【解決手段】商品またはサービスの購入に利用可能な携帯端末であって、第1の電子マネーまたはポイントと、第1の電子マネーまたはポイントに交換可能な第2の電子マネーまたはポイントとを示す交換画面を表示する処理を行う表示処理部と、第2の電子マネーまたはポイントを第1の電子マネーまたはポイントに交換する交換指示を入力する指示入力部と、交換指示を入力したことに応じて、第2の電子マネーまたはポイントを第1の電子マネーまたはポイントに交換する交換要求をサーバ装置へと送信する要求送信部と、を備える携帯端末、当該携帯端末を用いた方法、当該携帯端末に用いるプログラムを提供する。
前記表示処理部は、決済に用いる前記第1の電子マネーまたはポイントと、前記第2の電子マネーまたはポイントとを前記交換画面に表示する処理を行う請求項1または2に記載の携帯端末。
前記表示処理部は、前記第2の電子マネーまたはポイントを、当該携帯端末を携帯するユーザが来店した店舗に対応付けられた前記第1の電子マネーまたはポイントに交換するための前記交換画面を表示する処理を行う請求項1から4のいずれか一項に記載の携帯端末。
複数の前記第2の電子マネーまたはポイントのうち、前記第1の電子マネーまたはポイントに交換する場合の交換比率が基準比率以上となる少なくとも1つの第2の電子マネーまたはポイントを選択する選択部を更に備え、
前記表示処理部は、前記第1の電子マネーまたはポイントと、前記選択部が選択した前記少なくとも1つの第2の電子マネーまたはポイントとを示す前記交換画面を表示する請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯端末。
前記要求送信部は、予め指定された第3の電子マネーまたはポイントの残高の少なくとも一部を前記第1の電子マネーまたはポイントに交換する交換要求を、当該携帯端末を携帯するユーザからの個別の交換指示なしにサーバ装置へと送信する請求項1から6のいずれか一項に記載の携帯端末。
店舗または店舗グループ毎に発行され、商品またはサービスの購入金額または購入回数が基準金額または基準回数に達したことに応じて特典を付与するためのスタンプカードの情報を取得するスタンプカード取得部を更に備え、
前記表示処理部は、前記携帯端末を携帯するユーザが来店した店舗で利用可能なスタンプカードを表示する処理を行う請求項1から8のいずれか一項に記載の携帯端末。
前記削除部は、スタンプカードの利用頻度、利用金額、利用回数、および利用期限の少なくとも1つに関する前記削除条件に基づいて、スタンプカードの登録を削除する請求項10に記載の携帯端末。
クレジットカード、電子マネー、およびポイントの少なくとも1つの決済手段に関する決済手段情報が記憶された、外部から非接触通信により読み出し可能な記憶領域を備える請求項1から16のいずれか一項に記載の携帯端末。
前記表示処理部は、複数の決済手段情報のうち、予め指定された決済手段の決済手段情報に対応するアイコンを、他の決済手段情報に対応するアイコンよりも優先して表示する処理を行う請求項19または20に記載の携帯端末。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0009】
図1は、本実施形態に係る統括システム1を示す。統括システム1は、ネットワーク2を介して互いに接続された複数の携帯端末10、複数の会員システム20、およびサーバ装置30を備え、これらが互いに連携して、携帯端末10を操作する利用者に対して複数の会員サービスを統括する統括サービスを提供する。これにより、統括システム1は、携帯端末10の利用者に統括サービスに会員サービスを登録させ、統括サービスを利用させる。
【0010】
ここで、会員サービスは、会員である利用者の買い物等の際に提供されるサービスであってよく、通常店頭でカードを提示することにより提供されるサービスであってよい。一例として、会員サービスは、スタンプカードサービス、メンバーズカードサービス、ポイントカードサービス、電子マネー、およびクレジットカード等のサービスであってよい。
【0011】
[携帯端末10の説明]
複数の携帯端末10のそれぞれは、インターネット等のネットワーク2を介して会員システム20およびサーバ装置30に接続され、複数の会員サービスおよび複数の会員サービスを統括する統括サービスを利用する。携帯端末10の各利用者は、1以上の会員サービス(例えば、ポイントカードサービス等)に予め「会員」として利用登録し、利用登録済みの会員サービスの会員IDが各利用者に発行されている。また、携帯端末10の各利用者は、予め統括サービスに「統括会員」として利用登録して、1以上の利用登録済みの会員サービスの少なくとも一部を統括サービスに登録しており、統括サービスの統括会員IDが各利用者に発行されている。
【0012】
以下、1つの携帯端末10を説明する。携帯端末10は、記憶部100、表示処理部120、選択部121、指示入力部122、検知部123、位置情報取得部124、要求送信部127、スタンプカード取得部130、登録処理部134、削除部135、情報受信部140、決済処理部150、履歴取得部152、チケット情報書込部155、会員情報処理部170、および統括コード送信部180を有する。
【0013】
記憶部100は、携帯端末10の各種機能を実現するためのプログラムおよびデータを記憶する。記憶部100は、端末情報記憶領域112と、記憶領域110とを有する。
【0014】
端末情報記憶領域112は、携帯端末10の処理に必要な情報を記憶する。端末情報記憶領域112は、ハードディスク、ソリッドステートドライブまたはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってよい。例えば、端末情報記憶領域112は、携帯端末10にダウンロードされた統括サービスを利用するための統括アプリケーションおよび/または当該統括アプリケーションのダウンロードごとに割り当てられるアプリケーションコードを記憶する。なお、アプリケーションコードは、携帯端末10が統括アプリケーションをダウンロードおよびインストールする際にサーバ装置30等から割り当てられてよい。
【0015】
また、端末情報記憶領域112は、統括アプリケーションに対して利用者が設定したパスワード、および、会員サービスに登録した会員に対して割り当てられたチェックコード等を更に記憶してもよい。チェックコードは、統括会員IDに演算処理をする等により不可逆的に生成可能なデータであってよい。端末情報記憶領域112は、各会員サービスの統括サービスへの登録状況、および、利用者の各会員サービスの利用状況を含む会員情報を更に記憶してもよい。
【0016】
記憶領域110は、外部から非接触通信により読み出し可能な領域であり、少なくとも1つの決済手段に関する決済手段情報を記憶する。ここで、決済手段とは、会員システム20が提供する会員サービスによって利用可能とされている電子マネー、ポイントおよびクレジットカード等であり、例えば、Aマネー、Bマネー、CポイントおよびZZクレジットカード等である。決済手段情報とは、決済手段の種類と、当該決済手段の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する会員ID等とを対応付けた情報である。決済手段情報には、決済手段の残高の情報が含まれてもよい。会員IDは、会員システム20の各々が各利用者を識別するために利用するIDであり、会員認証用IDと異なるものでも同一のものでもよい。
【0017】
また、記憶領域110は、複数の会員サービスを統括するために統括会員コードを記憶する。統括会員コードは、サーバ装置30において統括会員IDの認証に用いられる。
【0018】
なお、記憶領域110は、会員システム20によって電子的に管理されるスタンプカードに関する情報をさらに記憶してもよい。例えば、記憶領域110は、スタンプカードに対応付けられた利用者の会員IDと、会員サービスを識別する会員サービスIDとをスタンプカードの情報に対応付けて記憶する。ここで、スタンプカードとは、店舗または店舗グループ毎に発行され、商品またはサービス(「商品等」とも称する)の購入金額または購入回数が基準金額または基準回数に達したことに応じて割引などの特典を付与するためのカードである。
【0019】
以上の記憶領域110は、携帯端末10のセキュアな記憶領域であってよい。例えば、記憶領域110は、携帯端末10が搭載するメモリの暗号化された記憶領域、または、非接触通信機能を搭載したICチップ(一例として、FeliCa(登録商標)チップおよびNFCチップ等)の不揮発性メモリであってよい。ここで、ICチップの記憶領域へのアクセスは統括システム1の外部にあってよい管理サーバーに管理されてよい。また、記憶領域110へのアクセスは、携帯端末10の認証入力画面に対する入力が正しく認証されたことに応じて許可されてよい。
【0020】
表示処理部120は、携帯端末10の表示装置に種々の情報を表示する。例えば、表示処理部120は、携帯端末10を用いて決済が行われるとき等に、第1の電子マネー(またはポイント)(「電子決済手段」とも称する)と、当該第1の電子決済手段に交換可能な少なくとも1つの第2の電子決済手段とを示す交換画面を表示する処理を行う。
【0021】
第1の電子決済手段は、決済に用いられるものであってよく、表示処理部120は、決済処理において第1の電子決済手段の残高が不足していることに応じて交換画面を表示してよい。但し、第1の電子決済手段は、携帯端末10を携帯するユーザが来店した店舗に対応付けられたものであってもよい。第2の電子決済手段は、選択部121によって選択されたものであってもよいし、利用者に選択されたものであってもよい。
【0022】
また、表示処理部120は、携帯端末10を用いて決済が行われたときに、当該決済の履歴に基づいて、商品等をレコメンドするレコメンド画面を表示する。例えば、表示処理部120は、利用者が決済を行ったときに、当該決済に使用した決済手段での履歴に基づいた商品等をレコメンド画面に含めてもよいし、利用者が店舗に入ったときに、当該店舗に対応する会員サービスでの決済の履歴に基づいた商品等をレコメンド画面に含めてもよい。表示処理部120は、決済の履歴自体をさらに表示してもよい。また、表示処理部120は、上述の交換画面内にレコメンド画面を含めてもよい。レコメンドされる商品等は、履歴取得部152から提供されてよい。
【0023】
また、表示処理部120は、携帯端末10を携帯するユーザが店舗に来店したとき等に、当該店舗で利用可能なスタンプカードの情報を表示する。但し、表示処理部120は、携帯端末10の位置から基準範囲内の店舗で利用可能なスタンプカードを表示してもよい。表示処理部120は、スタンプカードの情報をサーバ装置30から取得してよい。
【0024】
また、表示処理部120は、携帯端末10を振る操作が行われたとき等に、情報受信部140により受信された情報を表示する。例えば、詳細は後述するが、情報受信部140によれば、携帯端末10の位置に対応付けられた情報が受信され、表示処理部120は、情報受信部140が情報を受信するごとに、その情報を表示する。
【0025】
また、表示処理部120は、携帯端末10を用いて決済が行われるときに、認証入力画面を表示する。認証入力画面は、決済手段を使用するための認証を入力する画面であり、例えば、携帯端末10のロック画面でもよい。
【0026】
また、表示処理部120は、携帯端末10を用いて決済が行われるときに、記憶領域110に記憶された決済手段情報の何れかを使用対象として利用者に選択させるべく、各決済手段情報に対応付けられたアイコンを表示する。
【0027】
選択部121は、表示処理部120に第1の電子決済手段と、第2の電子決済手段との交換画面が表示されるときに、記憶領域110に決済手段情報が記憶された複数の電子決済手段の何れかを第2の電子決済手段、つまり第1の電子決済手段への交換元として選択する。また、選択部121は、選択結果を表示処理部120に提供する。
【0028】
指示入力部122は、タッチスクリーン、キーボードおよびボタン等に対する利用者の操作に応じて種々の指示を入力する。例えば、指示入力部122は、決済手段情報に対応付けられたアイコンが表示画面に表示されたときに、利用者の操作に応じて何れかのアイコンを選択し、選択結果を決済処理部150に送信する。また、指示入力部122は、表示処理部120に第1の電子決済手段と、第2の電子決済手段との交換画面が表示されたとき等に、利用者の操作に応じて少なくとも1つの第2の電子決済手段を第1の電子決済手段に交換する交換指示を入力し、要求送信部127に提供する。また、指示入力部122は、表示処理部120がスタンプカードの情報を表示したときに、利用者の操作に応じて当該スタンプカードを携帯端末10で利用できるように登録する登録指示を入力し、登録処理部134に提供する。また、指示入力部122は、利用者の操作に応じて、登録済みのスタンプカードを使用する使用指示、登録済みのスタンプカードを整理する整理指示、および、削除対象のスタンプカードを選択するための選択指示などを入力し、決済処理部150および削除部135などに提供する。また、指示入力部122は、表示処理部120に認証入力画面が表示されたときに、当該認証入力画面に対する入力を受け取り、要求送信部127に提供する。
【0029】
検知部123は、携帯端末10が振られたことを検知する。例えば、検知部123は、加速度センサを有する。検知部123は、携帯端末10が振られたことを検知した信号を位置情報取得部124に送信してよい。
【0030】
位置情報取得部124は、携帯端末10の位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部124は、GPS(Global PoSitioning SyStem)受信機を有してよい。位置情報取得部124は、取得した位置情報を要求送信部127に提供してよい。
【0031】
要求送信部127は、指示入力部122によって第2の電子決済手段と第1の電子決済手段との交換指示が入力されたことに応じて、第2の電子決済手段を第1の電子決済手段に交換する交換要求をサーバ装置30へと送信する。また、要求送信部127は、予め指定された第3の電子決済手段の残高の少なくとも一部を第1の電子決済手段に交換する交換要求を、当該携帯端末10を携帯するユーザからの個別の交換指示なしにサーバ装置30へと送信する。
【0032】
また、要求送信部127は、携帯端末10の利用者が店舗に来店したときに、各会員システム20の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する電子決済手段の残高の情報を要求する情報取得要求をサーバ装置30に送信する。
【0033】
また、要求送信部127は、携帯端末10が振られたときに、携帯端末10の位置に対応付けられた情報を要求する情報取得要求をサーバ装置30に送信する。情報取得要求には携帯端末10の位置情報が含まれ、この位置情報は位置情報取得部124によって取得される。また、要求送信部127は、サーバ装置30に対して携帯端末10の認証を要求するメッセージを送信する。
【0034】
スタンプカード取得部130は、携帯端末10を携帯するユーザが店舗に来店したとき等に、スタンプカードの情報を取得する。例えば、スタンプカード取得部130は、スタンプカードの情報を、サーバ装置30を介して会員システム20から取得してよい。また、スタンプカード取得部130は、取得した情報を登録処理部134に提供してよい。
【0035】
登録処理部134は、指示入力部122によりスタンプカードの登録指示が入力されたときに、登録指示を受けたスタンプカードを登録する処理を行う。例えば、登録処理部134は、スタンプカード取得部130から提供された情報を記憶領域110に記憶させてよい。これにより、使用可能なカードとしてスタンプカードが携帯端末10に登録される。
【0036】
削除部135は、端末情報記憶領域112に予め定められた削除条件に基づいて、携帯端末10におけるスタンプカードの登録を削除する。例えば、削除部135は、記憶領域110に記憶されたスタンプカードの情報を削除することにより、登録を削除してよい。また、削除条件は、スタンプカードの利用頻度、利用金額、利用回数、および利用期限の少なくとも1つに関するものであってよい。
【0037】
情報受信部140は、要求送信部127からの情報取得要求に対してサーバ装置30から送信される、携帯端末10の位置に対応付けられた情報を受信する。この受信情報には、携帯端末10が位置する地域の店舗で利用可能なクーポンなどの特典情報が含まれてよい。情報受信部140は、受信した情報を表示処理部120に提供して表示させる。
【0038】
決済処理部150は、携帯端末10を用いて決済が行われるときに、会員システム20が営業する店舗に設置された決済装置252と非接触通信して何れかの決済手段情報による決済を行う。例えば、決済処理部150は、決済手段情報に対応付けられたアイコンが表示画面に表示されて、指示入力部122により選択されたことに応じて、選択された決済手段情報、例えば第1の電子決済手段を用いた決済を行う。また、携帯端末10にスタンプカードの情報が登録されている場合には、決済処理部150は、スタンプカードを用いた決済を行ってもよい。
【0039】
また、決済処理部150は、決済装置252に決済手段の認証を行わせるべく、決済手段情報に応じたバーコードを携帯端末10の表示画面に表示させる処理を行う。決済手段情報に応じたバーコードとは、例えば、決済手段情報(決済手段の種類と、当該決済手段の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する会員ID等とを対応付けた情報)から生成されるバーコードであってよい。
【0040】
履歴取得部152は、携帯端末10を用いて決済が行われたとき等に、ユーザによる決済の履歴を取得する。例えば、履歴取得部152は、記憶領域110から履歴を取得してもよいし、会員システム20から履歴を取得してもよい。また、サーバ装置30に各会員システム20での決済の履歴が保存される場合には、履歴取得部152は、サーバ装置30から履歴を取得してもよい。履歴取得部152は、取得した履歴に基づいて、携帯端末10の利用者にレコメンドすべき商品等をネットワーク2で検索し、表示処理部120に提供してよい。また、履歴取得部152は、携帯端末10の利用者にレコメンドすべき商品等をサーバ装置30から受信して、表示処理部120に提供してもよい。
【0041】
チケット情報書込部155は、携帯端末10を用いた決済によってチケットが購入されたときに、当該チケットのチケット情報を受信して記憶領域110に書き込む。例えば、チケット情報書込部155は、購入に使用した決済手段情報を合わせて記憶領域110に書き込んでよい。また、チケット情報書込部155は、チケット情報を購入先の会員システム20から取得してよい。チケット情報書込部155により記憶領域110に書き込まれたチケット情報は、例えばライブ会場などに設置された装置によって携帯端末10から読み出されて、入場制限の解除に使用されてよい。
【0042】
会員情報処理部170は、統括サービスの利用時に、携帯端末10の利用者について、複数の会員サービスの会員情報(例えば、ポイント残高、提供サービス、および利用履歴等)および統括サービスの利用状況に関する情報を取得して、携帯端末10の表示装置に表示する。
【0043】
統括コード送信部180は、統括サービスの利用時に、登録済みの会員サービスを提供する会員システム20に統括会員コードを送信する。例えば、統括コード送信部180は、会員システム20が営業する店舗等で、記憶領域110から統括会員コードを読み出し、読み出した統括会員コードを、無線通信により会員システム20のICカードリーダ・ライタに送信する。統括コード送信部180は、記憶領域110と一体となってICチップに実装されていてよい。
【0044】
[会員システム20の説明]
複数の会員システム20のそれぞれは、ネットワーク2を介して携帯端末10およびサーバ装置30に接続されて、携帯端末10およびサーバ装置30と連携してそれぞれの会員サービスを携帯端末10の利用者に提供する。以下、店舗等で利用対象となる1つの会員システム20の構成を説明する。会員システム20は、会員ID記憶部210、会員情報処理部242、統括コード取得部250、統括コード送信部260、会員ID受信部270、会員サービス提供部280、および装置290を有する。
【0045】
会員ID記憶部210は、会員システム20が提供する会員サービスを利用する利用者の会員IDを記憶する。会員ID記憶部210は、会員システム20内の他の要素から独立したデータベースサーバにより実現されてよい。会員ID記憶部210は、会員IDと共に、会員を識別する他の情報(例えば、会員認証用IDおよび会員コード)、および、各会員について会員サービスに関連する会員情報(例えば、電子マネーまたはポイントの残高、スタンプカードのスタンプ数および利用可能な特典、提供サービス、および利用履歴等)を記憶してよい。また、会員ID記憶部210は、会員システム20が営業する各店舗を識別する情報と、当該店舗において会員が利用可能な特典の情報とを対応付けて記憶してよい。
【0046】
会員情報処理部242は、サーバ装置30から問い合わせがあった会員の会員情報を会員ID記憶部210から読み出し、読み出した結果をサーバ装置30に送信する。例えば、会員情報処理部242は、会員サービスにおいて会員が有する電子決済手段の残高についての問い合わせをサーバ装置30から受信した場合に、当該会員の残高を会員ID記憶部210から読み出し、読み出した結果をサーバ装置30に送信する。また、会員情報処理部242は、会員が有する電子決済手段が会員サービス間で交換される場合に、交換の指示内容をサーバ装置30から受信して、交換後の残高を算出する。そして、会員情報処理部242は、交換後の残高を会員ID記憶部210に記憶させるとともに、サーバ装置30に送信する。
【0047】
統括コード取得部250は、統括サービスの利用時に、統括サービスを利用する一の統括会員の一の統括会員コードを取得する。統括コード取得部250は、会員サービスを提供する提供者の店舗の入り口に設置された店舗端末251、および店舗のレジに設置された決済装置252を有してよく、店舗端末251または決済装置252が一の統括会員の携帯端末10に記録された一の統括会員コードを読み取ったことに応じて、一の統括会員コードを取得する。
【0048】
例えば、統括コード取得部250は、店舗端末251または決済装置252のICカードリーダ・ライタにより、統括会員の携帯端末10の統括コード送信部180を介して、記憶領域110に格納された統括会員の一の統括会員コードを取得してよい。統括コード取得部250は、取得した一の統括会員コードを統括コード送信部260に供給してよい。なお、取得した統括会員コードは、統括コード送信部260に供給された後、消去されてもよいし、該当の統括会員が当該会員システム20の会員サービス内で有する会員IDに対応付けられて会員ID記憶部210に記憶されてもよい。
【0049】
また、統括コード取得部250の決済装置252は、携帯端末10を用いて決済が行われるときに、携帯端末10を介して使用される決済手段情報の認証を行う。例えば、決済装置252は、バーコードリーダを有し、決済手段情報から生成されるバーコードを携帯端末10から読み取って認証を行ってよい。
【0050】
統括コード送信部260は、統括サービスの利用時に、取得した一の統括会員コードおよび会員サービスを識別する会員サービスIDをサーバ装置30へと送信する。
【0051】
会員ID受信部270は、統括サービスの利用時に、一の統括会員コードを受け取ったサーバ装置30から、一の統括会員コードに対応付けられた、当該会員システム20が提供する会員サービスの会員IDを受信する。会員ID受信部270は、受信した会員IDを会員サービス提供部280に供給する。
【0052】
会員サービス提供部280は、統括サービスの利用時に、受信した会員サービスの会員IDに基づいて、一の会員を特定し、当該一の会員にポイントの付与等の会員サービスを提供する。また、会員サービス提供部280は、当該会員システム20が営業する店舗において会員が利用可能な特典の情報を会員ID記憶部210から取得して、サーバ装置30に送信する。
【0053】
装置290は、会員サービスを利用するための会員カードを携帯端末10で使用できるようにするものであり、例えば店舗に設置される。例えば、装置290は、店舗端末251または決済装置252と一体的に形成されてよい。この装置290は、会員情報読出部292と、会員情報書込部294とを有する。
【0054】
会員情報読出部292は、会員カードに記録された会員情報を、会員カードから読み出す。例えば、会員カードには会員情報が磁気ストライプとして記憶されており、会員情報読出部292は当該磁気ストライプを読み取ることで、会員情報を取得する。会員情報読出部292は、読み出した会員情報を会員情報書込部294に提供してよい。
【0055】
会員情報書込部294は、会員情報読出部292により読み出された会員情報を、携帯端末10に書き込む。例えば、会員情報書込部294は、ICカードリーダ・ライタを有しており、このICカードリーダ・ライタによって記憶領域110に会員情報を書き込んでよい。
【0056】
会員システム20の各々は、単一のコンピュータ(例えば、サーバコンピュータ)で構成してもよく、複数のコンピュータで構成されてもよい。また、会員システム20の各々に含まれる一の要素(例えば、会員サービス提供部280)は、単一のコンピュータ又は複数のコンピュータにより実装されてよい。
【0057】
[サーバ装置30の説明]
サーバ装置30は、インターネット等のネットワーク2を介して複数の携帯端末10および複数の会員システム20に接続され、複数の会員システムに係る複数の会員IDを統括して管理することで複数の会員サービスを統括する統括サービスを提供する。サーバ装置30は、記憶部300、登録情報処理部350、統括コード受信部360、会員ID取得部370、および会員ID提供部380を有する。
【0058】
記憶部300は、サーバ装置30の各種機能を実現するためのプログラムおよびデータを記憶する。記憶部300は、統括会員記憶領域302と、会員システム記憶領域304とを有する。
【0059】
統括会員記憶領域302は、統括サービスを利用する統括会員に対応付けて、統括会員コードと、当該統括会員が利用する少なくとも1つの会員サービスの会員IDとを記憶する。例えば、統括会員記憶領域302は、各統括会員について、統括会員IDと、統括会員コードと、統括サービスの統括対象となる複数の会員サービスの会員IDと、を対応付けて記憶してよい。また、統括会員記憶領域302は、各統括会員について、統括会員の属性、統括会員が携帯端末10にダウンロードした統括サービスの統括アプリケーションに割り当てられたアプリケーションコードと、統括会員ごとのパスワード、および/またはチェックコードを更に記憶してもよい。
【0060】
会員システム記憶領域304は、会員サービスに対応付けて、当該会員サービスを識別するための会員サービスIDを記憶する。また、会員システム記憶領域304は、会員サービスに対応付けて、当該会員サービスを提供する各店舗の位置情報をさらに記憶してもよい。
【0061】
登録情報処理部350は、携帯端末10に複数の会員サービスおよび統括サービスの利用状況に関する情報を供給する。例えば、登録情報処理部350は、携帯端末10の会員情報処理部170から統括会員コードを取得し、当該統括会員コードに対応する統括会員IDを特定し、統括会員記憶領域302から当該統括会員IDに係る会員の各会員サービスの登録状況および各会員サービスの会員IDを取得する。また、登録情報処理部350は、登録済の1以上の会員サービスについて、対応する1以上の会員システム20の各々の会員情報処理部242に会員IDを送信し、各会員サービスの利用状況を照会し、照会結果を会員情報処理部170に送信する。
【0062】
また、登録情報処理部350は、携帯端末10の位置情報を当該携帯端末10から受信したときに、会員システム記憶領域304を参照することで、携帯端末10の位置に対応する店舗を検出する。そして、登録情報処理部350は、検出した店舗を営業する会員システム20に対し、当該店舗において会員が受けられる特典の情報と、当該店舗において会員が利用可能なスタンプカードの情報等とを要求し、取得した情報を携帯端末10に送信する。
【0063】
また、登録情報処理部350は、各会員システム20に対し、当該会員システム20の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する電子決済手段の残高の情報を要求し、取得した情報を携帯端末10に送信する。また、登録情報処理部350は、会員サービス間での電子決済手段の交換要求を携帯端末10から受信して、交換の要求内容を各会員システム20に送信し、交換による残高の更新を指示する。そして、登録情報処理部350は、交換後の残高を会員システム20から受信して携帯端末10に送信する。
【0064】
統括コード受信部360は、統括サービスの利用時に、統括会員コードを用いた携帯端末10の認証を行う。例えば、統括コード受信部360は、統括サービスを利用する携帯端末10から統括会員コードを受信する。また、統括コード受信部360は、会員サービスを提供する一の会員システム20が一の統括会員の一の携帯端末10から一の統括会員コードを取得したことに応じて、一の会員システム20から当該一の統括会員コードを受信する。一例として、統括コード受信部360は、一の会員システム20内の店舗端末251または決済装置252が、一の統括会員の携帯端末10に記録された一の統括会員コードを読み取ったことに応じて、統括コード送信部260が送信した一の統括会員コードを受信する。
【0065】
また、統括コード受信部360は、統括会員コードを送信する一の会員システム20から、当該会員システム20を識別する会員サービスIDをさらに受信する。統括コード受信部360は、受信した統括会員コードおよび会員サービスIDを会員ID取得部370に供給する。
【0066】
会員ID取得部370は、統括サービスの利用時に、一の統括会員コードに対応付けられた、会員サービスの会員IDを統括会員記憶領域302から取得する。例えば、会員ID取得部370は、一の統括会員に対応付けられた少なくとも1つの会員サービスのうち、統括コード受信部360が統括会員コードと共に受信した会員サービスIDに対応する会員サービスの会員IDを統括会員記憶領域302から取得する。会員ID取得部370は、取得した会員IDを会員ID提供部380に供給する。
【0067】
会員ID提供部380は、統括サービスの利用時に、取得された会員サービスの会員IDを、一の会員システム20に提供する。これにより、会員ID提供部380は、会員システム20の会員サービス提供部280に、利用者に対して会員サービスを提供させる。
【0068】
サーバ装置30は、単一のコンピュータ(例えば、サーバコンピュータ)で構成してもよく、複数のコンピュータで構成されてもよい。また、サーバ装置30に含まれる一の要素(例えば、登録情報処理部350)は、単一のコンピュータ又は複数のコンピュータにより実現されてよい。
【0069】
なお、ネットワーク2は、1又は複数の独立したネットワークであってよい。例えば、携帯端末10、会員システム20、およびサーバ装置30は、互いにインターネットで接続されていてよい。なお、会員システム20とサーバ装置30とは、インターネットに代えて/加えて、専用回線で接続されてもよい。
【0070】
このように本実施形態の統括システム1によると、複数の会員サービスの利用状況を一括して管理することができる統括サービスを、携帯端末10の利用者に提供することができる。
【0071】
また、本実施形態の統括システム1によると、携帯端末10が決済装置252に利用者の統括会員コードを提供することにより、会員システム20が決済装置252に対応する統括会員コードに紐づけられた会員IDを取得することができる。従って、本実施形態によると、サーバ装置30が複数の会員サービスを管理することなく、それぞれの会員IDを会員システム20に引き渡すことにより、複数の会員システム20の各々に携帯端末10に対して会員サービスを提供させることができる。
【0072】
また、第1の電子決済手段と、第1の電子決済手段に交換可能な第2の電子決済手段とを示す交換画面が表示され、第2の電子決済手段を第1の電子決済手段に交換する交換指示が入力されたことに応じて、第2の電子決済手段を第1の電子決済手段に交換する交換要求がサーバ装置30へと送信される。従って、携帯端末10によって会員サービス間でポイントを交換することができるため、会員サービス内でポイントが残高不足になってしまい買い物ができなくなることを防止することができる。
【0073】
[電子決済手段の交換(1)]
ここで、
図2〜
図4を例に、本実施形態の統括システム1に係る統括サービスにより、複数の会員サービス間で電子決済手段同士を交換する第1の処理を説明する。
【0074】
図2および
図3は、本実施形態に係る統括システム1において電子決済手段を交換するための第1の処理フローを示す。統括システム1は、S100からS210の処理を実行することにより、携帯端末10の利用者に電子決済手段の交換サービスを提供する。
【0075】
まず、
図2のS100において、携帯端末10の表示処理部120が、決済手段を使用するための認証を入力する認証入力画面を表示する。例えば、表示処理部120は、携帯端末10の利用者に統括アプリケーションのパスワードを入力させるための認証入力画面を表示してよい。一例として、認証入力画面は、統括アプリケーションのロック解除画面であってよい。
【0076】
次にS105において、指示入力部122は、携帯端末10の利用者から、認証入力画面に対するパスワードの入力を受け取る。入力されたパスワードは要求送信部127に提供される。
【0077】
次にS110において、要求送信部127は、携帯端末10についての情報と、当該携帯端末10の認証を要求するメッセージと、S105で入力されたパスワードとをサーバ装置30に送信する。要求送信部127は、アプリケーションコードおよび/またはチェックコードを端末情報記憶領域112から読み出し、会員サービスID、および、S105で入力されたパスワード等とともにサーバ装置30に送信してよい。
【0078】
次にS115において、サーバ装置30のサーバ装置30の統括コード受信部360は、携帯端末10の認証を行うとともに、携帯端末10に対して統括会員コードの送信を要求するメッセージを送信する。
【0079】
例えば、統括コード受信部360は、パスワードを携帯端末10の要求送信部127から受け取り、当該パスワードにより携帯端末10の認証を行う。また、統括コード受信部360は、アプリケーションコードを携帯端末10の要求送信部127から受け取り、アプリケーションコードにより携帯端末10の認証を行ってもよい。一例として、サーバ装置30は、統括アプリケーションに対して利用者が設定したパスワードと、統括アプリケーションのダウンロード時に携帯端末10に発行したアプリケーションコードとが、サーバ装置30の統括会員記憶領域302に記憶したパスワードおよびアプリケーションコードとそれぞれ一致するかを判断することにより、携帯端末10の認証を行ってよい。サーバ装置30は、パスワードおよびアプリケーションコードに加え、チェックコード等のその他のコードにより携帯端末10を認証してもよい。統括コード受信部360は、パスワード等が一致した場合に次の処理を進め、一致しない場合に処理を終了する。
【0080】
ここで、統括コード受信部360は、統括会員記憶部300を照会して、アプリケーションコード等から携帯端末10の利用者である統括会員の統括会員IDを特定する。統括コード受信部360は、認証が成功した場合は処理を次に進め、認証が失敗した場合は認証失敗のメッセージを携帯端末10に送信して処理を終了してよい。
【0081】
また、統括会員コードの送信を要求するメッセージを送信するときに統括コード受信部360は、携帯端末10の記憶領域110を構成するICチップを読み出すためのコマンドデータURLおよびトランザクションIDを、統括システム1外にあってよい当該ICチップの記憶領域を管理する統括システム1外の管理サーバーから取得し、当該トランザクションID及びコマンドデータURLを含むメッセージを携帯端末10に送信してよい。
【0082】
次にS120において会員情報処理部170は、サーバ装置30からメッセージを受信したことに応じて、記憶領域110から統括会員コードを読み出して、サーバ装置30に送信する。例えば、会員情報処理部170は、ウェブプラグイン等を介して、サーバ装置30から受け取ったコマンドデータURLで示される、統括システム1外の管理サーバーにアクセスし、サーバ装置30から受け取ったトランザクションIDを送信する。管理サーバーはトランザクションIDがS115でサーバ装置30に供給したトランザクションIDと一致するか検証し、検証結果を含む処理終了データを携帯端末10の会員情報処理部170に供給する。会員情報処理部170は、処理終了データに基づき、暗号認証等を利用して統括会員コードを記憶領域110から読み出す。
【0083】
例えば、トランザクションIDが一致したことを示す処理終了データを用いることにより、会員情報処理部170は、ウェブプラグインを介して、記憶領域110を構成するICチップにアクセスして統括会員コードを読み出すことができる。一方で、トランザクションIDが一致しないことを処理終了データが示す場合、会員情報処理部170は、統括会員コードを読み出すことができない。
【0084】
次にS125において、サーバ装置30の統括コード受信部360は、携帯端末10から統括会員の統括会員コードを受け取り、受信した統括会員コードがS115で照合した統括会員IDから導出される統括会員コードと一致するか否かの認証を行う。統括コード受信部360は、認証が成功した場合は認証成功のメッセージを携帯端末10に送信し、認証が失敗した場合は認証失敗のメッセージを携帯端末10に送信して処理を終了してよい。
【0085】
次にS128において携帯端末10の検知部123は、携帯端末10が振られたことを検知する。例えば、検知部123は、検知される加速度が閾値以上の場合、または、検知される加速度のパターンが基準パターンに合致する場合などに、携帯端末10が振られたことを検知してよい。検知部123は、携帯端末10が振られた場合には、その検知信号を位置情報取得部124に送信してよく、携帯端末10が振られない場合には、携帯端末10が振られるまで待機してもよいし、携帯端末10がロックされることに応じて処理を終了してもよい。
【0086】
次にS130において位置情報取得部124は、現時点での携帯端末10の位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部124は、GPSから携帯端末10の位置情報を受信してよい。位置情報取得部124は、取得した位置情報を要求送信部127に提供する。
【0087】
次にS135において要求送信部127は、携帯端末10の位置に対応付けられた情報を要求する情報取得要求をサーバ装置30に送信する。例えば、要求送信部127は、情報取得要求に携帯端末10の位置情報を含めてよい。
【0088】
次にS140においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、会員システム記憶領域304を参照し、受信した位置情報に対応する店舗を検出する。例えば、登録情報処理部350は、受信した位置情報で示される位置から基準範囲内に位置する店舗を検出する。会員システム記憶領域304に店舗の位置情報が記憶されていない場合には、サーバ装置30の登録情報処理部350は、受信した位置情報で示される位置から基準範囲内に位置する店舗の情報を全ての会員システム20に対して要求することで、基準範囲内の店舗を検出してもよい。
【0089】
次にS145において登録情報処理部350は、検出した店舗を営業する会員システム20に対し、当該店舗において会員が受けられる特典の情報を要求する。なお、複数の店舗を検出した場合には、登録情報処理部350は、各店舗の会員システム20に対して情報を要求してよい。
【0090】
次にS150において、特典の情報を要求された会員システム20の会員サービス提供部280は、該当の店舗において会員が利用可能な特典の情報を会員ID記憶部210から取得して、サーバ装置30に送信する。
【0091】
次にS155において、サーバ装置30の登録情報処理部350は、各会員システム20に対し、当該会員システム20の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する電子決済手段の残高の情報を要求する。
【0092】
次にS160において各会員システム20の会員情報処理部242は、携帯端末10の利用者の残高を会員ID記憶部210から読み出し、読み出した残高をサーバ装置30に送信する。
【0093】
次にS165においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、取得した情報をまとめて携帯端末10に送信する。例えば、登録情報処理部350は、携帯端末10の位置情報に対応する店舗、当該店舗で利用可能な特典の情報および当該店舗を営業する会員サービスの会員サービスIDと、携帯端末10の利用者が各会員サービスにおいて有する残高の情報とを携帯端末10に送信する。
【0094】
次にS170において携帯端末10の選択部121は、残高の情報をサーバ装置30から取得し、会員サービス間で電子決済手段を交換するべく、交換先の第1の電子決済手段と、交換元の第2の電子決済手段とを選択する。例えば、選択部121は、記憶領域110に決済手段情報が記憶された複数の電子決済手段の何れかを、第1の電子決済手段として選択し、他の何れかを第2の電子決済手段として選択する。一例として、選択部121は、S165で送信された会員サービスIDをサーバ装置30から取得し、記憶領域110に決済手段情報が記憶された複数の電子決済手段のうち、該当の会員サービスの店舗で決済に用いられる電子決済手段を第1の電子決済手段として選択する。また、選択部121は、記憶領域110に決済手段情報が記憶された複数の電子決済手段のうち、第1の電子決済手段に交換する場合の交換比率が基準比率以上となる少なくとも1つの第2の電子決済手段を選択する。第2の電子決済手段の選択については、
図7を参照して詳細を後述する。
【0095】
次にS175において表示処理部120は、交換先の第1の電子決済手段と、交換元の第2の電子決済手段とを示す交換画面を表示する。例えば、表示処理部120は、第1の電子決済手段および第2の電子決済手段について種類、残高および交換比率を表示するとともに、交換の実行を指示するためのソフトウェアキーを表示させてよい。また、複数の第2の電子決済手段が表示される場合には、表示処理部120は、第2の電子決済手段を選択するためのソフトウェアキーを表示させてよい。
【0096】
また、このとき表示処理部120は、S165で送信された特典の情報を交換画面に含めて表示させる。なお、S175において携帯端末10が再度振られたことが検知部123により検知された場合には、これに応じて、統括システム1がS130〜S175の処理を再度実行した後、表示処理部120は、表示する情報を変更してよい。例えば、携帯端末10が振られたことが改めて検知されると、その時点での携帯端末10の位置から基準範囲内の店舗が改めて検出され、当該店舗で利用可能な特典の情報が画面内で更新されてよい。
【0097】
次に、
図3のS180において指示入力部122は、利用者の操作に応じて少なくとも1つの第2の電子決済手段を第1の電子決済手段に交換する交換指示を入力する。例えば、指示入力部122は、S175で表示されるソフトウェアキーに対する操作に応じて交換指示を入力してよい。指示入力部122は、入力された交換指示を要求送信部127に提供する。
【0098】
次にS185において要求送信部127は、S180で入力された交換指示に応じて、第2の電子決済手段を第1の電子決済手段に交換する交換要求をサーバ装置30へと送信する。また、記憶領域110に記憶された決済手段情報のうち、何れかの決済手段情報が予め交換元の第3の電子決済手段として指定されている場合には、要求送信部127は、その残高の少なくとも一部を第1の電子決済手段に交換する交換要求を、利用者からの個別の交換指示なしにサーバ装置30へと送信してよい。例えば、要求送信部127は、第3の電子決済手段の残高の全てを第1の電子決済手段に交換する交換要求を送信してもよいし、予め指定された額のみを第1の電子決済手段に交換する交換要求を送信してもよい。第3の電子決済手段は、使用機会の少ないポイント等から指定されてよい。
【0099】
次にS190においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、電子決済手段の交換要求を携帯端末10から受信して、交換先および交換元の電子決済手段に対応する各会員システム20に対し、交換要求の内容を送信する。
【0100】
次にS200において各会員システム20の会員情報処理部242は、交換要求の内容をサーバ装置30から受信し、当該会員システム20に対応する電子決済手段について、交換後の残高を算出し、交換後の残高をサーバ装置30に送信する。また、会員情報処理部242は、交換後の残高を会員ID記憶部210に記憶させる。
【0101】
次にS205においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、各会員システム20から受信した交換後の電子決済手段の残高をまとめて携帯端末10に送信する。そして、S210において携帯端末10の表示処理部120は、交換後の電子決済手段の残高を表示する。このように、携帯端末10によって会員サービス間でポイントを交換することができる。
【0102】
図4は、携帯端末10に表示される、電子決済手段の交換画面の一例を示す。携帯端末10は、統括サービスを提供する統括アプリケーションにより、複数の会員サービスに係る電子決済手段の交換画面を表示装置に表示してよい。
【0103】
図4の例では、交換元の第2の電子決済手段である「Bマネー」を、交換先の第1の電子決済手段である「Aマネー」に交換する場合の例が示されている。例えば、
図4は、交換先の第1の電子決済手段の種類「Aマネー」および残高「20000(A)」(但し「(A)」は「Aマネー」の通貨単位)と、交換元の第2の電子決済手段の種類「Bマネー」および残高「1500(B)」(但し「(B)」は「Bマネー」の通貨単位)とを示す。また
図4は、「Bマネー」を「Aマネー」に交換する場合の交換比率「1:1」と、「Bマネー」を「Aマネー」に全額交換した場合の交換後の「Aマネー」の残高「21500(A)」とを示す。これにより、携帯端末10の利用者は複数の会員サービスの間で電子決済手段を交換して使用することができる。
【0104】
また、
図4の例では、現時点の携帯端末10の位置に近い店舗で利用可能な特典の情報が示されている。例えば、
図4は、近くの店舗「XXショップ」について利用可能な特典「購入100円につき1ポイント貯まること」等を示す。これにより、携帯端末10の利用者は効率よく会員サービスの特典を利用することができる。
【0105】
このように、本実施形態の統括システム1によると、サーバ装置30が統括サービスを提供して各会員サービスを統括する。これにより、携帯端末10は、複数の異なる会員システム20が提供する複数の会員サービスを、統括アプリケーションで一括して確認および管理することができる。
【0106】
図5は、統括会員記憶領域302が記憶する統括会員情報の一例を示す。
図5に示すように、統括会員記憶領域302は、統括サービスを利用する統括会員ごとに、統括会員ID、統括会員コード、属性、および、複数の会員サービスの会員IDの情報を格納する。例えば、統括会員記憶領域302は、統括会員ID(10xxx)で特定される統括会員について、統括会員コード(T10xx)、当該統括会員の属性情報、会員サービス「AAスポーツ」の会員ID(A012xx)、…および会員サービス「ZZクレジットカード」の会員ID(Z01xx)を有する。
【0107】
また、例えば、統括会員記憶領域302は、統括会員ID(41xxx)で特定される統括会員について、統括会員コード(T11xx)、当該統括会員の属性情報、会員サービス「AAスポーツ」の会員ID(A014xx)を有するが、当該統括会員は会員サービス「ZZクレジットカード」を登録していないので「ZZクレジットカード」の会員IDは有しない。また、サーバ装置30は、更に各携帯端末10について、アプリケーションコードおよび/またはチェックコード等を記憶してもよい。
【0108】
ここで、統括会員記憶領域302が保持する統括会員の「属性」とは、マーケティングおよびプロモーション等に利用できる情報であってよい。例えば、「属性」は、統括会員の年齢、性別、住所、職業、趣味嗜好、物品の購入履歴、および/または、行動の特徴を示す情報であってよい。また、統括会員コードは、チェックコードと異なるデータであって、統括会員IDに演算処理をすることにより不可逆的に生成可能なデータであってよく、統括会員IDの認証に利用できるものであってよい。統括会員コードは統括会員IDから生成可能であるので統括会員記憶領域302は統括会員コードを保持せず、統括会員コードを利用する際にサーバ装置30が統括会員IDから統括会員コードを算出してもよい。統括会員記憶領域302が保持する情報の一部(例えば、属性)は、統括会員記憶領域302により保持されなくてよく、サーバ装置30の他のデータベースサーバ等により管理されてもよい。
【0109】
図6は、会員ID記憶部210が記憶する会員情報の一例を示す。
図6は、一例として、会員サービス「AAスポーツ」を提供する会員システム20の会員ID記憶部210が記憶する会員情報を示す。図示するように、会員ID記憶部210は、「AAスポーツ」の会員ごとに、会員ID、会員認証用ID、保有ポイント、提供サービス、利用履歴、提供する電子決済手段の残高、スタンプカードのスタンプ数、および、スタンプカードにより利用可能となっている特典の情報を格納する。
【0110】
例えば、会員ID記憶部210は、会員ID(A012xx)で特定される会員について、保有ポイント(50ポイント)、提供サービス(なし)、および利用履歴の情報を有し、会員ID(A014xx)で特定される会員について、保有ポイント(1000ポイント)、提供サービス(キャンペーン1)、利用履歴、提供する電子決済手段の残高、スタンプカードのスタンプ数、および、スタンプカードにより利用可能となっている特典の情報を有する。会員認証用IDは利用者が自ら指定したID(例えば、利用者の氏名またはメールアドレス等)であってよい。
【0111】
また、会員ID記憶部210は、会員IDおよび会員認証用IDとは別に、会員システム20内で各会員を識別し、会員システム20が各会員に割り当てた会員コード(図示せず)を別途保持してもよい。会員システム20は、サーバ装置30から提供された会員IDから会員コードおよび/または会員認証用IDを特定し、各会員にサービスを提供することができる。これにより、会員システム20は、サーバ装置30に機密性の高い場合がある会員認証用IDおよび会員コードを提供せずに、統括サービスを享受することができる。なお、会員システム20は、会員コードおよび/または会員認証用IDを用いず、会員IDにより各会員を管理することもできる。また、会員システム20は、会員ID記憶部210において各会員認証用IDに対応するパスワードを記憶してもよい。
【0112】
図7は、携帯端末10の記憶領域110が記憶する決済手段情報の一例を示す。
図7に示すように、記憶領域110は、Aマネー、Bマネー、Cポイント、AAポイントおよびZZクレジットカードなどの決済手段ごとに、利用可能な会員サービスの会員サービスID、自動交換先の電子決済手段、利用履歴、交換比率の情報を格納する。例えば、記憶領域110は、「Aマネー」について、利用可能な会員サービスの会員サービスID(αコンビニおよびCチケットなどの会員サービスID)、自動交換先(なし)および利用履歴の情報を有する。
【0113】
また、記憶領域110は、「Aマネー」に対する「Bマネー」からの交換比率(1:1)、「Cポイント」からの交換比率(2:1)および「AAポイント」からの交換比率(0.9:1)などを格納する。但し、これらの交換比率は、交換先の電子決済手段:交換元の電子決済手段の比率を表す。また、当該交換比率は、各電子決済手段を現金換算した値同士での比率を表す。
【0114】
一例として、「Aマネー」の「1(A)」(但し「(A)」は「Aマネー」の通貨単位)が現金0.1円に相当し、「Bマネー」の「1(B)」(但し「(B)」は「Bマネー」の通貨単位)が現金1円に相当しており、「Bマネー」の「1(B)」が「Aマネー」の「10(A)」に交換される場合の交換比率について説明する。この場合には、「Bマネー」の「1(B)」が「Aマネー」の「10(A)」に交換されるため、見かけの交換比率は交換先(Aマネー):交換元(Bマネー)=10:1である。但し、現金換算した値同士を比較すると、「Bマネー」の1円分が「Aマネー」の1円分に交換されている。よって、現金換算した値同士での交換比率は、交換先(Aマネー):交換元(Bマネー)=1:1である。
【0115】
同様に、「Aマネー」の「1(A)」が現金0.1円に相当し、「Cポイント」の「1(C)」が現金0.01円に相当しており、「Cポイント」の「10(C)」(但し「(C)」は「Cポイント」の通貨単位)が「Aマネー」の「2(A)」に交換される場合の交換比率について説明する。この場合には、「Cポイント」の「10(C)」が「Aマネー」の「2(A)」に交換されるため、見かけの交換比率は交換先(Aマネー):交換元(Cポイント)=1:5である。但し、現金換算した値同士を比較すると、「Cポイント」の0.1円分が「Aマネー」の0.2円分に交換されている。よって、現金換算した値同士での交換比率は、交換先(Aマネー):交換元(Cポイント)=2:1である。
【0116】
このような場合に、上述のS170において、例えば第1の電子決済手段への交換比率が1.5:1以上の電子決済手段が第2の電子決済手段として選択される場合には、「Bマネー」および「Cポイント」のうち、「Cポイント」のみが第2の電子決済手段として選択される。これにより、効率良くポイントを使用することができる。
【0117】
また、
図7では、「Cポイント」に対し、自動交換先として「Aマネー」が記憶されている。換言すれば、「Cポイント」は「Aマネー」に対して第3の電子決済手段として予め指定されている。これにより、「Aマネー」が第1の電子決済手段として選択される場合には、上述のS185において「Cポイント」が第3の電子決済手段として選択される結果、その残高の少なくとも一部を「Aマネー」に交換する交換要求が利用者からの個別の交換指示なしにサーバ装置30に送信される。
【0118】
[スタンプ情報の取得]
ここで、
図8から
図9を例に、本実施形態の統括システム1により、各会員サービスで利用可能なスタンプカードの情報を携帯端末10が取得する処理を説明する。
【0119】
図8は、本実施形態に係る統括システム1において携帯端末10がスタンプカードの情報を取得するための処理フローを示す。統括システム1は、S310からS360の処理を実行することにより、携帯端末10にスタンプカードの情報を取得させる。この処理フローは、例えば、上述のS128の処理後かつS130〜S210の処理前に行われてもよいし、S130〜S210の処理後に行われてもよい。
【0120】
まず、S310において携帯端末10の位置情報取得部124は、現時点での携帯端末10の位置情報を取得する。位置情報取得部124は、取得した位置情報を要求送信部127に提供する。
【0121】
次にS315において要求送信部127は、携帯端末10の位置から基準範囲内の店舗で利用可能なスタンプカードの情報を要求するメッセージをサーバ装置30に送信する。例えば、要求送信部127は、メッセージに携帯端末10の位置情報を含めてよい。
【0122】
次にS325において登録情報処理部350は、会員システム記憶領域304を参照し、S315で送信された位置情報に対応する店舗を検出する。例えば、登録情報処理部350は、受信した位置情報で示される位置から基準範囲内に位置する店舗を検出する。
【0123】
次にS330においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、S325において検出した店舗に対応する会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する会員IDを特定する。例えば、登録情報処理部350は、会員システム記憶領域304を参照し、S325で検出した店舗に対応する会員サービスを特定してよい。そして、登録情報処理部350は、この会員サービスと、上述のS115で特定した統括会員IDとに対して統括会員記憶領域302で対応付けられた会員IDを特定してよい。
【0124】
次にS335において登録情報処理部350は、検出した店舗を営業する会員システム20に対し、S330で特定した会員ID、つまり、当該会員システム20の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する会員IDを送信する。なお、複数の店舗を検出した場合には、登録情報処理部350は、各店舗の会員システム20に対して会員IDを送信してよい。ここで、検出した店舗を営業する会員システム20の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が会員IDを有していない場合には、登録情報処理部350は、当該会員システム20に新規会員の登録要求を送信してよい。
【0125】
次にS340において会員IDを受信した会員システム20の会員サービス提供部280は、該当の店舗において会員が利用可能なスタンプカードの情報を会員ID記憶部210から取得して、自身の会員サービスIDと共にサーバ装置30に送信する。会員システム20が新規会員の登録要求を受信した場合には、新たな会員IDと、その会員が利用可能なスタンプカードの情報等とを対応付けて会員ID記憶部210に記憶させるとともに、これらを会員サービスIDと対応付けてサーバ装置30に送信する。
【0126】
次にS345においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、受信したスタンプカード等の情報をまとめて携帯端末10に送信する。スタンプカードの情報および会員IDを会員サービスIDと共に会員システム20から受信した場合には、登録情報処理部350は、これらを対応付けた状態で携帯端末10に送信する。
【0127】
次にS350において携帯端末10の表示処理部120は、各スタンプカードの情報および会員サービスIDを受信し、各スタンプカードの情報を会員サービスの名称等と対応付けて表示する。これにより、携帯端末10の位置から基準範囲内の店舗で利用可能なスタンプカードが表示される。このとき表示処理部120は、携帯端末10で利用できるように未だ登録されていないスタンプカードについては、当該スタンプカードを登録するためのソフトウェアキーを表示させてよい。例えば、表示処理部120は、登録済みのスタンプカードと、未登録のスタンプカードとを分類して表示し、未登録のスタンプカードについては、当該スタンプカード自体を、登録するためのソフトウェアキーとして表示してよい。
【0128】
次にS355において指示入力部122は、利用者の操作に応じ、表示されたスタンプカードを携帯端末10で利用できるように登録する登録指示を入力する。指示入力部122は、入力された登録指示を登録処理部134に提供する。
【0129】
そして、S360において登録処理部134は、登録指示を受けたスタンプカードの情報を記憶領域110に記憶させることにより、当該スタンプカードを登録する。例えば、登録処理部134は、記憶領域110を構成するICチップを読み書きするためのコマンドデータURLおよびトランザクションIDをサーバ装置30に要求してよい。これにより、サーバ装置30の統括コード受信部360は、コマンドデータURLおよびトランザクションIDを、統括システム1外の管理サーバーから取得し、当該トランザクションID及びコマンドデータURLを含むメッセージを携帯端末10に送信してよい。登録処理部134は、ウェブプラグイン等を介して、サーバ装置30から受け取ったコマンドデータURLで示される、統括システム1外の管理サーバーにアクセスし、サーバ装置30から受け取ったトランザクションIDを送信する。管理サーバーはトランザクションIDが予めサーバ装置30に供給したトランザクションIDと一致するか検証し、検証結果を含む処理終了データを携帯端末10の登録処理部134に供給する。登録処理部134は、処理終了データに基づき、暗号認証等を利用してスタンプカードの情報を記憶領域110に記憶させる。
【0130】
例えば、トランザクションIDが一致したことを示す処理終了データを用いることにより、登録処理部134は、ウェブプラグインを介して、記憶領域110を構成するICチップにアクセスしてスタンプカードの情報を記憶させることができる。一方で、トランザクションIDが一致しないことを処理終了データが示す場合、登録処理部134は、スタンプカードの情報を記憶させることができない。
【0131】
なお、登録処理部134は、S345で会員ID、会員サービスIDおよびスタンプカードの情報が対応付けられて送信され、そのスタンプカードをS360で登録した場合には、当該会員サービスIDに対応する会員システム20に対し、当該会員IDを含む登録完了通知を送信してもよい。さらに、S340で新たな会員IDを会員ID記憶部210に記憶させた会員システム20は、基準時間内に携帯端末10から登録完了通知を受信した場合には、その登録完了通知に含まれる会員IDを会員ID記憶部210に本登録する一方、基準時間内に本登録されない会員IDを、会員ID記憶部210から削除してもよい。
【0132】
このように、携帯端末10の位置から基準範囲内の店舗で利用可能なスタンプカードが表示され、登録指示に応じてスタンプカードが登録されることにより、携帯端末10にスタンプカードの内容が記憶される結果、店舗端末251および決済装置252のICカードリーダ・ライタを介して、会員システム20が携帯端末10からスタンプカードの情報を取得することが可能となる。そのため、携帯端末10を用いてスタンプカードの特典を受けることが可能となる。
【0133】
図9は、携帯端末10に表示される、スタンプカードの情報の一例を示す。携帯端末10は、統括サービスを提供する統括アプリケーションにより、複数の会員サービスに係るスタンプカードの登録画面を表示装置に表示してよい。
【0134】
図9の例では、「BB菓子店」と「CCスーパー」のスタンプカードが登録可能である例が示されている。また、「BB菓子店」ではスタンプカードにスタンプが10個貯まっていることが示されている。この
図9では、例えば「BB菓子店」と「CCスーパー」のスタンプカードの何れかに対してタッチ操作が行われると、タッチされたスタンプカードが登録される。
【0135】
[スタンプ情報の削除]
ここで、
図10を例に、本実施形態の統括システム1により、携帯端末10に登録されたスタンプカードの情報を削除する処理を説明する。
【0136】
図10は、本実施形態に係る統括システム1において携帯端末10がスタンプカードの情報を削除するための処理フローを示す。統括システム1は、S370からS380の処理を実行することにより、携帯端末10にスタンプカードの情報を削除させる。
【0137】
まず、S370において携帯端末10の指示入力部122は、利用者の操作に応じて、携帯端末10に登録されているスタンプカードを整理する整理指示を入力する。指示入力部は、入力された整理指示を表示処理部120に提供し、削除対象のスタンプカードの選択画面を表示させる。例えば、この選択画面には、携帯端末10に既に登録されているスタンプカードが表示される。
【0138】
次にS375において削除部135は、予め定められた削除条件に基づいて、削除対象のスタンプカードを選択する。例えば、削除部135は、また、スタンプカードの利用頻度、利用金額、利用回数、および利用期限の少なくとも1つに関する削除条件に基づいて、スタンプカードを選択する。このとき、指示入力部122は、利用者の操作に応じ、携帯端末10に登録されているスタンプカードから、スタンプカードの選択を変更してよい。一例として、利用者は、使用を継続したいスタンプカードについては、選択を行わなくてよい。指示入力部122は、選択されたスタンプカードの種類を削除部135に提供する。
【0139】
そして、S380において削除部135は、削除対象として選択されたスタンプカードの登録を記憶領域110から削除する。例えば、削除部135は、上述のS360と同様にしてICチップにアクセスし、スタンプカードの情報を削除してよい。
【0140】
[電子決済手段の交換(2)]
ここで、
図11を例に、本実施形態の統括システム1に係る統括サービスにより、複数の会員サービス間で電子決済手段同士を交換する第2の処理を説明する。
【0141】
図11は、本実施形態に係る統括システム1において電子決済手段を交換するための第2の処理フローを示す。統括システム1は、S400からS465の処理を実行することにより、携帯端末10の利用者に電子決済手段の交換サービスを提供する。
【0142】
まず、S400において、携帯端末10の利用者が入店したことを携帯端末10が検知して、当該店舗に対応する会員システム20に対して携帯端末10が入店を通知する。例えば、携帯端末10がGPSから受信する位置情報が店舗内の位置を示す場合、または、店舗に設置された店舗端末251等からのビーコンを検出した場合に、携帯端末10が入店を検知してよい。また、携帯端末10は、入店した店舗の位置情報を会員システム20に送信してよい。
【0143】
次にS405において会員システム20の会員サービス提供部280は、該当の店舗において会員が利用可能な特典の情報を会員ID記憶部210から取得して、携帯端末10に送信する。また、このとき会員サービス提供部280は、当該会員システム20に対応する会員サービスIDを携帯端末10に送信してよい。ここで、特典の情報は携帯端末10の表示処理部120に受信され、会員サービスIDは選択部121に受信される。
【0144】
次にS410において携帯端末10の要求送信部127は、各会員システム20の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する電子決済手段の残高の情報を要求する情報取得要求をサーバ装置30に送信する。
【0145】
次にS415においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、情報取得要求を受信して、各会員システム20に対し、当該会員システム20の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する電子決済手段の残高の情報を要求する。
【0146】
次にS420において各会員システム20の会員情報処理部242は、残高の要求を受信し、当該会員システム20の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する残高を会員ID記憶部210から読み出し、読み出した結果をサーバ装置30に送信する。
【0147】
次にS425においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、各会員システム20から残高の情報を取得してまとめ、携帯端末10に送信する。これにより、残高の情報は、携帯端末10の選択部121および表示処理部120に受信される。
【0148】
次にS430において携帯端末10の選択部121は、残高の情報をサーバ装置30から取得し、会員サービス間で電子決済手段を交換するべく、交換先の第1の電子決済手段と、交換元の第2の電子決済手段とを選択する。例えば、選択部121は、記憶領域110に決済手段情報が記憶された複数の電子決済手段の何れかを、第1の電子決済手段として選択し、他の何れかを第2の電子決済手段として選択する。一例として、選択部121は、S405で送信された会員サービスIDをサーバ装置30から取得し、記憶領域110に決済手段情報が記憶された複数の電子決済手段のうち、該当の会員サービスの店舗で決済に用いられる電子決済手段を第1の電子決済手段として選択する。また、選択部121は、記憶領域110に決済手段情報が記憶された複数の電子決済手段のうち、第1の電子決済手段に交換する場合の交換比率が基準比率以上となる少なくとも1つの第2の電子決済手段を選択する。
【0149】
次にS435において表示処理部120は、交換先の第1の電子決済手段と、交換元の第2の電子決済手段とを示す交換画面を表示する。表示処理部120は、上述のS175と同様にして、交換画面を表示してよい。また、このとき表示処理部120は、S405で送信された特典の情報を交換画面に含めて表示させる。但し、このS435においては、表示処理部120は、店舗で利用可能な特典の情報を表示してもよいし、表示しなくてもよい。S435で表示処理部120が特典の情報を表示する場合には、上述のステップS410で送信される情報取得要求に応じて、利用者が来店した店舗の会員システム20からサーバ装置30が特典情報を取得して、携帯端末10に送信してよい。
【0150】
以降、上述のS180〜S210と同様にして、統括システム1がS440〜S465の処理をそれぞれ実行することにより、電子決済手段の交換が行われる。このように、店舗への入店時にも、携帯端末10によって会員サービス間でポイントを交換することができる。
【0151】
[決済]
ここで、
図12から
図16を例に、本実施形態の統括システム1により、携帯端末10を用いて決済する処理を説明する。
【0152】
図12は、本実施形態に係る統括システム1において携帯端末10を用いて決済するための処理フローを示す。統括システム1は、S500からS585の処理を実行することにより、携帯端末10を用いた決済を行う。なお、本実施の形態においては携帯端末10の利用者がチケットを購入する場合の決済について説明する。
【0153】
まず、S500において、統括会員である携帯端末10の利用者が会員システム20の決済装置252に対して操作を行うことに応じて、決済装置252がチケットの購入指示を入力する。例えば、決済装置252は、利用者の操作に応じ、当該会員システム20の会員サービスにおける会員IDも入力してよい。決済装置252は、入力された会員IDに対応付けて、チケットの内容を会員ID記憶部210に一時記憶させてよい。
【0154】
次にS502において決済装置252は、決済の開始通知を携帯端末10に送信する。次に、S505において、携帯端末10の指示入力部122は開始通知を受信し、利用者の操作に応じて、登録済みのスタンプカードについて使用の有無を選択する選択指示を入力する。この選択指示は決済処理部150に提供された後、後述のS602で決済処理部150から会員システム20に送信されてよい。
【0155】
次にS510において表示処理部120は、記憶領域110に記憶された決済手段情報の何れかを使用対象として利用者に選択させるべく、各決済手段情報に対応付けられたアイコンを表示する。例えば、表示処理部120は、複数の決済手段情報のうち、予め指定された決済手段の決済手段情報に対応するアイコンを、他の決済手段情報に対応するアイコンよりも優先して表示してよい。一例として、表示処理部120は、予め指定された決済手段の決済手段情報に対応するアイコンが視認されやすくなるように、当該アイコンを画面の上側に表示してもよいし、前面側(手前側)に表示してもよいし、大きく表示してもよい。これにより、何れかの決済手段情報を予め指定しておくことで、当該決済手段情報を決済に使用しやすくすることができる。そして、指示入力部122は、利用者の操作に応じて何れかのアイコンの決済手段情報を使用対象として選択し、選択結果を決済処理部150に提供する。この選択結果は後述のS602で決済処理部150から会員システム20に送信されてよい。
【0156】
次にS515において決済処理部150は、選択されたアイコンの決済手段情報に応じたバーコードを携帯端末10の表示画面に表示させる。例えば、決済処理部150は、選択された決済手段情報(決済手段の種類と、当該決済手段の会員サービスにおいて携帯端末10の利用者が有する会員ID等とを対応付けた情報)からバーコードを生成して表示させる。
【0157】
次にS520において会員システム20の決済装置252は、決済手段情報から生成されたバーコードを読み取って、使用される決済手段情報の認証を行う。決済装置252は、認証が成功した場合は処理を次に進め、認証が失敗した場合は認証失敗のメッセージを携帯端末10に送信して処理を終了してよい。なお、統括システム1が上述のS515およびS520の処理を行う代わりに、バーコードで表すべき情報を携帯端末10の決済処理部150がネットワーク2、あるいは、携帯端末10と決済装置252との間で直接的に確立される近接無線通信を経由して会員システム20に送信し、会員システム20の決済装置252が当該情報を受信して認証を行ってもよい。
【0158】
次にS525において統括コード取得部250の決済装置252は、携帯端末10の利用者に対応する統括会員コードの要求を携帯端末10に送信する。例えば、統括コード取得部250に含まれる決済装置252に接続されたICカードリーダ・ライタは、携帯端末10の記憶領域110として機能するICチップに対して、統括会員コードの要求を送信する。
【0159】
次に、S530において、携帯端末10の統括コード送信部180は、会員システム20の決済装置252から統括会員コードの要求を受信したことに応じて、記憶領域110から統括会員コードを読み出す。
【0160】
次に、S535において、統括コード送信部180は、読み出した統括会員コードを会員システム20の決済装置252のICカードリーダ・ライタに送信する。送信された統括会員コードは決済装置252のICカードリーダ・ライタを介して統括コード取得部250により受信される。
【0161】
次に、S540において、統括コード送信部260が統括コード取得部250から統括会員コードを取得し、取得した統括会員コードと、自身の属する会員システム20が提供する会員サービスを識別する会員サービスIDとをサーバ装置30へと送信する。サーバ装置30に統括会員コードが送信された後には、当該統括会員コードは会員システム20内で消去されてもよいし、携帯端末10の利用者が当該会員システム20の会員サービス内で有する会員IDに対応付けられて会員ID記憶部210に記憶されてもよい。
【0162】
なお、統括システム1が上述のS535およびS540の処理を行う代わりに、携帯端末10がネットワーク2を介して直接、統括会員コードと、会員サービスIDとをサーバ装置30に送信してもよい。この場合には、会員サービスIDは上述のS525で会員システム20の決済装置252から携帯端末10に送信される。
【0163】
また、統括システム1が上述のS525〜535の処理を行う代わりに、会員システム20がS520で読み取ったバーコードから会員IDを取得し、この会員IDに対応付けて予め会員ID記憶部210などに記憶されている統括会員コードを会員サービスIDと共にサーバ装置30へ送信してもよい。
【0164】
また、統括システム1は上述のS515およびS520の処理を行う代わりに、選択されたアイコンの決済手段情報から生成される情報をS535で統括会員コードと共に携帯端末10から会員システム20に送信し、この情報に基づいて会員システム20による決済手段情報の認証をS540で行ってもよい。
【0165】
次に、S545において、サーバ装置30の統括コード受信部360は、会員システム20から統括会員コードおよび会員サービスIDを受信して、会員ID取得部370に供給する。会員ID取得部370は、統括会員記憶部300を照会して、受信した統括会員コードに対応付けられた、会員サービスIDに係る会員サービスの会員IDを取得する。会員ID取得部370は、取得した会員IDを会員ID提供部380に供給する。
【0166】
次に、S550において、会員ID提供部380は、会員ID提供部380から提供された会員IDを、会員システム20に送信する。送信される会員IDは会員システム20の会員ID受信部270により受信されて会員サービス提供部280に供給される。なお、サーバ装置30がメンテナンス中の場合、会員ID提供部380は、会員IDを提供できないことを会員システム20に通知してもよい。また、携帯端末10の利用者が会員サービスを統括サービスに未登録である等の理由により、会員ID取得部370が会員IDを取得できなかった場合、会員ID提供部380は、会員IDが取得できなかったことを会員システム20に通知してもよい。
【0167】
次に、S555において、会員サービス提供部280が会員ID記憶部210を照会して、S550で会員ID受信部270から供給された会員IDに係る会員に対して決済などの会員サービスを提供する。例えば、会員サービス提供部280は、受信した会員サービスの会員IDにより識別される会員に対し、スタンプの付与または利用、ポイントの付与または利用、電子マネーの付与または利用、キャッシュバック、クーポンの発行、および景品の授与の少なくとも1つの提供処理を行う。このうち、スタンプおよび電子決済手段の利用した決済に関する会員サービスの提供については、
図13を用いて詳細を後述する。
【0168】
次にS560において、会員システム20の会員サービス提供部280は、購入されたチケットの情報を携帯端末10に送信する。送信されたチケットの情報は携帯端末10のチケット情報書込部155により受信される。
【0169】
次にS565においてチケット情報書込部155は、購入完了画面を携帯端末10の表示装置に表示させる。例えば、チケット情報書込部155は、購入したチケットについての情報と、決済についての情報とを表示させてよい。
【0170】
次にS570においてチケット情報書込部155は、購入したチケットのチケット情報を記憶領域110に書き込む。チケット情報書込部155は、購入に使用した決済手段情報を合わせて記憶領域110に書き込んでよい。
【0171】
記憶領域110への書き込みを行うときに、例えば、チケット情報書込部155は、上述のS360と同様にしてICチップにアクセスし、チケットの情報等を記憶領域110に記憶させてよい。
【0172】
次にS575において履歴取得部152は、ユーザによる決済の履歴を取得する。例えば、履歴取得部152は、記憶領域110から履歴を取得してよい。この場合には、履歴取得部152は、上述のS360と同様にしてICチップにアクセスし、記憶領域110から決済の履歴を取得してよい。
【0173】
履歴取得部152は、取得した決済の履歴を表示処理部120に提供してよい。また、履歴取得部152は、取得した決済の履歴に基づいて、携帯端末10の利用者にレコメンドすべき商品等をネットワーク2で検索し、表示処理部120に提供してよい。但し、履歴取得部152は、携帯端末10の利用者にレコメンドすべき商品等をサーバ装置30から受信して、表示処理部120に提供してもよい。レコメンドすべき商品等としては、例えば、携帯端末10の利用者による購入済み商品等と同じ系統のもの、同じ価格帯のもの、および同じメーカーのもの等が挙げられる。サーバ装置30に各統括会員の決済履歴が保存されており、かつ、レコメンドすべき商品等を履歴取得部152がサーバ装置30から受信する場合には、サーバ装置30は、携帯端末10の利用者と同じ商品等を購入した他の統括会員の決済履歴から商品等を抽出し、レコメンドすべき商品等として履歴取得部152に送信してもよい。
【0174】
次にS580において表示処理部120は、履歴取得部152から決済の履歴を取得して表示する。そして、S585において表示処理部120は、決済の履歴に基づいてレコメンドされる商品等を含むレコメンド画面を表示する。
【0175】
このように、利用者は、決済の履歴と、当該履歴に基づいてレコメンドされる商品とを携帯端末10で確認することができる。
【0176】
[決済に関する会員サービスの提供]
ここで、上述のS555において決済に関して提供される会員サービスの処理を説明する。
【0177】
図13は、本実施形態に係る統括システム1において携帯端末10を用いて決済に関する会員サービスを提供するための処理フローを示す。統括システム1は、S600からS660の処理を実行することにより、決済に関する会員サービスを提供する。
【0178】
まず、S600において、会員システム20の会員サービス提供部280は、スタンプカードを使用するか否かの選択指示と、決済での使用対象の決済手段情報とを要求するメッセージを携帯端末10に対して要求する。このメッセージは携帯端末10の決済処理部150により受信される。
【0179】
次にS602において決済処理部150は、上述のS505において指示入力部122から提供された、スタンプカードの使用有無の選択指示と、S510において指示入力部122から提供された、使用対象の決済手段情報とを会員システム20に送信する。
【0180】
次にS604において会員サービス提供部280は、決済処理部150からスタンプカードの使用有無の選択指示と、使用対象の決済手段情報とを取得し、スタンプカードの使用を指示する選択指示に応じて、スタンプカードを用いて決済を行う。例えば、会員サービス提供部280は、上述のS550でサーバ装置30から取得した会員IDに対応するスタンプカードで利用可能な特典の情報を会員ID記憶部210から取得し、割引特典が利用できる場合には、チケットの代金から、特典の内容に応じた金額の割引を行う。スタンプカードの不使用を指示する選択指示を受信した場合、および、割引特典が使用できない場合には、会員サービス提供部280は、次のS605に移行する。
【0181】
次にS605において会員サービス提供部280は、チケットの代金の残りと、使用対象の決済手段情報の残高とを比較して、残高が不足しているか否かを判断する。例えば、会員サービス提供部280は、上述のS550でサーバ装置30から取得した会員IDと、S600で携帯端末10から取得した使用対象の決済手段情報とに対応する残高を会員ID記憶部210から取得してよい。また、使用対象の決済手段情報の残高の情報が当該会員システム20の会員ID記憶部210に存在しない場合には、会員サービス提供部280は、当該会員IDおよび当該決済手段情報に対応する残高を他の会員システム20または携帯端末10から取得してよい。
【0182】
ここで、残高が携帯端末10から取得される場合には、会員サービス提供部280は、店舗端末251または決済装置252に接続されたICカードリーダ・ライタによって、携帯端末10の記憶領域110として機能するICチップから残高を読み出す。このように、上述のS105において認証入力画面に対する入力が正しく認証されたことに応じて、記憶領域110へのアクセスが携帯端末10で許可される結果、記憶領域110に記憶された決済手段情報の残高が外部から非接触通信により読み出される。
【0183】
S605での比較の結果、残高が不足している場合には、会員サービス提供部280は、携帯端末10に対して残高不足を通知する。この通知は、携帯端末10の選択部121により受信される。
【0184】
次にS615において携帯端末10の選択部121は、使用対象の決済手段情報(例えば第1の電子決済手段)に交換する第2の電子決済手段を選択する。例えば、選択部121は、上述のS170と同様にして第2の電子決済手段を選択してよい。
【0185】
次にS620において表示処理部120は、交換先の決済手段情報(例えば第1の電子決済手段)と、交換元の第2の電子決済手段とを示す交換画面を表示する。例えば、表示処理部120は、上述のS175と同様にして、交換画面を表示してよい。
【0186】
次にS625において指示入力部122は、利用者の操作に応じて少なくとも1つの第2の電子決済手段を交換先の決済手段情報(例えば第1の電子決済手段)に交換する交換指示を入力する。例えば、指示入力部122は、上述のS180と同様にして、交換指示を入力してよい。
【0187】
次にS630において要求送信部127は、S625で入力された交換指示に応じて、第2の電子決済手段を交換先の決済手段情報(例えば第1の電子決済手段)に交換する交換要求をサーバ装置30へと送信する。例えば、要求送信部127は、上述のS185と同様にして、交換要求を送信してよい。
【0188】
次にS635においてサーバ装置30の登録情報処理部350は、電子決済手段の交換要求を携帯端末10から受信して、交換先および交換元の電子決済手段に対応する各会員システム20に対し、交換要求の内容を送信する。
【0189】
次にS640において各会員システム20の会員情報処理部242は、交換要求の内容をサーバ装置30から受信し、当該会員システム20に対応する電子決済手段について、交換後の残高を算出する。また、会員情報処理部242は、交換後の残高を会員ID記憶部210に記憶させる。
【0190】
S640により残高が更新されると、再びS605に処理が移行し、会員サービス提供部280が、チケットの代金の残りと、使用対象の決済手段情報の残高とを比較して、残高が不足しているか否かを判断する。
【0191】
そして、S605での比較の結果、残高が不足していない場合には、会員サービス提供部280は、使用対象の決済手段情報(例えば第1の電子決済手段)を用いて決済を行う。
【0192】
次にS650において会員情報処理部242は、決済に使用した決済手段情報(例えば第1の電子決済手段)の残高およびスタンプ情報を更新して会員ID記憶部210に記憶させる。例えば、決済にスタンプカードの割引特典を使用した場合には、会員情報処理部242は、使用した割引特典を会員ID記憶部210から削除する。また、決済に使用した決済手段情報の残高の情報が当該会員システム20の会員ID記憶部210に存在しない場合には、会員情報処理部242は、当該会員IDおよび当該決済手段情報に対応する残高を他の会員システム20または携帯端末10に送信して更新させてもよい。また、会員情報処理部242は、会員ID記憶部210における利用履歴を更新してよい。
【0193】
次にS655において会員サービス提供部280は、決済完了メッセージと、決済に使用した決済手段情報についての決済後の残高とを携帯端末10に送信する。
【0194】
そして、S660において携帯端末10の表示処理部120は、受信した決済完了メッセージと、決済後の残高とを表示する。
【0195】
このように、決済時にも携帯端末10によって会員サービス間でポイントを交換することができる。
【0196】
図14は、携帯端末10に表示される、各決済手段情報に対応付けられたアイコンの一例を示す。携帯端末10は、統括サービスを提供する統括アプリケーションにより、複数の決済手段情報に対応付けられたアイコンを表示装置に表示してよい。
【0197】
図14の例では、決済の使用対象として利用者に選択させるべく、「Aマネー」、「Bマネー」、「Cポイント」および「AAポイント」のアイコンが表示されている。例えば、
図14は、「Aマネー」が予め指定されることで、上側に優先して表示されることを示す。これにより、「Aマネー」が決済に使用しやすくなる。
【0198】
図15は、携帯端末10に表示される購入完了画面の一例を示す。携帯端末10は、統括サービスを提供する統括アプリケーションにより購入完了画面を表示装置に表示してよい。
【0199】
図15の例では、購入したチケットについての情報「CCCライブチケット…」と、決済についての情報「Aマネーを5000円分利用しました…」とが表示された例が示されている。これにより、利用者は、購入した商品の情報および決済の内容を携帯端末10で確認することができる。
【0200】
図16は、携帯端末10に表示される決済履歴の一例を示す。携帯端末10は、統括サービスを提供する統括アプリケーションにより決済履歴を表示装置に表示してよい。
【0201】
図16の例では、決済の履歴として、5月5日に「Bマネー」を使用して1000円の「ABC応援グッズ」を購入したこと等が表示されている。また、表示された履歴に基づいてレコメンドされる商品「ABCスナック」が表示されている。これにより、利用者は、決済の履歴と、当該履歴に基づいてレコメンドされる商品とを携帯端末10で確認することができる。
【0202】
[会員サービスの新規登録]
ここで、新たな会員サービスを携帯端末10で使用できるようにするための処理を説明する。
【0203】
図17は、本実施形態に係る統括システム1において新たな会員サービスを携帯端末10で使用できるようにするための処理フローを示す。統括システム1は、S700からS710の処理を実行することにより、新たな会員サービスを携帯端末10で使用できるようにする。この処理フローは、統括会員が新たに会員サービスの会員カードを取得した後、当該会員カードと、統括会員の携帯端末10とを会員システム20の装置290に近接させることにより実行される。なお、新たな会員サービスについての会員サービスIDと、当該会員サービスを提供する店舗の位置情報とはサーバ装置30の会員システム記憶領域304に記憶されていてよい。
【0204】
まず、S700において、会員システム20の会員情報読出部292は、統括会員により装置290に近づけられた会員カードから、当該会員カードに記録された会員情報を読み出す。例えば、会員情報読出部292は、会員カードから、当該会員カードに対応する会員サービスにおいて統括会員が有する会員IDを読み出してよい。また、会員情報読出部292は、会員カードから、当該会員カードに対応する会員サービスの会員サービスIDと、当該会員サービスにおいて利用可能とされている決済手段の情報を読み出してよい。会員情報読出部292は、読み出した情報を会員情報書込部294に提供する。
【0205】
次にS710において会員情報書込部294は、装置290に近接している携帯端末10の記憶領域110に対し、S700で取得した情報を書き込む。例えば、会員情報書込部294は、自身が有するICカードリーダ・ライタを介して、携帯端末10の記憶領域110として機能するICチップに対し、S700で取得した情報を書き込む。また、会員情報書込部294は、S700で取得した会員情報を、ネットワーク2を経由して携帯端末10に転送し、記憶領域110に格納させてもよい。この場合には、携帯端末10の会員情報処理部170は、上述のS360と同様にしてICチップにアクセスし、情報を書き込んでよい。
【0206】
また、会員情報書込部294は、上述のS520〜S540と同様にして携帯端末10から統括会員コードを取得し、携帯端末10に書き込んだ会員IDおよび会員サービスID等の情報とともにサーバ装置30に送信することで、統括会員コードに対応付けて、会員サービスIDで表される会員サービスでの会員IDなどを統括会員記憶領域302に記憶させてよい。
【0207】
これにより、携帯端末10に会員カードの内容が記憶される結果、店舗端末251および決済装置252のICカードリーダ・ライタを介して、会員システム20が携帯端末10から会員IDおよび統括会員コードなどの情報を取得することが可能となる。そのため、携帯端末10を用いて会員サービスを受けることが可能となる。また、会員カードの内容がサーバ装置30に記憶されるため、携帯端末10を用いて統括サービスを受けることが可能となる。
【0208】
図18は、本実施形態に係るコンピュータ1900の構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、携帯端末10、会員システム20、サーバ装置30、またはこれらの一部の要素としてそれぞれ機能する。
【0209】
本実施形態に係るコンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びDVDドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フラッシュメモリ・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部を備える。
【0210】
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0211】
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信インターフェイスは、通信を行うハードウェアとして機能する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ2060は、DVD2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
【0212】
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フラッシュメモリ・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ1900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フラッシュメモリ・ドライブ2050は、フラッシュメモリ2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フラッシュメモリ・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続するとともに、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
【0213】
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フラッシュメモリ2090、DVD2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
【0214】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を携帯端末10の少なくとも一部として機能させるプログラムは、表示処理モジュール、指示入力モジュール、要求送信モジュール、選択モジュール、履歴取得モジュール、スタンプカード取得モジュール、削除モジュール、登録処理モジュール、情報受信モジュール、決済処理モジュール、チケット情報書込モジュール、検知モジュール、位置情報取得モジュール、会員情報処理モジュール、および統括コード送信モジュールのうち少なくとも1つを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、表示処理部120、指示入力部122、要求送信部127、選択部121、履歴取得部152、スタンプカード取得部130、削除部135、登録処理部134、情報受信部140、決済処理部150、チケット情報書込部155、検知部123、位置情報取得部124、会員情報処理部170、および統括コード送信部180としてそれぞれ機能させてよい。
【0215】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるCPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、表示処理部120、指示入力部122、要求送信部127、選択部121、履歴取得部152、スタンプカード取得部130、削除部135、登録処理部134、情報受信部140、決済処理部150、チケット情報書込部155、検知部123、位置情報取得部124、会員情報処理部170、および統括コード送信部180として機能させる。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の携帯端末10が構築される。
【0216】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を会員システム20の少なくとも一部として機能させるプログラムは、会員情報処理モジュール、統括コード取得モジュール、統括コード送信モジュール、会員ID受信モジュール、会員サービス提供モジュール、および装置モジュールのうち少なくとも1つを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、会員情報処理部242、統括コード取得部250、統括コード送信部260、会員ID受信部270、会員サービス提供部280、および装置290としてそれぞれ機能させてよい。
【0217】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるCPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、会員情報処理部242、統括コード取得部250、統括コード送信部260、会員ID受信部270、会員サービス提供部280、および装置290として機能させる。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の会員システム20が構築される。
【0218】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900をサーバ装置30の少なくとも一部として機能させるプログラムは、登録情報処理モジュール、統括コード受信モジュール、会員ID取得モジュール、および会員ID提供モジュールのうち少なくとも1つを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、登録情報処理部350、統括コード受信部360、会員ID取得部370、および会員ID提供部380としてそれぞれ機能させてよい。
【0219】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるCPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、登録情報処理部350、統括コード受信部360、会員ID取得部370、および会員ID提供部380として機能させる。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のサーバ装置30が構築される。
【0220】
一例として、コンピュータ1900と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フラッシュメモリ2090、又はDVD2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
【0221】
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060(DVD2095)、フラッシュメモリ・ドライブ2050(フラッシュメモリ2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020及び外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。
【0222】
例えば、記憶部100、会員ID記憶部210および記憶部300は、それぞれ携帯端末10の要素、会員システム20の要素、およびサーバ装置30の要素から受け取った及び/又はこれらへ提供するデータを適宜記憶してよい。携帯端末10、会員システム20、およびサーバ装置30は、記憶部100、会員ID記憶部210および記憶部300以外に、適宜本実施形態の処理前、処理中、処理後のデータを記憶する記憶装置を備えてよい。
【0223】
本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
【0224】
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすか否かを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
【0225】
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
【0226】
また、実施形態の説明において複数の要素が列挙された場合には、列挙された要素以外の要素を用いてもよい。例えば、「Xは、A、B及びCを用いてYを実行する」と記載される場合、Xは、A、B及びCに加え、Dを用いてYを実行してもよい。
【0227】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0228】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。