特開2018-106593(P2018-106593A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2018-106593コーディネートシステム、コーディネート装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-106593(P2018-106593A)
(43)【公開日】2018年7月5日
(54)【発明の名称】コーディネートシステム、コーディネート装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20120101AFI20180608BHJP
【FI】
   G06Q10/04 300
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-255227(P2016-255227)
(22)【出願日】2016年12月28日
(11)【特許番号】特許第6178487号(P6178487)
(45)【特許公報発行日】2017年8月9日
(71)【出願人】
【識別番号】517002672
【氏名又は名称】岸田 洋明
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】特許業務法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸田 洋明
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
(57)【要約】
【課題】ユーザーが服装を着用する状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを提案する。
【解決手段】取得部は、ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する。決定部は、予め定められた複数の服装の中から、取得部により取得された状況情報により示される状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを決定する。出力部は、決定部により決定された組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する取得部と、
予め定められた複数の服装の中から、前記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを決定する決定部と、
前記決定された組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力する出力部と
を備えるコーディネートシステム。
【請求項2】
前記取得部は、更に、前記ユーザーにより選択されたスタイリストにより、前記予め定められた複数の服装の中から、前記状況に応じて決定された第1の服装の組み合わせを取得し、
前記決定部は、前記予め定められた複数の服装の中から、前記取得された第1の服装の組み合わせに類似する第2の服装の組み合わせを決定し、
前記出力部は、前記第1の服装の組み合わせと前記第2の服装の組み合わせとを出力する
請求項1に記載のコーディネートシステム。
【請求項3】
前記服装の組み合わせは、和服及び帯を含む
請求項1又は2に記載のコーディネートシステム。
【請求項4】
前記決定部は、前記服装が着用される状況と前記服装の色又は柄との関係を定めた規則に従って、前記服装の組み合わせを決定する
請求項1から3のいずれか1項に記載のコーディネートシステム。
【請求項5】
前記状況情報は、前記ユーザーが前記服装を着用する日を含み、
前記規則は、前記服装が着用される季節と前記服装の色の組み合わせとの関係を定めたものであり、
前記決定部は、前記規則に従って、前記日が属する季節に対応する色の組み合わせを含む服装の組み合わせを決定する
請求項4に記載のコーディネートシステム。
【請求項6】
前記状況情報は、前記ユーザーが前記服装を着用する日又は場所を含み、
前記決定部は、日又は方位と色との関係を定めた規則に従って、前記日又は前記場所に応じた方位に対応する色を含む服装の組み合わせを決定する
請求項1から3のいずれか1項に記載のコーディネートシステム。
【請求項7】
前記決定された服装の組み合わせを説明する説明情報を生成する生成部を更に備え、
前記出力部は、前記複数の服装の組み合わせとともに、前記生成された説明情報を出力する
請求項1から6のいずれか1項に記載のコーディネートシステム。
【請求項8】
ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する取得部と、
予め定められた複数の服装の中から、前記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを決定する決定部と、
前記決定された組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力する出力部と
を備えるコーディネート装置。
【請求項9】
コンピュータを、
ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得するステップと、
予め定められた複数の服装の中から、前記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを決定するステップと、
前記決定された組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力するステップと
して実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服装をコーディネートする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーに服装のコーディネートを提案する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザーがコーディネートを希望する第1の商品の色と、カジュアル等の感性語とに基づいて、第1の商品に対応する第2の商品を検索し、第1の商品の画像と第2の商品の画像とを含むコーディネート画像を出力する技術が記載されている。特許文献2には、スタイリストにより提案された複数の服装コーディネートの中から、ユーザーの好みとの一致度が高い服装コーディネートを決定し、ユーザーに提示する技術が記載されている。特許文献3には、ユーザーが保有する衣服の中から選定された一点の衣服に基づいて、所定のレコメンドアルゴリズムにより、残りのカテゴリーの衣服を選定し、その結果をユーザー端末に表示させる技術が記載されている。特許文献4には、ユーザーが着用した服装のログと、ユーザーにより入力された着たい服のカテゴリーと、ユーザーにより入力された目的地の環境情報(天候、気温、湿度等)とに基づいて、その日に適切な服を検索し、検索した服装の組み合わせを表示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−071609号公報
【特許文献2】特開2016−045669号公報
【特許文献3】特開2013−196553号公報
【特許文献4】特開2014−013460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特に和服の場合、日本の伝統的なしきたり、礼法等の決まりや、古代からの思想に基づいて服装のコーディネートが行われる場合がある。このような決まりや思想では、服装が着用される状況に応じて、好ましい色や柄が定められている。したがって、和服のコーディネートにおいては、ユーザーが服装を着用する状況に対応する色や柄を用いることが要求される場合がある。しかし、特許文献1〜4に記載の技術は、いずれも洋服のコーディネートを前提としており、ユーザーが服装を着用する状況に対応する色や柄を用いるという概念がない。
本発明は、ユーザーが服装を着用する状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する取得部と、予め定められた複数の服装の中から、前記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを決定する決定部と、前記決定された組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力する出力部とを備えるコーディネートシステムを提供する。
【0006】
前記取得部は、更に、前記ユーザーにより選択されたスタイリストにより、前記予め定められた複数の服装の中から、前記状況に応じて決定された第1の服装の組み合わせを取得し、前記決定部は、前記予め定められた複数の服装の中から、前記取得された第1の服装の組み合わせに類似する第2の服装の組み合わせを決定し、前記出力部は、前記第1の服装の組み合わせと前記第2の服装の組み合わせとを出力してもよい。
【0007】
前記服装の組み合わせは、和服及び帯を含んでもよい。
【0008】
前記決定部は、前記服装が着用される状況と前記服装の前記色又は前記柄との関係を定めた規則に従って、前記服装の組み合わせを決定してもよい。
【0009】
前記状況情報は、前記ユーザーが前記服装を着用する日を含み、前記規則は、前記服装が着用される季節と前記服装の色の組み合わせとの関係を定めたものであり、前記決定部は、前記規則に従って、前記日が属する季節に対応する色の組み合わせを含む服装の組み合わせを決定してもよい。
【0010】
前記状況情報は、前記ユーザーが前記服装を着用する日又は場所を含み、前記決定部は、日又は方位と色との関係を定めた規則に従って、前記日又は前記場所に応じた方位に対応する色を含む服装の組み合わせを決定してもよい。
【0011】
前記決定された服装の組み合わせを説明する説明情報を生成する生成部を更に備え、前記出力部は、前記複数の服装の組み合わせとともに、前記生成された説明情報を出力してもよい。
【0012】
また、本発明は、ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する取得部と、予め定められた複数の服装の中から、前記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを決定する決定部と、前記決定された組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力する出力部とを備えるコーディネート装置を提供する。
【0013】
さらに、本発明は、コンピュータを、ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得するステップと、予め定められた複数の服装の中から、前記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを決定するステップと、前記決定された組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力するステップとして実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザーが服装を着用する状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】コーディネートシステム1の一例を示す図。
図2】サーバー装置10のハードウェア構成の一例を示す図。
図3】ユーザーデータベース101の一例を示す図。
図4】服装データベース102の一例を示す図。
図5】ユーザー端末20のハードウェア構成の一例を示す図。
図6】スタイリスト端末30のハードウェア構成の一例を示す図。
図7】コーディネートシステム1の機能構成の一例を示す図。
図8】コーディネートシステム1の動作の一例を示すシーケンスチャート。
図9】スタイリストの一覧画面140の一例を示す図。
図10】入力画面150の一例を示す図。
図11】コーディネートの提案画面160の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本実施形態に係るコーディネートシステム1の一例を示す図である。コーディネートシステム1は、ユーザーに服装のコーディネートを提案する。このコーディネートとは、服装の組み合わせをいう。この提案は、例えばユーザーが着物をレンタルするときに行われる。なお、以下の説明において、「着物」とは和服のことをいう。
【0017】
コーディネートシステム1は、サーバー装置10と、複数のユーザー端末20と、複数のスタイリスト端末30とを備える。これらのサーバー装置10、ユーザー端末20、及びスタイリスト端末30は、インターネット等の通信回線2を介して接続される。ただし、通信回線2は、インターネットに限定されず、インターネットと他の通信回線との組み合わせであってもよいし、インターネット以外の通信回線であってもよい。
【0018】
図2は、サーバー装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置10は、例えば着物のレンタルサービスの運営者により管理される。サーバー装置10は、ユーザーからの要求に応じて、服装のコーディネートを決定し、ユーザーに提供する。サーバー装置10は、プロセッサー11と、メモリー12と、通信インタフェース13と、ストレージ14とを備える。これらの構成は、バス15を介して接続される。
【0019】
プロセッサー11は、プログラムをメモリー12に読み出して実行することにより、サーバー装置10の各部を制御するとともに、各種の処理を行う。プロセッサー11としては、例えばCPU(Central Processing Unit)が用いられる。メモリー12は、プロセッサー11により実行されるプログラムを記憶する。メモリー12としては、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)が用いられる。
【0020】
通信インタフェース13は、通信回線2に接続され、所定の通信規格に従ってデータ通信を行う。ストレージ14は、各種のデータ及びプログラムを記憶する。ストレージ14としては、例えばハードディスク又はフラッシュメモリーが用いられる。ストレージ14には、ユーザーデータベース101と、服装データベース102とが記憶される。
【0021】
図3は、ユーザーデータベース101の一例を示す図である。ユーザーデータベース101には、コーディネートシステム1を利用するユーザーに関する情報が格納される。この例では、ユーザーデータベース101には、ユーザーIDと、個人情報と、属性情報とが対応付けて格納される。これらの情報は、例えばユーザーにより予め登録される。
【0022】
ユーザーIDは、ユーザーを一意に識別する情報である。個人情報は、ユーザーの自宅や連絡先等の私的事項を特定する情報である。個人情報には、例えばユーザー住所や電話番号、生年月日が含まれる。属性情報は、ユーザーの服装に関する属性を示す情報である。この属性情報には、例えばユーザーの性別や服装のサイズが含まれる。
【0023】
図4は、服装データベース102の一例を示す図である。服装データベース102には、予め定められた服装アイテムに関する情報が格納される。この服装アイテムは、例えば着物のレンタルサービスにおいてレンタルされるものである。服装データベース102には、アイテムIDと、カテゴリーと、サイズと、特徴情報と、画像データと、在庫情報とが対応付けて格納される。これらの情報は、例えば着物のレンタルサービスを運営する運営者により予め登録される。
【0024】
アイテムIDは、服装アイテムを一意に識別する情報である。カテゴリーは、着物のコーディネートを構成する服装アイテムの区別に用いられる。例えば、着物のコーディネートが着物と帯との組み合わせにより構成される場合には、「着物」及び「帯」というカテゴリーが用いられる。サイズは、服装アイテムの大きさを示す。このサイズとしては、S、M、L等のユーザーの体型を示す情報が用いられてもよいし、身丈等の服装アイテムの寸法を示す情報が用いられてもよい。
【0025】
特徴情報は、服装アイテムの特徴を示す情報である。この特徴情報には、例えば服装アイテムの色、柄、素材、生地の産地、及び種類が含まれる。この種類は、服装アイテムの素材や仕立てによる区分に用いられる。例えば服装アイテムが着物である場合、この種類としては、袷、単衣、夏物等の種類が用いられてもよい。画像データは、服装アイテムの画像を示す情報である。この画像としては、例えば服装アイテムの撮影された画像が用いられてもよい。
【0026】
在庫情報は、服装アイテムの在庫の状況を示す情報である。在庫情報「あり」は、服装アイテムの在庫があることを示す。すなわち、在庫情報「あり」は、服装アイテムがレンタル可能であることを示す。一方、在庫情報「なし」は、服装アイテムの在庫がないことを示す。この場合、在庫情報には服装アイテムの貸し出し期間が含まれてもよい。すなわち、在庫情報「なし」は、貸し出し期間において、服装アイテムがレンタルできないことを示す。
【0027】
なお、以下の説明では、服装データベース102に格納されたアイテムIDにより識別される服装アイテムを、「服装データベース102に登録された服装アイテム」という。
【0028】
図5は、ユーザー端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザー端末20は、ユーザーにより用いられる。ユーザー端末20としては、例えばパーソナルコンピューター、タブレット端末、スマートフォン等の装置が用いられる。ユーザー端末20は、プロセッサー21と、メモリー22と、通信インタフェース23と、ストレージ24と、入力デバイス25と、表示デバイス26とを備える。これらの構成は、バス27を介して接続される。
【0029】
プロセッサー21は、プログラムをメモリー22に読み出して実行することにより、ユーザー端末20の各部を制御するとともに、各種の処理を行う。プロセッサー21としては、例えばCPUが用いられる。メモリー22は、プロセッサー21により実行されるプログラムを記憶する。メモリー22としては、例えばROM及びRAMが用いられる。
【0030】
通信インタフェース23は、通信回線2に接続され、所定の通信規格に従ってデータ通信を行う。ストレージ24は、各種のデータ及びプログラムを記憶する。ストレージ24としては、例えばハードディスク又はフラッシュメモリーが用いられる。
【0031】
入力デバイス25は、情報の入力に用いられる。入力デバイス25としては、例えばキーボード及びマウス、物理ボタン、又はタッチセンサーが用いられる。このタッチセンサーは、表示デバイス26との組み合わせによりタッチパネルを構成する。表示デバイス26は、各種の情報を表示する。表示デバイス26としては、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
【0032】
図6は、スタイリスト端末30のハードウェア構成の一例を示す図である。スタイリスト端末30は、服装をコーディネートするスタイリストにより用いられる。スタイリスト端末30としては、例えばパーソナルコンピューター、タブレット端末、スマートフォン等の装置が用いられる。スタイリスト端末30は、プロセッサー31と、メモリー32と、通信インタフェース33と、ストレージ34と、入力デバイス35と、表示デバイス36とを備える。これらの構成は、バス37を介して接続される。
【0033】
プロセッサー31は、プログラムをメモリー32に読み出して実行することにより、スタイリスト端末30の各部を制御するとともに、各種の処理を行う。プロセッサー31としては、例えばCPUが用いられる。メモリー32は、プロセッサー31により実行されるプログラムを記憶する。メモリー32としては、例えばROM及びRAMが用いられる。
【0034】
通信インタフェース33は、通信回線2に接続され、所定の通信規格に従ってデータ通信を行う。ストレージ34は、各種のデータ及びプログラムを記憶する。ストレージ34としては、例えばハードディスク又はフラッシュメモリーが用いられる。
【0035】
入力デバイス35は、情報の入力に用いられる。入力デバイス35としては、例えばキーボード及びマウス、物理ボタン、又はタッチセンサーが用いられる。このタッチセンサーは、表示デバイス36との組み合わせによりタッチパネルを構成する。表示デバイス36は、各種の情報を表示する。表示デバイス36としては、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
【0036】
図7は、コーディネートシステム1の機能構成の一例を示す図である。コーディネートシステム1は、取得部111と、決定部112と、生成部113と、出力部114と、送信部121と、受信部122と、表示制御部123と、受信部131と、表示制御部132と、送信部133として機能する。この例では、取得部111、決定部112、生成部113、及び出力部114は、サーバー装置10に実装される。この場合、サーバー装置10は、コーディネート装置として機能する。送信部121、受信部122、及び表示制御部123は、ユーザー端末20に実装される。受信部131、表示制御部132、及び送信部133は、スタイリスト端末30に実装される。
【0037】
取得部111は、プロセッサー11と、プロセッサー11により実行されるプログラムと、通信インタフェース13との組み合わせにより実現される。取得部111は、ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する。この「服装」という用語の概念には、着物及び帯が含まれる。この「取得」という用語の概念には、受信が含まれる。
【0038】
決定部112は、プロセッサー11と、プロセッサー11により実行されるプログラムとにより実現される。決定部112は、予め定められた複数の服装の中から、取得部111により取得された状況情報により示される状況に対応する色又は柄を含む服装のコーディネートを決定する。この予め定められた服装とは、例えば服装データベース102に登録された服装アイテムである。
【0039】
また、決定部112は、ユーザーデータベース101や服装データベース102を参照して、服装のコーディネートを決定してもよい。このコーディネートは、着物のしきたりや礼法等の決まりに基づいて作成された規則に従って決定されてもよい。この決まりには、日本の伝統的な配色法である、かさねの色目が含まれる。また、このコーディネートは、風水や陰陽五行等の所定の思想に基づいて作成された規則に従って決定されてもよい。これらの規則は、予めストレージ14に記憶されてもよい。
【0040】
生成部113は、プロセッサー11と、プロセッサー11により実行されるプログラムとにより実現される。生成部113は、決定部112により決定された服装のコーディネートを説明する説明情報を生成する。
【0041】
出力部114は、プロセッサー11と、プロセッサー11により実行されるプログラムと、通信インタフェース13との組み合わせにより実現される。出力部114は、決定部112により決定されたコーディネートを含む複数の服装のコーディネートを出力する。この「出力」という用語の概念には、送信が含まれる。また、出力部114は、複数のコーディネートとともに、生成部113により生成された説明情報を出力してもよい。
【0042】
送信部121は、プロセッサー21と、プロセッサー21により実行されるプログラムと、通信インタフェース23との組み合わせにより実現される。送信部121は、各種の情報をサーバー装置10に送信する。
【0043】
受信部122は、プロセッサー21と、プロセッサー21により実行されるプログラムと、通信インタフェース23との組み合わせにより実現される。受信部122は、各種の情報をサーバー装置10から受信する。
【0044】
表示制御部123は、プロセッサー21と、プロセッサー21により実行されるプログラムとの組み合わせにより実現される。表示制御部123は、表示デバイス26に各種の画面を表示させる。
【0045】
受信部131は、プロセッサー31と、プロセッサー31により実行されるプログラムと、通信インタフェース33との組み合わせにより実現される。受信部131は、サーバー装置10から各種の情報を受信する。
【0046】
表示制御部132は、プロセッサー31と、プロセッサー31により実行されるプログラムとの組み合わせにより実現される。表示制御部132は、表示デバイス36に各種の画面を表示させる。
【0047】
送信部133は、プロセッサー31と、プロセッサー31により実行されるプログラムと、通信インタフェース33との組み合わせにより実現される。送信部133は、サーバー装置10に各種の情報を送信する。
【0048】
図8は、コーディネートシステム1の動作の一例を示すシーケンスチャートである。ここでは、ユーザーがレンタルする着物のコーディネートを依頼する場合を想定する。この場合、ユーザーは、入力デバイス25を用いて、コーディネートを依頼する操作を行う。
【0049】
ステップS101において、送信部121は、この操作に応じて、コーディネートを依頼するメッセージをサーバー装置10に送信する。サーバー装置10において、取得部111は、このメッセージを受信する。
【0050】
ステップS102において、出力部114は、このメッセージを受信すると、スタイリストの一覧画面140の表示に用いられる画面情報をユーザー端末20に送信する。この一覧画面140は、予め生成されていてもよい。この画面情報には、画面を構成する情報、画像、又はプログラムが含まれてもよい。ユーザー端末20において、受信部122は、この画面情報を受信する。
【0051】
ステップS103において、表示制御部123は、受信された画面情報に基づいて、スタイリストの一覧画面140を表示デバイス26に表示させる。
【0052】
図9は、スタイリストの一覧画面140の一例を示す図である。この一覧画面140には、予め登録された複数のスタイリストに関する情報が記載される。この情報には、各スタイリストの氏名の他、各スタイリストが今までに行った着物のコーディネートの一覧が含まれる。スタイリストの一覧画面140は、これらのスタイリストの中からスタイリストを選択する操作を受け付ける。ここでは、ユーザーがスタイリストXを選択する場合を想定する。この場合、ユーザーは、入力デバイス25を用いて、スタイリストXを選択する操作を行う。
【0053】
ステップS104において、表示制御部123は、入力画面150を表示デバイス26に表示させる。なお、この入力画面150は、上述したスタイリストの一覧画面140と同様に、サーバー装置10から提供されてもよい。すなわち、サーバー装置10から入力画面150の表示に用いられる画面情報がユーザー端末20に送信され、この画面情報に基づいて表示されてもよい。
【0054】
図10は、入力画面150の一例を示す図である。入力画面150は、ユーザーが着物を着用する状況を示す状況情報と、コーディネートの要望を示す要望情報とを入力する操作とを受け付ける。この状況情報には、ユーザーが着物を着用する日時、場所、及び目的が含まれる。なお、この日時には、日付と時間の両方が含まれてもよいし、日付だけが含まれてもよい。要望情報には、ユーザーが希望するコーディネートの具体的な色や柄が含まれていてもよいし、抽象的なイメージが含まれていてもよい。
【0055】
ここでは、ユーザーが4月2日にレンタルした着物を着てA町に行き、お茶席に出席する場合を想定する。この場合、ユーザーは、入力デバイス25を用いて、日時「4月2日」、場所「A町」、及び目的「お茶席への出席」という情報を入力する操作を行う。また、ユーザーは、青を基調としたコーディネートを希望する場合を想定する。この場合、ユーザーは、入力デバイス25を用いて、「青を基調としたコーディネート」という要望情報を入力する操作を行う。
【0056】
図8に戻り、ステップS105において、送信部121は、コーディネートの依頼情報をサーバー装置10に送信する。この依頼情報には、ユーザーに付与されたユーザーIDとともに、一覧画面140において選択されたスタイリストXの識別情報と、入力画面150において入力された状況情報及び要望情報とが含まれる。ここでは、このユーザーIDが「U001」である場合を想定する。サーバー装置10において、取得部111は、この依頼情報を受信する。
【0057】
ステップS106において、出力部114は、受信された依頼情報をスタイリストXが使用するスタイリスト端末30に送信する。このスタイリストXは、依頼情報に含まれる識別情報により識別される。スタイリスト端末30において、受信部131は、この依頼情報を受信する。
【0058】
ステップS107において、表示制御部132は、受信された依頼情報を表示デバイス36に表示させる。スタイリストXは、表示された依頼情報を参照して、ユーザーの要望に沿って、ユーザーが着物を着用する状況に応じたコーディネートを行う。このコーディネートは、着物のしきたりや礼法等の決まりに基づいて行われてもよいし、風水や陰陽五行等の思想に基づいて行われてもよい。あるいは、このコーディネートは、これらの決まりや思想とは無関係に行われてもよい。
【0059】
具体的には、スタイリストXは、スタイリスト端末30を用いてユーザーデータベース101及び服装データベース102にアクセスする。スタイリストXは、ユーザーデータベース101及び服装データベース102の内容を参照して、服装データベース102に登録された着物及び帯の中から、一式の着物のコーディネートを決定する。この例では、スタイリストXにより、桜の柄の着物を含むコーディネートが決定された場合を想定する。
【0060】
また、スタイリストXは、決定されたコーディネートを説明する説明情報を生成する。この説明情報には、コーディネートのポイントに加えて、コーディネートの根拠となる決まりや思想が含まれてもよい。この例では、春のお茶席に相応しいように、桜の柄の着物を使った旨を説明する説明情報が生成された場合を想定する。
【0061】
続いて、スタイリストXは、入力デバイス35を用いて、決定されたコーディネートを示すコーディネート情報と、生成された説明情報とを入力する操作を行う。このコーディネート情報には、例えばコーディネートを構成する着物及び帯のアイテムIDが含まれる。
【0062】
ステップS108において、送信部133は、入力されたコーディネート情報及び説明情報をサーバー装置10に送信する。サーバー装置10において、取得部111は、このコーディネート情報及び説明情報を受信する。
【0063】
ステップS109において、決定部112は、所定のアルゴリズムに従って、服装データベース102に登録された着物及び帯の中から、受信されたコーディネート情報により示されるコーディネート(以下、「メインコーディネート」という。)に類似するコーディネート(以下、「サブコーディネート」という。)を決定する。このサブコーディネートは、メインコーディネートと色又は柄が類似するコーディネートである。すなわち、サブコーディネートは、メインコーディネートと色又は柄のいずれかが類似するコーディネートであってもよいし、色及び柄の両方が類似するコーディネートであってもよい。この例では、メインコーディネートと色及び柄の両方が類似するものをサブコーディネートとする。
【0064】
決定部112は、まず服装データベース102に登録された着物及び帯から、ユーザーの着用に適したレンタル可能な着物及び帯を抽出する。この例では、ユーザーの着用に適した着物及び帯とは、ユーザーに適したサイズであり、且つ、ユーザーが着用する季節に適した種類であるものをいう。また、レンタル可能な着物及び帯とは、ユーザーが着用する日にレンタルできるものをいう。
【0065】
この例では、上述したステップS105において受信された依頼情報には、ユーザーID「U001」が含まれる。図3に示すように、ユーザーデータベース101には、ユーザーID「U001」と対応付けてサイズ「M」が格納されている。これは、ユーザーの服装のサイズがMであることを示す。この場合、ユーザーに適したサイズはMになる。
【0066】
また、上述したステップS105において受信された依頼情報には、日時「4月2日」が含まれる。この日は、春に属する。これは、ユーザーが春に着物を着用することを示す。着物のしきたりによれば、春に適した着物の種類は袷である。よって、ユーザーが着用する季節に適した種類は、袷である。
【0067】
また、上述した日時「4月2日」は、ユーザーが4月2日に着物をレンタルすることを示す。図4に示す服装データベース102において、在庫情報が「あり」である場合には、4月2日にレンタルが可能であることを示す。また、在庫情報が「なし」であっても、貸し出し期間に4月2日が含まれない場合には、4月2日にレンタルが可能であることを示す。
【0068】
この場合、決定部112は、服装データベース102から、サイズ「M」と、種類「袷」と、在庫情報「あり」又は在庫情報「なし」及び4月2日を含まない貸し出し期間のセットとを含むレコードを抽出する。これにより、ユーザーの着用に適したレンタル可能な着物及び帯に関する情報が抽出される。以下の説明では、この着物及び帯を「対象の着物及び帯」という。
【0069】
続いて、決定部112は、対象の着物及び帯を用いて、着物と帯との全ての組み合わせを生成する。以下の説明では、この組み合わせを「サブコーディネート候補」という。続いて、決定部112は、メインコーディネートとサブコーディネート候補との色及び柄の類似度を算出する。なお、以下の説明では、メインコーディネートの色とサブコーディネート候補の色とを「比較対象の色」といい、メインコーディネートの柄とサブコーディネート候補の柄とを「比較対象の柄」という。
【0070】
色の類似度は、比較対象の色が類似する度合いを示す値である。例えば、比較対象の色を表す値(RGB値、色相、明度、彩度等)が近い程、類似度が高くなってもよい。他の例において、比較対象の色のヒストグラムの形状が近い程、類似度が高くなってもよい。
【0071】
柄の類似度は、比較対象の柄が形状的又は観念的に類似する度合いを示す値である。例えば、比較対象の柄の形状が近い程、類似度が高くなってもよい。他の例において、比較対象の柄のモチーフが同一である場合には、比較対象の柄のモチーフが異なる場合に比べて、類似度が高くなってもよい。この例では、メインコーディネートに桜の柄が含まれる。この場合、桜をモチーフとした柄のサブコーディネート候補の類似度は、他のサブコーディネート候補の類似度より高くなってもよい。
【0072】
他の例において、比較対象の柄が同一のカテゴリーに属する場合には、比較対象の柄が異なるカテゴリーに属する場合に比べて、類似度が高くなってもよい。この例では、メインコーディネートに、桜の柄が含まれる。桜は、花というカテゴリーに属する。この場合、花というカテゴリーに属する柄のサブコーディネート候補の類似度は、他のサブコーディネート候補の類似度より高くなってもよい。
【0073】
上述した色の類似度と柄の類似度とを加算することにより、色及び柄の類似度が算出される。なお、メインコーディネートと色が類似するものをサブコーディネートとする場合には、色の類似度だけが用いられてもよい。一方、メインコーディネートと柄が類似するものをサブコーディネートとする場合には、柄の類似度だけが用いられてもよい。
【0074】
続いて、決定部112は、ユーザーにより選択されたスタイリストXのコーディネートの傾向に基づいて、算出された類似度に重み付けを行う。このコーディネートの傾向は、スタイリストXが今までに行ったコーディネートに基づいて予め特定されてもよい。例えば、スタイリストXが明るい色を基調としたコーディネートを行う傾向がある場合には、明るい色を含むサブコーディネート候補の類似度に重み係数(正の値)が付加されてもよい。
【0075】
そして、決定部112は、類似度が高い所定数のサブコーディネート候補を、サブコーディネートとして決定する。ここでは、所定数が一つである場合を想定する。この場合、類似度が最も高いサブコーディネート候補が、サブコーディネートとして決定される。なお、色及び柄の両方が同一であるものは、メインコーディネートと全く同じであると考えられるため、サブコーディネート候補から除外されるのが好ましい。
【0076】
ステップS110において、決定部112は、種々の観点により、対象の着物及び帯の中から、ユーザーが着物を着用する状況に対応する他のコーディネートを決定する。この例では、他のコーディネートは、かさねの色目の観点、風水の観点、及び現在の流行の観点により決定される。
【0077】
例えば、決定部112は、かさねの色目に基づいて作成された規則に従って、他のコーディネートを決定してもよい。この規則には、着物が着用される季節と着物の色の組み合わせとの関係が定められている。まず、決定部112は、この規則に従って、ユーザーが着物を着用する季節に対応する色の組み合わせを決定する。続いて、決定部112は、対象の着物及び帯の中から、この色の組み合わせ含むコーディネートを決定する。
【0078】
この例では、上述したステップS105において受信された状況情報には、日時「4月2日」が含まれる。この日は、春に属する。これは、ユーザーが春に着物を着用することを示す。かさねの色目においては、春の色の組み合わせの一つとして、桜を表す白と赤との組み合わせが定められている。この場合、白と赤との組み合わせを含むコーディネートが決定されてもよい。
【0079】
また、決定部112は、風水に基づいて作成された規則に従って、他のコーディネートを決定してもよい。この規則には、日及び方位と色との関係が定められている。まず、決定部112は、この規則に従って、ユーザーが着物を着用する状況において身に着けた方がよい色を決定する。続いて、決定部112は、対象の着物及び帯の中から、この色を含むコーディネートを決定する。
【0080】
この例では、上述したステップS105において受信された状況情報には、日時「4月2日」及び場所「A町」が含まれる。また、この状況情報には、ユーザーID「U001」が含まれる。図3に示すように、ユーザーデータベース101には、ユーザーID「U001」と対応付けて住所「東京都・・・」が格納されている。これは、ユーザーが4月2日に着物を着用してこの住所により示される場所からA町に出かけることを示す。ここでは、この住所により示される場所からA町に向かう方位が西である場合を想定する。この場合、風水において、4月2日に西方位に出かけるときに身に着けた方がよいとされる色が決定される。ここでは、この色が赤色である場合を想定する。この場合、赤色を含むコーディネートが決定されてもよい。なお、このコーディネートは、全体的に赤色を基調とするものであってもよいし、着物又は帯の一部に赤色が含まれるものであってもよい。
【0081】
さらに、決定部112は、ユーザーが着物を着用する場所における現在の流行に基づいて、他のコーディネートを決定してもよい。この例では、上述したステップS105において受信された状況情報には、場所「A町」が含まれる。これは、ユーザーが着物を着用してA町に出かけることを示す。ここでは、A町では、現在、丈の短い着物が流行している場合を想定する。この場合、対象の着物及び帯の中から、丈の短い着物を含むコーディネートが決定されてもよい。
【0082】
ステップS111において、生成部113は、ステップS109及びS110において決定された各コーディネートについて、そのコーディネートを説明する説明情報を生成する。例えば、ステップS109において決定されたサブコーディネートの説明情報は、上述したステップS108において受信されたメインコーディネートの説明情報の少なくとも一部を用いて生成されてもよい。例えば、サブコーディネートにメインコーディネートと同様の桜の柄の着物が含まれる場合には、メインコーディネートの説明情報においてこれを説明する部分、すなわち春のお茶席に相応しいように、桜の柄の着物を使った旨を説明する部分が含まれてもよい。
【0083】
また、ステップS110において決定された他のコーディネートの説明情報には、例えばそのコーディネートの根拠となる決まり、思想、又は流行を説明する情報が含まれてもよい。例えば、かさねの色目の観点から決定されたコーディネートの説明情報には、かさねの色目においては、桜を表す白と赤との組み合わせが春の色の組み合わせの一つとされている旨を説明する情報が含まれてもよい。また、風水の観点から決定されたコーディネートの説明情報には、風水においては、4月2日に西方位に出かける場合には赤色のものを身に着けた方がよいとされている旨を説明する情報が含まれてもよい。さらに、流行の観点から決定されたコーディネートの説明情報には、A町においては、現在丈の短い着物が流行している旨を説明する情報が含まれてもよい。
【0084】
ステップS112において、生成部113は、コーディネートの提案画面160を生成する。
図11は、コーディネートの提案画面160の一例を示す図である。この提案画面160には、上述したステップS108において受信されたコーディネート情報により示されるメインコーディネートを示す画像161と、上述したステップS109において決定されたサブコーディネートを示す画像162と、上述したステップS110において決定された他のコーディネートを示す画像163〜165とが記載される。これらの画像161〜165は、例えば服装データベース102に格納された各コーディネートを構成する着物及び帯の画像データを用いて生成される。具体的には、各コーディネートを示す画像は、このコーディネートを構成する着物の画像データ及び帯の画像データを用いて、着物の画像の上に、帯の画像を合成することにより生成されてもよい。また、提案画面160には、これらの画像161〜165とともに、上述したステップS111において生成された説明情報が記載される。
【0085】
ステップS113において、出力部114は、生成されたコーディネートの提案画面160の表示に用いられる画面情報をユーザー端末20に送信する。ユーザー端末20において、受信部122は、この画面情報を受信する。
【0086】
ステップS114において、表示制御部123は、受信された画面情報に応じたコーディネートの提案画面160を表示デバイス26に表示させる。図11に示すように、この提案画面160には、複数のコーディネートを示す画像161〜165が記載されている。ユーザーは、この提案画面160を閲覧することにより、画像161〜165により示される複数のコーディネートの中から所望のコーディネートを選択することができる。また、図11に示すように、この提案画面160には、各コーディネートの説明情報が記載されている。ユーザーは、この説明情報を閲覧することにより、着物のコーディネートの根拠となる決まりや思想を学ぶことができる。
【0087】
コーディネートの提案画面160が表示された後、ユーザーは、入力デバイス25を用いて、複数のコーディネートの中から所望のコーディネートを選択する操作を行ってもよい。これにより、依頼情報に含まれる日時に、選択されたコーディネートに含まれる着物及び帯がユーザーにレンタルされる。なお、ユーザーにより選択されたコーディネートは、着物及び帯のレンタルに用いられるだけでなく、例えば着物及び帯の購入に用いられてもよい。
【0088】
上述した実施形態によれば、スタイリストにより決定されたメインコーディネートに加えて、ユーザーが服装を着用する状況に対応する色又は柄を含むサブコーディネート及び他のコーディネートをユーザーに提案することができる。これにより、ユーザーは、複数のコーディネートの中から所望のコーディネートを選択することができる。また、他のコーディネートは、しきたりや礼法等の決まりや風水や陰陽五行等の思想の観点から決定されるため、ユーザーは、これらの観点から決定されたコーディネートも選択することができる。
【0089】
また、上述した実施形態によれば、スタイリストは一式のコーディネートを決めるだけでよいため、その手間やコストが抑えられる。さらに、上述した実施形態によれば、各コーディネートとともに、そのコーディネートの説明情報が出力される。これにより、ユーザーは、服装のコーディネートに用いられる決まりや思想を学ぶことができる。
【0090】
変形例
本発明は上述した実施形態に限定されず、種々の変形がなされてもよい。また、以下の変形例は、上述した各実施形態と組み合わせて実施されてもよいし、他の変形例と組み合わせて実施されてもよい。
【0091】
変形例1
上述した実施形態において、決定部112は、ユーザーが着物を着用する状況に対応する色及び柄以外の特徴を加味して、コーディネートを決定してもよい。例えば、着物及び帯には、その素材や生地の産地に応じて格付けがされている。決定部112は、ユーザーが着物を着用する状況に対応する格を決定し、この格に相応しい素材又は生地の産地の着物を用いたコーディネートを決定してもよい。
【0092】
また、決定部112は、ユーザーが着物を着用する場所に対応する生地の産地を加味して、コーディネートを決定してもよい。例えば、ユーザーが着物を着用して栃木県に出かける場合を想定する。栃木県には、生地の産地である結城がある。この場合、生地の産地が結城である着物又は帯を含むコーディネートが決定されてもよい。
【0093】
変形例2
上述した実施形態において、服装データベース102に登録された着物及び帯は、所定の場所に限ってレンタルが許可されてもよい。この場合、服装データベース102には、レンタルが許可される場所を示す情報が含まれる。また、上述した依頼情報には、ユーザーが着物をレンタルする場所を示す場所情報が含まれる。
【0094】
決定部112は、服装データベース102を参照して、服装データベース102に登録された着物及び帯から、ユーザーが着物をレンタルする場所においてレンタルが許可される着物及び帯を抽出する。そして、決定部112は、抽出された着物及び帯の中から、コーディネートを決定する。すなわち、決定部112は、服装データベース102に登録された着物及び帯のうち、抽出されなかった着物及び帯については、コーディネートに使用しない。
【0095】
変形例3
上述した実施形態において、スタイリストが決定するコーディネートの数は、ユーザーにより変動してもよい。この場合、ユーザーデータベース101には、着物に関するユーザーのレベルが含まれる。このレベルが低い程、スタイリストにより決定されるコーディネートの数が増えてもよい。この場合、スタイリストにより決定されるコーディネートの数が増える程、決定部112により決定されるコーディネートの数が減ってもよい。反対に、このレベルが高い程、スタイリストにより決定されるコーディネートの数が減ってもよい。この場合、スタイリストにより決定されるコーディネートの数が減る程、決定部112により決定されるコーディネートの数が増えてもよい。
【0096】
他の例において、ユーザーの要求に応じて、スタイリストにより決定されるコーディネートの数が変動してもよい。この場合にも、上述と同様に、スタイリストにより決定されるコーディネートの数に応じて、決定部112により決定されるコーディネートの数が変動してもよい。
【0097】
また、この変形例のように、ユーザーによりスタイリストにより決定されるコーディネートの数が異なる場合には、スタイリストにより決定されるコーディネートの数に応じたコーディネート費用が算出され、算出されたコーディネート費用がユーザーに課金されてもよい。
【0098】
変形例4
上述した実施形態において、スタイリストは、予め作成されたフォーマットに従って説明情報を生成してもよい。この場合、説明情報は、スタイリストにより一部の情報が入力又は変更されることにより生成されてもよい。他の例において、生成部113により生成された説明情報をスタイリストが修正してもよい。
【0099】
変形例5
上述した実施形態において、サーバー装置10が全てのコーディネートを決定してもよい。この場合、決定部112は、ユーザーにより選択されたスタイリストのコーディネートの傾向、ユーザーの要望、及びユーザーが着物を着用する状況に基づいて、メインコーディネートを決定してもよい。このコーディネートの傾向は、人工知能を用いてスタイリストが行ったコーディネートを解析することにより特定されてもよい。この場合、スタイリストがコーディネートを行う必要はない。
【0100】
変形例6
上述した実施形態において、コーディネートを構成する服装アイテムは、着物と帯に限定されない。コーディネートには、装身具が含まれてもよい。例えば、着物のコーディネートの場合には、半衿、重ね衿、帯揚げ、帯締め、帯飾り、バック、草履等の付属品が含まれてもよい。
【0101】
変形例7
上述したコーディネートシステム1は、洋服のコーディネートに適用されてもよい。すなわち、上述した「服装」という用語の概念には、上述した和服だけではなく、洋服も含まれる。
【0102】
変形例8
上述した実施形態において説明したコーディネートシステム1の機能を実装する対象は、例示に過ぎず、これに限定されない。例えば、コーディネートシステム1の機能が一つの装置により実装されてもよい。この場合、出力部114は、服装のコーディネートを表示してもよいし、印刷してもよい。すなわち、上述した「出力」という用語の概念には、上述した送信だけではなく、表示や印刷も含まれる。
【0103】
変形例9
上述した実施形態において、サーバー装置10の機能を実現するためのプログラムは、単一のプロセッサー11により実行されてもよいし、2以上のプロセッサー11により同時又は逐次に実行されてもよい。同様に、ユーザー端末20の機能を実現するためのプログラムは、単一のプロセッサー21により実行されてもよいし、2以上のプロセッサー21により実行されてもよい。スタイリスト端末30の機能を実現するためのプログラムは、単一のプロセッサー31により実行されてもよいし、2以上のプロセッサー31により実行されてもよい。
【0104】
変形例10
コーディネートシステム1において行われる処理のステップは、上述した実施形態で説明した例に限定されない。この処理のステップは、矛盾のない限り、入れ替えられてもよい。また、本発明は、コーディネートシステム1において行われる処理のステップを備える方法として提供されてもよい。
【0105】
変形例11
本発明は、サーバー装置10において実行されるプログラム、ユーザー端末20において実行されるプログラム、及びスタイリスト端末30において実行されるプログラムとして提供されてもよい。これらのプログラムは、インターネット等のネットワークを介してダウンロードされてもよい。また、これらのプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリーなどの、コンピュータが読取可能な記録媒体に記録した状態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0106】
1:コーディネートシステム、10:サーバー装置、20:ユーザー端末、30:スタイリスト端末、111:取得部、112:決定部、113:生成部、114:出力部、121:送信部、122:受信部、123:表示制御部、131:受信部、132:表示制御部、133:送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2017年6月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた複数の服装アイテムの色又は柄を示す特徴情報を記憶する記憶部と、
ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する取得部と、
記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を決定する決定部と、
前記記憶部に記憶された前記特徴情報に基づいて、少なくともその一部に前記決定された色又は柄が含まれるように、前記予め定められた複数の服装アイテムのうち少なくとも2つの服装アイテムを用いて服装の組み合わせを生成する生成部と、
記生成された服装の組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力する出力部と
を備えるコーディネートシステム。
【請求項2】
前記取得部は、更に、前記ユーザーにより選択されたスタイリストにより、前記予め定められた複数の服装の中から、前記状況に応じて決定された第1の服装の組み合わせを取得し、
前記生成部は、前記予め定められた複数の服装の中から、前記取得された第1の服装の組み合わせに類似する第2の服装の組み合わせを生成し、
前記出力部は、前記第1の服装の組み合わせと前記第2の服装の組み合わせとを出力する
請求項1に記載のコーディネートシステム。
【請求項3】
前記服装の組み合わせは、和服及び帯を含む
請求項1又は2に記載のコーディネートシステム。
【請求項4】
前記生成部は、前記服装が着用される状況と前記服装の色又は柄との関係を定めた規則に従って、前記服装の組み合わせを生成する
請求項1から3のいずれか1項に記載のコーディネートシステム。
【請求項5】
前記状況情報は、前記ユーザーが前記服装を着用する日を含み、
前記規則は、前記服装が着用される季節と前記服装の色の組み合わせとの関係を定めたものであり、
前記生成部は、前記規則に従って、前記日が属する季節に対応する色の組み合わせを含む服装の組み合わせを生成する
請求項4に記載のコーディネートシステム。
【請求項6】
前記状況情報は、前記ユーザーが前記服装を着用する日又は場所を含み、
前記生成部は、日又は方位と色との関係を定めた規則に従って、前記日又は前記場所に応じた方位に対応する色を含む服装の組み合わせを生成する
請求項1から3のいずれか1項に記載のコーディネートシステム。
【請求項7】
前記生成された服装の組み合わせを説明する説明情報を生成する情報生成部を更に備え、
前記出力部は、前記複数の服装の組み合わせとともに、前記生成された説明情報を出力する
請求項1から6のいずれか1項に記載のコーディネートシステム。
【請求項8】
ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する取得部と、
予め定められた複数の服装の中から、前記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を含む服装の組み合わせを決定する決定部と、
前記決定された組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力する出力部とを備え、
前記取得部は、更に、前記ユーザーにより選択されたスタイリストにより、前記予め定められた複数の服装の中から、前記状況に応じて決定された第1の服装の組み合わせを取得し、
前記決定部は、前記予め定められた複数の服装の中から、前記取得された第1の服装の組み合わせに類似する第2の服装の組み合わせを決定し、
前記出力部は、前記第1の服装の組み合わせと前記第2の服装の組み合わせとを出力する
コーディネートシステム。
【請求項9】
予め定められた複数の服装アイテムの色又は柄を示す特徴情報を記憶する記憶部と、
ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得する取得部と、
記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を決定する決定部と、
前記記憶部に記憶された前記特徴情報に基づいて、少なくともその一部に前記決定された色又は柄が含まれるように、前記予め定められた複数の服装アイテムのうち少なくとも2つの服装アイテムを用いて服装の組み合わせを生成する生成部と、
記生成された服装の組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力する出力部と
を備えるコーディネート装置。
【請求項10】
予め定められた複数の服装アイテムの色又は柄を示す特徴情報を記憶する記憶部を備えるコンピュータを、
ユーザーが服装を着用する状況を示す状況情報を取得するステップと、
記取得された状況情報により示される前記状況に対応する色又は柄を決定するステップと、
前記記憶部に記憶された前記特徴情報に基づいて、少なくともその一部に前記決定された色又は柄が含まれるように、前記予め定められた複数の服装アイテムのうち少なくとも2つの服装アイテムを用いて服装の組み合わせを生成するステップと、
記生成された服装の組み合わせを含む複数の服装の組み合わせを出力するステップと
して実行させるためのプログラム。