【解決手段】第1のポリマー性組成物を有する第1層であって、第1のポリマー性組成物と異なる第2のポリマー性組成物を有する第2層に包囲され、第2層と隣接する上記第1層を有する。第1層および第2層の一方のみが、さらに、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を、約0.1wt%から約5.0wt%の量だけ全体に渡って有する。第1層および第2層のいずれも少なくとも1つのシラン含有助長剤によって表面処理されない。第2層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を有し、当該第2層は、第2のポリマー性組成物と異なる第3のポリマー性組成物からなる第3層に包囲されて良く、この第3層は、表面処理されず、また、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を含むことがない。もって、強度の層間結合が、形成される。
第1のポリマー性組成物を有する第1層であって、上記第1のポリマー性組成物と異なる第2のポリマー性組成物を有する第2層に包囲され、上記第2層と隣接する上記第1層を有するゴルフボールにおいて、
上記第1層および上記第2層の一方のみが、さらに、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を、約0.1wt%から約5.0wt%の量だけ全体に渡って有し、かつ、
上記第1層および上記第2層は少なくとも1つのシラン含有助長剤によって表面処理されないことを特徴とするゴルフボール。
上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物のプレポリマ−と混合されて硬化剤と混合されるシラン含有プレポリマーを形成する請求項1記載のゴルフボール。
上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物の硬化剤と混合されてプレポリマーと混合されるシラン含有硬化剤を形成する請求項1記載のゴルフボール。
上記第1層または上記第2層は、シラン含有マスターバッチと、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物とを有する請求項1記載のゴルフボール。
上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物を有する少なくとも1つのペレットに、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を添加することにより、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤と組み合わされる請求項1記載のゴルフボール。
上記第1層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第1のポリマー性組成物を有し、上記第2層は上記第2のポリマー性組成物を有し;上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する請求項1記載のゴルフボール。
上記第1層は上記第1のポリマー性組成物を有し、上記第2層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第2のポリマー性組成物を有し;上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する請求項1記載のゴルフボール。
上記第2層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を有し、当該第2層は、上記第2のポリマー性組成物と異なる第3のポリマー性組成物からなり、表面処理されず、また、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を含むことがない第3層により包囲され、上記第3層と隣接する請求項1記載のゴルフボール。
上記第1層は熱硬化性ポリウレタン、ポリ尿素またはポリウレタン/尿素ハイブリッドの組成物からなり、上記第2層はアイオノマー組成物を有し、上記第3層は熱可塑性ポリウレタン、ポリ尿素、またはポリウレタン/尿素ハイブリッドの組成物からなる請求項18記載のゴルフボール。
上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物のプレポリマ−と混合されて硬化剤と混合されるシラン含有プレポリマーを形成する請求項20記載のゴルフボール製造方法。
上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物の硬化剤と混合されてプレポリマーと混合されるシラン含有硬化剤を形成する請求項20記載のゴルフボール製造方法。
上記第1層または上記第2層は、シラン含有マスターバッチと、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物とを有する請求項20記載のゴルフボール製造方法。
上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物を有する少なくとも1つのペレットに、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を添加することにより、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤と組み合わされる請求項20記載のゴルフボール製造方法。
上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、かき混ぜて上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物と混合される請求項20記載のゴルフボール製造方法。
上記第1層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第1のポリマー性組成物を有し、上記第2層は上記第2のポリマー性組成物を有し;上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する請求項20記載のゴルフボール製造方法。
上記第1層は上記第1のポリマー性組成物を有し、上記第2層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第2のポリマー性組成物を有し;上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する請求項20記載のゴルフボール製造方法。
上記第2層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を有し、当該第2層は、上記第2のポリマー性組成物と異なる第3のポリマー性組成物からなり、表面処理されず、また、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を含むことがない第3層により包囲され、上記第3層と隣接する請求項20記載のゴルフボール製造方法。
上記第1層および上記第2層は、圧縮成形;射出成型;およびキャスティングからなるグループから選択される成型プロセスにより形成される請求項20記載のゴルフボール製造方法。
【発明の開示】
【0011】
したがって、この発明のゴルフボールにおいては、異なる隣接ゴルフボール層の間に良好な層間接着が実現され、これには、一方の層を他方の層に形成するのに先立って、表面前処理ステップを加えたり、層の間に結合層を付加したりする必要がない。具体的には、この発明のゴルフボールは、第1のポリマー性組成物を有する第1層であって、上記第1のポリマー性組成物と異なる第2のポリマー性組成物を有する第2層に包囲され、上記第2層と隣接する上記第1層を有する。
【0012】
上記第1層および上記第2層の一方のみが、さらに、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を、約0.1wt%から約5.0wt%の量だけ全体に渡って有し、かつ、上記第1層および上記第2層は少なくとも1つのシラン含有助長剤によって表面処理されない。
【0013】
この発明のゴルフボールにおいて、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、有機シランまたは有機シロキサンからなるグループから選択される。
【0014】
上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、多数の方法で第1層または第2層に組み込んで良い。例えば、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物のプレポリマ−と混合されて硬化剤と混合されるシラン含有プレポリマーを形成して良い。
【0015】
代替的には、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物の硬化剤と混合されてプレポリマーと混合されるシラン含有硬化剤を形成して良い。
【0016】
他の実施例において、上記第1層または上記第2層は、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤と、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー組成物とを有するシラン含有マスターバッチから製造される。
【0017】
さらに他の実施例において、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物は、上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物を有する少なくとも1つのペレット(典型的には複数のペレット)に、上記シラン含有接着助長剤を添加することにより、上記シラン含有接着助長剤と組み合わされて良い。例えば、上記ペレットは、上記シラン含有接着助長剤を有する溶液中に浸され、または漬けられて良い。異なる実施例において、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は、かき混ぜて上記第1のポリマー性組成物または上記第2のポリマー性組成物と混合されて良い。
【0018】
1実施例において、上記第1のポリマー性組成物は非ポリウレタンの組成物であり、上記第2のポリマー性組成物はポリウレタン組成物である。他の実施例において、上記第1のポリマー性組成物はポリウレタン組成物であり、上記第2のポリマー性組成物は非ポリウレタンの組成物である。非ポリウレタン組成物は例えばアイオノマーであって良い。代替的な実施例において、上記第1のポリマー性組成物は非ポリ尿素の組成物であり、上記第2のポリマー性組成物はポリ尿素組成物である。または、上記第1のポリマー性組成物はポリ尿素の組成物であり、上記第2のポリマー性組成物は非ポリ尿素組成物であって良い。さらに他の実施例において、上記第1のポリマー性組成物は非ポリウレタン/尿素ハイブリッド組成物であり、上記第2のポリマー性組成物はポリウレタン/尿素ハイブリッド組成物である。または、上記第1のポリマー性組成物はポリウレタン/尿素ハイブリッド組成物であり、上記第2のポリマー性組成物は非ポリウレタン/尿素ハイブリッド組成物であって良い。
【0019】
異なる実施例において、上記第1のポリマー性組成物は非ゴムの組成物であり、上記第2のポリマー性組成物は異なる非ゴムの組成物である。
【0020】
第1のポリマー組成物および第2のポリマー組成物は、第1のポリマー組成物および大のポリマー組成物が、例えば、異なる化学的および/または物理的特性を有し、あるいは、その他、非コンパチブルなように、異なっている限り、それぞれ、ゴルフボール層に適した任意のポリマー組成物であって良いことを理解されたい。
【0021】
1実施例において、上記第1層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第1のポリマー性組成物を有し、上記第2層は上記第2のポリマー性組成物を有し;上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する。
【0022】
他の実施例において、上記第1層は上記第1のポリマー性組成物を有し、上記第2層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第2のポリマー性組成物を有し;上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する。
【0023】
さらに他の実施例において、上記第1層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第1のポリマー性組成物からなり、上記第2層は上記第2のポリマー性組成物からなる。この実施例において、上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する。
【0024】
さらに他の実施例において、上記第1層は上記第1のポリマー性組成物からなり、上記第2層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第2のポリマー性組成物からなる。この実施例において、上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する。
【0025】
1実施例において、上記第1層は、不透明、透明、および半透明の少なくとも1つであり、上記第2層は、透明および半透明の少なくとも1つである。
【0026】
この発明のゴルフボールの構造は、その他の点では、ゴルフボール層の総個数、または各層の間、またはその中の特性に関しては制約されない。例えば、1実施例において、上記第2層は、ポリブタジエンを有するコアを包囲して良い。
【0027】
1実施例において、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は少なくとも二つの官能基を有する。ただし、上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤は3つ以上の官能基を有する実施例も考えられる。
【0028】
有益なことに、シラン含有接着助長剤は第1層または第2層の中で全体に渡って分散している。このため、シランベースの接着助長剤を全体に渡って組み込んだ層が、中間層であり、この中間層が、当該中間層と、所定の態様で異なっている内側層および外側層の間に配されるとき、中間層と内側層との間だけでなく中間層と外側層との間にも同時に両行は接着が形成でき、これには多重な表面処理や多重な結合層、またはこれらの組み合わせを必要とすることがない。
【0029】
例えば、1実施例において、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を有する第2層が、いずれのシラン含有接着助長剤を有しない第3層に包囲され、隣接している。この実施例において、第2層は第1層および第3層のそれぞれのポリマー性組成物の双方と異なるポリマー性組成物からなる。有益なことに、第1層および第2層の間だけでなく、第2層および第3層の間にも良好な接着が形成されて、それぞれの界面にいずれの表面処理プロセスおよび/または結合層を必要としない。以前では、2つの個別の表面処理/結合層が典型的には実行され、これは、第1層の外側表面および第3層の内側表面;あるいは、第2層の内側表面および外側表面に実施されるであろう。
【0030】
この発明のそのようなゴルフボールの1実施例において、第1層は熱硬化瀬尾ポリウレタン組成物からなり;第2層は第1層を包囲してこれに隣接し、アイオノマー組成物を有し、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を全体に渡り有し、第3層は第2層を包囲してこれに隣接し、熱可塑性ポリウレタン組成物からなる。
【0031】
この発明は当該発明のゴルフボールを製造する方法にも向けられており、この方法は、第1のポリマー性組成物を有する第1層を準備するステップと;上記第1のポリマー性組成物と異なる第2のポリマー性組成物を有する第2層を、上記第1層に隣接させ、その周りに形成するステップとを有し;上記第1層および上記第2層の一方のみが、さらに、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を、約0.1wt%から約5.0wt%の量だけ全体に渡って有し、かつ、;上記第1層および上記第2層は少なくとも1つのシラン含有助長剤によって表面処理されない。第1層および第2層の間にはいずれの試案含有接着助長剤も結合層も配置されない。
【0032】
上記第1層および/または上記第2層、さらに加えて任意の第3層も、圧縮成形;射出成型;およびキャスティングからなるグループから選択される成型プロセスにより形成されて良い。
【0033】
先に紹介したように、異なる、または非互換性の層から形成される多くの多層ゴルフボールでは、適切なカバー接着を確実にし、潜在的なせん断/切断問題を防止するために、カバー材料または他の外側層をオーバーモールドするのに先立って、コアまたはケーシング層を表面前処理し、または接着剤または接着助長剤を塗布する必要がある。この発明のゴルフボールは、有益なことに、また、コスト効率が良いことに、2つの異なる隣接ゴルフボール層の間の良好な接着性を実現でき、これには、その間委結合層を付加したり、第1層の周りに第2層を形成する前に第1層および第2層の1つの表面を前処理したりする製造ステップを付加する必要がない。
【0034】
この発明のゴルフボールにおいては、第1層の外側表面が、第2層の内側表面と、両層の界面または境界において直接に相互作用し、2つの層の一方が全層組成物の約0.1wt%から約5wt%の量だけ全体に渡ってシラン含有接着助長剤を有するときに、強力な層間接着を実現する。この発明のゴルフボールにおいては、シラン含有接着助長剤が、層全体に渡って含まれ、当該層および隣接する異なるゴルフボール層の間に強固な結合を促進し、形成するのに利用できる官能基を十分な量だけ有し、これは、層内において含有物の間の架橋または結合を容易にすることをもっぱらにするいずれの官能基であってもよい。
【0035】
他の実施例において、第1層および第2層の一方は、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を層全体の約0.1wt%から約4.5wt%の量だけ;または層全体の約0.1wt%から約4.0wt%の量だけ;または層全体の約0.1wt%から約3.5wt%の量だけ;または層全体の約0.1wt%から約3.0wt%の量だけ;または層全体の約0.1wt%から約2.0wt%の量だけ;または層全体の約0.1wt%から約1.0wt%の量だけ;または層全体の約1.0wt%から約2.0wt%の量だけ;または層全体の約1.0wt%から約3.0wt%の量だけ;または層全体の約0.5wt%から約1.5wt%の量だけ有する。これらの量は、架橋剤または材料の他の層間結合として使用される任意のシランに付加されるものである。
【0036】
シラン含有接着助長剤は例えば第1周防組成物または第2層組成物のいずれかのマスターバッチに添加されて良い。代替的には、シラン含有接着助長剤は、第1組成物または第2組成物を形成する1または複数の含有物に予め混入され、その他組み合わされて良い。
【0037】
この発明のゴルフボールにおいて、第1および第2層は、シラン含有接着助長剤の有無以外の少なくとも1つの態様で異なる。例えば、第1および第2層は異なる化学的および/物理的な特徴を有して良い。
【0038】
この発明のゴルフボールは、異なる隣接層の一方の材料中にシランを直接に添加することにより、良好なカバー・ケーシング接着を実現する。それゆえ、例えば、ポリウレタン/尿素/ポリウレタン/尿素ハイブリッドのカバー材料の、下側のアイオノマー層に対する、全体的に良好な接着を形成でき、他方、付加的な表面処理製造ステップまたは付加的な結合層が必要なくなる。
【0039】
有益なことに、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を有する第2層が、第1層および第3層の間に配される中間層であり、第3層は異なる層であり、シラン含有接着助長剤を有しておらず、第2層を包囲し、これと隣接するような実施例が可能である。この実施例においては、良好な接着が、第2層および第1層の間だけでなく、第2層および第3層の間にも形成され、その際、層の間の界面のいずれにおいても、いずれの表面処理プロセスまたは結合層の配置を必要としない。以前では、例えば、第1層の外側表面および第3層の内側表面に、または第2層の内側表面および外側表面に2つの個別の表面処理が必要であった。
【0040】
この発明のこのようなゴルフボールの具体的な1実施例において、第1層は熱硬化性ポリウレタン組成物からなり、第2層は第1層を包囲してこれに隣接し、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を全体に有するアイオノマー組成物を有し、第3層が第2層を包囲し、これに隣接し、熱可塑性のポリウレタン組成物からなる。
【0041】
シラン含有接着所東西は、例えば、オルガノシラン、オルガノシロキサン、および、これらお混合物を含んで良い。適切なシランの非制限的な例は、シランエステル;ビニルシラン;メタクリルオキシシラン;エポキシシラン;サルファーシラン;アミノシラン;ウレイドシラン;またはこれらの混合物を含む。好ましくは、シランは、シランエステル、オクチルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、非イオン性シラン分散剤;ビニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル−tris−(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン;メタクリルオキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン;エポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン;サルファーシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン・プロプライエタリ・ポリスルフィドシラン、ビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)−テトラスルファン;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノアルキルシリコーン溶液、修正されたアミノオルガノシラン、n−β−(アミノエチル)−γ−アモノプロピルトリメトキシシラン、修正されたアミノオルガノシラン、修正されたアミノシラン、トリアミノ官能性シラン、ビス−(γ−トリメトキシリルプロピル)アミン、n−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、オルガノ修正ポリジメチルシロキサン、ポリアザミドシラン、n−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン;ウレイドシラン、γ−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン;イソシアネートシアン、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン;またはこれらの混合物を含む。
【0042】
適切なカバー材料は、例えば、熱可塑性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、HNPタイプのアイオノマー、ポリアミド、ポリエステル等を含む。
【0043】
多数の実現可能な構造の例は以下のとおりである。1実施例において、この発明のゴルフボールは、少なくとも3つの層を具備して良く、すなあち、熱可塑性ポリウレタンカバーがアイオノマーまたはHNPケーシング層を包囲してこれに隣接し、ケーシング層が1つまたは複数層の架橋ポリブタジエンコアを包囲する。他の実施例において、この発明のゴルフボールは少なくとも2つの層を有し、熱可塑性ポリウレタンカバーが、カバーと異なる1または複数の組成物からなる熱硬化性または熱可塑性コアの周りに形成される。
【0044】
シラン含有接着助長剤は多数の態様で層に渡って組み込まれた良い。1実施例において、熱可塑性ポリウレタンのペレットが、シラン含有接着助長剤溶液中に、シラン含有接着助長剤がペレットに浸み込むのに十分な時間だけ漬けられて、そののちシラン浸漬熱可塑性ポリウレタンペレットを乾燥させる。シラン浸漬熱可塑性ポリウレタンペレットは次にアイオノマーのケーシングの上に射出成型され、その結果、2つの層の間に良好な接着が形成される。
【0045】
第2の非制約的な実施例において、アイオノマーのペレットが、シラン含有接着助長剤溶液中に、シラン含有接着助長剤がペレットに浸み込むのに十分な時間だけ漬けられ、そののち、シラン浸漬アイオノマーペレットを乾燥可能にし、そののち、PRIM(後退可能ピン射出成型)によるケーシングの成型が行われる。熱可塑性ポリウレタンカバーが、つぎに、シラン含有接着助長剤を含むケーシング層の上に成型されて良く、この結果、ケーシング層とこれを包囲する隣接カバー層との間の接着が改善される。他の実施例において、ケーシング層はシランマスターバッチおよびアイオノマーから形成されて良く、これが熱硬化性ポリウレタン/尿素/ポリウレタン/尿素ハイブリッドのカバー材料によってオーバーモールドされて良い。
【0046】
シラン含有助長剤の表面処理では、シラン接着助長剤の制限的な有効寿命時間間隔内に起因して、特定の時間間隔内で表面の前処理を行わない場合には、適切な接着が実現されないおそれがある。対照的に、この発明のゴルフボールおよび方法では、この発明のゴルフボールのシラン含有接着助長剤の組成物は、組成物から層を形成する時間まで、例えばドラム内のマスターバッチ中に保持されるので、成型タイミングにおけるそのような緊急性は問題ではない。
【0047】
カバーのケーシングに対する接着が改善されると、カバーのせん断耐久性およびゴルフボール全体の耐久性に良好な影響を与える。したがって、以下の表1に示すように、いくつかのこの発明のゴルフボールEx.1、Ex.2、およびEx.3が製造され、比較例のゴルフボールComp.Ex.1およびComp.Ex.2と比較され、シラン含有接着助長剤を全体に組み込んだカバー層材料と、隣接し、異なる内側層(シラン含有接着材の有無に関しても部分的に異なる)との間の接着の品質をテストし、実証した。
【表1】
【0048】
この点に関し、表Iにおいて、この発明のゴルフボールEx.1、Ex.2、およびEx.3、並びに、比較ゴルフボールComp.Ex.1およびComp.Ex.2は、異なるカバーおよびケーシング層の間でどのように接着を改善するかという点を除いて、同一の構造および調合を有する。
【0049】
同一のポリブタジエンをベースにしたコアの外側直径は1.550インチであり、同一の圧縮、80〜90を有し、アイオノマー受信ブレンドから形成されたケーシング層で包囲され、その外側直径が1.62インチであり、厚さが0.035インチである。アイオノマー樹脂はDupont社から入手可能である。
【0050】
カバーは、剥離の形成の視覚的な観察を容易にするために透明であり顔料を含まない。各カバーは2部分キャストのポリウレタン樹脂を組み込んだ。
【0051】
最後に、各ゴルフボールはクリアートップコートでペイントされ、通常の仕上げ済みゴルフボールの摩擦係数を模すようにした。
【0052】
明確に判別できることに、ゴルフボールEx.1、Ex.2、およびEx.3用のカバー調合は、カバーおよびケーシングの間の強固な結合を形成するために少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を全体に組み込み、他方、比較ゴルフボールComp.Ex.2のカバーはこれをしなかった。具体的には、ゴルフボールEx.1はSilquest A−1170(二次アミノ官能性ビス−シラン)を全体的に含み、ゴルフボールEx.2はSilquest A−1120(ジアミノ官能性シラン)を全体的に含み、ゴルフボールEx.3はSilquest A−187(エポキシ官能性シラン)を全体的に含んでいた。各々は、Momentive Performance Material Incから入手可能である。
【0053】
これらシラン接着助長剤はプレポリマー中に約1.5%(全ポリマーに対する重量で)直接に添加され、こののち、プレポリマーと硬化剤とが混合され、そののち、成型ゴルフボールが製造された。比較ゴルフボールComp.Ex.2の成型コアのみがコロナ処理された。
【0054】
比較ゴルフボールComp.Ex.1のカバーはシラン含有接着助長剤を組み込んでおらず、ただ、多官能性アジリジン化合物およびアセトンの2:98のwt%比の混合物からなる結合層が、カバー層を形成する前に、ケーシング層の周りに形成された。使用された多官能性アジリジン化合物はCX−100であり、DSM Coating Resins LLCから入手可能である。
【0055】
具体的には、比較ゴルフボールComp.Ex.1のケーシング層の外側表面全体に周りに、この結合層が形成された。これは、本出願人の2014年12月11日の出願に係る米国特許出願第14/569,021号の教示するところに従って、ケーシングされたコアを、カバー層をその周りに形成するのに先立って、混合物中に浸漬することにより形成され、その内容は参照してここに組み入れる。この結合層は、ケーシング層およびカバー層の双方に、それらの界面において、モールドの間、相互作用した。
【0056】
比較ゴルフボールComp.Ex.2のカバーも、シラン含有接着助長剤を組み込まなかった。それに代えて、ケーシングされたコアの外側表面が、シラン含有接着助長剤をカバー材料に組み込むことなしに、ケーシング層のまわりにカバーをモールドするのに先立ってコロナ処理された。コロナ放電は、当業者に周知であり、典型的には、電気放電を伴い、これが酸素または他の気体分子を放電領域中で原子形態に分裂させて分子の結合から自由にして処理物品の表面に当てるものであり、例えば米国特許第6,609,982号、同第5,466,424号(コロナ放電表面処理方法)、およびStobbe, Bruceの”Corona Treatment 101”、 Label and Narrow Web Indus.、 May−June、1996を参照されたい。これらの内容は参照してここに組み入れる。
【0057】
したがって、ゴルフボールEx.1、Ex.2、およびEx.3においては、カバーがケーシング層の周りに形成されたときに、ケーシングおよびカバーが直接にその間の界面で接触し、2つの表面は、どのような先行するコロナまたは化学前処理もなしに、それらの間の結合層を必要とすることなしに、相互作用した。
【0058】
120個のゴルフボールすべてが、7日間、硬化可能におかれ、つぎに、さらに7日間、水中に漬けられ、その時点で各ゴルフボールは自ら取り出され、乾燥させられ、「せん断衝撃空気砲」(Shear Impact Air Cannon)で約135ft/秒で水平から約35°の角度で溝付き板に発射された。すべてのゴルフボールは、そののち、ケーシング層からカバーのどのような剥離についても視覚的に検査された。
【0059】
表IIは、72個の発明のゴルフボールEx.1、Ex.2、およびEx.3のいずれも視覚的には不良がないことを、明らかにする。付加的なアジリジンベースの結合層を組み込んだ、比較ゴルフボールComp.Ex.1のいずれも不良がなかった。しかしながら、コロナ前処理のゴルフボールComp.Ex.2は24個中の17個(または約70.8%)が視覚的に不良だった。
【表2】
【0060】
したがって、接着助長剤が、そうでなければ非互換の2つの層の間に強力な結合を容易にし、形成するのに十分な官能基を具備するときに、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を、そうでなければ非互換の2つの隣接する層の一方の層調合内に全体的に組み込む、この発明のゴルフボールは、これら2つの層の間に、それらの境界/界面において、良好な接着力/接着を実現する。上述の例において、アイオノマーのケーシング層と、ポリウレタンおよび全体にわたるシラン含有接着助長剤とからなるカバー層との間に良好な接着が形成された。
【0061】
また、良好な接着は、ゴルフボールEx.1、Ex.2、およびEx.3のカバー層および包囲ペイント層(クリアコート)の間にも、ペイント層の調合がカバー層の調合と異なる場合でも、表面処理または結合層の接着のいずれも必要とすることなしに、同時に形成できる。
【0062】
上述の例は説明の便宜のためだけのものであり、この発明はいかなる態様でも限定的に理解されない。
【0063】
有益なことに、この発明のゴルフボールおよび方法においては、シラン含有接着助長剤は、シラン含有接着助長剤を含む層の硬化または成型に先立って第1層または第2層の中に込みこむことができ、第2層の全体に渡って分散する。
【0064】
この発明のゴルフボールの多数の具体的な構造が、第1および第2層に組み込むのに適したものとして想定される。例えば、第1層がポリブタジエンゴムの内側コアを包囲するような、上述の実施例では、第1層は外側コア層、ケーシング層、または内側カバー層のような任意の中間層であって良い。もちろん、第1層が内側コア自体で良いことも想定される。
【0065】
他方、第2層が、第1層を包囲し、第1層と隣接し、第1層および第2層の双方の表面の間に、その界面において、直接に相互作用するようになっている限り、第2層はゴルフボールの最も内側の層を除くいずれの層であっても良い。
【0066】
1実施例において、第1層は、第1のポリマー性組成物および少なくとも1つのシラン含有接着助長剤からなり;第2層は第2のポリマー性組成物からなる。この実施例において、第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムの少なくとも1つを有し;第2のポリマー性組成物は、異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムの少なくとも1つを有する。
【0067】
他の実施例において、第1層は、第1のポリマー性組成物からなり;第2層は第2のポリマー性組成物および少なくとも1つのシラン含有接着助長剤の双方からなる。この実施例において、第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムの少なくとも1つを有し;第2のポリマー性組成物は、異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムの少なくとも1つを有する。
【0068】
さらに他の実施例において、第1層は、第1のポリマー性組成物および少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を有し;第2層は第2のポリマー性組成物からなる。この実施例において、第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムの少なくとも1つを有し;第2のポリマー性組成物は、異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムの少なくとも1つを有する。
【0069】
さらに他の実施例において、第1層は、第1のポリマー性組成物からなり;第2層は第2のポリマー性組成物および少なくとも1つのシラン含有接着助長剤の双方を有する。この実施例において、第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムの少なくとも1つを有し;第2のポリマー性組成物は、異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムの少なくとも1つを有する。
【0070】
この発明のゴルフボールは、異なる組成物から形成され、そうでなければ非互換であり、接着助長表面前処理または結合層等の支援がなければ結合が十分でない、2つの隣接層がある限り、いずれの既知の構造を有して良い。この発明のゴルフボールの1つの具体的な実施例において、第1層は、第1層は、ゴム含有コアの周りに形成され、ベースゴムは、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、天然ゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、およびこれらの2以上の組合せから選択されて良い。好ましいゴムはポリブタジエンゴムである。他の好ましいベースゴムは、オプションとして、ポリイソプレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリスチレンエラストマー、ポリエチレンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリ尿素エラストマー、メタローセン触媒エラストマー、およびプラストマーを混合したポリブタジエンである。
【0071】
適切な硬化プロセスは、例えば、過酸化物硬化、硫黄硬化、照射、およびこれらの組み合わせを含む。1実施例において、ベースゴムは酸化物硬化される。遊離基開始剤は、例えば、ジクミルペルオキシド;n−ブチル−14,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)バレレート;1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン;ジ−t−ブチルペルオキシド;ジ−t−アミルペルオキシド;t−ブチルペルオキシド:t−ブチルクミルペルオキシド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン−3;ジ(2−t−ブチル−ペルオキシイソプロピル)ベンゼン;ジラウロイルペルオキシド;ジベンゾイルペルオキシド;t−ブチルヒドロペルオキシド;およびこれらの組み合わせを含む。過酸化物遊離基開始剤は一般的にはゴム組成物中に、ベースゴム100重量部に対して、0.05から15重量部の範囲内の量で、好ましくは0.1から10重量部の範囲で、より好ましくは0.25から6重量部の範囲で存在する。架橋剤は、組成物中のポリマー鎖の少なくとも一部を架橋するのに用いられる。適切な架橋剤は、例えば、3から8個の炭素原子を具備する不飽和カルボン酸の金属塩;不飽和ビニル化合物および多官能性モノマー(例えばトリメチロールプロパントリメタクリレート);フェニレンビスマレイミド;およびこれらの組み合わせを含む。とりわけ適切な金属塩は、例えば、アクリレート、ジアクリレート、メタクリレート、およびジメタクリレートであり、ここで、金属はマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、リチウム、およびニッケルである。具体的な実施例において、架橋剤は、アクリレート、ジアクリレート、メタクリレート、およびジメタクリレートの亜鉛塩から選択される。架橋剤が亜鉛ジアクリレートおよび/または亜鉛ジメタクリレートであるとき、架橋剤は典型的にはゴム組成物中に、ベースゴム100重量部に対して1から60重量部、好ましくは5から50重量部、さらに好ましくは10から40重量部の範囲内の量だけ含まれる。
【0072】
好ましい実施例において、コアのゴム組成物に使用され、中間層および/またはカバー層のエポキシ組成物に使用される架橋剤は、亜鉛ジアクリレート(「ZDA」)である。ZDA硬化剤をゴム組成物中に付加すると、コアが硬くなりボールの弾力性およびCORを向上させる。同一のZDA硬化剤をエポキシ組成物に添加すると中間層およびカバー層がより硬くなりより堅固になる。この結果、ボールの全体の耐久性、堅牢性、および衝突強度が改善される。
【0073】
オプションで促進剤を伴う、硫黄および硫黄ベースの硬化剤は、ベースゴムを架橋するために過酸化物硬化物と組み合わせて、またはこれに代えて使用できる。遊離基を生成できる高エネルギー照射源もベースゴムを架橋させるのに使用して良い。そのような照射源の適切な例は、例えば、電子ビーム、紫外線照射、ガンマ照射、X−線照射、赤外線照射、熱、およびこれらの組み合わせを含む。
【0074】
ゴム組成物は、「ソフト・ファースト」剤、例えば、ハロゲン化有機硫黄、有機ジスルフィド、または無機ジスルフィド化合物を含んで良い。とりわけ適切なハロゲン化有機硫黄化合物は、これに限定されないが、ハロゲン化チオフェノールを含む。好ましい有機硫黄化合物は、これに限定されないが、ペンタクロロチオフェノール(「PCTP」)およびPCTPの塩を含み。PCTPの好ましい塩はZnPCTPである。適切なPCTPはStruktol Company(オハイオ州ストロウ)によって商標A95として販売されている。ZnPCTPはEchinaChem(カリフォルニア州サンフランシスコ)から商業的に入手できる。これら化合物はポリブタジエン中のいくつかのシス−1,4結合をトランス−1,4結合に変換するシス−トランス変換触媒としても機能して良い。過酸化物遊離基開始剤は、一般的には、ゴム組成物中に0.05から10部、好ましくは0.1から5部の範囲内の量で存在する。促進剤(例えば、テトラメチルチウラム)、処理助剤、処理オイル、染料および顔料、湿潤剤、表面活性剤、軟化剤、その他、当業界で知られている他の添加物のような他の成分が組成物中に添加されて良い。全般的には、フィラーおよび他の添加物がゴム組成物中にベースゴムの100重量部に対して1から70重量部の範囲内の量だけ存在する。コアは慣用的な手法でゴム組成物を混合して形成することにより形成されて良い。もちろん、外側層がそのようなゴムベースの組成物を有する実施例も想定できる。
【0075】
コア、中間/ケーシング層、およびカバー層は、アイオノマー材料から形成されて良く、このアイオノマー材料はアイオノマーポリマー、好ましくは高度に中和されたアイオノマー(HNP)を含む。他の実施例において、ゴルフボールの中間層がHNP材料、またはHNP材料のブレンドから形成される。HNP、典型的にはエチレンベースのアイオノマーの酸部分は、好ましくは約70%を超えて、より好ましくは約90%を超えて、最も好ましくは少なくとも約100%だけ中和される。HNPは第2のポリマー成分とブレンドされても良く、第2のポリマーが酸基を含む場合にはこれも中和されても良い。第2のポリマーは部分的にまたは十分に中和されて良く、好ましくはアイオノマー性のコポリマー、ターポリマー、アイオノマー先駆体、熱可塑性材用、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ尿素、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、メタローセン触媒ポリマー(グラフト化または非グラフト化)、単一サイトポリマー、高結晶性酸ポリマー、カチオンアイオノマー、その他を有する。HNPポリマーは典型的には約20から約80ショアDの間の材料硬度を有し、約3000psiから約200000psiの間の曲げ弾性率を有する。
【0076】
適切なアイオノマーの非制約的な例は、部分的に中和されたアイオノマー、2またはそれ以上の部分的に中和されたアイオノマーのブレンド、高度に中和されたアイオノマー、2またはそれ以上の高度に中和されたアイオノマーのブレンド、並びに、1またはそれ以上の部分的に中和されたアイオノマーおよび1またはそれ以上の高度に中和されたアイオノマーのブレンドを含む。アイオノマーを準備する方法は周知であり、例えば、米国特許第3,264,272号に開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。酸コポリマーは、すべてのモノマーを同時に添加してポリマーを重合するダイレクトコポリマーであってよく、これは例えば米国特許第4351931号に記載されており、参照してその内容をここに組み入れる。代替的には、酸ポリマーは、既存のポリマーにモノマーがグラフト化されるグラフトコポリマーであってよく、これは例えば米国特許出願公開2002/0013413に記載されており、その内容は参照してここに組み入れる。
【0077】
適切な部分的に中和された酸コポリマーの例は、これに限定されないけれども、E.I.DuPont de Nemours and Companyから商業的に入手可能なSurlyn(商標)アイオノマー;Honeywell International Inc.から商業的に入手可能なAclyn(商標)アイオノマー;およびExxonMobil Chemical Companyから商業的に入手可能なIotek(商標)アイオノマーを含む。E.I.DuPont de Nemours and Companyから商業的に入手可能なDuPont(商標)HPF1000およびDuPont(商標)HPF2000アイオノマー材料も適切である。いくつかの実施例において、超低弾性率アイオノマー(「VLMI−」)型のエチレン酸コポリマーはHNPを形成するのに最適であり、これは例えばE.I.DuPont de Nemours and Companyから商業的に入手可能なSurlyn(商標)6320、Surlyn(商標)8120、Surlyn(商標)8320、およびSurlyn(商標)9320である。
【0078】
任意のゴルフボール部品、すなわち、コア、中間層、カバー、その他は、具体的な所望のゴルフボール特性を実現するために当業界で知られている以下の組成物のいずれから形成されても良く、またはいずれかを有し、または含み、ブレンドされ、その他、結合または混合されても良い。
(1)ポリウレタン、例えば、ポリオールまたはポリアミンおよびジイソシアネートまたはポリイソシアネートおよび、/またはそれらのプレポリマーから準備されたもの、ならびに、米国特許第5,33,4673号、同第6,506,851号に開示されているもの。
(2)ポリ尿素、例えば、米国特許第5,484,870号および同第6,835,794号に開示されているもの。
(3)ウレタンまたは尿素セグメントを含む、ポリウレタン−尿素ハイブリッド、ブレンドまたはコポリマー。
【0079】
適切なポリウレタン組成物は、少なくとも1つのポリイソシアネートと少なくとも1つの硬化剤との反応生成物を含む。硬化剤は、例えば、1または複数のポリアミン、1または複数のポリオールを含んでよい。ポリイソシアネートは1または複数のポリオールと組み合わせてプレポリマーを形成しても良い。これは、上述の少なくとも1つの硬化剤と組み合わされる。このように、ここで説明されるポリオールは、ポリウレタン材料の1または双方の要素として適切である。すなわち、プレポリマーおよび硬化剤の一部として使用して好適である。適切なポリウレタンは米国特許第7,331,878号明細書に説明されており、その内容は参照してここに組み入れる。
【0080】
一般に、ポリ尿素組成物は、イソシアネート基(−N=C=O)をアミン基(NHまたはNH
2)と反応させて生成された尿素結合を含む。ポリ尿素プレポリマーの鎖長は、プレポリマーをアミン硬化剤と反応させて延長される。製造されたポリ尿素は、ソフトおよびハードセグメントゆえの弾性特性を有し、これらは相互に共有結合している。ソフトな、非晶質の低融点のセグメントがポリアミンから形成され、比較的、柔軟で移動性があり、他方、ハードな、高融点のセグメントがイソシアネートおよび鎖延長剤から形成され、比較的、固く、非移動性がある。ポリ尿素組成物は以下の一般式の尿素結合を含む。
【化1】
ここで、xは鎖長、すなわち、約1以上であり、RおよびR
1は、約1から約20個の炭素原子を有する、直鎖または分岐鎖の炭化水素鎖である。
【0081】
ポリ尿素/ポリウレタンハイブリッド組成物は、ポリ尿素プレポリマー(上述)をヒドロキシル末端硬化剤を用いて鎖延長するときに製造される。プレポリマー中の任意の過剰なイソシアネート基が硬化剤中のヒドロキシル基と反応してウレタン結合を形成する。すなわち、ポリ尿素/ポリウレタンハイブリッドが生成される。
【0082】
好ましい実施例においては、純粋なポリ尿素組成物が上述したように準備される。すなわち、組成物は尿素結合のみ含む。アミン末端硬化剤を反応に使用して純粋なポリ尿素組成物を製造する。ただし、上述のようにしてこの発明に従ってポリ尿素/ポリウレタンハイブリッド組成物も準備できることに留意されたい。ポリ尿素プレポリマーがヒドロキシル末端硬化剤により硬化されるならば、このようなハイブリッド組成物が製造できる。ポリ尿素プレポリマー中の任意の過剰なイソシアネートが硬化剤中のヒドロキシル基と反応してウレタン結合を形成する。製造されたポリ尿素/ポリウレタンハイブリッド組成物は尿素およびウレタン結合の双方を含む。ポリウレタン組成物は以下の一般式のウレタン結合を含む。
【化02】
ここで、xは鎖長、すなわち、約1以上であり、RおよびR
1は、約1から約20個の炭素原子を有する、直鎖または分岐鎖の炭化水素鎖である。
【0083】
この発明のポリ尿素組成物およびポリ尿素/ウレタン組成物を製造するのに採用できる2つの基本方法、a)ワンショット法、およびb)プレポリマー法がある。ワンショット法では、イソシアネート、アミン末端化合物、およびアミン末端硬化剤が1ステップで反応させられる。他方、プレポリマー法では、イソシアネートとアミン末端化合物との間で第1の反応が行われポリ尿素プレポリマーがせいぞうされ、つぎの反応がこのプレポリマーとアミン末端硬化剤との間で行われる。イソシアネートとアミン末端ポリカプロラクトンとの間の反応の結果として、ポリ尿素プレポリマー中にある程度の未反応NCO基が残る。プレポリマーは14%未満のNCO基しか含んではならない。好ましくは、プレポリマーは8.5%以下の未反応NCO基、より好ましくは2.5%から8%、最も好ましくは5.0%から8.0%の未反応NCO基しか伴わない。未反応のイソシアネート基の重量%が増大していくと、組成物の硬度も一般的に増大していく。
【0084】
ワンショット法またはプレポリマー法のいずれかを用いてこの発明のポリ尿素組成物を製造できるけれども、プレポリマー法は、化学反応をより良好に制御できるのでプレポリマー法が好ましい。プレポリマー法によれば混合物がより均一になり、より一貫性のあるポリマー組成物をもたらす。ワンショット法では、非均一(よりランダム)な混合物をもたらし、製造業者に生成組成物の分子構造に対する制御をより少なくする。
【0085】
キャスティング過程において、ポリ尿素プレポリマーを単一の硬化剤または以下に説明するような硬化剤のブレンドによって鎖延長することのより、ポリ尿素組成物を製造できる。この発明の組成物は、鋳造可能な熱可塑性または熱硬化性材料の双方から選択して良い。熱可塑性ポリ尿素は、典型的には、各々2つ(またはそれ以下)の官能基を具備する、イソシアネートおよびアミン末端化合物を、1:1の理論量比で反応させて製造される。例えば、プレポリマーは、第2ジアミンで硬化されて非架橋熱可塑性組成物を製造する。他方、熱硬化性組成物は、架橋ポリマーであり、典型的にはイソシアネートおよびアミン末端化合物の反応から製造され、そこでは、各成分は2つ(またはそれより多く)の官能基を具備し、通常では1.05:1の理論量比である。例えば、プレポリマーは第1または第2のジアミンで硬化され架橋熱硬化ポリ尿素を製造する。一般的には、熱硬化性ポリ尿素組成物の方が熱可塑性ポリ尿素より準備しやすい。
【0086】
ポリ尿素プレポリマーは、単一の硬化剤または硬化剤のブレンド(鎖延長剤)と反応によって鎖延長できる。一般的に、プレポリマーはヒドロキシ末端硬化剤、アミン末端硬化剤、またはこれらの混合物と反応させることができる。硬化剤はプレポリマーの鎖長を延ばして、分子量を増大させる。通常、プレポリマーおよび硬化剤は、イソシアネート基およびヒドロキシル基またはアミン基が1.05:1.00の理論量比で混合するように混ぜられる。
【0087】
触媒を用いてプレポリマーを生成するためのイソシアネートおよびポリアミン化合物の間の反応、またはプレポリマーおよび硬化剤の間の反応を、鎖延長ステップにおいて、促進して良い。好ましくは、触媒はプレポリマーを生成する前に反応物に添加される。適切な触媒は、これに限定されないが、ビスマス触媒;亜鉛オクトエート;錫オクトエート;錫触媒、例えば、ビス−ブチル錫ジラウレート、ビス−ブチル錫ジアセテート、錫オクトエート;錫(II)クロライド、錫(IV)クロライド、ビス−ブチル錫ジメトキシド、ジメチル−ビス[1−オキソンデシルオキシ]スタンナン、ジ−n−オクチル錫ビス−イソオクチルメルカプトアセテート;アミン触媒、例えば、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、およびトリブチルアミン;有機酸、例えばオレイン酸およびアセチル酸;遅延触媒;およびこれらの混合物を含む。触媒は好ましくは反応性混合物中の化合物の反応を触発するのに充分な量だけ添加される。1つの実施例において、触媒は、組成物の重量に対して、約0.001パーセントから約1パーセント、好ましくは、0.1から0.5パーセントの量だけ存在する。
【0088】
ヒドロキシ鎖延長剤(硬化剤)は好ましくはつぎのグループから選択される。そのグループは、エチレングリコール;ジエチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;2−メチル−1,3−プロパンジオール;2−メチル−1,4−ブタンジオール;モノエタノールアミン;ジエタノールアミン;トリエタノールアミン;モノイソプロパノールアミン;ジイソプロパノールアミン;ジプロピレングリコール;ポリプロピレングリコール;1,2−ブタンジオール;1,3−ブタンジオール;1,4−ブタンジオール;2,3−ブタンジオール;2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール;トリメチロールプロパン;シクロヘキシルジメチルオール;トリイソプロパノール;N,N,N’,N’−テトラ−(2−ヒドロキシルプロピル)−エチレンジアミン;ジエチレングリコールビス−(アミノプロピル)エーテル;1,5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン;1,4−シクロヘキシルジメチルオール;1,3−ビス−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]シクロヘキサン;1,3−ビス−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}シクロヘキサン;トリメチロールプロパン;ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG、好ましくは約250〜約3900の分子量を持つもの);およびこれらの混合物からなる。
【0089】
ポリウレタンプレポリマーを鎖延長するのに採用できる、適切なアミン鎖延長剤(硬化剤)は、これに限定されないが:不飽和ジアミン、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(すなわち4,4’−メチレン−ジアニリンまたは”MDA”)、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,2−または1,4−ビス(sec−ブチルアミノ)ベンゼン,3,5−ジエチル−(2,4−または2,6−)トルエンジアミンまたは”DETDA”、3,5−ジメチルチオ−(2,4−または2,6−)トルエンジアミン、3,5−ジエチルチオ−(2,4−または2,6−)トルエンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−5,5’−字メチル4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン(すなわち4,4’−メチレン−ビス(2−エチル−6−メチル−ベンゼンアミノ)、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(すなわち4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)または”MOCA”)、3,3’5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン(すなわち4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジエチルアニリン))、2,2’−ジクロロ−3,3’5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン(すなわち4,4’−メチレン−ビス(3−クロロ−2,6−ジエチレンアニリン)または”MCDEA”)、3,3’−ジエチル−5,5’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンまたは”MDEA”、3,3’−ジクロロ−2,2’,6,6’−テトラエチル−4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン、4,4’−メチレン−ビス(2,3−ジックロロアニリン)(すなわち2,2’,3,3’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンまたは”MDCA”、4,4’−ビス(sec−ブチルアミノ)−ジフェニルメタン、N,N’−ジアルキルアミノ−ジフェニルメタン、トリメチレングリコール−ジ(p−アミノベンゾエート)、ポリエチレングリコール−ジ(p−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレングリコール−ジ(p−アミノベンゾエート);飽和アミン、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、2−メチル−ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−エキサンジアミン、イミノ−ビス(プロピルアミン)、イミド−ビス(プロピルアミン)、メチルイミノ−ビス(プロピルアミン)(すなわちN−(3−アミノプロピル)−N−メチル−1,3−プロパンジアミン)、1,4−ビス(3−アミノプロキシ)ブタン(すなわち3,3’−[1,4−ブタンジイルビス−(オキシ)ビス]−1−プロパンアミン)、ジエチレングリコール−ビス(プロピルアミン)(すなわちジエチレングリコール−ジ(アミノプロピル)エーテル)、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン、1−メチル−2,6−ジアミノ−シクロヘキサン、1,4−ジアミノ−シクロヘキサン、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)ジアミン,1,3−または1,4−ビス(メチルアミノ)−シクロヘキサン、イソホロンジアミン、1,2−または1,4−ビス(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン、N,N’−ジイソプロピル−イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、N,N’−ジアルキルアミノ−ジシクロヘキシルメタン、ポリオキシエチレンジアミン、3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、ポリオキシプロピルジアミン、3,3’−ジエチル−5,5’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、ポリテトラメチレンエーテルジアミン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン(すなわち、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジエチルアミノシクロヘキサン))、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、2,2’−ジクロロ−3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、(エチレンオキシド)−キャップドポリオキシプロプレンエーテルジアミン、2,2’,3,3’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、4,4’−ビス(sec−ブチルアミノ)ジシクロヘキシルメタン;トリアミン、例えば、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、(プロピレンオキシド)ベースのトリアミン(すなわち、ポリオキシプロピレントリアミン)、N−(2−アミノエチル−1,3−プロピレンジアミン(すなわちN
3−アミン)、N−(アミノプロピル)エチレンジアミン、N−(アミノプロピルブチレンジアミン、N−(アミノエチル)ヘキサメチレンジアミン、N−(アミノプロピル)ヘキサメチレンジアミン、トリメチロールプロパンベースのトリアミン、グリセリンベースのトリアミン、(すべて飽和);テトラアミン、例えば、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン(すなわち、N
4アミン)(双方飽和)、トリメチレンテトラアミン;および他のポリアミン、例えば、テトラエチレンペンタミン(飽和)を含む。1つの適切なアミン末端鎖延長剤はEthecure(商標、ジメチルチオトルエンジアミンまたは2,6−ジアミノ−3,5−ジメチルチオトルエンおよび2,4−ジアミノ−3,5−ジメチルチオトルエンの混合物)である。鎖延長剤として使用されるアミン硬化剤は環状構造を有し、その分子量は小さい(250以下)。
【0090】
鎖延長ステップにおいて上述のとおりポリ尿素プレポリマーがアミン末端硬化剤と反応するときに、得られた組成物は基本的には純粋なポリ尿素組成物である。他方、ポリ尿素プレポリマーが鎖延長ステップにおいてヒドロキシ末端硬化剤と反応するとき、プレポリマー中の任意の過剰なイソシアネート気が硬化剤中のヒドロキシル基と反応してウレタン結合を形成しポリ尿素/ポリウレタンハイブリッドを形成する。
【0091】
この鎖延長ステップは、ポリ尿素プレポリマーがヒドロキシル硬化剤、アミン硬化剤、またはこれらの混合物と反応するときに起こり、プレポリマーの分子量を増大させ、鎖長を拡大する。ポリ尿素プレポリマーがアミン硬化剤と反応するときに、尿素結合を有するポリ尿素組成物が生成される。ポリ尿素プレポリマーがヒドロキシル基と反応するときに、尿素結合およびウレタン結合の双方を有するポリ尿素/ウレタンハイブリッドが生成される。ポリ尿素/ウレタンハイブリッド組成物は純粋なポリ尿素組成物と区別される。ハイブリッド組成物中の尿素およびウレタン結合の濃度は異なって良い。一般的には、ハイブリッド組成物は、約10から90%の尿素と約90から10%のウレタン結合との混合を含んで良い。結果としてのポリ尿素またはポリ尿素/ポリウレタンハイブリッドの組成物は、ソフトおよびハードセグメントの相の分離に基づいた弾性特性を有する。ソフトセグメントはポリアミン反応物から形成され、一般的には柔軟で移行性があり、他方、ハードセグメントはイソシアネートおよび鎖延長剤から形成され、一般的に、堅固で非移行性である。
【0092】
代替的な実施例において、カバー層は、ポリウレタンまたはポリウレタン/尿素ハイブリッドから製造される。一般的には、ポリウレタン組成物はイソシアネート基(−N=C=O)がヒドロキシル基(OH)と反応することにより形成されるウレタン結合を含む。ポリウレタンは、多官能性イソシアネート(NCO−R−NCO)が、末端ヒドロキシル基(OH――――OH)を具備する長鎖ポリオールと、触媒および他の添加物の存在の下で反応することにより形成される。ポリウレタンプレポリマーの鎖長は、これを短鎖ジオール(OH−R’−OH)と反応させることにより延長される。結果として得られたポリウレタンは、共有結合されている「ハード」および「ソフト」セグメントにより、弾性特性を有する。この相分離は、主に非極性で低溶融性のソフトセグメントが極性の溶融性ハードセグメントと非互換性であるという理由で、起こる。ハードセグメントはジイソシアネートおよび低分子量の鎖延長ジオールの反応により形成され、比較的堅固で、非移行性である。ソフトセグメントは、ジイソシアネートおよび長鎖ジオールの反応により形成され、比較的、柔軟性があり、移行性である。ハードセグメントは共有結合によりソフトセグメントと連結されているので、これらはポリマー鎖のポラスチックフローを阻止して弾性的な弾力性を実現する。
【0093】
ポリウレタンまたはポリウレタン/尿素ハイブリッドを準備するのに使用できる適切なイソシアネート化合物は上述のとおりである。これらイソシアネート化合物はヒドロキシル化合物またはアミン化合物と反応して、融点が高くて、耐久性があり丈夫なポリマーを形成できる。得られたポリウレタンは一般的には良好な機械強度および切断/せん断抵抗を有する。さらに、ポリウレタンは良好な光安定性および熱安定性を有する。
【0094】
ポリウレタンプレポリマーを形成するとき、この発明に従って、任意の適切なポリオールを上述のイソシアネートブレンドと反応させて良い。事例的なポリオールは、これに限定されないが、ポリエーテルポリオール、ヒドロキシ末端ポリブタジエン(部分的に/完全に水素添加した誘導体を含む)、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、およびポリカーボネートポリオールを含む。1つの好ましい実施例において、ポリオールはポリエーテルポリオールを含む。例は、これに限定されないけれども、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(「PTMEG」)、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、およびこれらの混合物を含む。炭化水素鎖は飽和又は不飽和結合及び置換又は未置換の芳香族及び環状基を有することができる。好ましくは、この発明のポリオールはPTMEGを含む。
【0095】
他の実施例において、ポリエステルポリオールがポリウレタン材料中に含まれる。適切なポリエステルポリオールは、これに限定されないが、ポリエチレンアジペートグリコール;ポリブチレンアジペートグリコール;ポリエチレンプロピレンアジペートグリコール;o−フタレート−1,6−ヘキサンジオール;ポリ(ヘキサンメチレンアジペート)グリコール;およびこれらの混合物を含む。炭化水素鎖は飽和または不飽和結合、または置換または未置換の芳香族および環状基を有することができる。さらに他の実施例において、ポリカプロラクトンポリオールがこの発明の材料中に含まれる。適切なポリカプロラクトンポリオールは、これに限定されないが、1,6−ヘキサンジオール−開始ポリカプロラクトン、ジエチレングリコール開始ポリカプロラクトン、トリメチロールプロパン開始ポリカプロラクトン、ネオペンチルグリコール開始ポリカプロラクトン、1,4−ブタンジオール開始ポリカプロラクトン、およびこれらの混合物を含む。炭化水素鎖は飽和または不飽和の、または置換または未置換の芳香族および環状基を有することができる。さらに他の実施例において、ポリカーボネートがこの発明のポリウレタン材料中に含まれる。適切なポリカーボネートは、これに限定されないが、ポリフタレートカーボネートおよびポリ(ヘキサメチレンカーボネート)グリコールを含む。炭化水素鎖は飽和または不飽和の、または置換または未置換の芳香族および環状基を有することができる。1実施例において、ポリオールの分子量は約200から約4000である。
【0096】
上述のポリ尿素組成物を製造するのと類似な態様で、この発明のポリウレタン組成物を製造するのに使用できる2つの基本的な手法がある。すなわち、(a)ワンショット手法、および(b)プレポリマー手法である。ワンショット手法では、イソシアネートブレンド、ポリオール、およびヒドロキシル末端および/またはアミン末端鎖延長剤(硬化剤)は1ステップで反応させられる。他方、プレポリマー手法は、イソシアネートブレンドおよびポリオール化合物の間の第1の反応でポリウレタンプレポリマーを生成し、その後、プレポリマーとヒドロキル末端および/またはアミン末端の鎖延長剤を藩王させる。イソシアネートおよびポリオール化合物の反応の結果として、いくらかの未完納のNCO基がポリウレタンプレポリマー中にあるであろう。プレポリマーは14%未満の未反応のNCO基を含むべきである。好ましくは、プレポリマーは8.5%を越えないNCO基、より好ましくは2.5%〜8.0%のNCO基、また最も好ましくは5.0%〜8.0%のNCO基を含む。未反応のイソシアネート気の重量パーセントが大きくなると、組成物の硬度も一般的には大きくなる。
【0097】
ワンショット手法またはプレポリマー手法のいずれかが採用されてこの発明のポリウレタン組成物が生成されて良い。1実施例において、ワンショット手法が採用され、イソシアネート化合物が反応ベッセルに加えられ、その次に、硬化剤およびポリオールを有する硬化剤混合物が反応ベッセルに加えられる。成分が一緒に混合され、イソシアネート基のヒドロキシル基に対するモル比が約1.01:1.00から約1.10:1.00の範囲となるようにする。好ましくは、モル比は1.05:1.00以上である。例えば、モル比は1.05:1.00から1.10:1.00の範囲であって良い。第2の実施例において、プレポリマー手法が採用される。一般的には、プレポリマー手法は化学反応をより良好に制御できるので、プレポリマー手法が好ましい。プレポリマー手法はより一様な混合物を実現でき、より一貫性のあるポリマー組成物をもたらす。ワンショット手法は非均一な(よりランダムな)混合物をもたらし、製造業者は得られる組成物の分子構造について制御を行いにくい。
【0098】
ポリウレタン組成物は、ポリウレタンプレポリマーを単一の硬化剤(鎖延長剤)または硬化剤(鎖延長剤)のブレンドによって鎖延長して形成でき、これはさらに以下に説明される。この発明の組成物は、キャスト可能な熱可塑性および熱硬化性ポリウレタンの双方から選択して良い。熱可塑性ポリウレタン組成物は典型的にはイソシアネートブレンドおよびポリオールを1:1の理論値比で反応させることにより形成される。他方、熱硬化性ポリウレタンは、架橋ポリマーであり、典型的には、イソシアネートブレンドおよびポリオールを1.05:1の理論値比で反応させることにより生成される。一般的には、熱硬化性ポリウレタン組成物が熱可塑性ポリウレタンより準備しやすい。
【0099】
上述のとおり、ポリウレタンプレポリマーは単一の鎖延長剤または鎖延長剤のブレンドと反応させて鎖延長することができる。一般的には、プレポリマーはヒドロキシル末端硬化剤、アミン末端硬化剤、およびこれらの混合物と反応させることができる。硬化剤はプレポリマーの鎖長を延長して分子量を増大させる。通常、プレポリマーおよび硬化剤は、イソシアネート基およびヒドロキシル基またはアミン基が1.05:1.00の理論値比で混合されるように混ぜられる。
【0100】
触媒を用いて、ポリウレタンプレポリマーを生成するためのイソシアネートおよびポリオール化合物の間の反応、またはポリウレタンプレポリマーおよび鎖長延長剤の間の反応を、鎖延長ステップにおいて、促進して良い。好ましくは、触媒はポリウレタンプレポリマーを生成する前に反応物に添加される。適切な触媒は、これに限定されないが、ポリ尿素プレポリマー製造するために先に記述した触媒を含む。触媒は好ましくは反応性混合物中の化合物の反応を触発するのに充分な量だけ添加される。1つの実施例において、触媒は、組成物の重量に対して、約0.001パーセントから約1パーセント、好ましくは、0.1から0.5パーセントの量だけ存在する。
【0101】
適切なヒドロキシル鎖長延長(硬化)剤およびアミン鎖長延長(硬化)剤は、これに限定されないが、ポリ尿素およびポリ尿素/ウレタンハイブリッド組成物を製造するために上述した硬化剤を含む。ポリウレタンプレポリマーがヒドロキシル末端硬化剤と鎖延長ステップにおいて反応するとき、上述のとおり、得られたウレタン組成物はウレタン結合を含む。他方、ポリウレタンプレポリマーがアミン末端硬化剤と鎖延長ステップにおいて反応するときには、プレポリマー中の任意の過剰なイソシアネート基が硬化剤中のアミン基と反応するであろう。得られたポリウレタン組成物はウレタンおよび尿素結合を含み、ポリウレタン/尿素ハイブリッドと呼ばれて良い。ウレタンおよび尿素結合のハイブリッド組成物中の濃度は変化して良い。一般的に、ハイブリッド組成物は約10から90%のウレタンおよび約90から10%の尿素結合の混合物を含んで良い。
【0102】
所望の競技特性またはフィーリングを目指して達成するために組み入れて調整するのに適するであろう、さらに他の材料の例は、可塑化熱可塑性材料、ポリアルケナマー組成物、可塑剤を含有するポリエステルをベースにした熱可塑性エラストマー、透明または可塑化ポリアミド、チオール−エン組成物、ポリアミドおよび無水物改質ポリオレフィン、有機酸改質ポリマー、その他を含む。
【0103】
他方、各ゴルフボール部品の寸法、例えば、コアの直径、中間層、カバー層、およびコーティング層のそれぞれの厚さは、所望の競技特性またはフィーリングを目指して達成するために、当業界で知られているように、選択され、調整されて良い。例えば、コアの直径は約1.47インチから約1.62インチであって良く;中間/ケーシング層の厚さは約0.025インチから約0.057インチであって良く;組み合わされたコア、中間/ケーシング層の直径は約1.57から約1.65インチで良く;カバーの厚さは約0.015インチから約0.055インチであって良く、任意のコーティング層の組み合わされた厚さは約0.1μmから約100μm、または約2μmから約50μm、または約2μmから約30μmであって良い。他方、各コーティング層の厚さは、例えば、約0.1μmから約50μm、または約0.1μmから約25μm、または約1μmから約14μm、または約2μmから約9μmであって良い。
【0104】
この発明のゴルフボールは、ゴルフボールのディンプル付けされた表面に付加できる、任意のシンボル、文字、文字のグループ、デザイン、その他のような表示を組み込んでも良い。
【0105】
いずれの既知のディンプルパターンは任意の形状および寸法のディンプルを任意数伴って良い。例えば、ディンプル数は252から456であり、または、330から392であり、ディンプルは任意の幅、深さ、およびエッジ角度を伴って良い。パターンの分離線構造は、直線でも、互い違いの波状の分離線(SWPL:Staggered Wave Parting Line)でもよい。
【0106】
これら実施例のいずれにおいても、単一層コアを2またはそれ以上の層からなるコアに置き換えてよい。ただし、少なくとも1つのコア層が硬度勾配を伴う。
【0107】
作業例における他の事柄、または、とくに明言しなくとも、すべての数値範囲、量、値、百分率、例えば材料の量についてのこれら、および明細書中の他のものは、たとえその値、量または範囲に関連して用語「約」が表示されていなくとも、「約」がその前に配置されているように読むことができる。したがって、そうでないと示されていない限り、明細書および特許請求の範囲に表される数のパラメータは近似的であり、これは、この発明により得られることが企図される所望の特性に応じて変化する。最低限でも、もちろん均等論の適用を制約するものではないが、各数のパラメータは記録されている有効数字の数や通常の丸め処理に照らして解釈されるべきである。
【0108】
この発明の広範な範囲を示す数的範囲およびパラメータは近似的であるけれども、具体例において示された数値は可能な限り正確に記録した。任意の数値は、それでも、それぞれのテスト計測に見いだされる標準偏差に必然的に起因する誤差を含む。さらに、種々のスコープの数値範囲が示される場合には、例示された値を含めた値の任意の組み合わせが利用できると理解されたい。
【0109】
この発明のゴルフボールは具体的な手段および材料を参照して説明されたけれども、この発明は開示された詳細に限定されず特許請求の範囲内のすべての均等物に及ぶことに留意されたい。