【解決手段】複数の会員サービスを統括する統括サービスを提供する統括装置であって、統括サービスを利用する統括会員に対応付けて、統括コードと、当該統括会員が利用する少なくとも1つの会員サービスの会員IDとを記憶する統括会員記憶部と、第1の会員サービスを提供する第1の会員システムが一の統括会員の一の統括コードを取得したことに応じて、第1の会員システムから一の統括コードを受信する統括コード受信部と、一の統括コードに対応付けられた、第1の会員サービスの会員IDを統括会員記憶部から取得する会員ID取得部と、取得された第1の会員サービスの会員IDを、第1の会員システムに提供する会員ID提供部とを備える統括装置、当該統括装置を用いた方法、当該統括装置に用いるプログラムを提供する。
前記統括コード受信部は、前記第1の会員システム内の店舗端末が、前記一の統括会員の携帯端末に記録された前記一の統括コードを読み取ったことに応じて、前記一の統括コードを受信する請求項1に記載の統括装置。
前記統括コード受信部は、前記第1の会員システム内の店舗端末が、決済処理において前記一の統括会員の携帯端末に記録された前記一の統括コードを読み取ったことに応じて、前記一の統括コードを受信する請求項2に記載の統括装置。
前記統括会員IDに前記第1の会員システムの会員IDを対応付けたことに応じて、前記追跡コードを含む登録通知を前記第1の会員システムに対して送信する登録通知部を更に備える請求項5に記載の統括装置。
前記店舗端末が携帯端末に記録された前記第1の会員サービス固有の会員コードを読み取ったことに応じて、前記会員サービス提供部は、当該会員コードに対応する会員に対して会員サービスを提供する請求項10に記載の会員システム。
前記統括コード送信部は、前記一の統括コードおよび前記第1の会員サービスを識別する第1の会員サービスIDを前記統括装置へと送信する請求項9から11のいずれか一項に記載の会員システム。
前記会員サービス提供部は、受信した前記第1の会員サービスの会員IDにより識別される会員に対し、ポイントの付与または利用、電子マネーの付与、キャッシュバック、クーポンの発行、および景品の授与の少なくとも1つの提供処理を行う請求項9から12のいずれか一項に記載の会員システム。
前記統括会員IDに前記第1の会員システムの会員IDを対応付けたことに応じて、前記追跡コードを含む登録通知を前記第1の会員システムに対して送信する登録通知部を更に備える請求項22に記載の統括装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、本実施形態に係る統括システム1を示す。統括システム1は、ネットワーク2を介して互いに接続された複数の携帯端末10、複数の会員システム20、および統括装置30を備え、これらが互いに連携して、携帯端末10を操作する利用者に対して複数の会員サービスを統括する統括サービスを提供する。これにより、統括システム1は、携帯端末10の利用者に統括サービスに会員サービスを登録させ、統括サービスを利用させる。
【0012】
[携帯端末10の説明]
複数の携帯端末10のそれぞれは、インターネット等のネットワーク2を介して会員システム20および統括装置30に接続され、複数の会員サービスおよび複数の会員サービスを統括する統括サービスを利用する。携帯端末10の各利用者は、1以上の会員サービス(例えば、ポイントカードサービス等)に予め「会員」として利用登録し、利用登録済みの会員サービスの会員IDが各利用者に発行されている。また、携帯端末10の各利用者は、予め統括サービスに「統括会員」として利用登録して、1以上の利用登録済みの会員サービスの少なくとも一部を統括サービスに登録しており、統括サービスの統括会員IDが各利用者に発行されている。
【0013】
以下、1つの携帯端末10を説明する。携帯端末10は、統括コード記憶部110、端末情報記憶部112、登録要求処理部120、追跡コード受信部130、アクセス処理部140、会員ID受信部150、会員ID送信部160、会員情報処理部170、および統括コード送信部180を有する。
【0014】
統括コード記憶部110は、複数の会員サービスを統括するために統括コードを記憶する。統括コードは、統括装置30において統括会員IDの認証に用いられる。統括コード記憶部110は、携帯端末10のセキュアな記憶領域であってよい。例えば、統括コード記憶部110は、携帯端末10が搭載するメモリの暗号化された記憶領域、または、非接触通信機能を搭載したICチップ(一例として、FeliCa(登録商標)チップおよびNFCチップ等)の不揮発性メモリであってよい。ここで、ICチップの記憶領域へのアクセスは統括システム1の外部にあってよい管理サーバーに管理されてよい。
【0015】
端末情報記憶部112は、携帯端末10の処理に必要な情報を記憶する。端末情報記憶部112は、ハードディスク、ソリッドステートドライブまたはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってよい。例えば、端末情報記憶部112は、携帯端末10にダウンロードされた統括サービスを利用するためのアプリケーションおよび/または当該アプリケーションのダウンロードごとに割り当てられるアプリケーションコードを記憶する。なお、アプリケーションコードは、携帯端末10がアプリケーションをダウンロードおよびインストールする際に統括装置30等から割り当てられてよい。
【0016】
また、端末情報記憶部112は、アプリケーションに対して利用者が設定したパスワード、および、会員サービスに登録した会員に対して割り当てられたチェックコード等を更に記憶してもよい。チェックコードは、統括会員IDに演算処理をする等により不可逆的に生成可能なデータであってよい。端末情報記憶部112は、各会員サービスの統括サービスへの登録状況、および、利用者の各会員サービスの利用状況を含む会員情報を更に記憶してもよい。
【0017】
登録要求処理部120は、携帯端末10の利用者が加入する会員サービスの統括サービスへの登録の要求を統括装置30に要求する。例えば、登録要求処理部120は、未登録の会員サービスを統括サービスに登録して登録済みの会員サービスと統括することを統括装置30に要求する。未登録の会員サービスを統括サービスに登録する場合に、例えば、登録要求処理部120は、アプリケーションコードを端末情報記憶部112から読み出し、統括コードを統括コード記憶部110から読み出し、統括コードおよびアプリケーションコードをそれぞれ統括装置30に送信する。
【0018】
追跡コード受信部130は、統括サービスへの登録時に、携帯端末10の利用者に対応付けて統括装置30が発行した追跡コードを受信する。追跡コード受信部130は、受信した追跡コードをアクセス処理部140に供給する。
【0019】
アクセス処理部140は、統括サービスへの登録時に、会員サービスを統括サービスに登録する指示を受けたことに応じて、登録しようとする会員サービスを提供する会員システム20をアクセスする。アクセス処理部140は、登録しようとする会員システム20にアクセスして会員サービスの認証画面を取得して、携帯端末10の表示装置に認証画面を表示させ、当該認証画面を介して会員認証用IDおよび会員サービスのパスワード等を取得して会員システム20に送信する。また、アクセス処理部140は、会員システム20へのアクセスにおいて、登録処理のフローを追跡するための追跡コードを会員システム20に送信する。
【0020】
会員ID受信部150は、統括サービスへの登録時に、アクセスを受けた会員システム20から、会員サービスにおいて当該携帯端末10の利用者を特定する会員IDを受信する。会員IDは、会員システム20の各々が各利用者を識別するために利用するIDであり、会員認証用IDと異なるものでも同一のものでもよい。例えば、会員ID受信部150は、携帯端末10の利用者が認証画面によって認証されたことに応じて、会員システム20から送信される会員IDおよび追跡コードを受信する。会員ID受信部150は、受信した会員IDを会員ID送信部160に供給する。
【0021】
会員ID送信部160は、統括サービスへの登録時に、会員ID受信部150が受信した会員IDを、統括サービスを提供する統括装置30へと送信して、統括サービスにおいて当該携帯端末10の利用者を特定する統括会員IDと対応付けることを指示する。また、会員ID送信部は、会員IDとともに追跡コードを統括装置30へと送信する。
【0022】
会員情報処理部170は、統括サービスの利用時に、携帯端末10の利用者について、複数の会員サービスの会員情報(例えば、ポイント残高、提供サービス、および利用履歴等)および統括サービスの利用状況に関する情報を取得して、携帯端末10の表示装置に表示する。例えば、会員情報処理部170は、会員サービスに関する会員情報の取得要求を統括装置30に送信し、統括装置30から会員サービスについての会員情報および/または統括サービスの利用状況の情報を受信する。一例として、会員情報処理部170は、統括サービスに登録済みの会員サービスの会員情報、および、統括サービスに未登録の会員サービスの一覧等の情報を統括装置30から取得してよい。
【0023】
統括コード送信部180は、統括サービスの利用時に、登録済みの会員サービスを提供する会員システム20に統括コードを送信する。例えば、統括コード送信部180は、会員システム20が営業する店舗等で、統括コード記憶部110から統括コードを読み出し、読み出した統括コードを、無線通信により会員システム20のICカードリーダ・ライタに送信する。統括コード送信部180は、統括コード記憶部110と一体となってICチップに実装されていてよい。
【0024】
[会員システム20の説明]
複数の会員システム20のそれぞれは、ネットワーク2を介して携帯端末10および統括装置30に接続されて、携帯端末10および統括装置30と連携してそれぞれの会員サービスを携帯端末10の利用者に提供する。以下、複数の会員システム20のうち未登録で新規登録対象となる1つの会員システム20、または、登録済みで店舗等で利用対象となる1つの会員システム20の構成を説明する。会員システム20は、会員ID記憶部210、会員ID照会部230、会員ID送信部240、統括コード取得部250、統括コード送信部260、会員ID受信部270、および会員サービス提供部290を有する。
【0025】
会員ID記憶部210は、会員システム20が提供する会員サービスを利用する利用者の会員IDを記憶する。会員ID記憶部210は、会員システム20内の他の要素から独立したデータベースサーバにより実現されてよい。会員ID記憶部210は、会員IDと共に、会員を識別する他の情報(例えば、会員認証用IDおよび会員コード)、および、各会員について会員サービスに関連する会員情報(例えば、ポイント残高、提供サービス、および利用履歴等)を記憶してよい。
【0026】
会員ID照会部230は、携帯端末10の利用者が当該会員システムを統括サービスへの登録しようとする際に、携帯端末10のアクセス処理部140からのアクセスを受けて、アクセスをした携帯端末10の利用者の会員IDを会員ID記憶部210から照会する。例えば、まず、会員ID照会部230は、携帯端末10のウェブブラウザ等に会員サービスの認証画面を表示させ、当該認証画面を介して当該携帯端末10の一の利用者から会員システムの会員認証用ID、会員サービスのパスワードおよび追跡コードを取得する。
【0027】
会員ID照会部230は、会員認証用IDおよびパスワードの認証後に当該会員認証用IDに対応する一の利用者の会員IDを会員ID記憶部210から読みだす。会員ID照会部230は、追跡コードおよび読みだした会員IDを会員ID送信部240に供給する。
【0028】
会員ID送信部240は、統括サービスへの登録時に、追跡コードおよび会員IDをアクセスした携帯端末10に送信する。また、会員ID送信部240は、統括装置30から会員IDの統括サービスへの登録完了の通知を受信し、確認応答を送信する。
【0029】
会員情報処理部242は、統括装置30から問い合わせがあった会員の会員情報を会員ID記憶部210から読み出し、読み出した結果を統括装置30に送信する。
【0030】
統括コード取得部250は、統括サービスの利用時に、統括サービスを利用する一の統括会員の一の統括コードを取得する。統括コード取得部250は、会員サービスを提供する提供者の店舗に設置された店舗端末252を有してよく、店舗端末252が一の統括会員の携帯端末10に記録された一の統括コードを読み取ったことに応じて、一の統括コードを取得する。
【0031】
例えば、統括コード取得部250は、当該店舗端末252のICカードリーダ・ライタにより、統括会員の携帯端末10の統括コード送信部180を介して、統括コード記憶部110に格納された統括会員の一の統括コードを取得してよい。統括コード取得部250は、取得した一の統括コードを統括コード送信部260に供給する。
【0032】
統括コード送信部260は、統括サービスの利用時に、取得した一の統括コードおよび会員サービスを識別する会員サービスIDを統括装置30へと送信する。
【0033】
会員ID受信部270は、統括サービスの利用時に、一の統括コードを受け取った統括装置30から、一の統括コードに対応付けられた、当該会員システム20が提供する会員サービスの会員IDを受信する。会員ID受信部270は、受信した会員IDを会員サービス提供部290に供給する。
【0034】
会員サービス提供部290は、統括サービスの利用時に、受信した会員サービスの会員IDに基づいて、一の会員を特定し、当該一の会員にポイントの付与等の会員サービスを提供する。
【0035】
会員システム20の各々は、単一のコンピュータ(例えば、サーバコンピュータ)で構成してもよく、複数のコンピュータで構成されてもよい。また、会員システム20の各々に含まれる一の要素(例えば、会員サービス提供部290)は、単一のコンピュータ又は複数のコンピュータにより実装されてよい。
【0036】
[統括装置30の説明]
統括装置30は、インターネット等のネットワーク2を介して複数の携帯端末10および複数の会員システム20に接続され、複数の会員システムに係る複数の会員IDを統括して管理することで複数の会員サービスを統括する統括サービスを提供する。統括装置30は、統括会員記憶部300、統括コード取得部302、追跡コード送信部310、会員ID受信部320、登録処理部330、登録通知部340、統括コード受信部360、会員ID取得部370、および会員ID提供部380を有する。
【0037】
統括会員記憶部300は、統括サービスを利用する統括会員に対応付けて、統括コードと、当該統括会員が利用する少なくとも1つの会員サービスの会員IDとを記憶する。例えば、統括会員記憶部300は、各統括会員について、統括会員IDと、統括コードと、統括サービスの統括対象となる複数の会員サービスの会員IDと、を対応付けて記憶してよい。また、統括会員記憶部300は、各統括会員について、統括会員の属性、統括会員が携帯端末10にダウンロードした統括サービスのアプリケーションに割り当てられたアプリケーションコードと、統括会員ごとのパスワード、および/またはチェックコードを更に記憶してもよい。なお、統括会員記憶部300がチェックコードを記憶せずに、統括装置30が必要に応じてアプリケーションコードからチェックコードを生成してもよい。
【0038】
統括コード取得部302は、統括サービスへの登録時に、統括サービスの登録を要求する携帯端末10の認証を行う。例えば、統括コード取得部302は、アプリケーションコードを一の携帯端末10から受け取り、一の携帯端末10の認証を行う。また、統括コード取得部302は、一の携帯端末10に統括コードを要求し、統括コードを一の携帯端末10から受信し、統括コードにより一の携帯端末10を利用する統括会員の認証を行う。
【0039】
追跡コード送信部310は、統括サービスへの登録時に、統括コード取得部302による認証が完了したことに応じて、会員サービスを統括サービスに登録する登録処理のフローを追跡するための追跡コードを、統括サービスを利用する一の携帯端末10へと送信する。また、追跡コード送信部310は、当該一の携帯端末10の統括会員IDおよび追跡コードを後の追跡コードによる認証のために登録処理部330に送信する。
【0040】
会員ID受信部320は、統括サービスへの登録時に、一の携帯端末10のアクセス処理部140が統括サービスに登録しようとする一の会員システム20に対して追跡コードを送信して認証を受けたことに応じて、一の携帯端末10から、一の会員システム20の会員IDおよび追跡コードを受信する。会員ID受信部320は、受信した会員IDおよび追跡コードを登録処理部330に送信する。
【0041】
登録処理部330は、統括サービスへの登録時に、統括サービスを利用する統括会員のうち、追跡コードに対応付けられた統括会員の統括会員IDに、会員システム20の会員IDを対応付ける。登録処理部330は、対応付けた結果を統括会員記憶部300に反映してよい。登録処理部330は、登録完了の通知を登録通知部340に供給する。
【0042】
登録通知部340は、統括会員IDに一の会員システム20の会員IDを対応付けたことに応じて、追跡コードを含む登録通知を一の会員システム20に対して送信する。また、登録通知部340は、携帯端末10に登録完了の通知を送信する。
【0043】
登録情報処理部350は、携帯端末10に複数の会員サービスおよび統括サービスの利用状況に関する情報を供給する。例えば、登録情報処理部350は、携帯端末10の会員情報処理部170から統括コードを取得し、当該統括コードに対応する統括会員IDを特定し、統括会員記憶部300から当該統括会員IDに係る会員の各会員サービスの登録状況および各会員サービスの会員IDを取得する。また、登録情報処理部350は、登録済の1以上の会員サービスについて、対応する1以上の会員システム20の各々の会員情報処理部242に会員IDを送信し、各会員サービスの利用状況を照会し、照会結果を会員情報処理部170に送信する。
【0044】
統括コード受信部360は、統括サービスの利用時に、会員サービスを提供する一の会員システム20が一の統括会員の一の携帯端末10から一の統括コードを取得したことに応じて、一の会員システム20から当該一の統括コードを受信する。例えば、統括コード受信部360は、一の会員システム20内の店舗端末252が、一の統括会員の携帯端末10に記録された一の統括コードを読み取ったことに応じて、統括コード送信部260が送信した一の統括コードを受信する。
【0045】
また、統括コード受信部360は、統括コードを送信する一の会員システム20から、当該会員システム20を識別する会員サービスIDをさらに受信する。統括コード受信部360は、受信した統括コードおよび会員サービスIDを会員ID取得部370に供給する。なお、統括コード受信部360は、統括コード取得部302により実現されてもよい。
【0046】
会員ID取得部370は、統括サービスの利用時に、一の統括コードに対応付けられた、会員サービスの会員IDを統括会員記憶部300から取得する。例えば、会員ID取得部370は、一の統括会員に対応付けられた少なくとも1つの会員サービスのうち、統括コード受信部360が統括コードと共に受信した会員サービスIDに対応する会員サービスの会員IDを統括会員記憶部300から取得する。会員ID取得部370は、取得した会員IDを会員ID提供部380に供給する。
【0047】
会員ID提供部380は、統括サービスの利用時に、取得された会員サービスの会員IDを、一の会員システム20に提供する。これにより、会員ID提供部380は、会員システム20の会員サービス提供部290に、利用者に対して会員サービスを提供させる。
【0048】
統括装置30は、単一のコンピュータ(例えば、サーバコンピュータ)で構成してもよく、複数のコンピュータで構成されてもよい。また、統括装置30に含まれる一の要素(例えば、登録処理部330)は、単一のコンピュータ又は複数のコンピュータにより実現されてよい。
【0049】
なお、ネットワーク2は、1又は複数の独立したネットワークであってよい。例えば、携帯端末10、会員システム20、および統括装置30は、互いにインターネットで接続されていてよい。なお、会員システム20と統括装置30とは、インターネットに代えて/加えて、専用回線で接続されてもよい。
【0050】
このように本実施形態の統括システム1によると、複数の会員サービスの利用状況を一括して管理することができる統括サービスを、携帯端末10の利用者に提供することができる。
【0051】
また、本実施形態の統括システム1によると、利用者が携帯端末10を操作することにより、統括装置30が複数の会員サービスを統括する統括サービスに新しい会員サービスを追加登録することができる。
【0052】
また、本実施形態の統括システム1によると、携帯端末10が店舗端末252に利用者の統括コードを提供することにより、会員システム20が店舗端末252に対応する統括コードに紐づけられた会員IDを取得することができる。従って、本実施形態によると、統括装置30が複数の会員サービスを管理することなく、それぞれの会員IDを会員システム20に引き渡すことにより、複数の会員システム20の各々に携帯端末10に対して会員サービスを提供させることができる。
【0053】
[会員サービスの会員情報表示]
ここで、
図2および
図3を例に、本実施形態の統括システム1に係る統括サービスにより、携帯端末10に複数の会員サービスの会員情報を表示する処理を説明する。
【0054】
図2は、本実施形態に係る統括システム1の会員情報を表示するための処理フローを示す。統括システム1は、S100からS190の処理を実行することにより、携帯端末10の利用者に統括サービスを提供する。
【0055】
まず、S100において、携帯端末10の会員情報処理部170が、携帯端末10の利用者である統括会員が入力した、会員サービスの会員情報の取得要求を取得する。例えば、会員情報処理部170は、携帯端末10にダウンロードされた統括サービスを提供するアプリケーションが起動され、当該アプリケーションにおいて統括会員が会員サービスの会員情報の取得要求を入力したこと(例えば、アプリケーション画面で情報取得ボタンをタップした等)を検知する。会員情報処理部170は、統括会員から、統括サービスに登録済みの1以上の会員サービスのうち、一部の会員サービスまたは全ての会員サービスについて、会員情報の取得要求を入力してよい。
【0056】
次に、S110において、会員情報処理部170は、ネットワーク2を介して会員情報の取得要求を統括装置30に送信する。ここで、会員情報処理部170は、携帯端末10のアプリケーションを識別するアプリケーションコード等を端末情報記憶部112から読み出して、取得要求に前もって/取得要求と合わせて、統括装置30に送信してよい。なお、会員情報処理部170は、複数の会員サービスのうち会員情報を取得しようとする会員サービスを識別する会員サービスIDを統括装置30に送信してよい。会員サービスIDは、会員サービスを提供する企業を指定する企業IDまたはブランドを指定するブランドID等を含むものであってよい。
【0057】
次にS120において、統括装置30の登録情報処理部350は、会員情報の取得要求があった統括会員の統括会員IDを特定する。例えば、登録情報処理部350は、統括会員記憶部300を参照して、S120で携帯端末10が送信したアプリケーションコードに合致する統括会員IDを特定する。
【0058】
次にS130において、登録情報処理部350は、統括会員が会員情報を取得しようとする会員サービスに係る会員IDを特定する。例えば、登録情報処理部350は、統括会員記憶部300を参照して、統括サービスに登録済みの全ての会員サービス、または、会員サービスIDを受信した会員サービスに対して、S120で特定した統括会員IDに対応する会員IDを特定する。
【0059】
次にS140において、登録情報処理部350は、ネットワーク2を介して、特定した会員IDを対応する会員サービスを提供する会員システム20に送信する。
【0060】
次にS150において、会員IDを統括装置30から受信した会員システム20の会員情報処理部242は、会員ID記憶部210を照会して、当該会員IDに対応する会員の会員情報(例えば、ポイント残高、利用履歴および/または提供サービス等)を取得する。
【0061】
次にS160において、会員情報処理部242は、ネットワーク2を介して取得した会員情報を統括装置30に送信する。
【0062】
次にS170において、統括装置30の登録情報処理部350は、会員情報を会員情報処理部242から取得する。
【0063】
次にS180において、統括装置30の登録情報処理部350は、取得した会員情報をネットワーク2を介して、携帯端末10に送信する。
【0064】
次にS190において、携帯端末10の会員情報処理部170は、会員情報を携帯端末10の表示画面に表示する。例えば、会員情報処理部170は、携帯端末10のアプリケーション上に各会員サービスの利用履歴、ポイント残高および/または提供サービスを表示する。
【0065】
図3は、携帯端末10の会員情報表示画面の一例を示す。携帯端末10は、表示装置に統括サービスを提供するアプリケーションにより、複数の会員サービスに係る会員情報を表示する画面を表示してよい。会員サービスは、会員である利用者の買い物等の際に提供されるサービスであってよく、通常店頭でカードを提示することにより提供されるサービスであってよい。一例として、会員サービスは、スタンプカードサービス、メンバーズカードサービス、ポイントカードサービス、電子マネー、およびクレジットカード等のサービスであってよい。
【0066】
図3の例では、複数の会員サービスとして、「AAスポーツ」、「BB菓子店」、「CCスーパー」、「DD電子マネー」…「ZZクレジットカード」が、統括サービスに登録されている例が示されている。これは、携帯端末10の利用者が、「AAスポーツ」等の会員サービスを統括サービスに登録したことを示す。
【0067】
例えば、
図3は、携帯端末10の利用者が「AAスポーツ」で貯蓄・利用できるポイントを5ポイント有し、「BB菓子店」のスタンプ(例えば、来店ごとのスタンプまたは一定購入金額ごとのスタンプ等)を10個有し、「CCスーパー」で貯蓄・利用できるポイント200ポイント有し、「DD電子マネー」のチャージ残高を300円有し、「ZZクレジットカード」が統括サービスに登録されていることを示す。
【0068】
これにより、例えば、
図3に示す携帯端末10の利用者は店頭で、「AAスポーツ」、「BB菓子店」、「CCスーパー」のメンバーズカードおよびスタンプカードを提示しなくとも、これらのカードのサービスを享受することができ、「DD電子マネー」および「ZZクレジットカード」の実物のカードを提示しなくとも、これらのカードによる商品購入の決済等をすることができる。また、後述するように、携帯端末10は、未登録の会員サービスについて統括サービスに登録し、携帯端末10に会員情報を表示させるようにすることができる。
【0069】
図4は、本実施形態の携帯端末10の利用履歴一覧画面の一例を示す。携帯端末10の会員情報処理部170は、会員サービスの利用履歴を含む画面を携帯端末10に表示してよい。例えば、
図3の画面において、携帯端末10の利用者が「AAスポーツ」を選択したこと(例えば画面上の「AAスポーツ」をタップ)を検知したことに応じて、会員情報処理部170は、携帯端末10の表示装置に
図4に係る画面を表示してよい。会員情報処理部170は、会員サービスの利用履歴に加え、会員サービスに関連した情報(例えば、商品の購入履歴およびキャンペーンの応募履歴等)を表示してよい。
【0070】
このように、本実施形態の統括システム1によると、統括装置30が統括サービスを提供して各会員サービスを統括する。これにより、携帯端末10は、複数の異なる会員システム20が提供する複数の会員サービスを、アプリケーションで一括して確認および管理することができる。
【0071】
図5は、統括会員記憶部300が記憶する統括会員情報の一例を示す。
図5に示すように、統括会員記憶部300は、統括サービスを利用する統括会員ごとに、統括会員ID、統括コード、属性、および、複数の会員サービスの会員IDの情報を格納する。例えば、統括会員記憶部300は、統括会員ID(10xxx)で特定される統括会員について、統括コード(T10xx)、当該統括会員の属性情報、会員サービス「AAスポーツ」の会員ID(A012xx)、…および会員サービス「ZZクレジットカード」の会員ID(Z01xx)を有する。
【0072】
また、例えば、統括会員記憶部300は、統括会員ID(41xxx)で特定される統括会員について、統括コード(T11xx)、当該統括会員の属性情報、会員サービス「AAスポーツ」の会員ID(A014xx)を有するが、当該統括会員は会員サービス「ZZクレジットカード」を登録していないので「ZZクレジットカード」の会員IDは有しない。また、統括装置30は、更に各携帯端末10について、アプリケーションコードおよび/またはチェックコード等を記憶してもよい。
【0073】
ここで、統括会員記憶部300が保持する統括会員の「属性」とは、マーケティングおよびプロモーション等に利用できる情報であってよい。例えば、「属性」は、統括会員の年齢、性別、住所、職業、趣味嗜好、物品の購入履歴、テレビの視聴履歴、および/または、行動の特徴を示す情報であってよい。また、統括コードは、チェックコードと異なるデータであって、統括会員IDに演算処理をすることにより不可逆的に生成可能なデータであってよく、統括会員IDの認証に利用できるものであってよい。統括コードは統括会員IDから生成可能であるので統括会員記憶部300は統括コードを保持せず、統括コードを利用する際に統括装置30が統括会員IDから統括コードを算出してもよい。統括会員記憶部300が保持する情報の一部(例えば、属性)は、統括会員記憶部300により保持されなくてよく、統括装置30の他のデータベースサーバ等により管理されてもよい。
【0074】
図6は、会員ID記憶部210が記憶する会員情報の一例を示す。
図6は、一例として、会員サービス「AAスポーツ」を提供する会員システム20の会員ID記憶部210が記憶する会員情報を示す。図示するように、会員ID記憶部210は、「AAスポーツ」の会員ごとに、会員ID、会員認証用ID、保有ポイント、提供サービス、および、利用履歴の情報を格納する。
【0075】
例えば、会員ID記憶部210は、会員ID(A012xx)で特定される会員について、保有ポイント(50ポイント)、提供サービス(なし)、および利用履歴の情報を有し、会員ID(A014xx)で特定される会員について、保有ポイント(1000ポイント)、提供サービス(キャンペーン1)、および利用履歴の情報を有する。会員認証用IDは利用者が自ら指定したID(例えば、利用者の氏名またはメールアドレス等)であってよい。
【0076】
また、会員ID記憶部210は、会員IDおよび会員認証用IDとは別に、会員システム20内で各会員を識別し、会員システム20が各会員に割り当てた会員コード(図示せず)を別途保持してもよい。会員システム20は、統括装置30から提供された会員IDから会員コードおよび/または会員認証用IDを特定し、各会員にサービスを提供することができる。これにより、会員システム20は、統括装置30に機密性の高い場合がある会員認証用IDおよび会員コードを提供せずに、統括サービスを享受することができる。なお、会員システム20は、会員コードおよび/または会員認証用IDを用いず、会員IDにより各会員を管理することもできる。また、会員システム20は、会員ID記憶部210において各会員認証用IDに対応するパスワードを記憶してもよい。
【0077】
[会員サービスの統括サービスへの登録]
ここで、
図7から
図9を例に、本実施形態の統括システム1により、携帯端末10が未登録の会員サービスを統括サービスに登録する処理を説明する。
【0078】
図7は、本実施形態に係る携帯端末10が会員サービスを登録するための処理フローを示す。統括システム1は、S400からS600の処理を実行することにより、携帯端末10に会員サービスを統括サービスに登録させる。
【0079】
まず、S400において、登録要求処理部120は、携帯端末10の利用者から、当該利用者が加入する会員サービスの統括サービスへの登録要求を受け取る。例えば、登録要求処理部120は、複数の会員サービスのうち利用者が選択した未登録の会員サービスを識別する会員サービスIDを受け取る。
【0080】
次にS410において、登録要求処理部120は、登録要求した利用者に統括装置30で認証を行うための、アプリケーションのパスワードを入力させる。また、更に、登録要求処理部120は、携帯端末10で認証を行うための別のパスワードを利用者に入力させ、当該別のパスワードが正しいか否かのローカル認証を行ってもよい。例えば、登録要求処理部120は、利用者が入力した別のパスワードが端末情報記憶部112に記憶されたアプリケーションのパスワードと一致するか判断し、一致した場合に次の処理を進め、一致しない場合に再度パスワードを入力させるか、または処理を終了してよい。
【0081】
次にS420において、登録要求処理部120は、指定された未登録の会員サービスを統括サービスに登録することを要求する登録要求およびS400で入力された統括装置30での認証用のパスワードを統括装置30に送信する。登録要求処理部120は、アプリケーションコードおよび/またはチェックコードを端末情報記憶部112から読み出し、会員サービスID、および、S410で入力されたパスワードとともに統括装置30に送信してよい。
【0082】
次にS430において、統括装置30の統括コード取得部302は、携帯端末10の認証を実行する。例えば、統括コード取得部302は、統括装置30での認証用のパスワードを携帯端末10から取得し、当該パスワードが、携帯端末10の利用者がアプリケーションに対して予め設定したパスワードと一致するか判断することにより携帯端末10の認証を実行してよい。これに加えて/代えて、例えば、統括コード取得部302は、アプリケーションコードを携帯端末10の登録要求処理部120から受け取り、アプリケーションコードにより携帯端末10の認証を行う。一例として、統括装置30は、アプリケーションのダウンロード時に携帯端末10に発行したアプリケーションコードが、統括装置30の統括会員記憶部300に記憶したアプリケーションコードと一致するかを判断することにより、携帯端末10の認証を行ってよい。統括装置30は、アプリケーションコード等に加え、チェックコード等のその他のコードにより携帯端末10を認証してもよい。ここで、統括コード取得部302は、チェックコードを統括会員記憶部300から読み出してよく、またはアプリケーションコードを演算処理することによりチェックコードを生成してもよい。統括コード取得部302は、認証が成功した場合は次の処理に進み、一致しない場合にはパスワードの再入力を携帯端末10に要求するか、または、処理を終了してよい。
【0083】
ここで、統括コード取得部302は、統括会員記憶部300を照会して、アプリケーションコード等から携帯端末10の利用者である統括会員の統括会員IDを特定する。統括コード取得部302は、認証が成功した場合は処理を次に進め、認証が失敗した場合は認証失敗のメッセージを携帯端末10に送信して処理を終了してよい。
【0084】
次にS440において、統括装置30の統括コード取得部302は、認証ができた携帯端末10に統括コードの送信を要求するメッセージを送信する。例えば、統括コード取得部302は、携帯端末10の統括コード記憶部110を構成するICチップを読み出すためのコマンドデータURLおよびトランザクションIDを、統括システム1外にあってよい当該ICチップの記憶領域を管理する統括システム1外の管理サーバーから取得し、当該トランザクションID及びコマンドデータURLを含むメッセージを携帯端末10に送信してよい。
【0085】
次にS450において、登録要求処理部120は、統括装置30からメッセージを受信したことに応じて、統括コード記憶部110から統括コードを読み出し、当該統括コードを統括装置30に送信する。例えば、登録要求処理部120は、ウェブプラグイン等を介して、統括システム1外の管理サーバーに、統括装置30から受け取ったトランザクションIDを送信する。管理サーバーはトランザクションIDがS440で統括装置30に供給したトランザクションIDと一致するか検証し、検証結果を含む処理終了データを携帯端末10の登録要求処理部120に供給する。登録要求処理部120は、処理終了データに基づき、暗号認証等を利用して統括コードを統括コード記憶部110から読み出す。
【0086】
例えば、トランザクションIDが一致したことを示す処理終了データを用いることにより、登録要求処理部120は、ウェブプラグインを介して、統括コード記憶部110を構成するICチップにアクセスして統括コードを読み出すことができる。一方で、トランザクションIDが一致しないことを処理終了データが示す場合、登録要求処理部120は、統括コードを読み出すことができない。
【0087】
次にS460において、統括装置30の統括コード取得部302は、携帯端末10から統括会員の統括コードを受け取り、受信した統括コードがS430で照合した統括会員IDから導出される統括コードと一致するか否かの認証を行う。統括コード取得部302は、認証が成功した場合は追跡コード送信部310に処理を進めさせ、認証が失敗した場合は認証失敗のメッセージを携帯端末10に送信して処理を終了してよい。
【0088】
次にS470において、追跡コード送信部310は、会員サービスを統括サービスに登録する登録処理のフローを追跡するための追跡コードを、統括サービスを利用する携帯端末10へと送信する。追跡コード送信部310は、携帯端末10の利用者である統括会員に対応付けて、会員サービスの統括サービスへの登録処理毎に異なる追跡コードを発行して携帯端末10に送信してよい。追跡コード送信部310は、S490で用いられてよい認証用URLを追跡コードとあわせて携帯端末10に送信してよい。
【0089】
次にS480において、携帯端末10の追跡コード受信部130は、統括装置30が発行した追跡コードを受信する。追跡コード受信部130は、さらに認証用URLを受信してもよい。追跡コード受信部130は、受信した追跡コード等をアクセス処理部140に供給する。
【0090】
次にS490において、携帯端末10のアクセス処理部140は、会員システム20にアクセスして、会員ID照会部230から会員サービスの認証画面を取得して、携帯端末10の表示装置に認証画面を表示させる。アクセス処理部140は、会員システム20から受信した認証用URLを利用して会員システム20にアクセスしてよい。アクセス処理部140は、認証画面を介して、利用者から会員システム20の会員認証用IDおよび会員サービスのパスワード等を取得する。アクセス処理部140は、会員認証用ID、会員サービスのパスワード、および追跡コードを会員システム20に送信してよい。
【0091】
次にS500において、会員ID照会部230は、会員システム20の携帯端末10のアクセス処理部140からのアクセスを受けて、携帯端末10の会員を認証する。例えば、会員ID照会部230は、会員認証用IDを会員ID記憶部210に照会して、携帯端末10から受け取った会員サービスのパスワードが正しいか認証を行う。会員ID照会部230は、認証が成功した場合は処理を進め、認証が失敗した場合は認証失敗のメッセージを携帯端末10に送信して処理を終了してよい。
【0092】
次にS510において、会員ID照会部230は、認証が成功したことに応じて、会員認証用IDに基づき、アクセスをした携帯端末10の利用者の会員IDを会員ID記憶部210から取得する。会員ID照会部230は、追跡コードおよび読み出した会員IDを会員ID送信部240に供給する。
【0093】
次にS520において、会員ID送信部240は、追跡コードおよび会員IDを携帯端末10に送信する。
【0094】
次にS530において、携帯端末10の会員ID受信部150は、会員ID送信部240から、会員サービスにおいて携帯端末10の利用者を特定する会員ID、および、追跡コードを受信する。会員ID受信部150は、受信した会員IDおよび追跡コードを会員ID送信部160に供給する。
【0095】
次にS540において、会員ID送信部160は、会員ID受信部150が受信した会員IDおよび追跡コードを統括装置30へと送信する。
【0096】
次にS550において、統括装置30の会員ID受信部320は、携帯端末10の会員ID送信部160から会員IDおよび追跡コードを受信する。会員ID受信部320は、受信した会員IDおよび追跡コードを登録処理部330に送信する。
【0097】
次にS560において、登録処理部330は、統括サービスを利用する統括会員のうち、追跡コードに対応付けられた統括会員の統括会員IDに、会員ID受信部320から受け取った会員システム20の会員IDを対応付ける。例えば、登録処理部330は、会員ID受信部320の受信した追跡コードがS470で追跡コード送信部310の送信した追跡コードと一致した場合、統括会員記憶部300における当該統括会員のレコードを更新して、追跡コードに対応付けられた統括会員の統括会員IDに会員システム20の会員IDを対応付けてよい。これにより、統括装置30は、S400で登録要求のあった会員サービスを統括サービスに登録する。さらに登録処理部330は、登録完了の通知を登録通知部340に供給する。
【0098】
次にS570において、登録通知部340は、追跡コードを含む登録通知を統括サービスに登録した会員システム20に対して送信する。
【0099】
次にS580において、会員システム20の会員ID送信部240は、統括装置30から会員IDの統括サービスへの登録完了の通知を受信し、統括装置30に確認応答を送信する。
【0100】
次にS590において、統括装置30の登録通知部340は、会員システム20からの確認応答を受信したことに応じて、携帯端末10に登録完了の通知を送信する。
【0101】
次にS600において、携帯端末10の登録要求処理部120は、登録完了の通知を統括装置30から受け取る。登録要求処理部120は、当該通知を受け取ったことに応じて、携帯端末10の表示装置により登録が完了したことを表示してよい。また、登録要求処理部120は、端末情報記憶部112に、登録を要求した会員サービスの登録が完了した情報を書き込んでよい。
【0102】
図8は、携帯端末10の未登録サービス一覧表示画面の一例を示す。例えば、
図3に示す表示画面において、利用者が「未登録カード一覧」を選択したこと(一例として画面上の「未登録カード一覧」をタップ)に応じて、携帯端末10の会員情報処理部170は、
図8に示す未登録カード一覧表示画面を表示してよい。会員情報処理部170は、登録カード一覧表示画面として、複数の会員サービスのうち統括サービスに統括されていない未登録の会員サービスの一覧を表示する。
【0103】
図8では、「XXショップ」、「YYショップ」、「ZZショップ」が未登録の会員サービスとして表示されている。会員情報処理部170は、未登録の会員サービスの詳細(例えば、「XXショップ」について「購入100円につき1ポイント貯まること」)等を更に表示させてよい。
【0104】
図9は、携帯端末10の会員サービス追加画面の一例を示す。例えば、
図8に示す未登録サービス一覧表示画面において、利用者が「YYショップ」を選択したこと(一例として画面上の「YYショップ」の領域をタップ)に応じて、携帯端末10の会員情報処理部170は、
図9に示す会員サービス追加画面を表示してよい。
【0105】
会員情報処理部170は、会員サービス追加画面において、追加登録の候補となる会員サービスの情報を表示してよい。例えば、
図9においては、会員情報処理部170は、「YYショップ」の提供する会員サービス「来店1回につき1ポイント貯まること」、および、登録した際の登録特典1および登録特典2の情報を表示してよい。
【0106】
会員情報処理部170は、会員サービス追加画面において、会員サービスを統括サービスに登録するためのボタン(例えば、
図9の「カードを追加する」ボタン)および会員サービスの詳細情報の表示するためのボタン(例えば、
図9の「詳細を見る」ボタン)を表示してよい。例えば、
図9の「カードを追加する」ボタンが押されたことに応じて、会員情報処理部170は、
図7に示すS400の処理を開始してよい。
【0107】
[会員システム20による会員IDの取得]
ここで、
図10を例に、本実施形態の統括システム1により、店頭において、会員システム20が携帯端末10から会員IDを取得する処理を説明する。
【0108】
図10は、会員システム20が会員IDを取得するための処理フローを示す。統括システム1は、S910からS1020の処理を実行することにより、会員システム20に会員IDを取得させ、会員サービスを提供させる。
【0109】
まず、S910において、会員システム20の統括コード取得部250は、携帯端末10の利用者である統括会員の統括コードの要求を携帯端末10に送信する。例えば、統括コード取得部250に含まれる店舗端末252に接続されたICカードリーダ・ライタは、店舗を訪れた利用者の携帯端末10の統括コード記憶部110として機能するICチップに対して、統括コードの要求を送信する。
【0110】
次に、S920において、携帯端末10の統括コード送信部180は、会員システム20の店舗端末252から統括コードの要求を受信したことに応じて、統括コード記憶部110から統括コードを読み出す。
【0111】
次に、S930において、統括コード送信部180は、読み出した統括コードを会員システム20の店舗端末252のICカードリーダ・ライタに送信する。
【0112】
次に、S940において、統括コード取得部250は、店舗端末252のICカードリーダ・ライタにより携帯端末10の統括コードを受信する。統括コード取得部250は、取得した統括コードを統括コード送信部260に供給する。
【0113】
次に、S950において、統括コード送信部260は、取得した統括コードおよび自身の属する会員システム20が提供する会員サービスを識別する会員サービスIDを統括装置30へと送信する。
【0114】
次に、S960において、統括装置30の統括コード受信部360は、会員システム20から統括コードおよび会員サービスIDを受信する。統括コード受信部360は、受信した統括コードおよび会員サービスIDを会員ID取得部370に供給する。
【0115】
次に、S970において、会員ID取得部370は、統括会員記憶部300を照会して、受信した統括コードに対応付けられた、会員サービスIDに係る会員サービスの会員IDを取得する。会員ID取得部370は、取得した会員IDを会員ID提供部380に供給する。
【0116】
次に、S980において、会員ID提供部380は、会員ID提供部380から提供された会員IDを、会員システム20に送信する。なお、統括装置30がメンテナンス中の場合、会員ID提供部380は、会員IDを提供できないことを会員システム20に通知してもよい。また、携帯端末10の利用者が会員サービスを統括サービスに未登録である等の理由により、会員ID取得部370が会員IDを取得できなかった場合、会員ID提供部380は、会員IDが取得できなかったことを会員システム20に通知してもよい。
【0117】
次に、S990において、会員システム20の会員ID受信部270は、統括装置30から当該会員システム20に係る会員サービスの会員IDを受信する。会員ID受信部270は、受信した会員IDを会員サービス提供部290に供給する。
【0118】
次に、S1000において、会員サービス提供部290は、会員ID記憶部210を照会して、会員サービスにおける会員IDに係る会員に対して、予め定められた会員サービスを提供する。例えば、会員サービス提供部290は、受信した会員サービスの会員IDにより識別される会員に対し、ポイントの付与または利用、電子マネーの付与、キャッシュバック、クーポンの発行、および景品の授与の少なくとも1つの提供処理を行う。
【0119】
また、会員サービス提供部290は、会員サービスの会員IDにより識別される会員に対し、会員サービスによる決済処理(例えば、クレジットカード決済または電子マネー決済)を行ってもよい。この場合、S910〜S960の処理は、店舗端末252が利用者の商品購入等の決済処理を行う際に実行してよい。
【0120】
例えば、統括コード受信部360は、会員システム20内の店舗端末252が、決済処理のために統括会員の携帯端末10に記録された一の統括コードを読み取ったことに応じて、一の統括コードを受信することにより、S910〜S960の一連の処理を実行してよい。会員サービス提供部290は、決済処理とその他の会員サービスの提供(ポイントの付与または利用)とを並行して実行してよい。
【0121】
次に、S1010において、会員サービス提供部290は、会員サービスの提供結果を携帯端末10に送信する。会員サービス提供部290は、会員ID記憶部210を照会して、会員サービスを提供する会員の現在の会員情報を取得して、これを当該会員の携帯端末10に送信してもよい。
【0122】
次に、S1020において、携帯端末10の会員情報処理部170は、会員サービスの提供結果の情報を受信して、表示装置に表示する。
【0123】
このように、会員システム20は、携帯端末10から取得した統括コードを統括装置30に照会することにより、自身が提供する会員サービスで使用可能な会員IDを取得し、携帯端末10の利用者に会員サービスを提供することができる。なお、店舗端末252が携帯端末10から会員サービス固有の会員コードを読み取ることができる場合、店舗端末252が携帯端末10に記録された会員サービス固有の会員コードを読み取ったことに応じて、会員サービス提供部290が、当該会員コードに対応する会員に対して会員サービスを提供してもよい。
【0124】
図11は、本実施形態の携帯端末10の会員サービス提供結果画面の一例を示す。例えば、携帯端末10の利用者である会員が会員サービス「AAスポーツ」の店舗で商品購入する場合、「AAスポーツ」を提供する会員システム20は、
図10の処理を実行することにより、携帯端末10の利用者に会員サービス(ポイント・スタンプの付与・消費、および/または、決済の実行等)を提供してよい。
図11の例においては、会員サービス提供部290が、利用者が用具を購入したことに応じて10ポイントが付与されたことを示す。
【0125】
このように、本実施形態の統括システム1によると、統括装置30が統括IDと複数の会員サービスに係る会員IDとを対応付けたデータを有するので、会員システム20が店舗端末252を介して取得した統括IDを統括装置30に提供することにより、自身の会員システム20でも用いられる会員IDを取得することができる。これにより、携帯端末10は、いずれの会員サービスに係る店舗等においても統括IDを提供することにより、対応する会員サービスを享受することができる。
【0126】
図12は、本実施形態に係るコンピュータ1900の構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、携帯端末10、会員システム20、統括装置30、またはこれらの一部の要素としてそれぞれ機能する。
【0127】
本実施形態に係るコンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びDVDドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フラッシュメモリ・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部を備える。
【0128】
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0129】
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信インターフェイスは、通信を行うハードウェアとして機能する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ2060は、DVD2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
【0130】
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フラッシュメモリ・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ1900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フラッシュメモリ・ドライブ2050は、フラッシュメモリ2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フラッシュメモリ・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続するとともに、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
【0131】
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フラッシュメモリ2090、DVD2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
【0132】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を携帯端末10の少なくとも一部として機能させるプログラムは、登録要求処理モジュール、追跡コード受信モジュール、アクセス処理モジュール、会員ID受信モジュール、会員ID送信モジュール、会員情報処理モジュール、および、統括コード送信モジュールのうち少なくとも1つを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、登録要求処理部120、追跡コード受信部130、アクセス処理部140、会員ID受信部150、会員ID送信部160、会員情報処理部170、および、統括コード送信部180としてそれぞれ機能させてよい。
【0133】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるCPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、登録要求処理部120、追跡コード受信部130、アクセス処理部140、会員ID受信部150、会員ID送信部160、会員情報処理部170、および、統括コード送信部180として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の携帯端末10が構築される。
【0134】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を会員システム20の少なくとも一部として機能させるプログラムは、会員ID照会モジュール、会員ID送信モジュール、会員情報処理モジュール、統括コード取得モジュール、統括コード送信モジュール、会員ID受信モジュール、会員サービス提供モジュールのうち少なくとも1つを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、会員ID照会部230、会員ID送信部240、会員情報処理部242、統括コード取得部250、統括コード送信部260、会員ID受信部270、会員サービス提供部290としてそれぞれ機能させてよい。
【0135】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるCPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、会員ID照会モジュール、会員ID送信モジュール、会員情報処理モジュール、統括コード取得モジュール、統括コード送信モジュール、会員ID受信モジュール、会員サービス提供モジュールとして機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の会員システム20が構築される。
【0136】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を統括装置30の少なくとも一部として機能させるプログラムは、統括コード取得部302、追跡コード送信部310、会員ID受信部320、登録処理部330、登録通知部340、登録情報処理部350、統括コード受信部360、会員ID取得部370、および、会員ID提供部380のうち少なくとも1つを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、統括コード取得部302、追跡コード送信部310、会員ID受信部320、登録処理部330、登録通知部340、登録情報処理部350、統括コード受信部360、会員ID取得部370、および、会員ID提供部380としてそれぞれ機能させてよい。
【0137】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるCPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、統括コード取得部302、追跡コード送信部310、会員ID受信部320、登録処理部330、登録通知部340、登録情報処理部350、統括コード受信部360、会員ID取得部370、および、会員ID提供部380として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の統括装置30が構築される。
【0138】
一例として、コンピュータ1900と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フラッシュメモリ2090、又はDVD2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
【0139】
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060(DVD2095)、フラッシュメモリ・ドライブ2050(フラッシュメモリ2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020及び外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。
【0140】
例えば、端末情報記憶部112、会員ID記憶部210、および統括会員記憶部300は、それぞれ携帯端末10の要素、会員システム20の要素、および統括装置30の要素から受け取った及び/又はこれらへ提供するデータを適宜記憶してよい。携帯端末10、会員システム20、および統括装置30は、端末情報記憶部112、会員ID記憶部210、および統括会員記憶部300以外に、適宜本実施形態の処理前、処理中、処理後のデータを記憶する記憶装置を備えてよい。
【0141】
本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
【0142】
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすか否かを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
【0143】
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
【0144】
また、実施形態の説明において複数の要素が列挙された場合には、列挙された要素以外の要素を用いてもよい。例えば、「Xは、A、B及びCを用いてYを実行する」と記載される場合、Xは、A、B及びCに加え、Dを用いてYを実行してもよい。
【0145】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0146】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。