【課題】薬品へのアクセスおよび投与の際に視認可能な使用指示を提供し、さらに、子供が開封しにくく、これにより、容器内に封入された薬品に子供がアクセスするのを防止する薬品を保存および分配するためのシステムおよび容器を提供する。
【解決手段】薬剤容器アセンブリ10は、複数のコンパートメントを有するブリスター包装を含み、その各々は薬剤を支持する。容器は、パックおよび箱150も含む。ブリスター包装のコンパートメントはパックの開口と整合させられ、箱は、複数のコンパートメントの各々が箱の補完的開口と整合させられるように、パックおよびブリスター包装を受容および保存するように構成されている。
ブリスター包装が、第一領域および第二領域をさらに含み、第一および第二領域の各々は、複数のコンパートメントのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の小児用安全薬剤容器。
箱の第一領域が、第一領域の複数のコンパートメントのうちの少なくとも1つの中に保存された薬剤を投与するための第一セットの指示を含み、箱の第二領域は、第二領域の複数のコンパートメントのうちの少なくとも1つの中に保存された薬剤を投与するための第二セットの指示を含む、請求項5に記載の小児用安全薬剤容器。
パックが、陥凹を通じて延在する複数の開口をさらに含み、複数の開口の各々は、複数のコンパートメントのうちの1つを補完してこれと整合するように構成されている、請求項1に記載の小児用安全薬剤容器。
複数のコンパートメントの各々の中に保存された薬剤が、ブリスター包装のシールを破裂させることによってアクセス可能である、請求項1に記載の小児用安全薬剤容器。
ブリスター包装およびパックを箱に挿入するステップが、複数のコンパートメントと第一壁の複数の開口との間の間隙を保持するステップを含む、請求項15に記載の小児用安全薬剤容器を組み立てる方法。
ブリスター包装およびパックを箱の中に固定するステップが、第三壁を第一壁の上に被せて固定するステップを含む、請求項15に記載の小児用安全薬剤容器を組み立てる方法。
複数のコンパートメントの中に保存された薬剤を投与するための一連の指示を箱上に印刷するステップをさらに備える、請求項15に記載の小児用安全薬剤容器を組み立てる方法。
ブリスター包装に第一領域および第二領域を提供するステップであって、第一および第二領域の各々は複数のコンパートメントのうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
箱に第一領域および第二領域を提供するステップであって、第一および第二領域の各々は複数の開口のうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
ブリスター包装の第一領域を箱の第一領域と整合させるステップと、
ブリスター包装の第二領域をブリスター包装の第二領域と整合させるステップと、
箱の第一領域に、第一領域の複数のコンパートメントのうちの少なくとも1つの中に保存された薬剤を投与するための第一の指示を印刷するステップと、
箱の第二領域に、第二領域の複数のコンパートメントのうちの少なくとも1つの中に保存された薬剤を投与するための第二の指示を印刷するステップと、
をさらに備える、請求項15に記載の小児用安全薬剤容器を組み立てる方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のいずれかの実施形態が詳細に説明される前に、本発明は、その用途において、以下の説明に明記され、または以下の図面に示される構成要素の構造および配置の詳細に限定されるものではないことは、理解されるべきである。本発明は、その他の実施形態も可能であり、様々なやり方で実践または実行され得る。
【0012】
図1および
図2は、本発明の第一の実施形態による、薬剤用の容器アセンブリまたはパッケージ10を示す。薬剤は、処方箋によって獲得され、または店頭で入手可能である。容器アセンブリ10は、ブリスター包装20、パック100、および箱150を含む。
【0013】
図5から
図11に示されるように、ブリスター包装またはカード20は、ブリスター包装20の周囲を画定する、第一面24、第二面26、および外壁28を含む。ブリスター包装20は、その第二面26に接着された箔および/または紙の層36を有する半硬質プラスチックフィルムまたは部材32から構築される。ブリスター包装20は、部材32の中に形成され、錠剤型の薬剤42をその中に受容するサイズおよび形状になっている、複数のコンパートメントまたはポケット40を含む。コンパートメント40は、半硬質プラスチックフィルムによって画定され、ブリスター包装20の第一面24から突起している。このようにして、コンパートメント40はブリスター包装20の高さを画定する。コンパートメント40はまた、少なくとも1つの薬剤42をその中に挿入するために、フィルム層36を接着する前に、ブリスター包装20の第二面26上に開口48も画定する。
図5および
図6に示されるように、封止されるときにコンパートメント40のうちの1つ以上は空であってもよく、こうしてブリスター包装20内に1つ以上の空気ポケットまたは支持ノブ50を画定する。箔層36は、ブリスター包装20の第二面26に接着されるときに開口48を覆い、これにより投与量の薬剤42を保存するためのシール54または空気ポケット48を適切なコンパートメント40内に作成する。複数のコンパートメント40の各々の中に保存された薬剤42は、ブリスター包装20の第一面24上の所望のコンパートメントに圧力を加え、これによってコンパートメント40のシール54を破裂させることによって、アクセス可能である。薬剤は、第二面26の開口48を通じて放出される。
【0014】
シール54は、コンパートメント40の中に薬剤42を封入するために、真空によって作成される。図示される実施形態において、シール54およびコンパートメント40は、各投与分の薬剤40が周囲の空気ポケットによって包囲および保護されるように、薬剤42を封入する。空気ポケットは、投与量の薬剤40の完全性を保護する(たとえば、薬剤が潰れたり尚早に期限が切れたりしないように保護する)。箔層36は、薬剤をブリスター包装20から解放するために対象ユーザが箔層36を通じて投与量の薬剤40を押す点を提供するための、1つ以上の穿孔または刻み目を含む。代替または追加実施形態は、いずれの適切な材料から構築されたブリスター包装を含んでもよい(たとえば、ボール紙、発泡体など)。同様に、コンパートメントは、適切な代替の方法または材料を用いて封止されてもよい。
【0015】
図5から
図11に示されるように、ブリスター包装20は、たとえばブリスター包装20、20a、20bなど、様々な適切な構成を有してもよい。ブリスター包装20、20a、20bのコンパートメント40は、異なるタイプ、サイズ、および投与量の薬剤40に適合するために、様々なサイズおよび形状を有する。たとえば、コンパートメント40は、円形、楕円形、立方体、長方形などであってもよい。同様に、ブリスター包装は、いずれの適切な組み合わせの形状およびサイズを含むコンパートメントを含んでもよい。言い換えると、錠剤またはカプセルの形態の投与量の薬剤は多くのサイズおよび形状を有することができるため、ブリスター包装は、特定のサイズおよび形状の1つ以上のタイプの薬剤に適合するように製造され得る。さらに、多くの薬剤は、1日に複数回、特定の時間に、および/または他の薬剤と組み合わせて、服用されるようになっている。したがって、コンパートメントの各々は、異なるタイプの薬剤を受容するサイズおよび形状になっており、投与の順番または一揃いを特定するのに適したいずれの配向になっていてもよい。ブリスター包装の第二面26、および特に箔層は、穿孔58の多くの異なる構成を有してもよい。たとえば、穿孔58bは各コンパートメント40に位置してもよい。あるいは、穿孔58aは、特定のコンパートメント40のみが一度に破裂するように構成されていてもよく、これは後にさらに詳細に論じられる。穿孔58はまた、ユーザが正しい時間に正しい薬剤を投与するのも支援するだろう。さらに、空気ポケットまたは支持ノブ50は、代替的な位置および構成を有してもよい。たとえば、支持ノブは長尺の空気ポケットまたはリブ50であってもよい。リブは、たとえばブリスター包装の1つ以上の面に沿って延在してもよく、あるいは薬剤を収容しているコンパートメントのうちの1つ以上に対して別のやり方で配向されてもよい。加えて、支持ノブおよび支持リブは、いくつかの実施形態において一緒に使用されてもよい。
【0016】
図5から
図11はまた、ブリスター包装20、20a、20bが領域またはセクション60に分割されてもよいことを、示している。たとえば、
図5および
図6において、ブリスター包装20は第一領域60、第二領域60’、および第三領域60’’に分割される。第一、第二、および第三領域60、60’、60’’の各々は、ブリスター包装20のコンパートメント40のうちの少なくとも1つを含む。
図5および
図6に示される実施形態において、領域60、60’、60’’は、使用されるときにミシン目またはその他の脆弱化された線64で互いに分離されてもよい。言い換えると、第一領域60は、第二および第三領域60’、60’’から切り離されてもよい。このようにして、ユーザは、特定の用量、組み合わせ、または時間に対応する特定領域内の薬剤を取り出すことができる。このようなブリスター包装20の利点は、他の隣接するコンパートメントのシール54を誤って破裂させることなく、特定の薬剤が対応するコンパートメント40から取り出し可能であることである。ブリスター包装の領域はまた、ブリスター包装の第二面の穿孔によって描画されてもよい。たとえば、
図7から
図10は、第一および第二穿孔58aを含む。穿孔58aは、第二領域60a’の薬剤を保存しているシール54aの完全性を維持しながら、第一領域60aの薬剤への容易なアクセスを提供するように構成されている。物理的に描画されていることに加えて、ブリスター包装20の領域は各領域内に収容された薬剤のタイプまたは薬剤の群の違いを表示および明確化するために、色分けされるかまたは何らかのタイプの印が設けられてもよい。
【0017】
図1および
図2に関連して上述されたように、容器アセンブリ10はパックまたはテンプレート100を含む。パック100は、ブリスター包装20のコンパートメント40を補完するように構成されている。パック100は、ブリスター包装20と箱150との間に緩衝材を提供する、保護装置またはスペーサ要素である。より具体的には、パック100は、完成した箱に硬度を提供し、ブリスター包装20に噛み付き保護を提供する一方で、子供が薬剤の周りの箱のミシン目を曲げたり破壊したりするのを阻止する。
【0018】
図12から
図26は、3つの異なるパック100を示す。
図12から
図14は、パック100の第一の実施形態を示す。パック100は、第二面106から離間していて反対側にある第一面102を有する、本体部分104を含む。本体104はまた、第一および第二面の間に延在する壁108も含む。壁108はパック100の高さを画定する。パック100はまた、本体104内の陥凹112も含む。パック100は、陥凹112の中に形成された複数の開口116を含む。パック100内の複数の開口116の各々は、先に説明された、ブリスター包装20のコンパートメント40のうちの1つを補完する。このようにして、パック100の開口116は、特定の配向を有するブリスター包装20上のコンパートメント40と整合するように構成されている。たとえば、
図12から
図14のパック100は、具体的には
図5および
図6に示されるブリスター包装20を収容するように構成されている。ブリスター包装20は、コンパートメント40の各々がパック100内のそれぞれの補完的な開口116を通じて挿入されるように、パック100の第二面106と結合させられる。いくつかの構造において、ブリスター包装20は、パック100の第二面106に付け(たとえば、粘着、封止、テープ留めなど)られる(これは
図35にも示される)。
【0019】
引き続き
図12から
図14を参照すると、本体104の第二面106は、壁108と陥凹112との間に延在する複数の補強空洞120を含む。別の実施形態では、第二面106は堅固であってもよい。加えて、
図13および
図14は、各々が実質的に同じ厚さを有する壁108を含む。しかしながら、代替または追加実施形態は、異なる厚さを有する壁を含んでもよい。パック100は紙パルプまたはその他の紙ベース基板を備えることができるが、しかしながらプラスチック、またはその他適切な材料、または材料の組み合わせなど、その他の材料もまたパック100に利用されてもよい。
【0020】
図15から
図18は、パックの第二の実施形態(パック100aと称される)を示す。パック100aは、第二面106aから離間していて反対側にある第一面102aを有する、本体部分104aを含む。本体104aはまた、第一および第二面の間に延在する壁108aも含む。壁108a、108a’はパック100aの高さを画定する。パック100aはまた、本体104a内の陥凹112aも含む。パック100aは、陥凹112aの中に形成された複数の開口116aを含む。パック100a内の複数の開口116aの各々は、先に説明された、ブリスター包装20のコンパートメント40のうちの1つを補完する。このようにして、パック100aの開口116aは、特定の配向を有するブリスター包装20上のコンパートメント40と整合するように構成されている。たとえば、
図15から
図18のパック100aは、具体的には
図5および
図6に示されるブリスター包装20に適合するように構成されている。ブリスター包装20は、コンパートメント40の各々がパック100a内のそれぞれの補完的な開口116aを通じて挿入されるように、パック100aの第二面106aと結合させられる。いくつかの構造において、ブリスター包装20は、パック100aの第二面106aに付け(たとえば、粘着、封止、テープ留めなど)られる(これは
図35にも示される)。
【0021】
引き続き
図15から
図18を参照すると、壁108aおよび108a’は異なる厚さを有する。たとえば、壁108aの厚さは壁108a’の厚さとは異なる。図示されるように、壁108aの厚さは壁108a’の厚さよりも薄い。壁108a’はまた、複数のアパーチャ124aも含む。アパーチャ124aは円筒形であり、11個の円筒形アパーチャが示されているものの、他の構造においては、より少ないかまたは多い円筒形アパーチャがあってもよい。壁108a、108a’は、底壁の周囲の周りに隆起したリム128aを形成する(
図16から
図17参照)。壁108aは、パック100aの一端において内向きに傾斜している。壁108aの傾斜部分は、箱150内へのパック100aのより容易な挿入を可能にする。パック100aはプラスチックを備えることができ、射出成形プロセスを用いて製造されることが可能であるが、しかしながらその他の適切な材料または材料の組み合わせもまた、パック100aに利用されてよい。
【0022】
図19から
図26は、パックの第三の実施形態(パック100bと称される)を示す。パック100bは、第二面106bから離間していて反対側にある第一面102bを有する、本体部分104bを含む。本体104bはまた、第一および第二面の間に延在する壁108bも含む。壁108b、108b’は、パック100bの高さを画定する。パック100bはまた、本体104b内の陥凹112bも含む。パック100bは、陥凹112bの中に形成された複数の開口116bを含む。パック100b内の複数の開口116bの各々は、先に説明された、ブリスター包装20のコンパートメント40のうちの1つを補完する。このようにして、パック100bの開口116bは、特定の配向を有するブリスター包装20上のコンパートメント40と整合するように構成されている。たとえば、
図19から
図26のパック100bは、具体的には
図5および
図6に示されるブリスター包装20を収容するように構成されている。ブリスター包装20は、コンパートメント40の各々がパック100b内のそれぞれの補完的な開口116bを通じて挿入されるように、パック100bの第二面106bと結合させられる。いくつかの構造において、ブリスター包装20は、パック100bの第二面106aに付け(たとえば、粘着、封止、テープ留めなど)られる(これは
図35にも示される)。
【0023】
引き続き
図19から
図26を参照すると、壁108bおよび108b’は異なる厚さを有する。たとえば、壁108bの厚さは壁108b’の厚さとは異なる。図示されるように、壁108bの厚さは壁108b’の厚さよりも薄い。壁108b’はまた、複数のアパーチャ124bも含む。アパーチャ124bは長方形であり、3つの長方形アパーチャが示されているものの、他の構造においては、より少ないかまたは多い長方形アパーチャがあってもよい。壁108b、108b’は、底壁の周囲の周りに隆起したリム128bを形成する(
図20から
図21参照)。壁108bは、パック100bの一端において内向きに傾斜している。壁108bの傾斜部分は、箱150内へのパック100bのより容易な挿入を可能にする。
【0024】
壁108b、108b’は、壁の外端に、リブ付き表面130bを含む。リブ付き表面130bは、パック100bを箱150に固定するために糊またはその他の接合剤を塗布するための、より大きい表面積を提供する。パック100bはプラスチックを備えることができ、射出成形プロセスを用いて製造されることが可能であるが、しかしながらその他の適切な材料または材料の組み合わせもまた、パック100bに利用されてよい。
【0025】
図27は、パックの第四の実施形態(パック100cと称される)を示す。パック100cは、図示されるように互いに結合するように構成された、第一部分504および第二部分508を含む。たとえば、第一部分504は、底壁512と、底壁512の周囲の周りに延在する側壁516とを有し、これによって陥凹520を画定する。第二部分508は、画定された周囲を有する上壁524と、周囲から差し込まれる位置で上壁524から延在する側壁528と、を含む。上壁524は、側壁528の上にまたはこれを超えて延在し、側壁516の上に位置する、張り出しを含む。この構成は、第二部分508の側壁528が摺動して第一部分504の陥凹520の中に嵌め込まれることを、可能にする。
【0026】
第一部分は、底壁512の中に位置する複数の開口532を含む。第二部分は、上壁524の中に位置して開口532と実質的に整合する、複数の開口532’を含む。複数の開口532’の各々の周りの区域536は、区域が開口532’から遷移して外向きに移動するにつれて、上壁524の一部からより少ない材料が徐々に取り除かれている、波形になっている。パック100cを箱150の中に挿入する前に、ブリスター包装20aは第一部分504と第二部分508との間に位置し、コンパートメントは開口532、532’と整合している。
【0027】
図28は、パックの第五の実施形態(パック100dと称される)を示す。パック100dは、上表面544および底表面548を有し、これによってその間の厚さを画定する、基部540を含む。基部540は、上表面544と底表面548との間に延在して周囲を画定する側壁552を含む。側壁552は、基部540の末端において傾斜していてもよい。基部540は複数の開口556を含む。上表面544は、区域が開口556から遷移して外向きに移動するにつれて、上表面544の一部からより少ない材料が徐々に取り除かれている、波形になっている開口556のすべての周りの区域560を含む。
【0028】
パック100dは、第一材料層564および第二材料層566によって形成された、複数の個別コンパートメント562を含む。個別コンパートメント562は薬剤を支持し、第一および第二材料層は基部540に固定される。薬剤およびコンパートメント562が基部540に固定された後、パック100dは箱150内に挿入される。
【0029】
図29は、パックの第六の実施形態(パック100eと称される)を示す。パック100eは、底壁570と、底壁570の周りに延在する側壁574と、を含む。側壁574は異なる厚さを含むことができる。図示されるように、2つの端壁(短い方の壁)は、前壁および後壁(長い方の壁)よりも大きい厚さを有する。図示されるように、側壁はパック100eの末端において傾斜している。底壁570は、第一厚さを有する第一部分578および第二厚さを有する第二部分580を含む。図示されるように、第二部分580は第一部分578よりも大きい厚さを有するが、しかしながら他の構造において、第一部分578はより大きい厚さを有することができる。底壁570は複数の開口584を含む。パック100eを箱150内に挿入する前に、ブリスター包装20は、コンパートメントが開口584と整合した状態でパック100eと結合させられる。
【0030】
図30は、パックの第七の実施形態(パック100fと称される)を示す。パック100fは、先に記載されたパック100と類似である。パック100fは、パック100fの周囲の周りの様々な箇所に形成された、複数の陥凹588を含む。
【0031】
図31は、パックの第八の実施形態(パック100gと称される)を示す。パック100gは、上表面594および底表面598を有し、これによってその間の厚さを画定する、基部590を含む。基部590は、上表面594と底表面598との間に延在して周囲を画定する、側壁602を含む。側壁602は、基部590の末端において傾斜していてもよい。基部590は複数の開口604を含む。上表面594は、区域が開口604から遷移して外向きに移動するにつれて、上表面594の一部からより少ない材料が取り除かれている、波形になっている開口604のうちのいくつかの周りの区域608を含む。底表面598は、開口604のすべての周りの陥凹区域610を含む。パック100gを箱150内に挿入する前に、ブリスター包装20は、コンパートメントが開口604と整合した状態でパック100gと結合させられる。
【0032】
図12から
図18および
図27から
図31のパック100、100a〜100gはまた、先に記載されたようなリブ付き表面も含んでよい。加えて、リブ付き表面は、パック100、100a〜100gの付加的または代替的な表面および面上に含まれてもよい。さらに、パック100bにしか示されていないものの、薬品容器10を組み立てるときにパック100bが装填される向きを表す陥凹またはその他の印131b(たとえば、向きを表す矢印)があってもよい。
【0033】
本明細書に図示および記載されるパック100、100a〜100gは例示に過ぎず、付加的な構成および特徴を有するパックは本発明の範囲および精神に含まれる。したがって、複数の開口の構成がブリスター包装のいずれの固有の構成に適合してもよいことは、理解されるべきである。加えて、本体部分、壁、および陥凹は、いずれの適切な形状またはサイズまたは寸法を有してもよい。さらに、図示されるパックは、紙パルプおよび竹繊維を含む複合材料から形成されてもよい。パルプ/繊維の組み合わせは、環境的に安全であってリサイクル可能なので、有利である。しかしながら、パックを形成するためにその他の材料が使用されてもよい。
【0034】
図1および
図2に関連して先に述べられたように、薬品容器アセンブリ10は箱150を含む。
図32を参照すると、箱150は、繊維板、ボール紙などの基板から構築される。基板は、
図32に示されるような箱ブランクとして加工および切断される。箱ブランクは、箱150を形成するように記載された通りに操作されて折り畳まれる。
【0035】
さらに
図1および
図3から
図4を参照すると、箱150は、まとまって空洞154をその中に画定する複数の壁を含む。具体的には、箱150は、第二壁162から離間していて反対側にある第一壁158を含む。第一および第二壁158、162は、中間壁166によって分離されている。第一壁158は、空洞154に対向する第一面と、箱150の外側に対向する第二面とを含む。第一壁158は、第一および第二面の間に延在する複数の開口170、および第二面から延在する突起174(
図32)を含む。第二壁162は、空洞154に対向する第一面と、箱150の外側に対向する第二面とを含む。第二壁158は、複数の穿孔178を含む。
【0036】
図33から
図37は、薬剤容器アセンブリ10を組み立てる方法を示す。具体的には、ブリスター包装20およびパック100、100a〜100gのうちの1つは箱150の中に受容および保存されるように構成されている。空洞154は、パック100、100a〜100gおよびブリスター包装20をその中に受容および保存する。
【0037】
以下の説明は、パック100、100a、100bに特有であるが、しかしながら概念はパック100c〜100gと類似であり、ここで部品/構成要素が示されるが異なる参照番号を有する場合もある。
【0038】
ブリスター包装20は、複数のコンパートメント40の各々が対応する複数の開口116と整合し、これを通じてパック100の陥凹112の中に突起するように、パック100、100a、100bと結合させられる。パック100、100a、100bの本体104、104a、104bにブリスター包装を接着するために、ブリスター包装に糊が塗布されてもよい。パック100bでは、パック100bを箱150の対応する側壁に固定するために、壁108b’の末端のリブ付き表面130bに糊またはその他の接合剤が塗布される。
【0039】
箱150の空洞154内に固定されると、パック100、100a、100b内の複数のコンパートメント40および複数の開口116、116a、116bは、第一壁158の複数の開口170および第二壁162の複数の穿孔178と整合させられる。このようにすると、空洞154の中の薬剤42は、第一壁158の複数の開口170を通じて視認可能である。空洞154の中では、コンパートメント40が第一壁158に対して陥凹するように、コンパートメント40と第一壁158との間に間隙(図示せず)が作成される。さらに、ブリスター包装20の支持ノブまたはリブ50は、第一および第二壁の対応する開口または穿孔と整合させられていない。このようにして、支持ノブおよびリブ50は、薬剤42がコンパートメント40から放出される際に間隙または距離を維持し、一旦薬品が詰められたコンパートメント40はもはやその形状を維持することができない。第一壁の複数の開口170を通じてコンパートメント40のうちの1つ以上に印加された力は、薬剤42にブリスター包装20のシール54を破裂させ、第二壁162から穿孔178を切断する。このようにして、コンパートメント40のうちの1つ以上の中に収容された薬剤はパック100のそれぞれの開口116を通じて放出され、これによって箱の第二壁162に穴を開ける(
図36a〜
図36b)。使用指示300および薬剤情報304は、包装に含まれる説明カード上に含まれてもよい(
図37aから
図37b)。
【0040】
第三壁または被せ182は、第一壁158および/または中間壁166のうちの1つに、蝶番式に結合される。第三壁182は、薬剤情報を含む第一面と、第二面とを含む。第三壁182の第一面は、第一壁158と結合または剥離可能に接着されるように構成された接着剤を含む、開口または陥凹部分186を含む。第三壁182は、固定タブまたはシール190を含む(
図4、
図38)。第一の閉鎖位置において(
図4、
図38)、固定タブ190は、空洞154、したがってブリスター包装20の中に収容された薬剤42もアクセス不可能となるように、中間壁166のうちの1つに固定されている。第二の開放位置に置いて、固定タブ190は中間壁166から解放され、これによって第三壁182を第一壁158に対して旋回できるようにする。一旦固定タブ190が解放されてしまうと、空洞154、したがってブリスター包装20の中に収容された薬剤も、アクセス可能となる。固定タブ190が解放されて薬剤42が分配された後、接着剤を含む第三壁182の開口186は、駆動154およびその中の薬剤42へのアクセスを一時的に防止するために、第一面158に剥離可能に接着されてもよい。
【0041】
箱150はまた、その中に収容された薬剤の投与に関する指示を提供する印刷部分も含んでよい。たとえば、本明細書に図示および記載される実施形態において、箱150は、ブリスター包装20内の領域に対応する領域またはセクション194、194’を含んでもよい。このようにすると、箱150の第一領域194は第一領域(すなわち、
図5および
図6の第一および第二領域60、60’)に対応してもよく、その一方で箱150の第二領域194’はブリスター包装20の第二領域(
図5および
図6の第三領域60’’)に対応してもよい。箱150の第一領域194には、第一領域内の薬剤に関する対応する指示が印刷されている。たとえば、第一領域194は、いつ薬剤を服用すべきか、およびどのような状況下で薬剤が投与されるべきかの指示を含む。同様に、箱150の第二領域194’には、第二領域内の薬剤に関する対応する指示が印刷されている。たとえば、第二領域194’は、いつ薬剤を服用すべきか、およびどのような状況下で薬剤が投与されるべきかの指示を含む。指示はまた、容器に収容された薬剤がどのように投与されるべきかをより明確に説明するための色分けも含んでよい。たとえば、箱150の第一領域194は第一の色(すなわち、朝または昼間に関連付けられた色)を含み、その一方で箱150の第二領域194’は第二の色(すなわち、夕方または夜間に関連付けられた色)を含む。
【0042】
薬品容器アセンブリ10は、その中に収容された薬剤に子供がアクセスするのを防ぐいくつかの特徴を含む。まず、少なくとも1つの第一壁158は好ましくはフィルム被せまたはラミネートを含み、これは子供にとって開口170においてまたはその付近で容器10を裂いたりちぎったりしにくくする。加えて、壁は、壁同士を効果的に結合する糊またはその他の適切な接着剤を含み、こうして子供が容器10の内容物に容易にアクセスするのを防ぐ。さらに、固定タブ190は好ましくは、開封明示標識タブである。つまり、固定タブ190を中間壁から解放することで、第一および第二標識タブ200の色を(すなわち、塗料または材料の層などを除去することによって)変化166させる。周壁166の色とは異なる標識タブ200の色は、固定タブ190が初めに取り外されてしまったことをユーザに示す。固定タブ190および標識タブ200は、他の誰かが容器10の中に保存された薬剤にすでにアクセスしようとしたことをユーザに警告するので、有利である。この特徴は、子供が薬剤にアクセスしようとした可能性があることを親に警告するために、特に有利である。容器10の子供が開封しにくい別の特徴は、一旦第三壁182が固定タブ190および空洞154によって解放されて薬剤がアクセス可能になると、第一壁158と複数のコンパートメント40との間の間隙が、ブリスター包装20内のシール54を破壊して穿孔178を切断するために必要とされる距離および力を増加させることである。薬剤を分配するために必要な力はパック100によってさらに増加し、これは組み立て済み容器10にさらなる剛性および硬度をもたらす。子供がその中に収容された薬剤にアクセスするのを防ぐため、および子供が開封しにくい包装の規制基準を満たすために、薬剤容器10はこのようにして構築される。
【0043】
薬品容器10は、以下のステップのうちの1つ以上を用いて組み立てられる。まず、箱150が用意されて折り畳まれる。
図32に示されるように、組み立てられる前に、箱ブランクは第一面および第二面を含む。箱ブランクは、直線的に配置された、第一セクション250、第二セクション254、および第三セクション258をさらに含む。第一セクション250は第一、第二、および第三突起部260a〜260cを含み、第二セクション254は第四および第五突起部262a、262bを含み、第三セクション258は固定タブ190およびそこに結合されるラベル部分270を含む。第一中間セクション280は第一および第二セクション250、254の間に設けられ、第二中間セクション284は第二および第三セクション254、258の間に設けられる。第一中間セクション280は標識タブ200を含む。第一セクション250は、実線で示される、第一および第二面の間に延在する複数の開口170を含み、その一方で第二セクション254は、破線で示される複数の穿孔178を含む。
【0044】
箱ブランクは、第一セクション250と第一中間セクション280との間の接続点に沿って第一セクション250を曲げることによって、組み立てられる。同様に、第二セクション254は、第一中間セクション280と第二セクション254との間の接続点に沿って曲げられる。こうすることで、第一壁158を形成する第一セクション250は、中間壁166のうちの1つである第一中間セクション280によって第二壁162を形成する第二セクション254から離間させられる。すると第一セクション250から延在する第三突起部260cは、第二中間セクション284に固定(すなわち、接着剤などによって)される。したがって第一および第二中間セクション280、284は、箱ブランクの第一および第二壁158、162の間の中間壁166のうちの2つである。中間壁166によって結合されると、第一および第二壁158、162は、第一壁158の複数の開口170が第二壁162の複数の穿孔178と整合するように、互いに平行となる。複数の開口170はまた、複数の穿孔178を補完する。第一および第二壁158、162はまた、4つの中間壁166のうちの2つによって結合されたときに、空洞154の一部を画定する。
【0045】
空洞154内に挿入される前に、ブリスター包装20は、ブリスター包装20の複数のコンパートメントの各々がパック100の複数の開口と整合するように、パックに付けられる。先に論じられたように、複数の開口116の各々は、複数のコンパートメントのうちの1つを補完するように構成されている。その後一緒に、ブリスター包装20およびパック100は、第一および第二壁158、162の間で箱150内に挿入される。箱150の第一壁158を通じて延在する複数の開口170は、第二壁162の複数の穿孔178と整合させられる。パック100の複数の開口116の各々は、第一壁158の複数の開口170および第二壁162の複数の穿孔178と整合する。さらに、パック100の開口116のように、整合させられた第一壁158の複数の開口170および第二壁162の複数の穿孔176の各々は、複数のコンパートメント40のうちの1つを補完してこれと整合させられる。このようにして、空洞154の中の薬剤42は、第一壁158の複数の開口170を通じて視認可能である。
【0046】
薬品容器アセンブリ10は、複数のコンパートメント40の各々の中の薬剤が第一壁158の複数の開口170を通じて視認可能となるように、箱150の空洞154の中にブリスター包装20およびパック100を固定することによって組み立てられる。相応に、第一および第二中間セクション280、284の各々から延在する補助タブ304ならびに第一および第二セクション250、254(たとえば、第一および第二壁158、162)の各々から延在する第一および第二突起部260a、262a、260b、260bが、折り畳まれる。このようにして、第一突起部260、262aは第二突起部260b、262bと重複してこれに固定され、これは補助突起部304と重複してこれに固定される。箱ブランクの壁は、糊またはその他の適切な接着剤によって固定される。
【0047】
指示、服用情報、または薬剤に関する情報を含んでもよい薬剤情報は、第三壁182の第一面に(たとえば、接着剤によって)結合される。すると第三壁182は、第三壁182が第一壁158を覆う。固定タブ190はその後、容器10のアセンブリを完成させるために、中間壁166のうちの1つに結合される。
図1から
図37に示される実施形態において、ブリスター包装20、20a、20b、パック100、100a〜100g、および箱150は、1日分投与量の薬剤を受容および保存するように構成されている。しかしながら、追加または代替実施形態において、ブリスター包装、パック、および箱は、時間ごと、1週間分、または1ヶ月分の薬剤投与量を受容および保存するように構成されていてもよい。たとえば、
図42の箱150’は、組み立てられると、1週間分投与量の薬剤を受容および保存するブリスター包装およびパックを受容および保存するように構成されている。
図42に示されるように、本明細書において論じられる概念は、アパーチャ/穿孔構成が異なる数およびサイズの薬剤/錠剤に収容することを除いて、類似である。
【0048】
薬品容器アセンブリ10は、以下のステップのうちの1つ以上にしたがって、その中に保存された適切な量の薬剤を分配するために使用されてもよい。まず、第三壁182が第一壁158に重なる第一の閉鎖位置(
図4、
図38、
図41)から、箱150の第一壁158および空洞154がアクセス可能となる第二の開放位置(
図1、
図3)まで第三壁182が移動するように、固定タブ190が解放される。固定タブ190が解放されると、標識タブ166は、周壁の色とは異なる色になる。開放位置において、薬剤の適切な投与の指示は明確に視認可能である。ブリスター包装20の複数のコンパートメント40のそれぞれ1つ以上に収容された1回分以上の投与量の薬剤は、第一壁158の対応する補完的開口170を通じてコンパートメント40の表面に相当な力を加えることによって、放出される。この力は、コンパートメント40の中に保存された薬剤にブリスター包装20の第二面26のシール54を破裂させ、これによってコンパートメント40の開口48を通じて薬剤または錠剤を移動させる。力は、対応する補完的穿孔178に対する薬剤の力が穿孔178を周囲の第二壁162から切断させるように、パック100の対応する補完的開口116を通じて薬剤を移動させ続ける。したがって、薬剤が容器10から放出される際に、第二壁162の穴が開けられる。一旦薬剤が分配されてしまうと、第三壁182は第二の開放位置から第三の解放位置(図示せず)まで移動させられてもよい。ここで再び、空洞154およびひいてはその中に収容された薬剤へのアクセスは、アクセス不可能となる。したがって、箱150の第一壁158およびパック100の両方の複数の開口170ならびに箱150の第二壁162の複数の穿孔178は、すべて補完的であって、整合するように構成されている。
【0049】
図38から
図39、
図41に示されるように、小児用安全薬品容器アセンブリ10のうちの1つ以上は、重力供給式ディスペンサ400の中に収容され、そこから分配されてもよい。重力供給式ディスペンサ400は、第一面、第二面、前面、背面、上面、および底面を有する。ディスペンサ400は、略長方形の空洞412を封入する、6つの壁408によって画定された略長方形の本体404を、さらに含む。1つの小児用安全薬剤容器10を受容するサイズおよび形状のアパーチャまたは開口416は、ディスペンサ400の前壁の底部に沿って、容器10の第一側壁と第二の反対側の側壁との間に、延在する。アパーチャ416は、複数の突起424を含む間隙またはプラットフォーム420によって、底壁から離間している。取り外し不可能な蓋430は、ディスペンサ400の上面に結合されている。一旦1つ以上の容器10が空洞412の中に積み重ねられると、蓋430は、容器10がディスペンサ400の上部を通じて取り出し不可能となるように、ディスペンサ400の本体404に剥離不可能に封止される。最下部の容器10aはアパーチャ416の中に設けられており、その他の容器10a’は、空洞412の中で最下部の容器10aの上に積み重ねられている。最下部の容器10aは、第一および第二側壁のアパーチャ416によって形成された開口を通じて容器10aを把持することによって、ディスペンサ400から取り出されてもよい。
【0050】
一旦最下部の容器10aが取り出されると、隣接する容器10a’、およびひいては他のすべての容器10a’が、下方に移動する。隣接する容器10a’は最下部の容器10aとなり、アパーチャ416の中に配置されて、取り出される準備が整う。一旦容器10aが取り出されると、容器10aが取り出されたことを表示するために、突起424のうちの1つが押下されてもよい。たとえば、図示される実施形態におけるディスペンサは7つの容器10(たとえば、1週間分の薬剤)を収容するサイズおよび形状となっており、1つの突起を1つの曜日として、間隙は7つの突起を含む。1週間の最初の日(たとえば、月曜日)に、第一の最下部の容器10が取り出されて第一の突起が押下される。したがって、ユーザはディスペンサ内に6つの容器が残っているということに気づかされる。これは、第一および第二側壁または後壁のうちの少なくとも1つの貫通孔によって、あるいは6つのまだ押下されていない突起によって、明らかである。ディスペンサ内にあるべき容器の数と比較してディスペンサ内に収容されている容器の数を対象ユーザが変更することができるので、ディスペンサは小児用安全特性があると見なされる。
【0051】
このように、本発明は、とりわけ小児用安全薬剤容器を提供する。加えて本発明は、小児用安全薬剤容器を組み立てる方法も提供する。本発明は、小児用安全薬剤容器から薬剤を分配する方法を、さらに提供する。本発明はまた、複数の小児用安全薬剤容器を分配するためのディスペンサも提供する。
【0052】
本発明の様々な特徴および利点は、以下の請求項に明記される。