【解決手段】ソフトタイプの酸素カプセル1のシール構造であって、カプセル本体10に取り付けられる外側ファスナー20と、外側ファスナー20の裏面部を少なくとも覆うシール部材40と、外側ファスナー20の裏側に設けられ、シール部材40を裏側から支持する支持部材50と、支持部材50に取り付けられる内側ファスナー30とを備え、内側ファスナー30は、その開閉部分32がシール部材40と当接しない状態で支持部材50に設けられ、かつ閉状態のときにシール部材40を外側ファスナー20に当接させる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<概要>
本発明の一態様に係る酸素カプセルのシール構造は、ソフトタイプの酸素カプセルのシール構造であって、カプセル本体に取り付けられる外側ファスナーと、前記外側ファスナーの裏面部を少なくとも覆うシール部材と、前記外側ファスナーの裏側に設けられ、前記シール部材を裏側から支持する支持部材と、前記支持部材に取り付けられる内側ファスナーと、を備え、前記内側ファスナーは、その開閉部分が前記シール部材と当接しない状態で前記支持部材に設けられ、かつ閉状態のときに前記シール部材を前記外側ファスナーに当接させることを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、内側ファスナーを閉める際にシール部材に隙間や皺等が発生せず、空気漏れを好適に防止できる。
【0018】
なお、本出願人は、従来のソフトタイプの酸素カプセルに使用されていたゴム弁をなくして、内側ファスナーおよび外側ファスナーを高気密ファスナーに替えることを検討した。しかしながら、両ファスナーの上下の位置関係の調整が非常に困難で、調整に職人技を要するのに加えて、ファスナーの位置が少しでもずれると、そこから空気漏れが発生するという問題があった。また、高気密ファスナーの操作を誤ると破損しやすいという問題もある。高気密ファスナーは非常に高価であり、高気密ファスナーの交換、修理は非常に困難であることから、量産になじまず現実的ではなかった。
【0019】
<実施形態>
以下に実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、密閉体がソフトタイプの酸素カプセルである場合について、具体的に説明する。
【0020】
図1は実施形態に係る酸素カプセル1を上側からみた平面図、
図2は酸素カプセル1の正面図である。
図3は支持部材50の周辺構造を上側からみた平面図である。
図4、
図5および
図6は、酸素カプセル1のシール構造の概略を示す部分拡大図である。
図7は、酸素カプセル1の断面構造を模式的に示す部分拡大図である。
【0021】
1.概略
一般に、酸素カプセルは、医療用の高気圧酸素治療に使用される機器・原理を基礎とする装置であり、ヘンリーの法則を応用し、溶解型酸素を体内に効率よく取り込むことができる。酸素カプセルは、高気圧酸素治療器と比べると気圧は低めで(通常、1.2〜1.3気圧)、純酸素ではなく空気を使用するため、健康増進機器に位置づけられている。また、大気中の空気を利用しているため、引火や爆発の心配もない。
【0022】
本実施形態における酸素カプセルはソフトタイプであり、軽く、折りたためるため、スーツケース等に収納でき、持ち運びに便利である。
【0023】
2.全体構成
主に
図1および
図2を用いて説明する。
酸素カプセル1は、略長筒体状をなすカプセル本体10と、カプセル本体10に取り付けられる外側ファスナー20と、カプセル本体10の内部に取り付けられる内側ファスナー30と、覗き窓7とを備えている。
【0024】
酸素カプセル1は、図示しないが、圧力調整バルブ、圧力表示ゲージ等の、酸素カプセルに通常必要な部品も備えている。なお、カプセル本体10内部に空気を送るコンプレッサーを、酸素カプセル1に含めてもよい。
【0025】
酸素カプセル1の大きさは、カプセル本体10内に人が入り、横になって寝ることができる程度の大きさであればよく、通常、長さ(L)190〜220cm、幅(W)50〜90cm、高さ(H)50〜90cmであり、好ましくは長さ200〜210cm、幅60〜80cm、高さ60〜80cmであり、特に好ましくは長さ205cm、幅70cm、高さ70cmである。なお、カプセル本体10の大きさは、酸素カプセル1の大きさと略同様である。
【0026】
酸素カプセル1の重量(コンプレッサーを除く)は、持ち運びの点からは軽い方が好ましく、通常、13kg以下、好ましくは10kg以下、特に好ましくは8kg以下である。
【0027】
3.カプセル本体
主に
図1および
図2を用いて説明する。
カプセル本体10は膨張した状態で、内部に1人を収容し得る程度の大きさの気密空間を有する。
【0028】
カプセル本体10を形成する生地としては、気密性があり、軽量で柔軟性があるものが好ましく、例えば、布製、PVC等の樹脂製、シリコーンゴム等のゴム製等が使用される。また、耐久性の点から、防弾チョッキ等に使用される特殊繊維(例えば、ケプラー)も織り込んだ布等も使用できる。
【0029】
4.シール構造
主に
図3を用いて説明する。
酸素カプセル1に用いられるシール構造は、カプセル本体10の内部に設けられる支持部材50と、支持部材50上に貼り付けられるシール部材40と、カプセル本体10に取り付けられる外側ファスナー20と、支持部材50に取り付けられる内側ファスナー30とを備えている。
【0030】
(1)支持部材
主に
図3および
図4を用いて説明する。
支持部材50は、カプセル本体10の長手方向に長い矩形状をなし、外側ファスナー20の裏側であって、カプセル本体10の裏面12に縫製等により取り付けられている。なお、
図3において、外側ファスナー20は、仮想の位置関係を示している。
【0031】
支持部材50は、カプセル本体10を形成する生地と同様のものが用いられ、例えば、布製、PVC等の樹脂製が使用される。ただし、カプセル本体10に必要な耐久性までは要求されない。
【0032】
支持部材50の短手方向中央よりも端部側(
図3の下側)には、内側ファスナー30が縫製等により取り付けられている。
【0033】
また、支持部材50の表面であって、内側ファスナー30の非取付け部には、矩形状のシール部材40が貼り付けられている。すなわち、支持部材50はシール部材40を裏側から支持している。
【0034】
支持部材50の長さは、シール部材40の長さよりも少し長い方が好ましく、支持部材50の幅は、シール部材40と内側ファスナー30とを支持できる程度の大きさが好ましい。具体的には、支持部材50の長さは、好ましくは100〜200cm、特に好ましくは120〜150cmである。また、支持部材50の幅は、30〜80cm、特に好ましくは40〜60cmである。
【0035】
支持部材50の厚みは、好ましくは1〜3mm、特に好ましくは1.5〜2.5mmである。支持部材50の厚みは、カプセル本体10を形成する生地の厚みよりも薄い方が好ましい。
【0036】
(2)シール部材
主に
図3及び
図4を用いて説明する。
シール部材40は、支持部材50の表面であって、内側ファスナー30の非取付け部に貼り付けられている。シール部材40の短手方向の中央部に、外側ファスナー20が長手方向に沿って配置されるようにカプセル本体10に対して位置決めすることが好ましい。
【0037】
シール部材40の材質は、弾性変形可能な材料であれば特に限定はないが、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム等のゴムが好ましい。
【0038】
シール部材40はシート状のものが好ましく、特に好ましくはゴムシートであり、その厚みは、好ましくは1〜3mm、特に好ましくは1.5〜2.5mmである。
【0039】
シール部材40は、外側ファスナー20の裏面部を少なくとも覆うものであればよく、シール部材40の長さは、外側ファスナー20の長さよりも長いことが好ましく、シール部材40の幅は、外側ファスナー20の幅よりも大きいことが好ましい。具体的には、シール部材40の長さは、好ましくは90〜190cm、特に好ましくは110〜140cmである。また、シール部材40の幅は、20〜70cm、特に好ましくは30〜50cmである。
【0040】
シール部材40の支持部材50表面への取付けは、貼り付けでもよい。シール部材40の貼り付けは、シール部材40全面を貼り付ける必要はなく、シール部材40の一部であってもよい。例えば、シール部材40の長辺の1辺のみを支持部材50表面に貼り付けてもよい。
【0041】
シール部材40の貼り付けは、両面テープ等で行うことができる。
【0042】
シール部材40であって、支持部材50に貼り付けられていない側の長手方向端部41(
図6は一部が折り曲げられた状態を示す)は、支持部材50の長辺側(
図3の上側)まで押し込んだ状態で使用される。
【0043】
(3)外側ファスナー
主に
図1および
図4を用いて説明する。
外側ファスナー20は、カプセル本体10の表面11に縫製等により取り付けられている。
【0044】
外側ファスナー20は、基材となる左右一対のテープ21と、左右一対のエレメント(務歯)22と、スライダー(開閉部品)23とを備える。
【0045】
外側ファスナー20の長さ(L1)(
図1参照)は、少なくとも人が入れる開口を形成できる長さであればよく、カプセル本体10の長さ(L)により異なるが、好ましくは100〜200cm、特に好ましくは120〜150cmである。
【0046】
(3−1)テープ
主に
図4を用いて説明する。
各テープ21の端部は、カプセル本体10の表面11に縫製等により取り付けられている。
【0047】
テープ21の材質は特に限定はないが、主にポリエステルが使用される。
【0048】
(3−2)エレメント
主に
図4を用いて説明する。
各エレメント22は、各テープ21の長手方向に沿って互い違いに並べて取り付けられている。左右一対のエレメント22の間でスライダー23を動かすことで、左右のエレメント22同士が順に組み合わさってゆき、自在に開閉できる構造になっている。開いている状態からスライダー23を動かせば、動かした位置まで閉まり、逆に閉まっている状態からスライダー23を動かせば、動かした位置まで開く構造になっている。
【0049】
(3−3)スライダー
図4に示すように、スライダー23の引手の形状は、平板形状であるが、スライダー23の材質や形状は特に限定はない。
【0050】
(4)内側ファスナー
主に
図1、
図4および
図7を用いて説明する。
内側ファスナー30は、基材となる左右一対のテープ31と、左右一対のエレメント32と、スライダー(図示せず)とを備える。
【0051】
内側ファスナー30は、その開閉部分(エレメント32部分)が、シール部材40と当接しない状態で支持部材50に、例えば、縫製等により取り付けられている。
【0052】
内側ファスナー30の長さ(L2)(
図1参照)は、少なくとも人が入れる開口を形成できる長さであればよく、カプセル本体10の長さ(L)により異なるが、外側ファスナー20の長さ(L1)よりも3〜5cm程度短い方が好ましい。具体的には、内側ファスナー30の長さ(L2)は、好ましくは97〜197cm、特に好ましくは117〜147cmである。
【0053】
図1に示すように、内側ファスナー30は、外側ファスナー20に対してカプセル本体10の周方向に、所定の間隔をおいて外側ファスナー20と平行に取り付けられる。すなわち、図面中央部の間隔(D)と、図面右側の間隔(D1)と、図面左側の間隔(D2)とは同じである(D=D1=D2)。
【0054】
外側ファスナー20と内側ファスナー30との間隔(D)は、カプセル本体10の幅方向の大きさにより異なるが、好ましくは100〜200mm、特に好ましくは140〜160mmである。間隔(D)が小さすぎると、外側ファスナー20の裏面部を覆うシール部材40が、内側ファスナー30と重なり、内側ファスナー30の開閉部分(エレメント32部分)がシール部材40と当接するため、内側ファスナー30を閉める際にシール部材40に皺が発生する傾向がみられる。逆に、間隔(D)が大きすぎると、カプセル本体10の内側から、外側ファスナー20、内側ファスナー30の開閉がしづらくなる傾向がみられる。
【0055】
(4−1)テープ
主に
図4を用いて説明する。
各テープ31の端部は、支持部材50に縫製等により取り付けられている。
【0056】
テープ31の材質は特に限定はないが、主にポリエステルが使用される。
【0057】
(4−2)エレメント
主に
図4を用いて説明する。
各エレメント32は、各テープ31の長手方向に沿って互い違いに並べて取り付けられている。左右一対のエレメント32の間でスライダーを動かすことで、左右のエレメント32同士が順に組み合わさってゆき、自在に開閉できる構造になっている。開いている状態からスライダーを動かせば、動かした位置まで閉まり、逆に閉まっている状態からスライダーを動かせば、動かした位置まで開く構造になっている。
【0058】
5.覗き窓
主に
図1および
図2を用いて説明する。
カプセル本体10の上面に、楕円状の覗き窓7を1個設けた。覗き窓7は、カプセル本体10内に人が入った場合に、カプセル本体10内部から外部の様子もしくは外部からカプセル本体10内部の様子が見えるように透明性を有し、例えば、略透明なアクリル板を用いて形成されている。
【0059】
なお、覗き窓7のカプセル本体10への取付けは、縫製や溶着(例えば、高周波ウェルダー)等により行うことができる。
【0060】
6.酸素カプセルの操作手順
(1)本実施形態の酸素カプセル1は、1人でも利用することができる。まず、利用者がカプセル本体10に入り、カプセル本体10の内側から外側ファスナー20を全部閉める。次に、カプセル本体10の内側から内側ファスナー30を全部閉める。スライダーを動かし左右のエレメント32同士を順に組み合わせて内側ファスナー30を順に閉めていくと、撓んでいた支持部材50が上側方向(カプセル本体10の上面側)に引っ張られる。すると、支持部材50上に張り付けられたシール部材40も上側方向(カプセル本体10の上面側)に引っ張られ、外側ファスナー20の裏面部およびその周辺部に当接する(
図7参照)。ここで、本実施形態の酸素カプセル1は、内側ファスナー30の開閉部分(エレメント32部分)がシール部材40と当接していないため、内側から内側ファスナー30を閉める際にシール部材40に皺が発生しない。
【0061】
1人で利用する場合は、コンプレッサーの電源を入れてからカプセル本体10に入り、外側ファスナー20および内側ファスナー30を閉めた後に、カプセル本体10内部から、圧力表示ゲージ(図示せず)を見ながら、圧力調整バルブ(図示せず)にて、カプセル本体10内の圧力を所望の気圧(通常1.3気圧)に調整することが好ましい。
【0062】
なお、補助者によりカプセル本体10の外側から外側ファスナー20および内側ファスナー30を閉めることができる場合、外側ファスナー20および内側ファスナー30の閉める順序は問わない。
【0063】
(2)カプセル本体10が膨張すると、支持部材50が上側方向(カプセル本体10の上面側)に引っ張られるとともに、加圧によりカプセル本体10に押し当てられるため、シール部材40が外側ファスナー20の裏面部およびその周辺部に密着するとともに、内側ファスナー30がカプセル本体10の裏面12に密着する(
図7参照)。これにより、本実施形態の酸素カプセル1は、1人で利用する場合においても、空気漏れを好適に防止できる。
【0064】
(3)酸素カプセル1の利用は、基本ワンセット60分〜90分である。なお、酸素カプセル1の中で寝てしまっても問題はなく、むしろ仮眠をとる方が効果的な場合もある。利用者の好みに応じて、カプセル本体10内にマットを敷いてもよく、カプセル本体10内に枕や毛布等も入れて使用することも自由である。
【0065】
(4)終了
まず、コンプレッサーの電源をオフにして、圧力調整バルブを解放する。圧力表示ゲージで圧力計が0になっていることを確認した後、内側ファスナー30および外側ファスナー20を開ける。無理やり内側ファスナー30および外側ファスナー20を開けようとすると、カプセル本体10が破損する原因となる。
【0066】
<変形例>
以上、一実施形態に係る酸素カプセルを説明したが、本発明はこの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例とを組み合わせたものでもよいし、変形例同士を組み合わせたものでもよい。また、実施形態や変形例に記載していない例や要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0067】
1.外側ファスナー、内側ファスナー
(1)両ファスナーの間隔
実施形態では、外側ファスナー20と内側ファスナー30とは、所定の間隔(D)をおいて平行に配置したが、間隔(D)は一定でなくてもよい、長手方向端部に行くに従って、間隔が狭くなる、もしくは広くなるようにしてもよい。すなわち、D2<D<D1、もしくはD2>D>D1とすることもできる。
【0068】
(2)取付け位置等
実施形態では外側ファスナー20をカプセル本体10の長手方向中央、内側ファスナー30を幅方向にずらして配置したが、例えば、内側ファスナー30をカプセル本体10の長手方向中央、外側ファスナー20を幅方向にずらして配置してもよい。
【0069】
また、実施形態では外側ファスナー20および内側ファスナー30を、カプセル本体10の上面に設けたが、カプセル本体10の側面に設けてもよい。
【0070】
また、実施形態では、外側ファスナー20および内側ファスナー30をカプセル本体10の長手方向に沿って設けたが、カプセル本体10の幅方向(周方向)に沿って設けてもよい。
【0071】
なお、実施形態では、外側ファスナー20および内側ファスナー30を各1個設けたが、個数に限定はなく複数個向けることもできる。
【0072】
(3)材質等
本実施形態で使用する外側ファスナー20および内側ファスナー30の種類や材質は特に限定はなく、例えば、樹脂ファスナー、ビスロンファスナー、金属ファスナー等が使用できるが、好ましくは樹脂ファスナー、ビスロンファスナーである。また、高気密性ファスナーであってもよい。
【0073】
本実施形態で使用する外側ファスナー20および内側ファスナー30は、スライドファスナーが好ましい。なお、面ファスナーは利便性、シール性の点で好ましくなく、スナップボタンでは利便性、シール性が劣る。
【0074】
(4)取付け
実施形態では、外側ファスナー20、内側ファスナー30等は、縫製により取り付けたが、溶着(例えば、高周波ウェルダー)等により取り付けてもよい。
【0075】
(5)内側ファスナー
内側ファスナー30は長手方向の1本であったが、例えば、L字状、U字状でもよく、外側ファスナー20の全周を囲っていてもよい。
内側ファスナー30は、支持部材50の長手方向の一部に設けたが、長手方向の全長に設けてもよい。
内側ファスナー30の片方のテープ31を、カプセル本体10に直接取り付けてもよい。この場合、このテープ31が支持部材50の一部となる。
【0076】
(6)スライダー
実施形態では、スライダー23の引手の形状は平板形状にしたが、これに限定されず、例えば、指先が入る大きさの環状部を備えたものでもよい。
【0077】
2.シール部材
シール部材40の支持部材50への取付けは、貼り付けに限定されず、縫製や溶着(例えば、高周波ウェルダー)等でもよい。
【0078】
実施形態では、シール部材40を支持部材50の表面に両面テープ等で貼り付けが、貼り付けずに支持部材50の表面に積層もしくは載置するだけでもよい。
【0079】
シール部材40は長方形状としたが、正方形状であってもよく、他の形状(丸形、菱形等)であってもよい。
【0080】
シール部材40は、内側ファスナー30の開閉部分(エレメント32部分)と当接していなければよく、内側ファスナー30の片方のテープ31と当接していてもよい。
【0081】
3.支持部材
実施形態では、支持部材50は長方形状としたが、正方形状であってもよく、他の形状(丸形、菱形等)であってもよい。
【0082】
4.カプセル本体
実施形態では、カプセル本体10の大きさは、膨張した状態で形成される内部の気密空間が、横たわった成人を1人収容し得る程度の大きさの空間となるように寸法を設定しているが、これに限定されるものではない。例えば、複数人収容する程度の空間としてもよく、椅子に腰掛けた状態で使用できる程度の空間や、老人や身体が不自由な人等をリフトで吊るした状態で使用できる程度の空間等にすることもできる。
【0083】
なお、実施形態では、カプセル本体10は長筒体状としたが、この形状に限定されるものではない。
【0084】
5.覗き窓
実施形態では、カプセル本体10の上面に楕円状の覗き窓7を1個設けたが、覗き窓の位置、大きさ、数については特に限定はなく、カプセル本体10の各側面に覗き窓を各1個設けてもよい。なお、覗き窓を省略しても差し支えない。
【0085】
6.密閉体のシール構造
実施形態では、ソフトタイプの酸素カプセルのシール構造(具体的には、カプセル本体のシール構造)について説明したが、これに限定されず、例えば、ウェットスーツや宇宙服等のシール構造や、ゴムボート、カヌー等の乗物のシール構造や、牛乳等の食品の運搬用ケースのシール構造や、鮮魚運搬用等の水槽のシール構造や、透明なボールの中に人が入ることができる遊具(例えば、バブルサッカー)等のシール構造等にも使用することができる。