成物、洗浄性強化剤の剤形は限定されるものではなく、固形体、粒状体又は粉状体のいずれかとすることができる。
【0070】
下記処方例中の以下の成分の詳細は以下のとおりである。
ポリアクリル酸ナトリウム:ソカランPA25CLG BASFジャパン(株)製
過炭酸ナトリウム:過炭酸ソーダCPC−B (株)アデカ製
プルロニック型界面活性剤:プルロニックPE10100 BASFジャパン(株)製の非イオン性界面活性剤
TAED(テトラアセチルエチレンジアミン):パーアクティブAN クラリアント(株)製
α−アミラーゼ:ステインザイム12T ノボザイムスジャパン(株)製
アルキルイミダゾリン:テクスノールIL15 日本乳化剤(株)製
ペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤:ルビスタパウダー キョーリンメディカルサプライ(株)製
二酸化ケイ素:NIPSIL NS−K 東ソーシリカ(株)製
【0071】
(洗浄剤組成物の処方例)
本発明に係るカートリッジ洗浄剤の洗浄剤組成物の処方例としては、下記処方が挙げられる。
【表1】
【0072】
(洗浄性強化剤の処方例)
本発明に係るカートリッジ洗浄剤の洗浄性強化剤の処方例としては、下記処方が挙げられる。
(洗浄性強化剤の処方例1:洗浄性強化剤が酵素を含む例)
【表2】
本例において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、0.5〜5質量%であることが望ましい。
【0073】
(洗浄性強化剤の処方例2:洗浄性強化剤がキレート剤を含む例)
【表3】
本例において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、10〜30質量%であることが望ましい。
【0074】
(洗浄性強化剤の処方例3:洗浄性強化剤が酸素系漂白剤を含む例)
【表4】
本例において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、2〜5質量%であることが望ましい。
【0075】
(洗浄性強化剤の処方例4:洗浄性強化剤が漂白活性化剤を含む例)
【表5】
本例において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、0.1〜3質量%であることが望ましい。
【0076】
(洗浄性強化剤の処方例5:洗浄性強化剤が除菌剤を含む例)
【表6】
本例において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、5〜10質量%であることが望ましい。
【0077】
(洗浄性強化剤の処方例6:洗浄性強化剤がペルオキソ一硫酸水素カリウム製剤を含む例)
【表7】
本例において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、3〜10質量%であることが望ましい。
【0078】
(洗浄性強化剤の処方例7:洗浄性強化剤が高分子分散剤を含む例)
【表8】
本例において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、4〜15質量%であることが望ましい。
【0079】
(洗浄性強化剤の処方例8:洗浄性強化剤が界面活性剤を含む例)
【表9】
本例において、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤との合計量に対する洗浄性強化剤の割合は、3〜10質量%であることが望ましい。
【0080】
上記処方例においては、洗浄剤組成物と洗浄性強化剤をそれぞれカートリッジ洗浄剤に収容させて、カートリッジ洗浄剤内に水を噴射していった際に、中蓋体内の洗浄性強化剤が先に全て消費されるように、カートリッジ洗浄剤の中蓋体内に収容させる洗浄性強化剤の量を調整しておくことが好ましい。
【符号の説明】
【0081】
10、15、16、17、18 カートリッジ洗浄剤
11 容器本体
11a 筒部材
12、32 中蓋体
12a、32a 開口部
12b、32b 底部
12c、32c 円筒部分
12d、32d 円筒部材
12e、32e 内筒
13 外蓋体
14、34 カバー部
14a 網状または板状で開口部を有する部材
14b 支持部材
20、22 洗浄剤組成物
21、23、24 洗浄性強化剤
32f 区画部材
33 フィルム部材
33a フィルム部材の突出部
34a カバー部の開口部
34c カバー部中央の貫通孔
60 噴射水
61、62、63 洗浄剤溶液
110a、120a、130a、320a ねじ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9