(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-94704(P2017-94704A)
(43)【公開日】2017年6月1日
(54)【発明の名称】音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍及びその識別方法
(51)【国際特許分類】
B42D 1/00 20060101AFI20170428BHJP
G10K 15/04 20060101ALI20170428BHJP
H04R 1/02 20060101ALI20170428BHJP
G10L 13/00 20060101ALI20170428BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20170428BHJP
A63H 33/38 20060101ALI20170428BHJP
【FI】
B42D1/00 F
G10K15/04 302F
H04R1/02 103Z
G10L13/00 100B
G06F3/16 690
A63H33/38 C
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-36213(P2016-36213)
(22)【出願日】2016年2月26日
(31)【優先権主張番号】201510813290.6
(32)【優先日】2015年11月20日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516040084
【氏名又は名称】利奥紙袋(1982)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】516039952
【氏名又は名称】鶴山雅図仕印刷有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】林 ▲暉▼▲てい▼
(72)【発明者】
【氏名】楊 年康
【テーマコード(参考)】
2C150
5D108
【Fターム(参考)】
2C150BA47
2C150DF33
2C150DK02
2C150ED42
2C150FA04
2C150FA42
5D108CA02
5D108CA07
5D108CA15
5D108CA28
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電子音声発生書籍の分野に関し、特に、音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍及びその識別方法を提供する。
【解決手段】2冊以上の書籍本体1と着脱可能な音声発生装置2と相互を接続する通信モジュールと,書籍本体及び又は音声発生装置に設けられたキー装置6と,書籍本体に設けられ,書籍本体とページ内容に対応するキー装置を識別する識別モジュールから成り、音声発生装置が1つの書籍本体に取り付けられると、音声発生装置は該当の書籍本体の識別モジュール内の独立コードを読み取り、書籍の種別及び書籍の具体的なキー装置のキースイッチを識別する。相応するスイッチが押下されると音声発生装置はキー装置に対応する音声を発生する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
書籍本体、音声発生装置及びキー装置を含み、前記キー装置が書籍本体及び/又は音声発生装置に設けられ、前記書籍本体には、該当の書籍本体と、ページ内容に対応するキー装置とを識別するための識別モジュールが設けられ、前記音声発生装置は、スピーカー、電池、音声制御チップ及び識別モジュールに通信接続される第1通信モジュールを含み、前記スピーカー、電池、第1通信モジュールはそれぞれ音声制御チップに接続され、前記識別モジュールは、第1通信モジュールに接続される第2通信モジュールを含む音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍。
【請求項2】
前記音声制御チップは、1又は複数の書籍音声データが記憶された音声チップであり、前記識別モジュールは、該当の書籍本体の内容に対応する独立コードが記憶されたコード記憶装置を含み、前記コード記憶装置が第2通信モジュールに接続される請求項1記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍。
【請求項3】
前記識別モジュールは、該当の書籍音声データが記憶された音声チップと、該当の書籍本体の内容に対応する独立コードが記憶されたコード記憶装置を含み、前記コード記憶装置と音声チップが第2通信モジュールに接続される請求項1記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍。
【請求項4】
キー装置が書籍本体に設けられる場合、キー装置は、第2通信モジュール、第1通信モジュールを介して音声制御チップに接続され、キー装置が音声発生装置に設けられる場合、前記キー装置は音声制御チップに接続される請求項1記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍。
【請求項5】
2又はそれ以上の音声発生装置を含み、各音声発生装置が同一の書籍本体にそれぞれ接続される請求項1〜4のいずれか1項記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍。
【請求項6】
2又はそれ以上の書籍本体を含み、各書籍本体が同一の音声発生装置にそれぞれ接続される請求項1〜4のいずれか1項記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍。
【請求項7】
前記第1通信モジュールと第2通信モジュールが、有線又は無線接続される請求項1〜4のいずれか1項記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍における識別方法であって、
前記書籍本体上の識別モジュールには、該当の書籍本体及びページ内容に対応するキー装置の識別情報が記憶されており、識別モジュールと音声発生装置上の音声制御チップが接続されると、現在接続されている書籍本体及び当該書籍本体のページ内容に対応するキー装置の情報を音声制御チップが取得し、ページ内容に対応するキー装置が押下されると、音声制御チップは識別した情報に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力する識別方法。
【請求項9】
前記識別モジュールには、当該書籍本体に対応する独立コードが記憶されており、前記音声制御チップには、各独立コードの書籍本体における音声データと、当該書籍本体における具体的音声データの対応関係が予め記憶されており、音声発生装置と書籍本体が接続されると、現在接続されている書籍本体が当該独立コードから識別されるとともに、キー装置と書籍本体における具体的音声データとの対応関係が取得され、キー装置が押圧されると、音声制御チップが、識別された具体的キーと音声データとの関係に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力する請求項8記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍における識別方法。
【請求項10】
前記識別モジュールには、該当の書籍本体に対応する独立コードが記憶されるとともに、当該コード及びページ内容に対応する音声データが記憶されており、音声発生装置と書籍本体が接続されると、キー装置と書籍本体における具体的音声データとの対応関係がコードから取得され、キー装置が押下されると、音声制御チップが、識別された具体的キーと音声データとの関係に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力する請求項8記載の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍における識別方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子音声発生書籍の分野に関し、特に、音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍及びその識別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子音声発生書籍は、児童の視覚、聴覚、動作の成長に有益な知育読み物である。児童は、キーを押下することで本の内容に対応する音声や音楽を再生可能である。これによれば、読み物としての面白みやインタラクティブ性が高まり、陰鬱とした学習方式が払拭されるため、児童は楽しみながら学ぶことができる。現在、市場のニーズに応えるべく、大小様々な電子音声発生書籍が販売されている。
【0003】
現在市販されている電子音声発生書籍は、大部分が書籍ごとに音声発生装置を配置しているため、書籍の体積が大きくかさばり、非実用的である。また、音声発生装置は一般的に製造コストがかかるため、電子音声発生書籍のコストが高騰してしまう。更に、大量の電子部品を使用することから、環境保護の理念にも合わない。もしこれらの技術的課題を解決できれば、この種の製品をいっそう見栄えよく且つ手頃な価格とすることができ、市場占有率の向上に有利となる。また、省エネ・環境保護の理念にも合致するようになる。
【0004】
従来技術では、音声発生装置を特定の1つの書籍にのみ接続して使用可能としていることが多いため、実質的な作用性に劣る。もし、1つの音声発生装置を複数の書籍ないしはシリーズの全製品に適用可能とすれば、生産コストを削減でき、より人にやさしい設計とすることが可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明は、音声発生装置と書籍との着脱方式を用いることで、音声発生装置を異なる書籍に適用して対応する音声を発生可能とするとともに、当該技術製品としての機能が充実しており、内容が豊富な、音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍及びその識別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために以下の技術方案を用いた。
【0007】
音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍であって、書籍本体、音声発生装置及びキー装置を含み、前記キー装置が書籍本体及び/又は音声発生装置に設けられ、前記書籍本体には、該当の書籍本体と、ページ内容に対応するキー装置とを識別するための識別モジュールが設けられ、前記音声発生装置は、スピーカー、電池、音声制御チップ及び識別モジュールに通信接続される第1通信モジュールを含み、前記スピーカー、電池、第1通信モジュールはそれぞれ音声制御チップに接続される。
【0008】
本発明では、音声発生装置と書籍本体との着脱モードを採用することで、音声発生装置を異なる書籍に適用して対応する音声を発生可能としている。且つ、当該技術製品は機能が充実しており、内容が豊富である。取り外し可能な音声発生装置を使用することで、電子音声発生書籍はコンパクトとなる。また、かさばる音声発生装置を書籍に取り付ける必要がなくなるため、これに応じて書籍の内容を充実させることができ、書籍としての実用性が高まる。このほか、当該技術を用いることで、使用者は音声発生装置を1つ買いさえすれば、複数の書籍ないしはシリーズ全製品にこれを適用可能となる。よって、経済的なだけでなく、倹約・環境保護の理念にも合致する。また、取り外し可能な音声発生装置は様々な外観にデザインできるため、各年齢層の使用者を対象とした設計及び普及が可能となる。
【0009】
更に、前記音声制御チップは、1又は複数の書籍音声データが記憶された音声チップであり、前記識別モジュールは、該当の書籍本体の内容に対応する独立コードが記憶されたコード記憶装置と、第1通信モジュールに接続される第2通信モジュールを含み、前記コード記憶装置が第2通信モジュールに接続される。前記音声データは音声チップに記憶されるため、書籍本体に大容量のメモリを設ける必要がなくなる。書籍本体は、該当書籍の独立コードを記憶するだけでよいため、生産コスト及びユーザによる書籍交換コストを効果的に削減可能となる。
【0010】
更に、前記識別モジュールは、該当の書籍音声データが記憶された音声チップと、該当の書籍本体の内容に対応する独立コードが記憶されたコード記憶装置、及び、第1通信モジュールに接続される第2通信モジュールを含み、前記コード記憶装置と音声チップが第2通信モジュールに接続される。前記音声チップは書籍本体に設けられるため、音声制御チップに書籍本体の音声データを予め記憶させる必要がなくなる。これによれば、音声制御チップは初期作製費用を低く抑えられるほか、将来的な市場の成長に対し高い柔軟性と伸び代を有することになるため、製品開発リスクを低く抑えられる。
【0011】
更に、前記キー装置は書籍本体に設けられ、キー装置は、第2通信モジュール、第1通信モジュールを介して音声制御チップに接続される。また、前記キー装置は書籍本体に設けられ、書籍本体上のページ内容に対応するキーを押下することで音声を発生するようにしてもよい。これによれば、前記キー装置がページの内容とより親和性を持つため、インタラクティブ性が一層良好となる。
【0012】
上記の改良として、前記キー装置は音声発生装置に設けられ、前記キー装置が音声制御チップに接続される。前記音声発生装置にキー装置が集積されることで、書籍本体の生産コストを一層削減可能となる。
【0013】
更に、書籍本体と音声発生装置の双方にキー装置を設け、前記2つの実施形態の利点を兼ね備えるようにしてもよい。
【0014】
更に、2又はそれ以上の音声発生装置を含み、各音声発生装置が同一の書籍本体にそれぞれ接続される。前記書籍本体と2又はそれ以上の音声発生装置を接続することで、各キーに応じて、異なる造型又は異なる機能に対応する音声発生装置に音声を発生させることが可能となり、インタラクティブ性が大幅に向上する。
【0015】
更に、2又はそれ以上の書籍本体を含み、各書籍本体が同一の音声発生装置にそれぞれ接続される。複数の書籍本体によって1つの音声発生装置を同時に共用する方式が採用されるため、複数の書籍を操作する場合であっても、音声発生装置を1つ使用するだけですみ、ユーザの使用コストを効果的に削減可能となる。
【0016】
更に、前記第1通信モジュールと第2通信モジュールが有線接続される。
【0017】
具体的には、前記第1通信モジュールと第2通信モジュールがケーブルで接続される。ケーブルで接続することで、音声発生装置が書籍本体の体積を占有する必要がなくなるほか、より接続しやすくなる。
【0018】
具体的には、前記第1通信モジュールと第2通信モジュールが挿入接続口であり、前記音声発生装置が取り外し可能に書籍本体に取り付けられる。挿入接続方式を採用することで、音声発生装置と書籍本体の一体化レベルがより良好となる。
【0019】
更に、前記第1通信モジュールと第2通信モジュールが無線接続される。無線方式で接続することで、音声発生装置と書籍本体を完全に分離して使用できるため、ユーザによる利用が便利になる。
【0020】
更に、前記第2通信モジュールは挿入接続可能に書籍本体に取り付けられる。これによれば、使用したい場合にのみ第2通信モジュールを対応する書籍に挿入接続すればよいため、書籍本体の生産コストを効果的に削減可能となる。
【0021】
前記の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍における識別方法は、前記書籍本体上の識別モジュールには、該当の書籍本体及びページ内容に対応するキー装置の識別情報が記憶されており、識別モジュールと音声発生装置上の音声制御チップが接続されると、現在接続されている書籍本体及び当該書籍本体のページ内容に対応するキー装置の情報を音声制御チップが取得し、ページ内容に対応するキー装置が押下されると、音声制御チップは識別した情報に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力し、前記識別モジュールは、第1通信モジュールに接続される第2通信モジュールを含む。
【0022】
更に、前記識別モジュールには、当該書籍本体に対応する独立コードが記憶されており、前記音声制御チップには、各独立コードの書籍本体における音声データと、当該書籍本体における具体的音声データの対応関係が予め記憶されており、音声発生装置と書籍本体が接続されると、現在接続されている書籍本体が当該独立コードから識別されるとともに、キー装置と書籍本体における具体的音声データとの対応関係が取得され、キー装置が押圧されると、音声制御チップが、識別された具体的キーと音声データとの関係に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力する。
【0023】
更に、前記識別モジュールには、該当の書籍本体に対応する独立コードが記憶されるとともに、当該コード及びページ内容に対応する音声データが記憶されており、音声発生装置と書籍本体が接続されると、キー装置と書籍本体における具体的音声データとの対応関係がコードから取得され、キー装置が押下されると、音声制御チップが、識別された具体的キーと音声データとの関係に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力する。
【0024】
更に、前記音声発生装置は複数の書籍本体と接続可能であり、複数の書籍本体に共通の音声発生装置として使用される。
【0025】
上記の改良として、前記書籍本体に複数の音声発生装置が接続され、キー装置が押下されると、該当のキー装置に指定されている特定の1又は複数の音声発生装置が音声を発生する。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、次のような有益な効果を有する。即ち、本発明が採用する音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍及びその識別方法では、音声発生装置と書籍本体との着脱方式によって、音声発生装置を異なる書籍に適用して対応する音声を発生可能としている。且つ、当該技術製品は機能が充実しており、内容が豊富である。取り外し可能な音声発生装置を使用することで、電子音声発生書籍はコンパクトとなる。また、かさばる音声発生装置を書籍に取り付ける必要がなくなるため、これに応じて書籍の内容を充実させることができ、書籍としての実用性が高まる。このほか、当該技術を用いることで、使用者は音声発生装置を1つ買いさえすれば、複数の書籍ないしはシリーズ全製品にこれを適用可能となる。よって、経済的なだけでなく、倹約・環境保護の理念にも合致する。また、取り外し可能な音声発生装置は様々な外観にデザインできるため、各年齢層の使用者を対象とした設計及び普及が可能となる。本発明は音声制御チップに限らず、他のチップを用いることで、例えばランプ、画像、映像又は動作等の異なる出力も可能となる。
【0027】
以下に、図面と実施例を組み合わせて本発明につき更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、本発明における音声発生装置の回路原理図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1実施例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の第2実施例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の第3実施例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の第4実施例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の第5実施例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の第6実施例を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の第7実施例を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の第8実施例を示す図である。
【
図14】
図14は、本発明のキー装置が書籍本体に設けられ、且つ音声チップが音声発生装置に設けられた回路原理のブロック図である。
【
図15】
図15は、本発明のキー装置が音声発生装置に設けられ、且つ音声チップが音声発生装置に設けられた回路原理のブロック図である。
【
図16】
図16は、本発明のキー装置が書籍本体に設けられ、且つ音声チップが書籍本体に設けられた回路原理のブロック図である。
【
図17】
図17は、本発明のキー装置が音声発生装置に設けられ、且つ音声チップが書籍本体に設けられた回路原理のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1〜
図15を参照して、本発明の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍は、書籍本体1、音声発生装置2及びキー装置6を含む。前記キー装置6は、書籍本体1及び/又は音声発生装置2に設けられ、前記書籍本体1には、該当の書籍本体1と、ページ内容に対応するキー装置6とを識別するための識別モジュールが設けられている。前記音声発生装置2は、スピーカー21、電池22、音声制御チップ23及び識別モジュールに通信接続される第1通信モジュール4を含む。前記スピーカー21、電池22、第1通信モジュール4は、それぞれ音声制御チップ23に接続される。
【0030】
本発明では、音声発生装置2と書籍本体1との着脱方式を採用することで、音声発生装置2を異なる書籍に適用して対応する音声を発生可能としている。且つ、当該技術製品は機能が充実しており、内容が豊富である。取り外し可能な音声発生装置2を使用することで、電子音声発生書籍はコンパクトとなる。また、かさばる音声発生装置を書籍に取り付ける必要がなくなるため、これに応じて書籍の内容を充実させることができ、書籍としての実用性が高まる。このほか、当該技術を用いることで、使用者は音声発生装置を1つ買いさえすれば、複数の書籍ないしはシリーズ全製品にこれを適用可能となる。よって、経済的なだけでなく、倹約・環境保護の理念にも合致する。また、取り外し可能な音声発生装置は様々な外観にデザインできるため、各年齢層の使用者を対象とした設計及び普及が可能となる。
【0031】
更に、前記音声制御チップ23は、1又は複数の書籍音声データが記憶された音声チップである。前記識別モジュールは、該当の書籍本体の内容に対応する独立コードが記憶されたコード記憶装置と、第1通信モジュール4に接続される第2通信モジュール5を含み、前記コード記憶装置が第2通信モジュール5に接続されている。前記音声データは音声チップに記憶されることから、書籍本体1に大容量のメモリを設ける必要がなくなる。書籍本体1は、該当書籍の独立コードを記憶するだけでよいため、生産コスト及びユーザによる書籍交換コストを効果的に削減可能となる。
【0032】
図2を参照して、本発明の第1実施例は音声発生装置2を1つ含み、前記音声発生装置2が2冊以上の書籍本体1に接続可能とされる。前記書籍本体1の各ページにはページの内容に対応するキー装置6が設けられており、前記キー装置6は、第2通信モジュール5、第1通信モジュール4を介して音声チップに接続される。前記第1通信モジュール4と第2通信モジュール5は挿入接続口であり、前記音声発生装置2が取り外し可能に書籍本体1に取り付けられる。音声発生装置2が書籍本体1に取り付けられると、音声発生装置2は、該当の書籍本体1のコード記憶装置内にある独立コードを読み取ることで、書籍の種別及び書籍における具体的なキースイッチを識別可能である(例えば、コード01の書籍における4ページ目のスイッチ)。同様に、音声発生装置2が別の書籍本体に取り付けられると、音声発生装置2は、当該書籍及び当該書籍における具体的なキースイッチを自動的に識別可能である(例えば、コード02の書籍本体における4ページ目のスイッチ)。他についても同様である。そして、相応のスイッチが押下されると、音声発生装置2はキー装置6に対応する音声を発生させる。
【0033】
図3を参照して、本発明の第2実施例は、前記キー装置6が音声発生装置2に設けられており、前記キー装置6が音声チップに接続されている点で第1実施例とは異なる。音声発生装置2が書籍本体1に取り付けられると、音声発生装置2は、該当の書籍本体1のコード記憶装置内にある独立コードを読み取ることで、書籍の具体的情報と、該当の音声発生装置2の各キー装置6に対応する書籍内容の音声情報を識別可能である(例えば、第1のキーがコード01の該当書籍における1ページ目の内容の音声情報に対応する、或いは、前記第2のキーがコード01の該当書籍における全体説明の音声情報に対応する等)。そして、相応のキーが押下されると、音声発生装置は書籍本体に対応する音声情報を再生する。
【0034】
図4を参照して、本発明の第3実施例ではより多くの機能を実現すべく、前記音声発生装置2と書籍本体1の双方にキー装置6が設けられている。
【0035】
前記第1通信モジュール4、第2通信モジュール5は、挿入接続方式による接続に限らず、ケーブル7による接続としてもよい。前記第1通信モジュール4、第2通信モジュール5としては、USB、RJ45、IEEE1394、ピンヘッダー等を含むインタフェースを用いればよいが、これらに限らない。また、使用するケーブル7は、前記インタフェースに対応する伝送線路でもある。
【0036】
前記ケーブル7による接続方式は、上記第1〜第3実施例の全てに適用可能である。即ち、前記音声発生装置2は、ケーブル7を介して書籍本体1に接続される。
図5に示す第4実施例において、前記音声発生装置2は、キー装置6が設けられた書籍本体1にケーブル7を介して接続される。また、
図6に示す第5実施例では、キー装置6を備えた音声発生装置2が書籍本体1に接続される。
【0037】
図7を参照して、本発明の第6実施例は複数の音声発生装置2を含む。前記書籍本体1には複数の第2通信モジュール5がインタフェースとして設けられ、前記複数の音声発生装置2は、ケーブル7又は挿入接続方式によって当該書籍本体1に接続される。当該設計によれば、各キーに応じて、異なる造型又は異なる機能に対応する音声発生装置2に音声を発生させることが可能となり、インタラクティブ性が大幅に向上する。例えば、キー装置6を備える音声発生モジュールが挿入された場合、キー機能の拡大を実現可能となる。また、例えば自動車形状、人形形状といった異なる形状の音声発生装置2が挿入された場合、該当ページの内容が交通手段であれば、自動車形状の音声発生装置2が選択されて音声を発生する。また、該当ページの内容が漫画のキャラクターであれば、人形形状の音声発生装置2から音声が発生したり、或いは、2つ以上の音声発生装置2から同時に音声が発生したりする。このため、インタラクティブ性が大幅に向上する。
【0038】
図8を参照して、本発明の第7実施例は音声発生装置2を1つ含む。前記音声発生装置2には複数の第1通信モジュール4がインタフェースとして設けられており、複数の書籍本体1又はその他の音声発生装置が、ケーブル7又は挿入接続方式で当該音声発生装置2に接続される。複数の書籍本体1が1つの音声発生装置2を同時に共用する方式が採用されるため、複数の書籍を操作する場合であっても、音声発生装置2を1つ使用するだけですみ、ユーザの使用コストを効果的に削減可能となる。
【0039】
有線接続方式に限らず、本発明は無線接続方式を採用してもよい。即ち、上記の実施例において、前記ケーブル7又は挿入接続方式を無線接続方式に変更してもよい。つまり、前記第1通信モジュール4、第2通信モジュール5を無線通信モジュールとする。前記無線接続は、例えばTone Detection、IR、2.4G、433Hz、wifi、bluetooth(登録商標)といった異なる無線技術によって実施可能であるが、これらに限定されない。
【0040】
図9を参照して、本発明の第8実施例では、前記無線通信モジュールが書籍本体1に内蔵されて、各ページのキー装置6に接続される。音声発生装置2に対応する無線通信モジュールは、人形形状の音声発生装置2に内蔵される。書籍本体1上のキー装置6が押下されると、書籍本体1内の無線通信モジュールは、押下されたキー装置6に対応する音声情報を識別して、相応の無線コードを音声発生装置2に送信可能である。音声発生装置2は無線コードを受信すると、これをデコードして対応する音声を出力する。
【0041】
図10を参照して、本発明の第9実施例では、1つの音声発生装置2が複数の書籍本体1に同時に接続される。これによれば、音声発生装置内の音声制御チップ、書籍本体内の識別モジュールのプログラムを適切に編集しておくだけで、複数の書籍に対し1つの音声発生装置を組み合わせることが可能となり、生産コストが削減される。
【0042】
同様に、
図11を参照して、本発明の第10実施例では、1つの書籍本体1に複数の音声発生装置2を無線接続可能である。各音声発生装置2はそれぞれ異なる特徴を有しているため、インタラクティブ性が大いに高まるとともに、内容が充実する。
【0043】
図12に示す第11実施例では、前記書籍本体1の無線通信モジュールが挿入接続可能に書籍本体1に取り付けられる。使用したい場合にのみ無線通信モジュールを対応する書籍に挿入接続すればよいため、書籍本体1の生産コストを効果的に削減可能となる。
【0044】
更に、前記無線通信モジュールは、書籍本体1に電力供給するための電源モジュールを含む。無線通信モジュールは相応の書籍本体1に挿入接続されると、当該書籍本体1に電力供給するとともに、書籍本体1を識別する。当該設計では、電源を無線通信モジュールに設ける形式を採用しているため、書籍本体1自体に電源を設ける必要がなくなり、効果的なコスト削減が可能となる。ユーザは無線通信モジュールを充電して使用するだけで、電源需要を満たすことが可能となる。当該設計によれば、ユーザは使用書籍を交換しやすくなり、実用性が大いに高まる。
【0045】
図13に示す第12実施例では、前記複数の音声発生装置2を複数の書籍本体1に組み合わせて接続可能とする。同様に、書籍本体1の無線通信モジュールは書籍本体1に内蔵又は挿入接続可能とされる。これによれば、開発者に対し一層の創意工夫の余地が残される。
【0046】
更に、無線通信モジュールは、音声発生装置に設けられるか書籍本体に設けられるかに拘わらず、単方向としてもよいし、双方向としてもよい。
【0047】
また、前記音声データは音声発生装置2への記憶に限らず、書籍本体1に設けられてもよい。具体的に、
図16、
図17を参照して、前記識別モジュールは、該当の書籍本体の音声データを記憶するための音声チップ、該当の書籍本体の内容に対応する独立コードを記憶するコード記憶装置、及び、第1通信モジュール4に接続される第2通信モジュール5を含み、前記コード記憶装置、音声チップが第2通信モジュール5に接続される。前記音声チップは書籍本体に設けられるため、音声制御チップに書籍本体の音声データを予め記憶させる必要がなくなる。これによれば、音声制御チップは初期作製費用を低く抑えられるほか、将来的な市場の成長に対し高い柔軟性と伸び代を有することになるため、製品開発リスクを低く抑えられる。
【0048】
図18に示す本発明の第13実施例では、人形型の音声発生装置2と、無線機能を備えた第2通信モジュール5及び1冊又は1冊以上の書籍本体1(
図18では2冊の書籍本体を示す)を含む。前記人形には音声制御チップ23、スピーカー21、電池22及び無線通信機能を備えた第1通信モジュール4が内蔵されている。本実施例において、前記音声制御チップ23は音声チップではなくデコーダーである。前記書籍本体1内の識別モジュールは、コード記憶装置、キー装置及び該当の書籍本体1の音声データが記憶された音声チップを含む。第2通信モジュール5は書籍本体1に接続されると、書籍本体1の回路モジュールに電力を供給するとともに、当該書籍本体1の独立コードを識別する。書籍本体上のキー装置が押下されると、音声内容が第2通信モジュール5から音声発生装置に伝送され、音声制御チップ23によりデコードされる。その後、スピーカー21から音声が出力される。これによれば、所定の内容を人形に記憶させる必要がない。
【0049】
同様に、上記の改良として、
図19に示す第14実施例では、前記キー装置6が無線機能を備えた第2通信モジュール5に設けられ、前記第2通信モジュール5が書籍本体上の音声チップに接続される。キー信号が音声チップに伝送されると、音声チップの関連内容が第2通信モジュール5を経由して人形内の音声制御チップ23に伝送され、デコードされる。その後、スピーカー21から音声が出力される。キー装置6が第2通信モジュール5に設けられることから、書籍本体の生産コストを更に削減可能となる。
【0050】
更に、
図20を参照して、本発明の第15実施例では、1より多い人形型の音声発生装置2と、1より多い無線通信モジュール及び1より多い書籍本体を含み、これらが共に通信する。これによれば、書籍本体と書籍本体の通信、人形と人形の通信、書籍本体と人形の通信が可能となる。また、これらの通信としては、一対一(
図20(A))、一対複数(
図20(B))、複数対一(
図20(C))、更には複数対複数(
図20(D))が可能であり、あらゆる形態が考えられる。
【0051】
人形は書籍との接続に限らず、その他の製品との接続も可能である。その他の製品としては、玩具、アクセサリー、生活用品等が可能であるが、これらに限らない。よって、将来的な成長に対する柔軟性が高い。
【0052】
上記の全実施例において、前記キー装置としては機能が印刷された柔軟性のシートスイッチが好ましいが、いうまでもなく、メタルドームスイッチ、静電容量スイッチ、マグネットスイッチ、感光性スイッチ等としてもよい。ただし、これらに限定されない。
【0053】
上記の全実施例において、前記装置は、書籍、玩具、包装容器、装飾品、プラットフォーム、生活用品等の異なる形態としてもよい。ただし、これらに限定されない。
【0054】
前記の音声発生装置を取り外し可能な電子音声発生書籍における識別方法は、前記書籍本体上の識別モジュールには、該当の書籍本体及びページ内容に対応するキー装置の識別情報が記憶されており、識別モジュールと音声発生装置上の音声制御チップが接続されると、現在接続されている書籍本体及び当該書籍本体のページ内容に対応するキー装置の情報を音声制御チップが取得し、ページ内容に対応するキー装置が押下されると、音声制御チップは識別した情報に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力する。
【0055】
更に、前記識別モジュールには、当該書籍本体に対応する独立コードが記憶されており、前記音声制御チップには、各独立コードの書籍本体における音声データと、当該書籍本体における具体的音声データの対応関係が予め記憶されており、音声発生装置と書籍本体が接続されると、現在接続されている書籍本体が当該独立コードから識別されるとともに、キー装置と書籍本体における具体的音声データとの対応関係が取得され、キー装置が押圧されると、音声制御チップが、識別された具体的キーと音声データとの関係に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力する。
【0056】
更に、前記識別モジュールには、該当の書籍本体に対応する独立コードが記憶されるとともに、当該コード及びページ内容に対応する音声データが記憶されており、音声発生装置と書籍本体が接続されると、キー装置と書籍本体における具体的音声データとの対応関係がコードから取得され、キー装置が押下されると、音声制御チップが、識別された具体的キーと音声データとの関係に基づいてスピーカーを駆動し、前記書籍本体、ページ、キーに対応する音声を出力する。
【0057】
更に、前記音声発生装置は複数の書籍本体と接続可能であり、複数の書籍本体に共通の音声発生装置として使用される。
【0058】
上記の改良として、前記書籍本体に複数の音声発生装置が接続され、キー装置が押下されると、該当のキー装置に指定されている特定の1又は複数の音声発生装置が音声を発生する。
【0059】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎない。本発明は上述の実施形態に限定されず、同様の手段で本発明の技術的効果を達成可能なものであれば、いずれも本発明の保護の範囲とみなされる。