(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-91028(P2017-91028A)
(43)【公開日】2017年5月25日
(54)【発明の名称】双方向BUS制御装置
(51)【国際特許分類】
G06F 13/362 20060101AFI20170421BHJP
G06F 13/36 20060101ALI20170421BHJP
【FI】
G06F13/362 510A
G06F13/36 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-217208(P2015-217208)
(22)【出願日】2015年11月5日
(71)【出願人】
【識別番号】312013837
【氏名又は名称】システムサポート株式会社
(72)【発明者】
【氏名】田村重喜
(72)【発明者】
【氏名】高橋正志
【テーマコード(参考)】
5B061
【Fターム(参考)】
5B061BA01
5B061BB09
5B061RR02
(57)【要約】
【課題】双方向BUSのData転送をする場合転送Dataの方向を指示する制御信号が必要であった。しかし、転送Dataしか存在
しない時の双方向BUSのData転送を可能とする方法を確立した。
【解決手段】双方向BUSのアイドリング時の値”H”又は”L”の時はData転送を停止し、反対の値になった時Dataと認識しData
転送を行う回路を組み込むことにより、制御信号の存在しない双方向BUSのData転送を可能とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御信号の存在しない双方向BUSの制御を行いDataの転送を可能とする。双方向BUS制御装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御信号のないDataのみの双方向BUSを制御しDataの転送を確実に行うための制御装置である。
【背景技術】
【0002】
一般的に双方向BUSの制御には、BUSDataの方向を制御する制御信号が存在しこの制御信号によりData転送
を確実に行ってきた。
【0003】
しかし、無線通信等の方向性を制御する制御信号が存在しないDataのみの双方向BUSの制御は難解であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−054752号公報
【特許文献2】特開1997−288643号公報
【特許文献3】特開1997−167100号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】三谷政昭監修 「IC回路技術基礎講座 NO6ディジタルICの応用回路」工学研究社 2005年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする課題は、双方向BUSの制御において制御信号が存在しなくても簡易な回路でData転送を可能と
することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、双方向BUSにおけるアイドリング時とData転送時の差を感知し、Dataの転送を行うことを特徴とする。
【0008】
第1の発明はアイドリング時双方向BUSの状態が”H”の時”L”の値を感知しDataの転送を行う。双方向
BUS制御装置である。
【0009】
第2の発明はアイドリング時双方向BUSの状態が”L”の時”H”の値を感知しDataの転送を行う。双方向
BUS制御装置である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は双方向BUS装置のアイドリング時”H”の実施方法を示した回路図である。(実施例1)
【
図2】
図2は双方向BUS装置
図1の内部動作を示した各信号の動作波形である。(実施例1)
【
図3】
図3は双方向BUS装置のアイドリング時”L”の実施方法を示した回路図である。(実施例2)
【
図4】
図4は双方向BUS装置
図2の内部動作を示した各信号の動作波形である。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の各実施例を図面を参考に説明を行う。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明装置の実施例1の双方向BUS装置の回路図である。
【0013】
図2は、
図1の回路図の各ノードの動作を示した波形である。
【0014】
アイドリング時ノードIO1、N1、N3、IO2の各ノードは”H”にPULLUPされている。また、N2,N4は”L”
となる。
【0015】
その後IO1に”L”から始まるDataが転送されて来るとI1(トラステートBUF)を通しN1に送られる。
【0016】
N1が”L”になるとI5(2NOR)の出力N2が”H”となりI2(トライステートBUF)がONとなりN1の値”L”がIO2に転送される。
その後IO1が”H”となるとI5の出力N2が”L”となりI2がOFFとなりIO2はPULLUPされる。IO2の値はN3まで転送されるが
この一連の動作中I6(2NOR)の出力N4は”L”となるためI3(トライステートBUF)はOFFとなりN3の値がIO1に出力される事
は無い。
【0017】
これにより、IO1からIO2にDataが転送される。
【0018】
逆にIO2に”L”から始まるDataが転送されて来るとI4(トラステートBUF)を通しN3に送られる。
【0019】
N3が”L”になるとI6(2NOR)の出力N4が”H”となりI3(トライステートBUF)がONとなりN3の値”L”がIO1に転送される。
その後IO2が”H”となるとI6の出力N4が”L”となりI3がOFFとなりIO1はPULLUPされる。IO1の値はN1まで転送されるが
この一連の動作中I5(2NOR)の出力N4は”L”となるためI2(トライステートBUF)はOFFとなりN1の値がIO2に出力される事
は無い。
【0020】
これにより、IO2からIO1にDataが転送される。
【0021】
以上より、アイドル時”H”の双方向BUSによるData転送が実現可能となる。
【実施例2】
【0022】
図3は、本発明装置の実施例2の双方向BUS装置の回路図である。
【0023】
図4は、
図3の回路図の各ノードの動作を示した波形である。
【0024】
アイドリング時ノードIO3、N5、N7、IO4の各ノードは”L”にPULLDOWNされている。また、N6,N8は”L”
となる。
【0025】
その後IO3に”H”から始まるDataが転送されて来るとI7(トラステートBUF)を通しN5に送られる。
【0026】
N5が”H”になるとI11(2NOR)の出力N6が”H”となりI8(トライステートBUF)がONとなりN5の値”H”がIO4に転送される。
その後IO3が”L”となるとI11の出力N6が”L”となりI8がOFFとなりIO4はPULLDOWNされる。IO4の値はN7まで転送され
るがこの一連の動作中I12(2NOR)の出力N8は”L”となるためI10(トライステートBUF)はOFFとなりN7の値がIO3に出力
される事は無い。
【0027】
これにより、IO3からIO4にDataが転送される。
【0028】
逆にIO4に”H”から始まるDataが転送されて来るとI9(トラステートBUF)を通しN7に送られる。
【0029】
N7が”H”になるとI12(2NOR)の出力N8が”H”となりI10(トライステートBUF)がONとなりN7の値”H”がIO3に転送される。
その後IO4が”L”となるとI12の出力N8が”L”となりI10がOFFとなりIO3はPULLDOWNされる。IO3の値はN5まで転送さ
れるがこの一連の動作中I11(2NOR)の出力N6は”L”となるためI8(トライステートBUF)はOFFとなりN5の値がIO4に出力
される事は無い。
【0030】
これにより、IO4からIO3にDataが転送される。
【0031】
以上より、アイドル時”L”の双方向BUSによるData転送が実現可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
双方向BUSの制御装置により制御信号の存在しない双方向BUSの制御として基板上の回路としてさらにLSI内部の回路
として活用することができる。さらに実施例の形態に限定されずに、双方向BUSと接合した片方向の制御や電源電圧
の異なり制御信号のない双方BUSの制御等各種の制御装置としても利用することが可能である。
【0033】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。