【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図27は、従来技術による同軸コネクタの構成を示す斜視図であり、同軸ケーブルの端末を結線した状態図である。
図28は、従来技術による同軸コネクタの構成を示す右側面図であり、同軸ケーブルの端末を結線した状態図である。なお、本願の
図27と
図28は、特許文献1の
図1と
図3に相当している。
【0007】
図29は、従来技術による同軸コネクタの構成を示す縦断面図であり、同軸ケーブルの端末を結線した状態図である。
図30は、従来技術による同軸コネクタの構成を示す斜視図であり、同軸ケーブルの端末を同軸コネクタに結線する前の状態図である。なお、本願の
図29と
図30は、特許文献1の
図7と
図8に相当している。
【0008】
図31は、従来技術による同軸コネクタの構成を示す右側面図であり、同軸ケーブルの端末を同軸コネクタに結線する前の状態図である。
図32は、従来技術による同軸コネクタの構成を示す右側面図であり、同軸ケーブルの端末を同軸コネクタに結線する前の状態図である。なお、本願の
図31と
図32は、特許文献1の
図10と
図11に相当している。
【0009】
図33は、従来技術による同軸コネクタに備わるコンタクトの構成を示す斜視図である。
図34は、従来技術による同軸コネクタに備わるハウジングの構成を示す斜視図である。
図35は、従来技術による同軸コネクタに適用される同軸ケーブルの一例の構成を示す斜視図である。なお、本願の
図33から
図35は、特許文献1の
図13から
図15に相当している。
【0010】
図36は、従来技術による同軸コネクタの構成を示す斜視図であり、同軸ケーブルの端末を同軸コネクタに結線した状態図である。
図37は、従来技術による同軸コネクタに接続される相手側コネクタの構成を示す斜視図である。なお、本願の
図36と
図37は、特許文献1の
図16と
図17に相当している。
【0011】
図38は、従来技術による同軸コネクタと相手側コネクタが接続した状態を示す斜視図である。
図38は、従来技術による同軸コネクタと相手側コネクタが接続した状態を示す縦断面図である。なお、本願の
図38と
図39は、特許文献1の
図19と
図20に相当している。
【0012】
図27から
図39を参照すると、従来技術による同軸コネクタ9は、同軸ケーブルCbの端末を結線できる。同軸コネクタ9は、ピアシング型のコンタクト91、前円後方形状のハウジング92、及び、導電性のシェル93を備えている。ハウジング92は、帯板状の押え片92aを有している。シェル93は、ケーブルクランプ931を有している。
【0013】
図29を参照すると、コンタクト91は、後述するリセプタクル8の中心部に配置した円筒状の中心コンタクト81(相手側コンタクト)と、同軸ケーブルCbを電気的に接続できる(
図37参照)。
【0014】
図33を参照すると、コンタクト91は、接続端子911と槍状のピアシング端子912を備えている。接続端子911は、略矩形に形成した天板9tと一対の接触片9s・9sを有している。一対の接触片9s・9sは、天板9tの両辺から湾曲し、先端部側をΩ字状に開口している。一対の接触片9s・9sは、後述するリセプタクル8の中心部に配置した中心コンタクト81を内部に導入できる(
図37参照)。
【0015】
図33を参照すると、一対の接触片9s・9sは、対向配置された一対の接点91s・91sを接触片9s・9sの先端部に有している。一対の接点91s・91sは、図示しない中心コンタクト81の外周に接触できる(
図37参照)。
【0016】
図33を参照すると、ピアシング端子912は、天板9tの後端部から帯状に延出し、天板9tの前端部に向かって反転している。そして、ピアシング端子912は、槍状の圧接刃91pを先端部から突出している。又、圧接刃91pの基端部には、一対の段差91d.91dを形成している。
【0017】
図33から
図36を参照して、コンタクト91をハウジング92に保持した状態で(
図30参照)、同軸ケーブルCbの端末を圧接刃91pに向かって移動すると、圧接刃91pは、同軸ケーブルCbに備わる中心導体Wcを突き刺して中心導体Wcに接触できる(
図36参照)。
【0018】
図23を参照すると、ハウジング92は、円板部921と方形部922を有している。円板部921は、その端部から押え片92aを起立している。押え片92aは、圧接刃91pの突出方向と反対側からピアシング端子912を押さえている(
図30参照)。方形部922は、円板部921からその一部が外周方向に突出している。円板部921は、第1収容室h1を中心部に有している(
図29参照)。
【0019】
図29を参照すると、第1収容室h1は、リセプタクル8の中心部に配置した中心コンタクト81を導入自在に(
図35参照)、ハウジング92の一方の面を矩形に開口している。そして、第1収容室h1には、一対の接触片9s・9sを内部に配置している。
【0020】
図30又は
図34を参照すると、ハウジング92は、第2収容室h2を他方の面に矩形に開口している。第2収容室h2は、その一部が第1収容室h1に連通している。
図29又は
図30を参照すると、第2収容室h2には、接触片9sの突出方向からコンタクト91を導入できる。又、第2収容室h2には、同軸ケーブルCbの端末を導入できる。
【0021】
図30又は
図34を参照すると、方形部922は、樋状の溝92dを底面に穿設している。溝22dは、第2収容室h2に連通している。溝92dには、同軸ケーブルCbの端末を導入できる。(
図36参照)。より具体的には、第2収容室h2及び溝92dには、端末処理された誘電体Diを収容できる(
図35又は
図36参照)。
【0022】
図30から
図32を参照すると、シェル93は、円筒部932と一対の延在片933・933を有している。円筒部932には、一対の接触片9s・9sが突出する方向と同じ方向から、円筒部932の一方の面に向って、ハウジング92の円板部921を収容できる(
図30又は
図36参照)。
【0023】
図30又は
図36を参照すると、一対の延在片933・933は、円筒部932の外周の一部が連続して略平行に延びている。そして、一対の延在片933・933には、その内部に方形部922を収容できる(
図4から
図7参照)。
【0024】
図30又は
図36を参照すると、延在片933は、槍状の突き刺し突起93pを円筒部932の遠心方向に突出している。同軸ケーブルCbの中心導体Wcを圧接刃91pに突き刺した状態では(
図36参照)、一対の突き刺し突起93p・93pは、外部導体Wbを突き刺すことができる(
図36参照)。そして、延在片933と外部導体Wbを導通でき、シェル93と外部導体Wbを電気的に接続できる。
【0025】
図30から
図31を参照すると、ケーブルクランプ931は、底板片93bを有している。底板片93bは、その一端部を円筒部932の一部と屈曲自在にヒンジ93hで連結している。又、ヒンジ93hを屈曲することで。底板片93bは、その他端部側が円筒部932の他方の面を閉止できる(
図27又は
図28参照)。これにより、同軸ケーブルCbの端末をシールドできる。
【0026】
図30から
図31を参照すると、ケーブルクランプ931は、一対のクリンプバレル93c・93cと一対のインシュレーショングリップ93i・93iを含んでいる。一対のクリンプバレル93c・93cは、一対の延在片933・933を圧着できる(
図27又は
図28参照)。そして、ケーブルクランプ931の底板片93bが円筒部932の他方の面を閉止した状態を維持できる。
【0027】
図27又は
図28を参照すると、一対のインシュレーショングリップ93i・93iは、絶縁シースWiを圧着できる。そして、一対のインシュレーショングリップ93i・93iは、同軸ケーブルCbの端末に同軸コネクタ10を固定できる。
【0028】
図35を参照すると、従来技術による同軸コネクタ9は、同軸ケーブルCbの端末を結線している。同軸ケーブルCbは、撚線からなる円形の中心導体Wc、中心導体Wcの周囲を囲うフッ素系樹脂などの誘電体Di、誘電体Diの周囲を囲う編組線などの外部導体Wb、及び、外部導体Wbを被覆保護する絶縁シースWiで構成している。
図35に示した同軸ケーブルCbは、外部導体Wb及び絶縁シースWiが同軸ケーブルCbの端面から所定の剥離長Lで予め剥離されている。つまり、同軸ケーブルCbは、端末処理されている。
【0029】
次に、従来技術による同軸コネクタが接続されるリセプタクルの構成を説明する。
図37から
図39を参照すると、従来技術によるリセプタクル8は、円筒状の中心コンタクト81、円筒状の外部コンタクト82、及び、誘電体からなるハウジング83を備えている。
【0030】
図37又は
図39を参照すると、中心コンタクト81は、円筒状の本体部81bとリード部81rで構成している。本体部81bは、先端部が半球状に閉塞され、内部が中空になっている。リード部81rは、本体部81bの底壁から外周方向に帯状に延びている。リード部81rは、その底面を図示しないプリント基板の信号ラインにハンダ接合できる。
【0031】
図37又は
図39を参照すると、外部コンタクト82は、円筒部82rと複数の鍔部82fで構成している。円筒部82rは、上面を開口している。又、円筒部82rは、中心コンタクト81の本体部81bを囲うように、本体部81bを同軸上に内部に配置している。鍔部82fは、円筒部82rの底壁から三方向に帯状に延びている。複数の鍔部82fは、その底面を図示しないプリント基板のグラウンドパターンにハンダ接合できる。
【0032】
図37を参照すると、ハウジング83は、矩形の板状に形成している。ハウジング83は、中心コンタクト81及び外部コンタクト82を一体成形することで、中心コンタクト81と外部コンタクト82を固定している。円筒部82rの内部では、中心コンタクト81と外部コンタクト82を電気的に絶縁するように、ハウジング83で充実している。
【0033】
図38又は
図39を参照して、同軸コネクタ9をリセプタクル8に接続すると、同軸ケーブルCbに内在する中心導体Wcを中心コンタクト81に接続でき、同軸ケーブルCbに内在する外部導体Wbを外部コンタクト82に接続できる。そして、同軸ケーブルCbから高周波信号をプリント基板8pに伝送でき、プリント基板8pから高周波信号を同軸ケーブルCbに伝送できる。
【0034】
このように、従来技術による同軸コネクタは、一組の同軸コネクタとリセプタクルを用いて、同軸ケーブルとプリント基板を電気的に接続している。
【0035】
従来技術による同軸コネクタは、ピアシング端子を同軸ケーブルの中心導体に突き刺して、コンタクトと中心導体を電気的に接続すると共に、シェルの端部に配置した一対の突き刺し突起を同軸ケーブルの外部導体に突き刺すことで、シェルと外部導体を電気的に接続可能とするように構成することで、同軸ケーブルの端末処理を簡易にできる、としている。
【0036】
しかし、従来技術による同軸コネクタは、ピアシング端子を中心導体に突き刺すと同時に、一対の突き刺し突起を外部導体に突き刺すことが容易でない、という問題がある。又、従来技術による同軸コネクタは、外部導体及び絶縁シースを同軸ケーブルの端面から所定の剥離長で予め剥離する、同軸ケーブルの剥離工程を含んでいる。同軸コネクタの構造を工夫することで、同軸ケーブルの端末処理が簡易な同軸コネクタが求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
【0037】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、同軸ケーブルと接続が容易位であり、同軸ケーブルの端末処理が簡易な同軸コネクタを提供することを目的とする。