特開2017-94013(P2017-94013A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2017094013-密着型眼瞼あんぽう器 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-94013(P2017-94013A)
(43)【公開日】2017年6月1日
(54)【発明の名称】密着型眼瞼あんぽう器
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/04 20060101AFI20170428BHJP
【FI】
   A61F9/04 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2015-238027(P2015-238027)
(22)【出願日】2015年11月18日
(71)【出願人】
【識別番号】592155061
【氏名又は名称】株式会社セプト
(71)【出願人】
【識別番号】595161876
【氏名又は名称】有限会社ノーベル医学研究所
(72)【発明者】
【氏名】坪田 一男
(72)【発明者】
【氏名】広沢 章右
(57)【要約】      (修正有)
【課題】眼瞼に密着させ、光熱が眼瞼に効率よく付与された眼瞼用あんぽう器を提供する。
【解決手段】赤色LEDを組み込んだヒーターパッド1の形状を、眼瞼3に合わせた立体的なデザインにすることで、眼瞼に密着させて赤色LED2の光熱を効率良く眼瞼の皮膚内に吸収させる。これにより、従来の治療時間5分を1分に短縮することができるとともに、温熱効果だけでなく眼瞼皮膚への水分補給にもなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼瞼の温熱治療に用いるピ−ク波長が630nm〜750nmの赤色LEDの光熱を、軟質のスポンジ材2枚を組み合わせて眼瞼に密着させる形状にすることで、従来の治療時間を5分の一に短縮できるとともに、眼瞼皮膚の水分補給にもなるAC電源又は電池を電源とする眼瞼用あんぽう器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼瞼用あんぽう器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の眼瞼用あんぽう器で光熱を利用したものは、近赤外線の波長を用いたものからピーク波長が630nm〜750nmの赤色光を用いたものに移行している。(例えば、非特許文献1)
また、加湿機能を持たせたドライアイ用加湿あんぽう器がある。(例えば、特許文献1)
【非特許文献1】 商品名「アイホットR」 広告掲載誌 日本の眼科 86:4号(2015)p568
【特許文献1】 特願2010−260555
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の眼瞼用あんぽう器は、眼鏡の内側に赤色LEDを組み込んだヒーターパッドを取り付けて、眼瞼を光熱で温める構造になっている。ただ、ヒーターパッドの眼瞼に当たる面が眼鏡のグラスの面と平行になっているため、眼瞼との間に隙間が生じている。このため、光熱が眼瞼に届かず無駄に消費され、効率的ではなかった。
【0004】
本発明は、このような従来の手段を改善し、効率化させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記目的を達成するために、赤色LEDを基板に実装したヒーターパッドの形状を軟質のスポンジ材2枚を用いて眼瞼に合わせた立体的なデザインにすることで、ヒーターパッドと眼瞼との密着を高めるようにしたものである。
【0006】
また、第2の解決手段は、ヒーターパッドの厚さを薄くすることでメガネに取り付けられるようにしたものである。
【0007】
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、ヒーターパッドを柔らかい素材で眼球の形状に合わせた立体的なデザインにすることにより、眼瞼に密着させて赤色LEDの光熱を効率よく眼瞼皮膚内に吸収させることができる。
【0008】
また、第2の問題解決手段による作用は、光熱の皮膚への温熱効率を良くすることで従来の治療時間の5分を1分に短縮できる。これにより、眼科医院での治療だけでなく家庭やオフィスでも素早く治療することができる。
【発明の効果】
【0009】
上述したように本発明の密着型眼瞼あんぽう器は、血流計による治療効果テストの結果から従来の治療時間5分を1分に短縮することができる。また、水分計による眼瞼皮膚のテスト結果から血流増に伴う水分量の増加が認められた。これにより、眼瞼の温熱治療だけでなく、水分補給にもなる密着型眼瞼あんぽう器を提供することがでる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本は発明の実施の形態を図1に基いて説明する。
【0011】
図においては、1はヒーターパッドで、赤色LED2を基板に実装したものを軟質のスポンジ材で覆ったものである。眼鏡3にヒーターパッド1を取り付け、スイッチボックス4を電源とする構造になっている。
【0012】
ヒーターパッド1はピーク波長700nmの赤色LED2を10本基板に実装し、断熱性のあるスポンジ材で覆ったものである。スイッチボックス4は、ACアダプター(図示せず)に接続され、1分間タイマーによる電源のオンオフをコントロールする。
【0013】
ヒーターパッド1は、断熱性のあるスポンジ材2枚を組み合わせることで、眼球の形状に合わせた立体的なデザインにすることができる。これにより、ヒーターパッド1の装着時に外光が入らない遮光状態になり、赤色LEDの光熱を効率良く眼瞼の皮膚内に吸収させることが可能になる。
【0014】
スイッチボックス4は、携帯用の電池ボックスとして使用することができる。携帯用の電池ボックスとして使用する場合は、1分タイマーと電池残量表示ランプを電池ボックスに組み込むことができる。
【0015】
以上、使用手順について説明する。眼鏡3にヒーターパッド1を取り付けた状態で目に掛け、外光が入らないよう眼鏡3の位置を調整してから、スイッチボックス4のスイッチをオンにする。1分間の治療が終わると自動的に電源がオフになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】 本発明の実施状態を示す密着型眼瞼あんぽう器のヒーターパッド斜視説明図
【符号の説明】
【0017】
1 ヒーターパッド
2 赤色LED
3 眼鏡
4 スイッチボックス
図1