【解決手段】 この冷却除湿装置26は、氷を収容し、少なくとも氷水を供給できる氷収容容器27と、供給された氷水を液体路に流通させる液体路部材1と、前記氷収容容器27からの氷水を液体路部材1に循環させるための循環ポンプ28とを有している。液体路部材1は複数並列して配設され、これらの液体路部材1に液体送出管32、液体戻り管33及び循環ポンプ28からなる循環ユニット34を少なくとも一つ設けている。この構成によって各種「空間、移動体において、温度調整できる新規な装置を提供できる。
温度調整された液体を供給できる液体収容容器(27)と、供給された前記温度調整水を液体路(3)に循環的に流通させる液体路部材(1)と、前記氷収容容器(27)からの前記温度調整水を前記液体路部材(1)に循環させるための循環ポンプ(28)とを有し、
前記液体路部材(1)を少なくとも2枚のシートを重ね合わせ、その一部を融着させて形成した融着部(14)と、前記融着部(14)の間において融着されずに形成された流路部(16)とを有し、液体路(3)を前記融着部(14)と前記流路部(16)とを平面的に広がりを持って配置することで形成したことを特徴とする液体循環型温度調整装置。
温度調整された液体を供給できる液体収容容器(27)と、供給された前記温度調整水を液体路(3)に循環的に流通させる液体路部材(1)と、前記氷収容容器(27)からの前記温度調整水を前記液体路部材(1)に循環させるための循環ポンプ(28)とを有し、
前記液体路部材(1)を小さい凹凸(15)が形成された凹凸シート(2)を少なくとも1枚含んで複数枚のシートを重ね合わせ、その一部を平面的に離隔的に融着させて形成した融着部(14)と、前記融着部(14)の間において融着されずに形成された流路部(16)とを有し、液体路(3)を前記融着部(14)と前記流路部(16)とを平面的に広がりを持って配置することで形成したことを特徴とする液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項2のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記液体収容容器(27)を少なくとも氷水を供給できる氷収容容器(27)で構成した液体循環型温度調整装置。
請求項2〜請求項3のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記凹凸(15)の高さ(H)を0.05mm〜10mmの範囲に構成し、かつ、横幅(W)を0.05mm〜10mmの範囲に構成した液体循環型温度調整装置。
請求項2〜請求項4のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記凹凸シート(2)として凹凸(15)をエンボス加工、印刷処理、吹付処理の少なくとも一つで形成されたものを使用する液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項2のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記融着部(14)と前記流路部(16)とを有する前記液体路部材(1)に換えて、液体の流れる隙間(42)を備えている立体構造物(41)をシートの縁部接合部(7)によって形成された前記液体路(3)に固定した液体路部材(1)を使用した液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項7のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記液体路部材(1)の熱交換面積を増やす配置形態を維持するための配置形態維持手段(29)を有する液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項8のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、複数個並べた前記液体路部材(1)と、前記各液体路部材(1)の間を連通する連通管(35)とを有し、最初の液体路部材(1)へ液体送出管(32)から入った液体が、前記連通管(35)を経て最後の液体路部材1から液体戻り管(33)へ戻る構成とした液体循環型温度調整装置。
請求項9に記載の液体循環型温度調整装置において、前記複数個の前記液体路部材(1)を液体送出管(32)、液体戻り管(33)、連通管(35)の接続形態において、直列、並列、又は直列並列の組合せを採用することで、前記複数の前記液体路部材(1)の用途に応じた液体循環通路を得るようにした液体循環型温度調整装置。
請求項9〜請求項10のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記複数個の前記液体路部材(1)の位置調整を行なう位置調整手段(58)を備えた液体循環型温度調整装置。
請求項8〜請求項11のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記配置形態維持手段(29)が、前記液体路部材(1)に設けられた支持穴(52)と、前記支持穴(52)を貫く棒体(31)と、前記棒体(31)を支える支持部材(30)とを備えている液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項12のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記液体路部材(1)の一部を構成する液体路(3)の入口部(4)と出口部(5)に接続口具(6)を設け、前記接続口具(6)は、前記凹凸シート(2)が接合するための接合面部(8)と、前記液体路(3)に連通する管部(11)を有する液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項13のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記液体路部材(1)に送風を供給する送風装置(37)を設けた液体循環型温度調整装置。
請求項14に記載の液体循環型温度調整装置において、前記送風装置(37)の送風方向(55)を前記液体路部材(1)の平面方向と略平行方向に設定した液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項15のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記液体路部材(1)の表面等に凝結した水分を回収する水回収部(38)を設けた液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項16のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記冷却除湿を要する空間がロープウェイのゴンドラ内の空間である液体循環型温度調整装置。
請求項17に記載の液体循環型温度調整装置において、前記氷収容容器(27)と、前記液体路部材(1)と、前記循環ポンプ(28)と、前記電源装置(36)とを搬送ユニットとして前記ゴンドラ内に搬送できるように構成した液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項16のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、ファン装置(53)に用いられるパイプ(54)の空気輸送空間に前記液体路部材(1)を配置した液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項16のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、各種面に液体の色が判別できる透光性のある液体路部材(1)を使用し、色の付いた液体を流す液体循環型温度調整装置。
請求項1〜請求項16のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、形状維持固定具(67)に取り付けられた前記液体路部材(1)を扇風機(65)のファン部分に対応して固定した液体循環型温度調整装置。
請求項14に記載の液体循環型温度調整装置において、携帯型の冷却装置であって、装置で下側位置に設けられた前記液体収容容器(27)としての氷収容部(74)と、前記氷収容部(74)の上方位置に設けられた液体路収容部(79)と、前記液体路収容部(79)内において前記送風装置(37)の送風方向と平行にその液体路面が設けられた前記液体路部材(1)と、
装置の筐体(75)の上面及び側面に設けられた前記吸気取入口(47)及び前記冷却風排出口(48)と、を備え、
前記吸気取入口(47)からの吸気を前記氷収容部(74)から前記液体路部材(1)を経て前記冷却風排出口吸(48)から排出するように構成し、前記氷収容部(74)を結露水(88)の水回収部(38)としても利用するように構成した液体循環型温度調整装置。
請求項25に記載の液体循環型温度調整装置において、下面部に内部吸気口(80)を有し、上面部に前記冷却風排出口(48)を有した小容器(85)と、前記小容器(85)を収容する大容器(84)とを備え、前記小容器(85)と前記大容器(84)の差領域(97)に前記吸気取入口(47)を設け、前記大容器(84)内の前記小容器(85)の下方空間を前記氷収容部(74)として構成した液体循環型温度調整装置。
請求項25〜請求項26のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、大小2種類の筒型容器で前記大容器(84)と前記小容器(85)を構成した液体循環型温度調整装置。
請求項25〜請求項27のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記液体路収容部(79)に収容される前記液体路部材(1)を間隔を有して通風を自在にして配置状態にする風路確保用スペーサ(87)を設けた液体循環型温度調整装置。
請求項28に記載の液体循環型温度調整装置において、前記液体路部材(1)と前記風路確保用スペーサ(87)を螺旋形に共に巻き込んだ形にしてあることで螺旋形液体路部材(86)を構成した液体循環型温度調整装置。
請求項25〜請求項29のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、外部タンク(78)を前記液体送出管(32)、前記液体戻り管(33)とで前記液体路部材1の間を連結する連通部(100)を有した液体循環型温度調整装置。
請求項25〜請求項30のいずれか一つに記載の液体循環型温度調整装置において、前記氷収容部(74)に収容できる別体氷収容部(82)を設け、前記別体氷収容部(82)を前記氷収容部(74)に対して収容された状態と取り出した状態を選べる構成とした液体循環型温度調整装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上記本発明の好ましい実施形態を以下、説明する。
本実施形態は、前記液体収容容器27を少なくとも氷水を供給できる氷収容容器27で構成したことを特徴とする(請求項3)。
本明細書において「温度調整」という言葉には、冷却、加温という概念を含む。また、「冷却」という言葉には「冷房」の概念を含む意味で使用している。
また、「冷却除湿装置」とは、「冷却」と「除湿」の少なくとも一方の作用を行なう装置の意味で用いている。
本明細書において「移動体」という言葉は、「移動体内の空間」又は「移動体自体(表面も含む)」という意味を含んでいる。
「氷水」とは氷が溶けた水を言う。氷水はその溶けた直後の温度は約0℃であり、冷却する効果が高い水である。
「少なくとも氷水」の意味は、「氷水」だけでなく、前記液体路内を良好に流通することができる微少な氷を含んだ状態も含む意味である。
本実施形態であれば、少なくとも氷水が液体路部材の液体路を流れることで、液体路部材が配置された空間、移動体等において冷却効果を得ることができる。また、液体路内を氷水が流れることで液体路部材の表面に空気中の水分が凝着することで、除湿を行なうことができる。また、冷却装置として使用する場合には、前記特許文献1に示すような従来の各種冷風装置のように空間の湿度を高めることなく、冷却することができる。
本実施形態は、前記凹凸15の高さHを0.05mm〜10mmの範囲に構成し、かつ、横幅Wを0.05mm〜10mmの範囲に構成したことを特徴とする(請求項4)。
本実施形態は、前記凹凸シート2として凹凸15をエンボス加工、印刷処理、吹付処理の少なくとも一つで形成されたものを使用することを特徴とする(請求項5)。
【0010】
本実施形態は、前記融着部14と前記流路部16とを有する前記液体路部材1に換えて、液体の流れる隙間42を備えている立体構造物41をシートの縁部接合部7によって形成された前記液体路3に固定した液体路部材1を使用したことを特徴とする(請求項6)。
本実施形態は、電源装置36として可動型電源装置を備えたことを特徴とする(請求項7)。
「可動型電源装置」は蓄電池や燃料電池等の移動可能な電源が挙げられる。
本実施形態は、前記液体路部材1の熱交換面積を増やす配置形態を維持するための配置形態維持手段29を有することを特徴とする(請求項8)。
「熱交換面積を増やす配置形態を維持するための配置形態維持手段」としては、原則として熱交換面積を増やすように配設する構成であれば、その構成は特に限定されない。例えば、後述する実施形態に示すように、折り畳んだり、複数回蛇行させたりする形態が例示できる。
【0011】
本実施形態は、複数個並べた前記液体路部材1と、前記各液体路部材1の間を連通する連通管35とを有し、最初の液体路部材1へ液体送出管32から入った液体が、前記連通管35を経て最後の液体路部材1から液体戻り管33へ戻る構成としたことを特徴とする(請求項9)。
この構成であれば、連通管を有することで複数個並べた各液体路部材の配置の自由度を高めることができる。例えば、ほとんど液体路部材を曲げなくても小さい容積に並列的に多数の液体路部材を配列でき、液体を流すときの抵抗を低減することができる。
本実施形態は、複数個の前記液体路部材1を液体送出管32、液体戻り管33、連通管35の接続形態において、直列、並列、又は直列並列の組合せを採用することで、前記複数の前記液体路部材1の用途に応じた液体循環通路を得るようにしたことを特徴とする(請求項10)。
【0012】
本実施形態は、前記複数個の前記液体路部材1の位置調整を行なう位置調整手段58を備えたことを特徴とする(請求項11)。
本実施形態は、前記配置形態維持手段29が、前記液体路部材1に設けられた支持穴52と、前記支持穴52を貫く棒体31と、前記棒体31を支える支持部材30とを備えていることを特徴とする(請求項12)。
本実施形態は、前記液体路部材1の一部を構成する液体路3の入口部4と出口部5に接続口具6を設け、前記接続口具6は、前記凹凸シート2が接合するための接合面部8と、前記液体路3に連通する管部11を有することを特徴とする(請求項13)。
接続口具の一例としては、後述する図面において開示しているスパウト形状のものが例示できる。
本実施形態は、前記液体路部材1に送風を供給する送風装置37を設けたことを特徴とする(請求項14)。
【0013】
本実施形態は、請求項13において、前記送風装置37の送風方向55を前記液体路部材1の平面方向と略平行方向に設定したことを特徴とする(請求項15)。
本実施形態は、前記液体路部材1の表面等に凝結した水分を回収する水回収部38を設けたことを特徴とする(請求項16)。
本実施形態は、前記冷却除湿を要する空間がロープウェイのゴンドラ内の空間であることを特徴とする(請求項17)。
本実施形態は、請求項16において、前記氷収容容器27と、前記液体路部材1と、前記循環ポンプ28と、前記電源装置36とを搬送ユニットとして前記ゴンドラ内に搬送できるように構成したことを特徴とする(請求項18)。
本実施形態は、前記搬送ユニットが前記ゴンドラへの搬入を行う台車を含んでいることを特徴とする(請求項19)。
「台車を含む」とは台車上に
図1に示すような搬送ユニットを載置する構成や、搬送ユニット自体を台車にする等の構成を含む。
【0014】
本実施形態は、ファン装置53に用いられるパイプ54の空気輸送空間に前記液体路部材1を配置したことを特徴とする(請求項20)。
本実施形態は、簡易居住部材57の構成部材に前記液体路部材1を設けたことを特徴とする(請求項21)。
本実施形態は、各種壁面60に前記液体路部材1を設けたことを特徴とする(請求項22)。
本実施形態は、各種面に液体の色が判別できる透光性のある液体路部材1を使用し、色の付いた液体を流すことを特徴とする(請求項23)。
本実施形態は、形状維持固定具67に取り付けられた前記液体路部材1を扇風機65のファン部分に対応して固定したことを特徴とする(請求項24)。
本実施形態は、携帯型の冷却装置であって、装置で下側位置に設けられた前記液体収容容器27としての氷収容部74と、前記氷収容部74の上方位置に設けられた液体路収容部79と、前記液体路収容部79内において前記送風装置37の送風方向と平行にその液体路面が設けられた前記液体路部材1と、
装置の筐体75の上面及び側面に設けられた前記吸気取入口47及び前記冷却風排出口48と、を備え、
前記吸気取入口47からの吸気を前記氷収容部74から前記液体路部材1を経て前記冷却風排出口吸48から排出するように構成し、前記氷収容部74を結露水88の水回収部38としても利用するように構成したことを特徴とする。(請求項25)。
本実施形態は、下面部に内部吸気口80を有し、上面部に前記冷却風排出口48を有した小容器85と、前記小容器85を収容する大容器84とを備え、前記小容器85と前記大容器84の差領域97に前記吸気取入口47を設け、前記大容器84内の前記小容器85の下方空間を前記氷収容部74として構成したことを特徴とする。(請求項26)。
本実施形態は、大小2種類の筒型容器で前記大容器84と前記小容器85を構成したことを特徴とする。(請求項27)。
本実施形態は、前記液体路収容部79に収容される前記液体路部材1を間隔を有して通風を自在にして配置状態にする風路確保用スペーサ87を設けたことを特徴とする。(請求項28)。
本実施形態は、前記液体路部材1と前記風路確保用スペーサ87を螺旋形に共に巻き込んだ形にしてあることで螺旋形液体路部材86を構成したことを特徴とする。(請求項29)。
本実施形態は、外部タンク78を前記液体送出管32、前記液体戻り管33とで前記液体路部材1の間を連結する連通部100を有したことを特徴とする(請求項30)。
前記連通部は筐体に独立して設けることもできる。前記連通部を挟体に形成された各種開口、例えば、前記吸気取入口や冷却風排出口等と兼用することもできる。
本実施形態は、前記氷収容部74に収容できる別体氷収容部82を設け、前記別体氷収容部82を前記氷収容部74に対して収容された状態と取り出した状態を選べる構成としたことを特徴とする(請求項31)。
【実施例】
【0016】
[第1実施例]
以下、
図1〜
図9に示す本発明に係る第1実施例について、図面に基づき説明する。なお、本実施例の説明においては、温度調整の形態として冷却除湿形態を採用した場合を例に取り、説明する。
図1〜
図2に示すように、この冷却除湿装置26は、氷を収容し、少なくとも氷水を供給できる氷収容容器27と、供給された氷水を後述する液体路3に流通させる液体路部材1と、前記氷収容容器27からの氷水を液体路部材1に循環させるための循環ポンプ28とを有している。
この冷却除湿装置26は、液体送出管32、液体戻り管33及び循環ポンプ28からなる循環ユニット34を少なくとも一つ有している。この循環ユニット34の個数をどの程度に設定するかは、冷却除湿又は暖房する空間等の容積や目的とする温度や、装置の目的によって適宜、設定される。また、必要により、単位となる各液体路部材1の接続形態も直列、並列、又は直列並列混合型になるように連通する連通管35が設定される。
なお、冷却除湿装置26が装置外装部材46で囲まれるユニット構成(前記搬送ユニットを含む)の場合は、吸気取込口47と温度調整風排出口48が装置外装部材46の必要な箇所に設けられる。
【0017】
(配置形態維持手段29)
この冷却除湿装置26は、液体路部材の熱交換面積を増やす配置形態を維持するための配置形態維持手段29を有している。
「熱交換面積を増やす配置形態」とは
(1)
図2及び
図3に一例として示すように、単位となる液体路部材1を複数個及び多数個、並列的に配置する形態、
(2)蛇腹形に折り返す形態、巻形に配置する形態
等が例示できる。渦巻き形に形状保持する構成としては、例えば
図13(C)に示す構成が例示できる。
配置形態維持手段29としては、液体路部材1を支持する枠体、棒材、又は収容容器等で構成できる。例えば、
図8,
図9に示す構成では、複数個、立設された液体路部材1の支持穴52に棒材31を通して筐体30の支持穴51で支持する構成が配置形態維持手段29の一例として示されている。
【0018】
(ワイヤレスで可動型の電源装置36を設けた構成)
この冷却除湿装置26は、各種ポンプや制御装置等を駆動するための電源装置36を備えている。この電源装置36は、コンセントのように部屋等から永続的に電源を取得できる固定式電源を除外するものではない。但し、本実施例は、ゴンドラのような移動体において、電源を得ることが難しい場合にその課題を解決する場合に使用すれば大きな利益がある場合が多い。この場合の電源装置36として、可動型電源装置を採用することで移動体においても冷却除湿効果を得ることができる。下記に記載する送風装置37の駆動電源は循環ポンプ28用の可動型電源装置と共用にする構成も採用することもできる。
【0019】
この冷却除湿装置26は、必要に応じて、以下の構成要素を設けることもできる。
(1)送風装置37
空間等に強制的に風を送ることができる送風装置37を例えば
図2に示すように液体路部材1の上流側に設ける構成である。
(2)凝結した水分を回収する水回収部38と、回収した水を水回収容器39に送出する水回収ポンプ40を設ける
本実施例の冷却除湿装置26は冷却用に使用した場合は、空気中の水分が液体路部材1の表面等に凝縮するので、その水分をいかに処理することが大事になる。
本実施例では、液体路部材1の表面から例えば、垂れ落ちる水分を回収する水回収部38を設けることで、液体路部材1の表面等に凝縮した水分を回収できて、空間や移動体内の湿度が高まってカビが発生する等の不都合を抑制することができる。
一般には、冷却除湿を行なう液体路部材1の表面に水分が凝結するので液体路部材1の下方位置に水回収皿等の水回収部38を設ける。但し、水回収ポンプ40と水回収容器39は必要に応じて設けられる。例えば、回収された水を外部に放出できる環境であれば、水回収容器39は不要である。また、重力を利用した傾斜面(例えば漏斗形)を設ければ、水回収ポンプ40は不要とすることもできる。
(3)制御装置42
使用者が希望する冷却温度、送風程度等を選択できる制御装置42を設ける。制御装置42の制御には、冷却除湿装置26を使用者が希望する制御情報とは別に、好ましい状態で駆動する内在的制御を含めても良い。電源スイッチは最も簡単な制御装置42である。
(4)状態表示装置43
使用者が状態を判断できるように、冷却風の強度、冷却除湿装置26の温度や湿度、又は室内等の空間の温度や湿度を表示するLEDパネル等の状態表示装置43を設ける。必要により、冷却除湿装置26内又は室内等の各種箇所にセンサを設ける。
【0020】
(液体路部材1に係る特徴構成)
なお、以下の説明は、複数枚のシートを接合する手段として安価に実施できる熱融着を例に取り、説明する。
図3に示すように、本実施例に係る液体路部材1は、略帯形状の平面形に形成した液体路3である。液体路部材1は、
図3に示すように、一対の細長い熱融着シート(広義には接合シート)で形成された凹凸シート2・2を熱融着することによって形成された液体路3と、その液体路3の入口部4と出口部5のそれぞれに熱融着された接続口具6としてのスパウト6とを有している。熱融着シート2としては、熱融着できる各種の合成樹脂シート、例えば、ポリエチレン(PE)等の合成樹脂シートが採用できる。通常、熱融着シートは強度のある合成樹脂とともに複数の合成樹脂層を2〜3層程度、積層した構成が採用されることが多い。
【0021】
次に、本実施例の一特徴である凹凸シート2による液体路3の形成について説明する。
図3に示すように、液体路部材1を形成する要素としての液体路3は、小さい凹凸15が形成された凹凸シート2を少なくとも1枚含んで複数枚のシートを重ね合わせた平面形の導液部材である。上側シートと下側シートの両方が凹凸シート2・2であることが好ましいが、一方が平坦シート、他方が凹凸シートの構成も実用上、採用できる(
図7参照)。
また、液体路3は、平面的に広がるシートにおいて、その一部を平面的に離隔的に融着させて形成した融着部14と、融着部14の間において融着されずに凹凸15を残した状態で形成された流路部16とを有している。流路部16が冷却用液体の流れる通路となる(例えば、
図5(C)参照)。
平面視において、流路部16の液体の流れを示すと、例えば、
図6において矢印で示すように、融着部14の間の流路部16に浸み渡るように流れる。
【0022】
なお、
図3においては簡便のために液体路3の一部を切り出した状態で融着部14、流路部16、凹凸15の構成を説明している。実際は液体路3の全面に亘って融着部14、流路部16、凹凸15が形成されている。
また、液体路部材1を薄く形成して、冷却水量を減らして迅速に冷やすことや、薄くして熱交換性能を良くすることに重点を置く場合は、1mm〜3mm程度に液体路部材1の厚さを薄く製造することもできる。その時の凹凸の高さ設定は、例えば一例を挙げれば、0.05mm〜1mmにすることもできる。
さらに、
図3の構成では、液体路3において液体が流れる中心帯域を残して細長い帯形の縁部を熱融着させた縁部接合部7・7を形成するとともに、切り離し部24を設けて略U字形の折り返し部21を設けた液体路3を示してある。
また、スパウト6は、熱融着シート2を融着するための接合面部8と、接合面部8を貫くように管部11が設けられた管取付部9とを有している。接合面部8の形状は四角形形、半円形状など各種の形状が採用できるが、いずれの構成も熱融着シート2を液体が漏れないようにしっかり密閉する水平方向に広がりを持った領域面を備えている。
【0023】
図3に示す構成では、スパウト6は、液体路3の内側に臨む位置に設けられた管口10が設けてあり、その管口10によって液体路3と連通されている。
接合面部8から突出した管部11の周囲には、管部11から外周側に拡径するように突出する先細形状部12が形成してある。この先細形状部12は、スパウト6に連結する接続管、例えば液体送出管32、液体戻り管33、連通管35のような弾力性のあるチューブ管をワンタッチで取付け、抜けることを抑制する構造にするための構成である。先細形状部12としては、略円錐形(略タケノコ形状とも言える)、略球形、略楕円球形などの各種の構成が採用できる。
このような先細形状部12を有する管取付部9を採用することで、雄ねじと雌ねじの螺合結合のように、通常の液体容器に採用されるスパウトの構成に比べて着脱の処理を簡便化することができる。この構成は一部の液体路部材1が破損した場合にその部分だけを交換する場合に有利となる。
スパウト6は、凹凸シート2と接合しやすい同じ種類系統の合成樹脂、例えばPE、PVC等で構成してある。好ましくは同一の合成樹脂材で構成する。同一の合成樹脂材であれば、接合に必要な条件、例えば、溶ける温度等が同じであり、接合が良好になるからである
【0024】
以下、小さい凹凸15が形成された凹凸シート2を少なくとも1枚含んで複数枚のシートを重ね合わせて本実施例に係る液体路3を作る工程の一例について説明する。
まず、
図4(A)(B)に示すように2枚の例えば合成樹脂で構成された平坦シート17・17を用意して、
図4(C)(D)に示すようにエンボス加工などの方法によって凹凸シート2・2を得る。凹凸15の高さH、横幅Wは各種装置などに採用した場合、液体が良好に流れる大きさであれば特に制限はない。一例を挙げれば、前記凹凸の高さHを0.05mm〜10mmの範囲に構成し、さらに好ましくは高さHを0.5mm〜5mmの範囲に構成することもできる。
また、横幅Wを0.05mm〜10mmの範囲に構成し、
さらに好ましくは横幅Wを0.5mm〜5mmの範囲に構成することもできる。
次いで、
図5(A)に示すように平面的に所定の融着パターンを有する融着部押圧型18で凹凸シート2・2を挟み込んで融着させる。
そして、
図5(B)(C)に示すように平面的に離隔して配置された融着部14とその間に凹凸部15を有する流路部16を形成する。
【0025】
図2〜
図9に示す構成では融着部14の融着パターンは、縦方向及び横方向一定間隔で円形の融着部を配置した構成となっている。融着部14の形状及び配置間隔は液体が流れて、良好に身体を冷却できる構成であれば特に限定されない。
一般的には、融着部14の構成に関する考え方は、
(1)ポンプ等によって圧送された液体の流量を確保できて、十分な冷却ができるような大きさの面積がある流路部16に設定する、
(2)液体を所定圧力で流した際、液体の圧力によって融着部14が剥離しない程度の大きさに設定する、
(3)縦方向、横方向、斜め方向などのできるだけ全方位方向に液体が流れるような融着部14の形状及び配置間隔を設定する。
の3点を考慮しつつ、それらのバランスを取って設定される。概して言えば、円形、楕円、多角形を平面上に離隔的に配置した構成が上記3つの要望を満たすことが多いと予想される。
【0026】
本実施例の構成であれば、平面的に離隔的に融着箇所を設けることによって、液体に圧力をかけた状態でも液体路3の膨らみを抑制でき、冷却除湿装置26の容積を小さく構成することができる。また、凹凸シート2で形成しているので、必要であれば薄く形成でき、かつ冷却除湿に要する水量を減らすことができる。単位面積、単位容積に対する冷却除湿水量を減らすことができるので即座に冷却除湿を行なうことができる。さらに、薄い凹凸シート2の全面(凹凸シート2の両面)で熱交換ができるので、単位容積当たりの熱交換効率を高めることができる。
また、液体路部材1に関して言えば、平面的に離隔的に融着させて形成した融着部14を有しているので、例えば、横、縦、斜め方向においても液体の流路を確保できる利点がある。しかも、仮に液体路3がある程度、曲がることがあっても小さい凹凸15によって流路部3が閉鎖されることが抑制される。また、小さい凹凸15が形成された凹凸シート2を作ること、及び融着部14を形成することは簡単に行えるので、冷却除湿装置26を構成する上で、製造コストを大幅に低減することができる。
【0027】
(液体路部材1の他の構成例)
(1)
図7は、上記した融着部14と流路部16とを有する液体路3を形成するシートの組み合わせの他の構成を示したものである。本変形例の構成として、2つの点を特徴としている。
まず、第1の点は、一方側のシートを平坦シート17で構成するとともに他方のシートを凹凸シート2とした点である。
第2の点は、凹凸15の凸部15を印刷凸部、吹付凸部のいずれか一方で形成したことを特徴としている。第1実施例においても、液体路部材1の形成に使用する凹凸シート2を印刷凸部シート、吹付凸部シートとして採用するだけで同様に製造できるものである。
(2)
図10に示すように、
図3に示すような凹凸シート2を用いて液体路3を構成する場合に換えて、シートの縁部接合部7によって形成された液体路3内に柔軟性を有する立体構造物41を固定した液体路部材1を採用することもできる。
図10に示す構成では、立体構造物41は液体の流れる隙間42を備えている構成を有することで、良好な液体の流れを確保できるようにしてある。
立体構造体41の一例としては、縦糸と横糸が上下に交差して、その交差によって液体の流れる隙間42を確保するようにした繊維構造体が例示できる。そのような繊維構造体として縦糸と横糸が上下に交差するメッシュなどを挙げることができる。
また、立体構造物41は液体路3を構成する少なくとも片方側のシート面に固定されていることが好ましい。
【0028】
さらに、立体構造物41の少なくとも片方側のシート面への固定を、液体路3の形状パターンを形成するための複数の接合シート2に係る接合方法と同一の方法によって行うことが好ましい。その場合は、立体構造物41を構成する素材と、接合シート2を構成する合成樹脂と同じ種類又は接合しやすい合成樹脂を選ぶことになる。前記した縁部接合部7と一緒に立体構造物41も同じ方法で接合することで、立体構造物41を接合シート2・2の少なくとも片方に固定することができる。
なお、本発明は、熱融着シート2・2の少なくとも一方側に接着剤などの固定手段を設け、その固定手段によって想定する液体路3の中心帯域に立体構造物41を固定する方法も除外するものではない。
【0029】
次に、上記で説明した本実施例の特徴をさらに詳細に説明する。
(送風装置37の送風方向55を液体路部材1のシート面が広がる平面方向と略平行方向に設定した点)
図2に示すように、液体路部材1のシート平面が送風装置37の送風方向55において、妨げにならないように、送風装置37の送風方向55と液体路部材1の平面方向とは略平行方向に設定してある。このような構成であれば、凹凸シート2を折り畳んでも螺旋状(
図12参照)に巻いても、送風はシート平面に直交する方向にならず、シート平面間を抵抗無く通過でき、熱交換を良好に行なうことができる。
送風装置37の種類やファンの形状などは、実質的に送風できる公知の各種構成を採用できる。また、ファンの構成は送風のみならず、吸引型ファンにおいても同様に適用できることは明らかである。
【0030】
(複数個の液体路部材1の位置調整を行なう位置調整手段58を備えた構成)
図8〜
図9に示すように、本実施例では単位となるU字形の液体路部材1は所定箇所、例えば略四角形の端部領域に複数の支持穴52を設け、それらの複数の支持穴52を棒材31で貫通させる一方、液体路部材1のシート平面の広がる方向に平行に筐体30の側面板49・49を設け、それらの側面板49・49に前記棒材31を掛け渡す構成で支持する構成にしてある。
この基本構成において、前記開口51を棒材31の太さに比べて大きな開口51とし、例えば、上下左右斜め方向の全ての方向において、ボルトナット等の締結具による締結位置を決定することで、並んだ液体路部材1の配置位置を微妙に調整できるようにしてある。
【0031】
図8〜
図9に示す構成では、前記側面板49・49に、全体四角形の四隅位置開口51aと、長手方向略中間位置51bの開口51bと、全体四角形の略中心位置開口51cを設けている。また、液体路部材1のズレ調整を行なう主な方向に合わせて各開口51a・51bを長口に延びるように構成してある。
一例として略中心位置開口51cを中心として放射状に延びる長口形に開口51a,51bを形成した構成が示してある。但し、ズレ調整の方向は中心から放射状に延びる形態に限定されない。
このような構成を設けることで、
図9(C)に示すように、液体路部材1が緩んだ状態から
図9(D)に示す液体路部材1が張った状態の間を適宜、調整することができる。この調整は、
(1)各液体路部材1の製造誤差を吸収できる点、
(2)筐体30に液体路部材1群を取り付ける場合の遊び領域を設けて筐体装着時の簡便性を高める点、
(3)
図9(C)に示すように液体が流れる前の緩んだ状態から、液体が流れた後の
図9(D)に示す張った状態の位置の違いを吸収して、各液体路部材1の破損を防止する点
などから好ましい構成である。
【0032】
(複数個の液体路部材1に設けた接続口具6を互い違いに配置する構成)
図2及び
図8などに示すように、単位となる液体路部材1を並列的に並べた構成において接続口具6の設ける位置を、隣接する液体路部材1とは互い違いになるように位置的にずらした複数種類の液体路部材1を製造してある。この構成であれば、単位となる液体路部材1を極めて近接した場合でも並列方向に係る接続口具6の重なりを防止して、小さい容積であっても単位となる液体路部材1を密接して並べることができる。
また、単位となる液体路部材1に使用する接続口具6、液体送出管32、液体戻り管33、連通管35は、
図2に示すように上側に設ける構成よりも、
図8に示すように液体路部材1の下側に設けることが好ましい。その理由は、液体路部材1に比べて重い部材である、「接続口具6。液体送出管32、液体戻り管33、連通管35」を液体路部材1の下部位置に設けることで液体路部材1の状態が安定することがある。また、上記各種管が仮に破損した場合であっても液体路部材1の液体濡れを防止できるとともに、凝結した水分を下方に落とす点において好ましいからである。
(本実施例に係る氷収容容器27の構成例)
大容量の移動体空間等を長時間、冷却除湿するためには、大量の氷が必要になる。そこで、氷収容容器27として凍結及び解凍を多数回、繰り返しても破損しないペットボトル、灯油ポリタンク、ドラム等の合成樹脂製の氷収容容器27を採用することが好ましい。その氷収容容器27自体を大型冷蔵室内に収容して氷収容容器27内の水を氷状態として、利用することが好ましい。
【0033】
(作用の説明)
以下、本実施例の作用について簡単に説明する。
まず、
図1に示す冷却除湿装置26の吸気取入口47を外気が取れる箇所に配置し、温度調整風排出口48を冷却除湿(又は加温)しようとする空間等に向けた状態に配置する。また、冷却除湿に採用した場合は、冷却除湿しようとする空間等の大きさに対応した氷収容容器27、電源装置36、ポンプ28・40、送風装置37の大きさ、出力等を採用する。例えば、ロープウェイのゴンドラのように比較的大きな空間、物体を冷却除湿するための構成であれば、氷収容容器27、電源装置36、ポンプ28・40、送風装置37はある程度、大出力のものが必要になる。
【0034】
氷収容容器27内の氷水は循環ポンプ28によって液体送出管32から表面積の大きな液体路部材1に送出され、液体路部材1の液体路3内を循環する。この液体の循環過程において、送風装置37の風を冷却除湿できる。液体路部材1内を流れる液体は、液体戻り管33から氷収容容器27へ戻される。
一方、送風装置37の送風55の方向は、液体路部材1のシート平面と略平行に設定されているので、送風55の抜け具合を向上でき、熱交換効率を高めることができる。
また、氷収容容器27内の氷がほとんど溶けて、氷収容容器27内の液温度が空間を冷却除湿することが難しくなった場合は、氷収容容器27自体を氷が十分入った氷収容容器27に交換すれば良い。
氷収容容器27の大きさはペットボトル程度のものから、灯油ポリタンクやドラム程度の大型容器まで用途に応じて選択すれば良い。
なお、氷を用いて空間や物体等を冷やすことは氷を作る電力が必要であり、非効率と思われるかもしれない。しかし、一般に深夜電力は昼間電力に比べて非常に安価であり、深夜電力を用いて氷を作れば、安価に冷却除湿を行なうことができるのである。深夜電力を用いて水をポンプで高所に上げて発電する揚水発電が現実に行なわれていることを考えれば、深夜電力を用いて氷を作って冷却除湿を行なう経済的な利点も容易に理解できるのである。
【0035】
[第2実施例]
本実施例は、
図11に示すように、単位となる液体路部材1に接続する液体送出管32、液体戻り管33、連通管35の接続形態を、全て並列に配置したことを特徴としている。
液体路部材1毎に前記した循環ユニット34が設けられているので、製造コストは高くなるが、各液体路部材1の冷却程度を高めることができる。この構成は、並列される液体路部材1の数が比較的少なく、また、各液体路部材1の熱交換面積が大きい場合に好適に使用できる。
【0036】
[第3実施例]
本実施例は、液体路部材1の別の形状等を示した実施例である。
本発明においては、
図12(A)に示すような単純な直線形の液体路部材1も熱交換手段として使用できる。
図3に示すU字形の液体路部材1は多数の液体路部材1の一形状にすぎない。
つまり、冷やそうとする空間や物体の形状に応じて曲線形、円形、楕円形、四角形、三角形などの各種形状の液体路部材1を縁部接合部7及び区画接合部45の形状を適宜、設定することで構成できる。
図12(B)に示す構成は、
図3に示した切り離し部24の部分を切り離さず、縁部接合部7と同じような区画接合部45で構成した点が特徴である。
【0037】
[第4実施例]
この実施例は、
図13に示すように、冷却除湿装置26及び配置形態維持手段29の一例として例示したものである。
例えば、ブロアファン装置53に用いられるパイプ54の空気輸送空間を用いて冷却風又は温熱風を作る装置として使用することができる。つまり、既存のブロアファン装置53のパイプ54を交換するだけで、簡単に熱交換機能を有した冷却暖房装置にすることができる。逆な使い方としては、排熱がある場合に、熱を吸収し、給湯施設などへ供給するなどの手段が考えられる。
自然エネルギーを利用する観点から言えば、温泉施設などから熱を譲り受ける一つの手段となる可能性がある。なお、パイプ形状は円形のみならず、略四角形など各種の形状が採用できる。
【0038】
[第5実施例]
この実施例は、
図14に示すように、本発明の構成を施設及び撤去が簡単に行えるテントなどの簡易居住部材57において、ファン装置等を設けない構成を適用した実施例である。
テント57を一例に取ると、断熱シート材を内蔵したテント生地をベースにその内側面等に液体路部材1が取り付けてある。取り付け形態は、公知の方法が採用可能であり、例えば、両面テープ、着脱自在の面ファスナー等で構成することができる。
液体路部材1を差し込むポケットを簡易居住部材57の各面に設けてもよい。
例えば、屋根、壁などの空間を囲む面に設けると、空気を介して、あらゆる方向から冷却するため、簡易居住部材57内を効率的に強力に冷やすことが可能になる。また、面自体に冷却機能があることになるので、ファン装置を設ける構成などに比べて簡易居住部材57内を広く使用できる。さらに、エンジン発電機を用いる方法に比べて氷を利用する形態なので、安全に冷やすことができる。
【0039】
また、採光するため、液体路部材1を備えた屋根部分は透明にしてもよい。液体として通常、採用される水は採光性もよい。
一方、液体路部材1を備えた面を外部から見られない生地を採用した場合は、プライバシーが守られるため、災害用の冷却室として採用することができる。
前面側は入口となる開閉自在の布材等で構成し、裏面側はホームベース型で自立できる壁面とすることもできる。また、側面部に入口を設ける構成などの各種の変形例も採用できることは明らかである。
太陽光によって温度の上がる夏季において使用する場合、液体路部材1を備えた屋根にすると、遮熱効果は非常に高いと考えられる。また、液体路部材1を備えた座面を採用すると、直接体温を奪う冷却マットにもなる。
良く知られているようにテント57にコイル骨を使用したワンタッチテント57に液体路部材1を備えた布材を採用することも考えられる。
なお、
図14においては液体送出管、液体戻り管、及び連通管は省略して描いている。
【0040】
[第6実施例]
この実施例は、
図15に示すように、室内側の各種壁面60に液体路部材1を設けた構成である。用途的には輻射熱対策などが考えられる。また、液体路部材1は薄く軽いため、各種壁面、例えば、床面、天井などに貼り付けることができる。貼り付ける形態は、着脱自在の構成であれば、両面テープ、面ファスナーなどで構成することができる。着脱自在の構成でなく、各種壁面に一体的に液体路部材1を固定する形態も実施できる。
「各種壁面60に液体路部材1を設けた構成」としては、各種装置、各種機器などの側面に貼り付け、放熱対策とすることも可能である。例えば、上記各種壁面60の大きさ、形状等は適宜、自由に設定できるので、二輪車のエンジン熱吸収などに使用できる可能性がある。
【0041】
一方、別の発想としては、アーティストが行なう装飾面やポスター面に利用する形態が考えられる。例えば、第1フィルム層に柄などの絵、第2フィルム層に液体の色が判別できる透光性のある液体路部材1を使用することで、液晶パネルなどでは表現できない、液体で幻想的な表現が可能になる。これは液体が流れることが外側から分るからである。
油と水を利用することで、(油+色)及び(水+色)などの組み合わせにより、色が混ざり合わない不思議なパネルとすることができる。水や油を追加することで、例えば、赤から青への変化など、完全に色を変化させることも可能になる。
本実施例の構成であれば、視覚的に新しい、広告、サインなどに利用が可能になる。電車や水族館、テーマパークへの利用が見込まれる。窓ガラスに液体路部材1等を張れば、室内の雰囲気を変えることも可能である。
図16は電車室内62において、窓ガラスに液体路部材1を表示面63として貼り付けて、その表示面63に液体でクジラ64を描いた様子を示している。
各種面には前記表示面63、布面、シート面、窓面、ポスター面などを含む。
【0042】
[第7実施例]
本実施例は、液体路部材1を
図17〜
図18のような例えば、螺旋形液体路部材1の形状維持固定具67を、
図17(B)に示すように扇風機65の吸気側(背面側)に取り付ける構成や、
図17(A)(C)に示すように排気側(前面側)へ取り付ける構成である。
図17(C)に示す構成では、螺旋形液体路部材1は扇風機65の前側の金網66の隆起した部分に適合させて山形に製造してある。
螺旋構造を維持する役割において、製造時に使用するのが、
図18に示す形状維持固定具67である。形状維持固定具67は螺旋形立設材68を有し、好ましくは樹脂製で形成されている。そして、工場組立時において螺旋形立設材68に液体路部材1を巻き付けて構成する。
形状維持固定具67として、螺旋形又は剣山のように針が立設した針型固定具も必要に応じて採用できる。
【0043】
。
図18(A)に示すような形状維持固定具67に液体路部材1を巻くことを、ユーザーに行なわせることで遊び感を持たせることができる。この場合、製造工程の一部が不要になるため販売単価を下げることもできる。
長い螺旋形液体路部材1を
図12(B)に示すような折り返し部21を有するUターン構造にするよりも、巻き始めから巻き終わりまで一方通路の水路を形成する
図12(A)に示すような液体路部材1を使用することが好ましい。長い液体路部材1であると液体の浸透圧力が大きくなるからである。
液体路部材1を形状維持固定具67に巻き付けた後、各接続口具6に液体送出管32及び液体戻り管33であるチューブを接続する。
【0044】
形状維持固定具67は、扇風機65と同じ材料で製造された、例えば、金属製ファンガードを基体にして金属板を螺旋形にして立設状態で部分的に溶接することで製造してもよい。
本冷風扇風機の用途として、工場の冷風扇やエアコンが設置されていない個室などの使用が考えられる。エアコンのように排熱がない点を考えると、スポットクーラーの代替品としても考えられる。
なお、
図18(C)に示すように、形状維持固定具67の下部位置等に除湿した水分を抜くドレイン穴69を設け、ドレイン用チューブ70や貯水容器(図示せず)を設けることが好ましい。
除湿という意味では、一般の冷風扇よりも本実施例の方が性能もよく、いずれの場合も深夜電力を使用できるため、トータルコストを安く抑えられ、導入しやすいメリットがある。
【0045】
[第8実施例]
図19は布面やシート面等を利用してポスターや告知部材として旗形状部材72を構成したことを特徴とする。液体路部材1を旗形状部材72に取り付ける構成や、液体路部材1自体を旗形状部材72に製造することもできる。この構成であれば、風等に揺らぐので、趣きがある楽しい構成となっている。この構成でも、前記したように色の液体・油を使用することで、例えば、完全に色を変化させることも可能になる。
上記電車室内62の窓ガラスに設けた液体路部材1や旗形状部材72に言えることであるが、液体路部材1に液体を流せば、その液体路部材1に接する空間は温度調整を受けるので、色や模様の変化等に重点を置く場合でも、室内の温度を目的の温度に保つようにある程度、液体の温度もコントロールした方が良いと言える。
また、積極的に、冷却を希望する場合は、例えば、
図19の構成で説明すれば、床下に氷収容容器27を設けるとともに、支持棒73内等に液体送出管32及び液体戻り管33を設ければ、室外内に設置可能な、装飾性、デザイン性、広告性に優れる冷却除湿装置として利用することができる。
【0046】
[第9実施例]
本実施例では、主に
図20及び
図21に示すように、携帯バッテリーを利用した携帯持ち運び型エアコン装置の一例としてバケツ型冷却装置93を説明する。
バケツ型冷却装置93は以下の構成要素を含んで構成することもできる。
(筐体75構成と2重容器構成)
バケツ型冷却装置93は大容器84の中に小容器85を収容した構成である。大容器84と小容器85は共に上下方向に同じ筒幅の側面部(例えば、大容器84の側面部95参照)を有するバケツ形状又は鉢植え容器のように下窄み形状等に構成することもできる。
図20及び
図21に示すように、バケツ型冷却装置93の筐体75は上蓋部94、側面部95及び底面部96を含んで構成してある。上蓋部94又は側面部95の上方側の部分に吸気取入口47を設け、その吸気取入口47以外の残りの上蓋部94又は側面部95部分に冷却風排出口48を設けている。
図20〜
図24の構成では、上蓋部94だけに吸気取入口47と冷却風排出口48を設けた構成が示してある。
【0047】
また、小容器85の上端に上蓋部94を固定し、その上蓋部94の下側面を大容器84の上周壁に固定又は係合できるように構成してあるので、大容器84内において液体路収容部79と氷収容部74の区画が簡単に行える。
さらに、大容器84と小容器85の外縁域において、筒幅差(例えば、円形である場合は直径差)で生まれる差領域97(
図20参照)に相当する部分だけに吸気取入口47を設け、上蓋部94の中心域側に冷却風排出口48を設けた構成になっている。この構成によって、上蓋部94の吸気取入口47から入った吸気は、大容器84内で液体路収容部79の回りを通って氷収容部74に達し、内部吸気口80を通過して送風装置37の作用によって冷却風排出口48から冷却風が排気される。
この大容器84内に小容器85を収容する構成であれば、上蓋部94に係る加工だけでバケツ型冷却装置93の吸気取入口47及び冷却風排出口48を形成できる。
【0048】
但し、大容器84の側面部95に吸気取入口47を設ける構成を本発明は除外するものではない。しかし、大容器84の側面に吸気取入口47を多数設けることは容器の強度を低下させるとともに、「大容器84の側面に吸気取入口47を多数設けた特注品」を製造する必要があり、製造コストが増大する可能性がある。つまり、本構成に示すように、大容器84及び小容器85の構成において、市販されている大小の2種類のバケツ等の汎用容器をそのまま使用することで製造コストを低減できることができる。
なお、大容器84の上端面に上下方向の隙間を形成して上蓋部94を固定し、その隙間を吸気取入口47又は冷却風排出口48とする構成も採用することができる。
また、送風装置37のファンの回転を正回転から逆回転に切り換えることで、吸気取入口47を冷却風排出口48に変え、冷却風排出口48を吸気取入口47に変えることもできる。この構成によって使用者の使用意図に応じた吸気取入口47、冷却風排出口48の場所設定を行うことができる。
【0049】
(液体路収容部79の構成要素)
液体路収容部79は本実施例では小容器85内に設けられる構成要素で構成される。小容器85の底部又は(必要により)側面部には内部吸気口80が設けられ、風の流れ89を液体路収容部79内に導くように構成してある。液体路収容部79内には少なくとも液体路部材1としての螺旋形液体路部材86、風路確保用スペーサ87、液体送出管32及び液体戻り管33が設けられる。
バケツ型冷却装置93には
図20には図示していない循環ポンプ28(
図1参照)、携帯型バッテリーである携帯型の電源装置36(
図1参照)、送風装置37等が所定位置に設けられる。なお、必要に応じて液体路収容部79内に循環ポンプ28、携帯型バッテリー35や送風装置37を設ける構成を採用することができる。
図20及び
図21においては省略して描いているが、必要に応じて水回収ポンプ40(
図1参照)等を液体路収容部79内に設けても良い。
【0050】
(氷収容部74の構成)
氷収容部74は大別して2つの構成がある。
第1構成は、
図20に示すように、バケツ型冷却装置93内に氷収容部74の一例としての氷収容室98を設ける構成である。
氷収容室98内に凍らせたペットボトル77のような容器を少なくとも1本収容することで、氷収容室98内の水温を好ましい低温度に下げることができる。また、家庭用の冷凍庫でペットボトル77等の小さい容器内の水を凍らせることで、氷収容室98に入れる氷を簡単に確保できる利点がある。氷収容室98に入れる氷としてコンビニエンスストアで販売されているロックアイス等も使用できる。また、氷代用物としての冷却手段としては、各種保冷剤や、叩いて冷やす循環冷却剤などの反応型冷却剤、内容物がパックされた冷凍食品等を氷収容室98内にそのまま入れる方法などが例示できる。要は、安全に、氷収容部74の内部を継続的に冷却できる機能がある物であれば、氷収容部74に入れる氷代用品として使用できるものである。
第2構成は、
図24に示すようにバケツ型冷却装置93内に氷収容室98を設けると共に大型ポリタンク等の大型の外部タンク78を付設した構成である。外部タンク78を設けることで、長時間に亘って冷却風を排出することができる。この第2構成においては、バケツ型冷却装置93内の氷収容室98は主に水回収部38として機能することになる。
なお、
図24においては液体送出管32、液体戻り管33と外部タンク78を接続する連通部100は吸気取入口47を兼用した構成が示してある。
【0051】
(風路確保用スペーサ87の構成)
以下、
図22に基づいて、液体路部材1を液体路収容部79内で通風の妨げにならないように設ける構成について説明する。
液体路部材1は、通常では柔軟性、可撓性を備えるシート部材で構成されるので、シート部材自体では通風を妨げないように立設することは難しい。
そこで、本実施例では、風路確保用スペーサ87を液体路部材1と近接配置することで前記立設状態を確保するように構成してある。スペーサの機能としては、液体路部材1間の距離を確保することと、液体路部材1の平面方向に流れる風路を確保できる形状となっていることである。具体的な、風路確保用スペーサ87の形状としてはダンボール等に使用されるような波形体や、ハニカム構造体などの形状が例示できる。
前記立設状態の形態としては、下記の構成が例示できる。
(1)
図22に一例として示すように、「風路確保用スペーサ87と液体路部材1とを平面的に重ねるように並べたもの」を螺旋形状に巻いて立設状態にしたもの。
(2)液体路部材1を支持棒、支持枠、立設網体などに係合して維持させる、例えば、巻き付けて折り返す、差し込む等の手段で液体路部材1を立設状態にしたもの。
但し、液体路部材1の曲率や液体路面の曲がり角度が大きくなりすぎて、冷水が液体路部材1内を流れにくい状態にならないようにないように設定することが必要である。
【0052】
(氷収容部74に係る他の変形構成)
図23(B)〜(D)に示すように、大容器84の氷収容室98に水を入れて、凍らせたものを複数個用意しておけば、バケツ型冷却装置93の大容器84を取り替えることによって冷却機能を長時間に亘って維持できる。
また、必要に応じて大容器84内側面に収容できる別体氷収容部82を設け、別体氷収容部82を大容器84に対して収容された状態と取り出した状態(
図23(A)の状態)を選べる構成としてある。この構成であれば、
図23(A)に示すように別体氷収容部82内の水を凍結させておけば、別体氷収容部82を交換するだけで冷却機能時間を増やすことができる。なお、収容状態と取出し状態を自在にできる構成としては、図示した実施例のように上蓋部94のような上面部を外して別体氷収容部82を上方に取り出す構成の他には、家庭用冷蔵庫の冷凍庫のように側面部95からスライドさせて引出す着脱自在スライド式の別体氷収容部82(図示せず)で構成することもできる。
別体氷収容部82を設ける構成では、氷収容室98の容器が小さくなる不都合があるが、別体氷収容部82の周壁面の断熱効果によって別体氷収容部82内の氷が解ける時間を長くすることが可能になる。また、断熱効果によって氷収容部74に対応する大容器84の結露を抑制できる利点もある。
また、大容器84に比べて小型の別体氷収容部82を設けることで、家庭用の冷凍庫にも収容できる可能性を高めることができる。
【0053】
本発明は上記実施例以外にも本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形を行うことも可能である。
(1)前記実施例では液体として水が好ましい。但し、水に熱交換を促進する物質(液体)を混合した液体や、前記したように油や色の付いた液体も使用できる。但し、それらの液体は人体に有害でない構成を採用することが好ましい。
(2)液体路部材1のシートを耐熱性のものを用いることで温水を流すことができて、暖房装置としても使用できる。温熱が簡単に得られる温泉地域、地熱のある地域などには簡易に熱交換の良い状態で使用できる装置として使用できる。また、発展した使い方としては冷却用の氷収容容器と温水収容容器からの液体を切り替える液体切替装置を設けて、冷房用と暖房用を一台の装置で行うことも可能である。
【0054】
(3)
図24に示すように、冷却風排出口48の配設位置に対応して、冷却風排出口48からの排気冷却風を所望方向に切り換える風向き調整具90を設けることもできる。この構成は、必要に応じて設けられる構成であって、販売形態としては、オプション構成とすることが好ましい。
図24に基づいてその一例を説明すれば、大容器84の上端面において、アタッチメント部材92が後付の取り付け自在の構成とされている。
このオプション部材を購入することによって、風向き調整具90をバケツ型冷却装置93に付設することができる。風向き調整具90はアタッチメント部材92、支軸91、風向き反射部99とを有し、支軸91に対する風向き反射部99の角度を調整することで、風の流れ89の方向を利用者の好ましい方向に変えることできる構成にしてある。
図24では、風向き反射部99はバケツ型冷却装置93のオプション部材の蓋部としても機能できるように構成してある。
風向き調整具90の他の構成としては、伸縮自在で、風向きを所望方向に変化できる蛇腹形筒体をアタッチメント部材92としてバケツ型冷却装置93の上部に取り付ける構成等が例示できる。
(4)前記装置の筐体75の形状は、略円柱型の外観形状だけでなく、一般的な石油ファンヒータのような略立方体形状、略長方体形状の装置外観などであっても同様に適用が可能である。また、上面と側面がなだらかに変化するような装置形状であってもよい。そのような装置形状としては動物形に似せた携帯型冷却装置が例示できる。
(5)また、
図4〜
図7を用いて説明した前記凹凸シート2に形成される前記凹凸はある程度曲がっても水の流れを実質的に良好に維持できるものであれば、特に限定されない。例えば、円形、楕円形などの円だけでなく、6角形などの多角形を多数設けたものでも構成できる。また、複数の凸形線又は凹形線を角度もって交差させることで形成した格子紋、菱形紋、籠目紋などの各種の凹凸形状などが例示できる。また、前記凹凸は壁紙などに用いられる小さな凹凸部が不規則に形成されている凹凸シートなども採用できる。