特開2018-101828(P2018-101828A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-101828(P2018-101828A)
(43)【公開日】2018年6月28日
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/60 20060101AFI20180601BHJP
   H04R 3/12 20060101ALI20180601BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20180601BHJP
【FI】
   H04N5/60 020
   H04R3/12 A
   G06F13/00 358C
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-245070(P2016-245070)
(22)【出願日】2016年12月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000201113
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148460
【弁理士】
【氏名又は名称】小俣 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100168125
【弁理士】
【氏名又は名称】三藤 誠司
(72)【発明者】
【氏名】嵐 正彦
(72)【発明者】
【氏名】園田 陽介
(72)【発明者】
【氏名】福中 謙一
(72)【発明者】
【氏名】田路 茂
(72)【発明者】
【氏名】河北 満
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 琢也
【テーマコード(参考)】
5C026
5D220
【Fターム(参考)】
5C026DA00
5D220AA12
(57)【要約】
【課題】TTS(Text−to−Speech)機能による音声出力が可能な複数のデジタル機器が相互に接続されている場合に、複数のデジタル機器で音声出力が重複することを抑制することができる制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置100は、外部機器200と制御信号を送受信する通信部101と、制御信号に含まれる属性情報に基づいて、制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定する制御部104と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器と制御信号を送受信する通信部と、
前記制御信号に含まれる属性情報に基づいて、前記制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定する制御部と、を備える、
制御装置。
【請求項2】
前記属性情報は、前記外部機器の優先度を含む、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御装置は、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)規格に従って前記外部機器に接続されており、
前記制御信号は、CEC(Consumer Electronics Control)の信号である、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記属性情報は、論理アドレスを含む、
請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記属性情報は、物理アドレスを含む、
請求項3に記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記制御装置及び前記外部機器の識別情報の一覧を画面に表示する表示制御部と、
前記画面に表示された前記識別情報の一覧の中から識別情報の選択を受け付ける入力部と、を備え、
前記制御部は、前記属性情報と選択された前記識別情報とに基づいて、前記制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記通信部は、前記外部機器の名称情報を前記外部機器から受信し、
前記外部機器の識別情報は、受信された前記名称情報を含む、
請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記音声信号を出力しないと決定した場合に、前記制御情報を含む前記制御信号を送信又は受信したときには、前記音声信号を出力せず、前記外部機器に前記音声信号を出力させ、
前記音声信号を出力すると決定した場合に、前記制御情報を含む前記制御信号を送信又は受信したときには、前記音声信号を出力し、前記外部機器に前記音声信号を出力させない、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記音声信号を出力すると決定した場合に、前記通信部を介して、前記外部機器による前記音声信号の出力を禁止する禁止信号を前記外部機器に送信する、
請求項8に記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記音声信号を出力しないと決定した場合に、前記通信部を介して、前記外部機器における前記音声信号の出力を許可する許可信号を前記外部機器に送信する、
請求項8又は9に記載の制御装置。
【請求項11】
前記属性情報は、前記制御装置において前記音声信号の出力を許可するか禁止するかを示す情報を含む、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記属性情報に基づいて、前記制御装置及び前記外部機器のどちらが前記音声信号を出力するかを決定する、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項13】
前記制御部は、
前記外部機器が前記音声信号を出力可能か否かを判定し、
前記外部機器が前記制御情報に対応する音声信号を出力可能な場合に、前記制御装置及び前記外部機器のどちらが前記音声信号を出力するかを決定する、
請求項12に記載の制御装置。
【請求項14】
前記制御信号は、前記属性情報を含む第1制御信号と、前記制御情報を含む第2制御信号と、を含み、
前記通信部は、(i)前記第1制御信号を前記外部機器から受信し、(ii)前記第2制御信号を、前記外部機器から受信する、又は、前記外部機器に送信する、
請求項1〜13のいずれか1項に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに接続された複数の装置における、操作信号に対応する音声の出力に関する。
【背景技術】
【0002】
米国の「21世紀における通信と映像アクセシビリティに関する2010年法(CVAA)」では、スクリーン上のテキストメニュー又はその他の視覚表示がデジタル機器に搭載された機能にアクセスするために用いられる場合に、当該機能が音声出力を伴い、当該メニュー又は視覚表示が全盲又は弱視の個人にとってアクセシブルかつ利用可能であることが義務付けられている。
【0003】
そのため、デジタル機器(例えば、テレビ及びデジタルビデオプレイヤー/レコーダなど)には、テキスト読み上げ(TTS:Text−to−Speech)機能の実装が要求される。このTTS機能により、デジタル機器は、例えば、リモコンを介してテレビの電源がオンされたときに電源オンを示す音声を出力することができ、チャンネルが選択されたときに選択されたチャンネル番号又は/及び当該チャンネルで現在放送されている番組の内容等を示す音声を出力することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−151537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、TTS機能による音声出力が可能な複数のデジタル機器が相互に接続されている場合に、複数のデジタル機器で音声出力が重複することがある。
【0006】
そこで、本発明は、TTS機能による音声出力が可能な複数のデジタル機器が相互に接続されている場合に、複数のデジタル機器で音声出力が重複することを抑制することができる制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る制御装置は、外部機器と制御信号を送受信する通信部と、前記制御信号に含まれる属性情報に基づいて、前記制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定する制御部と、を備える。
【0008】
この態様によれば、制御信号に含まれる属性情報に基づいて、制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定することができる。したがって、外部機器から音声信号が出力されない場合に制御装置から音声信号を出力すると決定し、外部機器から音声信号が出力される場合に制御装置から音声信号を出力しないと決定することができる。つまり、制御装置及び外部機器の一方のみから制御情報に対応する音声信号を出力することが可能となり、音声信号の出力の重複を抑制することができる。
【0009】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記属性情報は、前記外部機器の優先度を含んでもよい。
【0010】
この態様によれば、外部機器の優先度に基づいて音声信号を出力するか否かを決定することができる。したがって、優先度を適切に定めることで、音声信号の出力に適した装置から音声信号を出力することが可能となる。
【0011】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記制御装置は、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)規格に従って前記外部機器に接続されており、前記制御信号は、CEC(Consumer Electronics Control)の信号であってもよい。
【0012】
この態様によれば、HDMI規格に従って制御装置を外部機器に接続することできる。したがって、映像/音声をデジタル信号で伝送する通信インタフェースの標準規格に従って接続された制御装置及び外部機器において、制御情報に対応する音声信号の出力の重複を抑制することができる。
【0013】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記属性情報は、論理アドレスを含んでもよい。
【0014】
この態様によれば、HDMI規格における制御装置及び外部機器の論理アドレスに基づいて、制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定することができる。したがって、音声信号を出力するか否かを既存の情報を用いて容易に決定することができる。
【0015】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記属性情報は、物理アドレスを含んでもよい。
【0016】
この態様によれば、HDMI規格における制御装置及び外部機器の物理アドレスに基づいて制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定することができる。したがって、音声信号を出力するか否かを既存の情報を用いて容易に決定することができる。
【0017】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記制御装置は、前記制御装置及び前記外部機器の識別情報の一覧を画面に表示する表示制御部と、前記画面に表示された前記識別情報の一覧の中から識別情報の選択を受け付ける入力部と、を備え、前記制御部は、前記属性情報と選択された前記識別情報とに基づいて、前記制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定してもよい。
【0018】
この態様によれば、画面に表示された識別情報の一覧の中から識別情報の選択を受け付けることできる。したがって、例えば利用者から入力を受け付けることで、利用者に適した装置から音声信号を出力することができる。
【0019】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記通信部は、前記外部機器の名称情報を前記外部機器から受信し、前記外部機器の識別情報は、受信された前記名称情報を含んでもよい。
【0020】
この態様によれば、外部機器の識別情報が外部機器の名称情報を含むことができるので、識別情報の一覧において利用者が外部機器を認識することが容易となり、識別情報の誤選択を抑制することができる。
【0021】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記制御部は、前記音声信号を出力しないと決定した場合に、前記制御情報を含む前記制御信号を送信又は受信したときには、前記音声信号を出力せず、前記外部機器に前記音声信号を出力させ、前記音声信号を出力すると決定した場合に、前記制御情報を含む前記制御信号を送信又は受信したときには、前記音声信号を出力し、前記外部機器に前記音声信号を出力させなくてもよい。
【0022】
この態様によれば、音声信号を出力すると決定された場合に、制御装置のみから制御情報に対応する音声信号を出力することができ、音声信号を出力しないと決定された場合に、外部機器のみから制御情報に対応する音声信号を出力することができる。したがって、安定して音声信号の出力の重複を抑制することができる。
【0023】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記制御部は、前記音声信号を出力すると決定した場合に、前記通信部を介して、前記外部機器による前記音声信号の出力を禁止する禁止信号を前記外部機器に送信してもよい。
【0024】
この態様によれば、音声信号を出力すると決定された場合に、禁止信号を外部機器に送信することができる。したがって、外部機器における音声信号の出力を確実に禁止することができ、安定して音声信号の出力の重複を抑制することができる。
【0025】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記制御部は、前記音声信号を出力しないと決定した場合に、前記通信部を介して、前記外部機器における前記音声信号の出力を許可する許可信号を前記外部機器に送信してもよい。
【0026】
この態様によれば、音声信号を出力しないと決定された場合に、許可信号を外部機器に送信することができる。したがって、制御装置から音声信号が出力されない場合に外部機器に音声信号の出力を促すことができ、制御装置及び外部機器の両方で音声信号の出力がなされないことを抑制することができる。
【0027】
例えば、本発明の一態様に係る制御装置において、前記属性情報は、前記制御装置において前記音声信号の出力を許可するか禁止するかを示す情報を含んでもよい。
【0028】
この態様によれば、外部機器から受信した第2制御信号に含まれる属性情報が音声信号の出力を許可するか禁止するかを示すので、外部機器によって制御装置における音声信号の出力を制御することができる。
【0029】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一態様に係る制御装置は、制御情報に対応する音声信号の出力が可能な複数のデジタル機器が相互に接続されている場合に、複数のデジタル機器で音声信号の出力が重複することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、実施の形態1及び3に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態1に係る制御システムにおいて許可装置が選択される際のメッセージの流れを示すシーケンス図である。
図3図3は、実施の形態1に係る制御装置における許可装置の選択を示すフローチャートである。
図4図4は、実施の形態1に係る制御システムにおいて制御信号が送信される際のメッセージの流れを示すシーケンス図である。
図5図5は、実施の形態2に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施の形態2に係る制御システムにおいて許可装置を選択する際のメッセージの流れを示すシーケンス図である。
図7図7は、実施の形態2に係る制御システムにおいて許可装置を選択するためのGUIの一例を示す図である。
図8図8は、実施の形態3に係る制御システムにおいて許可装置を選択する際のメッセージの流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0033】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0034】
(実施の形態1)
[制御システムの概要]
まず、実施の形態1に係る制御システムの概要について図1を参照しながら具体的に説明する。図1は、実施の形態1に係る制御システム10の機能構成を示すブロック図である。制御システム10は、制御装置100と、外部機器200とを備える。
【0035】
制御装置100は、例えばデジタルビデオプレイヤーであり、外部機器200は、例えばテレビである。なお、制御装置100及び外部機器200は、これらの機器に限定される必要はなく、デジタル機器であればどのような機器であってもよい。
【0036】
本実施の形態では、制御装置100は、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)規格に従って外部機器200に接続されている。HDMI規格とは、映像/音声をデジタル信号で伝送する通信インタフェースの標準規格である。
【0037】
具体的には、制御装置100と外部機器200とは、HDMIケーブル300を介して相互に接続されている。HDMIケーブル300は、HDMI規格に準拠したケーブルである。
【0038】
HDMIケーブル300を用いて接続された各機器(ここでは制御装置100及び外部機器200)には、接続位置を示す物理アドレス(Physical Address)が割り当てられる。この物理アドレスは、4ビットずつ4つに区切られた16ビットの数値によって表される機器識別番号である。
【0039】
一般的に、HDMI機器の接続構成は、ルート機器を頂点とするツリー構造となっている。通常、テレビがルート機器となり、ルート機器からの階層に応じて物理アドレスが割り当てられる。例えば、図1の例では、ルート機器である外部機器200には「0.0.0.0」が物理アドレスとして割り当てられ、制御装置100には「1.0.0.0」が物理アドレスとして割り当てられる。
【0040】
HDMI規格では、複数のHDMI機器間でリンクするためのCEC(Consumer Electronics Control)が規定されている。CECに従って、複数のHDMI機器間で双方向に制御信号(CECコマンド)が通信される。この通信をCEC通信と呼ぶ。このCEC通信により、例えば制御装置100の電源オンに連動して、外部機器200の電源オン及び入力切り替えを実現することができる。また例えば、外部機器200のリモコンで制御装置100を操作することもできる。
【0041】
このCEC通信は、各機器を識別するための論理アドレス(Logical Address)を利用して行われる。論理アドレスは、HDMI接続された各機器の種類に従って割り当てられる4ビットの数値であり、例えば、テレビには「0」、レコーディング機器には「1」、再生機器には「4」が割り当てられる。
【0042】
TTS機能とは、テキストを音声に変換し、当該音声を出力する機能である。特に、本開示では、TTS機能は、全盲又は弱視の人によるデジタル機器の操作をサポートするための音声出力機能を意味する。より具体的には、TTS機能とは、制御装置及び外部機器との間で送受信される制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号の出力機能を意味する。
【0043】
[制御システムの機能構成]
次に、制御システム100に含まれる制御装置100の機能構成について、図1を参照しながら具体的に説明する。
【0044】
制御装置100は、外部機器200を制御するための制御情報を含む第2制御信号を外部機器200に送信可能であり、かつ、当該制御情報に対応する音声信号を出力可能である。制御装置100は、通信部101と、制御部104と、を備える。
【0045】
通信部101は、例えばCEC通信インタフェースであり、外部機器200と制御信号を送受信する。通信部101は、送信部102と受信部103とを含む。
【0046】
送信部102は、外部機器200を制御するための制御情報を含む第2制御信号を外部機器200に送信する。具体的には、送信部102は、例えばCEC通信を用いて第2制御信号を外部機器200に送信する。
【0047】
受信部103は、外部機器200から属性情報を含む第1制御信号を受信する。属性情報は、例えば、制御情報に対応する音声信号の出力が可能か否かを示す情報、及び/又は、音声信号の出力の優先度を含む。優先度とは、後述する許可装置の選択で用いられ、複数の機器おいて制御情報に対応する音声信号を出力する機器の優先順位を定めるための値である。
【0048】
さらに、受信部103は、制御装置100を制御するための制御情報を含む第2制御信号を外部機器200から受信する。この第2制御信号に含まれる制御情報は、例えばHDMI−CECのRemote Control Pass Throughコマンドである。具体的には、制御情報は、例えば電源オン/オフするためのCECコマンド又は映像の再生を開始/停止するためのCECコマンドを含む。
【0049】
制御部104は、第1制御信号に含まれる属性情報に基づいて、第2制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定する。例えば、制御部104は、制御装置100及び外部機器200の優先度に基づいて、制御装置100及び外部機器200の中から制御情報に対応する音声信号の出力が許可される許可装置を選択する。言い換えると、制御装置100は、制御装置100及び外部機器200のどちらが制御情報に対応する音声信号を許可するかを決定する。
【0050】
ここで、制御情報に対応する音声信号とは、制御情報に基づいて実行される制御装置100あるいは外部機器200の機能を示す音声信号(例えば「電源オン」、「再生開始」など)、又は、制御装置100あるいは外部機器200において制御情報を生成するための入力操作を示す音声信号(例えば「決定ボタン」、「右ボタン」など)である。
【0051】
制御装置100が許可装置として選択された場合には、制御部104は、送信部102を介して、制御情報に対応する音声信号の出力を禁止する禁止信号を外部機器200に送信する。さらに、制御部104は、第2制御信号が外部機器200に送信又は外部機器200から受信されたときに、当該第2制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力する。具体的には、制御部104は、制御情報に対応するテキストデータを電気音声信号に変換し、送信部102を介して、当該電気音声信号を外部機器200に送信する。
【0052】
一方、外部機器200が許可装置として選択された場合には、制御部104は、送信部102を介して、制御情報に対応する音声信号の出力を許可する許可信号を外部機器200に送信する。さらに、制御部104は、第2制御信号が外部機器200に送信又は外部機器200から受信されたときに、当該第2制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力しない。
【0053】
さらに、制御部104は、外部機器200から第2制御信号を受信した場合に、当該第2制御信号に含まれる制御情報に基づいて制御装置100を制御する。
【0054】
外部機器200は、制御装置100から第2制御信号を受信した場合に、当該第2制御信号に含まれる制御情報に基づいて動作する。さらに、外部機器200は、制御装置100から制御情報に対応する音声信号を受信した場合に、当該音声信号に基づいて音声を出力する。
【0055】
[制御システムの動作]
次に、以上のように構成された制御システムの動作について説明する。まず、制御情報に対応する音声信号の出力が許可される許可装置が選択される際の制御システムの動作について説明する。この許可装置の選択は、例えば、制御装置100及び外部機器200が切断状態から接続状態に変化したときに行われる。具体的には、制御装置100がHPD(Hot Plug Detect)機能により外部機器200との接続を検出したときに、以下の処理が実行される。
【0056】
なお、許可装置の選択が行われるときは、これに限定されない。例えば、許可装置の選択は、定期的に繰り返し行われてもよい。つまり、許可装置の選択は、制御情報に対応する音声信号の出力の前に行われればよい。
【0057】
図2は、実施の形態1に係る制御システム10において許可装置を選択する際のメッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0058】
まず、制御装置100は、外部機器200にTTS機能の有無を示す制御信号の送信を要求する(S101)。つまり、制御部104は、送信部102介して、外部機器200に、制御情報に対応する音声信号の出力が可能か否かを示す制御信号の送信を要求する。具体的には、送信部102は、新たなCECコマンドである<Get Support TTS>コマンドを送信する。
【0059】
外部機器200は、TTS機能の有無を制御装置100に通知する(S102)。図2では、外部機器200は、TTS機能を有することを示す新たなCECコマンドである<Report Support TTS>コマンドを送信する。
【0060】
制御装置100は、外部機器200に優先度を示す属性情報を含む第1制御信号の送信を要求する(S103)。具体的には、送信部102は、新たなCECコマンドである<Get TTS Priority>コマンドを送信する。
【0061】
外部機器200は、優先度を制御装置100に通知する(S104)。具体的には、外部機器200は、新たなCECコマンドである<Give TTS Priority>コマンドを送信する。<Give TTS Priority>コマンドは、優先度を示す属性情報を含む第1制御信号に相当する。
【0062】
制御部104は、制御装置100の優先度と外部機器200の優先度とを比較して、制御装置100及び外部機器200の一方を許可装置として選択する(S105)。例えば、制御部104は、優先度が大きい方の装置を許可装置として選択する。
【0063】
そして、送信部102は、選択結果に基づいて、制御情報に対応する音声信号の出力を許可する許可信号、又は、制御情報に対応する音声信号の出力を禁止する禁止信号を外部機器200に送信する(S106)。
【0064】
ここで、許可装置の選択における制御装置100の動作の詳細について説明する。図3は、実施の形態1に係る制御装置100における許可装置の選択を示すフローチャートである。
【0065】
まず、制御装置100は、外部機器200のTTS機能の有無を示す情報を取得する(S201)。例えば、制御部104は、通信部101を介して、外部機器200から、TTS機能の有無を示す制御信号を受信する。
【0066】
制御部104は、外部機器200がTTS機能を有するか否かを判定する(S202)。つまり、制御部104は、外部機器200が制御情報に対応する音声信号を出力可能か否かを判定する。外部機器200がTTS機能を有しない場合(S202のNo)、処理を終了する。
【0067】
外部機器200がTTS機能を有する場合(S202のYes)、制御装置100は、制御装置100及び外部機器200の優先度を取得する(S203)。例えば、制御部104は、図示しないメモリから制御装置100の優先度を読み出し、さらに、受信部103を介して、外部機器200から優先度を示すCECコマンドを受信する。
【0068】
制御部104は、制御装置100の優先度と、外部機器200の優先度とを比較する(S204)。ここで、制御装置100の優先度が外部機器200の優先度より大きい場合(S204のYes)、制御部104は、制御装置100を許可装置として選択する(S205)。つまり、制御部104は、制御情報に対応する音声信号を出力すると決定する。そして、制御部104は、送信部102を介して、TTS機能による音声信号の出力を禁止する禁止信号を外部機器200に送信し(S206)、処理を終了する。外部機器200は、禁止信号を受信した後に制御信号を受信したときには、制御情報に対応する音声信号を出力しない。
【0069】
一方、制御装置100の優先度が外部機器200の優先度以下である場合(S204のNo)、制御部104は、外部機器200を許可装置として選択する(S207)。つまり、制御部104は、制御情報に対応する音声信号を出力しないと決定する。そして、制御部104は、送信部102を介して、TTS機能による音声信号の出力を許可する許可信号を外部機器200に送信し(S208)、処理を終了する。外部機器200は、許可信号を受信した後に第2制御信号を送信又は受信したときは、制御情報に対応する音声信号を出力する。
【0070】
次に、以上のように許可装置が選択された後に、外部機器200から制御装置100に第2制御信号が送信されるときの制御システム10の動作について説明する。
【0071】
図4は、実施の形態1に係る制御システム10において第2制御信号が送信される際のメッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0072】
受信部103は、外部機器200を制御するための制御情報を含む第2制御信号を外部機器200から受信する(S301)。この第2制御信号は、例えば、外部機器200のリモコン操作に基づいて送信される。より具体的には、例えば、利用者が外部機器200のリモコンで制御装置100の再生開始を操作したときに再生開始のための制御情報を含む第2制御信号が送信される。
【0073】
制御部104は、受信した第2制御信号に含まれる制御情報に基づいて制御装置100を制御する(S302)。例えば、制御部104は、制御情報に基づいて映像の再生を開始する。
【0074】
ここで、制御装置100が許可装置として選択されている場合、制御部104は、制御情報に対応する音声信号を出力する(S303A)。このとき、外部機器200は、許可装置として選択されていないので制御情報に対応する音声信号を出力しない。具体的には、例えば制御情報が再生開始を示す場合、制御装置100及び外部機器200のうち制御装置100のみが制御情報に対応する音声信号である「再生開始」の信号を出力する。
【0075】
一方、外部機器200が許可装置として選択されている場合、外部機器200は、制御情報に対応する音声信号を出力する(S303B)。このとき、制御装置100は、許可装置として選択されていないので制御情報に対応する音声信号を出力しない。具体的には、例えば制御情報が再生開始を示す場合、制御装置100及び外部機器200のうち外部機器200のみが制御情報に対応する音声信号である「再生開始」の信号を出力する。
【0076】
[効果]
以上のように、本実施の形態に係る制御システム10によれば、制御装置100は、第1制御信号に含まれる属性情報に基づいて、第2制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定することができる。したがって、外部機器200から音声信号が出力されない場合に制御装置100から音声信号を出力すると決定し、外部機器200から音声信号が出力される場合に制御装置100から音声信号を出力しないと決定することができる。つまり、制御装置100及び外部機器200の一方のみから制御情報に対応する音声信号を出力することが可能となり、音声信号の出力の重複を抑制することができる。
【0077】
また、本実施の形態に係る制御システム10によれば、外部機器200の優先度に基づいて音声信号を出力するか否かを決定することができる。したがって、優先度を適切に定めることで、音声信号の出力に適した装置から音声信号を出力することができる。
【0078】
また、本実施の形態に係る制御システム10によれば、HDMI規格に従って制御装置100を外部機器200に接続することできる。したがって、映像/音声をデジタル信号で伝送する通信インタフェースの標準規格に従って接続された制御装置100及び外部機器200において、制御情報に対応する音声信号の出力の重複を抑制することができる。
【0079】
また、本実施の形態に係る制御システム10によれば、制御装置100が許可装置として選択された場合に、つまり制御部104が音声信号を出力すると決定した場合に、禁止信号を外部機器200に送信することができる。したがって、外部機器200における音声信号の出力を確実に禁止することができ、音声信号の出力の重複を安定して抑制することができる。
【0080】
また、本実施の形態に係る制御システム10によれば、外部機器200が許可装置として選択された場合に、つまり制御部104が音声信号を出力しないと決定した場合に、許可信号を外部機器200に送信することができる。したがって、制御装置100から音声信号が出力されない場合に外部機器200に音声信号の出力を促すことができ、制御装置100及び外部機器200の両方で音声信号の出力がなされないことを抑制することができる。
【0081】
また、本実施の形態に係る制御システム10によれば、外部機器200から、制御情報に対応する音声信号の出力が可能か否かを示す属性情報を受信することができる。したがって、制御装置100及び外部機器200の両方において制御情報に対応する音声信号の出力が可能である場合を確実に判定することができ、安定して音声出力の重複を抑制することができる。
【0082】
(実施の形態1の変形例1)
なお、上記実施の形態1では、制御装置100が優先度を取得するために、新たなCECコマンド(図2では、<Get TTS Priority>コマンド、及び、<Give TTS Priority>コマンド)を用いていたが、必ずしもこのようなコマンドを用いて優先度を取得しなくてもよい。
【0083】
例えば、制御装置100は、制御装置100及び外部機器200の論理アドレスに基づいて、制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定してもよい。例えば、制御部104は、制御装置100の論理アドレスが外部機器200の論理アドレスよりも小さい場合に、制御情報に対応する音声信号を出力すると決定してもよいし、逆に、制御装置100の論理アドレスが外部機器200の論理アドレスよりも大きい場合に、制御情報に対応する音声信号を出力すると決定してもよい。
【0084】
HDMI規格において、論理アドレスは、上述したようにHDMI接続された各機器の種類に従って割り当てられる4ビットの数値である。なお、制御装置100及び外部機器200の各々における論理アドレスの取得は、HDMI規格に従って行われればよいので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0085】
この変形例1によれば、制御装置100は、HDMI規格における制御装置100及び外部機器200の論理アドレスに基づいて、制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定することができる。したがって、音声信号を出力するか否かを既存の情報を用いて容易に決定することができる。
【0086】
(実施の形態1の変形例2)
また、制御装置100は、制御装置100及び外部機器200の物理アドレスに基づいて、制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定してもよい。例えば、制御部104は、制御装置100の物理アドレスが外部機器200の物理アドレスよりも小さい場合に、制御情報に対応する音声信号を出力すると決定してもよいし、逆に、制御装置100の物理アドレスが外部機器200の物理アドレスよりも大きい場合に、制御情報に対応する音声信号を出力すると決定してもよい。
【0087】
HDMI規格において、物理アドレスは、上述したように16ビットの数値によって表される機器識別番号である。なお、制御装置100及び外部機器200の各々における物理アドレスの取得は、HDMI規格に従って行われればよいので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0088】
この変形例2によれば、制御装置100は、HDMI規格における制御装置100及び外部機器200の物理アドレスに基づいて、制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定することができる。したがって、音声信号を出力するか否かを既存の情報を用いて容易に決定することができる。
【0089】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態では、許可装置の選択がGUI(Graphical User Interface)を介して行われる点が主として実施の形態1と異なる。以下に、実施の形態1と異なる点を中心に、本実施の形態に係る制御システムについて説明する。
【0090】
[制御システムの機能構成]
図5は、実施の形態2に係る制御システム10Aの機能構成を示すブロック図である。なお、図5において、図1と実質的に同一の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0091】
制御システム10Aは、制御装置100Aと、外部機器200Aとを備える。制御装置100Aは、例えばデジタルビデオプレイヤーであり、外部機器200Aは、例えばテレビである。制御装置100Aは、HDMIケーブル300を介して外部機器200Aに接続されている。
【0092】
制御装置100Aは、外部機器200Aを制御するための制御情報を含む第2制御信号を外部機器200Aに送信可能であり、かつ、当該制御情報に対応する音声信号を出力可能である。制御装置100Aは、通信部101(送信部102及び受信部103を含む)と、制御部104Aと、表示制御部105Aと、入力部106Aとを備える。
【0093】
表示制御部105Aは、制御装置100A及び外部機器200Aの識別情報の一覧を画面に表示する。例えば、表示制御部105Aは、制御装置100Aのディスプレイ(図示せず)に識別情報の一覧を表示する。また例えば、表示制御部105Aは、HDMIケーブル300を介して、識別情報の一覧を示す画像信号を外部機器200Aに出力してもよい。
【0094】
識別情報とは、制御装置100A及び外部機器200Aを識別するための情報である。具体的には、識別情報としては、例えば、制御装置100A及び外部機器200Aの名称が用いられる。
【0095】
入力部106Aは、画面に表示された識別情報の一覧の中から許可装置に対応する識別情報の選択を受け付ける。入力部106Aは、例えばリモコンであり、複数のHDMI機器(ここでは、制御装置100A及び外部機器200A)の中から許可装置の選択のための入力を利用者から受け付ける。
【0096】
制御部104Aは、入力部106Aによって受け付けられた識別情報に基づいて許可装置を選択する。つまり、制御部104Aは、GUIを介して利用者に選択されたHDMI機器に基づいて、制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定する。
【0097】
[制御システムの動作]
次に、以上のように構成された制御システム10Aの動作について説明する。図6は、実施の形態2に係る制御システム10Aにおいて許可装置を選択する際のメッセージの流れを示すシーケンス図である。図7は、実施の形態2に係る制御システム10Aにおいて許可装置を選択するためのGUIの一例を示す図である。なお、図6において、図2と実質的に同一の処理については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0098】
まず、制御装置100Aは、外部機器200Aに、外部機器200Aの名称を要求する(S401)。つまり、制御部104Aは、送信部102を介して、外部機器200Aに、外部機器200Aの名称情報を要求するメッセージを送信する。具体的には、送信部102は、既存のCECコマンドである<Give OSD Name>コマンドを送信する。
【0099】
外部機器200Aは、外部機器200Aの名称及びTTS機能の有無を制御装置100Aに通知する(S402)。具体的には、外部機器200Aは、名称情報を含む既存のCECコマンドである<Set Device Name>コマンドを送信する。さらに、外部機器200Aは、TTS機能を有することを示す新たなCECコマンドである<Report Support TTS>コマンドを送信する。
【0100】
表示制御部105Aは、制御装置100A及び外部機器200Aの識別情報の一覧を含むGUIを表示する(S403)。ここでは、識別情報は、外部機器200Aから受信した名称情報を含む。そして、制御部104Aは、入力部106Aを介して、許可装置の選択を利用者から受け付ける(S404)。
【0101】
図7は、識別情報の一覧を含むGUIまでの画面遷移を示す。図7の(a)の画面において、「Setup」が選択されることで、図7の(b)の画面に遷移する。図7の(b)の画面において、「Audio」及び「Device List」が選択されることで、図7の(c)の画面に遷移する。
【0102】
図7の(c)は、制御装置100A及び外部機器200Aの識別情報の一覧を含むGUIを示す。図7の(c)では、制御装置100A及び外部機器200Aの識別情報に、制御装置100Aの種類及び名称を示す「BD Player(this device)」と、外部機器200Aの種類及び名称を示す「TV(TV−54)」とが含まれる。
【0103】
図7の(c)の画面において、利用者に選択された識別情報に対応する装置が許可装置として選択される。例えば、「BD Player(this device)」が選択された場合は制御装置100Aが許可装置として選択され、「TV(TV−54)」が選択された場合は外部機器200Aが許可装置として選択される。
【0104】
最後に、送信部102は、選択結果に基づいて、制御情報に対応する音声信号の出力を許可する許可信号、又は、制御情報に対応する音声信号の出力を禁止する禁止信号を外部機器200Aに送信する(S106)。
【0105】
[効果]
以上のように、本実施の形態に係る制御システム10Aによれば、画面に表示された識別情報の一覧の中から許可装置に対応する識別情報の選択を受け付けることできる。したがって、例えば利用者から入力を受け付けることで、利用者に適した装置から音声信号を出力することができる。
【0106】
また、本実施の形態に係る制御システム10Aによれば、外部機器200Aの識別情報が外部機器200Aの名称情報を含むことができるので、識別情報の一覧において利用者が外部機器200Aを認識することが容易となり、識別情報の誤選択を抑制することができる。
【0107】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態では、制御装置から外部機器に許可装置を問い合わせる点が、上記実施の形態1及び2と異なる。以下に、実施の形態1及び2と異なる点を中心に、本実施の形態に係る制御システムについて説明する。
【0108】
[制御システムの機能構成]
図1に示すように、本実施の形態に係る制御システム10Bは、制御装置100Bと、外部機器200Bとを備える。制御装置100Bは、例えばデジタルビデオプレイヤーであり、外部機器200Bは、例えばテレビである。制御装置100Bは、HDMIケーブル300を介して外部機器200Bに接続されている。
【0109】
制御装置100Bは、外部機器200Bを制御するための制御情報を含む第2制御信号を外部機器200Bに送信可能であり、かつ、当該制御情報に対応する音声信号を出力可能である。制御装置100Bは、通信部101(送信部102及び受信部103Bを含む)と、制御部104Bと、を備える。
【0110】
受信部103Bは、制御装置100Bが許可装置であるか否かを示す属性情報を含む第1制御信号を外部機器200Bから受信する。この第1制御信号は、例えば制御装置100Bからの要求に応じて、外部機器200Bから送信される。
【0111】
制御部104Bは、受信部103Bが受信した第1制御信号に基づいて、制御装置100B及び外部機器200Bの中から許可装置を選択する。つまり、制御部104Bは、制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定する。
【0112】
[制御システムの動作]
次に、以上のように構成された制御システム10Bの動作について説明する。図8は、実施の形態3に係る制御システム10Bにおいて許可装置を選択する際のメッセージの流れを示すシーケンス図である。
【0113】
まず、制御部104Bは、外部機器200Bに、TTS機能による音声信号の出力が許可されているか、禁止されているかを示す情報を要求する(S501)。つまり、制御部104Bは、通信部101を介して、外部機器200Bに、制御情報に対応する音声信号の出力が制御装置100Bで許可されているか否かを示す情報の送信を要求する。具体的には、送信部102は、例えば新たなCECコマンドである<Get TTS Permit>コマンドを送信する。
【0114】
外部機器200Bは、制御装置100B及び外部機器200Bの中から許可装置を選択する。この選択方法は、特に限定されないが、実施の形態1又は2に係る制御装置100、100Aにおける選択方法を用いることができる。
【0115】
そして、外部機器200Bは、制御装置100Bでの音声信号の出力を許可する場合に許可信号を制御装置100Bに送信し、制御装置100Bでの音声信号の出力を禁止する場合に禁止信号を制御装置100Bに送信する(S502)。具体的には、外部機器200Bは、例えば新たなCECコマンドである<Give TTS Permit>コマンドを許可信号として制御装置100Bに送信する。または、外部機器200Bは、例えば新たなCECコマンドである<Give TTS Prohibit>コマンドを禁止信号として制御装置100Bに送信する。
【0116】
制御部104Bは、外部機器200Bから受信した通知に基づいて許可装置を選択する(S503)。具体的には、制御部104Bは、<Give TTS Permit>コマンドを受信したときに制御情報に対応する音声信号を出力すると決定し、<Give TTS Prohibit>コマンドを受信したときに制御情報に対応する音声信号を出力しないと決定する。
【0117】
[効果]
以上のように、本実施の形態に係る制御システム10Bによれば、制御装置100Bにおいて音声信号の出力を許可するか禁止するかを示す制御信号を外部機器200Bから受信することができるので、外部機器200Bによって制御装置100Bにおける音声信号の出力を制御することができる。
【0118】
(他の実施の形態)
以上、本発明の1つまたは複数の態様に係る制御システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の1つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【0119】
例えば、上記各実施の形態において、制御装置及び外部機器は、有線接続されていたが、無線接続であってもよい。
【0120】
なお、上記各実施の形態において、制御装置及び外部機器は、HDMI規格に従って接続されていたが、HDMI規格とは異なる規格等に従って接続されてもよい。例えば、制御装置及び外部機器は、HDMI規格の代わりに、DLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)ガイドラインに従って接続されてもよい。
【0121】
なお、上記各実施の形態において、制御装置及び外部機器の2台の装置が接続されていたが、2台以上の装置が接続されてもよい。2台以上の装置が接続された場合にも上述した音声信号の出力の制御を適用することができ、音声信号の出力の重複を抑制することができる。
【0122】
なお、上記各実施の形態では、許可装置の選択に基づいて、許可信号又は禁止信号が送信されていたが、これらの通知は送信されなくてもよい。例えば、制御装置及び外部機器の両方で許可装置の選択が行われれば通知を送信する必要はない。この場合であっても、制御装置及び外部機器の両方で同じ選択方法が用いられれば、単一の許可装置が選択されるので、音声出力の重複を抑制することができる。
【0123】
なお、上記実施の形態2では、外部機器の名称情報が用いられていたが、必ずしも名称情報が用いられなくてもよい。例えば、外部機器が接続されているポートの名称又は番号(例えばHDMI−1など)が用いられてもよい。
【0124】
なお、上記実施の形態2では、制御装置は、外部機器に名称を問い合わせていたが、これに限らない。例えば、利用者がGUIを介して入力した名称が用いられてもよい。
【0125】
また、上記各実施の形態における制御装置が備える構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。例えば、制御装置100は、通信部101と、制御部104とを有するシステムLSIから構成されてもよい。
【0126】
システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記ROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0127】
なお、ここでは、システムLSIとしたが、集積度の違いにより、IC、LSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、あるいはLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0128】
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0129】
また、本発明の一態様は、このような制御装置だけではなく、制御装置に含まれる特徴的な構成部をステップとする制御方法であってもよい。また、本発明の一態様は、制御方法に含まれる特徴的な各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであってもよい。また、本発明の一態様は、そのようなコンピュータプログラムが記録された、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体であってもよい。
【0130】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の制御装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0131】
すなわち、このプログラムは、外部機器と制御信号を送受信するステップと、前記制御信号に含まれる属性情報に基づいて、前記制御信号に含まれる制御情報に対応する音声信号を出力するか否かを決定するステップとを含む制御方法を実行させる。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明に係る制御装置は、テレビにHDMIケーブルで接続されるデジタルビデオプレイヤー等に利用することができる。
【符号の説明】
【0133】
10、10A、10B 制御システム
100、100A、100B 制御装置
101 通信部
102 送信部
103、102B 受信部
104、104A、104B 制御部
105A 表示制御部
106A 入力部
200、200A、200B 外部機器
300 HDMIケーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8