【解決手段】開閉体3を移動させる駆動機構4と、駆動機構4を制御する制御部5と、枠部25に沿ってマイクロビーズ型の再帰性反射材によって形成された検出ライン6に非可視光を放射する光源部8と、検出ライン6で反射した非可視光が入射するカメラ7と、を備え、制御部5は、カメラ7によって撮像された検出ライン6が異物によって遮蔽された遮蔽状態を検出する検出部51と、遮蔽状態が検出されたとき開閉体3による挟み込みを防止する動作を駆動機構4に行わせる挟み込み防止部52とを有し、入射レンズをその光軸に沿って窓枠25の開口側から見た場合に、光源部8の少なくとも一部が入射レンズの手前に配置されている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本実施の形態に係る開閉体駆動装置の概略構成図である。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態では、一例として、開閉体駆動装置1が、車両用窓ガラス昇降装置である場合を説明する。ただし、これに限らず、開閉体駆動装置1は、例えばスライド式のドアを自動で開閉する自動ドア装置等であってもよい。
【0021】
開閉体駆動装置1としての車両用窓ガラス昇降装置を搭載する車両のドア(車両用ドア)2は、開閉体としての窓ガラス3を格納する格納部21と、格納部21の上方に設けられた窓ガラス用枠部22と、を有している。格納部21の車室内側には、格納部21を覆うようにドアトリム23が取り付けられている。
【0022】
窓ガラス用枠部22は、車両の前後方向における格納部21の後側の端部から上方に延びる後方立設部22aと、後方立設部22aよりも前側で格納部21から上方に延びる前方立設部22bと、後方立設部22aの上端部から前方立設部22bの上端部に至る上方延設部22cと、からなる。窓ガラス3の全閉時には、窓ガラス用枠部22とドアトリム23の上端部とに囲まれた空間に、窓ガラス3が配置されることになる。つまり、窓ガラス用枠部22とドアトリム23の上端部とが、窓枠25を構成している。本実施の形態では、窓枠25とは、全閉状態におけるドア2及び窓ガラス3が閉まっている状態で窓ガラス3の外縁に接する部分をいう。窓枠25は、本発明の枠部の一態様である。
【0023】
開閉体駆動装置1は、開口25aを有する枠部(窓枠25)に対して開閉体(窓ガラス3)を開位置と閉位置との間で移動させる駆動機構4と、駆動機構4を制御する制御部5と、を備えている。
【0024】
駆動機構4は、窓枠25に対して窓ガラス3を上下方向に移動させるものであり、DCモータ等のモータ41と、モータ41の駆動力を窓ガラス3の上下方向の運動力に変換する動力変換機構42と、を備えている。動力変換機構42としては、例えば、窓ガラス3を支持しガイドレールに沿って摺動するキャリアプレートを備え、モータ41の駆動力によりワイヤをガイドレールに沿って摺動させることで、ワイヤに取り付けたキャリアプレートおよび窓ガラス3をガイドレールに沿って上下方向に移動させるウインドレギュレータ等を用いることができる。また、動力変換機構42としては、Xアーム式のレギュレータやその他の方式のものを用いることもできる。
【0025】
ドア2には、窓ガラス3を昇降操作するためのスイッチ(SW)24が設けられている。スイッチ24の出力信号線は、制御部5に接続されている。スイッチ24は、例えば、2段階クリック式の揺動スイッチからなり、下降側となる一端側を1段階クリックした際には下降側第1段階クリック信号、下降側となる一端側を2段階クリックした際には下降側第2段階クリック信号、上昇側となる他端側を1段階クリックした際には上昇側第1段階クリック信号、上昇側となる他端側を2段階クリックした際には上昇側第2段階クリック信号を、制御部5に出力するように構成されている。
【0026】
制御部5は、スイッチ24からの信号に応じて駆動機構4を制御し、窓ガラス3を上下方向に移動させるものである。制御部5は、CPU、メモリ、インターフェイス、ソフトウェア等を適宜組み合わせたコントロールユニットとしてドア2に搭載されている。なお、制御部5は、ドア2以外では例えば車両のミラーやシート等の制御を行う電子制御ユニット(ECU)に、機能として搭載されていてもよい。
【0027】
制御部5は、スイッチ24から下降側第1段階クリック信号が入力された際には、当該信号が入力されている間窓ガラス3を下降し、下降側第2段階クリック信号が入力された際には、窓ガラス3が最下部まで下降されるか再びスイッチ24が操作されるまで窓ガラス3を自動的に下降するように駆動機構4を制御するように構成される。また、制御部5は、スイッチ24から上昇側第1段階クリック信号が入力された際には、当該信号が入力されている間窓ガラス3を上昇し、上昇側第2段階クリック信号が入力された際には、窓ガラス3が最上部まで上昇されるか再びスイッチ24が操作されるまで窓ガラス3を自動的に上昇するように駆動機構4を制御する。
【0028】
以下、開閉体(窓ガラス3)による挟み込みを防止する構成について説明する。
【0029】
開閉体駆動装置1は、枠部(窓枠25)の少なくとも一部に沿って再帰性反射材によって形成された検出ライン6に非可視光を放射する光源部部8と、光源部8から放射されて検出ライン6で反射した非可視光が入射する複数の入射レンズ71aを有するカメラ7と、を備えている。本実施の形態では、このカメラ7で撮像した画像を基に、窓ガラス3による挟み込みのおそれがある異物が存在するのか否かを判断することになる。
【0030】
本実施の形態では、光源部8として、近赤外光を照射するものを用いた。カメラ7は、光源部8から照射されて検出ライン6で反射した近赤外光を撮像する赤外線カメラから構成される。光源部8を備えることで、夜間および夜間以外の赤外線が届かない暗い場所、例えば地下駐車場等であっても、挟み込みのおそれがある異物を検出することが可能になる。カメラ7および光源部8の具体的な構成、および取付位置については、後述する。
【0031】
検出ライン6は、窓ガラス3による挟み込みのおそれがある異物が存在するのか否かを判断する基準となるものであり、ドア2及び窓ガラス3が閉まっている状態において窓ガラス3の外縁の少なくとも一部に沿って窓ガラス3よりも車室内側に設けられている。検出ライン6の具体的な構成、および設定位置については、後述する。
【0032】
制御部5は、カメラ7によって撮像された検出ライン6の少なくとも一部が異物によって遮蔽された遮蔽状態を検出する検出部51と、駆動機構4による開閉体(窓ガラス3)の移動時に検出部51によって遮蔽状態が検出されたとき、開閉体(窓ガラス3)による挟み込みを防止するための挟み込み防止動作を駆動機構4に行わせる挟み込み防止部52と、を有している。検出部51は、本発明の検出手段の一態様であり、挟み込み防止部52は、本発明の挟み込み防止手段の一態様である。
【0033】
検出部51は、カメラ7で撮像した画像の画像処理を行い、検出ライン6を抽出する画像処理部51aと、画像処理部51aで画像処理を行った画像を基に、検出ライン6の少なくとも一部が異物によって遮蔽された遮蔽状態となっているかを判定する遮蔽判定部51bと、を備えている。
【0034】
画像処理部51aにおける検出ライン6を抽出する具体的な方法については、特に限定するものではないが、例えば、カメラ7で撮像した画像をトリミングして不要部分を除き、ポスタリゼーション処理もしくは2値化処理もしくはエッジ検出処理を行うことで、周囲の部材と輝度の異なる検出ライン6を抽出することができる。
【0035】
遮蔽判定部51bでは、例えば、予め遮蔽状態となっていない状態の画像(画像処理部51aによる画像処理後の画像)を初期状態画像として記憶しておき、当該初期状態画像と、画像処理部51aから出力された画像とを比較することで、検出ライン6が異物によって遮蔽されているか否かを判定するように構成される。遮蔽判定部51bは、例えば、初期状態画像と、画像処理部51aから出力された画像とを比較し、抽出した検出ライン6のエッジの差分や検出ライン6の面積の差分が予め設定した異物判定閾値を超えたとき、遮蔽状態であると判定するように構成される。
【0036】
挟み込み防止部52は、駆動機構4による窓ガラス3の移動時に検出部51によって遮蔽状態が検出されたとき、窓ガラス3による挟み込みを防止するための挟み込み防止動作を駆動機構4に行わせる。挟み込み防止動作としては、窓ガラス3の移動を停止させる動作や、窓ガラス3を安全な位置まで下降させる動作や、車室内に設置した警報装置による音や光により操作者に警告を行う動作や、これらを組み合わせた動作が含まれる。
【0037】
また、制御部5は、スイッチ24により窓ガラス3の移動が指示された後であって窓ガラス3の移動開始前に、検出部51によって遮蔽状態が検出されたとき、スイッチ24からの指示を無効とする指示無効部53をさらに備えている。指示無効部53を備えることによって、遮蔽状態が検出されている際にはそもそも窓ガラス3が移動しないことになるため、安全性をより高めることができる。
【0038】
次に、カメラ7と光源部8の具体的な構成等について説明する。
【0039】
図2は、ドア2を車室側の上方から見た概略図、
図3は、ドア2を車両の前方側の下方から見た概略図、
図4(a)は、カメラ7を含む位置での断面図であり、(b)は(a)に示すカメラユニット110の設置位置を説明する図である。
【0040】
図2〜4に示すように、本実施の形態に係る開閉体駆動装置1では、カメラ7がドアトリム23の上面Sに設けられている。ここで、ドアトリム23の上面Sとは、ドアトリム23の上端部における外面のことであり、鉛直方向の上方から視認可能な面である。ドアトリム23の上面Sは、車幅方向(水平方向)に対して傾斜していてもよい。ドアトリム23は、一般に、その上面Sの位置が、窓ガラス3の近傍、すなわち格納部21から窓ガラス3が導出される導出口21aの近傍で最も高くなり、窓ガラス3から離れるほど低くなるように湾曲して形成されている。よって、ドアトリム23の上面Sとは、ドアトリム23における窓ガラス3(導出口21a)の近傍の部分における外面(窓枠25の下側の内周縁面に相当する部分)であるといえる。
【0041】
なお、本実施の形態においては、窓ガラス3の下降中においても、遮蔽状態が検出されたときには、挟み込み防止動作を行うように構成されている。これは、窓ガラス3を下降している際に指等の人体の一部が導出口21aに巻き込まれてしまうことを抑制するためである。導出口21aの周囲には、格納部21(ドア2の内部空間)への水等の侵入を抑止すべく、窓ガラス3に摺接するリップシール30aを有するウェザーストリップ30が設けられているが、窓ガラス3の下降時には、このリップシール30aを巻き込みつつ衣類や指等の人体の一部が格納部21側に巻き込まれてしまうおそれがある。本実施の形態によれば、このような巻き込みを抑制し、より安全性を高めることが可能である。なお、窓ガラス3の下降中に遮蔽状態が検出された際に実行される挟み込み防止動作には、窓ガラス3を下降させる動作は含まない。
【0042】
以下、カメラ7と検出ライン6との間で、異物が配置されたときに遮蔽状態となる位置を連続させた面を検出面9と呼称する。検出面9は、カメラ7の具体的な構造にもよるが、カメラ7の中心(車幅方向、高さ方向、および車両の前後方向における中心)と検出ライン6とを結ぶ面と略等しくなる。なお、検出面9はその全体が連続した面でなくてもよく、例えば検出ライン6が連続してない場合などには、検出面9は複数の面で構成されることになる。また、検出ライン6を点とした場合におけるカメラ7の光学系71と検出ライン6との間で異物が配置されたときに遮蔽状態となる位置を連続させた線も、検出面9に含まれる。検出面9を複数の面または線で構成する場合、安全性を確保するために、隣接する面または線の間隔は、少なくとも幼児の指の太さ(例えば4mm)以下とされることが望ましい。
【0043】
次に、カメラ7および光源部8と、検出ライン6との位置関係等について説明する。
【0044】
図4(a)に示すように、トリム開口23aは、導出口21aよりも車室内側に形成されており、カメラ7は、導出口21aの車室内側に配置されている。また、
図4(b)に示すように、前方立設部22bと上方延設部22cのみに検出ライン6を形成する場合には、ドアトリム23の上面Sにおける後方立設部22aの近傍に、カメラユニット110を配置することで、検出ライン6の全体に亘って窓枠25内のほぼ全体を検出範囲とすることが可能になる。
【0045】
検出ラインに対し、光源部8とカメラ7の光軸とがなす角(観測角)をθとすると、
図9に示すように、一般的に観測角θが大きいほど、輝度が小さくなる。また、観測角θは、検出ライン6の全域において、光源部8とカメラユニット110との距離が小さいほどその値θが小さくなる。本実施の形態では、カメラユニット110と光源部8との間の距離をLとすると、この距離Lが例えば7.85mmの場合に、観測角が1.5°となるように構成されている。距離Lについての詳細は後述する。
【0046】
また、図示していないが、後方立設部22aと上方延設部22cのみに検出ライン6を形成する場合には、ドアトリム23の上面Sにおける前方立設部22bの近傍に、カメラユニット110を配置することで、検出ライン6の全体に亘って窓枠25内のほぼ全体を検出範囲とすることが可能である。なお、カメラ7で撮像される画像の一例を
図5に示す。
【0047】
次に、検出ライン6の具体的な構成等について説明する。
【0048】
検出ライン6は、ドア2及び窓ガラス3が閉まっている状態において窓ガラス3の外縁の少なくとも一部に沿って形成されており、窓ガラス3よりも車室内側に設定されている。本実施の形態では、窓ガラス用枠部22の全体に沿うように、かつ、窓ガラス3から車室内側に離間するように、検出ライン6を設定した。
【0049】
検出ライン6は、窓枠25に沿うように設定されていればよく、ドア2側に設定されてもよいし、車体側に設定されてもよい。また、検出ライン6は連続していなくてもよく、その一部がドア2側に設定され、その一部が車体側に設定されていてもよい。
【0050】
本実施の形態では、一例として、検出ライン6をドア2側に設定する場合について説明する。この場合、検出ライン6は、窓ガラス用枠部22全体の内周縁面、すなわち、後方立設部22aと前方立設部22bと上方延設部22cの全体の内周縁面に、窓ガラス3から車室内側に離間するように設定されることになる。なお、窓ガラス用枠部22の内周縁面とは、窓ガラス用枠部22の窓ガラス3に臨む面であり、後方立設部22aにおける車両の前方側の面、前方立設部22bにおける車両の後方側の面、上方延設部22cの下方側の面である。つまり、窓ガラス用枠部22の内周縁面とは、窓ガラス用枠部22の外周面のうち窓ガラス3の近傍の部分である。
【0051】
図6(a)及び(b)に示すように、本実施の形態では、検出ライン6は、マイクロビーズ型の再帰性反射材からなる反射層61と、反射層61の非可視光の入射側に形成され、可視光をカットする可視光カット層62と、可視光カット層62の非可視光の入射側に形成された耐候層63と、を有している。
【0052】
再帰性反射材は、入射光を光源部の方向に反射するものであり、微少なガラスビーズ(マイクロビーズ)を用いたマイクロビーズ型の再帰性反射材と、微少な三角錐上のプリズムを用いたプリズム型の再帰性反射材が知られている。このうち、プリズム型の再帰性反射材は高価であることから、本実施の形態では、マイクロビーズ型の再帰性反射材を検出ライン6に用いている。
【0053】
反射材層61aは、例えば、アルミニウム等の金属からなり、多数のガラスビーズ61b及び可視光カット層62にアルミ蒸着を施すことにより形成される。
【0054】
図6(b)に示すように、ガラスビーズ61bに入射した光は、ガラスビーズ61bの表面で屈折し、反射材層61aで反射され、再びガラスビーズ61bの表面で屈折をして、光の入射方向に反射光が出射されることになり、入射角と反射角がほぼ等しくなる。つまり、本実施の形態においては、光源部8から検出ライン6に入射された非可視光(近赤外光)は、光源部8側に反射されることになる。
【0055】
可視光カット層62は、可視光をカットすることで、反射層61により可視光が反射されてドライバーが眩しく感じてしまうことを抑制するためのものである。可視光カット層62としては、例えば、アクリル樹脂等を用いることができる。
【0056】
耐候層63は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)やアクリル樹脂からなり、可視光カット層62や反射層61を保護するためのものである。本実施の形態では、耐候層63の表面をつや消し状として、耐候層63の表面での可視光の反射を抑制している。耐候層63の表面のつや消し加工は、例えばサンドブラスト加工等により行うことができる。
【0057】
本実施の形態に係るカメラ7の構成について
図7及び
図8を参照して説明する。
図7は、カメラ7の構成例を示し、(a)は車両の車幅方向に沿ってカメラ7を見た場合の正面図であり、(b)は(a)に示すカメラ7の上面図であり、(c)は(b)のA−A線断面図である。
図8は、拡散板82の構成例を示し、(a)は拡散板82の一部を示す断面斜視図であり、(b)は(a)におけるB−B断面図である。
【0058】
図7(a)〜(c)に示すように、カメラ7は、光源部8から放射されて検出ライン6で反射した非可視光(近赤外光)が入射する光学系71と、光学系71によって被写体像が結像される撮像素子72と、入射レンズ71a及び集光レンズ71b〜71dを保持する鏡筒73と、光学系71及び鏡筒73を回路基板100に保持するマウント74と、を有している。また、光学系71は、ドアトリム23の上面S(
図4に示す)に形成されたトリム開口23aに対応する位置に、光学系71の光軸Cがトリム開口23aを通るように配置されている。
【0059】
図7(c)に示すように、光学系71は、直接的に入射する単一の入射レンズ71aと、入射レンズ71aを透過した光を撮像素子72に集光する複数の集光レンズ71b〜71dと、を含んで構成される。入射レンズ71aは、光学系71を構成する複数のレンズのうち、光軸Cに沿った方向の最も検出ライン6に近い位置に配置され、その入射面710がドアトリム23の上面Sから露呈している。
【0060】
トリム開口23aは、導出口21aよりも車室内側に形成されており、カメラ7の光学系71は、導出口21aの車室内側に光軸Cが位置するように配置されている。ここでは、
図4の断面図において光学系71の光軸Cが鉛直方向と一致するようにカメラ7を配置しているが、光学系71の光軸Cは鉛直方向に対して車両の前後方向や車幅方向に傾斜していてもよく、カメラ7の取付位置や所望の撮像範囲に応じて適宜調整するとよい。
【0061】
本実施の形態では、カメラ7は、ドアトリム23の上面Sにおける車両の前側の位置(窓ガラス3に面したドアトリム23の上面Sにおける前側の位置)に設けられた孔23bに配置されている。なお、ここでは、一例としてドアトリム23の上面Sにカメラ7を設ける場合を説明するが、カメラ7を設置する位置は、これに限定されるものではない。
【0062】
カメラ7は、ドアトリム23の上方から孔23bに挿入され、孔23bの下方の周縁に設けられた係止爪23dをカメラ7に設けられた溝(図示せず)に係合することで、ドアトリム23に固定される。なお、ここでは、カメラ7の鏡筒73の先端面とドアトリム23の上面Sとを一致させるように構成しているが、カメラ7の鏡筒73の先端面は、ドアトリム23の上面Sから上方に突出していてもよいし、ドアトリム23の上面Sよりも下方に位置していてもよい。また、ここでは、入射レンズ71aの一部がトリム開口23aの上方に位置するようにカメラ7を配置しているが、光学系71がトリム開口23aの下方に位置するようにカメラ7を配置しても構わない。また、カメラ7をドアトリム23に固定する構造や、カメラ7の挿入方向については、特に限定するものではなく、適宜変更可能である。
【0063】
カメラ7は、その撮像範囲(視野角)が、窓ガラス3の移動領域の全てをカバーするように構成されることが望ましい。具体的には、窓ガラス3が完全に格納される場合には、カメラ7は、その視野角が、車両の後方側においては、後方立設部22aの上端部から下端部まで、車両の前方側においては、前方立設部22bの上端部から下端部までの範囲をカバーするように設定されることが望ましい。また、窓ガラス3が完全に格納されない場合には、カメラ7は、その視野角が、後方立設部22aの上端部から窓ガラス3を最下部に移動させた際の窓ガラス3の上端(上縁)と後方立設部22aの交差位置まで、車両の前方側においては、前方立設部22bの上端部から窓ガラス3を最下部に移動させた際の窓ガラス3の上端(上縁)と前方立設部22bとの交差位置までの範囲をカバーするように設定されることが望ましい。
【0064】
カメラ7の光学系71としては、上述の範囲での異物の検出を可能とすべく、広角レンズを用いることが望ましい。ここでは、光学系71として、入射レンズ71a及び集光レンズ71b〜71dを組み合わせ、視野角が車両の前後方向で180°以上、取付ばらつきを考慮して190°の超広角レンズを用いた。なお、光学系71を構成する入射レンズ71a及び集光レンズ71b〜71dの数は限定されず、各入射レンズ71a及び集光レンズ71b〜71dの具体的な形状も図示のものに限定されない。
【0065】
撮像素子72としては、異物の検出を速やかに行うため、なるべく画像の読み出し速度が速いものを用いることが望ましい。本実施の形態では、撮像素子72として、CMOS(Complementary MOS)イメージセンサを用いた。撮像素子72は、回路基板100に実装されている。
【0066】
本実施の形態では、光源部8は、非可視光(近赤外光)を発する複数(本実施の形態では4つ)の発光素子81と、発光素子81から発した非可視光(近赤外光)を検出ライン6に沿う方向に拡散して出射する光拡散部材としての拡散板82と、発光素子81を回路基板100に対して支持する支持部材83とを含んでいる。
【0067】
なお、本実施の形態では、光源部8とカメラ7とを一体としてカメラユニット110を構成している。カメラユニット110を構成することで、カメラ7および光源部8の取り付け作業が容易になる。
【0068】
図7(a)に示すように、4つの発光素子81は、カメラ7から見た検出ライン6の長手方向(車両の前後方向)に沿って配列され、支持部材83の後述する連結部833との間に配置されたフレキシブル基板101の実装面に搭載されている。ここでは、4つの発光素子81を用いて、窓ガラス用枠部22の全体の内周面に設定された検出ライン6に非可視光(近赤外線)を照射するように構成したが、発光素子81の個数はこれに限定されるものではなく、例えば2つあるいは6つの発光素子81で光源部8を構成してもよい。発光素子81は、例えば発光ダイオードから構成される。
【0069】
入射レンズ71aの入射面710は、光軸Cに沿った方向の検出ライン6(
図4(a)及び(b)に示す)側に凸状に湾曲している。支持部材83の連結部833は、入射レンズ71aの入射面710の曲率に対応する曲率で、検出ライン6側に凸状に湾曲している。
【0070】
支持部材83は、回路基板100に対して立設された2つの柱部831,832と、2つの柱部831,832における延伸方向の回路基板100とは反対側の先端部同士を連結した連結部833とを有している。連結部833は、カメラ7から見た検出ライン6の長手方向に延在して、回路基板100から検出ライン6側に向かって凸状となるように湾曲している。連結部833の拡散板82を指向する面は、フレキシブル基板101を介して発光素子81が搭載される搭載面833aとして形成されている。本実施の形態では、この連結部833が、入射レンズ71aの窓枠25における開口25a(
図4(a)に示す)側に配置されて入射レンズ71aの入射面710の一部を覆う覆い部として形成されている。なお、支持部材83の連結部833は、カメラ7の検出ライン6における撮像に影響ない領域を覆っている。
【0071】
複数の発光素子81が、支持部材83の連結部833の搭載面833aに長手方向に沿って配列され、かつ、支持部材83の連結部833の搭載面833aが、窓枠25の開口25a側に凸になるように湾曲している。これにより、例えば複数の発光素子81が検出ライン6の長手方向と直交する方向に配列されている場合に比較して、複数の発光素子81のそれぞれを入射レンズ71aの光軸Cと近づけて配置することができる。
【0072】
拡散板82は、支持部材83の連結部833に沿うように湾曲して形成され、回路基板100に垂直な方向における位置が発光素子81よりも検出ライン6側に位置し、発光素子81の発する非可視光(近赤外光)を検出ライン6の長手方向に沿って広い範囲に拡散して照射する。また、拡散板82は、光軸Cに沿って見た場合の形状がカメラ7から見た検出ライン6の長手方向(車両の前後方向)に沿って延在した略長方形状である。拡散板82は、図略のホルダによって回路基板100に保持されている。
【0073】
図7(b)に示すように、発光素子81及び拡散板82は、入射レンズ71aをその光軸Cに沿って窓枠25における開口25a側から見た場合に、入射レンズ71aの手前に配置され、かつ、支持部材83の連結部833の一部が、カメラ7の入射レンズ71aの一部と重なる位置に配置されている。この構成により、光源部8の拡散板82と、入射レンズ71aの光軸Cとの距離を短くすることが可能である。これにより、観測角θを小さくすることができ、撮像素子72で受光される光量の向上を図ることができる。つまり、所定の輝度を得るのに必要な発光素子82の配置数量を削減することができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、発光素子81及び拡散板82が入射レンズ71aの手前に配置されているが、これに限定されるものではなく、光源部8の少なくとも一部が入射レンズ71aの手前に配置されていればよい。例えば、拡散板82のみが入射レンズ71aの手前に配置されていれば、必ずしも発光素子81は入射レンズ71aの手前に配置されていなくてもよい。
【0075】
ここで、入射レンズ71aの直径をDとし、入射レンズ71aと拡散板82との間の距離(入射レンズ71aの長手方向に平行な方向で、かつ中心点Oを通る仮想線P
1と、仮想線P1に平行で、かつ拡散板82の短手方向における中点Mを通る仮想線P
2との間の距離)をLとすると、例えば、直径Dが23.5mmのときに、距離Lは7.85mmである。
【0076】
また、
図8(a)に示すように、拡散板82は、板状の基部820と、基部820の発光素子81を指向する面とは反対側の曲面820a(検出ライン6側を指向する面)から突出した複数の突起部821とを有している。複数の突起部821は、基部820の短手方向に沿って延在して、長手方向に沿って配列している。
図8(b)に示すように、拡散板82は、発光素子81の非可視光(近赤外線)を、複数の突起部821によって、拡散板82の長手方向に沿って拡散する。つまり、拡散板82は、発光素子81から発した光を検出ライン6に沿う方向に拡散するよう構成されている。
【0077】
次に、開閉体駆動装置1の制御フローについて説明する。
【0078】
図10に示すように、開閉体駆動装置1では、まず、ステップS1にて、制御部5が、スイッチ24から信号が入力されたかを判断する。ステップS1にてNOと判断された場合、ステップS2にて、制御部5が、カメラ7と光源部8の電源をオフ(または電源オフの状態を継続)して、ステップS1に戻る。
【0079】
ステップS1にてYESと判断された場合、ステップS3にて、制御部5が、カメラ7と光源部8の電源をオン(または電源オンの状態を継続)し、ステップS4に進む。
【0080】
ステップS4では、検出部51(画像処理部51aおよび遮蔽状態判定部51b)が、カメラ7で撮像した画像を基に、遮蔽状態を検出する処理(遮蔽状態検出処理)を行う。その後、ステップS5にて、指示無効部53が、検出部51により遮蔽状態が検出されたかを判断する。
【0081】
ステップS5でYESと判断された場合、指示無効部53は、窓ガラス3による挟み込みのおそれがあると判断し、窓ガラス3の移動を行わずに(すなわちスイッチ24からの信号を無効として)ステップS1に戻る。
【0082】
ステップS5にてNOと判断された場合、ステップS6にて、制御部5が、スイッチ24から入力された信号が、第1段階クリック信号(下降側第1段階クリック信号または上昇側第1段階クリック信号)であるかを判断する。
【0083】
ステップS6でYESと判断された場合、ステップS7にて、制御部5が、駆動機構4を制御して、窓ガラス3の移動制御を行う。
【0084】
その後、ステップS8にて、検出部51が、カメラ7で撮像した画像を基に、遮蔽状態を検出する処理(遮蔽状態検出処理)を行う。その後、ステップS9にて、挟み込み防止部52が、検出部51により遮蔽状態が検出されたかを判断する。
【0085】
ステップS9でYESと判断された場合、窓ガラス3による挟み込みのおそれがあるため、ステップS10にて、挟み込み防止部52が、窓ガラス3の移動を停止させる、あるいは、窓ガラス3を安全な位置まで下降させる等の挟み込み防止動作を実行する。その後、ステップS18にて制御部5が窓ガラス3の移動を終了した後に、ステップS2に戻る。このように、本実施の形態では、スイッチ24から第1段階クリック信号の入力中に遮蔽状態が検出された場合には、挟み込み防止動作を行った後に窓ガラス3の移動を終了する。
【0086】
ステップS9でNOと判断された場合、窓ガラス3による挟み込みのおそれはないので、ステップS11にて、制御部5が、スイッチ24から信号が入力されているかを判断する。ステップS11でNOと判断された場合、スイッチ24の操作が終了したことになるので、ステップS18にて制御部5が窓ガラス3の移動を終了した後に、ステップS2に戻る。ステップS11でYESと判断された場合、ステップS6に戻り、窓ガラス3の移動を継続する。
【0087】
他方、ステップS6でNOと判断された場合、すなわち、スイッチ24から第2段階クリック信号(下降側第2段階クリック信号または上昇側第2段階クリック信号)が入力された場合、ステップS12にて、制御部5が、駆動機構4を制御して、窓ガラス3の移動制御を行う。
【0088】
その後、ステップS13にて、検出部51が、カメラ7で撮像した画像を基に、遮蔽状態を検出する処理(遮蔽状態検出処理)を行う。その後、ステップS14にて、挟み込み防止部52が、検出部51により遮蔽状態が検出されたかを判断する。
【0089】
ステップS14でYESと判断された場合、窓ガラス3による挟み込みのおそれがあるため、ステップS15にて、挟み込み防止部52が挟み込み防止動作を実行する。その後、ステップS18にて窓ガラス3の移動を終了した後に、ステップS2に戻る。つまり、本実施の形態では、スイッチ24から第2段階クリック信号が入力され窓ガラス3を移動させている際に遮蔽状態が検出された場合には、挟み込み防止動作を行った後に窓ガラス3の移動を終了する。
【0090】
ステップS14でNOと判断された場合、窓ガラス3による挟み込みのおそれはないので、ステップS16にて、制御部5が、窓ガラス3が端まで(上端または下端の位置まで)移動されたかを判断する。ステップS16でYESと判断された場合、ステップS18にて、制御部5が窓ガラス3の移動を終了した後に、ステップS2に戻る。なお、窓ガラス3の位置情報は、モータ41の内部に組み込んだホールICを用いて生成した回転パルス、または電流リップルを用いて取得するとよい。
【0091】
ステップS16でNOと判断された場合、ステップS17にて、スイッチ24から新たな信号が入力されたか(第2段階クリック信号の入力後に新たな信号が入力されたか)を判断する。ステップS17でYESと判断された場合、ステップS6に戻る。ステップS17でNOと判断された場合、ステップS12に戻り、窓ガラス3の移動を継続する。つまり、第2段階クリック信号が入力された場合、遮蔽状態が検出されるか、窓ガラス3が端まで移動するか、あるいは新たな信号がスイッチ24から入力されるまで、窓ガラス3の移動を継続する。
【0092】
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係る開閉体駆動装置1では、検出ライン6がマイクロビーズ型の再帰性反射材によって形成されており、発光素子81及び拡散板82は、入射レンズ71aをその光軸Cに沿って窓枠25における開口25a側から見た場合に、入射レンズ71aの手前に配置されている。
【0093】
このように構成することで、入射レンズ71aの実質的な口径を小さくすることなく、光源部8とカメラ7の入射レンズ71aの光軸Cとの距離を短くすることができる。これにより、光源部8から放射されて再帰性反射材によって形成された検出ライン6で反射した光がカメラ7の入射レンズ71aに入射される際の光量の低下を抑制することができるので、発光素子81の配置数量を最小限にすることができ、あるいは、低輝度の安価な発光素子によって光源部8を構成することができる。
【0094】
より詳細に述べると、例えば、拡散板82がカメラ7の入射レンズ71aの一部と重ならない位置に並列されている場合(以下、比較例とする)は、光源部8とカメラ7の入射レンズ71aの光軸Cとの距離が本実施の形態に比べて大きくなる。これに伴って、比較例の場合は観測角が大きくなるため、発光素子81の配置数量を増加するか、あるいは、発光素子81に高輝度な素子を用いることによって光量の低下を防ぐことができる一方で、製造コストが増大してしまう。しかし、本実施の形態によれば、光源部8とカメラ7の入射レンズ71aの光軸Cとの距離を短くすることにより観測角を小さくでき、その結果、所望の輝度値を満たすために必要な発光素子の配置数を最小限にすることができるため、上記したような発光素子81に対するコストの増大を抑えることができる。つまり、製造コストの低減を図ることができる。さらに、比較的安価なマイクロビーズ型の再帰性反射材を検出ライン6に用いてコストを抑制しつつも、カメラ7にて十分な強度の非可視光を検出することが可能になる。その結果、コストを抑制しつつも、挟み込みのおそれがある異物を確実に検出することが可能な開閉体駆動装置1を実現できる。
【0095】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
【0096】
例えば、上記実施の形態では言及しなかったが、開閉体駆動装置1には、モータ41の回転数を監視し、窓ガラス3の上昇中に負荷が増加しモータ41の回転数が減少したときに、窓ガラス3による異物の挟み込みが発生したと判定し、窓ガラス3の移動方向を反転させ自動で下降させる等の各種安全動作を行わせる安全装置が備えられてもよい。
【0097】
また、上記実施の形態では、車両の後側のドア2に適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明は車両の前側のドアにも適用可能である。
【0098】
さらに、上記実施の形態では、窓ガラス用枠部22を有するドア2に適用する場合を説明したが、本発明は、ドア2側に窓ガラス用枠部22を有さないハードトップドアにも適用可能である。
【0099】
さらにまた、本発明の開閉体駆動装置1は、車両のドア2の窓ガラス3を自動で昇降させる車両用窓ガラス昇降装置に限らず、開口を有する枠部に対して開閉体を開位置と閉位置との間で移動させるあらゆる装置に適用可能である。
【0100】
また、上記実施の形態では、光源部8の発光素子81は、支持部材83によって支持されていたが、これに限定されるものではなく、支持部材83は必ずしも必須の構成ではない。この場合には、発光素子81を回路基板100に搭載し、発光素子81と拡散板82との間に、発光素子81から発した光を拡散板82に導く導光部材を配置して構成すればよい。
【0101】
また、上記実施の形態では、カメラ7の撮像対象が車両の窓枠に沿って設けられた検出ライン6と、検出ライン6に沿った近傍の部位となるので、例えば、カメラ7の撮像対象が広範囲となる一般的な進入監視等のシステムの場合に比較して、検出ライン6撮像対象の範囲が小さい。そのため、本実施の形態に係るカメラユニット110のように、開口25aから見た場合に拡散板82が入射レンズ71aに重なる位置に配置した構成が好適である。
【0102】
また、上記実施の形態では、
図4(a)に示すように、光源部8がカメラ7よりも車室外側に配置されているが、配置される位置はこれに限定されるものではなく、例えば光源部8がカメラ7よりも車室内側に配置されていてもよい。
【0103】
また、上記実施の形態では、支持部材83の連結部833が、カメラ7から見た検出ライン6の長手方向に延在した形状だが、これに限定されるものではなく、短手方向に延在した形状であってもよい。また、支持部材83は複数で構成されていてもよい。
【0104】
また、上記実施の形態では、複数の発光素子81が支持部材83の連結部833における長手方向に沿って配列しているが、複数の発光素子81の並び方向はこれに限定されるものではない。例えば、複数の発光素子81が光軸Cに沿った見た場合の入射レンズ71aに重なる位置で、かつ、カメラ7から見た検出ライン6の長手方向に直交する方向に沿って配列されていてもよい。つまり、4の発光素子81が互いに正方形をなすように格子状に配置してもよい。
【0105】
また、上記実施の形態では、
図7(b)に示すように、カメラ6の入射レンズ71aが光軸Cに沿った見た形状が円形であったが、これに限定されず、例えば、入射レンズ71aは円形の端部が切り欠かれていてもよい。より詳細には、
図11に示す変形例のように、入射レンズ71aは、カメラ7から見た検出ライン6の長手方向と直交する方向の両端部が切り欠かれた非円形であってもよい。この場合においても、入射レンズ71aをその光軸Cに沿って見た場合に、光源部8の拡散板82が入射レンズ71aの手前に配置されているため、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。またさらに、入射レンズ71aの端部が切り欠かれているため、検出ライン6の長手方向に直交する方向の寸法が縮小化される。これにより、カメラ7の設置に必要なスペースが縮小されるため、レイアウト性を向上することができる。