【解決手段】本発明に係る変換装置4のねじ軸41と一体に形成されたシャフト1とハウジング2を係合させてシャフト1の回転を防止するシャフト1の回り止め機構10であって、シャフト1の外周面から径方向外側に突出する回り止め部13を備え、ハウジング2には、シャフト1の軸方向に長い長孔11が形成され、シャフト1には、シャフト1の外周面から径方向内側に窪み、長孔11に向って開口する固定穴12が形成され、回り止め部13は、長孔11の内周面において軸方向に延在する一対の長手面11a,11aに当接する当接部17を有する被固定部14と、被固定部14を貫通するとともに一端部が固定穴12に挿入されて被固定部14をシャフト1に固定する固定部15と、を有することを特徴とする。
前記被固定部は、前記シャフトが所定の移動量を超えて移動する場合、前記長孔の内周面において前記長孔の幅方向に延在する一対の端面に突き当たる突き当て部を有することを特徴とする請求項1に記載のシャフトの回り止め機構。
【背景技術】
【0002】
伸縮アクチュエータは、モータと、軸方向に移動自在なシャフトと、モータの回転運動をシャフトの直線運動に変換する変換装置と、これらを収容するハウジングと、を主に備える装置である。
そして、モータの駆動によりシャフトが軸方向に移動すると、ハウジングから突出するシャフトの突出量が変化し、伸縮アクチュエータ全体の長さが変化(伸縮)する。
このような伸縮アクチュエータは、例えば、四輪車両に搭載されて車輪の転舵角を変更する車両用転舵装置として用いられる。
【0003】
また、伸縮アクチュエータにおいて、シャフトは、変換装置を構成するねじ軸と一体に形成されている。このため、ねじ軸に作用する回転力がシャフトに伝達し、シャフトが回転するおそれがある。
上記理由から、伸縮アクチュエータは、シャフトをハウジングに係合させてシャフトの回転を防止するシャフトの回り止め機構(以下、単に「回り止め機構」と称する場合がある)をさらに備える。
【0004】
ここで、下記特許文献の回り止め機構は、ハウジングに形成された長孔と、シャフトの外周面から径方向外側に突出する回り止め部(変位検知装置)と、を備える。
また、回り止め部は、長孔内に配置され、長孔の内周面に当接している。
そして、シャフトにねじ軸の回転力が伝達した場合、回り止め部が長孔の内周面に係合し、シャフトの回転が防止される。
【0005】
また、下記特許文献の回り止め部は、シャフトを貫通するボルトに螺合し、シャフトに固定されている。このため、ハウジングには、長孔以外に、ボルトをハウジング内に入れるためのボルト挿入用孔が形成されている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
第1実施形態の伸縮アクチュエータについて、
図1〜
図3を参照しながら説明する。
【0013】
図1に示すように、伸縮アクチュエータ100は、軸方向に移動自在なシャフト1と、シャフト1を収容するハウジング2と、出力軸3aを有するモータ3と、出力軸3aの回転運動をシャフト1の直線運動に変換する変換装置4と、モータ3により生成された推力を変換装置4に伝達する伝達装置5と、シャフトの回り止め機構10と、シャフト1のストローク量を測定するストロークセンサ20と、を備える。
【0014】
シャフト1は、金属材料で形成される円柱状の部品である。
シャフト1の一端部1aは、ハウジング2を貫通して外部に配置されている。
また、シャフト1の一端部1aには、第1ブッシュ8aが設けられている。
一方で、シャフト1の他端部1bには、外周面に螺旋溝41aが形成されたねじ軸41が設けられている。つまり、シャフト1と変換装置4のねじ軸41とが一体に形成されている。
以下、シャフト1が延在する方向を左右方向とし、一端部1a側を左側と称し、他端部1b側を右側と称する。
【0015】
ハウジング2は、各種部品を収容する金属製の筐体である。
ハウジング2は、左側部分を構成する有底筒状の第1ハウジング2aと、右側部分を構成する有底筒状の第2ハウジング2bと、をボルト(不図示)で締結することで形成されている。
【0016】
第1ハウジング2aには、左右方向に延びる円筒状の円筒部2cが形成されている。そして、円筒部2c内には、シャフト1の中間部1cが配置されている。
この円筒部2c内に配置されるシャフト1の中間部1cは、シャフト1の回り止め機構10の後述する回り止め部13が固定される部位である。
また、ハウジング2の円筒部2cには、シャフト1の軸方向(左右方向)に長い孔であって内部に回り止め部13が配置される長孔11が形成されている。
なお、長孔11の詳細について、回り止め部13と併せて後述する。
そのほか、第2ハウジング2bの右壁には、第2ブッシュ8bが設けられている。
【0017】
実施形態の変換装置4は、送りねじである。
変換装置4は、ナット40と、ねじ軸41と、を備える。
ナット40は、ハウジング2の内壁面に嵌め込まれたボールベアリング42に支持され、ねじ軸41を中心に回転自在になっている。
ナット40の内周面には、ねじ軸41の螺旋溝41aと歯合する螺旋溝40aが形成されている。
また、ナット40は、左右方向に比較的長く形成されており、ナット40の左端部に後述する従動プーリ51が固定されている。
なお、本実施形態では、変換装置4に送りねじを用いた例を挙げたが、ボールねじを用いてもよい。
【0018】
実施形態の伝達装置5は、プーリである。
伝達装置5は、モータ3の出力軸3aに連結する駆動プーリ50と、変換装置4のナット40に固定される従動プーリ51と、駆動プーリ50と従動プーリ51とに掛け回されたベルト52と、を備える。
以下、駆動プーリ50と従動プーリ51とが配置される方向を上下方向とし、駆動プーリ50側を上側と称し、従動プーリ51側を下側と称する。
なお、本実施形態では、伝達装置5にプーリを用いた例を挙げたが、ウォームギヤを用いてもよい。
【0019】
以上の構成によれば、モータ3の出力軸3aが回転すると、出力軸3aと一体な駆動プーリ50が回転し、その回転力がベルト52を介して従動プーリ51に伝達する。
そして、駆動プーリ50と一体なナット40が回転すると、ねじ軸41には軸方向(左右方向)に向う推進力が作用し、シャフト1が左方へ又は右方へ移動する。
これにより、ハウジング2から外部に突出するシャフト1の一端部1aの突出量が変化し、伸縮アクチュエータ100の左右方向の長さが伸縮する。
【0020】
回り止め機構10は、変換装置4のねじ軸41と一体に形成されたシャフト1と、シャフト1を収容するハウジング2と、を係合させてシャフト1の回転を防止するためのものである。
図2に示すように、回り止め機構10は、シャフト1の中間部1cの外周面から径方向外側に突出する回り止め部13と、長孔11の内周面と、を備えている。
また、シャフト1の中間部1cには、シャフト1の外周面から径方向内側に窪み、長孔11に向って開口する固定穴12が形成されている。
以下、長孔11、固定孔12、回り止め部13の順で説明する。
【0021】
長孔11は、ハウジング2の円筒部2cの上壁部を貫通する孔である。
図3に示すように、長孔11は、平面視で左右方向に長い長方形状に形成されている。このため、長孔11の内周面は、軸方向(左右方向)に延在する一対の長手面11a,11aと、長孔11の幅方向(前後方向)に延在する一対の短手面11b,11bと、を備える。
【0022】
固定穴12は、特に図示しないが、開口側(長孔11側)から視て円形状を呈している。また、固定穴12の内周面には、ねじ溝12aが形成されている。
【0023】
回り止め部13は、一対の長手面11a,11aに当接する当接部17,17を有する被固定部14と、被固定部14を貫通するとともに一端部が固定穴12に挿入されて被固定部14をシャフト1に固定する固定部15と、を備える。
【0024】
図2に示すように、被固定部14は、中央に円形の貫通孔14aが形成された部品である。
図3に示すように、被固定部14は、貫通孔14aを有するカラー16と、カラー16の外周面に固定された一対の当接部17,17と、カラー16の外周面に固定された突き当て部18,18と、を備える。なお、被固定部14の各構成の説明は、固定部15の後にする
【0025】
本実施形態の固定部15は、ボルト19である。
図2に示すように、ボルト19の軸部は、カラー16の貫通孔14a内に挿通されている。
また、ボルト19の軸部の先端側(一端側)の外周面には、ねじ溝19aが形成されており、ボルト19が固定穴12に螺合している。このため、カラー16は、ボルト19の軸部に係合し、ボルト19の軸部に直交する方向(左右方向及び前後方向)に移動しないようになっている。
さらに、ボルト19の頭部19bは、カラー16の上面に当接してカラー16をシャフト1側に締め付けている。このため、カラー16は、ガタつくことなくシャフト1に固定され、ボルト19の軸部から脱落しないようになっている。
【0026】
カラー16は、シャフト1とボルト19の頭部19bとの間に介在し、ボルト19の緩み止めを図る樹脂製の部品である。
図3に示すように、カラー16の外形は、平面視で正方形に形成されている。このため、カラー16の外周面は、一対の長手面11a,11aに対向する前面16a及び後面16bと、一対の短手面11b,11bに対向する左面16c及び右面16dと、を備える。
【0027】
当接部17は、樹脂製の板状部材であり、カラー16の前面16aと後面16bとに固着されて一対の長手面11a,11aに当接している。このため、シャフト1に回転方向の荷重が作用しても、シャフト1の回り止め部13がハウジング2の長孔11の一対の長手面11a,11aに係合し、シャフト1の回転が抑制される。
なお、シャフト1が軸方向(左右方向)に移動する場合、当接部17が一対の長手面11a,11aを摺動する。このため、当接部17は、摩擦抵抗が小さい樹脂材料により形成されることが好ましい。
なお、本実施形態の当接部17は、樹脂材料により形成されているが、ゴムや金属材料で形成されていてもよい。
【0028】
突き当て部18は、衝撃を吸収できる材料により形成され、カラー16の左面16cと右面16dとに固着されている。
この突き当て部18は、仮にモータ3やモータ3の制御装置が故障したとしてもシャフト1の移動量を所定量に制限する、というフェールセーフ機能を発揮するためのものである。これによれば、シャフト1が所定の移動量を超えて移動しようとする場合、突き当て部18が長孔11の一対の短手面11b,11bに突き当たり、シャフト1の移動量が所定量に制限されるようになる。
【0029】
また、回り止め部13の組み付けは、長孔11を介して行う。
具体的に説明すると、長孔11の上方(ハウジング外)から長孔11内に向って、被固定部14を挿入する。ここで、被固定部14の貫通孔14aが、シャフト1に形成された固定穴12に重なるように配置する。
つぎに、長孔11の上方(ハウジング外)から長孔11内に向って、ボルト19を挿入するとともに、ボルト19の軸部を被固定部14の貫通孔14aに挿入する。そして、ボルト19を回すことで、ボルト19の軸部が固定穴12に螺合(挿入)し、ボルト19がシャフト1に固定される。
【0030】
図2に示すように、ストロークセンサ20は、永久磁石21と、磁気センサ22と、を備える。
永久磁石21は、ボルト19の頭部19bの穴19c内に嵌め込まれている。これにより、永久磁石21は、シャフト1の移動に伴って長孔11を軸方向(左右方向)に移動する。
また、永久磁石21が回り止め部13に固定されるため、別途に永久磁石21を固定するための部品が不要となり、小型化を図れる。
【0031】
磁気センサ22は、長孔11内を移動する永久磁石21の磁界の変化を検出することで、シャフト1のストローク量を測定している。
磁気センサ22には、環状のフランジ23が形成されている。フランジ23は、ハウジング2に螺合するボルト24に締め付けられ、磁気センサ22がハウジング2に固定されている。
また、磁気センサ22は、長孔11を閉塞した状態でハウジング2に固定されている。このため、長孔11を閉塞する蓋部材を不要とすることができ、部品点数の削減を図れる。また、蓋部材で長孔11を閉塞し、その蓋部材の上面側(ハウジング2の外側)に磁気センサ22を設置すると、磁気センサ22が検出できる永久磁石21の磁界が弱くなり、正確なシャフトのストローク量を測定できないおそれがある。しかしながら、本実施形態によれば、磁気センサ22が検出できる永久磁石21の磁界が弱くなることを回避でき、ストローク量の測定精度が向上する。
なお、フランジ23の底面には、環状のシール部25が設けられており、長孔11に粉塵や水等が侵入し難くなっている。
【0032】
以上、第1実施形態によれば、回り止め機構10を組み付けるため、ハウジング2に形成される孔が長孔11のみとなる。このため、ハウジング2の加工が容易となるとともに、ハウジング2のレイアウト上の制限が低減する。
【0033】
以上、第1実施形態の伸縮アクチュエータ(シャフトの回り止め機構)について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、第1実施形態は、回り止め部13が一つだけとなっているが、本発明は回り止め部13を複数にしてもよい。
また、第1実施形態では、永久磁石21をボルト19の頭部19bに固定しているが、本発明は、永久磁石を固定する固定部(以下、永久磁石用固定部と称する)を別途に設けてもよい。
以下、複数の回り止め部と永久磁石用固定部とを備えた伸縮アクチュエータについて、
図4,5を参照しながら説明する。
【0034】
(第2実施形態)
第2実施形態の伸縮アクチュエータ100Aは、シャフト101と、ハウジング102と、モータ(不図示)と、変換装置(不図示)と、伝達装置(不図示)と、シャフト101の回り止め機構110と、永久磁石121を有するストロークセンサ120と、永久磁石121をシャフト101に固定するための永久磁石用固定部130と、を備える。
以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0035】
図4に示すように、シャフト101には、外周面を窪ませて成るとともに、内周面にねじ溝が形成された永久磁石用固定穴131が形成されている。
永久磁石用固定部130は、永久磁石用固定穴131に螺合してシャフト101に固定される永久磁石用ボルト132と、を備える。
また、永久磁石用ボルト132の頭部132aには、孔132bが形成され、その孔132bに永久磁石121が嵌め込まれている。
【0036】
図5に示すように、永久磁石用ボルト132の頭部132aの径は、被固定部114の外径よりも小さく形成され、永久磁石用ボルト132の頭部132aと一対の長手面111a,111aとの間に隙間が形成されている。
このため、シャフト101の移動に伴って永久磁石用固定部130が移動しても、永久磁石用ボルト132には、一対の長手面111a,111aを摺動する際の振動が発生せず、永久磁石121が永久磁石用ボルト132から脱落しないようになっている。
【0037】
回り止め機構110は、2つの(複数の)回り止め部113,113を備えている。
また、シャフト101には、2つの固定穴112に対応して2つの(複数の)固定穴112が形成されている。
この固定穴112は、第1実施形態の固定穴12と同様に、開口側(長孔111側)から視て円形状を呈し、内周面に図示しないねじ溝が形成されている。
【0038】
2つの回り止め部113,113は、互いに軸方向(左右方向)に離間して配置されている。
よって、シャフト101に回転方向の荷重が作用した場合、2つの回り止め部113,113に作用する荷重が分散される。
また、シャフト101が所定の移動量を超えて移動する場合、右側の短手面111bに右側の回り止め部113が付き当たり、左側の短手面111bに左側の回り止め部113が付き当たる。
以上から、回り止め部113を複数備えると、回り止め部113に作用する荷重を低減でき、回り止め部113の耐久性が向上する。
【0039】
また、2つの回り止め部113,113は、永久磁石用固定部130を挟んで軸方向両側に配置されている。これによれば、永久磁石用固定部130が長孔111の短手面111b,111bに衝突することを防止できる。
【0040】
また、回り止め部113の被固定部114は、円筒状のカラー115と、カラー115に外嵌される円筒状の外周部材116と、を備える。
外周部材116の外周面において前後方向を向く面は、一対の当接部117を構成している。
また、永久磁石用固定部130の左側の回り止め部113の外周部材116において、左側を向く面が左側の突き当て部118を構成している。
また、永久磁石用固定部130の右側の回り止め部113の外周部材116において、右側を向く面が右側の突き当て部118を構成している。
【0041】
そのほか、2つの回り止め部113,113が軸方向に離間していることから、第2実施形態の長孔111は、第1実施形態の長孔11よりも軸方向に長く形成されている。言い換えると、磁気センサ122により長孔111を閉塞できない大きさに形成されている。よって、第2実施形態のハウジング102は、長孔111を閉塞するための蓋部材150を備えている。
【0042】
以上、第2実施形態について説明したが、この第2実施形態であってもハウジング102に形成される穴が長孔111のみとなり、ハウジング102の加工が容易となるとともに、ハウジング102のレイアウト上の制限が低減する。
【0043】
なお、第1実施形態の回り止め部13と第2実施形態の回り止め部113は、突き当て部18,118を有し、長孔11,111の短手面11b,111bに突き当たるように構成されているが、本発明において、回り止め部を長孔の短手面に突き当たらないように構成してもよい。
【0044】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、固定部としてボルト(19,119)を用いた例を挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されない。
以下、固定部としてボルト以外のものを用いた第3実施形態と第4実施形態について説明する。
【0045】
(第3実施形態)
図6に示すように、第3実施形態の伸縮アクチュエータ200の回り止め部213は、固定部215として円柱状のピン部材219を備えている。
なお、シャフト201には、外周面から径方向内側に窪み、長孔211に向って開口する円筒状の固定穴212が形成されている。
ピン部材219は、カラー216内を貫通するとともに、一端部がシャフト201の固定穴212内に挿入されている。
また、ピン部材219の外径は、固定穴212の内径とカラー216の内径よりも大径に形成されている。
このため、ピン部材219の一端部が固定穴212に嵌合し、ピン部材219はシャフト201に固定されている。また、カラー216がピン部材219に嵌合し、カラー216(被固定部214)がピン部材219から脱落しないようになっている。
そして、このようなピン部材219を用いる場合、ハウジングの外側から長孔211に挿入することで、カラー216(被固定部214)をシャフト201に組み付けることができる。
【0046】
(第4実施形態)
図7に示すように、第4実施形態の伸縮アクチュエータ300の回り止め部313は、棒状部材319を備えている。
また、シャフト301には、外周面から径方向内側に窪み、長孔311に向って開口する円筒状の固定穴313が形成されている。また、固定穴313には、ねじ溝313aが形成されている。
棒状部材319は、カラー316内を貫通するとともに、一端部がシャフト301の固定穴312内に入り込んでいる。
また、棒状部材319の外周面には、ねじ溝319aが形成されている。このため、棒状部材319の一端部は、固定穴313のねじ溝313aに螺合し、棒状部材319がシャフト301に固定されている。
また、カラー316(被固定部314)の内周面には、図示しないねじ溝を形成されており、カラー316が棒状部材319と螺合している。このため、カラー316は、棒状部材315から脱落しないようになっている。
なお、このような棒状部材319を用いる場合、ハウジングの外側から長孔311に挿入することで、カラー316(被固定部314)をシャフト301に組み付けることができる。
【0047】
以上、上記した第3実施形態と第4実施形態によっても、長孔211,311側から回り止め機構213,313を組み付けることができるため、ハウジングに形成される孔が長孔211,311のみとすることができる。これにより、ハウジングの加工を容易となるとともに、ハウジングのレイアウト上の制限を低減させることができる。