【解決手段】画像選択部は、撮影により得られた複数の撮影画像のうち、利用者に提供される提供画像の生成に用いられる撮影画像を選択し、ぼかし処理部は、利用者によるぼかし具合の調整操作を受け付け、画像選択部により選択された撮影画像にぼかし処理を施し、範囲設定部は、利用者による切り取り範囲の調整操作を受け付け、ぼかし処理が施された撮影画像の切り取り範囲を設定し、生成部は、切り取り範囲の設定結果に基づいて、提供画像を生成し、表示制御部は、生成部により生成される提供画像のプレビュー画像を表示する。範囲設定部は、ぼかし処理部によるぼかし具合の調整が行われることでぼかし処理が施された撮影画像のプレビュー画像の表示が行われている状態で、切り取り範囲の調整操作を受け付ける。本技術は、写真シール作成装置に適用することができる。
前記表示制御部は、画面上で、前記プレビュー画像が固定された状態で、前記切り取り範囲の調整操作を受け付けるための切り取り枠を、前記プレビュー画像に重畳表示し、
前記範囲設定部は、前記プレビュー画像に対しての、前記切り取り枠の位置および大きさの調整操作を受け付ける
請求項1または2に記載の写真作成ゲーム機。
前記表示制御部は、前記加工の選択操作を受け付けるための第1の画面、前記ぼかし具合の調整操作を受け付けるための第2の画面、前記切り取り範囲の調整操作を受け付け
るための第3の画面を順に表示し、
前記第1乃至第3の画面それぞれには、画面遷移の状態を示すアイコンが表示される
請求項2に記載の写真作成ゲーム機。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<写真シール作成装置の外観>
図1および
図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
【0014】
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にしたりすることで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、ゲームセンターなどのアミューズメント施設や店舗に設置される。
【0015】
写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
【0016】
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
【0017】
写真シール作成装置1は、写真作成ゲームを提供する写真作成ゲーム機ということができる。
【0018】
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。撮影ユニット11と編集ユニット12は電気的に接続される。
【0019】
撮影ユニット11は、人が中に入ることができる程度の大きさを有する箱形状の筐体を有し、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離して設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
【0020】
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
【0021】
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。
【0022】
撮影空間において正面を向いている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41Bにより構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置される。なお、事前選択部20が、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよい。
【0023】
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
【0024】
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23Bによって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’によって連結される。
【0025】
撮影空間の床には、板状の部材である床材27が敷かれる。
【0026】
なお、背面パネル51の撮影空間側の面には、例えば緑色のクロマキー用のシートが貼り付けられる。写真シール作成装置1は、クロマキー用のシートを背景として撮影することで、撮影処理や編集処理においてクロマキー合成を行う。これにより、所望の背景画像が、シートが写っている利用者の背景の部分に合成される。
【0027】
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
【0028】
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、および連結部23Bに囲まれた天井が形成される。その天井の一部に、天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。
【0029】
天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット24は、撮影空間の照明としても機能する。
【0030】
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
【0031】
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
【0032】
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
【0033】
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、組み合わせて構成される。3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ接合される。
【0034】
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
【0035】
後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
【0036】
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
【0037】
図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
【0038】
利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択作業として行う。
【0039】
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
【0040】
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
【0041】
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
【0042】
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
【0043】
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終わるのを待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
【0044】
次に、各装置の構成について説明する。
【0045】
<事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
【0046】
事前選択部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、利用者の人数の選択などに用いられる画面が表示される。
【0047】
タッチパネルモニタ71の下方には、スピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。スピーカ72に隣接するようにして、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口73が設けられる。
【0048】
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
【0049】
正面パネル42の中央よりやや上側には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81の正面には、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93が設けられる。
【0050】
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部として機能する。
【0051】
カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
【0052】
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。
【0053】
正面ストロボ93は、カメラ91の上方に設けられる。正面ストロボ93は、乳白アクリル板よりなる、三日月状の発光面を有する。正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
【0054】
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボユニット82が設置される。上ストロボユニット82は、利用者の正面上方から、利用者の顔および上半身に光を照射する。
【0055】
カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボユニット83が設けられる。
【0056】
上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、蛍光灯とストロボ発光可能な照明機器とにより構成される。上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、撮影空間を明るくして、利用者の操作性や安全性を確保するために、撮影空間内を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングでストロボ発光し、被写体となる利用者に光を照射する。
【0057】
足元ストロボユニット83と側面パネル41Aとの間には、箱状部84が設けられる。また、足元ストロボユニット83と側面パネル41Bとの間には、箱状部85が設けられる。箱状部84,85の上面は、写真シール作成装置1の設置面と略水平な面をなし、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
【0058】
なお、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、スピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
【0059】
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
【0060】
背面パネル51の上方には、背面上ストロボ101が設置される。背面上ストロボ101は、背面上方から利用者に光を照射する。
【0061】
図中、背面パネル51の左方には、背面左ストロボ102が設置される。背面左ストロボ102は、背面右方から利用者を照射する。図中、背面パネル51の右方には、背面右ストロボ103が設置される。背面右ストロボ103は、背面左方から利用者を照射する。
【0062】
また、背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、クロマキーシート121が貼り付けられる。クロマキーシート121の色は、例えば緑色とされる。
【0063】
なお、図示はしないが、側面パネル52A,52Bの撮影空間A1側の面の下側(床面側)にも、クロマキーシート121と同様に、クロマキーシートが貼り付けられる。
【0064】
図7は、床材27を示す斜視図である。説明の便宜上、撮影部21、側面パネル41Aなどの図示を省略している。
【0065】
床材27の後方寄りの位置には、横長長方形の床シート27Aが、その長辺が背面パネル51と略平行になるように貼り付けられる。
図7において、背面パネル51のある方向が撮影空間A1の後方となり、白抜き矢印で示す、撮影部21のある方向が撮影空間A1の前方となる。
【0066】
床シート27Aの前方寄りには、目印図形28−1乃至28−4が並べて印刷され、その後方に、目印図形28−5乃至28−8が並べて印刷される。2行×4列に配置された目印図形28−1乃至28−8は、それぞれ視覚的に異なる図形であり、全体が例えば黒色で塗りつぶされている。
【0067】
1行目の目印図形28−1は菱形の目印であり、目印図形28−2はハート型の目印である。目印図形28−3は四つ葉のクローバー型の目印であり、目印図形28−4は正方形の目印である。
【0068】
また、2行目の目印図形28−5は四枚の花びらからなる花状の目印であり、目印図形28−6は星型の目印である。目印図形28−7は円形の目印であり、目印図形28−8はチューリップの花びら状の目印である。
【0069】
それぞれの目印図形は、1人の利用者がその両足を載せることが出来るような、略30cm×30cmの範囲内に収まる程度の大きさを有している。それぞれの大きさが異なるようにしてもよい。
【0070】
後に詳述するように、目印図形28−1乃至28−8は、撮影時の立ち位置を利用者毎に誘導するための目印として用いられる。
【0071】
例えば、利用者の人数が2人であり、上半身が大きく写る画像を撮影する場合、カメラ91に向かって右側に立っている利用者の立ち位置として、四つ葉のクローバー型の目印図形28−3が指定され、左側に立っている利用者の立ち位置として、ハート型の目印図形28−2が指定される。
【0072】
目印図形28−1乃至28−8は、それぞれ、利用者の人数、撮影する画像の画角(範囲)などに応じて、最適な立ち位置を指定することができるような位置に印刷されている。なお、最適な立ち位置は、ストロボからの光が被写体に対して十分に照射される位置、カメラ91の撮影範囲から外れない位置、背景と顔の大きさのバランスがよくなる位置等を意味する。
【0073】
目印図形として、黒色以外の色を付した図形、所定の模様を付した図形、または、色と模様を付した図形を用いるようにしてもよい。目印図形毎に、形状、大きさ、模様、および色のうちの少なくともいずれかを変えるようにすることも可能である。
図7に示す目印図形28−1乃至28−8は、色は黒色として同じ色であるが、それぞれ形状を変えた図形である。
【0074】
<編集ユニットの構成>
図8は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
【0075】
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
【0076】
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットとディスプレイを積層して構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
【0077】
なお、タッチペン132Aを用いた操作とタッチペン132Bを用いた操作は識別される。適宜、タブレット内蔵モニタ131の左側の表示に対してはタッチペン132Aを用いた操作のみが可能とされ、右側の表示に対してはタッチペン132Bを用いた操作のみが可能とされる。以下、適宜、タッチペン132Aとタッチペン132Bを区別する必要がない場合、まとめてタッチペン132という。
【0078】
図9は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
【0079】
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
【0080】
<シール紙の例>
図10は、写真シール作成装置1により作成されるシール紙の例を示す図である。
【0081】
利用者が例えば2人である場合、
図10に示すようなレイアウトで写真(編集画像)が印刷されたシール紙が2枚分作成され、利用者に提供される。
図10に示すレイアウトは複数種類用意されているレイアウトのうちの1つであり、利用者は好みのレイアウトを選択することができる。
【0082】
1枚のシール紙には、略名刺サイズの編集画像印刷領域181Aと、横長帯状のおまけ画像印刷領域181Bが形成される。編集画像印刷領域181Aの略左半分には編集画像191−1が大きく印刷され、その右側に、4枚の編集画像191−2乃至191−5が、編集画像191−1より小さいサイズで2行×2列に並べて印刷される。
【0083】
編集画像191−1乃至191−5は、被写体の顔と上半身が大きく写る画像であるアップ画像に対して編集が施されることによって生成された画像である。実際には、適宜、利用者の背景には、所定の色や柄の画像である背景画像が合成され、利用者の前景には、手書きの文字やスタンプ画像などの前景画像が合成される。
【0084】
撮影処理においては、アップ画像の他に、頭の上から膝下付近までの広い範囲が写る画像の撮影も行われる。この画像は、例えば、洋服のコーディネートを残しておくために用いられる。以下、適宜、洋服のコーディネートを残しておくためなどに用いられる、アップ画像よりも撮影範囲の広い画像をコーディネート画像という。
【0085】
アップ画像とコーディネート画像は縦横比が異なる。例えば、アップ画像の横方向の長さと縦方向の長さの比は1:1.2であり、コーディネート画像の横方向の長さと縦方向の長さの比は1:1.5である。この例においては、コーディネート画像は、シール紙には印刷されないものとされている。
【0086】
おまけ画像印刷領域181Bには、床シート27Aに印刷された目印図形28−1乃至28−8と同じようなシンプルな形状にトリミングされた撮影画像192−1乃至192−5が横に並べて印刷される。おまけ画像印刷領域181Bに印刷されている画像は、例えばはさみで切り取って用いられる。
【0087】
編集前の画像ではなく、編集済みの画像(編集画像191−1乃至191−5と同じ画像)がトリミングされて撮影画像192−1乃至192−5として印刷されるようにしてもよい。
【0088】
おまけ画像印刷領域181Bの余白にはシールIDなどが印刷される。シールIDは、写真シール作成装置1からサーバに送信された画像をスマートフォンなどの携帯端末で閲覧するときに利用される。
【0089】
携帯端末に対する画像の送信は、写真シール作成装置1から送信された画像を携帯端末に取り込む(保存する)ためのWebサイトである画像取得サイトを管理するサーバを介して行われることになる。利用者は、携帯端末に取り込んだ画像をSNS(Social Networking Service)に投稿したり、壁紙に設定したりして利用することができる。以下、適宜、画像取得サイトを管理するサーバを画像取得サイト管理サーバという。
【0090】
図11は、編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
【0091】
左端の編集画像P1が編集によって生成される画像である。編集画像P1は、背景画像P11、人物画像P12、前景画像P13の各レイヤの画像から構成される。
【0092】
図11の例において、背景画像P11は、レンガを重ねた壁面の柄の画像である。前景画像P13は、「Love my friend」の手書き文字の画像とハート型の画像を含む画像である。「Love my friend」の手書き文字の画像は、ペンツールを用いて利用者によって入力されたペン画像である。また、ハート型の画像は、スタンプツールを用いて利用者によって入力されたスタンプ画像である。
【0093】
このように、編集画像P1は、撮影画像からクロマキー処理によって抽出した人物の領域の画像である人物画像P12を背景画像P11に重ね、その上に前景画像P13を重ねることによって生成される。ペン画像やスタンプ画像を背景画像P11上に入力し、被写体の背景に表示させるようにすることも可能とされる。撮影画像に対しては、前景画像や背景画像が合成されることもあるし、編集処理を経たとしても利用者の操作によっては合成されないこともある。
【0094】
<写真シール作成装置の内部構成>
図12は、写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。
図12において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0095】
図12に示すように、写真シール作成装置1は、PC(Personal Computer)部301に対して、事前選択部302、撮影部304、編集部305A,305B、および印刷部306が外部入出力インタフェース303を介して接続されることによって構成される。情報処理部であるPC部301は、例えば編集ユニット12の筐体内部に収納される。
【0096】
PC部301を構成するCPU(Central Processing Unit)311、ROM(Read Only Memory)312、RAM(Random Access Memory)313は、バス314により相互に接続される。
【0097】
CPU311は、所定のプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。ROM312は、CPU311が実行するプログラムやデータを記憶する。RAM312は、CPU311が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【0098】
バス314には、さらに、入出力インタフェース315が接続される。入出力インタフェース315には、記憶部316、通信部317、およびドライブ318が接続される。
【0099】
記憶部316は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部316は、CPU311から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部316に記憶されている情報はCPU311により適宜読み出される。
【0100】
通信部317は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部317は、CPU311による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部317は、利用者により選択された画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理する画像取得サイト管理サーバに送信する。通信部317から送信された画像は、所定の記憶領域が割り当てられて保存され、画像取得サイト管理サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、その携帯端末にダウンロードされたりする。
【0101】
ドライブ318には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア319が適宜装着される。ドライブ318によりリムーバブルメディア319から読み出されたプログラムやデータは、CPU311に供給され、記憶部316に記憶されたり、インストールされたりする。
【0102】
入出力インタフェース315には外部入出力インタフェース303が接続される。PC部301による各部の制御が、外部入出力インタフェース303を介して行われる。
【0103】
事前選択部302は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を実現する。事前選択部302は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部321から構成される。
【0104】
タッチパネルモニタ71は、PC部301による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、各種の設定が行われる。
【0105】
硬貨処理部321は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部321は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号をPC部301に出力する。
【0106】
撮影部304は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部304は、照明装置331、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ332から構成される。
【0107】
照明装置331は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、PC部301から供給される照明制御信号に従って発光する。
【0108】
カメラ91は、PC部301によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)をPC部301に出力する。
【0109】
編集部305Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部305Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ341から構成される。編集部305Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部305Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部305A,305Bを特に区別しない場合には、単に、編集部305という。
【0110】
タブレット内蔵モニタ131は、PC部301による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
【0111】
印刷部306は、プリンタ351を含むように構成される。プリンタ351にはシール紙ユニット352が装着される。
【0112】
プリンタ351は、内蔵するヘッド361を駆動し、PC部301から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット352に収納されているロール状のシール紙363に画像を印刷する。また、プリンタ351は、画像を印刷したシール紙363をカッター362によって所定のカット位置でカットして、シール紙排出口161に排出する。
【0113】
<写真シール作成装置の機能構成例>
図13は、写真シール作成装置1の機能構成例を示すブロック図である。
図13に示す機能部のうちの少なくとも一部は、CPU311により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
【0114】
写真シール作成装置1においては、事前選択処理部401、撮影処理部402、編集処理部403、および印刷処理部404が実現される。
【0115】
事前選択処理部401は、事前選択部302の各部を制御することで、事前選択処理を実行する。事前選択処理により、利用者の人数の選択、背景画像の選択などが行われる。利用者による選択内容を表す情報は撮影処理部402に供給される。
【0116】
撮影処理部402は、撮影部304の各部を制御することで撮影処理を行う。撮影処理部402は、撮影処理を行うことによって得られた撮影画像のデータを編集処理部403に出力する。撮影処理部402から編集処理部403に対しては、撮影を複数回行うことによって得られた複数枚の撮影画像のデータが供給される。
【0117】
編集処理部403は、編集部305の各部を制御することで編集処理を行う。編集処理には、撮影画像に写る利用者の目の大きさや肌の明るさを調整する処理、撮影画像に対して編集を施す処理などが含まれる。
【0118】
写真シール作成装置1が提供するゲームにおける編集処理には、撮影画像を用いて動画像を生成する処理も含まれる。この動画像は、静止画像である撮影画像を合成した各フレーム画像から構成され、例えば7秒間などの再生時間の短い動画像である。
【0119】
利用者は、ゲームの終了後、画像取得サイト管理サーバにアクセスして動画像を自分の携帯端末に取り込み、SNSに投稿して用いたりすることができる。以下、適宜、撮影画像を用いて生成される動画像を、携帯用ミニ動画という。
【0120】
編集処理部403は、撮影画像の編集を終えた後、編集画像を所定のレイアウトで配置することによって印刷データを生成し、印刷処理部404に出力する。
【0121】
印刷処理部404は、プリンタ351に印刷データを出力し、編集画像の印刷を行う。
【0122】
<編集処理部の構成例>
図14は、編集処理部403の機能構成例を示すブロック図である。
【0123】
編集処理部403は、表示制御部431、編集制御部432、通信制御部433、およびレタッチ処理部434から構成される。
【0124】
表示制御部431は、タブレット内蔵モニタ131の表示を制御する。例えば、表示制御部431は、タブレット内蔵モニタ131に、撮影画像に施される画像処理の度合いを選択するための選択画面や、撮影画像を対象とした編集作業のための編集画面を表示させる。
【0125】
編集制御部432は、編集画面に対する利用者の操作に応じて、撮影画像に編集を施す。具体的には、編集制御部432は、編集画面において利用者により選択された合成用画像を、撮影画像の所定の位置に合成する。
【0126】
通信制御部433は、通信部317を制御し、インターネットなどのネットワークを介した通信に関する処理を行う。例えば、通信制御部433は、通信部317を制御することで、撮影処理において得られた撮影画像や、編集処理において得られた編集画像を外部の画像取得サイト管理サーバへ送信する。
【0127】
携帯おまけ作成部434は、撮影処理において得られた撮影画像のうちの1枚を基に、利用者に提供される提供画像として、利用者の所有する携帯端末に送信するためだけの画像(携帯おまけ)を作成する。
【0128】
次に、
図15を参照して、携帯おまけ作成部434の機能構成例について説明する。
【0129】
携帯おまけ作成部434は、表示制御部451、画像選択部452、加工処理部453、ぼかし処理部454、切り取り範囲設定部455、および生成部456から構成される。
【0130】
表示制御部451は、携帯おまけの作成にあたり、利用者による操作を受け付けるための各種の画面(以下、携帯おまけ作成画面ともいう)の表示を制御する。表示制御部451は、それぞれの画面において、画面毎に選択・調整される画像処理が撮影画像に施された結果のイメージであるプレビュー画像を表示する。
【0131】
画像選択部452は、利用者による画像の選択操作を受け付け、撮影処理において得られた複数の撮影画像の中から、携帯おまけの作成に用いられる撮影画像を選択する。
【0132】
加工処理部453は、利用者による加工の選択操作を受け付け、画像選択部452により選択された撮影画像に適用される加工の種類を選択し、選択された種類の加工を撮影画像に適用する(施す)。
【0133】
ぼかし処理部454は、利用者によるぼかし具合の調整操作を受け付け、加工が適用された撮影画像にぼかし処理を施す。
【0134】
切り取り範囲設定部455は、利用者による切り取り範囲の調整操作を受け付け、ぼかし処理が施された撮影画像の切り取り範囲(トリミング範囲)を設定する。
【0135】
生成部456は、切り取り範囲設定部455による切り取り範囲の設定結果に基づいて、ぼかし処理が施された撮影画像を切り取る(トリミングする)ことで、携帯おまけを生成する。
【0136】
<写真シール作成装置の動作>
ここで、
図16のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
【0137】
ステップS1において、事前選択処理部401は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを、硬貨処理部321から供給される起動信号に基づいて判定し、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。
【0138】
ステップS1において、硬貨が投入されたと判定された場合、処理はステップS2に進む。ステップS2において、事前選択処理部401は、事前選択部302を制御することで、事前選択処理を行う。具体的には、事前選択処理部401は、撮影空間で行われる撮影に関するコースとして、利用者の人数に応じて行われるゲームの種類を決定する人数コースや、撮影空間で行われる撮影により得られる撮影画像の背景となる背景画像の選択などを利用者に行わせることで、各種の設定を行う。
【0139】
ステップS3において、撮影処理部402は、撮影部304を制御することで、撮影処理を行う。具体的には、撮影処理部402は、カメラ91に取り込まれた被写体の動画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影し、撮影画像を生成する。
【0140】
ステップS4において、編集処理部403は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部305を制御することで、編集処理を行う。具体的には、編集処理部403は、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせることで、編集が施された編集画像を生成する。
【0141】
ステップS5において、印刷処理部404は、プリンタ351を制御することで、印刷処理を行う(開始する)。具体的には、印刷処理部404は、編集処理により得られた編集画像をプリンタ351に出力してシール紙に印刷する。なお、撮影処理により得られた撮影画像が、シール紙に印刷されるようにしてもよい。
【0142】
印刷が終了すると、ステップS6において、プリンタ351は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口161に排出し、処理を終了させる。
【0143】
<編集処理の詳細>
次に、
図17のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS4の編集処理の詳細について説明する。
【0144】
編集処理が開始されると、ステップS31において、表示制御部431は、目の大きさ・明るさ選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
【0145】
目の大きさ・明るさ選択画面は、撮影画像に写る利用者の目の大きさと肌の明るさの選択に用いられる画面である。
【0146】
目の大きさ・明るさ選択画面において、目の大きさと肌の明るさとが選択されると、処理はステップS32に進む。
【0147】
ステップS32において、表示制御部431は、タブレット内蔵モニタ131に名前入力画面を表示させる。
【0148】
名前入力画面は、利用者による名前の入力に用いられる画面である。名前入力画面には、名前の入力に用いることが可能なひらがなを選択するためのボタンと、選択されたボタンに対応する文字列が表示されるテキストボックスが表示される。
【0149】
名前入力画面において、名前の入力が終了すると、処理はステップS33に進む。
【0150】
ステップS34において、表示制御部431は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
【0151】
編集画面は、編集対象となる撮影画像の編集に用いられる画面である。編集画面には、編集対象となる撮影画像と、編集に用いられるスタンプ画像やペン画像などの各種の編集ツール(合成用画像)が表示される。
【0152】
利用者は、タッチペン132A,132Bを用いて、スタンプ画像やペン画像などを編集対象となる撮影画像上の所定の位置へ重畳することで、編集対象となる撮影画像に対する合成用画像の合成が行われる。
【0153】
すなわち、ステップS34において、編集制御部432は、利用者の操作に応じて、編集対象となる撮影画像に編集を施す。
【0154】
編集作業が終了すると、ステップS35において、表示制御部431は、分割数選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
【0155】
分割数選択画面は、最終的に出力されるシール紙の分割数やシールレイアウトの選択に用いられる画面である。シールレイアウトは、1枚の写真シールに配置される編集画像(撮影画像)の枚数や位置、大きさを決定するレイアウト(配置パターン)である。ここで、利用者により選択されたシールレイアウトに従って編集画像が配置されてなる画像、すなわち、シール紙に印刷されて最終的に出力される画像をレイアウト画像という。
【0156】
したがって、分割数選択画面には、例えば5枚の撮影画像それぞれに編集が施された編集画像が、異なるシールレイアウトで配置されたレイアウト画像が複数表示される。
【0157】
分割数選択画面において、レイアウト画像のいずれかが選択されると、処理はステップS36に進む。
【0158】
ステップS36において、表示制御部431は、ミニゲーム画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
【0159】
ミニゲーム画面は、後述する携帯送信用画像以外に、利用者の所有する携帯端末に送信される動画像を当てる(選択させる)ためのゲームを行う画面である。詳細な説明は省略するが、この動画像は、撮影処理により得られた複数の撮影画像を用いて生成される。
【0160】
ミニゲーム画面において、ゲームが行われ、携帯端末に送信される動画像が決定されると、処理はステップS37に進む。
【0161】
ステップS37において、表示制御部431は、携帯送信用画像選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
【0162】
携帯送信用画像選択画面は、利用者の所有する携帯端末に送信するための携帯送信用画像の選択に用いられる画面である。携帯送信用画像選択画面には、5枚の撮影画像に加え、そのうちのいずれかに所定の編集が施された携帯送信専用の画像が表示される。
【0163】
携帯送信用画像選択画面において、画像のいずれかが選択されると、処理はステップS38に進む。
【0164】
ステップS38において、表示制御部431は、メールアドレス入力画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
【0165】
メールアドレス入力画面は、利用者の所有する携帯端末のメールアドレスの入力に用いられる画面である。メールアドレス入力画面には、メールアドレスに用いることが可能なアルファベットや記号、携帯電話機のキャリアを選択するためのボタンと、選択されたボタンに対応する文字列が表示されるテキストボックスが表示される。
【0166】
メールアドレス入力画面において、メールアドレスの入力が終了すると、処理はステップS39に進む。
【0167】
ステップS39において、通信制御部433は、通信部317を制御することで、インターネットなどのネットワークを介して、利用者により選択された携帯送信用画像を、利用者により入力されたメールアドレスとともに、画像取得サイト管理サーバに送信する。
【0168】
画像取得サイト管理サーバは、利用者により入力されたメールアドレス宛てに、携帯端末が画像取得サイト管理サーバにアクセスするのに必要なURL(Uniform Resource Locator)が記載されたメールを送信する。そして、そのURLに基づいて、利用者が所有する携帯端末が、ネットワークを介して画像取得サイト管理サーバにアクセスすることで、画像取得サイト管理サーバに送信された携帯送信用画像が携帯端末に提供される。
【0169】
そして、ステップS40において、編集処理部403は、編集作業を終えた利用者に対して、印刷待ち空間A3への移動を案内する。印刷待ち空間A3への移動の案内は、編集部305のタブレット内蔵モニタ131に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ341から出力させることによって行われる。
【0170】
以上のようにして、編集処理が行われる。
【0171】
<編集画面の例>
ここで、
図18を参照して、上述した編集処理のステップS34において表示される編集画面について説明する。
【0172】
編集画面は、基本的に、主な構成が左右対称に設けられることによって構成される。左半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられる領域である。右半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる領域である。このような編集画面の構成により、主に2人の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
【0173】
図18においては、編集画面の左半分の領域(左半分領域)が示されている。
【0174】
左半分領域の中央上部には、サムネイル表示領域511が設けられる。サムネイル表示領域511は、撮影画像を表すサムネイル画像の表示領域である。利用者は、サムネイル表示領域511に表示されているサムネイル画像を選択することによって、編集対象とする撮影画像を選択する。
【0175】
図18の例では、5枚の撮影画像を表すサムネイル画像がサムネイル表示領域511に並んで表示されている。
【0176】
左半分領域の略中央には、編集領域512が設けられる。編集領域512は、編集対象として選択された撮影画像の表示領域である。利用者は、タッチペン132Aを用いて編集ツールを選択し、編集領域512に表示された撮影画像の編集を行う。
【0177】
左半分領域の下部には、編集パレット513が表示される。編集パレット513は、ペン画像、スタンプ画像などの各種の編集ツール(合成用画像)の選択に用いられる。
【0178】
編集パレット513においては、タブ毎に各編集ツールが用意されている。利用者は、それぞれのタブを選択することによって、編集パレット513に表示される編集ツールを切り替える。例えば、「スタンプ」の名前が付されたタブは、スタンプ画像を選択するときに操作されるタブであり、「ペン」の名前が付されたタブは、ペン画像を選択するときに操作されるタブである。
【0179】
編集領域512の左方には、手動レタッチ領域514およびメイクパレット515が表示される。
【0180】
手動レタッチ領域514は、目の領域に対する手動レタッチ処理(利用者の操作により、撮影画像に写る顔やその一部を加工したり修整する画像処理)を実現するために、編集対象となる撮影画像における目の大きさを選択するためのボタンの表示領域である。手動レタッチ領域514に設けられるボタンが操作されることで、撮影画像における目が、操作されたボタンに対応する拡大率で拡大される。
【0181】
メイクパレット515は、メイクツールを選択するためのアイコンの表示領域である。メイクツールは、撮影画像に写る利用者の顔を、化粧(メイク)を施したような顔にするための編集ツールである。メイクツールが選択されることで、撮影画像における顔パーツに対して、選択されたメイクツールに対応する画像処理が施される。なお、メイクツールに対応する画像処理は、メイクパレット515に対する利用者の選択操作(具体的には、メイクパレット515に設けられる「2人同時」ボタンまたは「1人ずつ」ボタンの押下)により、撮影画像に写る利用者それぞれに同時に施されるようにしてもよく、利用者毎に施されるようにしてもよい。
【0182】
編集領域512の右方には、携帯おまけボタン516が設けられる。携帯おまけボタン516が操作されると、編集画面上に携帯おまけ作成用の画面(携帯おまけ作成画面)が表示され、利用者は携帯おまけの作成を行うことができる。携帯おまけは、例えば、携帯端末の待受画像に用いられたり、ブログやSNSなどのウェブサイトに公開される画像として用いられる。
【0183】
<携帯おまけ作成処理>
次に、
図19のフローチャートを参照して、携帯おまけボタン516が操作されたときに実行される携帯おまけ作成処理について説明する。
【0184】
ステップS51において、表示制御部451は、
図20に示されるように、編集画面上に、第1の携帯おまけ作成画面として、加工画面610を表示する。
【0185】
加工画面610には、画像選択領域611、加工種類選択領域612、およびOKボタン613が設けられる。
【0186】
画像選択領域611には、撮影処理により得られた5枚の撮影画像が表示される。画像選択部452は、利用者による選択操作を受け付け、画像選択領域611に表示される撮影画像の中から、携帯おまけの作成に用いる1枚の撮影画像を選択する。
【0187】
撮影処理において、撮影画像として、人物の顔と上半身が写るアップ画像と、人物の全身が写る全身画像(例えばコーディネート画像)とが得られる場合、画像選択領域611に表示される撮影画像として、アップ画像と全身画像とを表示するようにしてもよいし、アップ画像のみを表示することで、全身画像が携帯おまけの作成に用いられないようにしてもよい。
【0188】
加工種類選択領域612には、画像選択領域611において選択された撮影画像に適用される12種類の加工がそれぞれ施された12枚の見本画像が表示される。加工の種類毎に、撮影画像全体のコントラスト、カラーバランス、トーンカーブ、彩度、透明度、テクスチャ、シャープネスなどの各パラメータを補正する複数の画像処理の組み合わせが決められており、選択された見本画像に施された加工の種類に対応する画像処理が、撮影画像に施される。なお、加工が適用される領域は、撮影画像全体に限らず、撮影画像における人物領域のみとしてもよいし、背景領域のみとしてもよい。
【0189】
12枚の見本画像のうち、最も左上に表示される見本画像には、いかなる加工も適用されていない。すなわち、この見本画像(加工なし見本画像)が選択された場合、撮影画像には、いかなる加工の種類に対応する画像処理も施されない。
【0190】
なお、見本画像として、モデルを被写体としたモデル画像に、それぞれの種類の加工が施されたものが表示されるようにしてもよいし、画像選択領域611において選択された1枚の撮影画像に、それぞれの種類の加工が施されたものが表示されるようにしてもよい。前者の場合、加工なし見本画像以外の見本画像が選択されたときに、その種類の加工に対応する画像処理が、画像選択領域611において選択された1枚の撮影画像に施される。後者の場合、画像選択領域611において1枚の撮影画像が選択されたときに、11種類の加工に対応する画像処理それぞれを、選択された撮影画像に施した11枚の見本画像が生成される。
【0191】
画像選択領域611において選択された撮影画像、および、加工種類選択領域612において選択された加工の種類は、OKボタン613が押下されることで決定される。すなわち、加工処理部453は、利用者による見本画像の選択を受け付け、その見本画像に施された種類の加工を撮影画像に適用する。
【0192】
加工画面610の最上部には、携帯おまけ作成画面の画面遷移の状態を示すアイコンが表示される。
図20の例では、携帯おまけ作成画面として加工画面が表示されていることを示すIC1が、他のアイコンより明瞭に表示されている。これにより、利用者は、自身が加工画面610に対して操作をしていることを直感的に把握することができる。
【0193】
また、加工画面610の右上端には、携帯おまけの作成を中断する操作を受け付ける閉じるボタンCLが表示される。閉じるボタンCLが押下されると、加工画面610において操作された内容は保持されたまま、加工画面610が閉じられる。
【0194】
加工画面610において、OKボタン613が押下されると、処理はステップS52に進み、表示制御部451は、
図21に示されるように、編集画面上に、第2の携帯おまけ作成画面として、ぼかし画面620を表示する。
【0195】
ぼかし画面620には、画像表示領域621、スライダー622、ぼかしON/OFFボタン623、およびOKボタン624が設けられる。
【0196】
画像表示領域621には、加工画面610において選択され、加工が適用された撮影画像が、プレビュー画像として表示される。
【0197】
スライダー622は、ぼかし処理のぼかし具合を調整するために操作される。タッチペンにより、スライダー622が+側(図中右側)に操作される程、画像表示領域621に表示されている撮影画像は、その全体に強いぼかし具合のぼかし処理が施された状態となる。また、タッチペンにより、スライダー622が−側(図中左側)に操作される程、画像表示領域621に表示されている撮影画像は、その全体に弱いぼかし具合のぼかし処理が施された状態となる。なお、ぼかし画面620が最初に表示された状態(デフォルト状態)では、スライダー622が最も−側に操作された状態にあり、画像表示領域621に表示されている撮影画像は、ぼかし処理が全く施されていない状態とされる。
【0198】
ぼかし処理は、シャープネスを低くする処理であり、そのぼかし具合は、ぼかしの強度によって決定される。ぼかしの強度を高くすればシャープネスは低くなり、ぼかしの強度を低くすればシャープネスは高くなる。ぼかし処理によれば、光学的なソフトフォーカスと同様の効果を得ることもできる。
【0199】
なお、ぼかし処理が施される領域は、撮影画像全体に限らず、撮影画像における人物領域のみとしてもよいし、背景領域のみとしてもよい。また、ぼかし処理は、人物の領域において、特に、利用者にとって関心のある部位(利用者がより良く見せたい部分)に施されるようにしてもよい。利用者にとって関心のある部位は、例えば、撮影画像に写る可能性の高い顔などの領域とされる。これにより、撮影画像に写る顔は、顔の輪郭が滲んだようなふんわりとした印象の顔となり、かわいらしさが表現された仕上がりの撮影画像が提供されるようになる。
【0200】
ぼかしON/OFFボタン623は、スライダー622によるぼかし具合の調整機能を有効または無効にするために操作される。
図21の例では、ぼかしON/OFFボタン623は、ONの状態にあり、スライダー622によるぼかし具合の調整機能は有効とされている。
【0201】
スライダー622により調整されたぼかし具合は、OKボタン624が押下されることで決定される。すなわち、ぼかし処理部454は、スライダー622に対する操作を受け付け、その操作により調整されたぼかし具合のぼかし処理を撮影画像に施す。
【0202】
ぼかし画面620の最上部には、携帯おまけ作成画面の画面遷移の状態を示すアイコンが表示される。
図21の例では、携帯おまけ作成画面としてぼかし画面が表示されていることを示すIC2が、他のアイコンより明瞭に表示されている。これにより、利用者は、自身がぼかし画面620に対して操作をしていることを直感的に把握することができる。
【0203】
また、ぼかし画面620の右上端には、携帯おまけの作成を中断する操作を受け付ける閉じるボタンCLが表示され、ぼかし画面620の左上端には、携帯おまけ作成画面の画面遷移を1つ前に戻すための戻るボタンBKが表示される。閉じるボタンCLが押下されると、ぼかし画面620において操作された内容は保持されたまま、ぼかし画面620が閉じられる。一方、戻るボタンBKが押下されると、ぼかし画面620において操作された内容は消去され、1つ前の加工画面610が表示される。
【0204】
このようにして、加工画面610が表示された後にぼかし画面620が表示される。
【0205】
加工画面610において選択される加工には、ぼかし処理を施したように見える加工の種類もあるため、ぼかし画面620が表示された後に加工画面610が表示されるようにすると、選択された加工の種類によっては、最終的に非常に強いぼかし具合のぼかし処理を施したように見えてしまうおそれがある。そこで、加工画面610が表示された後にぼかし画面620が表示されるようにすることで、適度なぼかし具合のぼかし処理を施したように見せることができるようになる。
【0206】
ここで、ぼかし具合の具体的な調整方法について説明する。上述したように、ぼかし処理のぼかし具合は、スライダー622が操作されることで調整される。
【0207】
(調整方法1)
(1)まず、ぼかし処理部454は、上述したぼかし処理によって、ぼかし具合(0%乃至100%)の異なる複数のぼかし画像を生成する。
【0208】
(2)そして、ぼかし処理部454は、スライダー622に対する操作により指示されるぼかし具合に対応する画像を、生成したぼかし画像の中から選択する。
【0209】
(調整方法2)
(1)まず、ぼかし処理部454は、上述したぼかし処理によって、ぼかし具合(0%,100%)の異なる2枚のぼかし画像を生成する。
【0210】
(2)次に、ぼかし処理部454は、スライダー622に対する操作により指示されるぼかし具合に対応する透過度Xおよび透過度Yを決定する。透過度Xは、ぼかし具合0%のぼかし画像の透過度を表し、透過度Yは、ぼかし具合100%のぼかし画像の透過度を表している。透過度Xと透過度Yとは、1−X=Y(0≦X≦1,0≦Y≦1)の関係を有する。それぞれのぼかし画像が、それぞれ決定された透過度X,Yを持つように、それぞれのぼかし画像に対して透過処理が施される。
【0211】
(3)そして、ぼかし処理部454は、透過度Xのぼかし画像と、透過度Yのぼかし画像とを合成することで、指示されたぼかし具合のぼかし画像が得られる。
【0212】
特に、調整方法1と調整方法2とで同じ段階(例えば、数十段階)のぼかし具合を実現する場合、調整方法1におけるぼかし画像の枚数と、調整方法2における透過度の段階とを同じにする必要がある。ここで、一般的にぼかし処理は透過処理よりも重く、また、調整方法1におけるぼかし処理の回数は、調整方法2におけるぼかし処理の回数(2回)よりも多くなる。
【0213】
したがって、調整方法1と比べて、調整方法2の方がより少ない処理で、ぼかし具合の調整を行うことができる。
【0214】
さて、ぼかし画面620において、OKボタン624が押下されると、処理はステップS53に進み、表示制御部451は、
図22に示されるように、編集画面上に、第3の携帯おまけ作成画面として、トリミング画面630を表示する。
【0215】
なお、加工画面610において、加工なし見本画像が選択されている場合、トリミング画面630が表示される前に、背景選択画面が表示される。この場合、背景選択画面において、所定の背景画像が選択された後、トリミング画面630が表示される。
【0216】
トリミング画面630には、切り取り枠選択領域631、画像表示領域632、切り取り画像表示領域633、およびOKボタン634が設けられる。
【0217】
切り取り枠選択領域631には、後述する切り取り枠632Fの形状(種類)を示す、アスペクト比4:3,1:1(正方形),1:1.2,3:4,9:16の5種類の矩形の切り取り枠と、丸型およびハート型の切り取り枠とが表示されている。
【0218】
丸型の切り取り枠は、アスペクト比が1:1の矩形、すなわち、正方形に内接する円形の形状を有する。また、ハート型の切り取り枠は、アスペクト比が1:1の矩形、すなわち、正方形に内接するハート型の形状を有する。
【0219】
画像表示領域632には、ぼかし画面620においてぼかし処理が施された撮影画像が、プレビュー画像として表示される。なお、トリミング画面630における画像表示領域632、および、ぼかし画面620における画像表示領域621の大きさは、編集画面における編集領域512の大きさと同じとされる。すなわち、ぼかし画面620およびトリミング画面630において、プレビュー画像は、編集画面において編集対象として表示される撮影画像と同じ大きさで表示される。これにより、利用者は、ぼかし画面620やトリミング画面630に表示されるプレビュー画像を、編集画面に表示される編集対象となる撮影画像と同じ感覚で確認することができるようになる。
【0220】
また、画像表示領域632に表示された撮影画像は、画像表示領域632に対して固定した状態で表示され、その撮影画像には、切り取り枠選択領域631において選択された形状の切り取り枠632Fが重畳表示される。
【0221】
切り取り枠632Fは、ある一定の大きさで表示され、デフォルトの状態では、画像表示領域632の中心に表示される。なお、画像表示領域632に表示される撮影画像に対して顔検出を行うようにし、切り取り枠632Fが、デフォルトの状態で、検出された顔の位置を中心に表示されるようにしてもよい。
【0222】
利用者がタッチペン132を用いて、切り取り枠632Fの四隅に表示される矢印が示されたアイコンのいずれかを、切り取り枠632Fの外側に向けてドラッグすることにより、アスペクト比固定で切り取り枠632Fが拡大される。また、切り取り枠632Fが拡大された状態で、利用者がタッチペン132を用いて、切り取り枠632Fの四隅に表示される矢印が示されたアイコンのいずれかを、切り取り枠632Fの内側に向けてドラッグすることにより、アスペクト比固定で切り取り枠632Fが縮小される。さらに、利用者がタッチペン132を用いて、切り取り枠632Fの中央に表示される手の形のアイコン、または切り取り枠632Fの四辺のいずれかを所定の方向へドラッグすることにより、切り取り枠632Fがその方向へ移動される。
【0223】
なお、切り取り枠632Fの拡大サイズは、撮影画像の原画像のサイズを上限とし、縮小サイズは、例えば、利用者が見て不自然と感じないサイズを下限とする。
【0224】
また、画像表示領域632に表示された撮影画像において、切り取り枠632Fの外側の領域は、半透明のグレーがかった表示(グレースケール表示)となっている。これにより、利用者は、切り取り枠632Fの内側の領域がトリミングされる領域であることを、容易に認識することができる。なお、上述したグレースケール表示の透過度を0にして、切り取り枠632Fの外側の領域が完全にグレーで表示されるようにしてもよい。
【0225】
このような切り取り枠632Fにより、撮影画像を、任意の位置および大きさで切り取る(トリミングする)ことができる。これにより、複数人の利用者が写っている撮影画像から、1人の利用者のみが写る画像を生成することもできる。
【0226】
切り取り画像表示領域633は、携帯電話機(スマートフォン)の外観を表す画像のうちのディスプレイの部分に形成されている。切り取り画像表示領域633は、画像表示部632に表示されている撮影画像における切り取り枠632F内の領域が表示される。
【0227】
切り取り枠632Fにより設定された切り取り範囲は、OKボタン634が押下されることで決定される。そして、生成部456は、切り取り範囲の設定結果に基づいて、撮影画像を切り取る(トリミングする)ことで、提供画像としての携帯おまけを生成する。
【0228】
トリミング画面630の最上部には、携帯おまけ作成画面の画面遷移の状態を示すアイコンが表示される。
図22の例では、携帯おまけ作成画面としてトリミング画面が表示されていることを示すIC3が、他のアイコンより明瞭に表示されている。これにより、利用者は、自身がトリミング画面630に対して操作をしていることを直感的に把握することができる。
【0229】
また、トリミング画面630の右上端には、携帯おまけの作成を中断する操作を受け付ける閉じるボタンCLが表示され、ぼかし画面620の左上端には、携帯おまけ作成画面の画面遷移を1つ前に戻すための戻るボタンBKが表示される。閉じるボタンCLが押下されると、トリミング画面630において操作された内容は保持されたまま、トリミング画面630が閉じられる。一方、戻るボタンBKが押下されると、トリミング画面630において操作された内容は消去され、1つ前のぼかし画面620が表示される。
【0230】
ここで、撮影画像としてアップ画像と全身画像とが得られるものとし、アップ画像のアスペクト比が1:1.2で、全身画像のアスペクトが3:4であるものとする。この場合、切り取り枠選択領域631において選択対象となる複数のアスペクト比には、撮影画像のアスペクト比(アップ画像および全身画像のアスペクト比)と同一のものが含まれることになる。これにより、切り取り後の撮影画像においても、切り取り前の撮影画像における構図やバランスが維持されるようになる。
【0231】
さて、トリミング画面630において、OKボタン634が押下されると、処理はステップS54に進み、表示制御部451は、
図23に示されるように、編集画面上に、第4の携帯おまけ作成画面として、落書き画面640を表示する。
【0232】
落書き画面640は、これ以前に表示された加工画面610、ぼかし画面620、およびトリミング画面630と比べて小さく、編集画面の編集パレット513が露呈するように表示される。
【0233】
落書き画面640には、画像表示領域641およびOKボタン642が設けられる。
【0234】
画像表示領域641には、トリミング画面630において設定された切り取り範囲に基づいて切り取られた撮影画像(提供画像)が、プレビュー画像として表示される。利用者は、タッチペン132を用いて編集パレット513の編集ツールを選択し、画像表示領域641に表示された撮影画像の編集を行うことができる。
【0235】
ここで、画像表示領域641に表示された撮影画像に合成されたスタンプ画像やペン画像などの各種の編集ツール(合成用画像)に対して、ぼかし画面620において調整されたぼかし具合のぼかし処理が反映されるようにしてもよい。これにより、撮影画像自体のぼかし具合と、合成された編集ツールのぼかし具合とが同じになるため、画像全体の見た目の違和感を抑えることができる。また、合成された編集ツールに対するぼかし処理を反映させるか否かを利用者に選択させるようにしてもよい。
【0236】
画像表示領域641に表示された撮影画像に行われた編集内容は、OKボタン642が押下されることで決定される。
【0237】
落書き画面640の最上部には、携帯おまけ作成画面の画面遷移の状態を示すアイコンが表示される。
図23の例では、携帯おまけ作成画面として落書き画面が表示されていることを示すIC4が、他のアイコンより明瞭に表示されている。これにより、利用者は、自身が落書き画面640に対して操作をしていることを直感的に把握することができる。
【0238】
また、落書き画面640の左上端には、携帯おまけ作成画面の画面遷移を1つ前に戻すための戻るボタンBKが表示される。戻るボタンBKが押下されると、落書き画面640において操作された内容は消去され、1つ前のトリミング画面630が表示される。
【0239】
さて、落書き画面640において、OKボタン642が押下されることで、携帯おまけ作成処理は終了し、編集が施された携帯おまけが作成される。
【0240】
以上の処理によれば、少なくとも、ぼかし画面が表示された後にトリミング画面が表示されるので、利用者は、ぼかし具合を確認しながら最適な切り取り範囲を設定することができ、その結果、より確実に、満足度の高い画像を提供することが可能となる。
【0241】
なお、加工画面610、ぼかし画面620、およびトリミング画面630において閉じるボタンCLが押下された場合、これらの携帯おまけ作成画面は閉じられ、携帯おまけの作成は中断される。その後、編集画面において再び携帯おまけボタン516が操作されることで、携帯おまけの作成が指示された場合、表示制御部451は、閉じるボタンCLが押下されたときの画面からの画面遷移を開始する。このとき、各画面において操作された内容は保持されているので、利用者は、携帯おまけの作成を中断したところから、携帯おまけの作成を再開することができる。
【0242】
なお、携帯おまけの作成を再開する際に、既に表示された携帯おまけ作成画面の中から、再度表示させる画面を選択できるようにしてもよい。例えば、トリミング画面630において閉じるボタンCLが押下された場合、既に表示された加工画面610、ぼかし画面620、トリミング画面630の中から、再度表示させる画面を選択できるようにする。ここで、加工画面610が選択された場合、加工画面610において再度加工の種類が選択できるようにし、ぼかし画面620およびトリミング画面630において操作された内容は保持されたまま、これらの画面の表示はスキップされるようにしてもよい。
【0243】
また、携帯おまけ作成画面それぞれの最上部には、携帯おまけ作成画面の画面遷移の状態を示すアイコンが表示されるが、現在表示されている携帯おまけ作成画面以外の携帯おまけ作成画面に対応するアイコンを選択・押下することで、そのアイコンに対応する携帯おまけ作成画面が表示されるようにしてもよい。
【0244】
なお、携帯おまけ作成処理は、携帯おまけボタン516が操作されない限り実行されない。そこで、編集処理における所定のタイミング(例えば最初)に、携帯おまけ作成処理が実行されるようにしてもよい。
【0245】
また、編集処理と並行して、利用者の操作にかかわらず、携帯おまけ作成処理が、複数の撮影画像のうちの所定の1枚の撮影画像を対象として実行されるようにしてもよい。この場合、例えば、編集画面において、切り取り範囲の設定のみを利用者に行わせるようにするなどしてもよい。
【0246】
<処理シーケンスのその他の例>
以上においては、加工の種類を選択させた後に、ぼかし具合を調整させるようにしたが、加工の種類を選択させる前にも、ぼかし具合を調整させるようにしてもよい。すなわち、ぼかし具合の調整の機会を2回にすることで、ぼかし具合に適した加工の種類を選択し、さらに選択した加工の種類に適したぼかし具合に調整することができるようになるので、利用者は、より確実に、所望の仕上がりの撮影画像を得ることができる。
【0247】
また、加工の種類を選択させた後に、ぼかし具合を調整させることはせず、単に、ぼかし具合を調整させた後に、加工の種類を選択させることで、ぼかし具合に適した加工の種類を選択することができるようにしてもよい。
【0248】
<変形例>
以下においては、加工やぼかし処理の変形例について説明する。
【0249】
(1)加工について
以上においては、加工画面において見本画像を選択させることで、加工の種類を選択させるようにしたが、利用者が、加工の種類を決める各パラメータを調整できるようにしてもよい。例えば、加工画面上の所定の領域に、所定の2つのパラメータに対応する直交座標系を示すマップを表示し、タッチペンにより、マップ上の所定の位置が指定されることで、2つのパラメータの値が決定されるようにする。
【0250】
(2)ぼかし処理について
上述したぼかし処理は、撮影画像全体や、人物領域、背景領域などに均一に施されるものとするが、領域に応じてぼかし具合が変わるようにしてもよい。例えば、乱れや後れ毛がある髪、しみやしわがある肌など、目立たせたくない領域に対しては、強いぼかし具合のぼかし処理が施されるようにする。また、まつ毛を含む目の輪郭や眉毛など、くっきりと際立たせたい領域に対しては、弱いぼかし具合のぼかし処理が施されるようにしたり、ぼかし処理が施されないようにする。
【0251】
また、ぼかし処理に加えて、明度、彩度、コントラストなどの色調を補正する処理が施されるようにしてもよい。特に、撮影画像における肌色の部分に対して、色調を補正する処理が施されることで、女性が理想とする白く明るい肌の質感を有する仕上がりの撮影画像を提供することができ、利用者の満足度をより向上させることができる。
【0252】
(3)ぼかし具合の調整について
以上においては、ぼかし画面に設けられるスライダーの操作によって、ぼかし処理のぼかし具合が調整されるものとしたが、その他の手段によってぼかし具合が調整されるようにしてもよい。
【0253】
例えば、ぼかし画面上に、ぼかし処理を施すか否かを選択するためのボタンを設けるようにする。タッチペンによってそのボタンが操作されることで、ぼかし画面に表示される撮影画像(プレビュー画像)が、ぼかし処理が施された状態となったり、ぼかし処理が施される前の状態となったりする。
【0254】
ぼかし画面において、ぼかし具合の強さを示す図形が表示された複数のボタンを設け、選択されたボタンに応じて、ぼかし具合の強さが段階的に変化するようにしてもよい。
【0255】
また、ぼかし画面において、所定のペンアイコンを設けるようにしてもよい。タッチペンにより、このペンアイコンが操作された後、ぼかし画面上の所定の領域がなぞられると、タッチペンの軌跡の距離に応じて、ぼかし処理のぼかし具合が調整される。
【0256】
また、タッチペンの軌跡の長さではなく、タッチペンとタブレット内蔵モニタ(ぼかし画面)との接触時間の長さに応じて、ぼかし処理のぼかし具合が調整されるようしてもよい。
【0257】
これらの場合、タッチペンの軌跡の距離や、ぼかし画面との接触時間の長さに対応して、ぼかし処理のぼかし具合の強弱が周期的に変化するようにする。
【0258】
さらに、ぼかし画面上のタッチペンの移動方向に応じて、ぼかし処理のぼかし具合が調整されるようにしてもよい。例えば、ぼかし画面上で、タッチペンが右または上に移動するほど、強いぼかし具合のぼかし処理が施され、タッチペンが左または下に移動するほど、弱いぼかし具合のぼかし処理が施されるようにする。
【0259】
また、ぼかし画面に対する操作に、タッチペンに代えて指を用いるようにしてもよい。この場合、ピンチインやピンチアウトなどの操作によって、ぼかし具合が調整されるようしてもよい。具体的には、ピンチアウトの操作により、ぼかし具合が強くなり、ピンチインの操作により、ぼかし具合が弱くなるようにする。
【0260】
さらに、ぼかし具合を調整するために操作される物理的なボタンやキーなどの操作部が、タブレット内蔵モニタの周辺に設けられるようにしてもよい。
【0261】
なお、上述した、ぼかし具合を調整するためのGUI、物理的な操作部、および指による操作が、任意に組み合わされて用いられるようにしてもよい。
【0262】
(4)ぼかし処理が施される領域について
以上においては、ぼかし処理は、撮影画像全体や、人物領域、背景領域などの決まった領域に施されるものとしたが、ぼかし処理が施される領域(以下、ぼかし領域という)が、利用者の操作により選択されるようにしてもよい。
【0263】
例えば、ぼかし画面に表示されている撮影画像(プレビュー画像)上で、タッチペンの軌跡により囲われた領域や、タッチペンで接触された位置を中心とした所定の形状(円形や矩形)の領域が、ぼかし領域として設定されるようにしてもよい。
【0264】
また、ぼかし領域が特定された後、ぼかし画面上の撮影画像においてタッチペンにより指定された位置が、ぼかし領域の中心となるようにしてもよい。この場合、領域の中心をドラッグ操作することで、ぼかし領域を移動できるようにしてもよいし、画面上に十字キー(方向キー)を設け、その十字キーを操作することで、ぼかし領域を移動できるようにしてもよい。また、画面上に拡大/縮小ボタンを設け、ぼかし領域を拡大/縮小できるようにしてもよい。
【0265】
さらに、ぼかし画面上の所定の位置に、ぼかし領域の大きさを示す目盛りを有するスライダーを設け、そのスライダーが操作されることで、ぼかし領域の大きさが段階的に変化するようにしてもよいし、ぼかし領域の大きさを示す図形が表示された複数のボタンを設け、選択されたボタンに応じて、ぼかし領域の大きさが段階的に変化するようにしてもよい。
【0266】
また、ぼかし画面において、所定のペンアイコンを設けるようにしてもよい。タッチペンにより、このペンアイコンが操作された後、ぼかし画面上の所定の領域がなぞられると、タッチペンの軌跡の距離に応じて、ぼかし領域の大きさが調整される。
【0267】
また、タッチペンの軌跡の長さではなく、タッチペンとタブレット内蔵モニタ131(ぼかし画面)との接触時間の長さに応じて、ぼかし領域の大きさが調整されるようしてもよい。
【0268】
これらの場合、タッチペンの軌跡の距離や、ぼかし画面との接触時間の長さに対応して、ぼかし領域の大小が周期的に変化するようにする。
【0269】
さらに、ぼかし画面上のタッチペンの移動方向に応じて、ぼかし領域の大きさが調整されるようにしてもよい。例えば、ぼかし画面上で、タッチペンが右または上に移動するほど、ぼかし領域が大きくなり、タッチペンが左または下に移動するほど、ぼかし領域が小さくなるようにする。
【0270】
また、ぼかし画面に対する操作に、タッチペンに代えて指を用いるようにしてもよい。この場合、ピンチインやピンチアウトなどの操作によって、ぼかし領域の大きさが調整されるようしてもよい。具体的には、ピンチアウトの操作により、ぼかし領域が大きくなり、ピンチインの操作により、ぼかし領域が小さくなるようにする。
【0271】
さらに、ぼかし領域の大きさを調整するために操作される物理的なボタンやキーなどの操作部が、タブレット内蔵モニタの周辺に設けられるようにしてもよい。
【0272】
なお、上述した、ぼかし領域の大きさを調整するためのGUI、物理的な操作部、および指による操作が、任意に組み合わされて用いられるようにしてもよい。
【0273】
また、ぼかし画面上の撮影画像において、顔における肌の部分や目の部分などの近傍をタッチペンや指でタッチすることで、その領域がぼかし領域に決定されるようにしてもよい。
【0274】
さらに、ぼかし画面上に、人物領域の各部位に対応するボタンを設け、選択されたボタンに応じて、対応するその部位の領域がぼかし領域に決定されるようにしてもよい。
【0275】
なお、ぼかし領域の大きさと、ぼかし具合の強さとを同時に調整させるようにしてもよい。この場合、ぼかし画面上の所定の領域に、ぼかし領域の大きさとぼかし具合の強さとに対応する直交座標系を示すマップを表示し、タッチペンにより、マップ上の所定の位置が指定されることで、ぼかし領域の大きさとぼかし具合の強さとが決定されるようにする。
【0276】
上述した実施の形態では、写真シール作成装置1は、得られた画像をシール紙に印刷するとともに、画像取得サイト管理サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供する構成を採るものとした。これに限らず、画像をシール紙に印刷せずに、画像取得サイト管理サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供するのみの構成を採ることも可能である。また逆に、画像を画像取得サイト管理サーバに送信せずに、シール紙に印刷するのみの構成を採ることも可能である。
【0277】
すなわち、本技術は、画像がシール紙に印刷された写真シールを作成する写真シール作成装置に限らず、単に、画像を作成するゲームを提供する写真作成ゲーム機に適用することができる。
【0278】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0279】
この記録媒体は、例えば、
図12に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、そのプログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア319により構成される。また、これらだけでなく、記録媒体は、装置本体にあらかじめ組み込まれた状態で管理者に配信されるプログラムが記録されているROM312や、記憶部316に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0280】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0281】
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではない。例えば、所定のサイズの紙やフィルム、プリペイドカードやIC(Integrated Circuit)カードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに、画像を印刷するようにしてもよい。この場合、1または複数の撮影画像が配置されたシールレイアウト画像が、これらの印刷媒体に印刷されるようにしてもよい。
【0282】
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。