(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-86836(P2017-86836A)
(43)【公開日】2017年5月25日
(54)【発明の名称】ポリ袋への掃き込み用具
(51)【国際特許分類】
A47L 13/52 20060101AFI20170421BHJP
B65F 1/14 20060101ALI20170421BHJP
【FI】
A47L13/52 102
B65F1/14 B
B65F1/14 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-234074(P2015-234074)
(22)【出願日】2015年11月11日
(71)【出願人】
【識別番号】504389913
【氏名又は名称】井上 暁子
(72)【発明者】
【氏名】井上 暁子
【テーマコード(参考)】
3B074
3E023
【Fターム(参考)】
3B074HH02
3E023BA03
3E023KA10
3E023LA03
(57)【要約】
【課題】庭や路上掃除などで塵埃の収納に使用するポリ袋の開口部を、片手で容易に開いた状態に保持し、且つ他方の片手で、掃き集めた塵埃を容易にポリ袋に掃き込むことを可能とする用具を開発する。
【解決手段】2本の柄と掃き込み用の平板で構成されるポリ袋への塵埃掃き込み用具であって、2本の柄の両端部を平板の両側の相互に離れた場所に回動自在に保持し、柄にポリ袋を挟持した状態で係止させることでポリ袋の開口部を、片手で開口した状態に保持することを可能とする。 また掃き込み作業を効率化する為に、掃き込み用平板を傾斜させ、また土砂や小石を分離する為に平板に複数の開口部を設ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃き込み手段と、2本の柄からなるポリ袋への掃き込み用具であって、前記掃き込み手段に前記2本の柄の両端部を相互に離れた場所に回動自在に保持し、2本の柄を係止させることにより、ポリ袋の開口部を開口した状態に保持することが出来るようにしたことを特徴とするポリ袋への掃き込み用具
【請求項2】
ポリ袋を取り付ける側の柄の端部を掃き込み手段から突出させて、接地時に掃き込み手段が傾きを有するようにした請求項1のポリ袋への掃き込み用具
【請求項3】
請求項1のポリ袋への掃き込み用具に用いられる柄であって、逆U字形状としたことを特徴とする柄
【請求項4】
請求項2のポリ袋への掃き込み用具に用いられる掃き込み手段であって、板に複数の開口部を設けて土砂や小石を分離出来るようにした掃き込み手段
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵取りを使用せず、掃き集めた塵埃を直接ポリ袋に収納する為の用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
庭や花壇 或は 路上などを掃き掃除する際は、掃き集めた塵埃を一旦、塵取りに収納し、その後、ポリ袋(以下ゴミ袋を意味するものとする)に移し替える作業を行う。言い換えれば、掃き集めた塵埃をポリ袋に収納するのに、2段階のステップを踏む必要があり、甚だ非効率である上に、塵取りからポリ袋への移し替えの作業中に、塵埃の一部が、こぼれ落ちることもたびたび発生し、その清掃の為に余分な労力を必要とするのみならず、精神的にも、非常に不快に感じる。
【0003】
その為、塵取りの構造の一部である塵埃の収納部分をポリ袋に置換することにより、塵取りからポリ袋への移し替え作業を省略する為の考案が、数多く知られている。後記の先行技術文献は、それらの一部であるが、いずれもポリ袋の固定方法に工夫を凝らしたものであり、端的に云えば、塵埃の収納部分を単にポリ袋に置き換えたものに過ぎないと云うことが出来る。
【0004】
掃除の最終的な作業目的を考えて、塵取りという媒体を使わずに、集めた塵埃を直接ポリ袋に掃き入れ収納するという発想での用具が好ましいが、いまだそれに類する用具は開発されていない。一方、ポリ袋のほうも、省資源化の流れの中で、肉厚がますます薄く、また柔軟になり、塵埃の投入の為に、片手のみでその開口部を開いた状態に保つことは、ほぼ不可能であり、取り扱いが極めて厄介である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−174069
【特許文献2】特開2012−135436
【特許文献3】特開2003−237904
【特許文献4】特開2011−147568
【特許文献5】特開2008−162793
【特許文献6】特開2001−353120
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】実用新案 第3189185号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ポリ袋の開口部を、片手で容易に開いた状態に保持し、且つ他方の片手で掃き集めた塵埃を容易にポリ袋に掃き込むことを可能とする用具を開発する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ポリ袋の端部を2本の柄で挟持して、開口部を開いた状態に保持出来るようになる。
請求項2記載の発明は、掃き込み手段の先端部分を常に接地状態に保持できるようになり、かつ、土砂や小石と集塵を分離するための最適な掃き込み角度に保持することが出来るようになる。
請求項3記載の発明は、2本の柄によるポリ袋の挟持部分と、持ち手部分の位置を一致させることが出来るようになる。
請求項4記載の発明は、接地時に傾斜した状態に保持される掃き込み手段において、掃き込みの途中で塵埃と土砂や小石を分離することが出来るようになる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、掃き込み用具の柄の部分を使って、ポリ袋を簡単に着脱できるようになり、作業の効率が向上する。
請求項2記載の発明は,塵埃の収集精度を高め、かつ、土砂や小石の混入を少なくすることができる。
請求項3記載の発明は、ポリ袋の装着が不適切な場合や、掃き集めた塵埃が重くなってしまった場合でも、ポリ袋の急な脱落を防ぐことが出来るようになる。
請求項4記載の発明は、掃き集めた塵埃に紛れ込んだ土砂や小石を確実に分離することが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図4】 用具及び装着されたポリ袋の断面図(ポリ袋への装着方法を示す)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すようにポリ袋への掃き込み用具1は、掃き込み手段10と逆U字型に成形加工され、弾力性を有する掃き込み側挟持柄20及び、掃き出し側挟持柄30とからなり、それぞれの柄の両端部を掃き込み手段側壁10a,10bに挟持柄取り付け手段40a,40bを用いて、回動自在に保持する。
【0012】
掃き出し側挟持柄30は
図2に示すように、両端部を掃き込み手段側壁10a,10bから突出するように取り付ける。これにより、掃き込み手段10は自立時にその先端部が常に接地するようになり、掃き込み時の塵埃の収集精度を高める事が出来る。
掃き込み手段10は掃き込み側に複数の分離孔10cを有しており、塵埃を掃き込む際に、紛れ込んだ土砂や小石は、傾斜した掃き込み手段10と地面との間にできた隙間に落下して、確実に分離することが出来るようになる。
掃き込み側挟持柄20及び掃き出し側挟持柄30の取り付けに際しては、ポリ袋挟持部Aとそれぞれの取り付け部が略直角三角形状になり、かつ、掃き出し側挟持柄30が掃き込み側挟持柄20の上方に位置するようにそれぞれの柄の長さ及び取付位置を設定する。
【0013】
掃き込み側挟持柄20及び掃き出し側挟持柄30は
図3に示すように掃き込み側に向かって折り畳むことによりコンパクトに収納できるようになる。
【0014】
ポリ袋Pの装着方法はは
図4に示すようになる、最初にポリ袋Pの下端部に掃き出し側挟持柄30の突出部30aを乗せる。
次にポリ袋Pの上端部を掃き出し側挟持柄30にかぶせた後、掃き込み側挟持柄20の内側からポリ袋Pの上端部を巻き込むようにセットする。
最後に掃き込み側挟持柄20及び掃き出し側挟持柄30を交差させてポリ袋Pを挟持する。
ポリ袋Pの下端部は挟持柄取り付け手段40aに引っ掛ければより確実に装着できる。
【0015】
本物品用のポリ袋は市販の規格サイズ(20リットル、45リットル)などを使用するため各部の寸法は規格サイズのポリ袋の最大開口寸法にあわせて設計を行う。
【0016】
尚、ポリ袋への掃き込み用具1の外観や構成は上述した実施形態に限定されるものではなく、各種の変形例や使用方法が考えられる。例えば、分離孔10cを壁面のフックなどに引っ掛ければ、簡易ゴミ入れとしての利用出来るし、専用の収集袋を装着すれば粉塵などの収集にも利用出来る。
【符号の説明】
【0017】
1 ポリ袋への掃き込み用具
10 掃き込み手段
10a/b 掃き込み手段側壁
10c 分離孔
20 掃き込み側挟持柄
30 掃き出し側挟持柄
30a 突出部
40a/b 挟持柄取り付け手段
A ポリ袋挟持部
P ポリ袋
K 塵埃
S 土砂/小石