【課題】高度な専門的知識が不要であり、絶縁劣化に伴って発生する部分放電状態を、監視対象である電気設備の運転中に、周囲からのノイズの影響を抑制して、精度よく検出する。
【解決手段】絶縁劣化に伴って発生する音波および電流の少なくともいずれか一方を観測し、検出信号を出力する検出センサーと、ノイズ参照信号を記憶する記憶部と、電気機器の運転中に検出センサーから出力される検出信号の時間波形を、1以上のパルス信号時間波形に分離する信号分離回路と、1以上のパルス信号時間波形のそれぞれとノイズ参照信号との比較から、ノイズ信号と特定された信号を除外して放電評価用のパルス信号時間波形を抽出する評価信号抽出回路と、放電評価用のパルス信号波形について特徴量を算出し、特徴量と判定値との比較結果に基づいて部分放電が発生しているか否かを判定する放電判定回路とを備える。
前記評価信号抽出回路は、前記1以上のパルス信号時間波形の中で、あらかじめ設定したノイズ判定用パルス幅よりも大きいパルス幅を有する波形を、新たにノイズと判明している信号波形として新たに追加し、前記記憶部に記憶されたノイズ参照信号を更新する
請求項1に記載の部分放電監視装置。
前記放電判定回路は、複数の前記放電評価用のパルス信号波形の包絡線を算出し、さらに、算出した前記包絡線の周期を前記特徴量として算出し、前記電気機器の電源周期を前記判定値とし、前記特徴量である前記包絡線の周期と前記判定値である前記電源周期とが同期している場合には、部分放電が発生していると判定する
請求項1から4のいずれか1項に記載の部分放電監視装置。
前記放電判定回路は、前記放電評価用のパルス信号波形に基づく放電量を前記特徴量として算出し、あらかじめ設定された放電判定用閾値を前記判定値とし、前記特徴量である前記放電量が前記放電判定用閾値以上の場合には、部分放電が発生していると判定する
請求項1から4のいずれか1項に記載の部分放電監視装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の部分放電監視装置および部分放電監視方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
【0015】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における部分放電監視装置の構成図である。本実施の形態1における部分放電監視装置10は、検出センサー20による測定値に基づいて、診断対象である電気機器の絶縁劣化に伴う部分放電の発生の有無を判定し、判定結果を出力する。
【0016】
検出センサー20は、診断対象である電気機器から絶縁劣化に伴って発生する部分放電音波および部分放電電流の少なくともいずれか一方を観測し、検出信号として出力する。一例として、部分放電電波の測定結果を検出信号として出力する検出センサー20としては、超音波マイク型センサーが挙げられ、部分放電電流の測定結果を検出信号として出力する検出センサー20としては、ロゴスキーコイル型電流センサーが挙げられる。
【0017】
なお、本発明は、部分放電の発生を判定するための検出信号として、部分放電音波および部分放電電流のいずれか一方、あるいは両方を用いることができる。いずれの信号を用いる場合にも、検出信号の時間波形に着目することで、ノイズ信号を分離した上で、部分放電が発生しているか否かを判定する点に技術的特徴を有している。
【0018】
図2は、本発明の実施の形態1における検出センサー20により得られる検出信号のうち、放電信号とノイズ信号の違いを示す説明図である。
図2に示すように、ノイズ信号A(t)におけるパルス幅をΔW
A、放電信号B(t)におけるパルス幅をΔW
Bとすると、ΔW
Aは、ΔW
Bよりも大きい特徴がある。
【0019】
また、
図2には示していないが、ノイズ信号は、ランダムに発生するが、放電信号は、電源周期と同期して発生する特徴がある。さらに、
図2に示した放電信号を時間積分することで、放電量を定量的に得ることができる。
【0020】
次に、部分放電監視装置10の構成について、詳細に説明する。本実施の形態1における部分放電監視装置10は、
図1に示すように、信号分離回路11、評価信号抽出回路12、放電判定回路13、および記憶部14を備えて構成されている。
【0021】
信号分離回路11は、電気機器の運転中に検出センサー20から出力される検出信号の時系列データから生成した連続信号としての時間波形から、1以上のパルス信号時間波形を分離する。
【0022】
図3は、本発明の実施の形態1における信号分離回路11で生成された連続信号としての時間波形を示している。より具体的には、時間波形の中に以下の3つのパルス信号時間波形X、Y、Zが含まれている状態を示している。
パルス信号時間波形X:本来検出したい部分放電信号に相当する時間波形
パルス信号時間波形Y:取り除きたいノイズ信号に相当する時間波形
パルス信号時間波形Z:部分放電信号およびノイズ信号のいずれにも属さない時間波形
【0023】
一例として、信号分離回路11は、
図3に示すような連続信号の中から、縦軸の値に相当する振幅があらかじめ設定した判定値よりも大きい場所を特定し、パルス信号の範囲を決定することで、判定値よりも小さい振幅の波形Zを除外し、波形X、Yを分離して抽出することができる。また、信号分離回路11は、判定値を用いてパルス信号の範囲を決定しづらい場合には、連続信号の包絡線を基に、パルス信号の範囲を決定することもできる。
【0024】
次に、評価信号抽出回路12は、信号分離回路11によって分離された1以上のパルス信号時間波形のそれぞれについて、ノイズ信号であるか否かを判定し、ノイズ信号を除いたパルス信号時間波形を、放電評価用のパルス信号時間波形として抽出する。
【0025】
放電信号に関しては、経年変化による絶縁劣化が発生しない状態では、測定することができないが、ノイズ信号は、診断対象である電気機器が設置された環境において、他の電気機器とともに稼働させることで、検出センサー20によって測定することができる。
【0026】
そこで、評価信号抽出回路12は、放電信号が存在しない状態において、信号分離回路11によって分離されたパルス信号時間波形をノイズ参照信号として取得し、記憶部に記憶させておくことができる。
【0027】
ここで、先の
図2で説明したように、
図3の波形Yに相当するノイズ信号のパルス幅は、
図3の波形Xに相当する放電信号のパルス幅よりも広い範囲に存在すると考えられる。従って、評価信号抽出回路12は、ノイズ信号を特定するためのパルス幅の範囲をあらかじめ設定しておくことが可能である。この場合には、評価信号抽出回路12は、信号分離回路11によって分離されたパルス信号時間波形の中で、あらかじめ設定した範囲内のパルス幅を有する信号のみを、ノイズ参照信号として特定し、記憶部14に記憶させておくことができる。
【0028】
このようにして、一度、設置環境に応じて取得されたノイズ参照信号が記憶部14に記憶された後には、評価信号抽出回路12は、信号分離回路11によって分離された1以上のパルス信号時間波形のそれぞれと、記憶部に記憶されたノイズ参照信号との比較から、1以上のパルス信号時間波形のそれぞれがノイズ信号であるか否かを特定し、1以上のパルス信号時間波形のうち、ノイズ信号と特定されたもの以外を、放電評価用のパルス信号時間波形として抽出することができる。
【0029】
評価信号抽出回路12によりノイズ信号であるか否かを特定する簡易的な処理としては、パルス幅の大きさが所定範囲内であるか否かを判定することで行うことができる。
【0030】
一方、評価信号抽出回路12によりノイズ信号であるか否かを特定するために、相関係数を求める手法が適用でき、以下に詳細に説明する。記憶部14に記憶されているノイズ参照信号に対応する時間波形をA(t)、信号分離回路11によって分離抽出された1つのパルス信号時間波形をB(t)とする。
【0031】
この場合、評価信号抽出回路12は、下式(1)、(2)に基づいて、係数Ka、Kbを算出する。
【0033】
ここで、係数Kaは、波形A(t)の自己相関の逆数であり、係数Kbは、波形B(t)の自己相関の逆数であり、これらの係数を用いることで、下式(3)、(4)に示す正規化した値A’、B’を得ることができる。
【0035】
そして、評価信号抽出回路12は、下式(5)に基づいて、S(t)を算出する。
【0037】
次に、評価信号抽出回路12は、S(t)の絶対値が最大となる時刻Tを求め、そのときのS(T)を、時間波形Aと時間波形Bの相関係数とする。評価信号抽出回路12は、このようにして算出した相関係数が、あらかじめ設定されたノイズ抽出用閾値以上である場合には、信号分離回路11によって分離抽出された1つのパルス信号時間波形B(t)がノイズ信号であると特定することができる。
【0038】
そして、評価信号抽出回路12は、信号分離回路11によって分離抽出された全てのパルス信号時間波形に対して、同様の相関処理を施し、ノイズ信号と特定されたものを除外することで、放電評価用のパルス信号時間波形を抽出することができる。
【0039】
なお、放電信号は、緩和時間が数μsと短く、積分期間が短いので、積和演算量が少なくて済む。一方、特に遠方より伝搬してくるノイズは、高周波成分が減衰しているため、緩和時間が数十μs以上になる場合が多い。したがって、ノイズ抽出演算に時間を要することが問題となる場合が多い。
【0040】
そこで、相関処理を行う代わりに、上述した簡易的な手法により、あらかじめ幅の広いパルスが存在する期間をノイズ信号として抽出し、ノイズ判定および放電判定の演算処理対象から除外することで、積和演算量を劇的に減じることができる。
【0041】
次に、放電判定回路13は、評価信号抽出回路12により抽出された放電評価用のパルス信号時間波形について、部分放電が発生していることを判断するための特徴量を算出する。さらに、放電判定回路13は、算出した特徴量とあらかじめ設定された判定値との比較結果に基づいて、部分放電が発生しているか否かを判定する。
【0042】
放電判定回路13による判定手法として、以下に3つの具体例について説明する。
<判定手法1>
部分放電が発生した際の信号時間波形が既知の場合には、その波形を放電参照信号として記憶部14にあらかじめ記憶させておくことができる。この場合には、放電判定回路13は、放電参照信号であるか否かを特定するために評価信号抽出回路12で行った相関処理を行うことで、部分放電が発生しているか否かを判定することができる。
【0043】
すなわち、放電参照信号に対応する時間波形をC(t)、評価信号抽出回路12により抽出された放電評価用のパルス信号時間波形をD(t)とした場合、放電判定回路13は、先の数式(1)、(2)と同様にして、係数Kc、Kdを算出する。さらに、放電判定回路13は、先の数式(5)と同様にして、時間波形Cと時間波形Dの相関係数を特徴量として算出することができる。
【0044】
そして、最終的には、放電判定回路13は、このようにして算出した相関係数が、あらかじめ設定された判定値に相当する部分放電抽出用閾値以上である場合には、評価信号抽出回路12により抽出された放電評価用のパルス信号時間波形が部分放電に相当する信号であると特定することができる。
【0045】
ここで、波形Cと波形Dの立ち上がり方向が同じであれば、S>0、逆であればS<0となる。従って、充電部が正極の時に観測された波形Aを記憶しておき、波形Bとの相関が正数であれば、正極性放電、負であれば負極性放電として、極性も判別できる。極性は、絶縁欠損個所がアース側か、充電部側かを判定する材料になる。
【0046】
<判定手法2>
放電信号は、電源周期と同期して発生する特徴がある。そこで、放電判定回路13は、評価信号抽出回路12により抽出された複数の放電評価用のパルス信号波形の群れについて包絡線を算出する。さらに、放電判定回路13は、算出した包絡線の周期を特徴量として算出する。
【0047】
そして、放電判定回路13は、診断対象である電気機器の電源周期を判定値とし、特徴量である包絡線の周期と判定値である電源周期とが同期している場合には、部分放電が発生していると判定することができる。
【0048】
<判定手法3>
放電判定回路13は、放電評価用のパルス信号波形をD(t)とした場合に、D(t)の時間積分量,D
2(t)の時間積分量,あるいはそれらの包絡線の時間積分量を放電の特徴量として算出することができる。さらに、放電判定回路13は、あらかじめ設定された放電判定用閾値を判定値とし、特徴量である放電量が放電判定用閾値以上の場合には、部分放電が発生していると判定することができる。
【0049】
なお、上述したように、放電信号は、緩和時間が数μsと短く、積分期間が短いので、放電量を求める際の積和演算量が少なくて済むこととなる。
【0050】
なお、判定手法2、判定手法3により部分放電が発生していることが特定できた場合には、放電判定回路13は、その判定に用いられた放電評価用のパルス信号波形を部分放電が発生した際の信号時間波形、すなわち放電参照信号として、記憶部14に記憶させることができる。このようにして、実際の設置環境に応じた放電参照信号が記憶できた後は、放電判定回路13は、上述した判定手法1を採用することもできる。
【0051】
以上で説明した本実施の形態1に係る部分放電監視装置および部分放電監視方法の特徴、機能を整理すると、以下のようになる。
(1)診断対象と同一電気系統で観測される信号のうち、ノイズ、放電と判明している信号時間波形を、参照信号としてあらかじめ記憶部に記憶させておくことができる。
(2)運転中の診断対象から、放電に伴い生じるパルス状信号を切り出すことができる。同様に、周囲のノイズ源運転中に生じる、ノイズ信号を切り出すことができる。
【0052】
(3)運転中に採取した(2)の波形と、記憶しておいた(1)の波形の相関係数を求め、ノイズ、放電のいずれに類似しているか判定することができる。なお、ノイズ信号に関しては、放電信号よりもパルス幅が広い特徴を利用することで、必ずしもノイズ参照信号との相関係数を求めなくても、識別が可能である。
【0053】
(4)運転中採取した、電源1周期期間(1/60秒あるいは1/50秒)の信号のうち、(3)によってノイズの部分、あるいは放電と似ていない部分を無信号に置き換えることができる。あるいは、その部分からノイズパターンの比例倍の値を減じることができる。
【0054】
(5)ノイズ、あるいはそのおそれのある部分が取り除かれた(4)から、放電と似ている部分、あるいはノイズでない部分について、部分放電の特徴量として放電量を算出し、放電判定することができる。
【0055】
また、停電時や整備工場など、周囲設備が停止するなどによりノイズの少ない環境において、高電圧を用いた電気試験を行う際に測定される信号は、すべて放電波形である。従って、このような環境で取得される信号を、放電参照信号として登録することができる。
【0056】
(6)また、(4)の包絡線を計算し、それが電源周期と同期している場合にも、放電として判定することができる。
【0057】
(7)さらに、算出した部分放電の特徴量と、観測された場所および時間を蓄積し、表示させることも可能である。
【0058】
(8)必要に応じて、検出センサー20として、部分放電電波の測定結果を検出信号として出力するものと、部分放電電流の測定結果を検出信号として出力するものを併用することで、放電判定の信頼性を向上させることができる。また、必要な検出信号のみを選択して使用することで、検出に要する時間を最短することができる。さらに、放電と判定された場合には、警報を出すことも可能である。
【0059】
(9)上述した(3)、(4)、(6)の判定演算処理は、バイパスすることが可能である。
【0060】
(10)参照信号を再生する装置を内蔵しておき、再生した信号を検出センサー20で受信することにより、装置の校正、点検が可能となる。従って、このような校正回路を内蔵することで、設置・調整コストを最小化することができる。
【0061】
本実施の形態1に係る部分放電監視装置および部分放電監視方法の効果を整理すると以下のようになる。
・運転中の電気設備の部分放電を、ノイズの影響を排して捉えることができる。
・調整のための専門的な知識が少なくて済む。
・現地調整のための機材が少なくて済む。
・運転中に採取した信号を用いて、診断精度を高めることができる。
・必要な演算だけを選択実行できるので、測定にかかる時間を最小化できる。
【0062】
なお、電流と音波による同時計測の意味について、以下に補足説明する。
放電に伴い生じる超音波(空気振動)は、鉄板など密度の高物質を透過しづらい。このため、例えば、高圧盤内部に装置を取り付けた場合、盤の外の空気振動(騒音)の影響を受けにくい。
【0063】
しかし、盤内に取り付けられた装置の動作音には大きな影響を受ける。このため、音波パルスの波形やパルスが連続して発生する期間をもとに異常判定をすることは、誤診につながる。
【0064】
一方、放電に伴い生じる高周波電流の発生を捉える方法では、音波よりも検出距離が長いため、放電場所の特定が困難である。そこで、電流と音波の両者が同時に感を得る場合を放電として採用すれば、感のあった音波センサー近傍に放電が生じているものとして、放電の有無および発生場所を、各々個別に実施する場合に比べて正確に判定することができる。
【0065】
実施の形態2.
本実施の形態2では、狭い盤でも取り付け容易な、軽くて組立てやすい構造の検出センサー20を持つ装置について説明する。
【0066】
部分放電電流の測定結果を検出信号として出力する検出センサー20としては、ロゴスキーコイル型電流センサーを用いることができる。ここで、ロゴスキーコイルは、分割構造を有している。
【0067】
図4は、本発明の実施の形態1における分割型ロゴスキーコイル構造を示す説明図である。
図4に例示した分割型ロゴスキーコイル30は、4つのコイルブロック31(1)〜31(4)がコネクタ32により環状に接続され、校正用巻線33とともに波形検出再生回路34に接続されている。
【0068】
空芯構造であるロゴスキーコイルを用いることで、軽量かつ事故電流による磁気飽和による故障の心配がない。さらに、複数のコイルブロック31に分割することで、任意の大きさの電路に、容易に取り付けが可能である。
【0069】
また、実施の形態1で詳述した信号時間波形に基づいて部分放電を判定する構成を内蔵したコイルブロック31内に、あらかじめ記憶しておいた放電信号時間波形を再生し、校正用巻線33に信号印加することで、コイルブロック組立・組み換えに伴い必要となる校正・回路動作試験を容易に実現できる。
【0070】
配電設備などの重要設備は、電路寸法が大きい一方で、電路周囲のスペースは狭く、検出センサー20の取り付けが困難な場合が多い。また、検出センサー20を取り付けるために電路を解体することは、電路にまかれた絶縁テープを剥がす、あるいは、接続ボルトの解体・再締め付け施工管理を行う必要がある。従って、結果として、停電時間が長くなってしまうため、なるべく電路の解体は避ける必要がある。
【0071】
検出センサー20を狭い空間で電気設備に取り付けるには1人で持てる程度に軽い必要がある。また、電路を解体しなくても取り付けられるような構造であれば、電路復旧後のネジ締め確認、絶縁補修の手間が省け、停電時間を短縮できる効果がある。さらに、設置後の校正作業で、狭い盤内に持ち込む計測器を減らすことができれば、さらにこの効果が上がり、また、充電部に部品を置き忘れたりする危険性を排除できる。
【0072】
このような課題に対して、分割構造を有するロゴスキーコイルを用いて放電電流を計測する本実施の形態2に係る検出センサー20は、解体困難な巨大電路であっても取り付け可能であり、また、狭隘な設備内でも取り付け可能な重量であり、かつ、事故時の大電流に耐えるものである。