特開2017-84316(P2017-84316A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-84316静電容量方式タッチパネルの操作具、スタイラスペンとその製造方法、保護ケース、ストラップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-84316(P2017-84316A)
(43)【公開日】2017年5月18日
(54)【発明の名称】静電容量方式タッチパネルの操作具、スタイラスペンとその製造方法、保護ケース、ストラップ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/03 20060101AFI20170414BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20170414BHJP
【FI】
   G06F3/03 400F
   G06F3/03 400E
   G06F3/044 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】書面
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-225143(P2015-225143)
(22)【出願日】2015年10月30日
(71)【出願人】
【識別番号】515271973
【氏名又は名称】特定非営利活動法人日本障害者アイデア協会
(71)【出願人】
【識別番号】515319611
【氏名又は名称】大山 学
(71)【出願人】
【識別番号】515320684
【氏名又は名称】中村 隆英
(72)【発明者】
【氏名】大山 学
(72)【発明者】
【氏名】中村 隆英
(72)【発明者】
【氏名】本郷 隆之
(57)【要約】
【課題】 製造コストが安く、指先に怪我等をしている人でも使用可能であり、且つ、ストローの部材などに貼り付けて使用することも可能な操作具等を提供する。
【解決手段】 導電素材で形成される静電容量方式タッチパネルの操作具であり、操作具を指または物に固定するための固定部と、タッチパネルに接触するための接触部とを備え、接触部は静電容量方式のタッチパネルが感知可能な面積を有する。その面積は、接触部がタッチパネルに触れた位置に、静電気容量の変化を起こすことが可能な面積である。また、固定部は、操作具を指または物に固定した際に、接触部を、指または物の端部から突出させることが可能な位置に設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電容量方式のタッチパネルの操作具であり、
前記タッチパネルに接触するための接触部と、
前記接触部との間で導電を可能にする導電部と、前記操作具を被固定物に固定するための固定部とからなる本体部と、
を備え、
前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有することを特徴とする静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項2】
前記面積は、
前記タッチパネルに静電気容量の変化を起こすことが可能な面積であることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項3】
前記固定部は、
前記操作具を被固定物に固定した際に、前記接触部を、前記被固定物の端部から突出させることが可能な位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項4】
前記接触部の幅は、前記本体部の幅より狭く形成されていることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項5】
前記本体部と前記接触部とは同一の素材で形成されることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項6】
前記本体部は、被固定物に巻き付けることが可能な位置に前記固定部を有することを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項7】
前記本体部は、可撓性の素材で形成され、
前記本体部を指または棒状部材に巻き付ける方向に湾曲させることが可能であることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項8】
前記接触部は、前記接触部の表面方向または裏面方向に反り返ることが可能であることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項9】
前記接触部は、可撓性のある素材で形成され、
前記タッチパネルに押し当てられた際に、前記面積をタッチパネルに接触させることが可能であることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項10】
前記被固定物とは、指または棒状部材または筒状部材またはリング状の部材であることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項11】
前記被固定物とは、
手袋の隙間を貫通して前記導電部と前記手袋の中の指との間で導電させることが可能な導電部材であることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項12】
前記貫通部材は、前記手袋の隙間を貫通して前記本体部と前記指との間で導電させることを可能にする長さまたは細さを備えることを特徴とする請求項11記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【請求項13】
静電容量方式のタッチパネルを操作するスタイラスペンであり、
筒状部材と、
前記筒状部材の端部から突出するものであって、前記タッチパネルに接触するための接触部と、
前記筒状部材の握り部と前記接触部とを導電可能にする導電部と、
を備え、
前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有することを特徴とするスタイラスペン。
【請求項14】
静電容量方式のタッチパネルを操作するスタイラスペンであり、
リング状部材と、
前記リング状部材を付けた指の端部から突出するものであって、前記タッチパネルに接触するための接触部と、
前記指と前記接触部とを導電可能にする導電部と、
を備え、
前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有することを特徴とするスタイラスペン。
【請求項15】
静電容量方式のタッチパネルを操作するスタイラスペンであり、
手袋の隙間を貫通する貫通部材と、
前記手袋の端部から突出する部分であって、前記タッチパネルに接触するための接触部と、
前記貫通部材と前記接触部とを導電可能にする導電部と、
を備え、
前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、
前記貫通部材は、前記導電部と前記手袋の中の指との間で導電可能にする導電部材である
ことを特徴とするスタイラスペン。
【請求項16】
静電容量方式のタッチパネルの操作具を被固定物に固定することにより製造されるスタイラスペンの製造方法であり、
前記操作具は、
前記タッチパネルに接触するための接触部と、
前記接触部との間で導電を可能にする導電部と、前記操作具を被固定物に固定するための固定部とからなる本体部と、
を備え、
前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、
前記接触部を、前記被固定部の端部から突出するように前記被固定物に固定することを特徴とするスタイラスペンの製造方法。
【請求項17】
静電容量方式のタッチパネルの操作具を収納することが可能な端末機器の保護ケースであり、
前記操作具は、
前記タッチパネルに接触するための接触部と、
前記接触部との間で導電を可能にする導電部と、前記操作具を被固定物に固定するための固定部とからなる本体部と、
を備え、
前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、
前記保護ケースは、前記操作具を収納可能な凹部または空間を有することを特徴とする保護ケース。
【請求項18】
静電容量方式のタッチパネルの操作具を収納することが可能な端末機器用のストラップであり、
前記操作具は、
前記タッチパネルに接触するための接触部と、
前記接触部との間で導電を可能にする導電部と、前記操作具を被固定物に固定するための固定部とからなる本体部と、
を備え、
前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、
前記ストラップは、前記操作具を収納可能な凹部または空間を有することを特徴とするストラップ。
【請求項19】
静電容量方式のタッチパネルの操作具であり、
前記タッチパネルに接触するための接触部と、
手袋の隙間を貫通する貫通部材と、
を備え、
前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、
前記貫通部材は、前記接触部と前記手袋の中の指との間で導電させることが可能な導電素材で形成されていることを特徴とする静電容量方式のタッチパネルの操作具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォンなどで利用されている静電容量方式のタッチパネルの操作具、およびその操作具を収納可能な携帯端末保護ケース・ストラップ、スタイラスペンとその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやタブレット端末を操作するためのスタイラスペンや操作具が多数提供されている。例えば、特許文献1は端末のタッチパネルをクリーニングしながら操作できる操作具である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特許第4950349号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の発明は、タッチパネルをクリーニングすることが目的であるため、油膜除去機能を有するクリーナー素材を使用する必要があり、製造コストが高くなるという問題があった。
また、特許文献1の発明は、指先に貼り付けることを前提とした操作具であるため、指先に怪我をしている人や、爪を伸ばして爪に装飾を施している人などは使用できないという問題があった。更に、指先に貼り付けることが前提なので、ストローなどの部材に貼り付けて使用することには適していないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためのものであり、製造コストが安く、指先が使えない人でも使用可能であり、且つ、ストローの部材などに貼り付けて使用することも可能な操作具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明では、次の静電容量方式タッチパネルの操作具、スタイラスペン、保護ケース、ストラップが提供される。
(1)静電容量方式のタッチパネルの操作具であり、前記タッチパネルに接触するための接触部と、前記接触部との間で導電を可能にする導電部と、前記操作具を被固定物に固定するための固定部とからなる本体部と、を備え、前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有する静電容量方式のタッチパネルの操作具。
(2)前記面積は、前記タッチパネルに静電気容量の変化を起こすことが可能な面積である。
(3)前記固定部は、前記操作具を被固定物に固定した際に、前記接触部を、前記被固定物の端部から突出させることが可能な位置に設けられている。
(4)前記接触部の幅は、前記本体部の幅より狭く形成されている。
(5)前記本体部は、被固定物に巻き付けることが可能な位置に前記固定部を有する。
(6)前記本体部と前記接触部とは同一の素材で形成されることを特徴とする請求項1記載の静電容量方式のタッチパネルの操作具。
(7)前記本体部は、可撓性のある素材で形成され、前記本体部を指または棒状部材に巻き付ける方向に湾曲させることが可能である。
(8)前記接触部は、前記接触部の表面方向または裏面方向に反り返ることが可能である。
(9)前記接触部は、可撓性のある素材で形成され、前記タッチパネルに押し当てられた際に、前記面積をタッチパネルに接触させることが可能である。
(10)前記被固定物とは、指または棒状部材または筒状部材またはリング状の部材である。
(11)前記被固定物とは、手袋の隙間を貫通して前記導電部と前記手袋の中の指との間で導電させることが可能な部材である。
(12)前記貫通部材は、前記手袋の隙間を貫通して前記本体部と前記指との間で導電させることを可能にする長さまたは細さを備える。
(13)静電容量方式のタッチパネルを操作するスタイラスペンであり、筒状部材と、前記筒状部材の端部から突出するものであって、前記タッチパネルに接触するための接触部と、前記筒状部材の握り部と前記接触部とを導電可能にする導電部と、を備え、前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有する。
(14)静電容量方式のタッチパネルを操作するスタイラスペンであり、リング状部材と、前記リング状部材を付けた指の端部から突出するものであって、前記タッチパネルに接触するための接触部と、前記指と前記接触部とを導電可能にする導電部と、を備え、前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有する。
(15)静電容量方式のタッチパネルを操作するスタイラスペンであり、手袋の隙間を貫通する貫通部材と、前記手袋の端部から突出する部分であって、前記タッチパネルに接触するための接触部と、前記貫通部材と前記接触部とを導電可能にする導電部と、を備え、前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、前記貫通部材は、前記導電部と前記手袋の中の指との間で導電可能にする部材である。
(16)静電容量方式のタッチパネルの操作具を被固定物に固定することにより製造されるスタイラスペンの製造方法であり、前記操作具は、前記タッチパネルに接触するための接触部と、前記接触部との間で導電を可能にする導電部と、前記操作具を被固定物に固定するための固定部とからなる本体部と、を備え、前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、前記接触部を、前記被固定部の端部から突出するように前記被固定物に固定する。
(17)静電容量方式のタッチパネルの操作具を収納することが可能な端末機器の保護ケースであり、前記操作具は、前記タッチパネルに接触するための接触部と、前記接触部との間で導電を可能にする導電部と、前記操作具を被固定物に固定するための固定部とからなる本体部と、を備え、前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、前記保護ケースは、前記操作具を収納可能な凹部または空間を有する。
(18)静電容量方式のタッチパネルの操作具を収納することが可能な端末機器用のストラップであり、前記操作具は、前記タッチパネルに接触するための接触部と、前記接触部との間で導電を可能にする導電部と、前記操作具を被固定物に固定するための固定部とからなる本体部と、を備え、前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、前記ストラップは、前記操作具を収納可能な凹部または空間を有する。
(19)静電容量方式のタッチパネルの操作具であり、前記タッチパネルに接触するための接触部と、手袋の隙間を貫通する貫通部材と、を備え、前記接触部は、導電素材で形成され、且つ、前記タッチパネルが感知可能な面積を有し、前記貫通部材は、前記接触部と前記手袋の中の指との間で導電させることが可能な素材で形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明を利用すれば次のような効果が得られる。
(1)油膜除去成分を有する素材を使用する必要がないので、低コストで操作具を製造することができる。
(2)接触部が被固定物の先端から突出するので、指先に怪我をしている人や、爪を伸ばしている人でも容易にスマートフォン等を操作することができる。
(3)ストローなどの被固定物に巻き付けるようにしっかりと固定することができる。
(4)手袋を使用している人でもスマートフォン等を操作できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】 操作具の使用例を表した図である。
図2】 操作具の底面図である。
図3】 操作具の側面図である。
図4】 巻き付け部を有する操作具を表した図である。
図5】 操作具を棒状部材に固定した例を表した図である。
図6】 操作具をリング状部材に固定した例を表した図である。
図7】 操作具を貫通部材に固定した状態を表した図である。
図8】 保護ケースの一部を表した図である。
図9】 ストラップを表した図である。
図10】 操作具のその他の例を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0009】
本発明の実施例1を図に基づいて説明する。
図1の符号1は、静電容量方式のタッチパネルを操作するための操作具である。
この操作具1は、薄いフィルム状の操作具であり、指11の上面(爪側の面)に貼り付けて使用するものであり、操作具1の先端部をスマートフォンやタブレット端末のタッチパネル12に接触させることによりスマートフォンやタブレット端末を操作するものである。なお、指11の下面(爪と反対側の面)に貼り付けて使用することも可能である。
【0010】
操作具1の詳細を図2に基づいて説明する。
図2は、操作具1の底面図である。操作具1は導電素材(静電気を通すことが可能なフィルム状の素材)で形成されており、本体部2とその先端を形成する接触部3(タッチパネル12に接触する部分)とからなる。
本体部2の裏面には、操作具1を被固定物(指や物など)に固定するための固定部4が備えられている。
固定部4とは接着剤であり、この接着剤は付箋紙のように脱着が容易な接着剤が好ましい。すなわち、貼り付けることが容易であると共に剥がすことも容易な接着剤が好ましい。また、固定部4は導電素材で形成されることが好ましいが、これに限るものではない。なお、固定部4は接着剤に限るものではなく、操作具1を被固定物に固定できるものであれば他の物でもよい。
固定部4は操作具1を指11または物13に固定した際に、接触部3を、指11または物13の端部から突出させることが可能な位置に設けられている(図1図5)。
【0011】
なお、前述の通り、操作具1は導電素材で形成されているので、本体部2も接触部3も当然導電素材である。よって、本実施例では本体部2全体が導電部となり、接触部2との間で導電可能(静電気を通すことが可能)となっている。なお、本実施例のように本体部2と接触部3とを同一の素材で形成すれば、非常に製造コストを安くすることができる。
また、本体部2は、本体部2を指11やストロー13に巻き付ける方向(外周方向)に湾曲させることができる可撓性のある素材で形成されることが好ましい。湾曲させることにより指11との固定部分を大きくすることができ、指11などにしっかりと固定できるからである。
【0012】
接触部3は、タッチパネル12の表面に接触させる部分である。この接触部3は、本体部2の先端部を形成する四角形の面であり、一定の面積を有する。静電容量方式のタッチパネル12は、指などがタッチパネル12に触れることにより静電気容量の変化が起こり、これにより指などが触れたこと及び触れた位置を感知するのであるが、静電容量の変化はタッチパネル12に一定以上の面積の面が接触しないと起こらない(例えば、指の先端だけが触れても静電容量の変化は起きない)。よって、接触部3は、静電容量方式のタッチパネル12が感知可能な面積、すなわちタッチパネル12に触れた位置に、静電気容量の変化を起こすことが可能な面積を有する必要があるのである。
【0013】
接触部3は、接触部3の表面方向または裏面方向に反り返ることが可能であり、タッチパネルに押し当てられた際に、上記の面積をタッチパネル12に接触させることが可能な可撓性のある素材であることが好ましい。反り返ることによりタッチパネル12に接触部13の先端がぶつかることがなくなり、操作がしやすいからである。更に、接触部3の横幅は本体部3より狭くなっている方が好ましい。本体部3は被固定物にしっかりと固定できるよう幅広のものが好ましいが、接触部3が本体部2のように幅広になるとタッチパネル12を隠す部分が必要以上に多くなり、操作が難しくなるからである。
【0014】
次に、操作具1の使用方法等について説明する。
図1のように指11に操作具11を固定する。その際、接触部3が指11の先端から突出するように固定する。接触部3をタッチパネル12に押しつけることにより人体の静電気が導電部材で形成された操作具1を介してタッチパネル12に伝わる。これによりタッチパネル12がタッチされたことおよびその位置を感知し、スマートフォンの操作が可能になる。
【0015】
図3は、操作具1の側面図であり、操作具1の裏面に固定部4が設けられている。
図4は、本体部2の両側面から外側に伸びる巻き付け部5が備えられ、巻き付け部5には巻き付け用の固定部6が備えられている。これを設けることにより操作具1を指11や物13に巻き付けるように固定できるため、しっかりと固定でき、操作中に操作具1が外れてしまうことを防止できる。
【0016】
図5は、操作具1を指11ではなく、ストローなどの棒状部材や筒状部材(物13)に固定した図である。ストローなどの筒状部材に固定すれば極めて軽量なスタイラスペン(操作具1を固定したスタイラスペン)となり、市販のスタイラスペンのような重たいスタイラスペンを持つことができない障害者や高齢者に最適なスタイラスペンにすることができる。なお、本実施例のスタイラスペンの「握り部」はストローの真ん中近辺であるが、この握り部は部材の長さ等により変動するが、導電部(本体部2)はその握り部の部分まで設けられるものである。
図6は、リング状部材14に操作具1を固定したものである。リング状部材14に固定すればしっかりと操作具1を保持でき、確実にタッチパネル12を操作できる。なお、リング状部材14は、導電素材で形成されることが好ましいが、これに限るものではない。
【0017】
図7は、操作具1を貫通部材20に固定した図である。
貫通部材20は、導電素材で形成され、土台部22と土台部22から複数の棒状部材が垂直方向に伸びる櫛部21とからなる。櫛部21を、例えば毛糸製の手袋の隙間に貫通させれば、手袋の中の指11とタッチパネル12との間で導電するので、手袋を付けたままスマートフォン等を操作できる。なお、櫛状部材6は、手袋を貫通して指11とタッチパネル12との間で導電することが可能な長さや細さが必要である。
【0018】
図8は、スマートフォン等の保護ケース30の側面の一部を表した概略図である。
保護ケース30の外側面には凹部32に設けられており、凹部32に、重ね合わせた操作具1を収納できる。これによりスマートフォン等と共に操作具1を携帯できる。なお、凹部32に蓋を設けて操作具1を収納できる空間にしてもよい。
【0019】
図9は、スマートフォン等に取り付けるストラップ40の概略図である。
ストラップ40の表面には凹部41に設けられており、凹部41に重ね合わせた操作具1を収納できる。これによりスマートフォン等と共に操作具1を携帯できる。なお、凹部42に蓋を設けて操作具1を収納できる空間にしてもよい。
【0020】
図10は、上記の接触部3に上記の櫛部21(貫通部材)を垂直方向に取り付けた操作具1である。このようにしても手袋を付けたままスマートフォン等を操作できる。
【0021】
上記実施例では、特定の例に基づいて本発明の内容を説明したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、本発明の趣旨に沿うものであれば、上記実施例と異なる素材等であってもよい。
【符号の説明】
【0022】
1 操作具
2 本体部
3 接触部
4 固定部
5 巻き付け部
6 巻き付け用の固定部
11 指
12 タッチパネル
13 物(ストロー)
20 貫通部材
21 櫛部
22 土台部
30 保護ケース
31 保護ケースの外面
32 凹部
40 ストラップ
41 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10