特開2017-96046(P2017-96046A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-96046(P2017-96046A)
(43)【公開日】2017年6月1日
(54)【発明の名称】廻り階段用シート貼り踏板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   E04F 11/16 20060101AFI20170428BHJP
   E04F 11/17 20060101ALI20170428BHJP
【FI】
   E04F11/16 C
   E04F11/16 501E
   E04F11/16 502C
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-231510(P2015-231510)
(22)【出願日】2015年11月27日
(71)【出願人】
【識別番号】390030340
【氏名又は名称】株式会社ノダ
(74)【代理人】
【識別番号】100085589
【弁理士】
【氏名又は名称】▲桑▼原 史生
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 光一
【テーマコード(参考)】
2E301
【Fターム(参考)】
2E301CC45
2E301CC58
2E301DD14
2E301DD45
2E301DD53
2E301DD64
(57)【要約】
【課題】3段廻り階段の踏板を化粧シートの無駄を極小化して歩留り良く製造する。
【解決手段】3段廻り階段を構成する3枚の化粧シート貼り踏板を製造する方法であって、三角形の平面形状を有する下段踏板基材A1,B1と、異形四角形の平面形状を有する中段踏板基材A2,B2と、三角形の平面形状を有する上段踏板基材A3,B3とからなる1セット分の踏板基材を2セット用意し、異なるセットの踏板基材同士を対にして3つの踏板対を形成し、各踏板対の踏板基材の段鼻先端面が搬送方向Xの両側に対向して平行に延長し且つこれら踏板基材の後端面同士が対向する位置関係に配置して該搬送方向に搬送しながら、化粧シート3をこれら6枚の踏板基材の表面から段鼻先端面を経て裏面にまで巻き込んで貼着した後、化粧シートを各踏板対において踏板基材の後端面同士の間の隙間でカットとすると共に化粧シートの不要部分をカットする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3段廻り階段を構成する3枚の化粧シート貼り踏板を製造する方法であって、下段踏板基材と中段踏板基材と上段踏板基材の3枚からなる1セット分の踏板基材を2セット用意し、これら計6枚の踏板基材を2枚ずつ組み合わせて3つの踏板対を形成し、各踏板対の踏板基材の段鼻先端面が搬送方向の両側に対向して平行に延長し且つこれら踏板基材の後端面同士が対向する位置関係に配置して該搬送方向に搬送しながら、化粧シートをこれら6枚の踏板基材の表面から段鼻先端面を経て裏面にまで巻き込んで貼着した後、化粧シートを各踏板対において踏板基材の後端面同士の間の隙間でカットとすると共に化粧シートの不要部分をカットすることを特徴とする、廻り階段用シート貼り踏板の製造方法。
【請求項2】
異なるセットの踏板基材同士を組み合わせて各踏板対を形成し、これらの踏板対において、一方のセットを構成する3枚の踏板基材の段鼻先端面が搬送方向の一方の側に整列し、他方のセットを構成する3枚の踏板基材の段鼻先端面がいずれも搬送方向の他方の側に整列するように配置することを特徴とする、請求項1記載の廻り階段用シート貼り踏板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廻り階段用シート貼り踏板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅内に施工される階段のうち、昇降方向が90度に折れるかね折れ階段や180度に折り返す折り返し階段において踊り場を設けずに廻りながら昇降するようにした構造の階段を廻り階段と呼び、省スペースに施工できることなどから広く普及するに至っている。廻り階段では、踏板の踏面の狭い方(柱側面に接する地点)から300mmの位置で150mm以上の踏面を確保することが建築基準法で要求されており、90度の範囲を5枚以上の踏板で構成すると、各踏板についてこの踏面を確保することが困難になることから、一般に、廻り階段では90度の範囲を2〜4枚の踏板で構成している。
【0003】
階段においては、一般に、踏板の幅方向外側端面は壁面に突き当てられ、幅方向内側端面は柱側面に突き当てられ、後端面は上段に隣接する踏板との間の空間を塞ぐ蹴込板の下端前面に突き当てられた状態で施工される。したがって、これらの面には特に化粧を施す必要がないが、その表面から先端面(段鼻と呼ばれる。)を経て裏面側の蹴込板上端前面までの領域は合板や繊維板などからなる基材が露出することになるため、化粧シートを貼着して意匠性を高める必要がある。このような事情は、直階段の踏板だけでなく、廻り階段の踏板についても同様である。
【0004】
直階段の踏板は略長方形の平面形状を有するが、廻り階段の踏板は非長方形の平面形状を有し、且つ、その段数によって異なる平面形状を有する。たとえば、90度の範囲を2枚の踏板で構成する場合(2段廻り階段)は、図4(a)に示すように2枚の略三角形(柱中心側の角度が各々45度)の平面形状を有する踏板1a,1bが必要となり、これら踏板1a,1bの表面から段鼻先端面2a,2bを経て裏面側の蹴込板上端前面までの領域に化粧シート3を貼着するためには、これら踏板1a,1bと同形状の基材を図4(b)に示すように配置してX方向に搬送しながら、該搬送速度に同期した速度で長尺且つ幅広の化粧シート3をリール(図示せず)から送り出して、これら踏板基材の表面に化粧シートを貼着すると共に、搬送方向Xの両側に配置したローラ(図示せず)で段鼻先端面2a,2bに押し付けて貼着し、さらに、裏面側からもローラ(図示せず)により裏面側の必要領域に貼着する。なお、段鼻先端面には化粧シート3が貼着され、平面図においてその厚さが現れるので、全図を通じて段鼻先端面は太線で示されている。
【0005】
また、90度の範囲を4枚の踏板で構成する場合(4段廻り階段)には、図5(a)に示すように4枚の異形三角形(柱中心側の角度が各々22.5度)の平面形状を有する踏板4a〜4dが必要となり、これら踏板4a〜4dの表面から段鼻先端面(他の面と区別して強調するために太線で示す。)5a〜5dを経て裏面側の蹴込板上端前面までの領域に化粧シート3を貼着するためには、これら踏板4a〜4dと同形状の基材を図5(b)に示すように配置して、上記と同様にして化粧シート3を貼着することができる。このような貼着作業については、下記特許文献1などに公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−118701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記に説明したように、廻り階段が偶数の踏板で構成される場合は、その1セット分の踏板を、それらの段鼻先端面2a,2b;5a〜5dを搬送方向Xの両側に対向して平行に延長させて配置することが容易であり、化粧シート貼着作業を円滑に行うことができ、且つ、貼着後に切除される化粧シート3の面積も比較的小さいので、化粧シート3の無駄も小さく済む。なお、図1(b)および図2(b)において、無地部分は踏板基材表面に載置または貼着される化粧シート3を示し、縦線ハッチングは化粧シート3の切除部分を示す。
【0008】
ところが、図6に示すように90度の範囲を3枚の踏板で構成する場合(3段廻り階段)に用いられる1セット分の踏板6a〜6c(柱中心側の角度が各々30度)について、上記と同様に、それら基材の段鼻先端面7a〜7cが搬送方向Xの両側に対向して平行に延長し且つそれらの後端面同士が対向する位置関係に配置して化粧シート3を貼着しようとすると、踏板(基材)の枚数が奇数枚であることから、図6(a)〜(c)から明らかなように、どのように踏板を配置させても化粧シート3の切除部分が非常に大きくなり、無駄が大きくなる。
【0009】
特許文献1には、3段廻り階段に用いられる3枚の踏板について、略三角形の平面形状を有する1段目の踏板を2枚逆向きにして配置すると共に、異形四角形の平面形状を有する2段目の踏板と略三角形の平面形状を有する3段目の踏板を所定の向きで配置して、これらに化粧シートを貼着する例が示されている(図3参照)が、後者について化粧シート切除部分が大きくなることに加えて、これによると1セット分3枚+1段目の踏板1枚に同時に化粧シートが貼着され、化粧シート貼りされた1段目の踏板が余剰に製造されることになるので、製造工程により製造される踏板の枚数と実際に使用される1セット分の踏板の枚数が一致せず、無駄が大きい。
【0010】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、3段廻り階段の踏板を化粧シートの無駄を極小化して歩留り良く製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題を解決するため、請求項1に係る本発明は、3段廻り階段を構成する3枚の化粧シート貼り踏板を製造する方法であって、下段踏板基材と中段踏板基材と上段踏板基材の3枚からなる1セット分の踏板基材を2セット用意し、これら計6枚の踏板基材を2枚ずつ組み合わせて3つの踏板対を形成し、各踏板対の踏板基材の段鼻先端面が搬送方向の両側に対向して平行に延長し且つこれら踏板基材の後端面同士が対向する位置関係に配置して該搬送方向に搬送しながら、化粧シートをこれら6枚の踏板基材の表面から段鼻先端面を経て裏面にまで巻き込んで貼着した後、化粧シートを各踏板対において踏板基材の後端面同士の間の隙間でカットとすると共に化粧シートの不要部分をカットすることを特徴とする、廻り階段用シート貼り踏板の製造方法である。
【0012】
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の廻り階段用シート貼り踏板の製造方法において、異なるセットの踏板基材同士を組み合わせて各踏板対を形成し、これらの踏板対において、一方のセットを構成する3枚の踏板基材の段鼻先端面が搬送方向の一方の側に整列し、他方のセットを構成する3枚の踏板基材の段鼻先端面がいずれも搬送方向の他方の側に整列するように配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る本発明によれば、3段廻り階段を構成する1セット分の化粧シート貼り踏板を2セット分同時に製造することができるので、一工程で製造される2セット分の踏板枚数と実際に使用される2セット分の踏板枚数が一致し、歩留まりが良く、貼着後に切除される化粧シートの面積が小さくて済むので無駄も小さくすることができる。
【0014】
請求項2に係る本発明によれば、一つのセットを構成する3枚の踏板基材の段鼻先端面が搬送方向の同じ側に整列するように配置されるので、化粧シート貼りされた3枚の踏板を搬送装置の両側でそれぞれ順次に摘み取れば、一方側では一方のセットを構成する3枚の踏板が得られ、他方側では他方のセットを構成する3枚の踏板が得られ、そのまま梱包すれば良い。したがって、梱包に伴う作業効率が向上し、誤って別のセットの踏板を梱包することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明により製造しようとする2セット分の3段廻り階段用踏板を示す平面図である。
図2図1に示す2セット分の3段廻り階段用踏板を製造する方法の数例を示す平面図(a)〜(d)である。
図3図2(a)の実施例による製造方法を工程順に示す同図A−A断面図である。
図4】2段廻り階段の踏板を示す平面図(a)およびその製造方法における配置関係を示す平面図(b)である。
図5】4段廻り階段の踏板を示す平面図(a)およびその製造方法における配置関係を示す平面図(b)である。
図6】3段廻り階段の踏板を示す平面図(左図)、および、1セット分の3段廻り階段用踏板を製造しようとするときの配置例を想定して示す平面図(a)〜(c)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1ないし図3を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1には、図6と同様の構成および形状の3段廻り階段に用いられる2セット分の踏板が示されている。これらの踏板は図6に示す踏板6a〜6cと同一形状であるが、便宜上異なる符号を付し、第一のセット(セットA)の3段廻り階段用踏板が下段から順にA1,A2およびA3で示され、第二のセット(セットB)の3段廻り階段用踏板が下段から順にB1,B2およびB3で示されている。下記の実施形態では、これら2セット分の計6枚の踏板を同時に(1ラインで)製造することができる。図1においても、他の面と区別して強調するために、図1および図2(a)〜(d)において、各踏板A1,A2,A3;B1,B2,B3の段鼻先端面a1,a2,a3;b1,b2,b3は太線で示されている。
【0017】
まず、図2(a)に示す実施形態による踏板製造方法について説明する。この実施形態では、踏板A3と踏板B1、踏板A2と踏板B2、踏板A1と踏板B3(厳密に言えばそれらの基材であるが、同一平面形状であるので、便宜上「踏板」として示す。図2(b)〜(d)においても同じ。)をそれぞれ対にして、それらの段鼻先端面a3とb1、a2とb2,a1とb3が搬送方向Xの両側に対向して平行に延長するように配置している。図2(a)では、搬送方向Xにおいて、踏板A3と踏板B1の対が最前方に、踏板A2と踏板B2の対が中間に、踏板A1と踏板B3の対が最後方に配置されているが、これら踏板対の搬送方向Xにおける前後の位置関係は不問であり、任意に変更して良い。
【0018】
このように各踏板対をコンベアなどの搬送装置10(図3)に配置し、これを所定速度で駆動してX方向に搬送すると共に、リール(図示せず)から該搬送速度に同期した速度で長尺幅広の化粧シート3を送り出す。化粧シート3の幅は、各踏板対の配置状態において搬送方向Xの両側に対向して平行に延長している段鼻先端面a3とb1、a2とb2,a1とb3間の間隔に、踏板の板厚を加え、さらに踏板の裏面側に巻き込んで貼着すべき領域(蹴込板上端全までの長さ)を加えた寸法を有する(図3(b)参照)。
【0019】
この実施形態による踏板製造方法についてさらに図3を参照して詳しく説明する。図3(a)は、踏板A3と踏板B1の各基材11を図2(a)に示すような位置関係で搬送装置10に載せた状態を示す。各基材11の表面11aの段鼻近くには滑り止め用の溝11bが形成され、裏面11cの段鼻近くには蹴込板(図示せず)の上端を嵌入するための蹴込板嵌入溝11dが形成されている。また、各基材11の段鼻先端面11e(a3,b1)は外側を向き、後端面11fは内側を向いて互いの間に隙間12を空けて対向している。各踏板(基材11)の厚さは同じなので、基材表面11a,11aは面一である。
【0020】
次いで、図3(b)に示すように、リールから送り出した長尺幅広の化粧シート3を基材表面11a,11aに被せて、滑り止め用の溝11b,11bを含む全表面に貼着し、図3(c)に示すように、この化粧シート3を基材表面11a,11aと段鼻先端面11e,11eとの角に沿って折り曲げて段鼻先端面11e,11eに貼着し、さらに、段鼻先端面11e,11eと基材裏面11c,11cとの角に沿って折り曲げて基材裏面11c,11cの蹴込板嵌入溝11d,11dまでの領域を貼着する。これらの面への化粧シート3の貼着は、公知のように、化粧シート3の裏面および/または各面に接着剤を塗布した後に、ローラなどを用いて押圧することによって行うことができる。
【0021】
このようにして基材表面11a,11aから段鼻先端面11e,11eを経て基材裏面11c,11cの一部にまで巻き込むように化粧シート3を貼着した後、図3(d)に示すように、基材後端面11f,11f同士の隙間12の略中間地点で化粧シート3を切断すると共に、各踏板対の間で化粧シート3を切断し(切断位置を仮想線で示す。)た後に、搬送装置10から降ろして、図3(e)に示すように2つの化粧シート貼り踏板A3とB1が製造される。切断後に基材表面11a,11aの段鼻先端面11e,11e以外の側面から垂れ下がって残る化粧シートの切れ端部分3’は、搬送装置10から降ろす前にレーザー等の切断装置を用いて、またはその後に手作業で切除する。
【0022】
図3図2(a)A−A切断線による断面図であるので踏板A3と踏板B1のみが示されているが、他の踏板対(踏板A2と踏板B2、踏板A1と踏板B3)についても同様に製造されることは、上記の説明から容易に理解できるであろう。
【0023】
図2(b)〜(d)は、3段廻り階段2セット分の化粧シート貼り踏板A1,A2,A3;B1,B2,B3を一度に製造するための他の配置例を示す。図2(b)では、踏板B1と踏板A1、踏板A2と踏板B2、踏板A3と踏板B3をそれぞれ対にして、それらの段鼻先端面b1とa1、a2とb2,a3とb3が搬送方向Xの両側に対向して平行に延長するように配置し、図2(c)では、踏板B1と踏板A1、踏板A2と踏板B3、踏板B2と踏板A3をそれぞれ対にして、それらの段鼻先端面b1とa1、a2とb3,b2とa3が搬送方向Xの両側に対向して平行に延長するように配置し、図2(d)では、踏板B1と踏板A3、踏板A2と踏板A1、踏板B3と踏板B2をそれぞれ対にして、それらの段鼻先端面b1とa3、a2とa1,b3とb2が搬送方向Xの両側に対向して平行に延長するように配置している。これらの配置例の場合も、図3を参照して既述したと同様にして製造することができる。
【0024】
このようにして、3段廻り階段2セット分に必要な計6枚の化粧シート貼り踏板A1,A2,A3;B1,B2,B3を、2枚ずつ対にして、それらの段鼻先端面a1〜a3,b1〜b3が搬送方向Xの両側に対向して平行に延長するように配して化粧シート貼着作業を行うことにより、2セット分に必要な計6枚の化粧シート貼り踏板が枚数の過不足なく同時に(1ラインで)製造することができるので歩留まりが良く、しかも、化粧シート3の切除部分3’(縦線ハッチングで示す部分)が比較的小さく済むので、化粧シート3の無駄も小さくすることができる。
【0025】
以上に図示実施形態に基いて本発明を詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載される発明の範囲内において多種多様に変更して実施可能である。図示実施形態では、90度の範囲が3枚の踏板で構成される3段廻り階段において、各踏板の柱中心側の角度(回転角度)をいずれも30度にしているが、3枚の踏板の角度の和が90度となる角度であれば、特に限定されない。たとえば、下段踏板、中段踏板および上段踏板の角度がいずれも異なる場合、上下段踏板の角度が同一であるが中段踏板の角度がこれとは異なる場合、下段踏板と中段踏板の角度が同一であるが上段踏板の角度がこれとは異なる場合、あるいは上段踏板と中段踏板の角度が同一であるが下段踏板の角度がこれとは異なる場合などであっても、3枚の踏板の角度の和が90度となる角度であれば、このような3段廻り階段にも本発明を適用可能である。これらの場合、2セット分の踏板で踏板対を形成して配置すると、踏板対を形成する踏板の柱中心側の角度が異なることから、これら踏板の後端面同士が平行にならないことがあるが、後端面間の隙間12内で化粧シート3をカットした後に不要部分3’を除去すれば良く、既述した実施形態の場合と同様にして実施することができる。
【符号の説明】
【0026】
A1,A2,A3;B1,B2,B3 3段廻り階段の踏板
a1,a2,a3;b1,b2,b3 これら踏板の段鼻先端面
3 化粧シート
3’ 化粧シートの切除部分
10 搬送装置
11 踏板基板
11a 表面
11b 滑り止め用の溝
11c 裏面
11d 蹴込板嵌入溝
11e 段鼻先端面
11f 後端面
12 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6