特開2017-97987(P2017-97987A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-97987(P2017-97987A)
(43)【公開日】2017年6月1日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20170428BHJP
【FI】
   H01R13/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-226379(P2015-226379)
(22)【出願日】2015年11月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000102500
【氏名又は名称】SMK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100072604
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 軍一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140501
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 栄一郎
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 龍太郎
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 良
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB11
5E021FC38
5E021HA07
5E021HC09
5E021JA04
5E021JA05
5E021JA11
5E021KA05
5E021KA15
(57)【要約】
【課題】コネクタのサイズを大型化することなくキーを追加して設け、コネクタ同士の誤嵌合を防止する。
【解決手段】コネクタ1は、プラグハウジング本体11とプラグハウジング本体11に取り付けられた筒状嵌合部12と筒状嵌合部12に突設したロック係止爪13とを備えロック係止爪13にロック部用キー溝14を設けたプラグ10と、ケーブルジャック本体21とケーブルジャック本体21内に設けられ筒状嵌合部12と嵌合する穴状嵌合部22と筒状嵌合部12と穴状嵌合部22とが嵌合した状態でロック係止爪13を係止するロック孔部25Cとロック係止爪13と対応する形状を有し、ロック係止爪13が挿入されるに当接し横方向の移動を規制する規制溝25Aとを有するロック部とを備え規制溝25A内にロック部用キー溝14に嵌合するロック部用キー26を設けプラグ10と嵌合するケーブルジャック20とを備えるよう構成した。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグハウジング本体と
前記プラグハウジング本体に取り付けられた筒状嵌合部と
前記筒状嵌合部に突設したロック係止爪と、を備え、
前記ロック係止爪にロック部用キー溝を設けたプラグと、
レセプタクル本体と、
前記レセプタクル本体内に設けられ、前記筒状嵌合部と嵌合する穴状嵌合部と、
前記筒状嵌合部と前記穴状嵌合部とが嵌合した状態で前記ロック係止爪を係止するロック孔部と前記ロック係止爪と対応する形状を有し、前記ロック係止爪が挿入される規制溝とを有するロック部と、を備え、
前記規制溝内に前記ロック部用キー溝に嵌合するロック部用キーを設け、前記プラグと嵌合するレセプタクルと、を備えたコネクタ。
【請求項2】
前記ロック部用キー溝は、前記ロック係止爪の横方向の両端部のうち一方の端部側に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記ロック部用キー溝は、前記ロック係止爪の横方向の略中央部分に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記プラグの前記筒状嵌合部は、外壁面に凸状の複数の外周キーを有し、
前記レセプタクルの前記穴状嵌合部は、外壁面に溝状の複数の外周キー溝を有し、
前記筒状嵌合部と前記穴状嵌合部とが嵌合した状態で前記外周キーと前記外周キー溝とが嵌合することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、他のコネクタとの誤嵌合を防止することができるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コネクタ同士の誤嵌合を防止するため、一方のコネクタにキー突起を設け、他方にキー突起に嵌合するキー溝を設けることで、嵌合の位置合わせをすることが行われている。
【0003】
例えば特許文献1に記載されたコネクタにおいては、相手コネクタとのハウジングの筒状嵌合面12に誤嵌合防止用のキー32Aもしくはキー溝14Aが形成された構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−178837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、コネクタの複雑化に伴い、多数のキーを設けることが求められるケースも少なくない。このようなキーはコネクタハウジングの外壁のモールド部に通常設けられるが、モールド部のスペースにも限りがあるため設けることができるキーの数にも限界がある。
【0006】
仮にキーの数を増やそうとすると、個々のキーの厚みが薄くなりキー強度を保つことができないため、コネクタのサイズを大型化することでキーを設けるためのスペースを大きくする必要がある。しかし、コネクタのサイズの小型化が求められる現状ではコネクタサイズの大型化は好ましくない。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、コネクタのサイズを大型化することなくキーを追加して設け、コネクタ同士の誤嵌合を防止できるコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るコネクタは、上記目的を達成するため、プラグハウジング本体と、前記プラグハウジング本体に取り付けられた筒状嵌合部と、前記筒状嵌合部に突設したロック係止爪と、を備え、前記ロック係止爪にロック部用キー溝を設けたプラグと、レセプタクル本体と、前記レセプタクル本体内に設けられ、前記筒状嵌合部と嵌合する穴状嵌合部と、前記筒状嵌合部と前記穴状嵌合部とが嵌合した状態で前記ロック係止爪を係止するロック孔部と前記ロック係止爪と対応する形状を有し、前記ロック係止爪が挿入される規制溝とを有するロック部と、を備え、前記規制溝内に前記ロック部用キー溝に嵌合するロック部用キーを設け、前記プラグと嵌合するレセプタクルと、を備えて構成される。
【0009】
この構成により、前記筒状嵌合部と前記穴状嵌合部とが嵌合した状態で、ロック部の規制溝内に設けたロック部用キーがロック係止爪に設けたロック部用キー溝に嵌合するためプラグとレセプタクルの誤嵌合を防止することができる。また、ロック係止爪にロック部用キー溝を設け、規制溝内にロック部用キーを設けるため、プラグハウジング本体およびレセプタクル本体にキーまたはキー溝を設けるためのスペースを新たに設ける必要がないため、コネクタサイズの大型化を抑えることができる。
【0010】
上述した構成のコネクタにおいて、前記ロック部用キー溝は、前記ロック係止爪の横方向の両端部のうち一方の端部側に設けられるよう構成してもよい。この構成により、コネクタのサイズを大型化することなくキーを設け、コネクタ同士の誤嵌合を防止できる。また、キー形状を多様化することでより多様なキー要求に対応することができる。
【0011】
上述した構成のコネクタにおいて、前記ロック部用キー溝は、前記ロック係止爪の横方向の略中央部分に設けられるよう構成してもよい。この構成により、コネクタのサイズを大型化することなくキーを設け、コネクタ同士の誤嵌合を防止できる。また、キー形状を多様化することでより多様なキー要求に対応することができる。
【0012】
上述した構成のコネクタにおいて、前記プラグの前記筒状嵌合部は、外壁面に凸状の複数のキーを有し、前記レセプタクルの前記穴状嵌合部は、外壁面に溝状の複数のキー溝を有し、前記筒状嵌合部と前記穴状嵌合部とが嵌合した状態で前記キーと前記キー溝とが嵌合するよう構成してもよい。この構成により、キーおよびキー溝の組合せを増やすことができ、より確実に誤嵌合を防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コネクタのサイズを大型化することなくキーを追加して設け、コネクタ同士の誤嵌合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係るコネクタの嵌合させた状態を示す斜視図である。
図2】本発明の実施の形態に係るコネクタのプラグの斜視図である。
図3】本発明の実施の形態に係るコネクタのプラグを各方向から視た図であり、図3(a)は正面図、図3(b)は側面図、図3(c)は上面図である。
図4】本発明の実施の形態に係るコネクタのケーブルジャックの斜視図である。
図5】本発明の実施の形態に係るコネクタのケーブルジャックを各方向から視た図であり、図5(a)は正面図、図5(b)は側面図、図5(c)は上面図である。
図6】本発明の実施の形態に係るコネクタの嵌合させた状態を示す上面図である。
図7】本発明の実施の形態に係るコネクタの変形例であり図7(a)はプラグの斜視図、図7(b)はケーブルジャックの斜視図である。
図8】本発明の実施の形態に係るコネクタの変形例であり図8(a)はプラグの斜視図、図8(b)はケーブルジャックの斜視図である。
図9】本実施の形態に係るコネクタの変形例の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本実施の形態に係るコネクタ1について図1図9を参照して説明する。
【0016】
図1はプラグ10とケーブルジャック20とを嵌合させた状態のコネクタ1の斜視図である。プラグハウジング本体11にはシールドケース15が取付けられている。本実施の形態ではプラグハウジング本体11はナイロン系の樹脂製であるが、他の樹脂を用いてもよい。シールドケース15は、導電性の金属板を折り曲げ加工してプラグハウジング本体11の外周面に取り付けられている。シールドケース15は、プリント配線基板に半田付けされ固定される。
【0017】
ケーブルジャック20は、ケーブルジャック本体21とバネ押し片27を備えており、プラグハウジング本体11と嵌合している。本実施の形態ではケーブルジャック本体21はPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂製であるが、他の樹脂を用いてもよい。ケーブルジャック本体21には同軸ケーブル30が接続されている。同軸ケーブル30の中心部にはプラグ10側と導通する同軸導通体31が設けられている。ケーブルジャック20は本発明に係るレセプタクルを、ケーブルジャック本体21は本発明に係るレセプタクル本体構成する。
【0018】
図2および図3を用いてプラグ10についてより詳細に説明する。図2はプラグ10の斜視図であり、図3(a)はプラグ10を嵌合面側から視た正面図であり、図3(b)はプラグ10を一方の側面側から視た側面図であり、図3(c)はプラグ10を上面側から視た上面図である。
【0019】
図2に示すように、プラグ10は、プラグハウジング本体11と筒状嵌合部12とロック係止爪13を備えている。プラグハウジング本体11はプラグ10の本体部分をなし、略直方体形状であり、外周にシールドケース15が取り付けられている。
【0020】
筒状嵌合部12はプラグハウジング本体11の側面に取り付けられた筒状の部材であり、後述する、ケーブルジャック20の穴状嵌合部22と嵌合し、同軸ケーブル30をプラグ10側と導通させるようになっている。筒状嵌合部12は、外周面に複数の外周キー16を有し、内側に導通体本体部17を有している。導通体本体部17は、導電性金属製の細長ピン状の中心導体17Aと、中心導体17Aの外周を覆う絶縁樹脂製の絶縁体17Bと、絶縁体17Bの外周を覆う導電性金属製の外側導体17Cとを有している。
【0021】
図3(a)に示すように、筒状嵌合部12は、外周の左右両側面に凸状の外周キー16Aを1つずつ、下面側に凸状の外周キー16Bを4つ有している。外周キー16Aと外周キー16Bの位置および個数は必ずしもこれに限定されない。外周キー16Aと外周キー16Bは、後述するケーブルジャック20の外周キー溝28A、28Bと嵌合するようになっている。
【0022】
図3(b)に示すようにロック係止爪13は筒状嵌合部12の上に突設され、後述するケーブルジャック20のロック孔部25Bと係合し、プラグ10とケーブルジャック20との嵌合状態をロックするようになっている。
【0023】
図2および図3(c)に示すようにロック係止爪13には図2中の横方向(図中左右方向)のうち右側の端部から中央付近にかけてロック部用キー溝14が設けられている。ロック部用キー溝14は、後述するケーブルジャック20のロック部用キー26と嵌合するようになっている。なお、ロック係止爪13にロック部用キー溝14を設けてもロック係止爪13の根元部分の幅は変わらないのでロック強度が弱くなることはない。
【0024】
次に図4および図5を用いてケーブルジャック20についてより詳細に説明する。図4はケーブルジャック20の斜視図であり、図5(a)はケーブルジャック20を嵌合面側から視た正面図であり、図5(b)はケーブルジャック20を一方の側面側から視た側面図であり、図5(c)はケーブルジャック20を上面側から視た上面図である。
【0025】
ケーブルジャック20は、ケーブルジャック本体21と穴状嵌合部22とロック部25とバネ押し片27とを備え、同軸ケーブル30に接続されている。
【0026】
穴状嵌合部22は、ケーブルジャック本体21内に設けられた穴状の部位であり、内側に筒体23と円弧片24とを有している。筒状の筒体23の中心部にはプラグ10側と導通させるための導通孔23Aが設けられている。円弧片24は筒体23の外側に一定の間隔を空けて2つ設けられている。プラグ10とケーブルジャック20との嵌合時に中心導体17Aは導通孔23Aに挿入され導通し、絶縁体17Bおよび外部導体17Cは筒体23と円弧片24との間に挿入されるようになっている。
【0027】
ロック部25は、規制溝25Aとロック片25Bとロック孔部25Cとにより構成される。規制溝25Aは穴状嵌合部22の外壁の一部に設けられた溝であり、筒状嵌合部12と穴状嵌合部22とが嵌合した状態で、ロック係止爪13と対応する溝状の形状を有し、ロック係止爪13が挿入されるようになっている。このような構成とすることで、対応する形状を有さない相手側のキーとの誤嵌合を防止する。ロック係止爪13と規制溝25Aは当接するようにしてもよいし、当接しないようにしてもよい。
【0028】
規制溝25A内には、凸状のロック部用キー26が設けられている。ロック部用キー26は穴状嵌合部22と筒状嵌合部12との嵌合時に、ロック係止爪13に設けたロック部用キー溝14と嵌合するサイズとなるようロック部用キー溝14の中央部より左側(図4参照)に形成されている。
【0029】
このように、ロック部用キー溝14とロック部用キー26のサイズを合わせることで、サイズの異なるロック部用キー溝やロック部用キーを有するプラグとケーブルジャックを誤って嵌合することを防止し、サイズの等しい適切なプラグとケーブルジャックを嵌合させることができる。また、通常は、キーを設けることのないロック部25の空きスペースを活用してキーを設けているので、ケーブルジャック本体21の外壁に設けるキー溝を増やすことなく、誤嵌合防止の機能を向上させることができる。したがって、キー溝を増やすためのケーブルジャック20のサイズ大型化も招くことがない。
【0030】
なお、上記例とは逆に図7(b)に示すようにロック部用キー26は、ロック部用キー溝14の中央部より右側に形成するようにしてもよい。この場合、ロック部用キー溝14の位置も合わせて図7(a)に示すように中央部より左側に形成する。また、ロック部用キー26を複数設け、各キーの高さを変更することでより多様なキー要求に対応できるようにしてもよい。
【0031】
ロック片25Bはケーブルジャック本体21内部の穴状嵌合部22の上側に設けられた上部空間内に水平に設けられている。ロック片25Bには、ロック孔部25Cが設けられている。ロック孔部25Cは、筒状嵌合部12と穴状嵌合部22とが嵌合した状態でロック係止爪13を係止することでロックし嵌合状態を維持するようになっている(図5(c)参照)。
【0032】
ロック片25Bは弾性を有する樹脂製であり、ロック係止爪13を係止させるときはロック係止爪13から加わる上向きの力により上方に撓み、係止状態においては図4に示す通常位置に戻る。また、係止状態を解除するときはケーブルジャック本体21の上部に設けられ、ロック片25Bと連結している図5(b)に示すバネ押し片27を下方に押圧することで、ロック片25Bが上方に撓みロック係止爪13を容易に抜くことができる。
【0033】
図5(a)に示すように、穴状嵌合部22は、外周の左右両側面に溝状の外周キー溝28Aを1つずつ、下面側に溝状の外周キー溝28Bを4つ有している。外周キー溝28Aと外周キー溝28Bは、プラグ10の外周キー16A、16Bと嵌合するようになっている。外周キー溝28Aと外周キー溝28Bの位置および個数は必ずしもこれに限定されず、外周キー16A、16Bのサイズ、位置に応じて変更してもよい。
【0034】
このように外周キーと外周キー溝の位置、サイズを合わせることでサイズ、位置の異なる外周キー溝や外周キーを有するプラグとケーブルジャックを誤って嵌合することを防止し、サイズ、位置の合致する適切なプラグとケーブルジャックを嵌合させることができる。
【0035】
図6はプラグ10とケーブルジャック20とを嵌合させた状態での上面側から視た図であり、ロック部用キー溝14にロック部用キー26が嵌合している。
【0036】
図8および図9は、本実施の形態の変形例としてのプラグ10A、ケーブルジャック20Aおよびコネクタ1Aをそれぞれ示している。このコネクタ1Aは、ロック部用キー溝とロック部用キーの位置がコネクタ1と相違しているのみであり、その他の構成要素については同一である。
【0037】
図8(a)に示すように、ロック係止爪13には図中の横方向(図中左右方向)の略中央部分にロック部用キー溝14Aが設けられている。また、図8(b)に示すように規制溝25A内の横方向の略中央部分には凸状のロック部用キー26Aがロック部用キー溝14Aの位置、サイズに合うよう設けられている。穴状嵌合部22と筒状嵌合部12とが嵌合した状態でロック部用キー26Aとロック部用キー溝14Aとが嵌合するようになっており、この状態を図9に示す。
【0038】
以上のように、本実施の形態に係るコネクタ1は、プラグハウジング本体11とプラグハウジング本体11に取り付けられた筒状嵌合部12と筒状嵌合部12に突設したロック係止爪13とを備えロック係止爪13にロック部用キー溝14を設けたプラグ10と、ケーブルジャック本体21とケーブルジャック本体21内に設けられ筒状嵌合部12と嵌合する穴状嵌合部22と筒状嵌合部12と穴状嵌合部22とが嵌合した状態でロック係止爪13を係止するロック孔部25Cとロック係止爪13と対応する形状を有し、ロック係止爪13が挿入される規制溝25Aとを有するロック部とを備え規制溝25A内にロック部用キー溝14に嵌合するロック部用キー26を設けプラグ10と嵌合するケーブルジャック20とを備えている。
【0039】
この構成により、筒状嵌合部12と穴状嵌合部22とが嵌合した状態で、ロック部25の規制溝25A内に設けたロック部用キー26がロック係止爪13に設けたロック部用キー溝14に嵌合するためプラグ10とケーブルジャック20の誤嵌合を防止することができる。また、ロック係止爪13にロック部用キー溝14を設け、規制溝25A内にロック部用キー26を設けるため、プラグハウジング本体11およびケーブルジャック本体21にキーまたはキー溝を設けるためのスペースを新たに設ける必要がないため、コネクタサイズの大型化を抑えることができる。
【0040】
また、ロック部用キー溝14は、ロック係止爪13の横方向の両端部のうち一方の端部側、すなわち右側または左側のいずれか一方の側に設けるようにしてもよい。また、ロック部用キー溝14Aは、ロック係止爪13の横方向の略中央部分に設けるようにしてもよい。この構成により、キー形状を多用にすることでより多様なキー要求に対応することができる。
【0041】
また、プラグ10の筒状嵌合部12は、外壁面に凸状の複数の外周キー16A、16Bを有し、ケーブルジャック20の穴状嵌合部22は、外壁面に溝状の複数の外周キー溝28A、28Bを有し、筒状嵌合部12と穴状嵌合部22とが嵌合した状態で外周キー16A、16Bと外周キー溝28A、28Bとが嵌合するようにしてもよい。この構成により、キーおよびキー溝の組合せを増やすことができ、より確実に誤嵌合を防止できる。
【0042】
なお、本発明に係るコネクタの技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した各構成要素の種々の変更を含むものである。
【0043】
以上説明したように、本発明に係るコネクタは、コネクタのサイズを大型化することなくキーを追加して設け、コネクタ同士の誤嵌合を防止できるという効果を有し、コネクタ全般に有用である。
【符号の説明】
【0044】
1、1A コネクタ
10、10A プラグ
11 プラグハウジング本体
12 筒状嵌合部
13 ロック係止爪
14、14A ロック部用キー溝
16A、16B 外周キー
20、20A ケーブルジャック(レセプタクル)
21 ケーブルジャック本体(レセプタクル本体)
22 穴状嵌合部
25 ロック部
25A 規制溝
25B ロック片
25C ロック孔部
26、26A ロック部用キー
28A、28B 外周キー溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9