特開2017-84827(P2017-84827A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-84827部分駆動型光源装置及びそれを用いた画像表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-84827(P2017-84827A)
(43)【公開日】2017年5月18日
(54)【発明の名称】部分駆動型光源装置及びそれを用いた画像表示装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20170414BHJP
   F21V 9/16 20060101ALI20170414BHJP
   F21V 7/22 20060101ALI20170414BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20170414BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20170414BHJP
   G02B 5/26 20060101ALI20170414BHJP
   G02B 5/28 20060101ALI20170414BHJP
   C09K 11/61 20060101ALI20170414BHJP
   F21Y 105/16 20160101ALN20170414BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170414BHJP
【FI】
   F21S2/00 481
   F21V9/16 100
   F21V7/22 240
   G02F1/13357
   G02B5/20
   G02B5/26
   G02B5/28
   C09K11/61
   F21Y105:16
   F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-21584(P2017-21584)
(22)【出願日】2017年2月8日
(62)【分割の表示】特願2016-100772(P2016-100772)の分割
【原出願日】2016年5月19日
(31)【優先権主張番号】特願2015-209126(P2015-209126)
(32)【優先日】2015年10月23日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000108410
【氏名又は名称】デクセリアルズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100195556
【弁理士】
【氏名又は名称】柿沼 公二
(74)【代理人】
【識別番号】100179903
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 敏夫
(72)【発明者】
【氏名】岸本 孝一
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 靖
(72)【発明者】
【氏名】堀 智充
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 則孝
【テーマコード(参考)】
2H148
2H391
3K244
4H001
【Fターム(参考)】
2H148AA07
2H148AA19
2H148AA25
2H148FA15
2H148FA22
2H148FA24
2H148GA17
2H148GA32
2H148GA61
2H391AA03
2H391AB04
2H391AB33
2H391AB34
2H391AB40
2H391AC13
2H391AC23
2H391AC32
2H391CB06
2H391CB13
3K244AA01
3K244BA03
3K244BA18
3K244BA23
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA13
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA04
3K244GA05
3K244GA06
3K244GA10
3K244LA06
4H001CA04
4H001XA09
4H001XA14
4H001XA19
4H001XB11
4H001XB41
4H001XB71
(57)【要約】
【課題】複数の発光素子を部分的に駆動するときの、暗部となるべき部分への色つきを抑制することのできる部分駆動型光源装置を提供する。
【解決手段】本発明の部分駆動型光源装置1は、複数の発光素子10からなり、部分駆動可能な励起光源と、前記励起光源と離隔して配置され、前記励起光源からの入射光の波長領域の少なくとも一部を変換して、前記入射光とは異なる波長領域の出射光を放出する蛍光体を含む蛍光体シート20と、前記励起光源及び前記蛍光体シートとの間に配置され、前記励起光源からの前記入射光の波長領域の光の少なくとも一部を透過するとともに、前記蛍光体シートからの前記出射光の波長領域の少なくとも一部の光を反射する波長選択性反射膜30と、を有することを特徴とする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子からなり、部分駆動可能な励起光源と、
前記励起光源と離隔して配置され、前記励起光源からの入射光の波長領域の少なくとも一部を変換して、前記入射光とは異なる波長領域の出射光を放出する蛍光体を含む蛍光体シートと、
前記励起光源及び前記蛍光体シートとの間に配置され、前記励起光源からの前記入射光の波長領域の少なくとも一部の光を透過するとともに、前記蛍光体シートからの前記出射光の波長領域の少なくとも一部の光を反射する波長選択性反射膜と、を有することを特徴とする部分駆動型光源装置。
【請求項2】
前記蛍光体シートと前記波長選択性反射膜とが隣接して配置される、請求項1に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項3】
前記蛍光体シートと前記波長選択性反射膜とが一体化している、請求項1に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項4】
前記励起光源における前記複数の発光素子が格子状に配列する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項5】
前記励起光源と前記波長選択性反射膜との間に拡散板を更に有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項6】
前記発光素子が青色LEDである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項7】
前記波長選択性反射膜は、前記青色LEDの発光波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、緑色から赤色にかけての波長領域の少なくとも一部の光を反射する、請求項6に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項8】
前記発光素子がマゼンタLEDである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項9】
前記マゼンタLEDは、青色LEDと、該青色LEDのチップ上方面に配置された赤色蛍光体から構成される、請求項8に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項10】
前記赤色蛍光体はフッ化物赤色発光蛍光体である、請求項9に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項11】
前記フッ化物赤色発光蛍光体は、KSiFである、請求項10に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項12】
前記波長選択性反射膜は、前記マゼンタLEDの発光波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、緑色の波長領域の少なくとも一部の光を反射する、請求項8〜11のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項13】
前記蛍光体シートの前記蛍光体は、硫化物系蛍光体である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項14】
前記硫化物系蛍光体は、赤色硫化物蛍光体及び緑色硫化物蛍光体のうちの少なくともいずれかを含む、請求項13に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項15】
前記赤色硫化物蛍光体は、硫化カルシウム蛍光体であり、前記緑色硫化物蛍光体は、チオガレート蛍光体である、請求項14に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項16】
前記蛍光体シートの前記蛍光体は、イットリウムセリウムアルミニウムガーネット蛍光体である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置を備えることを特徴とする画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部分駆動型光源装置及びそれを用いた画像表示装置に関し、特にリモートフォスファー方式の部分駆動型光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フラットパネルディスプレイの技術分野において、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ及びアクティブマトリクス式有機EL(AMOLED)等が用いられている。ここで、これらを光源に着目すると、液晶ディスプレイはバックライト型のディスプレイに分類され、プラズマディスプレイ及びアクティブマトリクス式有機ELは自発光型のディスプレイに分類される。
【0003】
バックライト型の液晶ディスプレイは、暗い画像を映し出すときでもバックライトを点灯させる必要があるため、画面輝度が十分に下がらず(いわゆる「黒浮き」)、自発光型ディスプレイに比べて明暗のコントラストに劣るという問題があることが知られている。
【0004】
この黒浮きと呼ばれる問題を解決するため、バックライトの点灯領域を分割制御する技術、いわゆる部分駆動(「エリア駆動」、「バックライト駆動」、「Local dimming(ローカルディミング)」と称されることもある。)技術が実用化されてきた。部分駆動型のバックライトでは、同一画面内の明るい画像が映し出されている部分(明部)ではバックライトの光源であるLEDを明るく点灯させる。一方、暗い画像が映し出されている部分(暗部)ではLEDの輝度を下げる。こうすることで、画像の明部と暗部との輝度コントラストが向上できる。
【0005】
しかしながら、部分駆動型のバックライトであっても、部分制御する画面の分割数が少なく、かつ、部分駆動する一つの制御領域内に明部も暗部も存在するような場合には、部分駆動による輝度コントラスト向上の恩恵を享受できない。これは、一つの制御領域内に明部も暗部も存在する場合には、LEDを明部に合わせて明るく点灯させる必要があるため、制御領域内の部分的な暗部には、バックライト光が淡く漏れてしまうからである。
【0006】
したがって、画面の細部にわたって部分駆動を有効に機能させるため、画面の部分駆動分割数を出来るだけ増やすことが望ましく、分割数を多く取ることのできる「直下型」と呼ばれる部分駆動型のバックライトが注目されている。
【0007】
ところで、バックライトとして機能する光源装置は、緑色及び赤色発光の蛍光体又は黄色発光の蛍光体と、蛍光体の励起光源となるLEDとからなる発光部から構成されるのが一般的である。蛍光体は、以下の三形態のいずれかで用いられることが多い。第一の形態では、蛍光体を樹脂材料に混ぜ合わせてLEDチップを覆う。第二の形態では、LEDの発光面に蛍光体を直接塗布する。第三の形態では、LEDと蛍光体を含有する蛍光体シートとを離隔した構造(以下、本明細書において「リモートフォスファー方式」と称する。)を用いる(例えば特許文献1)。
【0008】
ここで、上記第三の形態である、従来技術に係るリモートフォスファー方式の直下型バックライトを、図1の模式図を用いてより具体的に説明する。図1の直下型バックライトにおいては、シャーシ51に励起光源となる青色LED10Bが格子状に配列され、青色LED10Bを除くシャーシ51の内側には反射シート52が設置される。青色LED10Bの上方には、拡散板40、蛍光体シート20、光学シート群70がこの順に設けられ、シート固定部材53により把持される。なお、蛍光体シート20は青色LED10Bと離隔している。蛍光体シート20の励起光源となる青色LED10Bが発光すると、励起光として蛍光体シート20に入射し、蛍光体シート20は赤色から緑色にかけての波長領域の出射光を放出する。青色LED10Bからの入射光と、蛍光体シート20からの出射光が合わさって、白色光となる。
【0009】
なお、前述の第一乃至第三の形態の中では、第一の形態が現在最も多く採用されている。しかしながら、第一及び第二の形態では、LEDの発光に起因する熱や光の影響が蛍光体に直接及ぼし得る。また、蛍光体が空気中の水分で劣化しやすい場合、蛍光体を分散させた樹脂全体を水分から保護する構造が必要になる場合があるが、技術的および価格的理由で第一及び第二の形態より第三の形態の方が好ましい場合が多い。そのため、熱や光に起因する劣化が生じやすい種類の蛍光体や、水分で劣化が生じやすい蛍光体を用いる場合には、第三の形態であるリモートフォスファー方式が注目されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−158462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、リモートフォスファー方式の直下型バックライトを、部分駆動型として、より明暗のコントラストを向上させることを検討した。図1のバックライトを部分駆動とした場合、図2(A)に模式的に示すように、発光素子である青色LED10Bの点灯領域の上方が明るくなり、青色LED10Bの消灯領域の上方は暗くなる(図2(A)中、白抜きの青色LED10Bは点灯しており、黒塗りの青色LED10Bは消灯している。図4も同様である。その他の図における発光素子10又は青色LED10Bについては、白抜き及び黒塗りによる点灯及び消灯の区別を意図しない。)。なお、図2(A)では青色LED10の点灯領域を中央領域のみとしている。図2(A)のように青色LED10Bの点灯領域を制御した場合、図2(B)に画像パターンを模式的に示すように、画像中央部に明部が表示される一方、中央部以外では暗部(図中の右下がりハッチング部)となって、明部と暗部との輝度コントラストの向上が期待された。
【0012】
しかしながら、試作したリモートフォスファー方式の直下型部分駆動バックライトでは、図3に画像パターンを模式的に示すように、画像中央部の明部の周辺領域(図中の左下がりハッチング部)に蛍光体シートからの光が回り込み、暗部となるべき部分の一部に黄色味が強くなってしまう現象(以下、この現象を本明細書において「色つき」と称する。)が生じるという問題があることが判明した。
【0013】
そこで、本発明は、複数の発光素子を部分的に駆動するときの、暗部となるべき部分への色つきを抑制することのできる部分駆動型光源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、前記諸目的を達成すべく鋭意検討を行い、色つき現象の発生原因を追究した。そして、本発明者らは、以下の二つの事象(1)、(2)が色つき現象の原因と考えた。以下、図4の模式図を用いて、本発明者らの検討に基づく色つき現象のメカニズムを説明する。図4中、青色光を実線で表し、赤色から緑色にかけての波長領域の光(黄色域の波長領域の光であってもよい)を破線で表す。なお、蛍光体シート20における青色光の透過及び放出については、図面を簡潔にするため省略する。
【0015】
(1)点灯部側の蛍光体シート20による出射光のうち、後方回帰光Lが消灯部に入射する。なお、Lは、青色光よりも赤色から緑色にかけての波長領域の光がリッチである。蛍光体シートから出射する赤色から緑色にかけての波長領域の光は、半分が外部(図4の上方に相当)に出、半分が後方回帰光となる。青色光が後方に回帰する割合はこれよりも低い。また後方回帰光Lが消灯部の蛍光体シートに入ると、再び色変換が行われる。そのため、点灯部から出る光よりも赤緑成分が増す。
【0016】
(2)点灯部側の青色LED10Bからの放射光のうち、拡散板40及び反射シート52と反射した反射光L1’’が消灯部側の蛍光体シート20に入射し、赤色から緑色にかけての波長領域の光を放出する。また、点灯部側の青色LED10Bからの放射光のうち、消灯部側の蛍光体シートに低角で斜め入射する光L1’が消灯部側の蛍光体シート20に入射し、赤色から緑色にかけての波長領域の光を放出する。光L1’、光L1’’は消灯部側では蛍光体シートに斜めに入射して、点灯部側よりも光路が長くなるため、青色光が蛍光体によってより多く変換されることも考えられる。
【0017】
本発明者らの鋭意検討により、実際には上記(1)の事象が色つきの要因として支配的であることが確認された。そこで、本発明者らは、励起光源と蛍光体シートとの間に励起光源からの入射光を透過するとともに、蛍光体シートからの出射光を反射する波長選択性反射膜を設けることを着想した。また、この波長選択性反射膜を用いつつ、既述の第一形態又は第二形態で蛍光体が使用されたLEDを、リモートフォスファー方式に適用することも本発明者らは着想した。そして、斯かる波長選択性反射膜によって、リモートフォスファー方式の部分駆動型光源装置における色つきを顕著に抑制できることを本発明者らは知見し、本発明を完成するに至った。
【0018】
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記諸課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 複数の発光素子からなり、部分駆動可能な励起光源と、
前記励起光源と離隔して配置され、前記励起光源からの入射光の波長領域の少なくとも一部を変換して、前記入射光とは異なる波長領域の出射光を放出する蛍光体を含む蛍光体シートと、
前記励起光源及び前記蛍光体シートとの間に配置され、前記励起光源からの前記入射光の波長領域の光の少なくとも一部を透過するとともに、前記蛍光体シートからの前記出射光の波長領域の少なくとも一部の光を反射する波長選択性反射膜と、を有することを特徴とする部分駆動型光源装置である。
該<1>に記載の部分駆動型光源装置は、複数の発光素子を部分的に駆動するときの、暗部となるべき部分への色つきを抑制することができる。
【0019】
<2> 前記蛍光体シートと前記波長選択性反射膜とが隣接して配置される、前記<1>に記載の部分駆動型光源装置である。
【0020】
<3> 前記蛍光体シートと前記波長選択性反射膜とが一体化している、前記<1>に記載の部分駆動型光源装置である。
【0021】
<4> 前記励起光源における前記複数の発光素子が格子状に配列する前記<1>〜<3>のいずれかに記載の部分駆動型光源装置である。
【0022】
<5> 前記励起光源と前記波長選択性反射膜との間に拡散板を更に有する、前記<1>〜<4>のいずれかに記載の部分駆動型光源装置である。
【0023】
<6> 前記発光素子が青色LEDである、前記<1>〜<5>のいずれかに記載の部分駆動型光源装置である。
【0024】
<7> 前記波長選択性反射膜は、前記青色LEDの発光波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、緑色から赤色にかけての波長領域の少なくとも一部の光を反射する、前記<6>に記載の部分駆動型光源装置である。
【0025】
<8> 前記発光素子がマゼンタLEDである、前記<1>〜<5>のいずれかに記載の部分駆動型光源装置である。
なお本明細書における「マゼンタLED」とは、発光色が肉眼でマゼンタ色に見えるLEDを意味し、詳細については後述する。
【0026】
<9> 前記マゼンタLEDは、青色LEDと、該青色LEDのチップ上方面に配置された赤色蛍光体から構成される、前記<8>に記載の部分駆動型光源装置である。
【0027】
<10> 前記マゼンタLEDは、チップ上方面にフッ化物赤色発光蛍光体が配置される、前記<9>に記載の部分駆動型光源装置である。
【0028】
<11> 前記フッ化物赤色発光蛍光体は、KSiFである、前記<10>に記載の部分駆動型光源装置である。
【0029】
<12> 前記波長選択性反射膜は、前記マゼンタLEDの発光波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、緑色の波長領域の少なくとも一部の光を反射する、前記<8>〜<11>のいずれかに記載の部分駆動型光源装置である。
【0030】
<13> 前記蛍光体シートの前記蛍光体は、硫化物系蛍光体である、前記<1>〜<12>のいずれかに記載の部分駆動型光源装置である。
【0031】
<14> 前記硫化物系蛍光体は、赤色硫化物蛍光体及び緑色硫化物蛍光体のうちの少なくともいずれかを含む、前記<13>に記載の部分駆動型光源装置である。
【0032】
<15> 前記赤色硫化物蛍光体は、硫化カルシウム蛍光体であり、前記緑色硫化物蛍光体は、チオガレート蛍光体である、前記<14>に記載の部分駆動型光源装置である。
【0033】
<16> 前記蛍光体シートの前記蛍光体は、イットリウムセリウムアルミニウムガーネット蛍光体である、前記<1>〜<7>のいずれかに記載の部分駆動型光源装置である。
【0034】
<17> 前記<1>〜<16>のいずれかに記載の部分駆動型光源装置を備えることを特徴とする画像表示装置である。
該<17>に記載の画像表示装置は、暗部となるべき部分への色つきを抑制することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、複数の発光素子を部分的に駆動するときの、暗部となるべき部分への色つきを抑制することのできる部分駆動型光源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】従来技術に係るリモートフォスファー方式の直下型バックライトを説明する模式図である。
図2】(A)は、本発明者らの検討に基づくリモートフォスファー方式の直下型バックライトを部分駆動するときの模式図であり、(B)は、本発明者らにより見込まれていた表示画像パターンの模式図である。
図3】本発明者らの検討により知見された、リモートフォスファー方式の直下型バックライトを部分駆動したときに生ずる色つきを説明する模式図である。
図4】色つきが発生するメカニズムを説明する模式図である。
図5】本発明の一実施形態に従う部分駆動型光源装置1を説明する模式図であり、(A)は部分駆動型光源装置1の要部を示す模式図であり、(B)、(C)は蛍光体シート20及び波長選択性反射膜30の好適実施形態を示す模式図である。
図6】本発明の好適実施形態に係る、蛍光体シート20及び波長選択性反射膜30からなる一体化シート25の製造方法の一実施形態を説明する模式図である。
図7】実験例1,2において用いたバックライトの模式図であり、(A)は青色LED10Bの配置を示す斜視図であり、(B)はバックライトの断面図である。
図8】(A)は実験例1,2において用いた青色LEDの発光スペクトルを示すグラフであり、(B)、(C)は実験例1において用いた緑色放出蛍光体及び赤色発光蛍光体の発光スペクトルをそれぞれ示すグラフである。
図9】実験例1におけるバックライトの発光スペクトル及び波長選択性反射膜の分光反射スペクトルを示すグラフである。
図10】実験例1において用いた波長選択性反射膜の分光反射率の入射角依存性を示すグラフである。
図11】実験例1,2における、輝度色度計による測定領域R〜Rを示す模式図である。
図12】実験例1〜3における、輝度色度計による測定方法を示す模式図である。
図13】実験例2におけるバックライトの発光スペクトル及び波長選択性反射膜の分光反射スペクトルを示すグラフである。
図14】実験例3において用いたマゼンタLEDの発光スペクトルを示すグラフである。
図15】実験例3において用いたバックライトの模式図であり、(A)はマゼンタLED10Mの配置を示す上面図であり、(B)はマゼンタLED10Mの配置を示す斜視図であり、(C)はバックライトの断面図である。
図16】実験例3におけるバックライトの発光スペクトル及び波長選択性反射膜の分光反射スペクトルを示すグラフである。
図17】実験例3における、輝度色度計による測定領域R10〜R12を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照しつつ、本発明を具体的に説明する。なお、図面における各構成の大きさについては模式的に誇張して示したに過ぎず、実際の大きさとは異なる。
【0038】
(部分駆動型光源装置)
図5(A)に示すように、本発明の一実施形態に従う部分駆動型光源装置1は、複数の発光素子10からなる励起光源と、蛍光体シート20と、波長選択性反射膜30と、さらに必要に応じて、その他の構成を含む。この部分駆動型光源装置1は、液晶ディスプレイ等のバックライト型の画像表示装置用の部分駆動型バックライトに供して好適である。
【0039】
図5(A)に示すように、部分駆動型光源装置1は、複数の発光素子10からなり、部分駆動可能な励起光源を有する。また、部分駆動型光源装置1は、励起光源と離隔して配置され、励起光源からの入射光の波長領域の少なくとも一部を変換して、前記入射光とは異なる波長領域の出射光を放出する蛍光体を含む蛍光体シート20を有する。さらに、部分駆動型光源装置1は、前記励起光源及び前記蛍光体シートとの間に配置され、前記励起光源からの前記入射光の波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、蛍光体シート20からの前記出射光の少なくとも一部を反射する波長選択性反射膜30を有する。以下、発光素子10として青色LED10Bを用いる、または、中心発光波長領域が青色よりも短波長側のLEDを用いる第1実施形態をまず説明する、次いで、発光素子10がマゼンタLED10Mである第2実施形態を説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0040】
(第1実施形態:部分駆動型光源装置)
<励起光源>
励起光源は、前述のとおり複数の発光素子10からなり、部分駆動が可能である。発光素子10は、蛍光体シート20の蛍光体を励起することができれば任意の種類の発光素子を用いることができるが、第1実施形態では青色LED10Bであることが好ましい。ここでいう青色LED10Bは、中心発光波長が440nm〜475nm程度であるものを指す。勿論、蛍光体シート20の蛍光体を適切に励起できれば、中心発光波長が青色域であるものに限られず、紫外LED等であってもよい。
【0041】
なお、第1実施形態における発光素子10(青色LED10Bの場合を含む)は、既述の第一及び第二の形態ではなく、第三の形態であるリモートフォスファー方式に用いるものであるため、発光素子10におけるLEDチップは蛍光体によってポッティングされていないし、発光面が蛍光体によって塗布されていない。また、励起光源の設置条件の限定を意図しないが、図1に既述のように、励起光源をシャーシ内部に設置することが一般的である。また、部分駆動するための制御回路等については、図示しないが公知のものが適用可能である。
【0042】
<蛍光体シート>
蛍光体シート20は、前述のとおり、励起光源からの入射光の波長領域の少なくとも一部を変換して、前記入射光とは異なる波長領域の出射光を放出する蛍光体を含む。励起光源が青色LED10Bである場合には、青色の波長領域を変換して、青色よりも長波長側の波長領域の出射光を放出する蛍光体を用いることが好ましい。
【0043】
本実施形態はリモートフォスファー方式であるため、蛍光体シート20に用いる蛍光体の種類に依存せず適用可能である。本実施形態の蛍光体シート20に用いることのできる蛍光体として、硫化物蛍光体を挙げることができる。硫化物系蛍光体を用いる場合、蛍光体シート20の蛍光体は、赤色硫化物蛍光体及び緑色硫化物蛍光体のうちの少なくともいずれかを含むことが好ましく、両方を含むことがより好ましい。そして、赤色硫化物蛍光体として、硫化カルシウム蛍光体を用いることができ、緑色硫化物蛍光体として、チオガレート蛍光体を用いることができる。また、蛍光体シート20の蛍光体は硫化物系蛍光体以外にも、YAG系蛍光体を用いてもよく、イットリウムセリウムアルミニウムガーネット蛍光体を用いてもよい。
【0044】
また、蛍光体シート20は励起光源と離隔して配置されれば、その間隔は特に制限されないものの、熱の影響とLED配列時の輝度むらの抑制に有効である。LEDの配列時の輝度むらはLEDの放射角度分布設計や、他の拡散板、光学フィルム、反射シート部材によって大きく変わるが、10mm以上の離隔間隔とすることが望ましい。
【0045】
<波長選択性反射膜>
波長選択性反射膜30は、前述のとおり励起光源からの入射光の波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、蛍光体シート20からの出射光の少なくとも一部を反射する機能を有する。このような波長選択性反射膜はダイクロイック・フィルタとも呼ばれ、誘電体多層膜によって作製されるのが一般的である。
【0046】
第1実施形態においては、通常、励起光源からの入射光の波長領域が、蛍光体シート20からの出射光よりも短波長領域である。そこで、波長選択性反射膜30は、短波長側の光を透過しつつ、長波長側の光を反射するものであることが好ましい。励起光源が青色LED10Bである場合、波長選択性反射膜30は、青色LEDの発光波長領域(すなわち、青色)の光を透過しつつ、緑色から赤色にかけての波長領域の光を反射するものであることが好ましい。なお、波長選択性反射膜30には入射角依存性が存在するため、透過及び反射の閾値を選定する際には入射角依存性まで考慮することが好ましい。
【0047】
本実施形態に従う部分駆動型光源装置1において、波長選択性反射膜30は、励起光源と、蛍光体シート20との間に配置される。したがって、前述のとおり蛍光体シート20からの後方回帰光に起因する色つきを顕著に抑制することができる。
【0048】
ここで、蛍光体シート20は、蛍光体を含む以外にも、蛍光体を保護するフィルムを更に有していてもよい。このような場合、図5(B)に模式的に示すように、蛍光体シート20は蛍光体層21と、該蛍光体層21の両面側に保護フィルム22,23とを有することができる。蛍光体層21は、樹脂組成物に前述の蛍光体を含有させたものからなることができる。樹脂組成物としては、蛍光体層21を形成する材料として公知のもの、例えばポリオレフィン共重合体成分及び光硬化性アクリル樹脂成分等を用いることができる。また、保護フィルム22,23に用いる材料としては、PET(ポリエチレンテレフタラート)等のプラスチック基板及び酸化アルミニウム等の金属酸化物薄膜を用いることができる。
【0049】
波長選択性反射膜30を、励起光源と、蛍光体シート20との間に配置する際に、空隙があったり、任意の光学フィルム等が配置されていたりしても本実施形態の効果は勿論得られる。しかしながら、図5(B)に示すように、蛍光体シート20と波長選択性反射膜30とを隣接して配置することが好ましい。蛍光体シート20はプリズムシート等の光リサイクル性のある光学シートよりも光源側に設置する方が、光学シートからのリサイクル光を利用して波長変換効率を上げることができ、その結果蛍光体シート20に使用される蛍光体量を減らすことができるためである。例えば、波長選択性反射膜30直上に蛍光体シート20を載置することができる。ただしこの場合、蛍光体シート20(より具体的には保護フィルム23)の表面及び波長選択性反射膜30の表面の双方に不可避的に存在する微細な凹凸のため、微細な空気層(図示せず)が存在し得る。
【0050】
このような空気層は、蛍光体層21に入射する励起光がこの界面を通過する際に、界面により光の一部が反射され、その結果、光の利用効率が下がりバックライト全体としての輝度低下の一因となり得る。そこで、光の利用効率をより向上させるために、前述の空隙又は上記微細な空気層を排除することが好ましい。そこで、図5(C)に示すように、蛍光体シート20と波長選択性反射膜30とが一体化した一体化シート25を用いることがより好ましい。一体化シート25における蛍光体シート20は、蛍光体層21を含み、片面側では保護フィルム22を有してもよいが、保護フィルム22と反対側の面には波長選択性反射膜30が接合している。蛍光体層21は接着性を持つ樹脂材料を用いているので、図5(B)における保護フィルム23に替えて、蛍光体層21と波長選択性反射膜30とを直接接合すれば、このような一体化シート25を得ることができる。
【0051】
<拡散板>
また、励起光源を均一な面光源とするため、部分駆動型光源装置1は、図5(A)に示すように、拡散板40を更に有することも好ましい。拡散板40は、励起光源と波長選択性反射膜30との間に設置されることが好ましい。また、拡散板40は波長選択性反射膜30及び蛍光体シート20の支持体の少なくとも一部を兼ねることもできる。
【0052】
<光学フィルム>
さらに、図示しないが、部分駆動型光源装置1は、バックライトにおいて一般的に用いられる、プリズムシート及び光拡散シート等を含む光学フィルム群を更に有していてもよい。これらの光学フィルム群は、図5(A)において、蛍光体シート20よりも上方(すなわち、蛍光体シート20の、励起光源側との反対側)に設けることが好ましい。
【0053】
<蛍光体シート及び波長選択性反射膜の一体化シートの製造方法>
図6を用いて、蛍光体シート及び波長選択性反射膜の一体化シート25の製造方法の一例を説明する。一体化シート25は、図6に示すように、攪拌工程(A)と、ラミネート工程(B)と、抜き加工工程(C)とにより作製することができる。
【0054】
攪拌工程(A)では、溶剤により溶解された樹脂ペースト中に、赤色蛍光体20R及び緑色蛍光体20Gを所定の配合比で混合し、蛍光体含有樹脂ペーストを用意する。赤色蛍光体20R及び緑色蛍光体20Gのいずれか一方のみを用いてもよい。ラミネート工程(B)では、保護フィルム22上に、上記蛍光体樹脂ペーストを塗布し、コータ110を用いて蛍光体樹脂ペーストの膜厚を均一にし、オーブン120にて蛍光体樹脂ペーストを乾燥させ、蛍光体層21(図6に符号を図示せず)を形成する。そして、熱ラミネータ130を用いて蛍光体層21上に波長選択性反射膜30を貼り合わせ、蛍光体層21が保護フィルム22及び波長選択性反射膜30に挟持された一体化シートの原反を得る。抜き加工工程(C)では、一体化シートの原反をプレス機140にて抜き加工し、端部側面に蛍光体層が露出した所定のサイズの一体化シート25を得る。
【0055】
(第2実施形態)
これまで、青色LED10Bを用いることが好ましい第1実施形態に係る部分駆動型光源装置を説明してきた。本発明による部分駆動型光源装置は、リモートフォスファー方式に任意に適用可能であり、発光素子10は青色LED10Bに限られず、後述のマゼンタLED10Mを用いることもできる。以下、マゼンタLED10Mを用いる第2実施形態に係る部分駆動型光源装置を説明する。なお、ここで言うマゼンタLED10Mは、第一形態又は第二形態に既述の励起光源により作成することが可能である。すなわち、マゼンタLED10Mにおいては、樹脂材料に混ぜ合わせた蛍光体によりLEDチップが覆われる、あるいは、LEDの発光面に蛍光体が直接塗布されている。そのため、第2実施形態では、複数種類の蛍光体を使用し、ある種類の蛍光体が蛍光体シート20中に、他の種類の蛍光体がLEDチップに用いられている。
【0056】
<励起光源>
励起光源は、第1実施形態と同様に複数の発光素子10からなり、部分駆動が可能である。第2実施形態では、発光素子10は、上述のマゼンタLED10Mであることが好ましい。本明細書におけるマゼンタLED10Mの発光波長は、LED単体に起因する短波長側の中心発光波長が440nm〜475nm程度であり、蛍光体に起因する長波長側の中心発光波長が600nm〜680nm程度である。このようなスペクトルの場合、LEDを点灯させると、LEDからの青色と、その青色光により励起されることにより蛍光体が赤色光を発し、両者が合成されることで、LEDがマゼンタ色に発光しているように見える。そこで、このようにLEDと蛍光体を、樹脂を介して、又は直接塗布して一体化させ、上記発光波長となる光源を、マゼンタLEDとして用いることができる。なお、励起光源の設置条件及び部分駆動するための制御回路等については、第1実施形態と同様である。
【0057】
ここで、マゼンタLED10Mは、青色LEDと、該青色LEDのチップ上方面に配置された赤色蛍光体から構成されることが好ましく、赤色蛍光体はフッ化物赤色発光蛍光体であることが好ましい。このようなフッ化物赤色発光蛍光体として、KTiF6、BaTiF、NaTiF、KZrF7、SiF等を用いることができる。特に、フッ化物赤色発光蛍光体として、KSiFを用いることが好ましい。
【0058】
<蛍光体シート>
第2実施形態において、蛍光体シート20は、第1実施形態と同様に赤色硫化物蛍光体及び緑色硫化物蛍光体の両方を含んでもよいが、緑色硫化物蛍光体のみを含むことが好ましい。蛍光体シート20が、蛍光体を保護するフィルムを有していてもよいこと、蛍光体シート20と波長選択性反射膜30とが一体化した一体化シート25を用いることが好ましいこと、等は、第1実施形態と同様である。
【0059】
<波長選択性反射膜>
第2実施形態において、マゼンタLED10Mの発光波長領域に対応させるため、波長選択性反射膜30は、マゼンタLED10Mからの発光波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、緑色の波長領域の少なくとも一部の光を反射することが好ましい。このような波長選択性反射膜30として、第1実施形態と同様、ダイクロイック・フィルタを用いることができる。
【0060】
こうして、第2実施形態も、第1実施形態と同様に蛍光体シート20からの後方回帰光に起因する色つきを顕著に抑制することができる。なお、第2実施形態に係る部分駆動型光源装置が拡散板、光学フィルム等を有することが好ましいのも、第1実施形態と同様である。また、部分駆動型光源装置の各構成の配置条件についても、第1実施形態と同様であり、重複する説明を省略する。
【0061】
(画像表示装置)
本発明の画像表示装置は、少なくとも、前述した本発明の第1実施形態及び第2実施形態に従う部分駆動型光源装置を備え、さらに必要に応じて、その他の構成を有する。
【実施例1】
【0062】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。例えば、以下の実験例1では、蛍光体シートに緑色蛍光体及び赤色発光蛍光体はともに硫化物蛍光体を用いており、実験例3では蛍光体シートに緑色の硫化物蛍光体を用いているが、これらは一例に過ぎず、任意の蛍光体が適用可能であることは当業者に当然に理解される。
【0063】
(実験例1)
<発明例1>
図7(A)、(B)に模式的に示すようなバックライトを作製した。具体的には以下のとおりである。シャーシ51の側壁をスペーサーとし、青色LED10Bの上方には、拡散板40(帝人社製50S、厚み1.5mm)、波長選択性反射膜30及び蛍光体シート20からなる一体化シート25(波長選択性反射膜30がLED側である。)、光学フィルム群70をこの順に載置している。なお、この青色LEDは、ピーク波長455nm、半値幅21nmであり、ランバーシアンな発光分布を有する。本実験例においてはLEDに約2.8Vを印加しLED1つあたり5mAを通電している。青色LED発光スペクトルを図8(A)に示す。
【0064】
波長選択性反射膜30には、エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社製の「ダイクロイック・カラーフィルター(青)」を使用した。この波長選択性反射膜30の分光反射スペクトルについては、後述の図9に示す。蛍光体シート20は、青色光により励起されて緑色光を発光する硫化物蛍光体と、青色光により励起されて赤色光を発光する硫化物蛍光体とをバインダーに分散混和させ、それらをPETフィルムに塗布し、その塗布面に上記波長選択性反射膜30を設置することで作製した。実験例1で使用した緑色及び赤色発光蛍光体の発光スペクトルを図8(B)、(C)にそれぞれ示す。また、青色LED10Bと、緑色発光蛍光体および赤色発光蛍光体の各スペクトルの合成光がほぼ白色光となるように蛍光体の配合を調整している。
【0065】
また、光学フィルム群70は短辺方向をプリズム方向とするプリズムシート71(3M社製、BEF III)、長辺方向をプリズム方向とするプリズムシート72(3M社製、BEF III)及び反射型偏光性フィルム73(3M社製、DBEF−D400)からなる。
【0066】
シャーシ51の内寸は、横270mm、縦180mmであり、シャーシ51の底面に縦横共に30mmピッチで、横9個、縦6個の青色LED10Bを正方格子状に配列し、励起光源とした。これらの青色LED10Bは、横3個及び縦2個を1ユニットとして点灯・消灯をコントロールできるように回路が作られており、全体として横3ユニットかつ縦3ユニットでの点灯及び消灯動作が可能となっている。
【0067】
なお、シャーシ51の、青色LED10Bの配置された面には、失われる光を最小限にしてバックライト輝度を向上させるため、青色LED10Bの発光部のみに穴を開けた反射シート(図示せず)を設置し、光のリサイクル性を向上させた。さらに、青色LED10Bを配置した領域横270mm、縦180mmの周囲には、青色LED10Bの設置面に対し光学部材を平行に設置するため、シャーシ51の側壁をスペーサーとした。スペーサーの高さは30mmであり、内側には青色LED10Bの配置面と同様に、失われる光を減らすために反射シート(図示せず)を設置している。
以上のようにして、発明例1に係るバックライトを作製した。
【0068】
<比較例1>
発明例1において、波長選択性反射膜30及び蛍光体シート20からなる一体化シート25を作製した代わりに、波長選択性反射膜30のない蛍光体シート20を作製した以外は、発明例1と同様にして比較例1に係るバックライトを作製した。蛍光体シート20の作製においては、蛍光体が混和されたバインダーをPETフィルムに塗布した後、同じPETフィルムをラミネート加工し作製した。
【0069】
<評価>
以上の発明例1及び比較例1のバックライトについて、(A)バックライト発光スペクトルの測定、及び(B)色度差評価を行い、評価した。
【0070】
(A)バックライト発光スペクトルの測定
発明例1のバックライトと、比較例1のバックライトのスペクトルを図9に示す。図9には、波長選択性反射膜30の分光反射率を併せて示す。なお、図9に示す分光反射率は、波長選択性反射膜30に対する入射角0度、すなわち波長選択性反射膜30に対し測定光が直交入射する配置で測定されたものである。波長選択性反射膜の分光特性は入射角に依存し、この入射角依存性は図10に示すとおりであった。
【0071】
(B)色度差評価
発明例1及び比較例1に係るバックライトのそれぞれを、図11に示すように、領域R〜Rに分割し(各領域では横3個、縦2個のLEDのみ点灯する。各領域は横90mm、縦60mmである。)、領域Rのみ部分駆動させた。そして、図12に示すように、カメラ型輝度色度計(Radiant Imaging社製、PM-1423F-1)を用いてバックライトの輝度及び色度を、各領域R、R〜R、Rの中心位置で測定した。
【0072】
色度を評価するため、以下の測定及び計算を行った。
(1)各点の色度u'およびv’(i=2、4〜6、8)を測定する。
(2)Rの中心位置と、R、R、R、Rの各中心位置との間でu’,v’の差分Δu',Δv’をそれぞれ計算する。それらの平方和Δu’v’を、Rの中心位置と、R、R、R、Rの各中心位置周囲の点との色度差とする。すなわち、Δu’v’は以下の計算式となる。
Δu’v’=√{(Δu'+(Δv’
=√{(u'−u'5+(v'−v'5
(3)i=2、4、6、8の4点での上記のΔu’v’の平均値をΔu’v’として計算し、色つき度合いの指標とする。
(4)発明例1及び比較例1の値Δu’v’を比較する。
【0073】
発明例1では、Δu’v’=0.0043であった。
比較例1では、Δu’v’=0.0645であった。
【0074】
以上の結果から、以下のことが確認された。
まず、図9,10より、発明例1における一体化シート25は、蛍光体シート20からの発光(出射光)を確実に反射していることが確認された。さらに、発明例1と比較例1とを比較すると、部分駆動させた領域の中心と、周辺領域とで色度差が顕著に低下していることも確認できた。したがって、発明例1に係るバックライトは、比較例1に係るバックライトに比べて、一体化シート25を用いることで、色つきを極めて有効に抑制できたということができる。この効果は、蛍光体シート20による出射光のうち、拡散板と反射シートの間の空間で乱反射した光の非点灯部への拡散を抑制できたためだと本発明者らは考えている。
【0075】
(実験例2)
<発明例2>
発明例1において、蛍光体シート20の蛍光体に硫化物蛍光体を用いたことに替えて、黄色光を発光する1波長型のYAG蛍光体を用いたこと以外は、発明例1と同様のバックライトを作製し、発明例2に係るバックライトを作製した。
【0076】
<比較例2>
比較例1において、蛍光体シート20の蛍光体に硫化物蛍光体を用いたことに替えて、黄色光を発光する1波長型のYAG蛍光体を用いたこと以外は、比較例1と同様のバックライトを作製し、比較例2に係るバックライトを作製した。
【0077】
実験例1と同様に、発明例2及び比較例2に係るバックライトを評価した。発明例2のバックライトと、比較例2のバックライトのスペクトルを図13に示す。また、実験例1と同様に色度差を測定し、計算したところ、以下のとおりであった。
発明例2では、Δu’v’=0.0090であった。
比較例2では、Δu’v’=0.0363であった。
【0078】
実験例2においても、実験例1と同様に、一体化シート25を用いることで、色つきを極めて有効に抑制できたということができる。また、実験例1,2の結果から、本発明の効果は蛍光体シートにおける蛍光体の種類に何ら限定されないことも確認できた。
【実施例2】
【0079】
(実験例3)
<発明例3>
実験例1,2において用いた青色LEDに替え、発光素子としてマゼンタLEDを用いた。マゼンタLEDは、以下のようにして作製した。まず、励起光源として、青色LEDチップを基板上にマウントした後、青色光によって励起され赤色光を発するフッ化物蛍光体を分散させた樹脂をポッティングした。このLEDからの青色発光は、ピーク波長445nm、半値幅18nmであり、ポッティング前のLED単体ではランバーシアンな発光分布を持つ。ポッティングされた蛍光体樹脂はおおむね半球状に形成され、その半径は約1mmであった。なお、この構成により、LEDを点灯させると、LEDからの青色と、その青色光により励起されることによりフッ化物蛍光体が赤色光を発し、両者が合成されることで、LEDがマゼンタ色に発光しているように見える。このマゼンタLEDからの発光スペクトルを図14に示す。445nmをピークとするスペクトルが青色LEDチップからの発光であり、633nmにピークを有する3つの多峰型のスペクトルがフッ化物蛍光体からの発光である。
【0080】
このマゼンタLEDを使用し、図15(A)〜(C)に模式的に示すようなバックライトを作製した。マゼンタLEDを48個使用し、図15(A)に図示するように菱形格子状にシャーシ151(バックライト底面)に配列した。シャーシ151の内寸は横310mm、縦132mmであり、各LEDの横方向は38.5mmピッチとし、垂直縦方向は44mmピッチに配置した。
【0081】
なお、シャーシ151の、マゼンタLED10Mの配置された面には、失われる光を最小限にしてバックライト輝度を向上させるため、マゼンタLED10Mの発光部のみに穴を開けた反射シート(図示せず)を設置し、光のリサイクル性を向上させた。さらに、シャーシ151の周囲には、マゼンタLED10Mの設置面に対し光学部材を平行に設置するため、発明例1、2と同様、シャーシ151の側壁をスペーサーとした。側壁の高さは30mmとした。
【0082】
この側壁の上に、図15(C)に示すように、拡散板140、波長選択性反射膜一体化蛍光体シート125(波長選択性反射膜130がLED側である。)、光学シート群170を順に設置した。光学フィルム群は、LEDに近い側から、拡散シート171(恵和株式会社製BS−912)、プリズムシート172(3M社製、BEF III)及び反射型偏光性フィルム173(3M社製、DBEF−D400)からなる。
【0083】
ここで、蛍光体シート120中の蛍光体には、硫化物系の緑色蛍光体のみ使用した。LEDからの青色光およびLED上の赤色蛍光体からの赤色光と合成することで、バックライトとして白色光が生成される。
【0084】
また、波長選択性反射膜130には、エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社製の「ダイクロイック・カラーフィルター(マゼンタ)」を使用した。この波長選択性反射膜130の分光反射スペクトルについては、後述の図16に示す。
以上のようにして、発明例3に係るバックライトを作製した。
【0085】
<比較例3>
発明例3において、波長選択性反射膜及び蛍光体シートからなる一体化シートを作製した代わりに、波長選択性反射膜のない蛍光体シートを作製した以外は、発明例3と同様にして比較例3に係るバックライトを作製した。蛍光体シートの作製においては、蛍光体が混和されたバインダーをPETフィルムに塗布した後、同じPETフィルムをラミネート加工し作製した。
【0086】
<評価>
以上の発明例3及び比較例3のバックライトについて、(A)バックライト発光スペクトルの測定、及び(B)色度差評価を行い、評価した。
【0087】
(A)バックライト発光スペクトルの測定
発明例3及び比較例3のバックライトによる白色光のスペクトルを、波長選択性反射膜130の分光反射率と合わせて図16に示す。なお、図16に示す分光反射率は、波長選択性反射膜130に対する入射角0度、すなわち波長選択性反射膜30に対し測定光が直交入射する配置で測定されたものである。
【0088】
(B)色度差評価
実験例3のシャーシは実験例1、2に比較して細長い形状であるため、図17に示すように、バックライト中央部を縦方向に点灯(図面中央部の12個が点灯)させ、バックライト横方向の色度分布を測定し、全LED点灯の場合と比較することで色付き抑制効果を評価した。すなわち、実施例1と同様に、カメラ型輝度色度計を用いてバックライトの輝度及び色度を、各領域R10〜R12における図示の測定点で測定した。すなわち、R10における測定点は画面中心位置であり、R11及びR12の測定点の位置はバックライト長軸上の中心と側壁部の中間点である。
【0089】
色度を評価するため、以下の測定及び計算を行った。
(1)各点の色度u'およびv’(i=10、11、12)を測定する。
(2)R10と、R11及びR12との各測定点間でu’,v’の差分Δu',Δv’(i=11、12)をそれぞれ計算する。それらの平方和Δu’v’を、R10と、R11及びR12の色度差とする。すなわち、Δu’v’は以下の計算式となる。
Δu’v’=√{(Δu'+(Δv’
=√{(u'-u'0+(v'-v'0
(3)i=11、12の2点での上記のΔu’v’の平均値をΔu’v’として計算し、色つき度合いの指標とする。
(4)発明例3及び比較例3の値Δu’v’を比較する。
【0090】
発明例3では、Δu’v’=0.0102であった。
比較例3では、Δu’v’=0.0283であった。
【0091】
以上の結果から、発明例1、2の系と同様、マゼンタLEDと緑色蛍光体シートの系のように、LED表面に蛍光体が用いられていても、これに合う光学特性を有する波長選択性反射膜を選択することで、色付き現象を抑制できることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明によれば、複数の発光素子を部分的に駆動するときの、暗部となるべき部分への色つきを抑制することのできる部分駆動型光源装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0093】
1・・・部分駆動型光源装置
10・・・発光素子
10B・・青色LED
10M・・マゼンタLED
20・・・蛍光体シート
25・・・一体化シート
30・・・波長選択性反射膜
40・・・拡散板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2017年3月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子からなり、部分駆動可能な励起光源と、
前記励起光源と離隔して配置され、前記励起光源からの入射光の波長領域の少なくとも一部を変換して、前記入射光とは異なる波長領域の出射光を放出する蛍光体を含む蛍光体シートと、
前記励起光源及び前記蛍光体シートとの間に配置され、前記励起光源からの前記入射光の波長領域の少なくとも一部の光を透過するとともに、前記蛍光体シートからの前記出射光の波長領域の少なくとも一部の光を反射する波長選択性反射膜と、
前記蛍光体シートの上方に設けられた光学フィルム群と、を有することを特徴とする部分駆動型光源装置。
【請求項2】
前記蛍光体シートと前記波長選択性反射膜とが隣接して配置される、請求項1に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項3】
前記蛍光体シートと前記波長選択性反射膜とが一体化している、請求項1に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項4】
前記励起光源における前記複数の発光素子が格子状に配列する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項5】
前記励起光源と前記波長選択性反射膜との間に拡散板を更に有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項6】
前記発光素子が青色LEDである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項7】
前記波長選択性反射膜は、前記青色LEDの発光波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、緑色から赤色にかけての波長領域の少なくとも一部の光を反射する、請求項6に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項8】
前記発光素子がマゼンタLEDである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項9】
前記マゼンタLEDは、青色LEDと、該青色LEDのチップ上方面に配置された赤色蛍光体から構成される、請求項8に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項10】
前記赤色蛍光体はフッ化物赤色発光蛍光体である、請求項9に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項11】
前記フッ化物赤色発光蛍光体は、KSiFである、請求項10に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項12】
前記波長選択性反射膜は、前記マゼンタLEDの発光波長領域の少なくとも一部を透過するとともに、緑色の波長領域の少なくとも一部の光を反射する、請求項8〜11のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項13】
前記蛍光体シートの前記蛍光体は、硫化物系蛍光体である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項14】
前記硫化物系蛍光体は、赤色硫化物蛍光体及び緑色硫化物蛍光体のうちの少なくともいずれかを含む、請求項13に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項15】
前記赤色硫化物蛍光体は、硫化カルシウム蛍光体であり、前記緑色硫化物蛍光体は、チオガレート蛍光体である、請求項14に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項16】
前記蛍光体シートの前記蛍光体は、イットリウムセリウムアルミニウムガーネット蛍光体である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の部分駆動型光源装置を備えることを特徴とする画像表示装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記諸課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 複数の発光素子からなり、部分駆動可能な励起光源と、
前記励起光源と離隔して配置され、前記励起光源からの入射光の波長領域の少なくとも一部を変換して、前記入射光とは異なる波長領域の出射光を放出する蛍光体を含む蛍光体シートと、
前記励起光源及び前記蛍光体シートとの間に配置され、前記励起光源からの前記入射光の波長領域の光の少なくとも一部を透過するとともに、前記蛍光体シートからの前記出射光の波長領域の少なくとも一部の光を反射する波長選択性反射膜と、
前記蛍光体シートの上方に設けられた光学フィルム群と、を有することを特徴とする部分駆動型光源装置である。
該<1>に記載の部分駆動型光源装置は、複数の発光素子を部分的に駆動するときの、暗部となるべき部分への色つきを抑制することができる。