特開2018-117544(P2018-117544A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リッチェルの特許一覧

<>
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000003
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000004
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000005
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000006
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000007
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000008
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000009
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000010
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000011
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000012
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000013
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000014
  • 特開2018117544-犬トイレ用小便補助具 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-117544(P2018-117544A)
(43)【公開日】2018年8月2日
(54)【発明の名称】犬トイレ用小便補助具
(51)【国際特許分類】
   A01K 23/00 20060101AFI20180706BHJP
   A01K 1/01 20060101ALI20180706BHJP
   A01K 1/015 20060101ALI20180706BHJP
【FI】
   A01K23/00 C
   A01K1/01 Z
   A01K1/015 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-9932(P2017-9932)
(22)【出願日】2017年1月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000107066
【氏名又は名称】株式会社リッチェル
(74)【代理人】
【識別番号】100127845
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 壽彦
(72)【発明者】
【氏名】小林 輝十樹
(72)【発明者】
【氏名】星山 貴英
【テーマコード(参考)】
2B101
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101AA20
2B101CA10
2B101GB01
(57)【要約】
【課題】犬の悪戯によってシート材等の吸水材が破損せず、また吸水材の交換も容易な犬トイレ用小便補助具を提供する。
【解決手段】本発明に係る犬トイレ用小便補助具1は、犬用トイレ7のトレーに立設されて雄犬が小便をする際に的となる犬トイレ用小便補助具1であって、周面に犬の足が挿入できない大きさの複数の開口部11を有する筒状のケース本体3と、開口部11を介して外部から見えるようにケース本体3の内部に収容されて尿を吸収するシート材5と、ケース本体3を犬用トイレ床に着脱可能に固定する固定手段9とを備えたことを特徴とするものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
犬用トイレのトレーに取り付けられて雄犬が小便をする際に的となる犬トイレ用小便補助具であって、
犬の足が挿入できない大きさの複数の開口部が周面に形成された筒状のケース本体と、前記開口部を介して外部から見えるように前記ケース本体の内部に収容されて尿を吸収する吸水材と、前記ケース本体を犬用トイレ床に着脱可能に固定する固定手段とを備えたことを特徴とする犬トイレ用小便補助具。
【請求項2】
前記ケース本体の上部周面及び上端面には開口部のない壁部が設けられ、前記吸水材は収容状態でその上端部が前記壁部の位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の犬トイレ用小便補助具。
【請求項3】
前記複数の開口部の上下の周縁が傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の犬トイレ用小便補助具。
【請求項4】
前記ケース本体は、軸方向で2分割された一対の半割部材を有し、該一対の半割部材の一方又は双方は下端部が回動可能に取り付けられ、該一対の半割部材はその上端部で係脱可能に係止する係止部によって連結されて筒状になることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の犬トイレ用小便補助具。
【請求項5】
前記ケース本体の内部に前記吸水材を保持する保持部材が立設されていることを特徴とする請求項4記載の犬トイレ用小便補助具。
【請求項6】
前記ケース本体は上面が開口した筒体と、該開口に着脱可能な蓋部材とを備えてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の犬トイレ用小便補助具。
【請求項7】
前記蓋部材に吸水材を保持する吸水材保持部が設けられていることを特徴とする請求項6記載の犬トイレ用小便補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、犬用トイレであるトレー上に取り付けられて雄犬が小便をする際の補助具である犬トイレ用小便補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
雄犬が犬用トイレであるトレーで小便をする際に的となるポールを立てることで、トレーから小便が飛び出すのを防止するための器具として、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示の「犬の小便用器具」は、ポールの外側に尿を吸収するためのシート材を巻いて用いるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−312713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
犬用トイレのトレーには尿を吸水するためのシート材が敷設されているが、シート材がむき出しであると、犬が悪戯してシート材を破損する。そのため、トレーにはシート材を覆うようにメッシュ状のカバーを設けることが行われている。
【0005】
このように、シート材は犬の悪戯の対象となるため、特許文献1のように、ポールに巻いたシート材がむき出しの状態では、犬が悪戯によって破損してしまうという問題がある。
また、ポールにシート材を巻き回して取り付けた場合、小便を吸収したシート材を取り外すのは面倒であり、また手が汚れるという問題もある。
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、犬の悪戯によってシート材等の吸水材が破損せず、また吸水材の交換も容易な犬トイレ用小便補助具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係る犬トイレ用小便補助具は、犬用トイレのトレーに取り付けられて雄犬が小便をする際に的となる犬トイレ用小便補助具であって、
犬の足が挿入できない大きさの複数の開口部が周面に形成された筒状のケース本体と、前記開口部を介して外部から見えるように前記ケース本体の内部に収容されて尿を吸収する吸水材と、前記ケース本体を犬用トイレ床に着脱可能に固定する固定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記ケース本体の上部周面及び上端面には開口部のない壁部が設けられ、前記吸水材は収容状態でその上端部が前記壁部の位置に配置されることを特徴とするものである。
【0009】
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記複数の開口部の上下の周縁が傾斜していることを特徴とするものである。
【0010】
(4)また、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、前記ケース本体は、軸方向で2分割された一対の半割部材を有し、該一対の半割部材の一方又は双方は下端部が回動可能に取り付けられ、該一対の半割部材はその上端部で係脱可能に係止する係止部によって連結されて筒状になることを特徴とするものである。
【0011】
(5)また、上記(4)に記載のものにおいて、前記ケース本体の内部に前記吸水材を保持する保持部材が立設されていることを特徴とするものである。
【0012】
(6)また、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、前記ケース本体は上面が開口した筒体と、該開口に着脱可能な蓋部材とを備えてなることを特徴とするものである。
【0013】
(7)また、上記(6)に記載のものにおいて、前記蓋部材に吸水材を保持する吸水材保持部が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る犬トイレ用小便補助具は、犬の足が挿入できない大きさの複数の開口部が周面に形成された筒状のケース本体と、前記開口部を介して外部から見えるように前記ケース本体の内部に収容されて尿を吸収する吸水材と、前記ケース本体を犬用トイレ床に着脱可能に固定する固定手段とを備えたことにより、犬の悪戯によって吸水材が破損せず、また吸水材の交換も容易であるという効果が得られている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態1に係る犬トイレ用小便補助具の斜視図である。
図2図1に示した犬トイレ用小便補助具の機能を説明する説明図である。
図3図1に示した犬トイレ用小便補助具の使用状態の説明図である(その1)。
図4図1に示した犬トイレ用小便補助具の使用状態の説明図である(その2)。
図5】本発明の実施の形態1に係る犬トイレ用小便補助具の他の態様の斜視図である(その1)。
図6図5に示した犬トイレ用小便補助具の機能を説明する説明図である。
図7】本発明の実施の形態1に係る犬トイレ用小便補助具の他の態様の斜視図である(その2)。
図8図7に示した犬トイレ用小便補助具の機能を説明する説明図である。
図9】本発明の実施の形態2に係る犬トイレ用小便補助具の斜視図である。
図10図9に示した犬トイレ用小便補助具の分解斜視図である。
図11図9に示した犬トイレ用小便補助具の機能を説明する説明図である。
図12】本発明の実施の形態2に係る犬トイレ用小便補助具の他の態様の分解斜視図である。
図13図12に示した犬トイレ用小便補助具の機能を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[実施の形態1]
本発明の一実施の形態に係る犬トイレ用小便補助具1は、図1図4に示すように、複数の開口部11を有する筒状のケース本体3と、ケース本体3の内部に収容されて尿を吸収する吸水材としてのシート材5(図3図4参照)と、ケース本体3を犬用トイレ7(図3図4参照)のトイレ床に着脱可能に固定する固定手段9とを備えている。
以下、各構成要素を詳細に説明する。
【0017】
<ケース本体>
ケース本体3は、図1図2に示すように、犬の足が挿入できない大きさに設定された複数の開口部11を有する筒状からなる。各開口部11の形状やその配置は限定されないが、例えば、図1に示すように、斜め方向に延びる長丸状の開口部11を上下方向に並べるようにしてもよい。なお、開口部11は犬の足が入らないような大きさであればよく、例えば横又は縦の開口幅のうち狭い方が15mm以下であればよい。
【0018】
また、開口部11の上下の周縁は傾斜していることが好ましい(図1参照)。周縁が傾斜することで、小便が周縁に溜まることなく流れてシート材5に吸収されやすくなる。
【0019】
ケース本体3の上部周面及び上端面には開口部11のない壁部13が設けられているのが好ましい。ケース本体3の上部周面及び上端面に壁部13を設け、内部に収容するシート材5の上端部が壁部13の位置に配置されるようにすることで、シート材5の上端部が小便で汚れることがない。そのため、シート材5の取り換え時には、汚れていない箇所を持って交換することができ、手が汚れるのを防止できる。
【0020】
ケース本体3は、使用状態において筒状になればよく、本実施の形態のケース本体3は、図2に示すように、底部材15と、軸方向で2分割されて下端部で底部材15に回動可能に取り付けられた半割部材17によって構成されている。各半割部材17の上端部には相手方に係脱可能に係止する係止部19と、係脱の操作をするための操作部20が設けられている。
半割部材17を閉じて係止部19を相手方の上端面に係止することで、筒状のケース本体3となる。操作部20を捻るようにして係止部19を外すと、自重によって回動して図2に示すような半割部材17が開いた状態になる。
【0021】
<シート材>
吸水材としてのシート材5は、小便を吸収できるものであれば特に限定されないが、ペット用トイレに使用されるペットシートのように吸水性と吸臭性を有するものが好ましい。
シート材5は、図4に示すように、使用状態で、筒状になってケース本体3に収納される。そして、上述したように、収納状態でケース本体3の上部の壁部13にその上端部が配置されるような大きさに設定されているのが好ましい。
シート材5は、使用状態では、図3に示すように、開口部11を介して外部から見える状態で収容されている。
【0022】
<固定手段>
固定手段9は、ケース本体3の下部に設けられてケース本体3を犬用トイレ7の床に着脱可能に固定するためのものである。
具体的には、図1図2に示すように、中央に棒状体21が立設された円形の板状体23と、ケース本体3の底部材15とによって構成されている。棒状体21には雄ネジ部が形成され、底部材15には雌ネジ部が形成されている。
【0023】
ケース本体3をトイレ床部に固定する際には、図3に示すように、メッシュ状のカバー25の下側に板状体23を配置して棒状体21をメッシュの開口に挿通させた状態にする。カバー25の上面にケース本体3を立てた状態で配置して底部材15の雌ネジに棒状体21の雄ネジをねじ込むことで、板状体23と底部材15によってカバー25を挟持する。これによって、ケース本体3は、図3に示すように立設される。
【0024】
以上のように構成された本実施の形態の犬トイレ用小便補助具1によれば、犬用トイレ床に取り付け、図4に示すように、ケース本体3を開放した状態にして、筒状に丸めたシート材5を載置する。この状態で、ケース本体3を閉じた状態にして係止部19で止め、図3に示す状態にして使用する。使用状態では、図3に示すように、開口部11から内部のシート材5が見える状態になっているが、開口部11は犬の足が入らないような大きさに設定されているので、犬が悪戯しようとしてもシート材5が破損することはない。
【0025】
雄犬が犬トイレ用小便補助具1に向け小便すると、開口部11から小便がケース本体3内に入ってシート材5に吸収される。開口部11の周縁が斜めになっているので、小便が周縁で溜まることがない。また、ケース本体3の上端部に壁部13が形成されているので、内部に収容されているシート材5の上端部は小便で汚れることはない。
【0026】
使用後にシート材5を交換する場合、ケース本体3の係止部19を外すと、図4に示すようにケース本体3が開放される。そして、シート材5の汚れていない上端部を摘むようにして取り出して、新しいものを収容する。その後は、上述したのと同様にして図3に示す状態にすればよい。
【0027】
以上のように、本実施の形態の犬トイレ用小便補助具1によれば、犬の悪戯によってシート材5が破損せず、またシート材5の交換も容易であるという効果が得られている。
【0028】
なお、上記の説明では、半割部材17が両方ともに回動して図4に示すように、両方が開放されるものを示したが、例えば半割部材17の片方のみが回動して開放するようなものであってもよい。
【0029】
また、図5図6に示すように、ケース本体3の内部に、二股の板状に形成され、シート材5を保持するための保持部材27を立設してもよい。保持部材27を設けることで、筒状にしたシート材5を差し込むようにして取り付けることができ、シート材5の装着が容易であると共に筒状にしたシート材5の形状を保持できる。
また、図6に示すように、保持部材27の下部に半割部材17を回転可能に取り付けることで、図1に示したもののように底板部に半割部材17を取り付けた場合よりも安定性が向上する。
【0030】
なお、ケース本体3は円筒形に限られず、例えば図7に示すように、角形の筒体であってもよい。さらにケース本体3の内部に立設する保持部材27の形状についても、図6に示すものに限られず、図8に示すように、軸方向直交断面がH形状のものであってもよい。
【0031】
[実施の形態2]
実施の形態2に係る犬トイレ用小便補助具29について、図9図11に基づいて説明する。
なお、図9図11において、図1図4に示した実施の形態1と同一又は対応する部分には同一の符号を付してある。
【0032】
本実施の形態の犬トイレ用小便補助具29は、ケース本体33が上面に開口31を有する筒体33aと、開口31に着脱可能な蓋部材33bを備えてなるものである。開口31の縁部には、下方に切欠いた切欠き部37が設けられており、蓋部材33bを装着した状態で蓋部材33bの縁部を保持できるようになっている(図9参照)。
蓋部材33bはケース本体33の一部であり、蓋部材33bを取り付けることで、ケース本体33の上端面は閉じた状態となり、蓋部材33bは本発明の壁部の一部として機能する。
【0033】
蓋部材33bの下面側には蓋部材33bを開口31に装着した状態で下方に延出するシート材保持部39が設けられている。
シート材保持部39は、板状体からなり、その上部及び下部にシート材5を保持するためのクリップ状の保持片41が設けられている。シート材5は、図11に示すように、シート材保持部39に巻き回して保持片41でその上下を止めるようにしてシート材保持部39に取り付ける。
【0034】
本実施の形態の犬トイレ用小便補助具29は、図11に示すように、シート材保持部39にシート材5を取り付けて、筒体33aに挿入すればよい。使用後は、蓋部材33bを摘むようにもって上方に引き上げることで、使用後のシート材5を取り出して交換することができる。
【0035】
なお、シート材保持部39の形状は、筒状にしたシート材5を保持できるものであればその形状は特に限定されず、例えば図12に示すように、二股の弾性を有する細棒43から構成してもよい、細棒43の対向する面部には複数の段部からなる滑り止め部45が設けられている。
シート材保持部39にシート材5を保持する場合、図13に示すように、シート材5を筒状に巻き、巻かれた端の部分を重ねて、重ねた部分を二股の間に入れて挟持するようにすればよい。
【0036】
本実施の形態のトイレ用小便補助具によれば、実施の形態1と同様に、犬の悪戯によってシート材5が破損せず、またシート材5の交換も容易であるという効果が得られている。
【0037】
なお、本実施の形態の蓋部材33bはシート材保持部39を備えたものであるが、本発明の蓋部材33bはシート材保持部39を備えてないものも含む。シート材保持部39を備えていない場合には、筒状に巻いたシート材5を筒体33aの開口31から挿入するようにすればよい。
【0038】
なお、上記の実施の形態1、2においては吸水材の例として、ペットシートと同様のシート材5を例示しているが、本発明の吸水材の形状はシート状のものに限らず、例えばケース本体3、33の内部空間の形状に形成された立体形状のものであってもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 犬トイレ用小便補助具(実施の形態1)
3 ケース本体
5 シート材(吸水材)
7 犬用トイレ
9 固定手段
11 開口部
13 壁部
15 底部材
17 半割部材
19 係止部
21 棒状体
23 板状体
25 カバー
27 保持部材
29 犬トイレ用小便補助具(実施の形態2)
31 開口
33 ケース本体
33a 筒体
33b 蓋部材
37 切欠き部
39 シート材保持部(吸水材保持部)
41 保持片
43 細棒
45 滑り止め部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13