模型自動車などは、座標位置と向き検出手段を備え、この座標位置と向きに基づいて、仮想カメラ位置が決定される。模型自動車のほか、道路や建物や木などの多くの構造物も、それぞれが、外観図のコンピュータグラフィックスデータが準備され、それぞれの位置を検知され、外観図は位置データと共に、CGデータを使用する。
請求項1において、前記走行物体の仮想世界で対応する走行物を仮想走行物体とすると、前記検出された走行物体の「位置座標と向き」と同じ「位置座標と向き」で、前記仮想フィールド上に前記仮想走行物体を設置することを特徴とする走行物体の操縦システム。
請求項1、2において、前記実障害物は「位置座標と向き」を検出する手段を備えることと、前記実障害物の仮想世界での対応する物体を仮想障害物とすると、前記検出された実障害物の「位置座標と向き」と同じ「位置座標と向き」で、前記仮想フィールド上に前記仮想障害物を設置することを特徴とする請求項第1項及び第2項記載の走行物体の操縦システム。
請求項1、2、3に於いて、走行物体の「位置座標と向き」検出手段は、走行物体の「少なくとも2点の位置」検出手段であることを特徴とする請求項第1,2,3項記載の走行物体の操縦システム。
請求項1、2、3、4に於いて、実障害物の「位置座標と向き」検出手段は、実障害物の「少なくとも2点の位置」検出手段であるであることを特徴とする請求項第1,2,3、4項記載の走行物体の操縦システム。
前記仮想カメラおよび前記ディスプレイは、それぞれ左眼用と右眼用の2台ずつ設置し、立体映像を見れることを特徴とする請求項第1、2、3,4、5項記載の走行物体の操縦システム。
前記ディスプレイには、ヘッドマウントディスプレイを使用し、操縦者の頭の向きを検出する手段を設け、前記頭の向きに基づいて、前記仮想カメラの向きを変えることを特徴とする請求項第6項記載の走行物体の操縦システム。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、ラジコンシステムのこれらの欠点をなくすことが課題であり、模型自動車を、本物の自動車を運転する感覚で運転させ、または、模型ロボットと組み合わせて、操縦者がロボットになった感覚で楽しく操縦させ、しかも、コンピュータグラフィック技術を使うことで、それを簡単な装置で提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
課題を解決するために、現実空間のラジコン技術と、仮想空間のコンピュータグラフィックス技術とを、次のように融合させる。
現実空間に、模型自動車の走る実フィールドを作成する。そして仮想空間にも、実フィールドと同様の仮想フィールドを作成する。
次に、実フィールド上に模型自動車があるときは、模型自動車の少なくとも2点の位置検出手段を設け、得られた2点の位置から「代表位置と向き」を求め、「代表位置と向き」データに基づいて、仮想フィールド上に仮想自動車を設置する。その仮想自動車の運転者の目に相当する位置に、仮想カメラを設定する。
【0009】
そうすれば、その仮想カメラから得られる映像は、まさに、模型自動車の運転席から見えるはずの景色である。
もしも、運転席の運転者の目よりも、もっとふさわしい位置があれば、そこに仮想カメラを設定しても良く、そこからの景色を、ディスプレイに表示する。
操縦者は、そのディスプレイを見て、模型自動車の運転席にいる感覚で、もしくは、運転に都合のよい視点からみた感覚で、模型自動車を操縦する。
【0010】
自分の自動車は、運転席を視点とするときは、ボンネットだけしか見えないが、視点を変えて、仮想カメラ位置を自分の自動車の後方位置とする場合は、自分の自動車全体を含めた像が、画面に見えることになる。
【0011】
模型自動車の走行経路を変化させるために、実フィールドの中に、さまざまな形の実障害物を設置する。そして同時に、同じ輪郭線を有する仮想障害物を、仮想フィールド上に設置する。
ある障害物と他の障害物との間の空間は、模型自動車の走行する経路または道路になるので、様々な走行経路が作られる。
模型自動車が実フィールドの外に出てしまうと、位置の検出機能がなくなるので、これを防ぐために、フィールド外枠で実フィールドを囲うことが一般に必要になる。このフィールド外枠も実障害物の一種である。
模型自動車と実障害物の関係は、現実空間での現象であるから、互いに衝突したら物理法則に従い、どちらかがもしくは、双方が、押されて移動することになる。固定型の実障害物とぶつかったら明らかに、模型自動車が跳ね飛ばされる。
仮想自動車と仮想障害物の関係は、仮想空間での現象なので、単に、模型自動車と実障害物間の現実空間での物理法則による位置と向きの変化を、忠実に画像として表現するだけになる。
【0012】
固定型の障害物(建物、草木、土手、柵、隔壁、フィールド外枠など)は、次のように設置される。
(固定型)実障害物は、「位置と向き」を予め決めて、実フィールドに固定し設置する。これは、模型自動車がぶつかっても動くことはない。
そして、その仮想障害物は、同じ「位置と向き」に、仮想フィールドに設置される。
【0013】
移動型の実障害物(他の物体とぶつかると、位置や向きが変化する物、ゲームに使用するボール、その他)は、次のように設置される。
移動型の実障害物には、「少なくとも2点の位置」もしくは「位置と向き」の検出手段、または、回転体の障害物は「一点の位置」だけの検出手段を設け、実フィールド上の任意の場所に、設置される。
前記検出された「少なくとも2点の位置」から「位置と向き」を求め、または回転体の場合「一点の位置」のデータを使って、仮想障害物は仮想フィールド上に設置される。
【0014】
走行物(自動車、ロボットなど)は、次のように設置される。
現実空間での模型走行物は、操縦者(人)またはコンピュータからの無線操縦信号により操縦されて、走行する。
模型走行物には、「少なくとも2点の位置」の検出手段を設ける。2点の位置データから「代表位置と向き」を求め、
仮想空間には、前記検出された「代表位置と向き」データを使って、その仮想走行物を設置させる。
【0015】
一般に、現実空間での物体の「位置と向き」を求めるには、物体に2点の位置検出機能を設けるのが簡単である。任意の形状の障害物であっても、その2点の位置が分かれば、その障害物全体の位置と向きが特定できるからである。
〈例〉物体の位置座標は、2点の中点(代表点)の位置座標とする。物体の向きは、2点を結ぶ線の傾きとする。
【0016】
また、円柱や円錐などのような回転体の障害物の場合は、向きのデータは不要になり、障害物は中心点(1点)だけの位置検出手段で、良いことになる。
【0017】
点の位置検出法としては、模型物体には垂直磁界のコイルを(2個)設置する。実フィールドの下には、縦横に多数の平行線を張った位置検出板を置く。前記平行線を縦横に走査して、模型物体に設置したコイルとの電磁結合による起電力と走査信号の関係を、測定し計算する方法がある。(
図5)
別の方法として、実フィールドの上部にビデオカメラ置き、模型自動車や障害物を撮影し、画像を認識解析して「位置と向き」を検出する。(
図16)
場合によっては、物体に2個の点光源を設置し、ビデオ画像からその点光源の位置を検出し、「位置と向き」を検出する方法等がある。
物体に2つの小円を描き、円の位置を検出する方法もある。
【0018】
さらに、ロボットを操縦してゲームを楽しむ用途を考えると、ロボットの目線で操縦することは、極めて重要である。
たとえば、サッカーゲームなどで、球をシュートする場合には、ロボットの足と、ボールと、ゴールとが一直線上になるような視点で見て、蹴る動作ができるように、ロボットとボールとゴールの位置から自動的に仮想カメラ位置を決定する手段をもつことが、ゲームを面白くさせることにつながる。
【発明の効果】
【0019】
この発明により、無線操縦の模型自動車は、今までと全く異なる製品になる。まず操縦者の視点は、従来は遠くから見る客観視であったが、この発明により、主観的視点での操縦が可能となり、しかも運転しながら、視点を切り替えることも可能となった。視点の例をあげると、
(1)運転席に座っている視点
(2)自分の自動車を後ろから追尾する視点
(3)自分の自動車を真上から見下ろす視点
(4)自動車の後方を見る視点
(5)遠方から全体を見渡す視点
【0020】
このほか、さまざまな視点が可能である。両眼用として2台の仮想カメラを設定すれば、立体視も簡単に実現可能である。さらに頭の向き検出のついたヘッドマウントディスプレイを使うと、あらゆる方向が立体視で見渡せる仮想世界での運転も可能になる。
ゲームとして見た場合は、見物人は、ごまかしの無い現実空間での模型自動車のカーレースやサッカーゲームが見られ、(ビデオゲームなどでは、ソフトウエアがすべての現象を決めることができるので、人為的であり、結果を信用できない)
または、大きなディスプレイに仮想空間のカーレースの全体を見渡す映像を見られる。そして操縦者は、360度の仮想空間ディスプレイを見ながら、本物の自動車を運転して競争しているようなスリルと楽しみが得られる。
【0021】
また、模型自動車の操縦性能を本物に近づけることで、操縦訓練にも使えるようになる。初心者にとっては、運転席からの見え方と、実際の自動車の位置関係が理解し難いが、ディスプレイによる運転席から見える光景と、同期して走行する模型自動車の客観像を、見比べることで理解が早まる。
【0022】
なお、仮想カメラの高さを操縦者の眼の高さに定義することで、模型自動車の縮尺は任意に設定できる。実フィールドの縮尺は、模型自動車の縮尺に合わせて作ればよい。
大きな模型自動車を使えば、それに比例して、現実空間の実フィールドは大きくなり、小さな模型自動車を使えば、実フィールドも小さくなる。
そして、操縦席では人間が操縦するので、仮想カメラは仮想運転席にあって、そこに映し出される映像の仮想世界は、等身大の世界として認識されることになる。
【0023】
模型自動車の走行は、正常な道路走行のほかに、誤って道路の側壁などとぶつかったり、他の模型自動車と衝突することが起こる。これらの現象に起因して、模型自動車は、向きや速度を変化させる。そしてこれは、模型自動車の位置検出を通して、仮想空間に引き継がれて、ディスプレイ映像として、操縦者に見えることになる。
そして、操縦者は、ディスプレイに映った仮想空間内での衝突を避けるように操縦する。もしも、操縦を間違えたためにぶつかっても、ぶつかったために起こるべき現象は、すべてニュートン力学が支配する現実空間で起こり、これに起因する仮想空間の映像も矛盾が無く進行する。
【0024】
このことは、現実空間に於けるフィールドと、仮想空間に於けるフィールドは、模型自動車が、障害物や他の模型自動車などと、接触または衝突しうる位置でのみ、関連があり、同一の形状物であることが要求されることになる。
このことを実際例で示す。
図19(A)現実空間で、模型自動車1のバンパー120が道路脇の隔壁6(地点125)にぶつかり、進行方向が点線の模型自動車1aのように変わって、走行を続けたとする。
すなわち、「現実空間」に於ける模型自動車や障害物の形状デザインと、「仮想空間」に於ける「模型自動車や障害物のデザイン」は、衝突など接触しうる部分(バンパーやガードレールなど)の形状のみが似ていることが必要であり、ぶつかる可能性がない障害物の上部などの形状は、全く似ている必要がなく、自由な形状が許されるということである。
図19(B)仮想空間の樹木6などは、自動車の衝突とは無関係の位置なので、現実世界には無くても、仮想空間には、自由に存在させることができる。
【0025】
また、物理的衝突に関係の無い、表面の色や表面の描画デザインに関しては、すべての部分で類似である必要はない。
さらに発展させて、仮想空間での形状は、形状の輪郭線のみ描画して、面は透明または半透明にすること等も可能である。
たとえば、マイ・ロボットを透明にして、輪郭線のみで描画し、仮想カメラをマイ・ロボットの後方に設置すると、マイ・ロボットの前にあるボールの位置と、マイ・ロボットの足と、敵ロボットと、ゴールが、透明で輪郭だけのマイ・ロボット越しに一直線状に見えるので、正確なシュートやパスすることができる。
【0026】
自動車の場合は、仮想空間のマイ自動車を透明にすると運転席から、自分の自動車のバンパーや前輪が見えることになり、より正確な運転ができる。また運転が易しくなり、ゲームとして、より楽しくすることもできる。
【0027】
仮想空間の高い部分の遠景等も、自動車などとの接触はあり得ないので、任意のデザインの遠景を使うことができる。山々の景色やビル群や雲のかかった空など何でも入れられる。
仮想空間での遠景を
図20で説明する。
遠景は、仮想カメラの位置には関係せず、仮想カメラの向きによって、遠景の切り取り方が変化するので、遠景画像を水平に360度回転させた横長のパノラマ画像(
図20)とし、そのパノラマ画像の左端と右端を論理的に繋いでエンドレスの画像にしたものを、仮想カメラの向きにつれて、スクロールし、カメラ画角で切り取った画像153を、遠景として使用するのが、簡便な方法である。また、
図22仮想空間図のように、遠景152を大半径の円形幕と考え、仮想フィールド120を遠くから囲んでいるように表現することもできる。
ただし、実際に操縦者が見る図形は、仮想自動車100#1または、100#2の後から追尾する仮想カメラ141#1または、141#2に映る映像である。
もちろん、仮想カメラの位置は、前に
図9で説明したように、自動車を追尾する他に、運転者の目の位置に置いたり、様々な位置に置くことができる。
【0028】
一般的に、現実空間での実フィールドは、実作業として物を作ることであるため、複雑なものを作りにくい。
図21は自動車レースの例であり、
図21の(A)は現実空間の平面図、正面図である。(A)の周囲4つのフィールド外壁5と、中央の数個の隔壁6は自動車の走行コースを形造っているが、これらはすべて一定の厚さの板材で作られている。
【0029】
したがって、現実空間での隔壁6や外壁5や簡単な障害物などは、模型自動車のバンパー120の高さを越える厚さの平板を、隔壁や障害物の平面図通り切取り、実フィールドに貼付けて作られている。(現実空間の参照図:
図21(A)現実空間 平面図、正面図)
他方、仮想空間での仮想フィールドの隔壁や障害物などは、デザインとして美しく、緻密に作る必要がある。出来上がったものは、単にCGデーターであるから、いくら複雑になっても、大量に作れば一台あたりの単価は、安価に製造できる。(仮想空間の参照図:
図22(B)仮想空間の平面図、正面図 土手121 50 122 60、樹木123、 )
【0030】
カメラを位置検出に使用した例の説明をする。
図16の全体図例は、フィールド中央上部に固定されたカメラ110を位置検出用に使った例である。模型自動車1#1には、前後に赤外線発光素子111と112が付いていてこれらから出る光線をカメラ110がとらえ、模型自動車の位置と向きを検出している。
カメラで模型自動車の形状をとらえ、この図形を処理して位置と向きを計算することもできるが、処理に時間がかかる恐れがある。
また初期時点では、複数の自動車の使用の場合、自動車制御用のアドレスコマンドに合わせて赤外線を発光させ、カメラによる発光素子の位置特定を行う。
そして赤外線カメラ110で模型自動車の2点の位置を検出し、CPUで位置と向きに変換されて、仮想カメラを設定し、仮想空間で映像処理されて、ディスプレイに映像を出力する。
【0031】
コンピュータ内の自動車レース(仮想空間)の正面図は、
図18に示す。
実空間の自動車レースの
図17(A)、(B)と、仮想空間の
図18の違いを説明する。
現実空間の周囲を囲む4枚のフィールド外壁5については、前に述べたように実空間では、簡単に作成できるように、一定の厚さの板材が使われている。
図17(A)(B)に示す。
他方、仮想空間に於いては、
図18のように、隔壁5の代わりに、全く異なるデザインの大きな土手121が描かれ、さらに土手の上には樹木123が植えられている。
【0032】
図17(B)の実空間では、模型自動車1のバンパー120は隔壁5の隔壁横面5aとのみ接触するので、それと同じ役割の部分のみ、同じ形状であればよいのである。
それが、仮想空間の
図18の土手横面121aである。
図17(B)の隔壁横面5aと、
図18の土手横面121aは、類似位置関係にあるので、それ以外の隔壁5と土手121は形状が異なっていても、自動車の運転には全く問題は無いのである。
【0033】
中央部の隔壁5についても同様であり、
図17(B)の隔壁横面5aと
図18の中土手横面122aは類似位置にあるので、他の上部部分は、形状が異なっても問題は起こらない。
【0034】
走行自体は、物理法則が適応されるので、部分的に道路を滑りやすい素材で作ると、その場所に来るとタイアが滑りやすくなり 、操縦に技術を必要になり、興味深いものになる。
【0035】
運転席から見る景色は、コンピュータグラフィックスで描かれるので、周回毎に、設定場所や季節や天候を変えることができるので、様々な演出が可能である。
位置検出機能付の障害物は、走行路上を、CG画像内も含めて存在し、かつ、移動可能になるので、モーター仕掛けで向きや位置や形状を変化させて、難易度やゲーム性を上げることにも使える。
【0036】
模型自動車の走行自体は、ごまかしのないメカニズムの物理現象であるから、性能によってクラス分けしたグローバルなカーレースになりうるものである。しかも、運転席は、ほんもののレーシングカーのようなデザインも可能であり、自動車は、縮尺比を大きくとれば、時速200kmくらいの高速なカーレースも可能である。そして、操縦の仕方や景観が本物の自動車に近いので、本物のカーレーサーが実際に優勝するような大会を行うことも可能である。さらに、ゲーム性も組み込めば、極めて安全で、かつ、スリリングで、興味深い装置を作ることができる。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0038】
図1は、模型自動車が1台、操縦者1人の場合の一実施例の全体ブロック図である。
図1は、大きく分けて、走行部45と操縦部46の二つのグループから構成される。
上部の走行部45は、模型自動車1を走らせる場所である。実フィールド12は、フィールド外壁5と隔壁6によって構成されて、図の平面図のように、模型自動車1が周回走行するコースが形作られている。
【0039】
実フィールド12上を、模型自動車1が走行しているところが、
図1の走行部45に描いてあり、これを横から見たAA'断面側面図が、
図2である。
図2の模型自動車1の下部に、コイル3とコイル4が縦向きに設置してあり、発信器33からの交流信号を適当な時間間隔で、コイルに流し、垂直磁界M1、M2を発生させる。
この磁界は、
図2の実フィールド12の下にある位置検出板11を透過する。
位置検出板11は、
図1上部のように、実フィールド12全体を覆う大きさであり、この原理構造は、
図5に示すように直交する多数の平行導線をスイッチ回路31,32で走査できるように構成されている。(実際のスイッチ回路は、電子回路で構成される。)
この位置検出板11と、コイル位置検出器13とが組み合わされて、模型自動車の各コイルの位置を検出するように働き、2点のコイル位置データが検出される。
但し、コイル位置データは、位置検出板11による平面位置の検出を基準にしたものである。
図5の位置検出板11を使用することで考えると、横方向はx軸であり、縦方向はy軸である。また、高さz軸は検出しないので、z軸位置は地面の高さとし、z=0とする。
この2点のデータは、次の位置姿勢演算器14に入って、位置姿勢データに変換される。
【0040】
2点の位置座標から位置姿勢データへの変換は、次のように行う。
図6の(A)に於いて、前側のコイル3の位置がP(xp,yp,0)であり、後側のコイル4の位置が、Q(xq,yq,0)と測定されたとする。次に
図6の(B)で自動車の代表位置をコイル3とコイル4の中間点とし、自動車の代表位置座標をS(xs、ys、0) とすれば、
(1)代表点S(xs,ys、zs)は、2個のコイルの位置座標の中点なので、
xs=(xp+xq)/2
ys=(yp+yq)/2
zs=0
となる。
(2)水平姿勢角θは、コイル4の位置からコイル3の位置を結んだ線の向きである。
そうすると、
図6(B)を参照して
θ=ATN((yp−yq)/(xp−xq))
実フィールド12は水平であるから、垂直姿勢角ηは0とする。
η=0
このようにして、代表点(xs、ys、zs)と姿勢角(θ,η)は計算される。
【0041】
図1下部にある操縦部46は、操縦者30がディスプレイ画像9を見ながら、操縦装置2に向かって操縦するところである。
操縦部46内のディスプレイ9の画像は次のようにして作られる。
映像コンピュータ15は、コンピュータグラフィックス技術を使い、CGデータ14のメモリーに入っている物体データに基づいて、走行部45の情景と類似の仮想情景を作り出す。これを、
図3(A)CG平面図、(B)CG正面図に示す。
そして自動車の運転席等にあると仮定する仮想カメラの位置姿勢Pθkを、模型自動車1の位置姿勢データPθ1に基づいて、計算し、前記仮想カメラに映るであろう映像を、ディスプレイ9に描画する。
CGデータ14のメモリーに入っている内容は、走行部45(
図1上部)にある現実世界の模型物体を、映像コンピュータ15が仮想物体に置き換えるために必要なデータである。
【0042】
図3は、映像コンピュータ15が、コンピュータグラフィックス技術で作り出した走行部45と類似の仮想情景モデルである。
図1のCGデータ15欄の右に書いてあるのが、データの詳細例であり、映像コンピュータ15は、このデータを使用して
図3(A)(B)の仮想立体モデルを構成している。
CGデータ15のCGフィールド外壁50やCG隔壁60には、
図3のようなデザイン模様が貼り付けられているとする例である。
この仮想モデルのCG自動車#1の位置姿勢データPθ1に基づいて仮想カメラの位置姿勢データを決め、映像を計算し、作成することになる。
【0043】
現実世界の模型物体は、通常は、現実世界の本物の物体を何らかの縮尺で、縮めた世界である。そして、映像コンピュータ15が作る仮想世界は、模型の縮尺寸法に基づいて作ることになる。しかし、操縦者にとっては、操縦装置2の大きさや、ディスプレイ9の映像の大きさのみを、触れたり見たりする、感覚の基準になるため、ディスプレイ内の仮想世界の映像は、等身大の本物の大きさの世界に感じられることになる。
【0044】
操縦部46の操縦者30は、ディスプレイ9を見ながら、操縦装置2を操縦する。
操縦装置2は、この操縦内容を無線操縦信号41として、模型自動車1に向けて送信する。
このようにして、操縦者30は、本物の自動車を操縦しているような感覚で、模型自動車1を操縦することができる。
【実施例2】
【0045】
図4は、
図1と類似のシステムの実施例であるが、模型自動車が2台、操縦者2人の場合である。
なお、これは、操縦者が3人以上の一般的システムにも、拡張することが可能である。
図4は、
図1の実施例1と同様に、走行部45と操縦部46の二つのグループから構成される。
但し、
図1の実施例1と違って、走行部45には、2台の模型自動車1#1と1#2とが走っている。そして、操縦部は、操縦部46#1と操縦部46#2の2つあり、第1の操縦者30#1は、操縦部46#1に属し、模型自動車1#1を操縦する。
また、第2の操縦者30#2は、操縦部46#2に属し、模型自動車1#2を操縦する。
【0046】
走行部45には模型自動車は、1#1と1#2の2台が走るので、模型自動車が2台分のコイルの位置検出機能が働き、コイル位置検出器13と位置姿勢演算部14を通って、2台分の位置姿勢データPθ1とPθ2が出力される。
これらのデータPθ1とPθ2とは、2つの操縦部46#1と46#2の両方に、出力される。
【0047】
第1の操縦部46#1について説明する。
CGデータ15#1には、[1]CG自動車100#1と[2]CG自動車100#2との2台のCG自動車を描画するために必要な、(a)構造データ(b)デザインデータ(c)位置姿勢データが、設置されている。
この中で、位置姿勢データPθ1、Pθ2は、2台分とも、走行部で絶えず位置検出が繰り返されて、位置姿勢演算器14を通って、更新されている。
【0048】
CGデータ15#1には、[3]CGフィールド外壁50、[4]CG隔壁60、[5]CG実フィールド120を描画するためのデータも、位置姿勢が固定されたCG物体として、設置されている。
映像コンピュータ16#1は、これらの設置されたCGデータ15#1に基づいて、全体の情景を描画する。
その時に使用される仮想カメラ110の位置姿勢は、CG自動車100#1の運転席などに、設置されていると仮定したものであるので、CG自動車100#1の位置姿勢Pθ1に基づいて、仮想カメラ位置姿勢を計算したものである。
Pθ1は、走行部45の模型自動車1#1の位置姿勢であるから、この模型自動車の運転席から見える視覚A#1の映像が、ディスプレイ9#1に映ることになる。
このとき、前を走っている模型自動車1#2は、位置姿勢はPθ2であり、これは位置検出、位置姿勢演算され、更新されて、CGデータ15#1に設置されているので、映像コンピュータ16#1による映像としては、ディスプレイ9#1の映像の中に100#2として映りこんでいる。
この映像を見ながら操縦者30#1は、操縦装置2#1を操縦し、その無線操縦信号41#1は模型自動車1#1に送られ、模型自動車1#1は操縦走行を続けることができる。
【0049】
第2の操縦部46#2についても、同様である。
なお、操縦部46#2に関しては、Pθ1の代わりにPθ2に基づいて、仮想カメラ位置姿勢を計算し、前記仮想カメラによる映像を、ディスプレイ9#2に表示し、操縦者30#2が、操縦装置2#2を操縦する。
【0050】
このように、自動車2台、操縦者2人のシステムでは、迫力のあるカーチェイスが楽しめることがわかる。
また、自動車が何台のカーレースであっても、すべての模型自動車の位置検出などを行い、同様な方法でシステムを拡張すれば、対処することができることも推定できる。
【実施例3】
【0051】
図8は、CG自動車の位置姿勢Pθ1から、仮想カメラの位置姿勢Pθkを求める例を示す。
図8(A)は前に説明したように、自動車の代表点S(xs,ys,0)と同じ平面位置に、仮想カメラを置いたときの図である。
仮想カメラの高さについては、
図8(D)のように運転者の目の高さである。zs=hcとして、仮想カメラの位置はS(xs,ys,zs)である。
【0052】
もしも、左側に運転席があり、映像を運転者目線に合わせるとすれば、
図8(B)の図になるので、自動車の水平姿勢角をθとすれば、
図8(C)を参照して計算すると、この仮想カメラの位置は、D(xd,yd,zd)となる。
但し、
xd=xs+dd*sinθ
yd=ys+dd*cosθ
zd=hc
である。
もし、右側に運転席がある場合は、dd<0とすればよい。
このように、カメラ位置の計算式を変えれば、大型トラックやバスなどを含め、どんな自動車にも対応できる。
【実施例4】
【0053】
仮想カメラの位置の別例を、
図9に示す。
図の105は、仮想カメラの(運転者目線)通常位置であり、図の101は、自動車の後方を映す仮想カメラであり、いわゆるバックミラーの役割を果たす。この映像は、運転者の後方に専用ディスプレイを置けば、運転者が振り向けば、見ることができる。
または、前方を映すディスプレイの中に、小さなバックミラー映像として映すこともできる。
【0054】
102は、自分の自動車を後方から追尾した映像を作り出す。この映像は、自分の自動車と道路の関係が分かりやすい。
【0055】
103は自動車の真上から見た映像が得られるので、車庫入れなど、さらに周囲の細かい状況把握に便利である。また、この場合は、カメラ映像ではなく、ゆがみのない平面図的な映像を、自動車の近くのみ切り取って使うこともできる。
これらの映像は、操縦者の操作で切り替える仕様も可能である。
いずれにしても、これらの仮想カメラの位置姿勢は、「CG自動車100#1の位置姿勢Pθn」に基づいており、すなわち「模型自動車1#1の検出された位置姿勢Pθn」に基づいていることになる。
【実施例5】
【0056】
図10(A)は、2台の仮想カメラ110,111を左右の目に相当させ、立体視の映像を発生させる例である。
図10(B)は、立体視の映像を見る装置の例であり、ディスプレイ9は、毎フレームごとに左目用画像と右目用画像を切換える。操縦者は、それに同期して左右が交互にON,OFFする3D眼鏡120を使用して、ディスプレイ9を見る例である。
【0057】
図10(C)は、別の立体像を見る例であり、左右の眼が直接左右の映像を見れるようなヘッドマウントディスプレイ122を使用する。
【0058】
さらに、ヘッドマウントディスプレイ122に頭の向きのセンサーが備えられている場合は、この検知向きφに合わせて、
図10(D)のように、仮想カメラの向きφを変化させるようにすると、頭の向きを変えて、360度すべての方向が見渡すことも可能になる。
【実施例6】
【0059】
図1の操縦部46全体を、スマートフォン29などの複合電子機器1台で構成する例を、
図11に示す。
すなわち、無線通信のインターフェース22からの入力信号を映像コンピュータ13に送り、映像コンピュータ13で作成した映像を、ディスプレイ9に表示し、ディスプレイ9に表示されたハンドルやアクセルやブレーキを指で入力可能にして、操縦器21を構成し、操縦器21からの出力信号をインターフェース22から走行部45と、電波で通信する。
操縦信号26は、送信器28を通って、模型自動車1を操縦する。
走行部45のコイル位置検出器13からの位置データ23は、インタフェース23、22を逆に通って映像コンピュータ15で出力映像となって、
図11のように、スマートフォンのディスプレイ9に表示される。
操縦者31#1は、小さなスマートフォンだけを使って操縦できることになる。また、ハンドル操作は、スマートフォンを左右に傾けて入力操作することも可能である。
【実施例7】
【0060】
図1や
図4の走行部は、複数の隔壁6を実フィールド12に貼り付けて、固定位置の障害物として使っているが、半固定型の障害物を使用する例を
図12で説明する。
図12は、円柱7と半球3を組み合わせた回転体形状の障害物を使っている。
図12(A)は、走行フィールドの平面図であり、
図12(B)は、側面断面図である。
回転体形状の障害物は、向きを検出する必要がないので、中心線上の下部に位置検知コイル3が一個だけ搭載されている。
【0061】
そして、障害物7の置く位置を変えることにより、任意に走行路を変えることができる。通常はゲームを始める前に、障害物7の設置位置は決めるので、障害物7の位置検出は、ゲーム開始時の一回だけでよい。
障害物7の位置が検出されると、映像コンピュータ15ではその位置を記憶し、そこに障害物があるとして、障害物CG像70を画像データに書き込み、ディスプレイ9にその透視図を表示する。
図では、さらに、2台の模型自動車1#1,1#2が障害物の間を走行するところを示している。ディスプレイ9には、それぞれのマイカー位置に基づいて置かれた仮想カメラに映った模型自動車や障害物や周囲の隔壁の映像が映し出され、操縦者はそれを見て操縦を行う。
【実施例8】
【0062】
回転体以外の障害物には、設置するときの姿勢(向き)を表現できるように、2個(以上)の位置検出用コイルを使用する。縦長の直方体の隔壁に適応させた例を、
図14に示す。
模型図は
図14(A)である。正面断面図に示すように、2個の位置検知コイル3,4が模型の前後の下部に設置してあり、アンテナ21とコイル駆動回路がつながり、この位置検知コイルを駆動する。
この2個のコイル位置の中間点Pが、この障害物の代表点となり、位置検知コイル4から3に引いた直線の向きが、この障害物の姿勢ということになる。
外観CGデータは、
図14(B)のようになり、直方体の3辺の長さLk、Hk,Wkなどはプロパテイとして入力される。この例では、模型の寸法とCG外観の寸法とは同じとした例であり、CG外観は、質感だけは、煉瓦造りのような装飾を施してある。
これも、
図12の例と同様に、障害物の上部に関しては、デザインは任意であり、様々な装飾の形状が可能である。
【実施例9】
【0063】
さらに複雑な構造物も同様に、定義することができる。
図15は、トンネルの例を示す。(A)は模型図の正面図、(B)は模型図の側面図、(C)は模型図の斜視図である。トンネル模型には、内部に2個の位置検出用コイル3、4が設置してあり、代表点と姿勢を検出することが可能である。
(D)はトンネルの外形CG図であり、検出されたコイル位置データに基づいて、このような図形をディスプレイ9に描かせることができる。
自動車がトンネルの中に入ると、ディスプレイには、トンネルの外部は視界からは消え、内壁の映像になり、自動車がトンネル内を走っている映像が映される。模型自動車はトンネルに入ると外部からは見えなくなるが、コイルによる位置検出は続けられ、トンネル内を走っている映像も正常に作られるので、操縦者の運転に支障は生じない。
【実施例10】
【0064】
模型自動車や障害物の位置検出に、ビデオカメラを使用する例を
図16に示す。上部は、走行部45の斜視図である。
四角枠形のフィールド外枠5に、図のように底板を貼り付ける。
障害物6は、次のように作成する。
フィールド外枠5の厚さをhとすると、それと同じhの厚さの板を、希望の形状で切り取った障害物6A,6B,6C(任意数)を、底板の上に、図のように任意の位置と向きに張り付けて、実フィールド12を作る。
その実フィールド12の上に、模型自動車1を載せて、操縦をして走らせる。
その模型自動車1は、車体の前後に、図のように位置検出用の円図形もしくは発光素子を備える。
その2個の円図形もしくは発光素子の高さは、図のように地面からの高さがフィールド外枠5の高さと同じく h になるようにする。
【0065】
図17(A)は、位置検出カメラ110と、システム全体の横面断面図である。
この図で、分かるように、底板の上に、フィールド外枠5と、障害物6A、6B
,6Cと、模型自動車1用の2個の位置検出用円図形もしくは発光素子3、4とが、載せてあり、これらはいずれも、底板から等しい高さhである。
位置検出カメラ110は、レンズを垂直下向にして固定されている。この位置検出カメラ110は、実フィールド全体を視界に入れて撮影する。
すなわち、理想的なカメラを使用したとすれば、外枠5及び、3つの障害物6のすべての上面と、模型自動車1用の2個の円図形もしくは位置検出用発光素子3、4とは、すべて、同一平面上にあるので、これと並行に置かれたカメラの受光板に映る像は、相似形となり、ひずみなく撮影できるはずである。
実際には、受光膜に映る映像には、カメラのレンズによるひずみが生じるが、このひずみは予め測定しておき、映像を補正することはできる。
【0066】
また、外枠5の大きさはシステムごとに一定の寸法に決められているので、カメラの映像の大きさを変化させ、外枠5の大きさを実寸に合わせると、すべての映像は、実寸に合うことになる。
外枠5も障害物6A、6B、6Cも上面と下面は同じ形状なので、前期補正したカメラの映像は、胃を基準とした図形と考えることができる。また模型自動車1の2個の円図形もしくは位置検出用発光素子3、4の位置も同じく高さhの図形であるから、底板を基準とした図形位置と考えることができる。
すなわち、カメラの映像は、すべて、底板の上面を基準にして、描かれたものと考えられる。
たとえば、障害物模型の上面だけ特別な色に着色しておくと、カメラ映像は、障害物の上面のみ映るようにできる。すべての上面は、同じ高さhであるから、カメラの中心軸からの距離に関係なく相似形となるので、外枠5の上面の四角形映像を基準にして、すべての寸法を正しく補正することができる。
【0067】
外枠5も障害物6A、6B、6Cも最初決めると、動かさないものであるから、測定は電源を入れた最初だけ測定を行う。そして、十分に時間をかけて測定できるので、形状に添ってコンピュータで、走査し、全体の形状を測量し、置かれている位置と方向を測定し、コンピュータグラフィックスのデータに作り上げ、CGデータ15に挿入する。
【0068】
他方、模型自動車1は、動き回るものなので、画面の変わる速度(通常1/60秒)ごとに計算しなければならない。
計算時間を節約するために、2点の位置を検出して対応する。まず、電源投入時の初期状態では、画面全体をサーチして自動車の2点を探し出す。次にその2点の位置座標を計算する。
通常状態の処理では、位置座標がひとつ前から大きく離れることは無いので、前の位置の近傍を走査して2点を探す、見つかったら位置座標を計算する。
2点の位置座標から、代表位置と姿勢を計算する。
予め作ってある自動車の基本CGデータと、今回得られた「代表位置と姿勢」から、CGの立体全体像を作る。さらに自動車の「代表位置と姿勢」と操縦者位置データから仮想カメラの位置姿勢を求める。
仮想カメラ位置姿勢とCGの立体全体像から、仮想カメラの映像を計算し、ディスプレイ9に運転席の映像を映し出す。そして操縦者は、それを見て操縦し、無線操縦信号は、模型自動車を動かす。
このようにして
図16の操縦システムは動作することが出来る。
【0069】
図16は、障害物6A、6B、6Cは、任意の外観形状の部品を作成し、それを、底面(実フィールド)に貼り付ける。そしてその障害物部品個々の形状を、位置検出カメラ100の映像から初期状態で読取り、その形状データをCGデータとして使用する例である。
【0070】
図18は、障害物形状を、予め、CGデータとして、コンピュータに読み込ませておく例である。
障害物部品には、2点以上の印を、位置読取用円形印もしくは発光素子により、
図18のように付けておく。
場合によっては、識別番号コードも、部品の色もしくはバーコードにより付けておく。
そうすると、コンピュータによる読取は、2点の位置と部品番号のみの読取となり、代表位置と姿勢のみ計算すればよいので、より単純化高速化できる。
【0071】
実フィールドの面積が大きい場合は、いくつかの場所に区分けをし、多くの位置検出カメラを場所ごとに少し重複するように設置して計算処理を行い、それらの情報を、一つの情報にまとめて処理を行う。