特開2018-109622(P2018-109622A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-109622(P2018-109622A)
(43)【公開日】2018年7月12日
(54)【発明の名称】近距離無線通信装置を含む携帯品
(51)【国際特許分類】
   G04G 21/04 20130101AFI20180615BHJP
   G04G 21/00 20100101ALI20180615BHJP
   H04B 1/59 20060101ALI20180615BHJP
   H04B 5/02 20060101ALI20180615BHJP
   G06K 19/073 20060101ALI20180615BHJP
   G06K 19/077 20060101ALI20180615BHJP
   G06K 19/07 20060101ALI20180615BHJP
【FI】
   G04G21/04
   G04G21/00 304E
   H04B1/59
   H04B5/02
   G06K19/073 045
   G06K19/077 100
   G06K19/07 260
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-244792(P2017-244792)
(22)【出願日】2017年12月21日
(31)【優先権主張番号】16207336.5
(32)【優先日】2016年12月29日
(33)【優先権主張国】EP
(71)【出願人】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】ピエリ・ヴュイユ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−クロード・マルタン
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル・ウィルマン
(72)【発明者】
【氏名】ティエリ・スコルディリス
【テーマコード(参考)】
2F002
5K012
【Fターム(参考)】
2F002AA12
2F002AB06
2F002AC01
2F002AC03
2F002BA07
2F002BB04
2F002GA06
5K012AB03
5K012AC06
(57)【要約】
【課題】携帯品に組込む近距離無線通信装置を使い易く安全にする手段を提案する。
【解決手段】本発明は、近距離無線通信装置を含む携帯品を提案する。通信装置は、アンテナ(4)及びフィルタ(5)を含む電気回路に接続する2端子(2、3)を備える電子チップ(1)を含む。通信装置を、電気回路の共振周波数に対応する所定の周波数で送受信するように設ける。基本的に、携帯品は、2つの所定位置、即ち、通信装置を作動する作動位置と、通信装置を作動停止する非作動位置との間で、変位できる制御要素を含む。電気回路は、制御要素の所定位置の一方から他方への変位に応じて、開状態と閉状態とを切替えて、電気回路の共振周波数を変更できる機械スイッチ(7)を備えるバイパス分岐部(6)を更に含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近距離無線通信装置を含む、腕時計である携帯品であり、前記通信装置は、アンテナ(4)及びフィルタ(5)を含む電気回路に接続する2端子(2、3)を備える電子チップ(1)を含み、前記通信装置を、前記電気回路の共振周波数に対応する所定の周波数で送受信するように設ける、携帯品であって、
該携帯品は、2つの所定位置、即ち、前記通信装置を作動する作動位置と、前記通信装置を作動停止する非作動位置との間で、変位できる制御要素を含むこと、
前記電気回路は、前記制御要素の所定位置の一方から他方への変位に応じて、開状態と閉状態とを切替えて、前記電気回路の前記共振周波数を変更できるスイッチ(7)を備えるバイパス分岐部(6)を含むこと、及び
前記通信装置は、前記制御要素である回動べゼル(21)を含むことを特徴とする、携帯品。
【請求項2】
近距離無線通信装置を含む、腕時計である携帯品であり、前記通信装置は、アンテナ(4)及びフィルタ(5)を含む電気回路に接続する2端子(2、3)を備える電子チップ(1)を含み、前記通信装置を、前記電気回路の共振周波数に対応する所定の周波数で送受信するように設ける、携帯品であって、
該携帯品は、2つの所定位置、即ち、前記通信装置を作動する作動位置と、前記通信装置を作動停止する非作動位置との間で、変位できる制御要素を含むこと、
前記電気回路は、前記制御要素の所定位置の一方から他方への変位に応じて、開状態と閉状態とを切替えて、前記電気回路の前記共振周波数を変更できるスイッチ(7)を備えるバイパス分岐部(6)を含むこと、及び
前記通信装置は、前記制御要素である腕時計の竜頭又は押ボタンを含むことを特徴とする、携帯品。
【請求項3】
前記電気回路は、前記アンテナ(4)と並列で、コンデンサ(9)を有するブリッジ(8)を含むことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の携帯品。
【請求項4】
前記アンテナ(4)及び前記ブリッジ(8)を、前記電子チップ(1)の前記端子(2、3)に接続することを特徴とする、請求項3に記載の携帯品。
【請求項5】
前記バイパス分岐部(6)を、前記電子チップ(1)の前記端子(2、3)に接続することを特徴とする、請求項1から請求項4の一項に記載の携帯品。
【請求項6】
前記ブリッジ(8)は、前記コンデンサ(9)と直列に取付けた第2部品(10)を含むこと、及び前記バイパス分岐部(6)を、前記第2部品(10)に並列に、片側を前記電子チップ(1)の一方の端子(2)で、もう片側を、前記ブリッジ(8)の前記2部品間で接続することによって、取付けることを特徴とする、請求項3から請求項5の一項に記載の携帯品。
【請求項7】
前記第2部品(10)は、コンデンサ又はインダクタであることを特徴とする、請求項6に記載の携帯品。
【請求項8】
前記バイパス分岐部(6)は、前記スイッチ(7)と直列に取付ける部品(11)を更に含み、該部品(11)は、コンデンサ、インダクタ又は抵抗であることを特徴とする、請求項1から請求項7の一項に記載の携帯品。
【請求項9】
インダクタ(12)を、前記電子チップ(1)の片方の端子(3)と前記コンデンサ(9)との間に取付けること、及び前記バイパス分岐部(6)を、前記インダクタ(12)に並列に取付けることを特徴とする、請求項3に記載の携帯品。
【請求項10】
前記スイッチ(7)は、リードスイッチであること、及び前記携帯品は、永久磁石を含み、該永久磁石は、前記リードスイッチに対して可動であり、前記制御要素の変位に応じて前記リードスイッチの状態を変更できることを特徴とする、請求項1から請求項9の一項に記載の携帯品。
【請求項11】
前記携帯品は、外部磁界の存在下で、前記リードスイッチと同時に状態を変えるように設けた安全化スイッチを含むことを特徴とする、請求項10に記載の携帯品。
【請求項12】
前記携帯品は、前記作動位置から前記非作動位置に自動的に前記制御要素を戻すように設けた弾性復元手段(26)を含むことを特徴とする、請求項1から請求項11の一項に記載の携帯品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微少技術の分野に関する。本発明は、特に、近距離無線通信装置を含む携帯品に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、無線タグを使用する近距離無線通信手段を内蔵した携帯品を作製することが知られている。これらの接続手段は、アンテナに電気的に接続した電子チップ、又は集積回路から構成される。大抵の場合、これらの装置は、自律的な電源供給を必要とせず、リーダに接近すると直ぐにリーダと自動的に通信するようになっている。リーダの電磁場は、アンテナにおいて誘導電流を発生させ、誘導電流がチップに供給され、次に、チップが、アンテナを介して信号を発信可能になる。
【0003】
現在、こうした装置は、非接触型支払いを、専用の端末で実行可能にするICカードで見受けられる。また、欧州特許出願第603721号(特許文献1)、欧州特許出願第974878号(特許文献2)、スイス国特許出願第690525号(特許文献3)又はスイス国特許出願第704583号(特許文献4)が知られており、これら特許文献では、アンテナを、文字盤、胴部、ベゼル、ガラスシール又はガラス等、腕時計の様々な場所に隠蔽する近距離無線通信手段を含む腕時計が記述される。他の構成は、基部に、ムーブメントに、又はバンドにさえも、アンテナを収容するようにしている。腕時計にこれらの非接触型無線通信装置を組込むことで、情報操作、識別操作、ロック操作、アクセス制御操作又は支払操作を行う等、多くの用途が可能になる。
【0004】
しかしながら、これらの自動通信装置は、悪意のある第三者に対して脆弱性が高く、悪意のある第三者らは、送受信機にアプローチすることによって、装置の所有者が知らないうちに、秘密情報を回復したり、第三者自らの利益になるように銀行振込をしたりすることもあり得る。様々な方法が、近距離無線通信装置を安全化するために開発されている。その結果、ペイメントカードは、ファラデケージのように機能し、如何なる通信の確立も防止する遮蔽ケースに収納できる。米国特許出願第2016/0188925号(特許文献5)では、適当な補助リーダを使用して、電子スイッチを有する無線タグを作動又は作動停止(deactivate)する方法について記載している。電子的なロック解除操作は、面倒で、通信を確立する以外のオブジェクトを処理する必要があるため、特に実用的でないことが分かっている。その上、近距離無線通信装置は、作動時から通信を確立する時までの間、脆弱なままであるため、安全性の面で欠陥がある。既知の様々な安全化方法は、腕時計等、幾つかの携帯品には不適当であり、特に実用的でなく、完全にはハッキングの危険性を排除できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願第603721号
【特許文献2】欧州特許出願第974878号
【特許文献3】スイス国特許出願第690525号
【特許文献4】スイス国特許出願第704583号
【特許文献5】米国特許出願第2016/0188925号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来技術のソリューションより使い易くて安全な、携帯品に組込む近距離無線通信装置を安全化する手段を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特に、本発明は、近距離無線通信装置を含む携帯品に関する。通信装置は、アンテナ及びフィルタを含む電気回路に接続する2端子を備える電子チップを含む。通信装置を、電気回路の共振周波数に対応する所定の周波数で送受信するように設ける。基本的に、携帯品は、2つの所定位置、即ち、通信装置を作動する作動位置と、通信装置を作動停止する非作動(passive)位置との間で、変位できる制御要素を含む。電気回路は、制御要素の所定位置の一方から他方への変位に応じて、開状態と閉状態とを切替えて、電気回路の共振周波数を変更できる機械スイッチを備えるバイパス分岐部を更に含む。
【0008】
この構成により、携帯品に組込んだ近距離無線通信装置を安全化しながら、この安全化に必要な操作を簡素化できる。
【0009】
本発明の有利な変形例によると、電気回路は、ブリッジを含み、該ブリッジは、アンテナと並列で、コンデンサを有する。
【0010】
本発明の別の有利な変形例によると、アンテナ及びブリッジを、電子チップの端子に接続する。
【0011】
本発明の別の有利な変形例によると、バイパス分岐部を、電子チップの端子に接続する。
【0012】
本発明の別の有利な変形例によると、ブリッジは、コンデンサと直列に取付けた第2部品を含み、バイパス分岐部を、ブリッジの2部品間と、電子チップの一方の端子とに接続する。
【0013】
本発明の別の有利な変形例によると、第2部品は、コンデンサ又はインダクタである。
【0014】
本発明の別の有利な変形例によると、バイパス分岐部は、スイッチと直列に取付ける部品を含み、該部品は、コンデンサ、インダクタ又は抵抗である。
【0015】
本発明の別の有利な変形例によると、インダクタを、電子チップの片方の端子とコンデンサとの間に取付け、バイパス分岐部を、インダクタに並列に取付ける。
【0016】
本発明の別の有利な変形例によると、機械スイッチは、リードスイッチであり、携帯品は、永久磁石を含み、該永久磁石は、リードスイッチに対して可動であり、制御要素の変位に応じてリードスイッチの状態を変更できる。
【0017】
本発明の別の有利な変形例によると、携帯品は、外部磁界の存在下で、リードスイッチと同時に状態を変えるように設けた安全化スイッチを含む。
【0018】
本発明の有利な変形例によると、携帯品は、作動位置から非作動位置に自動的に制御要素を戻すように設けた弾性復元手段を含む。
【0019】
本発明の別の有利な変形例によると、携帯品は、腕時計である。
【0020】
本発明の別の有利な変形例によると、腕時計は、制御要素である回動べゼルを含む。
【0021】
本発明の別の有利な変形例によると、腕時計は、制御要素である竜頭又は押ボタンを含む。
【0022】
本発明の別の有利な変形例によると、携帯品は、ICカードである。
【0023】
本発明に関する他の細部については、添付図を参照して行う以下の記載を読むと、一層明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明による携帯品の通信装置に関する基本図を表している。
図2】本発明による携帯品の通信装置に関する基本図を表している。
図3】本発明による携帯品の通信装置に関する基本図を表している。
図4】本発明による携帯品の通信装置に関する基本図を表している。
図5】本発明による携帯品の通信装置に関する基本図を表している。
図6】本発明による携帯品の通信装置に関する基本図を表している。
図7】本発明による携帯品の通信装置に関する基本図を表している。
図8】本発明による通信装置のアンテナのゲイン、即ち性能を、周波数の関数として表している。
図9】開位置での、バイパス分岐部及びスイッチの断面図である。
図10】閉位置での、バイパス分岐部及びスイッチの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1図7は、本発明が携帯品に組込むよう提案する安全化した近距離無線通信装置の基本図を表している。通信装置は、電子チップ1を含み、該電子チップは、2端子2、3を備え、該端子2、3を、アンテナ4、及び通常バンドパスフィルタであるフィルタ5を含む電気回路に接続する。近距離無線通信装置を、携帯品が通信しようとするリーダの動作周波数と同様な電気回路の共振周波数に対応する規定の周波数で送受信するように設計する。アンテナの共振周波数を、有用周波数の帯域でより良好な性能(ゲイン)を有し、従って、制御した状態で、且つ現在のRFID規格に従って送受信可能にするように、適合させる。電気回路は、開状態と閉状態を切替え可能なスイッチ7を備えるバイパス分岐部6を含む。スイッチ7を、携帯品が含む制御要素の変位によって制御する。制御要素は、2つの所定位置、即ち通信装置を作動する作動位置と、通信装置を作動停止する非作動位置との間で、変位できる。制御要素の所定位置の一方から他方に変位することで、スイッチ7を切替えし、電気回路の共振周波数、従って対象リーダと通信する能力を変更する。
【0026】
全ての提示した実施例では、フィルタは、アンテナ4と並列に取付けたブリッジ8を含む。また、このブリッジを、直列に取付けでき、他の部品も、同じく、本発明の範囲を逸脱せずに、同様な効果を得るために、重複して設置できる。並列のブリッジに関する事例だけを、一例として、明細書の残りの部分で、扱う。
【0027】
図1及び図2の実施例では、ブリッジは、唯1つのコンデンサ9を含み、アンテナ4及びコンデンサ9を、電子チップ1の端子に接続している。スイッチ7が閉位置にある場合には、同じく、バイパス分岐部6は、電子チップ1の端子2、3に接続される。
【0028】
図3図6の実施例では、ブリッジは、コンデンサ9の他に、特にインダクタ又は第2コンデンサとすることができる第2部品10を含む。この場合、バイパス分岐部6を、第2部品10に並列に、片側を電子チップ1の端子2で、もう片側を、ブリッジ8の2部品間で接続する。
【0029】
また、バイパス分岐部6は、直列にスイッチ7に取付ける部品11を含み、この部品11を、コンデンサ、インダクタ又は抵抗とすることができる。
【0030】
図7で提示した実施例では、インダクタ12を、電子チップ1の一方の端子3とコンデンサ9との間に取付け、バイパス分岐部6を、インダクタ12と並列に取付ける。
【0031】
当業者は、様々な提案した代替手段を互いに組合せることによって、提案した実施例から多くの変形例を作成できるであろう。
【0032】
図8のグラフは、バンドパスフィルタを有する回路の場合における、通信装置のアンテナのゲインを、周波数の関数として表している。帯域幅の中心受信周波数は、電気回路の共振周波数f0である。リーダの放射周波数は、回路の帯域幅内にある。この受信範囲外では、信号は減衰し過ぎて、通信装置は、機能できなくなる。コンデンサ及びコイルを含むLC回路の場合、共振周波数は、以下の式f0=1/2π√LCで求められる。
【0033】
変更した回路は、RFID装置の周波数範囲で放射された信号を、もう検出しないように、f0から十分に引き離した新たな共振周波数f’を有するため、通信装置を作動停止できる。
【0034】
図9及び図10は、本発明による携帯品、この事例では、腕時計の細部に関する断面を表しており、ケース20が認識できる。ケース20に対して回動可能に取付けたベゼル21は、図1図7で図式的に表したような、アンテナ4、電気回路及び電子チップを含む近距離無線通信装置を、含む。ケース20に収容する可撓性の導電ブレード22、23を、ここでは制御要素であるベゼル21が、図10で表した作動位置にある際に、電気回路の脚24、25と接触するように設ける。可撓性のブレード22、23は、補助部品11、特にコンデンサ、インダクタ又は抵抗を含むことがあるバイパス分岐部6を形成する。制御要素が、図9に表した非作動位置にある際には、バイパス分岐部6を、脚24、25を介して、共振周波数を変更し、装置を非作動状態にする効果を有する電気回路に接続する。携帯品は、加えて、制御要素を自動的に非作動位置に戻し、その結果装置を安全化するように設けた弾性復元手段26を含む。
【0035】
図9及び図10のスイッチの実施形態は、1つの非限定的な実施例に過ぎない。当業者は、この機能を生成するように他の装置を適合できる。特に、制御要素を、押ボタン又は制御竜頭とすることができる。対象となる構成では、前述したガルバニックスイッチを、リードスイッチ式の可撓性ブレードを有する磁気スイッチと置換できる。この場合、携帯品は、また、リードスイッチ26に対して可動である永久磁石を含み、リードスイッチと磁石の相対変位を、制御要素の変位によって生じさせる。前述した通り、制御要素を、所定位置間で変位させることで、リードスイッチの状態を変更するように、組立体を設ける。
【0036】
図示しない実施形態の変形例では、携帯品は、主リードスイッチと共に、携帯品の近くにいる悪意のある第三者が設置したリーダや磁石を使用して、詐欺的な接続を行う危険性から守ることを意図する補助安全化スイッチを含む。この安全化磁石は、同じく、リードスイッチである。主リードスイッチとは対照的に、安全化スイッチは、正常に機能する間に状態を変えることを意図せず、唯一攻撃の場合に状態を変えることを意図するため、永久磁石にはリンクしない。
【0037】
安全化スイッチを、例えば、主リードスイッチと直列に取付けできる。安全化スイッチは、この場合、常時閉路のNC形スイッチ、即ち、磁界がないときに閉状態になり、磁界の影響下で開位置に切替わるスイッチである。主リードスイッチは、常時開路のNO形であり、NC形スイッチと逆に機能する。磁石を使用した攻撃の場合、安全化スイッチと主スイッチは、外部の磁界の影響下で同時に切替わり、それにより通信装置が、非作動状態のままになる。好適には、主リードスイッチと安全化スイッチを、出来るだけ近くに配置するが、確実に主スイッチを制御する永久磁石の変位が、安全化スイッチに影響を与えないようにする。
【0038】
当業者は、クレームの範囲から逸脱せずに、提示した実施形態からの多くの変形例を生成できる。例えば、制御要素の非作動位置は、スイッチの開状態は勿論のこと、閉状態にも同様に対応できる。
【0039】
本発明による携帯品は、極めて簡単に使用でき、携帯品の状態の変化を、外部の電子装置から、例えば、スマートフォンから事前に制御しなければならない従来技術の電子スイッチを備える携帯品と比べて、安全性が高い。この安全化した近距離無線通信装置を、例えばICカードといった、如何なる種類の携帯品にも、容易に適合可能である。
【0040】
有利には、本発明で提案する安全化装置は、携帯品が、通信しようとするリーダの磁気の影響付近及び影響下に既にあるときに、装置を作動でき、それにより制御要素を作動位置に変位させると直ぐに、対象リーダとの通信を瞬時に確立するようにしたため、不正通信の危険性を軽減できる。更に、制御要素を非作動位置に自動的に戻すことで、携帯品が、まだ対象リーダの磁界範囲内にあっても、所望の操作が実行されると直ぐに、装置を即座に安全化できる。
【0041】
更に、本発明で提案する機械的係止手段により、ユーザは、近距離無線通信装置の安全化に関する制御が可能になり、ユーザに、今まで欠けていた、この技術を使用する際の信頼を与えられる。
【符号の説明】
【0042】
1 電子チップ
2、3 端子
4 アンテナ
5 フィルタ
6 バイパス分岐部
7 スイッチ
8 ブリッジ
9 コンデンサ
10 第2部品
11 部品
12 インダクタ
20 ケース
21 ベゼル
22、23 導電ブレード
24、25 電気回路の脚
26 弾性復元手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10