特開2018-121176(P2018-121176A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2018-121176クラウドサーバ、それを備えた通信システムおよびコンピュータに実行させるためのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-121176(P2018-121176A)
(43)【公開日】2018年8月2日
(54)【発明の名称】クラウドサーバ、それを備えた通信システムおよびコンピュータに実行させるためのプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20180706BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20180706BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20180706BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20180706BHJP
【FI】
   H04M11/00 301
   G07G1/12 361C
   G06Q50/12
   G06F13/00 510G
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-10632(P2017-10632)
(22)【出願日】2017年1月24日
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
(71)【出願人】
【識別番号】516361956
【氏名又は名称】テスラシート株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112715
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】門 洋一
【テーマコード(参考)】
3E142
5B084
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA07
3E142CA17
3E142GA16
3E142HA02
3E142HA03
3E142HA14
3E142JA03
5B084AA01
5B084AA02
5B084AA12
5B084AB06
5B084AB21
5B084CE07
5B084CF12
5B084DA16
5B084DC02
5B084DC03
5K201AA05
5K201BA02
5K201CA10
5K201CB06
5K201CC04
5K201DA03
5K201DC02
5K201EB07
5K201EC06
5K201ED04
5K201EE10
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからURLにアクセスを可能にするクラウドサーバを提供する。
【解決手段】処理手段22は、顧客の第1の携帯端末が2次元通信シートを介して受信したURLにブラウザによってアクセスしたことを検知する検知処理と、検知処理の後に第1の携帯端末がクラウドサーバ2にアクセスするときにクラウドサーバ2に送信したパケットが経由したアクセスポイントの第1のグローバルIPアドレスと、飲食店で働く人がクラウドサーバ2で認証されたときに飲食店で働く人の第2の携帯端末が送信したパケットが経由したアクセスポイントの第2のグローバルIPアドレスとが一致することを確認する確認処理とを行う。判定手段は、検知処理および確認処理が行われたことに基づいて、第1の携帯端末が飲食店に存在すると判定する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の第1の携帯端末が2次元通信シートを介して受信したURLにブラウザによってアクセスしたことを検知する検知処理と、前記検知処理の後に、前記第1の携帯端末が前記URLを取得した店舗のネットワークを介して取得可能な情報に基づいて、前記第1の携帯端末が、前記URLを取得した店舗に存在することを確認する確認処理とを行う処理手段と、
前記検知処理および前記確認処理が行われたことに基づいて、前記第1の携帯端末が前記飲食店に存在すると判定する判定手段とを備えるクラウドサーバ。
【請求項2】
前記処理手段は、前記検知処理の後に、前記第1の携帯端末が当該クラウドサーバにアクセスするときに当該クラウドサーバに送信したパケットが経由した通信機器の第1のグローバルIPアドレスと、前記店舗で働く人が当該クラウドサーバで認証されたときに前記店舗で働く人の第2の携帯端末が送信したパケットが経由した通信機器の第2のグローバルIPアドレスとが一致することを前記確認処理として行う、請求項1に記載のクラウドサーバ。
【請求項3】
前記処理手段は、前記確認処理において、前記第2の携帯端末が送信したパケットから前記第2のグローバルIPアドレスを推定し、その推定した第2のグローバルIPアドレスが前記第1のグローバルIPアドレスに一致することを確認する、請求項2に記載のクラウドサーバ。
【請求項4】
前記処理手段は、前記検知処理の後に、前記第1の携帯端末が前記店舗内のローカルネットワークからしかアクセスできないアドレスにアクセスして取得したデータを前記第1の携帯端末から受信し、その受信したデータと、予め保持するデータとが一致することを前記確認処理として行う、請求項1に記載のクラウドサーバ。
【請求項5】
前記判定手段によって前記第1の携帯端末が前記店舗に存在すると判定されると、注文サービス利用開始通知を前記店舗の店舗端末装置へ送信し、前記第1の携帯端末から飲食メニュー表示要求を受信すると、飲食メニューを前記第1の携帯端末に送信し、前記第1の携帯端末から注文要求を受信すると、注文受付確認を前記第1の携帯端末へ送信するとともに前記店舗の顧客の注文を示す注文表示を前記店舗端末装置へ送信し、前記店舗端末装置から注文確認を受信した後に支払処理要求を前記店舗端末装置へ送信する送信手段を更に備える、請求項1から請求項4のいずれかに記載のクラウドサーバ。
【請求項6】
前記URLは、前記2次元通信シート上に設置された通信機器から送信される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のクラウドサーバ。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載のクラウドサーバと、
2次元通信シートとを備える通信システム。
【請求項8】
処理手段が、顧客の第1の携帯端末が2次元通信シートを介して受信したURLにブラウザによってアクセスしたことを検知する検知処理と、前記検知処理の後に、前記第1の携帯端末が前記URLを取得した店舗のネットワークを介して取得可能な情報に基づいて、前記第1の携帯端末が、前記URLを取得した店舗に存在することを確認する確認処理とを行う第1のステップと、
判定手段が、前記検知処理および前記確認処理が行われたことに基づいて、前記第1の携帯端末が前記飲食店に存在すると判定する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項9】
前記第1のステップにおいて、前記処理手段は、前記検知処理の後に、前記第1の携帯端末が当該クラウドサーバにアクセスするときに当該クラウドサーバに送信したパケットが経由した通信機器の第1のグローバルIPアドレスと、前記店舗で働く人が当該クラウドサーバで認証されたときに前記店舗で働く人の第2の携帯端末が送信したパケットが経由した通信機器の第2のグローバルIPアドレスとが一致することを前記確認処理として行う、請求項8に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
前記第1のステップにおいて、前記処理手段は、前記確認処理において、前記第2の携帯端末が送信したパケットから前記第2のグローバルIPアドレスを推定し、その推定した第2のグローバルIPアドレスが前記第1のグローバルIPアドレスに一致することを確認する、請求項9に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項11】
前記第1のステップにおいて、前記処理手段は、前記検知処理の後に、前記第1の携帯端末が前記店舗内のローカルネットワークからしかアクセスできないアドレスにアクセスして取得したデータを前記第1の携帯端末から受信し、その受信したデータと、予め保持するデータとが一致することを前記確認処理として行う、請求項8に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
送信手段が、前記判定手段によって前記第1の携帯端末が前記店舗に存在すると判定されると、注文サービス利用開始通知を前記店舗の店舗端末装置へ送信し、前記第1の携帯端末から飲食メニュー表示要求を受信すると、飲食メニューを前記第1の携帯端末に送信し、前記第1の携帯端末から注文要求を受信すると、注文受付確認を前記第1の携帯端末へ送信するとともに前記店舗の顧客の注文を示す注文表示を前記店舗端末装置へ送信し、前記店舗端末装置から注文確認を受信した後に支払処理要求を前記店舗端末装置へ送信する第3のステップを更にコンピュータに実行させる、請求項8から請求項11のいずれかに記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項13】
前記URLは、前記2次元通信シート上に設置された通信機器から送信される、請求項8から請求項12のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、クラウドサーバ、それを備えた通信システムおよびコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、顧客の携帯端末がビーコンIDを参照してウェブサイトにアクセスするビーコンID参照モデルが知られている(非特許文献1)。
【0003】
また、従来、URLビーコンを用いたビジネスも知られている(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】https://developer.apple.com/jp/documentation/UserExperience/Conceptual/LocationAwarenessPG/RegionMonitoring/RegionMonitoring.html#//apple_ref/doc/uid/TP40009497−CH9−SW1
【非特許文献2】https://developer.google.com/nearby/notifications/overview
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ビーコンID参照モデルでは、ビーコンID参照モデルに対応するアプリケーションを開発し、顧客の携帯端末にインストールする必要がある。
【0006】
また、URLビーコンを用いたビジネスにおいては、一度、携帯端末がURLビーコンを取得してしまうと、取得されたURL/shortURLから展開されるURLを携帯端末に保存すれば、ビーコンの配信領域外からURLにアクセスできるという問題がある。
【0007】
この発明の実施の形態によれば、新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからURLにアクセスを可能にするクラウドサーバを提供する。
【0008】
また、この発明の実施の形態によれば、新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからURLにアクセスを可能にするクラウドサーバを備える通信システムを提供する。
【0009】
更に、この発明の実施の形態によれば、新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからのURLへのアクセスを可能にすることをコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(構成1)
この発明の実施の形態によれば、クラウドサーバは、処理手段と、判定手段とを備える。処理手段は、顧客の第1の携帯端末が2次元通信シートを介して受信したURLにブラウザによってアクセスしたことを検知する検知処理と、検知処理の後に、第1の携帯端末がURLを取得した店舗のネットワークを介して取得可能な情報に基づいて、第1の携帯端末が、URLを取得した店舗に存在することを確認する確認処理とを行う。判定手段は、検知処理および確認処理が行われたことに基づいて、第1の携帯端末が飲食店に存在すると判定する。
【0011】
この発明の実施の形態によるクラウドサーバにおいては、検知処理において、第1の携帯端末がブラウザによってURLにアクセスしたことを検知するので、取得したURLにアクセスするための新たなアプリケーションが不要である。
【0012】
また、第1の携帯端末がURLを取得可能な領域からURLにアクセスした場合、処理手段は、第1の携帯端末がURLを取得した店舗のネットワークを介して取得可能な情報に基づいて、第1の携帯端末が、URLを取得した店舗に存在することを確認する。
【0013】
従って、新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからURLにアクセスできるようにできる。
【0014】
(構成2)
構成1において、処理手段は、検知処理の後に、第1の携帯端末がクラウドサーバにアクセスするときにクラウドサーバに送信したパケットが経由した通信機器の第1のグローバルIPアドレスと、店舗で働く人がクラウドサーバで認証されたときに店舗で働く人の第2の携帯端末が送信したパケットが経由した通信機器の第2のグローバルIPアドレスとが一致することを確認処理として行う。
【0015】
構成2によれば、第1の携帯端末がURLを取得可能な領域からURLにアクセスした場合、第1のグローバルIPアドレスが第2のグローバルIPアドレスに一致すると判定され、確認処理が完了する。一方、第1の携帯端末がURLを取得可能な領域外からURLにアクセスした場合、第1のグローバルIPアドレスが第2のグローバルIPアドレスに一致しないと判定され、確認処理が完了しない。
【0016】
従って、第1の携帯端末がURLを取得した領域に存在することを正確に判定できる。
【0017】
(構成3)
構成2において、処理手段は、確認処理において、第2の携帯端末が送信したパケットから第2のグローバルIPアドレスを推定し、その推定した第2のグローバルIPアドレスが第1のグローバルIPアドレスに一致することを確認する。
【0018】
ウェブサイト側で、第2の携帯端末が送信したパケットが経由した通信機器のグローバルIPアドレスを取得できるので、第2のグローバルIPアドレスを容易に推定できる。
【0019】
(構成4)
構成1において、処理手段は、検知処理の後に、第1の携帯端末が店舗内のローカルネットワークからしかアクセスできないアドレスにアクセスして取得したデータを第1の携帯端末から受信し、その受信したデータと、予め保持するデータとが一致することを確認処理として行う。
【0020】
構成4によれば、第1の携帯端末が店舗に存在した場合のみ取得可能なデータに基づいて確認処理が行われる。
【0021】
従って、第1の携帯端末がURLを取得した領域に存在することを正確に判定できる。
【0022】
(構成5)
構成1から構成4のいずれかにおいて、クラウドサーバは、送信手段を更に備える。送信手段は、判定手段によって第1の携帯端末が飲食店に存在すると判定されると、注文サービス利用開始通知を飲食店の店舗端末装置へ送信し、第1の携帯端末から飲食メニュー表示要求を受信すると、飲食メニューを第1の携帯端末に送信し、第1の携帯端末から注文要求を受信すると、注文受付確認を第1の携帯端末へ送信するとともに飲食店の顧客の注文を示す注文表示を店舗端末装置へ送信し、店舗端末装置から注文確認を受信した後に支払処理要求を店舗端末装置へ送信する。
【0023】
送信手段は、飲食店における注文から料金の支払までの動作に関連して必要な情報を第1の携帯端末および店舗端末装置へ送信する。
【0024】
従って、店舗は、注文から料金の支払までを自動的に行うことができる。
【0025】
(構成6)
構成1から構成5のいずれかにおいて、URLは、2次元通信シート上に設置された通信機器から送信される。
【0026】
2次元通信シート上に配置された第1の携帯端末だけがURLを取得できる。従って、URLが、他のテーブルの顧客の携帯端末によって取得されるのを防止できる。
【0027】
(構成7)
また、この発明の実施の形態によれば、通信システムは、構成1から構成6のいずれかに記載のクラウドサーバと、2次元通信シートとを備える。
(構成8)
更に、この発明の実施の形態によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムは、
処理手段が、顧客の第1の携帯端末が2次元通信シートを介して受信したURLにブラウザによってアクセスしたことを検知する検知処理と、検知処理の後に、第1の携帯端末がURLを取得した店舗のネットワークを介して取得可能な情報に基づいて、第1の携帯端末が、URLを取得した店舗に存在することを確認する確認処理とを行う第1のステップと、
判定手段が、検知処理および確認処理が行われたことに基づいて、第1の携帯端末が飲食店に存在すると判定する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0028】
この発明の実施の形態によるプログラムを実行することにより、検知処理において、第1の携帯端末がブラウザによってURLにアクセスしたことを検知するので、取得したURLにアクセスするための新たなアプリケーションが不要である。
【0029】
また、第1の携帯端末がURLを取得可能な領域からURLにアクセスした場合、処理手段は、第1の携帯端末がURLを取得した店舗のネットワークを介して取得可能な情報に基づいて、第1の携帯端末が、URLを取得した店舗に存在することを確認する。
【0030】
従って、新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからURLにアクセスできるようにできる。
【0031】
(構成9)
構成8において、処理手段は、第1のステップにおいて、検知処理の後に、第1の携帯端末がクラウドサーバにアクセスするときにクラウドサーバに送信したパケットが経由した通信機器の第1のグローバルIPアドレスと、店舗で働く人が当該クラウドサーバで認証されたときに店舗で働く人の第2の携帯端末が送信したパケットが経由した通信機器の第2のグローバルIPアドレスとが一致することを前記確認処理として行う。
【0032】
構成9によれば、第1の携帯端末がURLを取得可能な領域からURLにアクセスした場合、第1のグローバルIPアドレスが第2のグローバルIPアドレスに一致すると判定され、確認処理が完了する。一方、第1の携帯端末がURLを取得可能な領域外からURLにアクセスした場合、第1のグローバルIPアドレスが第2のグローバルIPアドレスに一致しないと判定され、確認処理が完了しない。
【0033】
従って、第1の携帯端末がURLを取得した領域に存在することを正確に判定できる。
【0034】
(構成10)
構成9において、処理手段は、第1のステップの確認処理において、第2の携帯端末が送信したパケットから第2のグローバルIPアドレスを推定し、その推定した第2のグローバルIPアドレスが第1のグローバルIPアドレスに一致することを確認する。
ウェブサイト側で、第2の携帯端末が送信したパケットが経由した通信機器のグローバルIPアドレスを取得できる。従って、第1のステップをコンピュータに実行させることによって、第2のグローバルIPアドレスを容易に推定できる。
【0035】
(構成11)
構成8において、処理手段は、第1のステップにおいて、検知処理の後に、第1の携帯端末が店舗内のローカルネットワークからしかアクセスできないアドレスにアクセスして取得したデータを第1の携帯端末から受信し、その受信したデータと、予め保持するデータとが一致することを確認処理として行う。
【0036】
構成11によれば、第1の携帯端末が店舗に存在した場合のみ取得可能なデータに基づいて確認処理が行われる。
【0037】
従って、第1の携帯端末がURLを取得した領域に存在することを正確に判定できる。
【0038】
(構成12)
構成8から構成11のいずれかにおいて、コンピュータに実行させるためのプログラムは、送信手段が、第2のステップにおいて第1の携帯端末が飲食店に存在すると判定されると、注文サービス利用開始通知を前記飲食店の店舗端末装置へ送信し、第1の携帯端末から飲食メニュー表示要求を受信すると、飲食メニューを第1の携帯端末に送信し、第1の携帯端末から注文要求を受信すると、注文受付確認を第1の携帯端末へ送信するとともに飲食店の顧客の注文を示す注文表示を店舗端末装置へ送信し、店舗端末装置から注文確認を受信した後に支払処理要求を店舗端末装置へ送信する第3のステップを更にコンピュータに実行させる。
【0039】
第3のステップをコンピュータに実行させることにより、飲食店における注文から料金の支払までの動作に関連して必要な情報が第1の携帯端末および店舗端末装置へ送信される。
【0040】
従って、店舗は、注文から料金の支払までを自動的に行うことができる。
【0041】
(構成13)
構成8から構成12のいずれかにおいて、URLは、2次元通信シート上に設置された通信機器から送信される。
【0042】
2次元通信シート上に配置された第1の携帯端末だけがURLを取得できる。従って、URLが、他のテーブルの顧客の携帯端末によって取得されるのを防止できる。
【発明の効果】
【0043】
新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからURLにアクセスできるようにできる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】この発明の実施の形態による通信システムの概略図である。
図2図1に示す2次元通信シートの平面図である。
図3図2に示す線III−IIIにおける2次元通信シートの断面図である。
図4図1に示すクラウドサーバの構成を示す概略図である。
図5図1に示すクラウドサーバ、通信機器、携帯端末および店舗端末装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図6図5に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図7図5に示すステップS1の別の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図8】携帯端末の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0046】
図1は、この発明の実施の形態による通信システムの概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による通信システム10は、2次元通信シート1と、クラウドサーバ2とを備える。
【0047】
2次元通信シート1は、飲食店において、顧客が飲食に用いるテーブル上に配置される。
【0048】
2次元通信シート1は、通信機器3を含む。そして、2次元通信シート1は、通信機器3から送信されたBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)ビーコンを伝搬させる。このBLEビーコンは、2次元通信シート1が配置されたテーブルと一義的に紐付けられたURLを含む。
【0049】
クラウドサーバ2は、顧客の携帯端末4が2次元通信シート1を介して通信機器3から受信したBLEビーコンに含まれるURLにアクセスしたことを検知する検知処理と、検知処理の後に携帯端末4がクラウドサーバ2にアクセスするときにクラウドサーバ2に送信したパケットが経由したアクセスポイントの第1のグローバルIPアドレスと、飲食店で働く人がクラウドサーバ2で認証されたときに飲食店で働く人の携帯端末が送信したパケットが経由したアクセスポイントの第2のグローバルIPアドレスとが一致することを確認する確認処理とを行う。
【0050】
そして、クラウドサーバ2は、検知処理および確認処理が行われたことに基づいて、携帯端末4が飲食店に存在すると判定する。
【0051】
また、クラウドサーバ2は、後述するように、顧客が携帯端末4を用いて、料理の注文および支払いをするときの各種の動作を行う。
【0052】
通信機器3は、クラウドサーバ2によって発行されたURLを予め保持する。このURLは、2次元通信シート1が配置されたテーブルと一義的に対応付けられたものである。そして、通信機器3は、URLを含むBLEビーコンを生成し、その生成したBLEビーコンを2次元通信シート1中に定期的に送信する。
【0053】
携帯端末4は、2次元通信シート1上に置かれると、2次元通信シート1を介してBLEビーコンを受信する。そして、携帯端末4は、BLEビーコンに含まれるURLを取得する。そうすると、携帯端末4は、例えば、Google Chrome(ブラウザ)を用いて飲食店に配置されたWi−Fiのアクセスポイント(図示せず)を介して、その取得したURLにアクセスする。
【0054】
また、携帯端末4は、後述するように、顧客が料理の注文および支払いをするときの各種の動作を行う。
【0055】
店舗端末装置5は、飲食店に配置される。そして、店舗端末装置5は、後述するように、顧客が料理の注文および支払いをするときの各種の動作を行う。
【0056】
図2は、図1に示す2次元通信シート1の平面図である。図3は、図2に示す線III−IIIにおける2次元通信シート1の断面図である。
【0057】
図2および図3を参照して、2次元通信シート1は、誘電体層11と、導体12,13とを備える。
【0058】
誘電体層11は、概略的にシート形状を有し、矩形の平面形状を有する。誘電体層11の厚みは、好ましくは、4mm以上6mm以下であり、より好ましくは、5mmである。この5mmの厚みは、特に、2.45GHz帯の入出力効率を改善するのに好ましい厚みである。
【0059】
誘電体層11は、例えば、発泡ポリエチレン(比誘電率が2.3である。)またはゴム(比誘電率が2.2〜8.0である。)からなる。
【0060】
誘電体層11は、発泡ポリエチレンおよびゴムに限らず、誘電体であれば、どのようなものであってもよい。
【0061】
なお、誘電体層11の比誘電率によって、誘電体層11の好ましい厚みも変わる。
【0062】
導体12は、例えば、金属からなり、メッシュ形状を有する。そして、導体12は、誘電体層11の一方の面に配置される。
【0063】
導体12は、誘電体層11の面内方向(X軸方向およびY軸方向)において、所望の間隔を隔てて配置される(図3参照)。開口部12Aは、導体12によって囲まれることにより形成され、例えば、正方形の平面形状を有する。そして、複数の開口部12Aは、2次元通信シート1の外界における電磁波長よりも短い間隔で配置される。
【0064】
導体13は、例えば、金属からなり、誘電体層11の他方の面(導体12が配置された面と反対面)を覆うように配置される。
【0065】
メッシュ形状を有する導体部12は、外界とシート状の誘電体層11との相互電磁結合を弱める働きをするので、外界と誘電体層11との電磁結合が十分に弱いと仮定すると、シート状の誘電体層11の内部では、電磁波は、1/(με)1/2で伝搬する。この場合、μは、誘電体層11の透磁率であり、εは、誘電体層11の誘電率である。
【0066】
開口部12Aは、2次元通信シート1の外界における電磁波長よりも短い間隔で配置されているので、各開口部12Aから漏れ出すエバネッセント波も、電磁波長よりも短い空間周期で電磁波位相が変化し、遠方まで伝搬する波動とはならない。
【0067】
この場合の減衰係数は、exp(−(ε/ε−1)1/2(ω/c)z)となる。ここで、εは、外界の誘電率であり、ωは、信号の角周波数であり、cは、外界における光速であり、zは、誘電体層11の導体12が形成された面からの距離である。
【0068】
したがって、εがそれほど大きくなくても、誘電体層11の薄い厚みに対して、エバネッセント波の染み出し領域を波長程度まで小さくすることができる。
【0069】
このように、2次元通信シート1は、電磁波を1/(με)1/2で伝搬させるとともに、その一主面(導体12が形成された面)からエバネッセント波を染み出させる。
【0070】
従って、通信機器3から送信されたBLEビーコンは、2次元通信シート1の誘電体層11中をX方向およびY方向に伝搬する。そして、携帯端末4は、カプラを備えており、カプラが2次元通信シート1の一主面(導体12が形成された面)に接するように携帯端末4を2次元通信シート1上に配置すると、携帯端末4は、カプラによって、2次元通信シート1の一主面(導体12が形成された面)から染み出すエバネッセント波を検出することにより、BLEビーコンを受信する。
【0071】
図4は、図1に示すクラウドサーバ2の構成を示す概略図である。図4を参照して、クラウドサーバ2は、受信手段21と、処理手段22と、判定手段23と、制御手段24と、送信手段25とを含む。
【0072】
受信手段21は、携帯端末4が、例えば、Google Chrome(ブラウザ)によってURLにアクセスしたことを示す信号Acs_URLを受信し、その受信した信号Acs_URLを処理手段22へ出力する。
【0073】
受信手段21は、携帯端末4が送信したパケットPKT1を受信し、その受信したパケットPKT1を処理手段22へ出力する。
【0074】
受信手段21は、その他、携帯端末4および店舗端末装置5から各種の情報を受信し、その受信した各種の情報を制御手段24へ出力する。
【0075】
処理手段22は、飲食店で働く人が識別情報IDおよびパスワードPWを用いてクラウドサーバ2に認証されたときのパケットPKT2を予め保持している。
【0076】
処理手段22は、信号Acs_URLを受信手段21から受ける。また、処理手段22は、パケットPKT1を受信手段21から受ける。
【0077】
そうすると、処理手段22は、信号Acs_URLに基づいて、携帯端末4がGoogle Chrome(ブラウザ)によってURLにアクセスしたことを検知する検知処理を行う。
【0078】
また、処理手段22は、パケットPKT2に基づいて、飲食店で働く人がクラウドサーバ2で認証されたときに飲食店で働く人の携帯端末が送信したパケットPKT2が経由したアクセスポイントの第2のグローバルIPアドレスIPadd_G2を推定する。そして、処理手段22は、携帯端末4がクラウドサーバ2にアクセスするときにクラウドサーバ2に送信したパケットPKT1が経由したアクセスポイントの第1のグローバルIPアドレスIPadd_G1が第2のグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致するか否かを判定する。
【0079】
そして、処理手段22は、第1のグローバルIPアドレスIPadd_G1が第2のグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致するとき、第1のグローバルIPアドレスIPadd_G1が第2のグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致することを確認する確認処理が完了したと判定する。
【0080】
なお、第1のグローバルIPアドレスIPadd_G1が第2のグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致しないとき、処理手段22は、確認処理が完了しないと判定する。
【0081】
そうすると、処理手段22は、検知処理を行ったことを示す信号PRC1と、確認処理が完了したことを示す信号PRC2とを生成し、その生成した信号PRC1,PRC2を判定手段23へ出力する。
【0082】
なお、処理手段22は、検知処理および確認処理の両方を行った場合のみ、信号PRC1,PRC2を生成して判定手段23へ送信し、検知処理および確認処理の少なくとも一方を行わなかった場合、判定手段23へ何も出力しない。
【0083】
判定手段23は、処理手段22から信号PRC1,PRC2の両方を受信したことに応じて、携帯端末4がURLを取得した飲食店に存在すると判定する。そして、判定手段23は、携帯端末4がURLを取得した飲食店に存在すると判定したことを示す信号DTMを生成して制御手段24へ出力する。
【0084】
なお、判定手段23は、処理手段22から何も受けないとき、信号DTMを生成しない。
【0085】
制御手段24は、判定手段23から信号DTMを受けると、注文サービス利用開始通知を生成して送信手段25へ出力する。
また、制御手段24は、携帯端末4から送信された飲食メニュー表示要求を受信手段21から受けると、飲食メニューを生成して送信手段25へ出力する。
更に、制御手段24は、携帯端末4から送信された注文要求を受信手段21から受けると、注文受付確認、および顧客の注文を示す注文表示を生成し、その生成した注文受付確認および注文表示を送信手段25へ出力する。
更に、制御手段24は、店舗端末装置5から送信された注文確認を受信手段21から受けた後に支払処理要求を生成して送信手段25へ出力する。
【0086】
送信手段25は、制御手段24から注文サービス利用開始通知を受けると、その受けた注文サービス利用開始通知を店舗端末装置5へ送信する。
【0087】
また、送信手段25は、制御手段24から飲食メニューを受けると、その受けた飲食メニューを携帯端末4へ送信する。
【0088】
更に、送信手段25は、制御手段24から注文受付確認および注文表示を受けると、その受けた注文受付確認を携帯端末4へ送信するとともに、注文表示を店舗端末装置5へ送信する。
【0089】
更に、送信手段25は、制御手段24から支払処理要求を受けると、その受けた支払処理要求を店舗端末装置5へ送信する。
【0090】
図5は、図1に示すクラウドサーバ2、通信機器3、携帯端末4および店舗端末装置5の動作を説明するためのフローチャートである。なお、図5においては、携帯端末4が2次元通信シート1上に配置されていることを前提として、通信機器3、携帯端末4および店舗端末装置5の動作を説明する。
【0091】
図5を参照して、一連の動作が開始されると、クラウドサーバ2、通信機器3、および携帯端末4は、携帯端末4がURLを取得した店舗に存在すると判定する動作を実行する(ステップS1)。
【0092】
そして、クラウドサーバ2の制御手段24は、注文サービス利用開始通知を生成し、送信手段25は、注文サービス利用開始通知を送信する(ステップS2)。店舗端末装置5は、クラウドサーバ2から注文サービス利用開始通知を受信する(ステップS3)。これによって、店舗端末装置5は、注文サービスが開始されることを検知する。
【0093】
ステップS3の後、携帯端末4は、飲食メニュー表示要求を送信する(ステップS4)。そして、クラウドサーバ2の受信手段21は、飲食メニュー表示要求を受信し(ステップS5)、その受信した飲食メニュー表示要求を制御手段24へ出力する。クラウドサーバ2の制御手段24は、受信手段21から受けた食メニュー表示要求に応じて飲食メニューを生成し、その生成した飲食メニューを送信手段25へ出力する。そして、クラウドサーバ2の送信手段25は、飲食メニューを携帯端末4へ送信する(ステップS6)。
【0094】
携帯端末4は、飲食メニューを受信し、その受信した飲食メニューを表示部に表示する(ステップS7)。これによって、携帯端末4のユーザ(顧客)は、飲食メニューを見ることができる。飲食メニューに含まれる各メニューは、画像によって表示されており、顧客が各メニューの画像の部分をタッチすると、携帯端末4は、タッチされた画像に対応するメニューが注文されたことを検知する。
【0095】
そして、携帯端末4は、顧客が注文したメニューからなる注文要求を生成し、その生成した注文要求をクラウドサーバ2へ送信する(ステップS8)。
【0096】
その後、クラウドサーバ2の受信手段21は、注文要求を受信し(ステップS9)、その受信した注文要求を制御手段24へ出力する。制御手段24は、受信手段21から受けた注文要求に応じて、注文受付確認および(注文の内容を示す)注文表示を生成し、その生成した注文受付確認および(注文の内容を示す)注文表示を送信手段25へ出力する。
【0097】
そして、送信手段25は、注文受付確認および(注文の内容を示す)注文表示を送信する(ステップS10)。
【0098】
携帯端末4は、クラウドサーバ2から注文受付確認を受信し(ステップS11)、注文受付確認を表示部に表示する。これによって、顧客は、注文が受け付けられたことを確認できる。また、店舗端末装置5は、クラウドサーバ2から注文表示を受信する(ステップS12)。これによって、店舗で働いている人は、顧客の注文内容を知ることができる。
【0099】
そして、店舗端末装置5は、注文表示に応じて、注文確認を生成して送信する(ステップS13)。
【0100】
クラウドサーバ2の受信手段21は、注文確認を受信し(ステップS14)、その受信した注文確認を制御手段24へ出力する。
【0101】
クラウドサーバ2の制御手段24は、注文確認を受信手段21から受けた後、支払処理要求を生成し、その生成した支払処理要求を送信手段25へ出力する。送信手段25は、制御手段24から受けた支払処理要求を送信する(ステップS15)。
【0102】
そして、店舗端末装置5は、支払処理要求を受信する(ステップS16)。その後、店舗端末装置5は、顧客の携帯端末4との間で支払処理を行う。
【0103】
これによって、一連の動作が終了する。
【0104】
図6は、図5に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。なお、図6においては、ステップS1の動作に関与しない店舗端末装置5を省略している。
【0105】
図6を参照して、一連の動作が開始されると、通信機器3は、URLを含むBLEビーコンを生成し、その生成したBLEビーコンを2次元通信シート1を介して定期的に送信する(ステップS21)。
【0106】
そして、携帯端末4は、2次元通信シート1を介してBLEビーコンを受信し(ステップS22)、BLEビーコンに含まれるURLを取得する。そして、携帯端末4は、Google Chrome(ブラウザ)によって、パケットPKT1を送信することにより、URLにアクセスする(ステップS23)。この場合、携帯端末4が店舗のWiFi経由でパケットPKT1を送信すれば、WiFiのアクセスポイント(AP)のグローバルIPアドレスIPadd_G1がパケットPKT1に付き、携帯端末4が携帯電話のキャリアのモバイルネットワークを介してパケットPKT1を送信すれば、携帯電話のキャリアが管理するグローバルIPアドレスIPadd_G1がパケットPKT1に付く。
【0107】
ステップS23の後、クラウドサーバ2の受信手段21は、パケットPKT1を受信することにより、携帯端末4がURLにアクセスしたことを検知する(ステップS24)。そして、クラウドサーバ2の受信手段21は、携帯端末4のURLへのアクセスを検知したことを示す信号Acs_URLを生成し、その生成した信号Acs_URLとパケットPKT1とを処理手段22へ出力する。そして、処理手段22は、受信手段21から受けた信号Acs_URLに応じて、携帯端末4がGoogle Chrome(ブラウザ)によってURLにアクセスしたことを検知する。
【0108】
その後、処理手段22は、予め保持しているパケットPKT2に基づいて、パケットPKT2が経由したアクセスポイント(AP)のグローバルIPアドレスIPadd_G2を推定する(ステップS25)。
【0109】
また、処理手段22は、受信手段21から受けたパケットPKT1に付いているグローバルIPアドレスIPadd_G1を取得する。
【0110】
そうすると、処理手段22は、パケットPKT1が経由したAPのグローバルIPアドレスIPadd_G1がグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致するか否かを判定する(ステップS26)。
【0111】
ステップS26において、グローバルIPアドレスIPadd_G1がグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致しないと判定されたとき、処理手段22は、確認処理が完了していない、と判定する(ステップS27)。
【0112】
一方、ステップS26において、グローバルIPアドレスIPadd_G1がグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致すると判定されたとき、処理手段22は、確認処理を完了したと判定する(ステップS28)。
【0113】
そして、処理手段22は、信号PRC1,PRC2を生成して判定手段23へ出力し、判定手段23は、信号PRC1,PRC2に応じて、携帯端末4がURLを取得した店舗に存在すると判定する(ステップS29)。
【0114】
ステップS27の後、一連の動作は、図5の“終了”へ移行し、ステップS29の後、一連の動作は、図5のステップS2へ移行する。
【0115】
図6に示すフローチャートによれば、携帯端末4は、2次元通信シート1に設置された通信機器3から送信されたBLEビーコンを、2次元通信シート1を介して受信するので(ステップS22参照)、BLEビーコンを他のテーブルの顧客の携帯端末によって取得されることを防止できる。
【0116】
また、クラウドサーバ2は、上述した検知処理において、パケットPKT1を受信することにより、携帯端末4がGoogle Chrome(ブラウザ)によってURLにアクセスしたことを検知するので、取得したURLにアクセスするための新たなアプリケーションが不要である。
【0117】
更に、携帯端末4がURLを取得可能な領域からURLにアクセスした場合、グローバルIPアドレスIPadd_G1がグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致すると判定され、上述した確認処理が完了したと判定される。一方、携帯端末4がURLを取得可能な領域外からURLにアクセスした場合、グローバルIPアドレスIPadd_G1がグローバルIPアドレスIPadd_G2に一致しないと判定され、上述した確認処理が完了していないと判定される。
【0118】
従って、新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからURLにアクセスできるようにできる。
【0119】
図7は、図5に示すステップS1の別の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【0120】
図7に示すフローチャートは、図6に示すフローチャートのステップS23〜ステップS26をステップS31〜ステップS38に代えたものであり、その他は、図6に示すフローチャーチと同じである。なお、図7に示すフローチャートは、クラウドサーバ2の処理手段22が、認証用のデータを予め保持していることを前提として、図5に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【0121】
図7を参照して、一連の動作が開始されると、上述したステップS21,S22が順次実行される。
【0122】
そして、ステップS22の後、携帯端末4は、BLEビーコンに含まれるURLを取得し、Google Chrome(ブラウザ)によって、URLにアクセスする(ステップS31。
【0123】
クラウドサーバ2の受信手段21は、携帯端末4がURLにアクセスしたことを検知し(ステップS32)、信号Acs_URLを生成して処理手段22へ出力する。
【0124】
クラウドサーバ2の処理手段22は、受信手段21から信号Acs_URLに応じて、店舗内のLAN(Local Area Network)からしかアクセスできないアドレスにアクセスし、認証用のデータを生成する処理を記載した情報INF_AUTHを送信する(ステップS33)。
【0125】
携帯端末4は、情報INF_AUTHを受信し(ステップS34)、その受信した情報INF_AUTHに記載された処理に従って、店舗内のLANからしかアクセスできないアドレス(例えば、http://192.168.1.1/auth.html)に置いてあるページにアクセスし、認証用のデータを取得する(ステップS35)。なお、店舗内のLANからしかアクセスできないアドレス(例えば、http://192.168.1.1/auth.html)は、ローカルなアドレスである。
【0126】
そして、ステップS35の後、携帯端末4は、その取得したデータを送信し(ステップS36)、クラウドサーバ2の受信手段21は、データを受信し(ステップS37)、その受信したデータを処理手段22へ出力する。
【0127】
そうすると、処理手段22は、受信したデータが、保持しているデータに等しいか否かを判定する(ステップS38)。
【0128】
ステップS38において、受信したデータが、保持しているデータに等しくないと判定されたとき、上述したステップS27が実行される。
【0129】
一方、ステップS38において、受信したデータが、保持しているデータに等しいと判定されたとき、上述したステップS28,S29が順次実行される。
【0130】
図7に示すフローチャートに従えば、店舗内のLANからしかアクセスできないアドレスに置いてあるページにアクセスし、そのアクセスしたページから取得したデータと、クラウドサーバ2が予め保持するデータとが等しいことを確認することによって、携帯端末4がURLを取得した店舗に存在すると判定する(ステップS38の“YES”,S28,S29参照)。
【0131】
従って、店舗外に存在する携帯端末は、店舗内のLANからしかアクセスできないアドレスに置いてあるページにアクセスできないので、認証用のデータを取得できない。その結果、誤って、店舗外に存在する携帯端末が、URLを取得した店舗に存在すると判定されることを防止できる。
【0132】
図8は、携帯端末4の表示画面を示す図である。図8の(a)を参照して、顧客が携帯端末4を2次元通信シート1上に置くと、携帯端末4に内蔵されたGoogle Chrome(ブラウザ)アプリケーションによって、BLEビーコンを待ち受ける画像が表示される。
【0133】
また、図8の(b)を参照して、Google Chrome(ブラウザ)アプリケーションによってBLEビーコンを受信すると、URLを開くか否かのダイアログが表示され、URLを開く場合、“OK”をタップすると、Google Chrome(ブラウザ)アプリケーションによってURLにアクセスできる。
【0134】
図8の(c)を参照して、Google Chrome(ブラウザ)アプリケーションによって、URLのウェブページを開くと、各言語に対応する国の国旗からなる言語切替ボタンが携帯端末4の画面に表示され、希望の言語を選択できる。
【0135】
図8の(d)を参照して、希望の言語(例えば、英語)に対応する国旗(例えば、英国国旗)をタップすると、希望の言語(例えば、英語)で食事メニューが携帯端末4の画面に表示される。
【0136】
このように、この発明の実施の形態においては、携帯端末4は、各国の言語に対応可能である。
【0137】
上述したクラウドサーバ2の動作は、ソフトウェアによって実行されてもよい。この場合、クラウドサーバ2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を備える。
【0138】
そして、図5のステップS1(図6のステップS24〜S29),S2,S5,S6,S9,S10,S14,S15からなるプログラムProg_Aまたは図5のステップS1(図7のステップS32,S33,S37,S38,S27〜S29),S2,S5,S6,S9,S10,S14,S15からなるプログラムProg_BがROMに格納される。
【0139】
CPUは、ROMからプログラムProg(プログラムProg_A,Prog_Bのいずれか)を読み出し、その読み出したプログラムProg(プログラムProg_A,Prog_Bのいずれか)を実行して、クラウドサーバ2の動作を実行する。
【0140】
従って、プログラムProgは、携帯端末の認証をコンピュータ(CPU)に実行させるためのプログラムである。
【0141】
また、プログラムProg(プログラムProg_A,Prog_Bのいずれか)は、CDおよびDVD等の記録媒体に記録されて流通されてもよい。この場合、コンピュータ(CPU)は、記録媒体からプログラムProg(プログラムProg_A,Prog_Bのいずれか)を読み出して実行し、クラウドサーバ2の動作を実行する。従って、プログラムProgを記録したCD,DVD等は、プログラムProg(プログラムProg_A,Prog_Bのいずれか)を記録したコンピュータ(CPU)読み取り可能な記録媒体である。
【0142】
この発明の実施の形態によれば、クラウドサーバは、顧客の第1の携帯端末が2次元通信シートを介して受信したURLにブラウザによってアクセスしたことを検知する検知処理と、前記検知処理の後に、前記第1の携帯端末が前記URLを取得した店舗のネットワークを介して取得可能な情報に基づいて、前記第1の携帯端末が、前記URLを取得した店舗に存在することを確認する確認処理とを行う処理手段22と、
検知処理および確認処理が行われたことに基づいて、前記第1の携帯端末(携帯端末4)が前記飲食店に存在すると判定する判定手段23とを備えていればよい。
【0143】
クラウドサーバ2が処理手段22と判定手段23とを備えていれば、新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからURLへのアクセスを可能にできるからである。
【0144】
また、この発明の実施の形態によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムは、処理手段が、顧客の第1の携帯端末が2次元通信シートを介して受信したURLにブラウザによってアクセスしたことを検知する検知処理と、前記検知処理の後に、前記第1の携帯端末が前記URLを取得した店舗のネットワークを介して取得可能な情報に基づいて、前記第1の携帯端末が、前記URLを取得した店舗に存在することを確認する確認処理とを行う第1のステップと、
判定手段が、検知処理および確認処理が行われたことに基づいて、第1の携帯端末(携帯端末4)が飲食店に存在すると判定する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムであればよい。
【0145】
第1および第2のステップをコンピュータに実行させれば、新たなアプリケーションが不要であり、URLを取得可能な領域のみからのURLへのアクセスを可能にできるからである。
【0146】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0147】
この発明は、クラウドサーバ、それを備えた通信システムおよびコンピュータに実行させるためのプログラムに適用される。
【符号の説明】
【0148】
1 2次元通信シート、2 クラウドサーバ、3 通信機器、4 携帯端末、5 店舗端末装置、10 通信システム、11 誘電体層、12,13 導体、12A 開口部、21 受信手段、22 処理手段、23 判定手段、24 制御手段、25 送信手段。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8