【解決手段】共通基部34に取り付けられた複数のレセプタクル11〜14と、これら複数のレセプタクルにそれぞれ嵌合する複数のプラグ41〜44と、を備える。各レセプタクルは、筒状部16と、雌型コンタクトピン26と、を備え、筒状部16の外表面に突起部21〜24が設けられる。各プラグは、筒状部16の外周面に被嵌する外側筒部46と、雄型コンタクトピン56と、を備え、外側筒部46に突起部21〜24と係合するロック溝51〜54が設けられる。そして、突起部21〜24の径および筒状部16における配置位置が各レセプタクルで異なっており、ロック溝の幅および外側筒部46における配置位置が、嵌合相手のレセプタクルに適合するように各プラグ41〜44で異なっている。
前記複数のレセプタクルのうち少なくとも1つのレセプタクルは、それ以外のレセプタクルと前記突起部の設置個数が異なっていることを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタの誤嵌合防止構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、色分けに基づく目視による確認が行われているだけであり、依然として人為的ミスによるコネクタの誤嵌合の可能性は残っている。よって、接続作業後に接続が正しいことを確認するため導通検査等が必要となる。また、コネクタを誤嵌合する可能性は、パネルや基板等に並べて配置されているレセプタクルの個数が増えるほど高まる。
【0007】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、使用コネクタ数の多寡に関わらず、コネクタの誤嵌合を確実に防止することができるコネクタの誤嵌合防止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るコネクタの誤嵌合防止構造は、上述した課題を解決するために、共通基部に取り付けられた複数のレセプタクルと、前記複数のレセプタクルにそれぞれ嵌合する複数のプラグと、を備え、前記各レセプタクルが、筒状部と、前記筒状部の内部に配置された雌型コンタクトピンと、を備え、前記筒状部の外表面に突起部が設けられ、前記各プラグが、前記筒状部の外周面に被嵌する外側筒部と、前記嵌合時に前記雌型コンタクトピンに挿嵌するよう前記外側筒部の内部に配置された雄型コンタクトピンと、を備え、前記外側筒部に前記突起部と係合するロック溝が設けられ、前記突起部の径および前記筒状部における配置位置が前記各レセプタクルで異なっており、前記ロック溝の幅および前記外側筒部における配置位置が、嵌合相手のレセプタクルに適合するように前記各プラグで異なっている。
【0009】
このような構成により、各レセプタクルの突起部に対し、その嵌合相手のプラグしか適合するロック溝を有しておらず、他のプラグは物理的に挿入することができない。これにより、コネクタの誤嵌合を確実に防止することができる。また、レセプタクルの個数が増えても誤嵌合することがない。しかも、共通基部に誤嵌合防止のための特別な構造を設ける必要がないので、省スペースおよびコストダウンを図ることができる。
【0010】
また、本発明に係るコネクタの誤嵌合防止構造は、前記突起部の径が小さいほど前記筒状部の先端部から前記突起部までの距離が長い構成にしてもよい。
【0011】
このような構成により、レセプタクルの突起部の径が小さいほど筒状部の先端部から突起部までの距離が長いので、各レセプタクルが、より小さい径の突起部を有する他のレセプタクルの嵌合相手のプラグとは勿論のこと、より大きい径の突起部を有する他のレセプタクルの嵌合相手のプラグとも、誤って嵌合するのを物理的に防止することができる。
【0012】
本発明に係るコネクタの誤嵌合防止構造は、前記複数のレセプタクルのうち少なくとも1つのレセプタクルは、それ以外のレセプタクルと前記突起部の設置個数が異なっているようにしてもよい。
【0013】
このような構成により、突起部の設置個数が互いに異なるレセプタクル同士は、筒状部の外周面上での突起部の配置が異なっている。よって、これらレセプタクルの嵌合相手のプラグ同士も、外側筒部におけるロック溝の配置が異なることになる。これにより、各レセプタクルに対し、突起部の設置個数が異なる他のレセプタクルの嵌合相手のプラグが人為的ミスで誤って嵌合するのを物理的に防止することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、使用コネクタ数の多寡に関わらず、コネクタの誤嵌合を確実に防止することができるコネクタの誤嵌合防止構造を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明のコネクタの誤嵌合防止構造の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図中に同一の構成要素が複数あるときは、図を見やすくするために、一の構成要素にだけ符号を付し、他の構成要素の符号を省略することがある。
【0017】
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態に係るコネクタの誤嵌合防止構造の構成について説明する。
第1の実施形態に係るコネクタ1は、同軸コネクタであり、
図1に示すように、共通基部34に取り付けられた複数のレセプタクル11〜14と、複数のレセプタクル11〜14にそれぞれ嵌合する複数のプラグ41〜44と、を備えている。このコネクタ1は、限定するものではないが、ケーブル側のプラグ41〜44と基板側のレセプタクル11〜14とを嵌合させることで、ケーブル64と基板上の配線とを電気的に接続するものである。
【0018】
(レセプタクルの構成)
共通基部34は、取付穴36を利用して基板にネジ等で取り付けられるようになっている。ただし、共通基部34は、この用途に限定されず、例えば、機器、装置のパネル等に取り付けられるものでもよいし、単なる中継用であってもよい。本実施形態は、1つの共通基部34に4個のレセプタクル11〜14を一群として配した、いわゆる4連タイプの構成である。しかし、レセプタクルの個数は4に限定されるものではなく、2以上の任意の個数とし得る。
【0019】
図1および
図2に示すように、各レセプタクル11〜14は、筒状部16と、筒状部16の内部に配置された雌型コンタクトピン26と、を備えている。筒状部16の外表面には突起部21〜24が設けられている。突起部21〜24は、
図2(b)に示すように、各レセプタクル11〜14において筒状部16の外周面に上下2個設置されている。
【0020】
筒状部16は、金属製であり、雌型コンタクトピン26をシールドしている。ただし、筒状部16の材質は金属に限定されるものではなく、シールド性は劣るが必要に応じて樹脂等の非導電性物質であってもよい。雌型コンタクトピン26は、金属製であり、プラグ41〜44の雄型コンタクトピン56を挿嵌することができるように軸方向に凹部を有している。
【0021】
具体的なレセプタクル11〜14の構成について、
図6(a)を参照して、レセプタクル11を例に説明する。
図6(a)は、レセプタクル11〜14とプラグ41〜44とが嵌合している状態を示す
図5のA−A断面図である。
図6(a)に示すように、レセプタクル11は、雌型コンタクトピン26を絶縁体の内側支持部18が支持し、内側支持部18の外周面に筒状部16が被さっている。
【0022】
内側支持部18は、先端側に小径の円筒部が段付きで設けられており、その円筒内側に雌型コンタクトピン26が設置されている。雌型コンタクトピン26の後端部には内部導体引出部28が接続され、基板側の配線に接続できるようになっている。
【0023】
筒状部16は、内側支持部18の先端よりも外方に延びだし、その外表面には同図上下に2個の突起部21が設けられている。筒状部16の外周面の中程には2箇所で凹部が形成され、それぞれに樹脂またはゴム等の弾性体からなる環状部30および32が嵌められている。この環状部30は、各レセプタクル11〜14で異なる色に着色されており、レセプタクル11〜14を目視で識別できるようになっている。筒状部16は共通基部34と一体形成されている。
レセプタクル11を例に説明したが、他のレセプタクル12〜14についても、突起部21〜24以外は同じ構成をしている。例えば、
図6(b)に示すレセプタクル14では、その突起部24が、
図6(a)に示すレセプタクル11の突起部21と相違しているだけで、他の構成は同じである。
【0024】
(プラグの構成)
図1および
図3に示すように、各プラグ41〜44は、筒状部16の外周面に被嵌する外側筒部46と、嵌合時に雌型コンタクトピン26に挿嵌するよう外側筒部46の内部に配置された雄型コンタクトピン56と、を備えている。外側筒部46には突起部21〜24と係合するロック溝51〜54が設けられている。この突起部21〜24とロック溝51〜54とはBNCコネクタと同様にバヨネットロック式にて係合、ロックするよう構成されている。各プラグ41〜44は、各ケーブル64の端部に取り付けられている。
【0025】
外側筒部46は、金属製であり、雄型コンタクトピン56をシールドしている。ただし、外側筒部46の材質は金属に限定されるものではなく、シールド性は劣るが必要に応じて樹脂等の非導電性物質であってもよい。外側筒部46の後端側には滑り止め用にローレット部46bが設けられている。雄型コンタクトピン56は、金属製であり、レセプタクル11〜14の雌型コンタクトピン26に挿嵌することができるように軸方向に凸部を有している。
【0026】
具体的なプラグ41〜44の構成について、
図6(a)を参照して、プラグ41を例に説明する。
図6(a)に示すように、プラグ41は、雄型コンタクトピン56を絶縁体でかつ円筒状の内側保持部48が保持し、内側保持部48の外周面後端側に金属製の外部導体接続部58が、外周面前端側に金属製の外部導体接続スリーブ59が被さっている。この外部導体接続部58と外部導体接続スリーブ59の外側に、外側筒部46が回転自在に設けられている。
【0027】
内側保持部48は、その前端側に凹部が形成され、その凹部底面から雄型コンタクトピン56が突出している。雄型コンタクトピン56の後端側は、ケーブル64の内部導体66に接続されている。ケーブル64は、同軸ケーブルであり、内側から順に、内部導体66と、絶縁体68と、外部導体70と、シース72とで構成されている。
【0028】
外部導体接続部58は、その前端側で外部導体接続スリーブ59に接続されており、後端側でケーブル64の外部導体70に接続されている。外部導体接続部58の前端部には、スプリングワッシャ60を収容するために径方向外方に突出したフランジ部が形成されている。また、プラグ41とケーブル64の連結部にはフェルール62が被せてある。
プラグ41を例に説明したが、他のプラグ42〜44についても、ロック溝51〜54以外は同じ構成をしている。例えば、
図6(b)に示すプラグ44では、そのロック溝54が、
図6(a)に示すプラグ41のロック溝51と相違しているだけで、他の構成は同じである。
【0029】
次に、コネクタ1の嵌合時の電気的な接続について説明する。
ケーブル64の内部導体66は、順に、プラグ側の雄型コンタクトピン56、レセプタクル側の雌型コンタクトピン26、および内部導体引出部28を介して基板側の配線等に電気的に接続される。また、ケーブル64の外部導体70は、順に、プラグ側の外部導体接続部58、外部導体接続スリーブ59、レセプタクル側の筒状部16、および外部導体引出部38を介して基板側の導線等に電気的に接続される。
【0030】
次に、コネクタ嵌合のロックについて説明する。
外側筒部46には、レセプタクル11〜14の突起部21〜24とバヨネットロック式にて係合するロック溝51〜54が設けられている。このロック溝51〜54は、
図1および
図3に示すように、溝入口部51a〜54aと、溝螺旋部51b〜54bと、係止凹部51c〜54cと、を備えている。溝入口部51a〜54aは、外側筒部46の筒先端部46aから軸方向に所定距離だけ延在している。溝入口部51a〜54aの終端部は溝螺旋部51b〜54bにつながり、この溝螺旋部51b〜54bは、周方向に螺旋状に形成されている。溝螺旋部51b〜54bの終端部には、略円形状の係止凹部51c〜54cが形成されている。
【0031】
図4および
図5に示すように、コネクタ1の嵌合では、レセプタクル11〜14に設けられた突起部21〜24を、溝入口部51a〜54aから溝螺旋部51b〜54b中に進ませて、その溝の奥の係止凹部51c〜54cに該突起部21〜24をバネ等の付勢力によって係止しておくことにより、レセプタクル11〜14とプラグ41〜44を嵌合し、その嵌合状態をバヨネット式にロックする。
【0032】
(コネクタの誤嵌合防止構造)
次に、第1の実施形態に係るコネクタ1の誤嵌合防止構造について詳細に説明する。
【0033】
本実施形態に係るコネクタ1の誤嵌合防止構造では、突起部21〜24の径および筒状部16における配置位置が各レセプタクル11〜14で異なっており、ロック溝51〜54の幅および外側筒部46における配置位置が、嵌合相手のレセプタクル11〜14に適合するように各プラグ41〜44で異なっている。
【0034】
具体的には、
図2に示すように、突起部21〜24の径が小さいほど筒状部16の先端部16aから突起部21〜24までの距離が長くなっている。
【0035】
図2(b)に示すように、レセプタクル11の突起部21の径D1と、レセプタクル12の突起部22の径D2と、レセプタクル13の突起部23の径D3と、レセプタクル14の突起部24の径D4とは、この順で小さくなっている。すなわち、D1>D2>D3>D4である。
【0036】
また、
図2(a)に示すように、レセプタクル11の筒状部16の先端部16aから突起部21までの距離L1と、レセプタクル12の筒状部16の先端部16aから突起部22までの距離L2と、レセプタクル13の筒状部16の先端部16aから突起部23までの距離L3と、レセプタクル14の筒状部16の先端部16aから突起部24までの距離L4とは、この順で長くなっている。すなわち、L1<L2<L3<L4である。
【0037】
図2では、共通基部34に左から順に突起部21〜24の径が大きくなるように、レセプタクル11〜14を配列しているが、共通基部34に取り付けられたレセプタクル11〜14において、突起部21〜24の径が小さいほど筒状部16の先端部16aから突起部21〜24までの距離が長いという条件を満たす限り、配列は任意でよい。
【0038】
また、
図3(b)に示すように、プラグ41のロック溝51の溝入口部51aでの幅W1と、プラグ42のロック溝52の溝入口部52aでの幅W2と、プラグ43のロック溝53の溝入口部53aでの幅W3と、プラグ44のロック溝54の溝入口部54aでの幅W4とは、この順で狭くなっている。すなわち、W1>W2>W3>W4である。
【0039】
また、
図3(a)に示すように、プラグ41の外側筒部46の筒先端部46aからロック溝51先端の係止凹部51cまでの距離Y1と、プラグ42の外側筒部46の筒先端部46aからロック溝52先端の係止凹部52cまでの距離Y2と、プラグ43の外側筒部46の筒先端部46aからロック溝53先端の係止凹部53cまでの距離Y3と、プラグ44の外側筒部46の筒先端部46aからロック溝54先端の係止凹部54cまでの距離Y4とは、この順で短くなっている。すなわち、Y1>Y2>Y3>Y4である。
【0040】
(作用・効果)
次に、第1の実施形態の作用・効果について説明する。
上述したように、レセプタクル11〜14の突起部21〜24の径および筒状部16における配置位置が各レセプタクル11〜14ごとに異なっているので、各レセプタクル11〜14には、その嵌合相手のプラグしか突起部21〜24に適合するロック溝を有しておらず、他のプラグは物理的に挿入することができない。これにより、コネクタ1の誤嵌合を確実に防止することができる。また、レセプタクル11〜14の個数が増えても誤嵌合することがない。しかも、共通基部34に誤嵌合防止のための特別な構造を設ける必要がないので、省スペースおよびコストダウンを図ることができる。
【0041】
また、突起部21〜24の径が小さいほど筒状部16の先端部16aから突起部21〜24までの距離が長いので、各レセプタクル11〜14が、より小さい径の突起部を有する他のレセプタクルの嵌合相手のプラグは勿論、より大きい径の突起部を有する他のレセプタクルの嵌合相手のプラグとも、誤って嵌合するのを防止することができる。
【0042】
具体的には、例えば、
図1の左から3番目のレセプタクル13の突起部23は、それより小さい径の突起部24を有する他のレセプタクル14の嵌合相手のプラグ44のロック溝54には、突起部23の幅が溝幅に適合しないので、進入できない。また、レセプタクル13の突起部23は、それより大きい径の突起部21、22を有する他のレセプタクル11、12の嵌合相手のプラグ41、42のロック溝51、52には、進入することはできる。しかし、
図2(a)に示すように、筒状部16の先端部16aから突起部23までの距離L3は他のレセプタクル11、12の距離L1、L2より長いので、レセプタクル13の筒状部16を他のレセプタクル11、12の外側筒部46に適切に収容することはできない。すなわち、レセプタクル13の突起部23は、それより大きい径の突起部21、22を有する他のレセプタクル11、12の嵌合相手であるプラグ41、42のロック溝51、52には、適切に係合することができない。よって、コネクタ1の誤嵌合を確実に防止することができる。
【0043】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。
図7および
図8は、本発明の第2の実施形態に係るレセプタクル80、12〜14を示している。第2の実施形態は、レセプタクル80の突起部82の個数が第1の実施形態と相違しているのみであり、その他の構成要素については、第1の実施形態と同一の符号を付して、構成、作用、効果の説明を省略する。
【0044】
第2の実施形態では、複数のレセプタクル80、12〜14のうち少なくとも1つのレセプタクル80は、それ以外のレセプタクル12〜14と突起部82の設置個数が異なっている。
【0045】
第1の実施形態では、
図2(b)に示すように、各レセプタクル11〜14において2つの突起部21〜24が筒状部16の外周面上にその断面視で180°離れて配置されている。一方、第2の実施形態では、
図7および
図8に示すように、左端のレセプタクル80のみ、3つの突起部82が筒状部16の外周面上にその断面視で120°ずつ離れて配置されている。他の3つのレセプタクル12〜14は、各々、2つの突起部22〜24が筒状部16の外周面上にその断面視で180°離れて配置されている。
【0046】
プラグ側は図示していないが、各レセプタクル80、12〜14には、その筒状部16の突起部82、22〜24に応じて適合するロック溝を有するプラグが嵌合するようになっている。
【0047】
図1に示すように、プラグ側のロック溝51〜54は、外側筒部46の周上にその断面視で約90°にわたって形成されている。よって、ロック溝51〜54が形成されている角度範囲にも依るが、ロック溝51〜54は外側筒部46に最大で3または4個設けることができる。
【0048】
ただし、レセプタクル80に突起部82を90°ずつ離して4個設けると、突起部およびロック溝の寸法が適合する条件下で、突起部を2個設けたレセプタクルの嵌合相手のプラグとも嵌合することができてしまう。よって、レセプタクル80の筒状部16に形成する突起部82の個数は、最大3個にするのが好ましい。突起部の径および設置位置が同じであっても、突起部82が3個のレセプタクル80には、ロック溝が2個のプラグは物理的に嵌合することができない。また、突起部が2個のレセプタクルには、ロック溝が3個のプラグは物理的に嵌合することができない。よって、突起部の個数は2個と3個を併用するのが好ましい。すなわち、一方の突起部の設置個数と他方の突起部の設置個数が、倍数関係にないようにするのが好ましい。
【0049】
上述したように、突起部82、22〜24の設置個数が互いに異なるレセプタクル80とレセプタクル12〜14とは、筒状部16の外周面上での突起部82、22〜24の配置が異なっている。よって、これらレセプタクル80およびレセプタクル12〜14の嵌合相手のプラグも、外側筒部46におけるロック溝の配置が異なることになる。これにより、レセプタクル80に対し、突起部の設置個数が異なる他のレセプタクル12〜14の嵌合相手であるプラグ42〜44(
図1および
図3参照)が誤って嵌合するのを防止することができる。
【0050】
以上説明したように、本発明に係るコネクタの誤嵌合防止構造は、使用コネクタ数の多寡に関わらず、コネクタの誤嵌合を確実に防止することができるという効果を有し、電気的接続に用いるコネクタの全般に有用である。