特開2017-86837(P2017-86837A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-86837ベッド上仰臥人体姿勢変更装置と専用便器との組み合わせ構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-86837(P2017-86837A)
(43)【公開日】2017年5月25日
(54)【発明の名称】ベッド上仰臥人体姿勢変更装置と専用便器との組み合わせ構造
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/02 20060101AFI20170421BHJP
   A47K 11/08 20060101ALI20170421BHJP
   A61G 7/015 20060101ALI20170421BHJP
【FI】
   A61G7/02
   A47K11/08
   A61G7/015
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-235187(P2015-235187)
(22)【出願日】2015年11月11日
(71)【出願人】
【識別番号】513140905
【氏名又は名称】松原 広美
(72)【発明者】
【氏名】松原 広美
【テーマコード(参考)】
2D036
4C040
【Fターム(参考)】
2D036HA06
2D036HA12
2D036HA42
4C040AA11
4C040BB01
4C040DD04
4C040FF06
(57)【要約】
【課題】ベッド上にて容易に用を足すための専用の可動ベッドと便器の組み合わせを提供する。
【解決手段】患者を仰臥させるための有柱のベッドフレームを設け、該ベッドフレーム上に位置する固定板と中央可動板およびサイド可動板を相互に回動可能に接続して設けるとともに、中央可動板とサイド可動板を動かすためのアクチュエータを設けて、該アクチュエータ駆動にて双方の可動板をベッドフレームに対し水平位置もしくは垂直位置を選択を可能として、以上の構成によるベッド上仰臥人体姿勢変更装置を設け、一方、排泄物収納のための中空の便器本体を設けるとともに、該便器本体上面に着座板を設け、便器本体両側面に脚載置板を設けて、以上の構成による専用便器を設け、以上のベッド上仰臥人体姿勢変更装置と専用便器との組み合わせよりなることを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を仰臥させるための有柱のベッドフレームを設け、該ベッドフレーム上に位置する固定板と中央可動板およびサイド可動板を相互に回動可能に接続して設けるとともに、中央可動板とサイド可動板を動かすためのアクチュエータを設けて、該アクチュエータ駆動にて双方の可動板をベッドフレームに対し水平位置もしくは垂直位置を選択を可能として、以上の構成によるベッド上仰臥人体姿勢変更装置を設け、一方、排泄物収納のための中空の便器本体を設けるとともに、該便器本体上面に着座板を設け、便器本体両側面に脚載置板を設けて、以上の構成による専用便器を設け、以上のベッド上仰臥人体姿勢変更装置と専用便器との組み合わせよりなることを特徴とするベッド上仰臥人体姿勢変更装置と専用便器との組み合わせ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ベッド上の仰臥姿勢の人が容易に用を足すためのベッドと便器との組み合わせ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、人体姿勢変更可能なるベッドはあったが、本発明にて示すように、人体姿勢変更可能なるベッドと専用便器との組み合わせ構造は見当たらない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ベッド上に仰臥している患者が用を足すときには、ベッドから降りてトイレまで歩行するか、あるいは持ち運び可能なる便器を用いて用を足すこととなる。しかし、いずれにしてもベッドから降りねばならず、体位変更に困難を伴う患者の場合には難儀なものであるが、これに対する適切な手段は見当たらないのが現状である。
本発明は以上に鑑み、ベッドの位置変更手段と専用の便器を組み合わせることにて、ベッド上にて安全容易に用を足すことのできる新規かつ有用なる手段を提供することを目的として発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
課題を解決する手段として本発明は以下の構成とした。
すなわち、患者を仰臥させるための有柱のベッドフレームを設け、該ベッドフレーム上に位置する固定板と中央可動板およびサイド可動板を相互に回動可能に接続して設けるとともに、中央可動板とサイド可動板を動かすためのアクチュエータを設けて、該アクチュエータ駆動にて双方の可動板をベッドフレームに対し水平位置もしくは垂直位置を選択を可能として、以上の構成によるベッド上仰臥人体姿勢変更装置を設け、一方、排泄物収納のための中空の便器本体を設けるとともに、該便器本体上面に着座板を設け、便器本体両側面に脚載置板を設けて、以上の構成による専用便器を設け、以上のベッド上仰臥人体姿勢変更装置と専用便器とを組み合わせる。
本発明は以上の構成よりなるベッド上仰臥人体姿勢変更装置と専用便器との組み合わせ構造である。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、双方の可動板を水平位置から垂直位置へと変化させることができるので、仰臥人体をスムースに着座姿勢へと導くことができて、専用の便器を併用することにて、ベッド上にて用を足すことのできる有用なる手段を得ることができる。
また、専用便器に脚載置板を設けることにて、ベッド上にて姿勢を変化させる人体の安定を助長し、さらにサポートアーム可動方式の採用にて、このサポートアームを患者が握ることにて人体姿勢の安定とスムースな姿勢変化を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】 本発明のベッド上仰臥人体姿勢変更装置の正面図
図2】 本発明のベッド上仰臥人体姿勢変更装置の正面図(アクチュエータ可動時)
図3】 本発明のベッド上仰臥人体姿勢変更装置の正面図(アクチュエータ可動時)
図4】 本発明の可動板位置変化説明図
図5】 本発明の専用便器の平面図
図6】 本発明の専用便器の正面図
図7】 本発明の専用便器の右側面図
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図において、1は下部フレームで、平面視四角枠状の部分であって、その四隅下方には市販のブレーキ付きキャスター2が各々取り付けられる。3は支柱で、前記の下部フレーム四隅上方に立設され、その上端には正面視略コ字形のベッドフレーム4が設けられる。
このベッドフレームは平面視における略中央部分が切除されている。
5は固定板で、ベッドフレーム右方に設けられる平板部分であり、ベッドフレームにビス止めその他の適宜手段にて固定される。6は中央可動板で、固定板に適宜手段にて回動可能に取り付けられる平板、7はサイド可動板で、同様に中央可動板に回動可能に取り付けられる平板であって、以上の三つの平板を水平としたときにベッドフレーム内に納まる長さとなっている。
【0008】
8は正面視V形のステーで、ベッドフレーム長辺下部に一対が固着される。
9は中央可動アクチュエータで、市販の電導型のアクチュエータ(簡略図示)であって、その一端はステー間に位置する棒体(図示略)に回動可能かつ軸方向移動不可に取り付けられ、他端は中央可動板下面に有軸二股状ブロックなどの適宜保持手段にて回動可能に取り付けられる。
このアクチュエータは、その本体部に対し伸縮するロッドを有するタイプのものである。
10はアクチュエータ保持板である。このアクチュエータ保持板は支柱間下部に設けられる板体に固着される一対の平行板体であって、各板体間には支軸が設けられる。
11はサイド可動アクチュエータであり、前記の中央可動アクチュエータとサイズを違えた同様物品であって、その一端は上記支軸に回動可能に軸支され、他端はサイド可動板下面に同じく適宜支持部材を介して回動可能に取り付けられる。
以上が、ベッド上仰臥人体姿勢変更装置である。
【0009】
20は専用便器である。21は有底中空楕円筒体による便器本体、22は便器本体上端に設けられる着座板、23は便器本体下端に設けられる長方形板による安定板である。
24は脚載置板である。この脚載置板は図5図7にて示すように、便器本体の両サイドに斜方に固着される断面円弧形の板体であって、その前部は上方に向けて傾斜している。
以上が本発明の構成である。なお、図示を略したが、各アクチュエータへの駆動指令を発するための制御回路を内蔵した無線式のコントローラが備えられ、各アクチュエータに通電結線(図示略)がなされる。
【0010】
次に、本発明の使用について説明する。
1.図1のごとくベッド上に患者が仰臥している。固定板、中央可動板、サイド可動板は 水平位置であり、患者の開いた脚は専用便器の脚載置板上にある。この便器の脚載置板 は足先に向けて上向き傾斜状態である。
2.枕を取り去り、コントローラーの操作にて、中央可動アクチュエータおよびサイド可 動アクチュエータが作動してそのロッドが伸び、中央可動板は図2のように垂直位置と なり、サイド可動板は水平位置となる。これらのアクチュエータは連動が必要であり、 コントローラーに内蔵の制御回路にてこれらのアクチュエータは適宜に連携を保ちつつ 作動を行う。なお、中央可動板の上端位置よりやや左方に患者の腰が位置する。
3.コントローラーを操作して、図3のようにサイド可動板をほぼ垂直位置へと移動させ る。患者は自然に腰が前方へと移動し、脚は脚載置板に沿って移動して専用便器の着座 板に腰掛ける状態となり、このまま用を足し、用足し後の処理を行う。
4.サイド可動板を斜方位置へと少し戻し、患者の腰に近い背中位置下方に枕もしくはク ッションを差し入れ、さらにサイド可動板を傾けていくと、患者の腰は専用便器のやや 上方へ浮き上がるので、専用便器をベッド上から取り去り、内容物を処理する。このと き、専用便器内にあらかじめビニール袋をセットしておけば後処理が楽になる。
5.サイド可動板と中央可動板を水平位置へと戻し、枕を入れる。以上にて各作業・操作 は終了する。
【0011】
本発明に用いる専用便器は、使用者の体格に合わせて適宜高さのものが望ましい。あるいは、高さ変更機能を設けてもよい。着座板および脚載置板には、布体その他にて表面を覆うことにてソフトな感触が得られる。この着座板は市販品と同一もしくは近似サイズである。また、便器本体下部に長方形板による安定板を有するので、便器使用時における便器位置の安定効果がある。また、図2の仮想線にて示すように、中央に横管を有した略コ字形の屈曲管体等による回動と位置固定が可能なる補助アーム30を設けることにて、患者の姿勢変更時および便器使用時の安全性が保たれる。
この補助アームは図のようにベッドフレームに取り付ける方法や、別物品に取り付けて床面上もしくはベッドフレームに沿って平行移動する方式も可能である。この補助アーム形状は目的に合わせて任意に設けることができ、駆動源とリンクさせてもよい。
なお、サイド可動板は傾斜位置を経過して垂直位置となるが、中央可動板の動きにリンクして、その水平位置を保ちつつ移動した後に垂直位置とすることが望ましい。
また、各可動板表面にクッション材を設けたり、あるいは可動板上面にクッション材を、面ファスナー等にて着脱可能に設けてもよい。
以上のごとく、本発明によってベッド上の患者の用足しに便利なる手段を提供することができる。
【符号の説明】
【0012】
1 下部フレーム
2 キャスター
3 支柱
4 ベッドフレーム
5 固定板
6 中央可動板
7 サイド可動板
8 ステー
9 中央可動アクチュエータ
10 アクチュエータ保持板
11 サイド可動アクチュエータ
20 専用便器
21 便器本体
22 着座板
23 安定板
24 脚載置板
30 補助アーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7