【課題】入試過程において志願者が複数の学校について並行して情報を得たい場合や、出願している場合であっても各学校の入試手続状態を容易に確認でき、志願者及び学校の双方に対して作業負担量を軽減できる入試管理システムを提供する。
【解決手段】複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDの示す志願者の複数の大学における入試手続状態が一覧表示される一覧ページを生成する一覧ページ生成部と、を備えた。
志願者又は志願者の使用する志願者端末を示す志願者IDと、前記志願者が志望する複数の学校をそれぞれ示す複数の学校IDとを対にしたID−志望校情報データを記憶するID−志望校情報記憶部と、
前記学校IDごとに構築され、前記志願者IDと、前記学校IDの示す学校における前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶する複数の志願者情報記憶部と、
前記志願者IDが受け付けられる志願者ID受付部と、
前記複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、
前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDの示す志願者の複数の大学における入試手続状態が一覧表示される一覧ページを生成する一覧ページ生成部と、を備えたことを特徴とする入試管理システム。
前記志願者端末への入力又は当該志願者端末に記憶されているデータに基づいて、志願者が志望する学校ごとのフォーマットに合わせた願書データを作成する出願データ生成部と、
前記願書データに含まれる少なくとも写真データが予め定められた所定基準を満たすかどうかをチェックし、前記所定基準を満たさない場合には新たな写真データを要求する様式チェック部と、をさらに備えた請求項1又は2記載の入試管理システム。
志願者又は志願者の使用する志願者端末を示す志願者IDと、前記志願者が志望する複数の学校をそれぞれ示す複数の学校IDとを対にしたID−志望校情報データを記憶するID−志望校情報記憶部と、
前記学校IDごとに構築され、前記志願者IDと、前記学校IDの示す学校における前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶する複数の志願者情報記憶部と、
前記志願者IDが受け付けられる志願者ID受付部と、
前記複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、
前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、ある志願者の複数の大学における入試手続状態が一覧表示される一覧ページを生成する一覧ページ生成部と、
前記学校IDごとに構築され、前記学校IDの示す学校の各種イベントに関する学校情報を記憶する複数の学校情報記憶部と、
前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDと、ID−志望校情報データとに基づいて、志願者が志望するいずれかの学校の学校情報が更新された場合にその学校情報を前記学校情報記憶部から取得する学校情報取得部と、
前記志願者端末に対して少なくとも前記学校情報取得部が更新された学校情報を取得したことを通知する更新通知部と、
前記志願者端末への入力又は当該志願者端末に記憶されているデータに基づいて、志願者が志望する学校ごとのフォーマットに合わせた願書データを作成する出願データ生成部と、
前記志願者端末からの入力に基づいて、入試検定料又は入学料の決済を行う決済管理部と、を備えたことを特徴とする入試管理システム。
志願者又は志願者の使用する志願者端末を示す志願者IDと、前記志願者が志望する複数の学校をそれぞれ示す複数の学校IDとを対にしたID−志望校情報データを記憶するID−志望校情報記憶部と、
前記学校IDごとに構築され、前記志願者IDと、前記学校IDの示す学校における前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶する複数の志願者情報記憶部と、
前記志願者IDが受け付けられる志願者ID受付部と、
前記複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、
前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、ある学校IDの示す学校に対して志望順位が所定順位以上となっている志願者IDを抽出する抽出部と、を備えたことを特徴とする入試管理システム。
志願者又は志願者の使用する志願者端末を示す志願者IDと、前記志願者が志望する複数の学校をそれぞれ示す複数の学校IDとを対にしたID−志望校情報データを記憶するID−志望校情報記憶部と、
前記学校IDごとに構築され、前記志願者IDと、前記学校IDの示す学校における前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶する複数の志願者情報記憶部と、
前記志願者IDが受け付けられる志願者ID受付部と、
前記複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、
前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、ある志願者の複数の大学における入試手続状態が一覧表示される一覧ページを生成する一覧ページ生成部と、としての機能をコンピュータに発揮させることを特徴とする入試管理システム用プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の入試管理システムは志願者にとって必ずしも使いやすいものではない。例えば志願者は複数の学校について並行して入試に関連する情報を確認したり、出願したりすることが多いが、志願者が例えば各学校における入試手続の状態を確認するのは非常に手間がかかる。これは、各学校のウェブサイトや入試管理システムは学校ごとに別個に構築されており、各学校の入試手続に関する情報は独立しているため志願者は学校ごとにウェブサイトや入試管理システムに1つずつアクセスしなくてはならないからである。
【0005】
このため、志願者は自身で複数の学校の入試日程や手続き期限について管理しなくてはならず、入試日程の重複や検定料の納付期限を忘れてしまう等の事故が発生原因にもなっている。
【0006】
また、志願者が各学校の入試管理システムにアクセスする手間が大きいため、志願者によっては入試管理システムを使用せずに学校の入試管理当局に対して直接電話をし、出願書類に不備がなかったかどうかや、正常に入試手続が進んでいるかどうかを確認することもある。このような志願者の照会に対して学校の担当者としては確認して回答せざるを得ない。このため、入試管理システムを導入しているにも拘らず、思ったほど学校側の作業負担量を軽減できていないことがある。
【0007】
本発明は上述したような問題を鑑みてなされたものであり、入試過程において志願者が複数の学校について並行して情報を得たい場合や、出願している場合であっても各学校の入試手続状態を容易に確認でき、志願者及び学校の双方に対して作業負担量を軽減できる入試管理システム及び入試管理システム用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明に係る入試管理システムは、志願者又は志願者の使用する志願者端末を示す志願者IDと、前記志願者が志望する複数の学校をそれぞれ示す複数の学校IDとを対にしたID−志望校情報データを記憶するID−志望校情報記憶部と、前記学校IDごとに構築され、前記志願者IDと、前記学校IDの示す学校における前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶する複数の志願者情報記憶部と、前記志願者IDが受け付けられる志願者ID受付部と、前記複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDの示す志願者の複数の大学における入試手続状態が一覧表示される一覧ページを生成する一覧ページ生成部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
このようなものであれば、前記志願者情報取得部が、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDと対になった学校IDの示す複数の学校の志願者情報記憶部から、当該志願者の入試手続状態を含む志願者情報データをまとめて取得できる。そして、前記志願者情報取得部が取得した学校ごとの入試手続状態について一覧表示される一覧ページを前記一覧ページ生成部が生成するので、志願者は各学校のウェブサイトや入試管理システムに対して1つずつアクセスしなくても自動的に全ての志望校の入試手続状態を例えばスマートフォン等の志願者端末において一目で確認する事が可能となる。
【0010】
したがって、志願者が並行して複数の学校の入試手続を進めている場合でも各学校の入試手続状態を確認するのに必要となる手間を従来と比較して大幅に低減でき、学校側への直接の問い合わせを減らし、学校の担当者の作業量を低減する事も可能となる。
【0011】
従来であれば志願者を募集するために行われるオープンキャンパスの内容や日程については、学校のウェブサイトに掲載したり、パンフレットを頒布したりするような志願者が能動的に情報にアクセスしてくれないと十分な宣伝効果を得られないという問題がある。このような問題を解決するために、例えば少しでもある学校に対して興味がある志願者に対しては、オープンキャンパスや入試に関する情報が学校側からプッシュ型で提供できるようにするには、前記学校IDごとに構築され、前記学校IDの示す学校の各種イベントに関する学校情報を記憶する複数の学校情報記憶部と、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDと、ID−志望校情報データとに基づいて、志願者が志望するいずれかの学校の学校情報が更新された場合にその学校情報を前記学校情報記憶部から取得する学校情報取得部と、前記志願者端末に対して少なくとも前記学校情報取得部が更新された学校情報を取得したことを通知する更新通知部と、をさらに備えたものであればよい。
【0012】
例えば志望者が多数の場合には各志願者が作成する入学願書の中には記載不備や記載要件を満たしていないものも発生することがあるため、学校側の担当者は入学願書について全数についてチェックし、不備のあった志願者に対しては出し直しを促すことが行われている。特に替え玉受験等の不正を防ぐために重要な添付写真のチェックに関する作業量を低減でき、学校側において効率的な入試管理を実現できるようにするには、前記志願者端末への入力又は当該志願者端末に記憶されているデータに基づいて、志願者が志望する学校ごとのフォーマットに合わせた願書データを作成する出願データ生成部と、前記願書データに含まれる少なくとも写真データが予め定められた所定基準を満たすかどうかをチェックし、前記所定基準を満たさない場合には新たな写真データを要求する様式チェック部と、をさらに備えたものであればよい。
【0013】
志願者が学校のウェブサイト等を能動的にアクセスしないと合否結果を知ることができない場合、志願者が学校に対して直接合否結果を問い合わせることは多く、このことも学校側の担当者の負担を大きくする原因となっている。学校側から志願者に対してプッシュ型で合否結果を通知できるようにして、このような問題を解決するには、前記入試手続状態が、入試の合否結果を少なくとも含むものであり、前記志願者情報取得部が取得した前記志願者情報データにおいて、入試の合否結果が更新されている場合には、前記更新通知部が志願者ID対応する志願者端末へ合否結果の更新があったことを通知するように構成されていればよい。
【0014】
志願者の中には検定料や入学金等の振り込みを期日までにしてくれない人もおり、できる限り学生を増やしたい学校側としては期日のぎりぎりまで志願者に催促しているのが実情である。志願者に対して能動的に検定料や入学金等の振り込みを期日に間に合うように促し、学校側の作業量を低減できるようにするには、前記志願者端末からの入力に基づいて、入試検定料又は入学料の決済を行う決済管理部と、前記決済管理部により予め定められた所定期日までに入試検定料又は入学料の振込が無い場合には、前記志願者端末に対して最終期限が近付いていることを事前に通知する期限通知部と、をさらに備えたものであればよい。また、このようなものであれば学校の学生募集から入試手続、入学手続きに至る一連の手続きを一つの入試管理システムで実現できるようになり、ワンストップのサービスを実現できる。
【0015】
志願者が並行して複数の学校を受験する場合でも、各学校の様々な手続きを一覧として認識でき、各学校における進行状態を容易に認識できるようにするには、前記入試手続状態が、オープンキャンパスへの参加予定、出願書類の提出の有無、入試の合否結果、入学手続きを含むものであり、前記一覧ページ表示部が、学校ごとにいずれの状態にあるかが一覧表示される一覧ページを生成するように構成されていればよい。
【0016】
例えばオープンキャンパス等において単なる説明会ではなく、ウォークラリー等のゲームの要素を含ませて志願者に対してアピールしたい場所を志願者が興味を持って訪れやすくし、志願者に対して学校の魅力を遡及させやすくするには、予め設定されたチェックポイントの位置情報を取得するチェックポイント取得部と、前記志願者端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、チェックポイントの位置情報と前記志願者端末の位置情報が所定の誤差範囲内で一致しているかどうかを判定する位置判定部と、前記位置判定部が、一致していると判定した場合に前記志願者端末に対して特典を配信する特典配信部と、を備えたものであればよい。
【0017】
志願者及び学校側の双方に対して使い勝手がよく、かつ、学生の募集から入学に至るまでの一連の手続きを1つのシステムで実現して、学校側の担当者の作業量を大幅に低減できるようにするには、願者又は志願者の使用する志願者端末を示す志願者IDと、前記志願者が志望する複数の学校を示す学校IDとを対にしたID−志望校情報データを記憶するID−志望校情報記憶部と、前記学校IDごとに構築され、前記志願者IDと、前記学校IDの示す学校における前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶する複数の志願者情報記憶部と、前記志願者IDが受け付けられる志願者ID受付部と、前記複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、ある志願者の複数の大学における入試手続状態が一覧表示される一覧ページを生成する一覧ページ生成部と、前記学校IDごとに構築され、前記学校IDの示す学校の各種イベントに関する学校情報を記憶する複数の学校情報記憶部と、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDと、ID−志望校情報データとに基づいて、志願者が志望するいずれかの学校の学校情報が更新された場合にその学校情報を前記学校情報記憶部から取得する学校情報取得部と、前記志願者端末に対して少なくとも前記学校情報取得部が更新された学校情報を取得したことを通知する更新通知部と、前記志願者端末への入力又は当該志願者端末に記憶されているデータに基づいて、志願者が志望する学校ごとのフォーマットに合わせた願書データを作成する出願データ生成部と、前記志願者端末からの入力に基づいて、入試検定料又は入学料の決済を行う決済管理部と、を備えたことを特徴とする入試管理システムであればよい。
【0018】
現状では入試シーズンが終了し、入学手続き等が全て完了した後で学生に対するアンケート等によって各学校の人気ランキングや志望順位等が明らかになる。このため、例えばある志願者が第1志望の学校に残念ながら合格できず、第2志望や第3志望の学校への志望度が相対的に高くなっている状態において学校側から効果的にアピールし、学校に来てもらうといったことはできていない。すなわち、学校側は志願者の入試手続状態を入試シーズン中にはリアルタイムで知る術が現在のところなく、1年遅れのデータに基づいて次の入試シーズンの募集対策を行っていることになる。このため、学校側としてはこれまでのところ志願者に対して効果的なマーケティングを行うことができていない。
【0019】
このような問題を解決するには、志願者又は志願者の使用する志願者端末を示す志願者IDと、前記志願者が志望する複数の学校をそれぞれ示す複数の学校IDとを対にしたID−志望校情報データを記憶するID−志望校情報記憶部と、前記学校IDごとに構築され、前記志願者IDと、前記学校IDの示す学校における前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶する複数の志願者情報記憶部と、前記志願者IDが受け付けられる志願者ID受付部と、前記複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、ある学校IDの示す学校に対して志望順位が所定順位以上となっている志願者IDを抽出する抽出部と、を備えたことを特徴とする入試管理システムを用いればよい。
【0020】
このように本発明の入試管理システムであれば、ある学校からその学校を志願している志願者IDを前記志願者ID受付部へ入力し、各志願者IDの志願している各学校の入試手続状態に関する情報をリアルタイムで得ることができる。また、各志願者IDの入試手続状態に基づいて、前記抽出部がある学校について志望順位が所定順位以上となっているものを抽出してくれるので、例えば第1志望の学校が不合格となった志願者に対して、強くアピールして第2志望の学校をぜひ来てくれるようにアプローチする事などが入試シーズン中であっても可能となる。
【0021】
コンピュータ等を介した既存の入試管理システムにおいても本発明の効果を享受できるようにするには、志願者又は志願者の使用する志願者端末を示す志願者IDと、前記志願者が志望する複数の学校をそれぞれ示す複数の学校IDとを対にしたID−志望校情報データを記憶するID−志望校情報記憶部と、前記学校IDごとに構築され、前記志願者IDと、前記学校IDの示す学校における前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶する複数の志願者情報記憶部と、前記志願者IDが受け付けられる志願者ID受付部と、前記複数の志願者情報記憶部から、前記志願者ID受付部に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得する志願者情報取得部と、前記志願者情報取得部で取得された複数の志願者情報データに基づいて、ある志願者の複数の大学における入試手続状態が一覧表示される一覧ページを生成する一覧ページ生成部と、としての機能をコンピュータに発揮させることを特徴とする入試管理システム用プログラムを用いればよい。このようなプログラムを例えば電子的に配信したり、CD、DVD、フラッシュメモリ等のプログラム記憶媒体に記憶し、既存のシステムを構成するコンピュータにインストールしたりするだけで本発明と同様の効果を奏する事が可能となる。
【発明の効果】
【0022】
このように本発明の入試管理システムによれば、各学校の志願者情報記憶部から一括して志願者の入試手続状態が取得され、各学校の入試手続状態が一覧表示される一覧ページが生成することができる。このため、志願者は各学校のウェブサイトや入試管理装置に対して1つずつアクセスする必要がなく、各学校の入試手続状態を容易に知ることができ、志願者の入試手続におけるミス等を低減する事が可能となる。また、志願者が能動的に入試管理システムに対してアクセスし、必要な情報を取得するように誘導できるので、学校側の入試手続の担当者へ直接問い合わせが発生するのを防ぎ、従来よりも作業負担量を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<構成>
本発明の一実施形態に係る入試管理システム200について各図を参照しながら説明する。
【0025】
本実施形態の入試管理システム200は、学生の募集から入学手続きに至るまでの入試手続を一元的に管理できるように構成してある。
図1に示すように前記入試管理システム200は、学校側又は管理御者側のソフトウェアにおいて構築される、募集・広報ツール、ネット出願ツール、志願者管理ツール、入試基幹ツール、合否管理ツール、入学手続ツールを備えている。すなわち、本実施形態においては入試手続とは入学試験の管理だけに限られるものではなく、オープンキャンパスの予約や入学金の振り込みといった入試の前後の手続きについても対象としている。
【0026】
また、前記入試管理システム200は志願者側の志願者端末102にインストールされるモバイルアプリケーションと、前述した各ツールが連携することでその機能が発揮されるように構成してある。
【0027】
より具体的にハードウェアの観点から前記入試管理システム200を説明すると、当該入試管理システム200は、各学校に設けられる複数の管理端末100と、管理業者に設けられる入試管理装置101と、各志願者の複数の志願者端末102からなる。そして、前記管理端末100、前記入試管理装置101、前記志願者端末102はインターネット等のネットワークXによって接続され、それぞれが協業するように構成してある。なお、前記管理端末100及び前記入試管理装置101は、例えばCPU、メモリ、入出力手段等を備えたいわゆるコンピュータであり、前記志願者端末102はいわゆるスマートフォンである。前記管理端末100、前記入試管理装置101、前記志願者端末102は、メモリに格納されている入試管理システム200用プログラムが実行され、各機器が協業することにより後述する機能を実現して、前記入試管理システム200を構成する。
【0028】
次に
図3を参照しながら前記管理端末100、前記入試管理端末100、前記志願者端末102のそれぞれについてソフトウェアの観点から詳細な構成について説明する。
【0029】
各学校に設けられている前記管理端末100は、少なくとも当該学校の入試に関連する情報をウェブサイト等として配信するサーバとしての機能と、志願者の入試手続に関する情報を記憶するデータベースとしての機能を発揮するように構成してある。すなわち、前記管理端末100は、学校情報記憶部1と、志願者情報記憶部2と、を少なくとも備えている。
【0030】
前記学校情報記憶部1は、前記学校IDの示す学校の各種イベントに関する学校情報を記憶するものである。前記学校情報は例えばオープンキャンパスや入試日程等の情報を少なくとも含むものであり、ウェブサイト等として公開できるようなデータ形式にして記憶されている。この学校情報は、各学校の担当者が随時更新できるように構成されている。
【0031】
前記志願者情報記憶部2は、志願者又は志願者の使用する志願者端末102を示す志願者IDと、前記管理端末100が設置されている学校に対する前記志願者IDの示す志願者の入試手続状態とを対にした志願者情報データを記憶するものである。前記志願者IDは前記入試管理システム200において共通して使用されるものであり、志願者ごとに固有の値が割り振られるようにしてある。前記入試手続状態は、志願者IDの示す志願者がその学校においてオープンキャンパスに申し込んでいるかどうかや、入学願書の提出が行われているかどうか、入試検定料の振り込みを行ったかどうか、入試の合否結果、入学金の振り込みを行ったかどうか等の状態を含むものである。すなわち、学校ごとの前記志願者情報データを参照することにより、志願者が現在入試手続においてどのような状態にあるかを知ることができる。
【0032】
管理業者に設けられる前記入試管理装置101は、各学校と各志願者との橋渡しをするものであり、各学校において前記学校情報記憶部1に更新があり、オープンキャンパスや入試日程等の学校情報を志願者に対してプッシュ型で通知する機能と、複数の学校を志望する志願者に対して各学校の入試手続状態をまとめて一覧ページとして提供する機能とを有するものである。
【0033】
より具体的には前記入試管理装置101は、志願者ID受付部10、志望受付部11、ID−志望校情報記憶部12、学校情報取得部14、更新通知部15、志願者情報取得部16、一覧ページ生成部17、決済管理部18、期限通知部19とを少なくとも備えたものである。
【0034】
まず、志願者の募集・広報に関わる機能に関連する各部について説明する。
【0035】
前記志願者ID受付部10は、前記志願者端末102から志願者IDを受け付けるものである。志願者IDは例えば志願者が初めて前記入試管理システム200を利用する際に付与される一連の番号であり、前記志願者端末102ごとに割り振られる。
【0036】
前記志望受付部11は、前記志願者端末102から志願者の志望する学校を受け付けるものである。前記志望受付部11で受け付けられた学校は志願者IDと志望する学校を示す学校IDとを対にしたID−志望校情報データとして前記ID−志望校情報記憶部12に記憶される。
【0037】
前記志願者情報設定部13は、前記志望受付部11で受け付けられた志願者の志望する学校の前記志願者情報記憶部2に対して志願者情報データを作成し、記憶させるものである。すなわち、前記志願者情報設定部13はある志願者から志望が有った学校に対してのみその志願者の志願者IDを開示し、その志願者IDと入試手続状態とからなる志願者情報データを各学校に作成させて記憶させている。したがって、志望されていない学校の前記志願者情報設定部13には、志願者に関する情報は記憶されていない。
【0038】
前記学校情報取得部14は、前記志願者ID受付部10に受け付けられている志願者IDの示す志願者が志望するいずれかの学校の学校情報が更新された場合にその学校情報を前記学校情報記憶部1から取得するものである。取得される学校情報は全てであってもよいし、一部だけであってもよい。例えば前記学校情報取得部14は予め設定された所定期間ごとに各学校の前記学校情報記憶部1を参照し、更新の有無をチェックするようにしてある。そして更新が有った場合には志願者端末102において更新に関連する表示を生成するために必要な学校情報を少なくとも取得するように前記学校情報取得部14は構成してある。
【0039】
前記更新通知部15は、前記志願者ID受付部10に受け付けられている志願者IDの前記志願者端末102に対して少なくとも前記学校情報取得部14が更新された学校情報を取得したことを通知するものである。例えば前記更新通知部15は、
図4に示されるような更新通知ページを前記学校情報取得部14が取得した学校情報に基づいて生成し、志願者端末102に対して送信するように構成してある。
【0040】
このように前記学校情報記憶部1、前記学校情報取得部14、前記更新通知部15はそれぞれが協業することにより、例えばオープンキャンパスの日程や入試日程等の学校情報が更新された場合にはその学校を志望する志願者に対して自動的に通知する前記募集・広報ツールとしての機能を発揮する。
【0041】
次に複数の学校を志望する志願者に対して各学校の入試手続状態を分かりやすく表示するための機能に関連する各部について説明する。
【0042】
図3に示される前記志願者情報取得部16は、各学校の志願者情報記憶部2から、前記志願者ID受付部10に受け付けられた志願者IDを含む志願者情報データをそれぞれ取得するように構成してある。
【0043】
前記一覧ページ生成部17は、前記志願者情報取得部16で取得された複数の志願者情報データに基づいて、ある志願者の複数の大学における入試手続状態が一覧表示される一覧ページを生成するよう構成してある。前記一覧ページの一例としては例えば
図5に示されるようなものが挙げられる。より具体的には、前記一覧ページは、志願者が前記入試管理端末100に対して登録している志望する学校の名前と、各学校の入試手続状態がそれぞれ対になった表形式のものである。
【0044】
このように前記志願者情報取得部16及び前記一覧ページ生成部17は、従来であれば志願者が各学校の管理端末100に対してログイン、アクセスし、1つずつ状態を確認しなければならなかったところ、一挙に各学校の入試手続状態を参照することを可能にする。
【0045】
次に入試や入学手続きにおける決済やその期限管理に関する機能に関連する各部について説明する。
【0046】
前記決済管理部18は、前記志願者端末102からの入力に基づいて、入試検定料又は入学料の決済を行うものである。ここで、決済は例えば志願者により設定されたクレジットカードや電子マネー等により行われるようにしてある。
【0047】
前記期限通知部19は、学校ごとに予め定められている予め定められた所定期日までに前記決済管理部18による入試検定料又は入学料の振込が無い場合には、
図6に示すように前記志願者端末102に対して最終期限が近付いていることを事前に通知するよう構成してある。
【0048】
このように前記決済管理部18及び前記期限通知部19によって志願者に対する督促が自動的に行われ、志願者に振り込み期日までの振り込みを促すことができる。したがって、振り込みの無い志願者の数を減らし、学校側の担当者が直接志願者に対して督促する頻度を低減する事が可能となり、学校側の負担を低減できる。
【0049】
最後に志願者端末102について詳述する。前記志願者端末102はインストールされたモバイルアプリケーションにより、前記入試管理端末100から送信される一覧ページを表示したり、各学校への入学願書を電子的に作成したりするための機能を備えたものである。
【0050】
すなわち、
図3に示されるように前記志願者端末102は出願データ生成部21と、様式チェック部22と、としての機能を少なくとも発揮するように構成してある。
【0051】
前記出願データ生成部21は、前記志願者端末102への入力又は当該志願者端末102に記憶されているデータに基づいて、志願者が志望する学校ごとのフォーマットに合わせた願書データを作成するように構成してある。すなわち、前記出願データ生成部21は、各学校の願書のフォーマットに関するデータを記憶あるいは前記管理端末100又は前記入試管理装置101から取得するようにしてある。そして前記前記出願データ生成部21は、一度入力された志願者の所属校名、年齢等の基本的なデータについては記憶しておき、別の学校の願書を作成するときにはそのデータを使って入力数を減らすことができるようにしてある。
【0052】
前記様式チェック部22は、前記願書データに含まれる少なくとも写真データが予め定められた所定基準を満たすかどうかをチェックし、前記所定基準を満たさない場合には新たな写真データを要求するように構成してある。例えば、前記様式チェック部22は写真データの焦点を検出し、写真における志願者の顔のあるべき位置においてあっているかどうかを検定するようにしてある。ここで、写真データが不鮮明であり、入試会場において本人確認が困難なものになる場合には、
図7に示されるように願書を修正するように表示する。また、前記様式チェック部22は例えば先に作成した別の学校の願者との整合性や試験日程の重複等についてもチェックするようにしてある。例えば試験日程に重複があり、志願者による受験が不可能である場合には警告を画面に表示する。
【0053】
<動作>
このように構成された入試管理システム200による志願者が志望する学校を登録してから入学手続きが完了するまでの動作について
図8のフローチャートに基づきながら説明する。
【0054】
まず、志望者は志望する候補であるお気に入りの大学について前記志願者端末102を介して前記入試管理装置101が提供するウェブサイトにおいて入力する(ステップS1)。
【0055】
前記し入力された大学については前記志望受付部11において受け付けられて、前記ID−志望校情報記憶部12において志願者IDと学校IDとが対になったID−志望校情報が記憶、更新される(ステップS2)。
【0056】
この状態において志願者がお気に入りに登録していた学校において前記学校情報記憶部1においてオープンキャンパスや入試日程に関する学校情報の更新が行われると(ステップS3)、前記入試管理装置101における前記学校情報取得部14がその更新情報を取得する。さらに前記更新通知部15は学校情報の更新があったことを志願者の前記志願者端末102に対して通知するとともに、前記一覧ページ生成部17は登録されている大学の入試手続状態を更新して新たな一覧ページを生成して志望者に対して提供を開始する(ステップS4)。このため、志願者端末102においては自ら各大学のウェブサイト等を個別に確認しなくても自動的に登録している大学についてだけ入試に関連する重要な情報を一覧ページとして閲覧することが可能となる。
【0057】
定期的に配信される一覧ページや各大学の学校情報を参照して(ステップS5)、出願する大学が定まった志願者は前記志願者端末102の前記出願データ生成部21が提供するフォーマットに基づいて志望する大学の願書を作成する。この際、前記様式チェック部22により写真データの適否や入試検定料の納付等に関するチェックが並行して行われている(ステップS6)。前記出願データ生成部21で生成された出願データは該当する学校の前記管理端末100に対して送信されて前記志願者情報記憶部2において志願者IDと入試手続状態が対になった志願者情報が記憶、更新される(ステップS7)。
【0058】
一方、前記入試管理装置101においては前記志願者情報取得部16が例えば前記志願者端末102によるアクセスがある度に前記ID−志望校情報記憶部12に登録されている志願者の志望する複数の大学の前記志願者情報記憶部2を参照し、それぞれ入試手続状態を取得する(ステップS8)。この取得された入試手続状態に基づいて前記一覧ページ生成部17は一覧ページを更新し、前記志願者端末102に対して配信する。この結果、志願者は各大学に対して個別にアクセスすることなく一覧ページを取得、表示するだけで各大学の入試手続の進行状態を自動的にチェックすることができる(ステップS9)。
【0059】
さらに入試が終わり、大学の前記管理端末100における前記志願者情報記憶部2に対して合否情報等の入試手続状態の更新が行われたり(ステップS10)、前記学校情報記憶部1に対して入学手続きに関するお知らせ等の学校情報が更新されたりすると(ステップS11)、前記入試管理装置101は自動的に一覧ページを更新していく(ステップS12)。
【0060】
最終的には志願者は前記志願者端末102により一覧ページにおいて合格が表示されている大学のうち志望するものについて入学手続きを進めることになる(ステップS13、ステップS14)。この際も前記志願者端末102から入学手続きに必要となる書類の作成、提出が大学に対して行われる。
【0061】
<効果>
このように本実施形態の入試管理システム200によれば、学生の募集段階から入学手続きの完了に至るまでの入試手続の全てを行うことができるとともに学校側及び志望者側の双方に多大なメリットを提供するができる。
【0062】
すなわち、オープンキャンパスや入試日程のお知らせは従来ウェブサイトやパンフレットを配布して通達されていたが、志望者が能動的に情報を得ようとしてくれないとその情報が行きわたりにくいことがあった。このような問題に対して本実施形態においては様々な学校情報が更新されるごとに自動的に志願者端末102に対して更新があったことがプッシュ型で通知する事が可能となり、より志望者の興味をひきやすくなる。したがって、学校側から考えればより効率的かつ効果的な学生募集が可能となる。
【0063】
また、入試検定料や入学金の振り込みといった督促の必要となるものについては前記期限通知部19が自動的に前記志願者端末102に対して事前に遅れないように通知する事が可能であるので、このような特作業に係る学校側の負担を低減できる。また、前記様式チェック部22が電子的に作成される願書内の不備を予めチェックするので、提出された後で学校側の担当者がチェックしなくてはならない領域を低減して負担を低減できる。
【0064】
一方、志願者側においては複数の学校について志望する場合、従来であれば学校ごとに設置されている前記管理端末100にアクセスして一つずつ必要な入試手続状態を確認しなくてはならなかったところを前記一覧ページ生成部17が、各学校の入試手続状態を一覧ページとして生成するのでそのような手間を省くことができる。さらに、全ての学校の入試手続状態は所定周期ごとに更新されるので、志望者のチェックのし忘れ等は発生しにくく従来よりも入試日程の管理等に係る作業を低減できる。
【0065】
このように本実施形態の入試管理システム200であれば双方にこのようなシステムを用いることにメリットを生じさせることが可能である。
【0066】
さらに、前記実施形態では志願者側からの前記志願者ID受付部10に対してアクセスがあり、前記一覧ページ生成部17によりその志願者IDの入試手続状態が表示される動作を中心にして説明したが、この動作は学校側からのアクセスで実現することもできる。
【0067】
すなわち、ある学校が前記志願者情報記憶部2に記憶されている志願者IDについて前記入試管理装置101に対して照会をかけて、その学校と他の学校を含む入試手続状態を入試シーズン中に逐次リアルタイムで得ることも可能である。したがって学校側から見ると複数の管理端末100及び複数の志願者端末102からなる多対多の入試管理システム200を利用することによって、従来は得ることができなかった他の学校を含めた志願者の入試状況を得ることができる。
【0068】
また、前記志願者情報取得部16で取得された複数の志願者情報データに基づいて、ある学校IDの示す学校に対して志望順位が所定順位以上となっている志願者IDを抽出する抽出部を備えるようにすれば、入試日程が進むにつれて第1志望の学校に不合格となった志願者が現れて相対的に志望順位が上昇している志願者に対して効果的にアプローチする事が可能となる。例えば、前記抽出部で抽出された志願者に対してその時点において受験できる入試日程を案内したり、特待生として入試検定料や入学料等の減免できることを案内したりして、有望な志願者を囲いこむといったことも可能となる。
【0069】
このように本実施形態の入試管理システム200によれば学校側からすれば、今までは1年遅れでしかわからなかった志願者の志望状況や学校の選好情報等の貴重なマーケティング情報を入試シーズン中にリアルタイムで得ることができる。このため、従来よりも志願者の状況に応じたよりきめ細やかなアプローチを学校側で行うことが可能となり、その学校を受験し、入学してくれる志願者を効果的に増やすことが可能となる。
【0070】
次に前述した実施形態の変形例について説明する。
【0071】
この変形例では前記一覧ページ生成部17により生成される一覧ページが、
図9のように志願者の複数の大学における入試手続状態を一覧表示するように構成してある。
【0072】
より具体的には、この変形例での一覧ページは志望する学校名と、その学校における入試手続状態が二段併記されるように構成してある。また、各学校における入試手続状態のイベント期日が近いものが上から順番に並ぶように構成してある。
【0073】
前記一覧ページの詳細な構成について説明すると、この一覧ページは最上部に配置された操作アイコン領域ORと、志願者の志望する各学校について形成される学校情報表示領域SRとからなる。
【0074】
前記操作アイコン領域ORには、志望する学校を追加する操作を行うための手続きページへと遷移するための大学追加アイコンIC1と、学校情報の更新情報や入試手続状態が変化した場合の通知等が時系列順に配置されたタイムラインページへと遷移するためのタイムラインアイコンIC2と、後述する別の実施形態においてオープンキャンパス等でGPS情報を用いたウォークラリー形式の案内を行う際に用いられるウォークラリーページへ遷移するためのウォークラリーアイコンIC3が横一列に並べて表示してある。
【0075】
前記学校情報表示領域SRには、学校名を表示する学校名表示部SR1と、入試手続状態が表示される入試手続状態表示部SR2とが二段に分けて形成してある。前記学校名表示部SR1は学校名だけでなくその学校を象徴する建物やマーク等も併せて表示してある。前記入試手続状態表示部SR2は、オープンキャンパス等の学校のイベントに関する期日を表示する場合と、学校における入学願書の処理進捗状態や合否判定の進捗状態等を示す場合がある。ここで進捗状態はプログレスバーにより表示され、どの程度手続きが進んでいるかを志願者は視覚的に容易に理解できる。
【0076】
各学校情報表示領域SRはタップされることでその大学に関する入試手続の詳細情報を示す詳細ページに遷移する。ここで、詳細ページに表示される内容は、志願者端末102の位置情報、現在時刻、又は、志願者の行動履歴に基づいて各項目の表示順番が決定されるようにしてある。例えば、志願者の興味の度合いに基づいて各項目の表示順番を決定してもよいし、手続きの優先度に基づいて並べて表示してもよい。
【0077】
次に本発明の別の実施形態に係る入試管理システム200について説明する。
【0078】
この別の実施形態の入試管理システムは、スマートフォン等の志願者端末102の機能を利用してオープンキャンパスでの志願者への遡及効果を従来よりも高めることを意図してものである。より具体的にはこの別の実施形態の入試管理システム200は、学校の様々な場所に設定されたチェックポイントA〜Fに対して志願者端末102を持った志願者が到達することで様々な学校情報を得られたり、複数のチェックポイントを通過することで参加特典が得られたりするように構成したものである。
【0079】
すなわち、前記入試管理システム200は
図10の機能ブロック図に示すような各機能ブロックを実現するように構成してある。なお、前記実施形態で説明した各部については記載を省略している。
【0080】
より具体的には前記入試管理システム200は、学校側の管理端末100により実現されるチェックポイント記憶部3、キャンパス情報記憶部4、特典配信部5と、志願者側の志願者端末102により実現されるチェックポイント取得部23、位置情報取得部24、位置判定部25、キャンパス情報取得部26、特典受領部27とから構成してある。
【0082】
前記チェックポイント記憶部3は、
図11に示すように学校側が学校内において志願者に立ち寄って欲しい箇所に設定した1又は複数のチェックポイントA〜Fの位置情報を記憶しているものである。位置情報としては例えばGPS等により取得可能な経度、緯度等の情報である。このチェックポイントについては学校側の担当者が適宜変更できるようにしてある。
【0083】
前記キャンパス情報記憶部4は、例えばチェックポイントA〜Fごとに学校の見どころやアピールポイントを記憶しているものである。ここで記憶されている情報としては画像、文章、音声等が挙げられる。
【0084】
前記特典配信部5は、志願者端末102から特典の配信の要請が有り、所定の条件を満たしている場合に学生食堂の無料利用チケット等の特典を配信するものである。例えば志願者が各チェックポイントを周っている場合にはその志願者端末102に対して特典を配信するようにしてある。なお、特典については無料利用チケットに限られるものではなく、例えば入試検定料の減免やその他志願者の利益になるようなものであればよい。
【0085】
前記チェックポイント取得部23は、オープンキャンパスの開始時等に前記管理端末からチェックポイントを取得し、前記志願者端末102内に記憶させるものである。
【0086】
前記位置情報取得部24は、前記志願者端末102の位置情報をGPSやWifi等から得られる情報を利用して取得するものである。
【0087】
前記位置判定部25は、チェックポイントの位置情報と前記位置情報取得部で取得されている現在の位置情報が所定の誤差範囲内で一致しているかどうかを判定するものである。あるチェックポイントの位置情報と現在の位置情報が一致した場合にはそのチェックポイントに到達したとして志願者の行動履歴情報をとして前記志願者端末102に記憶させる。また、前記志願者端末102には前記位置判定部25により各チェックポイントの滞在時間についても記憶される。
【0088】
前記キャンパス情報取得部26は、前記位置判定部25において前記志願者端末102の現在の位置情報がいずれかのチェックポイントの位置情報と一致していると判定された場合にそのチェックポイントに関する学校の情報を前記キャンパス情報記憶部4から取得し、表示又は再生するものである。
【0089】
前記特典受領部27は、前記特典配信部5に対して前記志願者端末102が到達したチェックポイントに関する情報を送信し、前記管理端末からの特典の配信を要請するものである。この実施形態では前記特典受領部27は前記特典配信部5に対して志願者が全てのチェックポイントA〜Eを既に到達していることを送信するようにしてある。条件を満たしていることが前記特定配信部5で認証された場合には前記特典受領部27は特典を受領できる。
【0090】
このような実施形態の入試管理システム200であれば、オープンキャンパス等において学校側が志願者にアピールしたいポイント等を全て回ってもらいやすくなり、志願者の学校に対する関心をより持ってもらいやすくなる。また、オープンキャンパスを単なる説明会ではなく、ゲームイベントのように演出する事も可能となり、志願者への訴求効果をさらに高めることが可能となる。
【0091】
また、前記志願者端末102には志願者が訪問したチェックポイントやその滞在時間が記憶されているので、これらの情報を分析することにより志願者が興味を持っている学部等を抽出する事も可能である。これらの情報を学校側の管理端末100又は入試管理装置101において蓄積し、志願者ごとの潜在的な志望に沿って学校の学部や専攻単位の細やかな情報を的確に供給する事も可能である。すなわち、管理端末100又は入試管理装置101において、前記志願者端末100がオープンキャンパス中にチェックポイントへ立ち寄ったかどうか、又は、その滞在時間に基づいて学部又は先行等の志望情報を志願者ごとに分析する志望分析部を形成してもよい。
【0093】
前記実施形態では、学生の募集から入学手続きに至るまでの手続きを1つの入試管理システム200で実現できるようにしていたが、例えばそのうちの一部の手続きを司るようにシステムを構成しても構わない。
【0094】
前記入試管理システムは大学入試に限られるものではなく、高校等の入試の管理に用いることもできる。加えて、既存の入試管理システムに対して本発明の入試管理しシステム用プログラムをインストールして本発明の機能を享受できるようにしてもよい。
【0095】
また、前記実施形態に示した各部については、機能によっては入試管理装置101又は志願者端末102のいずれのソフトウェアによって実現されても構わない。例えば一覧ページ生成部17を志願者端末102内で実現するようにしても構わない。
【0096】
さらに、一覧ページ生成部17で生成される一覧ページにおいて志願者がまだ合格している学校が存在しない場合には、志望している学校とよく似ている学部や専攻や、入試日程を加味して
図12に示すように志望されていない学校を自動的に推薦するようにしてもよい。
【0097】
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な実施形態の変形や組み合わせを行っても構わない。