(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-91450(P2017-91450A)
(43)【公開日】2017年5月25日
(54)【発明の名称】真正品認証システムおよび真正品認証方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20170421BHJP
B42D 25/305 20140101ALI20170421BHJP
G09F 3/00 20060101ALI20170421BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20170421BHJP
G06K 7/14 20060101ALI20170421BHJP
G06Q 30/04 20120101ALI20170421BHJP
G06F 21/62 20130101ALI20170421BHJP
【FI】
G06Q50/10
B42D15/10 305
G09F3/00 M
G09F3/00 Q
G06K19/06 037
G06K7/14 017
G06Q30/04
G06F21/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-224865(P2015-224865)
(22)【出願日】2015年11月17日
(71)【出願人】
【識別番号】515319943
【氏名又は名称】ライブリー・テクノロジー・アソシエイツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092772
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 清孝
(74)【代理人】
【識別番号】100173152
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 智
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 純夫
【テーマコード(参考)】
2C005
5L049
【Fターム(参考)】
2C005HA02
2C005JA12
2C005JA23
2C005KA08
5L049BB11
(57)【要約】
【課題】第三者が真偽識別パターンを偽造しても意味がない真正品認証システムを提供する。
【解決手段】製品1にQRコード3と第1の暗証コード4からなる真正品認証タグ2を貼付しておき、携帯情報端末10がQRコード3を読み取ると共に第1の暗証コード4が入力されると、真偽認証サーバ40に真正品認証の要求を行う。これに対し、真偽認証サーバ40は、データベース42を参照して、QRコード3及び第1の暗証コード4が共に一致する場合に、"真"と判定し、データベース42におけるQRコード3と紐付けされている第1の暗証コード4を第2の暗証コード5に更新し、携帯情報端末10に"真"の判定結果及び第2の暗証コード5を返信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品に貼付するQRコードと、前記QRコードと対応付けられている第1の暗証コードと、からなる真正品認証タグと、
前記真正品認証タグの前記QRコードを読み取ると共に前記第1の暗証コードが入力されることにより真正品認証の要求を行う携帯情報端末と、
前記携帯情報端末から前記QRコード及び前記第1の暗証コードを受信すると、データベースを参照して、前記QRコード及び前記第1の暗証コードが共に一致する場合は、"真"と判定し、前記データベースにおける前記QRコードと紐付けされている前記第1の暗証コードを前記第1の暗証コードとは異なる第2の暗証コードに更新し、前記携帯情報端末に"真"の判定結果及び前記第2の暗証コードを返信する真偽認証サーバと、
を有することを特徴とする真正品認証システム。
【請求項2】
前記第2の暗証コードは、前記第1の暗証コードから予測困難なコードであることを特徴とする請求項1に記載の真正品認証システム。
【請求項3】
前記真偽認証サーバは、
前記携帯情報端末から真正品認証の要求がされる毎に、前記携帯情報端末の所有者に課金を行う課金手段を有することを特徴とする請求項1に記載の真正品認証システム。
【請求項4】
前記真偽認証サーバは、
前記データベースにおける前記QRコードと紐付けされている前記第1の暗証コードを前記第1の暗証コードとは異なる第2の暗証コードに更新する毎に、真正品認証の要求をした前記携帯情報端末の所有者に課金を行う課金手段を有することを特徴とする請求項1に記載の真正品認証システム。
【請求項5】
前記第1の暗証コードは、目隠しシールで覆われていることを特徴とする請求項1に記載の真正品認証システム。
【請求項6】
携帯情報端末が、製品に貼付されている真正品認証タグ中のQRコードを読み取り、
前記製品の所有者に付与されている前記QRコードと紐付けされた第1の暗証コードが入力されると、前記携帯情報端末は、前記QRコードと前記第1の暗証コードを真偽認証サーバに送信して真正品認証の要求を行い、
前記真偽認証サーバは、データベースを参照し、前記QRコードと前記第1の暗証コードが共に一致する場合は、"真"と判定し、前記第1の暗証コードを前記第1の暗証コードとは異なる第2の暗証コードに更新し、前記携帯情報端末へ、"真"の判定結果及び前記第2の暗証コードを返信する
ことを特徴とする真正品認証方法。
【請求項7】
前記真偽認証サーバは、
前記携帯情報端末から真正品認証の要求がされる毎に、前記携帯情報端末の所有者に課金を行うことを特徴とする請求項6に記載の真正品認証方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真正品認証システムおよび真正品認証方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ブランド商品や美術品等の価値は、真正品と偽造品とで著しく異なる。ブランド商品や美術品等を購入する消費者は、真正品や本物の美術品をなるべく安い価格で手に入れたいという欲求を持っている。このような消費者の欲求に対し、ブランド商品を偽造した偽造品や美術品の贋作が巷に出回り、偽造者や贋作者が暴利を貪り、偽物を購入した消費者が失望するといった実態がある。
【0003】
このような実態に対して、ブランド商品や美術品等を購入する消費者は、多少価格が高くても真正品を手に入れたいという要求を持っている。
【0004】
従来、例えば、下記特許文献1には、偽造防止技術に関し、偽造するのが難しい天然材料または確率論的に形成された人造の三次元材料の固有の構造特性を真偽識別パターンとして用いる真偽識別方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2002−522265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1で提案されている真偽識別方法は、偽造するのが難しい材料の構造上のパターンを用いることにより、真偽識別方法として一定の効果を奏すると考えられる。
【0007】
しかしながら、近年、3Dプリンタ等に代表される複製技術の進歩により、材料の構造上のパターンについても精密に複製することが可能になり、偽造される虞が出てきている。
【0008】
そこで、本発明は、第三者が真偽識別パターンを偽造しても意味がない真正品認証システム及び真正品認証方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面の真正品認証システムは、製品に貼付するQRコード(登録商標)と、前記QRコードと対応付けられている第1の暗証コードと、からなる真正品認証タグと、前記真正品認証タグの前記QRコードを読み取ると共に前記第1の暗証コードが入力されることにより真正品認証の要求を行う携帯情報端末と、前記携帯情報端末から前記QRコード及び前記第1の暗証コードを受信すると、データベースを参照して、前記QRコード及び前記第1の暗証コードが共に一致する場合は、"真"と判定し、前記データベースにおける前記QRコードと紐付けされている前記第1の暗証コードを前記第1の暗証コードとは異なる第2の暗証コードに更新し、前記携帯情報端末に"真"の判定結果及び前記第2の暗証コードを返信する真偽認証サーバと、を有することを特徴とする。
【0010】
第2の側面の真正品認証方法は、携帯情報端末が、製品に貼付されている真正品認証タグ中のQRコードを読み取り、前記製品の所有者に付与されている前記QRコードと紐付けされた第1の暗証コードが入力されると、前記携帯情報端末は、前記QRコードと前記第1の暗証コードを真偽認証サーバに送信して真正品認証を問合せ、前記真偽認証サーバは、データベースを参照し、前記QRコードと前記第1の暗証コードが共に一致する場合は、"真"と判定し、前記第1の暗証コードを前記第1の暗証コードとは異なる第2の暗証コードに更新し、前記携帯情報端末へ、"真"の判定結果及び前記第2の暗証コードを返信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の真正品認証システムおよび真正品認証方法によれば、製品にQRコードとQRコードと対応付けられている第1の暗証コードからなる真正品認証タグを貼付しておき、携帯情報端末がQRコードを読み取ると共に第1の暗証コードが入力されると、真偽認証サーバに真正品認証の要求を行う。これに対し、真偽認証サーバは、データベースを参照して、QRコード及び第1の暗証コードが共に一致する場合に、"真"と判定し、データベースにおけるQRコードと紐付けされている第1の暗証コードを第1の暗証コードとは異なる第2の暗証コードに更新し、携帯情報端末に"真"の判定結果及び第2の暗証コードを返信する。
【0012】
これにより、真正品の所有者のみが、QRコードに紐付された最新の暗証コードを知ることができ、第三者が商品の真正品認証タグに印刷されているQRコード及びQRコードに対応した第1の暗証コードを入力しても、最新の暗証コードを知り得ない第三者は、真偽認証サーバに問い合わせて、真正品の認証を行うことができない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態の真正品認証システムの概略を示すシステム構成図である。
【
図2】
図1中の携帯情報端末における表示画面の一例を示す図である。
【
図3】
図1中のデータベースの一例を示す図である。
【
図4】従来例の真偽識別方法を説明するための図である。
【
図5】本発明の実施形態の真正品認証方法の動作を説明するシーケンスチャートである。
【
図6】本発明の他の実施形態の真正品認証システムの概略を示すシステム構成図である。
【
図7】
図6の真正品認証方法の動作を説明するシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0015】
(実施形態1の構成)
図1は、本発明の実施形態の真正品認証システムの概略を示すシステム構成図である。
本発明の実施形態の真正品認証システムは、消費者が真正品の認証を欲する製品1に貼付されている真正品認証タグ2と、真正品認証タグ2のQRコード3を読み取って真正品認証の問合せを行う携帯情報端末10と、携帯情報端末10からの真正品認証の問合せを受けると真偽判定を行ってその結果を返信する真偽認証サーバ40と、により構成されている。
【0016】
真正品認証タグ2は、製品1を特定する情報を示すQRコード3と、真偽判定に使用される第1の暗証コード4と、第1の暗証コード4を隠すために使用される目隠しシール6と、を有している。
【0017】
携帯情報端末10は、QRコード読取手段11と、入力手段12と、表示手段13と、問合せ手段14と、を有している。QRコード読取手段11は、携帯情報端末10に搭載されたカメラで真正品認証タグ2に記録されているQRコード3を読み取るものである。
【0018】
入力手段12は、最初の認証時に第1の暗証コード4を入力し、2回目以降の認証時に第
2の暗証コード5を入力するものである。表示手段13は、携帯情報端末10に真正品認証システムにおいて真偽判定の結果等を表示するものである。問合せ手段14は、QRコード読取手段11が読み取ったQRコード3と、入力手段12により入力された第1の暗証コード4又は第2の暗証コード5を真偽認証サーバ40に送信し、真正品認証の問合せを行うものである。
【0019】
真偽認証サーバ40は、真偽判定手段41と、データベース42と、暗証コード更新手段43と、を有している。
【0020】
最初の真正品認証時に、真偽判定手段41は、携帯情報端末10から送られたQRコード3と第1の暗証コード4に基づいて、データベース42を参照することにより、データベース42に記憶されているQRコード3と第1の暗証コード4とが共に一致しているか否かにより真偽の判定を行う。
【0021】
データベース42には、製品1に貼付されたQRコード3と、QRコード3と紐付されている第1の暗証コード4、真正品認証が行われたこと等を示すフラグを含むデータが記憶されている。
【0022】
暗証コード更新手段43は、真偽認証サーバ40で真偽判定を行った後、"真"と判定されたときに第1の暗証コード4を第1の暗証コード4とは異なる第2の暗証コード5に更新するものである。ここで、第2の暗証コード5は、第1の暗証コード4から予測が困難なコードであることが望ましい。暗証コード更新手段43は、例えば、乱数発生器等を含んで構成されても良い。
【0023】
図2は、
図1中の携帯情報端末における表示画面の一例を示す図である。
図2(a)は、真偽判定の問合せを行うときの表示画面の一例である。
【0024】
表示画面には、QRコード読取部15と、暗証コード入力部16と、真偽判定問合せボタン17とが表示されている。QRコード読取部15には、携帯情報端末10のQRコード読取手段11で真正品認証タグ2から読み取られたQRコード3が表示されている。
【0025】
暗証コード入力部16は、第1の暗証コード4又は更新された第2の暗証コード5を入力する領域であり、最初の真正品認証の問合せ時には、第1の暗証コード4として、例えば"6a73c2be"が入力されている。
【0026】
真偽判定問合せボタン17は、真偽認証サーバ40に真正品認証の要求をする際に押下する操作ボタンである。QRコード3が読み取られ、暗証コード入力部16に第1の暗証コード4が入力された後、真偽判定問合せボタン17を押下することにより、読み取られたQRコード3と入力された第1の暗証コード4が真偽認証サーバ40に送られ、真正品認証の処理が行われる。
【0027】
真偽認証サーバ40は、携帯情報端末10から受信したQRコード3と第1の暗証コード4について、真偽認証サーバ40内部のデータベース42を参照して、QRコード3と第1の暗証コード4がデータベース42の記憶内容と共に一致している場合には、製品1は真正品であると判定され、第1の暗証コード4が第2の暗証コード5に更新が行われる。このときには、真正品であるという判定結果と更新された第2の暗証コード5が携帯情報端末10に返信されて表示される。
図2(b)を見ると、真偽判定結果表示18Aには、例えば、「お問合せの製品は真正品です。」という表示と、更新された第2の暗証コード5の一例として"55wspp77"が表示19されている。
【0028】
真偽認証サーバ40は、携帯情報端末10から受信したQRコード3と第1の暗証コード4について、真偽認証サーバ40内部のデータベース42を参照して、QRコード3と第1の暗証コード4がデータベース42の記憶内容と一致していない場合には、製品1は偽造品であると判定され、第1の暗証コード4の更新は行われない。このときには、偽造品であるという判定結果が携帯情報端末10に返信されて表示される。
図2(c)を見ると、真偽判定結果表示18Bに、例えば、「お問合せの製品は偽造品です」という表示がされている。
【0029】
第1の暗証コード4が第2の暗証コード5へ更新された以降、2回目の真正品認証の問合せが行われる際は、
図2(a)中の暗証コード入力部16には、第2の暗証コード5として、例えば、"55wspp77"が入力される。以下は、最初の真正品認証の問合せと同様の処理がされるので、以下は省略する。
【0030】
図3は、
図1中のデータベースの一例を示す図である。本実施形態では、QRコード3とQRコード3に紐付された暗証コードとフラグが記録されている。フラグは、例えば、真偽判定が実行されたか否かを示し、"0"は真偽判定が実行されていないことを示し、"1"は真偽判定が行われていることを示している。
【0031】
図3(a)は、真正品認証が行われる前のデータベースの一例を示す図である。製品1を表すNOとQRコード3と対応する第1の暗証コード4とフラグが格納されている。NO.1の製品とNO.2の製品について、異なるQRコード3と、それぞれのQRコード3に紐付された第1の暗証コード4が記録されている。
図3(a)では、何れの製品についても、真正品認証が行われておらず、フラグは"0"である。
【0032】
図3(b)は、真正品認証が行われた後のデータベースの一例を示す図である。この例では、NO.1の製品について、真正品認証が行われており、NO.1の第1の暗証コード4が第2の暗証コード5、例えば"55wspp77"に更新されており、フラグも"0"から"1"に更新されている。更新された第2の暗証コード5は、上述したように携帯情報端末10に返信され、画面に表示される(
図2(b)参照)。
【0033】
(実施形態の動作)
本発明の実施形態の真偽識別方法の動作について、(I)従来例の真偽識別方法の動作と、(II)本発明の実施形態の真偽識別方法の動作と、に分けて説明する。
【0034】
(I) 従来例の真偽識別方法の動作
図4は、従来例の真偽識別方法を説明するための図である。真正品認証タグ50は、商品コード51と真偽識別用パターン52から構成されている。従来例の真偽識別方法では、この真正品認証タグ50の真偽識別用パターン52が、予め商品コード51に対応して図示しないデータベースに格納されている真偽識別用パターン52の画像と一致するか否かにおいて真偽識別の判断を行うものである。消費者は、ファクシミリ又はコンピュータを用いて真偽識別用パターン52の画像を入手し、製品1に貼付されている真偽識別用パターン52と比較を行う。
【0035】
消費者は、入手した真偽識別用パターン52の画像が製品に貼付されている真偽識別用パターン52と一致する場合には、製品を真正品であると判断し、異なる場合は偽造品であると判断する。
【0036】
この従来の真偽識別方法は、真偽識別用パターン52として、偽造するのが難しい天然材料又は確率論的に形成された人造の三次元材料の固有の構造特性を用いることにより偽造防止に一定の効果を奏していた。しかし、従来の真偽識別方法は、第三者が真偽識別用パターン52を視認できるため、近年の3Dプリンタ等に代表される高度なコピー技術をもってすれば偽造できる可能性があり、その場合は偽造品を真正品と過って判断する虞があった。
そこで、この従来例の真偽識別方法の課題を解決するための真正品認証方法を説明する。
【0037】
(II)本発明の実施形態の真正品認証方法の動作
図5は、本発明の実施形態の真正品認証方法の動作を説明するシーケンスチャートである。
【0038】
図1〜
図3を参照しつつ、
図5に示したシーケンスチャートに沿って、本発明の実施形態の真正品認証方法の動作を説明する。
【0039】
携帯情報端末10の電源が投入されると、ステップS1に進み、真偽識別アプリケーションが起動され、ステップS2に進む。ステップS2において、携帯情報端末10に搭載されたカメラで、製品1に貼付された真正品認証タグ2のQRコード3を読み取り、ステップS3に進む。
【0040】
ステップS3において、第1の暗証コード4が入力され、真偽判定問合せボタン17が押下されると(
図2(a)参照)、ステップS4に進む。ステップS4において、読み取られたQRコード3と入力された第1の暗証コード4が真偽認証サーバ40に送信され、ステップS5に進む。
【0041】
ステップS5において、真偽認証サーバ40は、携帯情報端末10から送信されたQRコード3と第1の暗証コード4とに基づいてデータベース42を参照し、ステップS6に進み、ステップS6において、真偽認証サーバ42は真偽判定を行う。
【0042】
データベース42に記憶されているQRコード3と第1の暗証コード4が一致しない場合は(No)、ステップS7に進み、共に一致する場合(Yes)は、ステップS8に進む。
ステップS7において、真偽問合せされた製品1は偽造品であるとの結果を携帯情報端末10に返信し、偽造品である旨の表示を携帯情報端末10に行わせる(
図2(c)参照)。この場合には第1の暗証コード4の更新は行われない。
【0043】
ステップS8において、第1の暗証コード4を第2の暗証コード5に更新し、ステップS9及びステップS10に進む。ステップS9において、更新された第2の暗証コード5をデータベース42に送信し、製品1のQRコード3に紐付された第1の暗証コード4を第2の暗証コード5に更新し、フラグを"0"から"1"に更新する。ステップS10において、問合せされた製品1は真正品である旨の結果と更新された第2の暗証コード5を携帯情報端末10に返信し表示させる(
図2(b)参照)。
【0044】
(実施形態の効果)
本実施形態の真正品認証システムおよび真正品認証方法によれば、最初の購入者は、携帯情報端末10の簡単な操作により購入した製品1の真偽を識別することができる。
【0045】
更に、最初の購入者が別の消費者に製品1を転売したときにも、更新された第2の暗証コード5は、真偽識別を行った者しか知り得ない情報であるため、この情報を次の購入者に知らせることにより、真偽判定の方法を引き継ぐことができるため、転売するたびに、購入者が真正品認証の問合せを行うことができる。
【0046】
(他の実施形態)
図6は、本発明の他の実施形態の真正品認証システムの概略を示すシステム構成図であり、
図1と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0047】
図6における真正品認証タグ2及び携帯情報端末10は、
図1における真正品認証タグ2及び携帯情報端末10と同じであり、真偽認証サーバ40Aの構成が異なっている。真偽認証サーバ40Aは、真偽認証サーバ40に課金手段44が追加されている。
【0048】
課金手段44は、真正品認証の問合せを行った携帯情報端末10を認識して、その所有者に対して課金を行うものである。課金手段44における課金のルールとして、真正品認証の問合せをする毎に課金しても良いし、真正品認証の問合せに対して真偽認証サーバ40Aが真正品であると判定した場合のみ課金するようにしても良い。
【0049】
図7は、本発明の他の実施形態の動作を説明するためのシーケンスチャートであり、
図5と共通の処理には共通の符号が付されている。
【0050】
携帯情報端末10の電源が投入されると、ステップS1に進み、真偽識別アプリケーションが起動され、ステップS2に進む。以降、
図5中のステップS2〜S10の処理が行われ、ステップS11へ進む。ステップS11において、真偽認証を行う毎に携帯情報端末10の所有者に課金が行われる。
【0051】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の利用形態や変形例が可能である。この利用形態や変形例として、例えば、以下のようなものがある。
【0052】
本発明の実施形態の説明では、第1の暗証コード4は、目隠しシール6で覆われていると説明したが、第1の暗証コード4を製品の消費者に真正品認証を行う権利を付与する方法は、第1の暗証コード4を目隠しシール6で覆う方法に限らない。第1の暗証コード4を記載した製品の保証書等を消費者に手渡す等の方法がある。
【0053】
本発明の実施形態の真正品認証方法の動作を説明する
図5及び
図7に示したシーケンスチャートでは、真正品であると判定された場合に、真偽認証サーバ40及び40Aが"真"である結果と更新された第2の暗証コード5を携帯情報端末10へ送信し、携帯情報端末10は、真正品認証の問合せをした製品1が真正品である旨及び更新された第2の暗証コード5を表示すると説明したが、真偽認証サーバ40及び40Aが"真"である結果のみを携帯情報端末10へ送信し、携帯情報端末10は、真正品認証の問合せをした製品1が真正品である旨のみを表示するようにしても良い。そうすると、真正品認証の問合せは1回しかできなくなるが、偽造品を作る目的で真正品を購入し、真正品認証の問合せを行って第2の暗証コード5を入手しようとしても、真正品認証の問合せは1回しかできず、真正品認証後の更新された第2の暗証コードを入手できない。
【0054】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の構成又は実施形態を採ることができる。
【符号の説明】
【0055】
1 製品
2、50 真正品認証タグ
3 QRコード
4 第1の暗証コード
5 第2の暗証コード
6 目隠しシール
10 携帯情報端末
11 QRコード読取手段
12 入力手段
13 表示手段
14 問合せ手段
15 QRコード読取部
16 暗証コード入力部
17 真偽判定問合せボタン
18A 真偽判定結果表示(真正品のとき)
18B 真偽判定結果表示(偽造品のとき)
19 更新された暗証コード表示
20 無線ネットワーク
40,40A 真偽認証サーバ
41 真偽判定手段
42 データベース
43 暗証コード更新手段
44 課金手段
51 商品コード
52 真偽識別用パターン