【解決手段】カード用コネクタ1は、開口10Aを通じてカード2が挿抜されるハウジングと、ハウジングの開口10Aからカード2が引き出される向きAにカード2を押しながら、カード2の引き出される向きAに沿って移動可能なスライダ14と、ハウジング10の開口10Aの外側から把持することが可能な把持部15と、スライダ14および把持部15を連結する連結部16とを備える。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1に示すカード用コネクタ1は、スマートフォン等の電子機器に搭載されており、SIMカード等であるカード2が
図1に実線で示す矢印方向に挿抜される。
カード2(
図3(a))は、記憶素子や回路等である図示しない素子本体と、素子本体を覆うケース21とを備えている。ケース21の裏面には、図示しない端子が設けられている。カード2の一角は、直線的にカットされたCカット部2Cとなっている。
【0014】
〔カード用コネクタの構成〕
カード用コネクタ1は、
図3(b)に示すように、カード2の裏面の端子と導通されるコンタクト11と、コンタクト11を保持するハウジング本体12と、ハウジング本体12に組み付けられるシェル13(
図1)と、スライダ14と、把持部15と、連結部16とを備えている。
カード用コネクタ1のハウジング10は、ハウジング本体12と、シェル13とから構成されている。ハウジング10の開口10Aを通じてカード2がハウジング10に挿抜される。
【0015】
図2に示すように、カード用コネクタ1は、電子機器の筐体3の側面3Aの近くに組み込まれる。
筐体3の内外を貫通する開口30を介してカード2がカード用コネクタ1に挿抜される。
図2、
図3(b)、および
図5の各図に、カード用コネクタ1からカード2が引き出される向きAを白抜きの矢印で示している。カード2が挿抜される方向(以下、挿抜方向)は、カード用コネクタ1からカード2が引き出される向きAと、カード用コネクタ1にカード2が押し込まれる向きとに該当する。
本明細書において、カード2が引き出される向きAにおける前方を「前」、カード2が引き出される向きAにおける後方を「後」とそれぞれ定義する。
以下、カード用コネクタ1の各構成要素を順に説明する。
【0016】
〔コンタクト〕
コンタクト11(
図3(b))は、ハウジング本体12の表面から少し突出しており、ハウジング本体12の板厚方向にばね力を発生させる。コンタクト11は、カード2の挿抜方向に沿って延在している。
カード用コネクタ1にカード2が嵌合されると、ばね力によりカード2の裏面の端子にコンタクト11の接点11Aが押し付けられて接触導通される。
コンタクト11は、銅合金等の導電率が良好な金属材料から形成されている。
【0017】
〔ハウジング本体〕
ハウジング本体12は、絶縁性の樹脂材料から形成されている。スライダ14、把持部15、および連結部16も同様である。
ハウジング本体12は、
図3(b)に示すように、複数のコンタクト11(ここでは6つ)が配列される矩形状のプレート部121と、プレート部121の後端に位置する後端壁122と、後端壁122から前方へとプレート部121の端縁に沿って延在するガイドレール123と、ガイドレール123よりも前方に位置するストッパ124とを一体に有している。
後端壁122、ガイドレール123およびストッパ124はそれぞれ、プレート部121の両側に左右対称に配置されている。
後端壁122,122の間には、カード2が挿入されたことを検知するためのバネ125が配置されている。
【0018】
一対のガイドレール123,123間の寸法は、スライダ14の横幅に対応している。
一対のストッパ124,124間の寸法は、カード2の横幅に対応している。
ストッパ124,124には、スライダ14の前端部14Fが突き当てられる(
図3(b))。
【0019】
〔シェル〕
図1に示すシェル13は、ハウジング本体12のプレート部121(
図3(b))よりも薄く形成されている。シェル13は、カード2の表面2Aを覆う平坦なシート部131と、ハウジング本体12に係合される係合壁132とを有している。
シート部131は、プレート部121(
図3(b))に対して厚み方向に間隔をおいて配置されている。
シェル13とプレート部121との間の空間に、カード2が収容される。そして、プレート部121が保持するコンタクト11とシェル13との間にカード2が嵌合される。
【0020】
係合壁132は、
図1に示すように、ハウジング本体12の側面に重なるように、シート部131に対して屈曲しており、ハウジング本体12の側面に設けられた係合突起121Aに係合される係合部132Aを有している。シェル13の両側面のそれぞれにおいて、カード2の挿抜方向に間隔をおいて複数の係合部132Aが設けられている。
【0021】
シェル13のシート部131には、
図1に示すように、挿抜方向に沿って長い長孔133が、シート部131の厚み方向に貫通して形成されている。また、シート部131には、切り起こされたバネ134が形成されている。このバネ134には、カード2の挿入時にカード2により後方に押されたバネ125が接触導通する(
図5(a))。シート部131および係合壁132と、バネ134とを一体に備えるシェル13の全体が、ステンレス鋼等の導電性材料から形成されている。
シート部131は、長孔133の位置と、バネ134の周りを除いて、カード2の表面2Aを覆っている。
【0022】
さて、カード用コネクタ1は、カード2を排出させるための構造に特徴を有する。
カード用コネクタ1において、スライダ14、把持部15、および連結部16(いずれも
図3(a)および(b))は、カード2を排出させるための基本的な構成要素である。
【0023】
〔スライダ〕
図3(a)に示すように、スライダ14は、カード2の後端2Bと、ハウジング本体12の後端壁122との間に介在している。
スライダ14は、ガイドレール123,123間に配置されている。スライダ14は、ガイドレール123により両側がガイドされながら、挿抜方向に移動可能となっている。
図3(b)に示すように、スライダ14を前方へと移動させると、カード2がスライダ14により後方から押されるので、カード2が前方へと引き出される。
スライダ14は、カード2と同等の厚みに形成されており、カード2と同様にシェル13により覆われている。
スライダ14は、カード2の面積よりも面積が小さい小片である。
【0024】
スライダ14は、
図3(a)に示すように、カード2の後端2Bと後端壁122との間に配置されるスライダ本体141と、スライダ本体141の両側から前方に向けて突出した突出部142とを有している。
図3(a)に示すように、スライダ本体141の後側の側面が後端壁122に突き当てられていると、スライダ14はそれ以上後方には移動しない。
スライダ本体141の奥行き寸法(挿抜方向の寸法)は、筐体3内でカード用コネクタ1に与えられるスペースを考慮して、小さく抑えることができる。
突出部142,142は、カード2の後端2Bから前方に向けて所定の長さだけ、カード2の両側を挟み込んでいる。
スライダ本体141から突出部142,142の一方にかけては、カード2のCカット部2Cの形状に対応するように形成されている。
【0025】
図3(a)に示すようにカード用コネクタ1にカード2が嵌合されているとき、スライダ14は、コンタクト11とカード2の端子との接触導通に影響しないように、コンタクト11に接触していないことが好ましい。
図3(a)に示す状態から、
図3(b)に示すように突出部142の前端14Fがハウジング本体12のストッパ124に突き当たるまで、スライダ14を移動可能である。
図3(b)に、挿抜方向に沿ってスライダ14を移動させることが可能な範囲であるストローク14Sを示している。スライダ14が挿抜方向に移動される間、スライダ14は、カード2と同様に、コンタクト11の接点11Aをスムーズに乗り越える。
【0026】
〔把持部〕
次に、把持部15は、
図3(a)に示すように、カード用コネクタ1の前端に位置しており、カード2を排出させる際にカード用コネクタ1の外部から手で把持される。また、カード2を挿入する際にも把持部15を把持することができる。
本明細書における「把持部」は、ハウジング10の開口10Aの外側からの操作により、前方に向かう力を加えることのできる構成要素である。
カード用コネクタ1にカード2が嵌合されているとき(
図3(a))、把持部15は、スライダ14との間にカード2を挟んで配置される。
【0027】
本実施形態では、
図2に示すように、把持部15が電子機器の筐体3の側面3Aに露出している。指先を把持部15に掛けて、筐体3の側面3Aから離れる向き(白抜き矢印の向き)に引っ張ると、開口30を通じて筐体3の外側へとカード2が引き出される。
【0028】
把持部15は、弾性を有する例えばゴム系の絶縁樹脂材料から形成されている。
把持部15は、筐体3の開口30を塞ぐ蓋(キャップ)を兼ねている。
把持部15は、
図2に示すように、筐体3の開口30を塞ぐ前部151と、前部151の後側に連なる後部152とを有している。
【0029】
前部151は、筐体3の開口30の内側に挿入される。前部151の外周部が、筐体3における開口30の周縁部に密着することで、筐体3に防水性および防塵性が与えられていることが好ましい。
前部151は、筐体3の側面3Aとほぼ面一に配置されている。
前部151の左右両端は、筐体3において開口30の内側に形成された壁32(
図5(a))に突き当てられる。
【0030】
前部151よりも厚さおよび横幅共に小さい後部152は、
図2に示すように、開口30を通じて筐体3の内側に到達するまで挿入され、カード2の前端2Fに対向する。
図3(a)に示すように、後部152とスライダ14との間に、カード2が配置される。
後部152に、カード2の前端2Fが挿入される凹部を形成することもできる。
【0031】
〔連結部〕
次に、
図3(a)および(b)に示すように、連結部16は、スライダ本体141から把持部15まで延在し、スライダ14と把持部15とを連結している。
連結部16は、長手方向に若干の伸縮性を有していることが好ましい。
また、連結部16は、柔軟性または可撓性が与えられていることが好ましい。
連結部16の材料としては、例えば、ポリイミドが好ましい。
連結部16は、絶縁性の樹脂材料から偏平な帯状に形成されている。
【0032】
連結部16により把持部15とスライダ14とが連結されているので、
図3(b)に示すように、前方に向けて把持部15が引っ張られると、同じ向きにスライダ14が移動される。このときスライダ14が挿抜方向に安定して駆動されるように、カード用コネクタ1の横幅方向の中央において、挿抜方向に沿って連結部16が配置されていることが好ましい。また、同じ理由により、連結部16の横幅が広いことも好ましい。
2つ以上の連結部16によりスライダ14と把持部15とを連結することもできる。連結部16は、スライダ14の横幅方向の中心線に対して左右対称に配置されることが好ましい。
【0033】
図3(b)に示すように、連結部16の後端部16Bは、スライダ本体141に形成された溝141Aに差し込まれた状態で、スライダ14に結合されている。連結部16の前端部16Fは、把持部15の後部152に形成された溝152Aに差し込まれた状態で、把持部15に結合されている。
スライダ14と連結部16との結合部、および把持部15と連結部16との結合部の形態は、上記に限らず、適宜に構成することができる。スライダ14の溝141Aや把持部15の溝152Aは必ずしも必要ではない。
【0034】
連結部16の後端部16Bとスライダ本体141、そして連結部16の前端部16Fと把持部15の後部152は、それぞれ、適宜な方法により接合することができる。接合方法としては、例えば、熱溶着や接着を挙げることができる。
その他、把持部15を射出成形する際に金型に連結部16を配置するインサート成形により、連結部16の前端部16Fを把持部15に一体化することもできる。同様に、スライダ14を射出成形する際の連結部16のインサート成形も可能である。
さらには、射出成形により把持部15と連結部16とを一体成形することもできる。
【0035】
カード2を間に挟んで離間しているスライダ本体141と把持部15とを連結する必要上、連結部16には、最低限、挿抜方向におけるカード2の長さL(
図3(b))に相当する長さが必要である。
本実施形態の連結部16の後端部16Bから前端部16Fまでの長さは、連結部16に最低限必要な長さよりも長い。カード2の長さLに対して余裕があり、柔軟性または可撓性を有していることから、連結部16は、例えば
図2に示すように、カード用コネクタ1と筐体3の上壁31との間で湾曲している。
【0036】
図3(a)および(b)にはシェル13が示されていないが、
図1に示すように、ハウジング本体12にシェル13が組み付けられることが好ましい。
連結部16は、
図1および
図4に示すように、長孔133を通じてシェル13の内側からシェル13の外側へと延出する。長孔133は、連結部16の幅よりも大きい幅に形成されている。
【0037】
図1および
図4に示すように、長孔133の内側には、連結部16の後端部16Bとスライダ本体141との結合部16Cが位置している。長孔133は、スライダ14のストローク14S(
図3(b))に対応する長さを有しているので、長孔133に連結部16が通されていても、ストローク14Sの全体に亘りスライダ14の移動が可能である。
スライダ14の移動に伴い、連結部16の後端部16Bとスライダ14との結合部16Cが、長孔133の後端133Bから前端133Fまでの間で移動する。
【0038】
上記のようにスライダ14の移動を許容しつつ、シェル13の長孔133に連結部16を通すことで、カード2を収容するハウジング10内の空間の外側に連結部16を配置している。
【0039】
〔組み立て例〕
本実施形態のカード用コネクタ1を組み立てる手順の一例について説明する。
コンタクト11が設けられたハウジング本体12のプレート部121上に、スライダ14を配置する。その状態で、プレート部121およびスライダ14をシェル13により覆い、シェル13の係合部132Aをハウジング本体12の係合突起121Aに係合させる。
また、連結部16の後端部16Bをシェル13の長孔133を介してスライダ14の溝141Aに差し込み、スライダ14に熱溶着する。
そして、連結部16の前端部16Fを把持部15に接合することで、連結部16および把持部15を一体化する。このとき、連結部16の長さに余裕があるため、作業がやり易い。
以上により、カード用コネクタ1(
図1)が組み立てられる。
【0040】
〔カードの排出〕
図5(a)は、カード用コネクタ1にカード2が嵌合されている状態を示している。この状態から、カード2を筐体3の外部へと排出させる際には、把持部15を持ち、
図5(b)に示すように、前方(白抜き矢印の向きA)へと引っ張る。
把持部15を引っ張ると、連結部16に張力が生じ、連結部16により把持部15に連結されているスライダ14も前方へと引っ張られて移動する(
図3(b))。そうすると、スライダ14によりカード2が後方から押されるので、突出部142,142の間とストッパ124,124の間とをガイドされながらカード2が前方へと移動する。スライダ14の前端14Fがストッパ124に突き当てられると、
図5(b)に示すように、カード2が開口30を通じて筐体3の外側へと突出する。ここで、ストッパ124にスライダ14の突出部142が突き当たった後、さらに連結部16が引っ張られたとしても、連結部16の長さに余裕がある分、連結部16に過大な張力が作用するのを避けることができる。
【0041】
その後、
図6に示すように、把持部15を上壁31側に持ち上げてカード2の前端2Fから分離することができる。ここで、連結部16の伸縮性、そして柔軟性または可撓性、さらに、カード2の挿抜方向の長さLに対して連結部16が長いことがそれぞれ寄与することにより、連結部16を曲げて把持部15を持ち上げることが可能となる。
把持部15がカード2から分離されたならば、カード2の前端2F付近を指でつまんで筐体3の外側へとカード2を抜き取ることができる。
以上により、カード2がカード用コネクタ1から排出される。
【0042】
カード2が排出された後、連結部16が垂れ下がったとしても、
図4に示すように、収容空間12S内のコンタクト11と、連結部16との間にはシェル13が介在しているので、連結部16がコンタクト11に干渉しない。つまり、シェル13により、収容空間12Sと、連結部16が配置されるスペース(シェル13と上壁31との間)とが仕切られている。
【0043】
把持部15は、ハウジング本体12の内側に組み付けられたスライダ14に連結部16を介して支持されているため、筐体3から離脱することはない。
本実施形態の帯状の連結部16には、軸周りにねじれない程度の剛性が与えられているので、把持部15が回転したりせずに安定して支持される。
【0044】
〔カードの挿入〕
カード2を筐体3内のカード用コネクタ1に挿入する際には、
図6に示すように、把持部15が筐体3の外に引き出された状態で、筐体3の開口30に臨むハウジング10の開口10Aからハウジング10内へとカード2を挿入する。このとき、把持部15の下側にカード2をくぐらせて筐体3の開口30およびハウジング10の開口10Aへとアクセスすることができる。
図4に示すように、シェル13の長孔133を通って連結部16がハウジング10の外側に配置されているので、連結部16により妨げられることなくカード2をスムーズに挿入することができる。
カード2の後端2Bによりスライダ14が後方へと少し押されると、スライダ14に連結されている把持部15がカード2の前端2Fに位置するので(
図5(b)に示す状態)、把持部15をつまんで開口30内へと押し込むことができる。
カード2が収容空間12S内の所定位置まで挿入され、ハウジング10に嵌合されると、カード2の端子とコンタクト11とが導通する。
【0045】
〔本実施形態による主な作用効果〕
以上で説明した本実施形態のカード用コネクタ1によれば、把持部15を前方へと引っ張る力が連結部16を介してスライダ14に伝えられ、スライダ14によりカード2が同じ向きに押し出されるため、カード2を排出することができる。
カード2を後方から押すスライダ14は、殆どスペースを取らずにハウジング本体12に収まりよく組み込まれており、このスライダ14と、ピン等を用いずに直接指で排出操作を行える把持部15と、スライダ14および把持部15を連結する連結部16とにより、簡素なカード2の排出機構を実現できる。
本実施形態によれば、力の向きを変換する複雑な機構やピン、トレイ等が必要なく、最小限の構成要素(スライダ14、把持部15、および連結部16)により、カード2を排出させる機能を有するカード用コネクタ1を提供することができる。したがって、カード用コネクタ1のコストを抑えつつ、カード2や電子機器の小型化に対応して、カード用コネクタ1の小型化を促進することができる。
【0046】
〔本発明の変形例〕
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
連結部16は、必ずしも帯状に形成されている必要はなく、適宜な紐状の部材を連結部16として用いることができる。
【0047】
また、連結部16の大部分に高い剛性を持たせつつ、連結部16の例えば前端部のみに伸縮性や柔軟性、可撓性を与えてもよい。その前端部の変形および変位により、
図6に示すようにカード2か引き出された状態で把持部15を持ち上げ、カード2の前端2Fから把持部15を分離することができる。
【0048】
シェル13がなくても連結部16がカード2やコンタクト11に干渉するおそれがなければ、シェル13を省略することができる。
また、カード2の挿入検知用のバネ134をシェル13に形成する必要がなければ、シェル13を絶縁性の樹脂材料から形成することもできる。
【0049】
上記実施形態のカード用コネクタ1は、筐体3の側面3Aの近くに組み込まれており、把持部15が開口30の蓋を兼ねているが、本発明のカード用コネクタを組み込む箇所は自由に設計できる。例えば、筐体3内の中央部に本発明のカード用コネクタを組み込むことができる。
その場合は、筐体3に設けられた蓋を開けて把持部15を露出させ、把持部15を持って引っ張ることにより、上記実施形態と同様に、カード2を排出させることができる。筐体3あるいはハウジング10に、把持部15を保持する保持部が設けられていることが好ましい。
本発明において、ハウジング10の開口10Aが把持部15により塞がれている必要はない。カード2の前端2Fが把持部15により隠されずに露出していてもよい。カード2を排出させるために把持部15をハウジング10の開口10Aの外側から触ることができる限り、把持部15の形態は問わない。
【0050】
コンタクト11の位置は、ハウジング本体12のプレート部121の表面には限らない。例えば、後端壁122に設けられたコンタクト11と、カード2の後端2Bに設けられた端子とが導通するように構成されていてもよい。
なお、連結部16の長さはカード2の長さLと等しくてもよい。