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特開2018-124313液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-124313(P2018-124313A)
(43)【公開日】2018年8月9日
(54)【発明の名称】液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1368 20060101AFI20180713BHJP
   G02F 1/1339 20060101ALI20180713BHJP
【FI】
   G02F1/1368
   G02F1/1339 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-13929(P2017-13929)
(22)【出願日】2017年1月30日
(71)【出願人】
【識別番号】506087819
【氏名又は名称】パナソニック液晶ディスプレイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村社 智宏
(72)【発明者】
【氏名】津田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】今城 育子
【テーマコード(参考)】
2H189
2H192
【Fターム(参考)】
2H189DA07
2H189DA32
2H189DA42
2H189DA43
2H189DA47
2H189HA16
2H192AA24
2H192AA62
2H192BB13
2H192BB53
2H192BC31
2H192CB05
2H192CC55
2H192EA23
2H192EA43
2H192GD23
(57)【要約】
【課題】複数の表示パネルを重ね合わせて構成される液晶表示装置の製造工程を簡略化する。
【解決手段】液晶表示装置は、第1表示パネルと、前記第1表示パネルに重畳して配置された第2表示パネルと、を含み、前記第2表示パネルは、ソース線とゲート線と薄膜トランジスタと有機絶縁膜とが形成された第1基板と、前記第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶層と、を含み、前記第1基板には、前記第1基板と前記第2基板との間の距離を保持する第1スペーサが形成されており、前記第1スペーサ及び前記有機絶縁膜は、ポジ型感光性樹脂からなる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示パネルが重ね合わされて配置され、それぞれの前記表示パネルに画像を表示する液晶表示装置であって、
第1表示パネルと、
前記第1表示パネルに重畳して配置された第2表示パネルと、
を含み、
前記第2表示パネルは、ソース線とゲート線と薄膜トランジスタと有機絶縁膜とが形成された第1基板と、前記第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶層と、を含み、
前記第1基板には、前記第1基板と前記第2基板との間の距離を保持する第1スペーサが形成されており、
前記第1スペーサ及び前記有機絶縁膜は、ポジ型感光性樹脂からなる、
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記第1スペーサ及び前記有機絶縁膜は、一体である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記第2表示パネルは、前記第1基板上に形成された、前記ゲート線と、前記ゲート線を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された前記薄膜トランジスタを構成する電極と、前記電極を覆う保護絶縁膜と、前記保護絶縁膜上に形成された前記有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜上に形成された共通電極と、前記共通電極を覆う上層絶縁膜と、前記上層絶縁膜上に形成された前記第1スペーサ及び画素電極と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第2表示パネルは、前記第1基板上に形成された、前記ゲート線と、前記ゲート線を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された前記薄膜トランジスタを構成する電極と、前記電極を覆う保護絶縁膜と、前記保護絶縁膜上に形成された前記有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜上に形成された共通電極と、前記共通電極を覆う上層絶縁膜と、前記上層絶縁膜上に形成された画素電極と、を含み、
前記第1スペーサは、前記有機絶縁膜と一体である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第2表示パネルは、さらに前記第1基板に形成された第2スペーサを含み、
前記第2スペーサと前記第2基板との間に空間が形成されており、
前記第2スペーサは、ポジ型感光性樹脂からなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第1スペーサは、平面視で前記ソース線に重畳しており、前記第2スペーサは、平面視で前記ソースに重畳していない、
ことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記第2表示パネルは、さらに、前記第1基板上に形成された、画素電極と、前記画素電極に対向配置された共通電極と、前記共通電極に電気的に接続され、金属層から成る共通配線とを含み、
前記第1スペーサは、平面視で前記共通配線に重畳しており、前記第2スペーサは、平面視で前記共通配線に重畳していない、
ことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第1スペーサ、前記第2スペーサ及び前記有機絶縁膜は、一体であり、
前記有機絶縁膜の前記液晶層側の上面を基準として、前記第1スペーサの高さは、前記第2スペーサの高さと実質的に同じである、
ことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記第1スペーサ、前記第2スペーサ及び前記有機絶縁膜は、一体であり、
前記有機絶縁膜の前記液晶層側の上面を基準として、前記第1スペーサの高さは、前記第2スペーサの高さよりも高い、
ことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記第1表示パネルは、ソース線とゲート線と薄膜トランジスタとが形成された第3基板と、第3基板に対向配置された第4基板と、を含み、
前記第4基板には、前記第3基板と前記第4基板との間の距離を保持する第3スペーサが形成されており、
前記第3スペーサは、ネガ型感光性樹脂からなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記第3基板又は前記第4基板の何れか一方には、さらにカラーフィルタが形成されている、
ことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。
【請求項12】
前記第1スペーサの設置面に対する傾斜角度は60度未満であり、前記第3スペーサの設置面に対する傾斜角度は60度以上である、
ことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。
【請求項13】
前記第2表示パネルにおける単位面積当たりの画素の数は、前記第1表示パネルにおける単位面積当たりの画素の数より少ない、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項14】
第1基板と、
前記第1基板に対向配置された第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶層と、
前記第1基板上に形成された、ソース線と、ゲート線と、薄膜トランジスタと、有機絶縁膜と、前記第1基板及び前記第2基板の間の距離を保持する第1スペーサと、
を含み、
前記第1スペーサ及び前記有機絶縁膜は、ポジ型感光性樹脂からなる、
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項15】
第1表示パネルと、
第1基板と、前記第1基板上に形成された、ソース線、ゲート線及び薄膜トランジスタと、前記第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶層と、を含む第2表示パネルと、
が重ね合わされて配置された液晶表示装置の製造方法であって、
前記第2表示パネルを製造する工程は、
前記第1基板上に前記ゲート線を形成する工程と、
前記ゲート線をゲート絶縁膜で覆う工程と、
前記ゲート絶縁膜上に前記薄膜トランジスタを構成する電極を形成する工程と、
前記電極を保護絶縁膜で覆う工程と、
前記保護絶縁膜上に、ポジ型感光性樹脂からなる有機絶縁膜を形成する工程と、
前記有機絶縁膜上に共通電極を形成する工程と、
前記共通電極を上層絶縁膜で覆う工程と、
前記上層絶縁膜上に画素電極を形成する工程と、
前記第1基板と前記第2基板との間の距離を保持する第1スペーサを、前記ポジ型感光性樹脂で形成する工程と、
を含む、ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記第1スペーサを、前記有機絶縁膜を形成する工程で形成する、
ことを特徴とする請求項15に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記保護絶縁膜上に前記ポジ型感光性樹脂を塗布した後、前記ポジ型感光性樹脂の第1領域を第1露光量で露光することにより前記有機絶縁膜を形成するとともに、前記ポジ型感光性樹脂の第2領域を前記第1露光量より少ない第2露光量で露光することにより前記第1スペーサを形成する、
ことを特徴とする請求項16に記載の液晶表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示装置のコントラストを向上させる技術として、2枚の表示パネルを重ね合わせて、入力映像信号に基づいて、それぞれの表示パネルに画像を表示させる技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。具体的には例えば、前後に配置された2枚の表示パネルのうち前側(観察者側)の表示パネルにカラー画像を表示し、後側(バックライト側)の表示パネルに白黒画像を表示することによって、コントラストの向上を図るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2007/040127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記液晶表示装置では、1枚の表示パネルで構成される液晶表示装置と比較して製造工程が略2倍になるため、製造コストが増大するという問題がある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の表示パネルを重ね合わせて構成される液晶表示装置の製造工程を簡略化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、複数の表示パネルが重ね合わされて配置され、それぞれの前記表示パネルに画像を表示する液晶表示装置であって、第1表示パネルと、前記第1表示パネルに重畳して配置された第2表示パネルと、を含み、前記第2表示パネルは、ソース線とゲート線と薄膜トランジスタと有機絶縁膜とが形成された第1基板と、前記第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶層と、を含み、前記第1基板には、前記第1基板と前記第2基板との間の距離を保持する第1スペーサが形成されており、前記第1スペーサ及び前記有機絶縁膜は、ポジ型感光性樹脂からなる、ことを特徴とする。
【0007】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1スペーサ及び前記有機絶縁膜は、一体であってもよい。
【0008】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第2表示パネルは、前記第1基板上に形成された、前記ゲート線と、前記ゲート線を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された前記薄膜トランジスタを構成する電極と、前記電極を覆う保護絶縁膜と、前記保護絶縁膜上に形成された前記有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜上に形成された共通電極と、前記共通電極を覆う上層絶縁膜と、前記上層絶縁膜上に形成された前記第1スペーサ及び画素電極と、を含んでもよい。
【0009】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第2表示パネルは、前記第1基板上に形成された、前記ゲート線と、前記ゲート線を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された前記薄膜トランジスタを構成する電極と、前記電極を覆う保護絶縁膜と、前記保護絶縁膜上に形成された前記有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜上に形成された共通電極と、前記共通電極を覆う上層絶縁膜と、前記上層絶縁膜上に形成された画素電極と、を含み、前記第1スペーサは、前記有機絶縁膜と一体であってもよい。
【0010】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第2表示パネルは、さらに前記第1基板に形成された第2スペーサを含み、前記第2スペーサと前記第2基板との間に空間が形成されており、前記第2スペーサは、ポジ型感光性樹脂からなっていてもよい。
【0011】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1スペーサは、平面視で前記ソース線に重畳しており、前記第2スペーサは、平面視で前記ソースに重畳していなくてもよい。
【0012】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第2表示パネルは、さらに、前記第1基板上に形成された、画素電極と、前記画素電極に対向配置された共通電極と、前記共通電極に電気的に接続され、金属層から成る共通配線とを含み、前記第1スペーサは、平面視で前記共通配線に重畳しており、前記第2スペーサは、平面視で前記共通配線に重畳していなくてもよい。
【0013】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1スペーサ、前記第2スペーサ及び前記有機絶縁膜は、一体であり、前記有機絶縁膜の前記液晶層側の上面を基準として、前記第1スペーサの高さは、前記第2スペーサの高さと実質的に同じでもよい。
【0014】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1スペーサ、前記第2スペーサ及び前記有機絶縁膜は、一体であり、前記有機絶縁膜の前記液晶層側の上面を基準として、前記第1スペーサの高さは、前記第2スペーサの高さよりも高くてもよい。
【0015】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1表示パネルは、ソース線とゲート線と薄膜トランジスタとが形成された第3基板と、第3基板に対向配置された第4基板と、を含み、前記第4基板には、前記第3基板と前記第4基板との間の距離を保持する第3スペーサが形成されており、前記第3スペーサは、ネガ型感光性樹脂からなっていてもよい。
【0016】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第3基板又は前記第4基板の何れか一方には、さらにカラーフィルタが形成されてもよい。
【0017】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1スペーサの設置面に対する傾斜角度は60度未満であり、前記第3スペーサの設置面に対する傾斜角度は60度以上であってもよい。
【0018】
本発明に係る液晶表示装置では、前記第2表示パネルにおける単位面積当たりの画素の数は、前記第1表示パネルにおける単位面積当たりの画素の数より少なくてもよい。
【0019】
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶層と、前記第1基板上に形成された、ソース線と、ゲート線と、薄膜トランジスタと、有機絶縁膜と、前記第1基板及び前記第2基板の間の距離を保持する第1スペーサと、を含み、前記第1スペーサ及び前記有機絶縁膜は、ポジ型感光性樹脂からなる、ことを特徴とする。
【0020】
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、第1表示パネルと、第1基板と、前記第1基板上に形成された、ソース線、ゲート線及び薄膜トランジスタと、前記第1基板に対向配置された第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶層と、を含む第2表示パネルと、が重ね合わされて配置された液晶表示装置の製造方法であって、前記第2表示パネルを製造する工程は、前記第1基板上に前記ゲート線を形成する工程と、前記ゲート線をゲート絶縁膜で覆う工程と、前記ゲート絶縁膜上に前記薄膜トランジスタを構成する電極を形成する工程と、前記電極を保護絶縁膜で覆う工程と、前記保護絶縁膜上に、ポジ型感光性樹脂からなる有機絶縁膜を形成する工程と、前記有機絶縁膜上に共通電極を形成する工程と、前記共通電極を上層絶縁膜で覆う工程と、前記上層絶縁膜上に画素電極を形成する工程と、前記第1基板と前記第2基板との間の距離を保持する第1スペーサを、前記ポジ型感光性樹脂で形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明に係る液晶表示装置の製造方法では、前記第1スペーサを、前記有機絶縁膜を形成する工程で形成してもよい。
【0022】
本発明に係る液晶表示装置の製造方法では、前記保護絶縁膜上に前記ポジ型感光性樹脂を塗布した後、前記ポジ型感光性樹脂の第1領域を第1露光量で露光することにより前記有機絶縁膜を形成するとともに、前記ポジ型感光性樹脂の第2領域を前記第1露光量より少ない第2露光量で露光することにより前記第1スペーサを形成してもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法によれば、複数の表示パネルを重ね合わせて構成される液晶表示装置の製造工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。
図2】上記液晶表示装置の概略構成を模式的に示す図である。
図3】表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図である。
図4】表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
図5図3及び図4のA−A切断線における断面図である。
図6】表示パネルLCP1の画素の概略構成を示す平面図である。
図7】表示パネルLCP2の画素の概略構成を示す平面図である。
図8】表示パネルLCP1の画素と表示パネルLCP2の画素との配置関係を示す平面図である。
図9図6及び図7のB−B切断線における断面図である。
図10】表示パネルLCP1のメインスペーサと、表示パネルLCP2のメインスペーサとを比較するための断面図である。
図11】表示パネルLCP1のサブスペーサと、表示パネルLCP2のサブスペーサとを比較するための断面図である。
図12】メインスペーサ及びサブスペーサを製造する第1の方法を説明するための図である。
図13】メインスペーサ及びサブスペーサを製造する第2の方法を説明するための図である。
図14】メインスペーサ及びサブスペーサを製造する第3の方法を説明するための図である。
図15】メインスペーサ及びサブスペーサを製造する第4の方法を説明するための図である。
図16】本実施形態に係る液晶表示装置の他の構成を示す断面図である。
図17】表示パネルLCP2の他の概略構成を示す平面図である。
図18】表示パネルLCP1の画素と表示パネルLCP2の画素との他の配置関係を示す平面図である。
図19】本実施形態に係る液晶表示装置の他の構成を示す断面図である。
図20】本実施形態に係る液晶表示装置の他の構成を示す断面図である。
図21】本実施形態に係る液晶表示装置の他の構成を示す断面図である。
図22】本実施形態に係る液晶表示装置の他の構成の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。一実施形態に係る液晶表示装置は、画像を表示する複数の表示パネルと、それぞれの表示パネルを駆動する複数の駆動回路(複数のソースドライバ、複数のゲートドライバ)と、それぞれの駆動回路を制御する複数のタイミングコントローラと、外部から入力される入力映像信号に対して画像処理を行い、それぞれのタイミングコントローラに画像データを出力する画像処理部と、複数の表示パネルに背面側から光を照射するバックライトと、を含んでいる。複数の表示パネルは、観察者側から見て前後方向に互いに重ね合わされて配置されており、それぞれが画像を表示する。以下では、2枚の表示パネルを備える液晶表示装置を例に挙げて説明する。尚、表示パネルの数は複数に限定されず1枚であってもよい。
【0026】
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置LCDの概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、液晶表示装置LCDは、観察者に近い位置(前側)に配置された表示パネルLCP1と、表示パネルLCP1より観察者から遠い位置(後側)に配置された表示パネルLCP2と、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2を貼り合わせる接着層SEFILと、表示パネルLCP2の背面側に配置されたバックライトBLと、表示面側から表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2を覆うフロントシャーシFSとを含んでいる。
【0027】
図2は、本実施形態に係る液晶表示装置LCDの概略構成を模式的に示す図である。図2に示すように、表示パネルLCP1は、第1ソースドライバSD1と第1ゲートドライバGD1とを含み、表示パネルLCP2は、第2ソースドライバSD2と第2ゲートドライバGD2とを含んでいる。また液晶表示装置LCDは、第1ソースドライバSD1及び第1ゲートドライバGD1を制御する第1タイミングコントローラTCON1と、第2ソースドライバSD2及び第2ゲートドライバGD2を制御する第2タイミングコントローラTCON2と、第1タイミングコントローラTCON1及び第2タイミングコントローラTCON2に画像データを出力する画像処理部IPUと、を含んでいる。例えば表示パネルLCP1は入力映像信号に応じたカラー画像を第1画像表示領域DISP1に表示し、表示パネルLCP2は入力映像信号に応じた白黒画像を第2画像表示領域DISP2に表示する。画像処理部IPUは、外部のシステム(図示せず)から送信された入力映像信号Dataを受信し、周知の画像処理を実行した後、第1タイミングコントローラTCON1に第1画像データDAT1を出力し、第2タイミングコントローラTCON2に第2画像データDAT2を出力する。また画像処理部IPUは、第1タイミングコントローラTCON1及び第2タイミングコントローラTCON2に同期信号等の制御信号(図2では省略)を出力する。例えば第1画像データDAT1はカラー画像表示用の画像データであり、第2画像データDAT2は白黒画像表示用の画像データである。
【0028】
図3は表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、図4は表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。図5は、図3及び図4のA−A切断線における断面図である。図6は表示パネルLCP1の画素PIX1の概略構成を示す平面図であり、図7は表示パネルLCP2の画素PIX2の概略構成を示す平面図である。
【0029】
図3図5及び図6を用いて、表示パネルLCP1の概略構成について説明する。図5に示すように、表示パネルLCP1は、バックライトBL側に配置された薄膜トランジスタ基板TFTB1と、観察者側に配置され、薄膜トランジスタ基板TFTB1に対向する対向基板CF1と、薄膜トランジスタ基板TFTB1及び対向基板CF1の間に配置された液晶層LC1と、を含んでいる。表示パネルLCP1のバックライトBL側には偏光板POL2が配置されており、観察者側には偏光板POL1が配置されている。
【0030】
薄膜トランジスタ基板TFTB1には、図3及び図6に示すように、第1方向(例えば列方向)に延在する複数のソース線SL1と、第1方向とは異なる第2方向(例えば行方向)に延在する複数のゲート線GL1とが形成され、複数のソース線SL1と複数のゲート線GL1とのそれぞれの交差部近傍に薄膜トランジスタTFT1が形成されている。表示パネルLCP1を平面的に見て、隣り合う2本のソース線SL1と隣り合う2本のゲート線GL1とにより囲まれる領域が1つの画素PIX1として規定され、該画素PIX1がマトリクス状(行方向及び列方向)に複数配置されている。複数のソース線SL1は、行方向に等間隔で配置されており、複数のゲート線GL1は、列方向に等間隔で配置されている。薄膜トランジスタ基板TFTB1には、画素PIX1ごとに画素電極PIT1が形成されており、複数の画素PIX1に共通する1つの共通電極CIT1(図9参照)が形成されている。薄膜トランジスタTFT1を構成するドレイン電極DE1はソース線SL1に電気的に接続され、ソース電極SE1はコンタクトホールCH1を介して画素電極PIT1に電気的に接続され、ゲート電極GE1はゲート線GL1に電気的に接続されている。
【0031】
図5に示すように、対向基板CF1には、光を透過する光透過部と、光の透過を遮断するブラックマトリクスBM(遮光部)とが形成されている。光透過部には、各画素PIX1に対応して複数のカラーフィルタFIL(着色層)が形成されている。光透過部は、ブラックマトリクスBMで囲まれており、例えば矩形状に形成されている。複数のカラーフィルタFILは、赤色(R色)の材料で形成され、赤色の光を透過する赤色カラーフィルタFILR(赤色層)と、緑色(G色)の材料で形成され、緑色の光を透過する緑色カラーフィルタFILG(緑色層)と、青色(B色)の材料で形成され、青色の光を透過する青色カラーフィルタFILB(青色層)と、を含んでいる。赤色カラーフィルタFILR、緑色カラーフィルタFILG、及び青色カラーフィルタFILBは、行方向にこの順に繰り返し配列され、同一色のカラーフィルタFILが列方向に配列され、行方向及び列方向に隣り合うカラーフィルタFILの境界部分にブラックマトリクスBM1が形成されている。各カラーフィルタFILに対応して、複数の画素PIX1は、図3に示すように、赤色カラーフィルタFILRに対応する赤色画素PIXRと、緑色カラーフィルタFILGに対応する緑色画素PIXGと、青色カラーフィルタFILBに対応する青色画素PIXBと、を含んでいる。表示パネルLCP1では、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXBが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。
【0032】
尚、ブラックマトリクスBM及びカラーフィルタFIL(赤色カラーフィルタFILR、緑色カラーフィルタFILG、及び青色カラーフィルタFILB)は、薄膜トランジスタ基板TFTB1に形成されてもよい。すなわち、表示パネルLCP1が、カラーフィルタオンアレイ(COA)の構成を有してもよい。
【0033】
また、対向基板CF1には、薄膜トランジスタ基板TFTB1及び対向基板CF1の間に配置され両基板間の距離(ギャップ)を保持する複数のスペーサPS1(第3スペーサ)が形成されている。図6では便宜上、スペーサPS1の外形を点線で示している。スペーサPS1は、図6に示すように、平面視で、薄膜トランジスタTFT1の一部に重なるように配置されている。スペーサPS1は、それぞれの色の画素PIX1(例えば、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB)を含む1つの画素グループに対して1つ又は複数設けられてもよいし、複数の画素グループに対して1つの割合で設けられてもよい。スペーサPS1の形状は円柱状に限定されず、角柱状、円錐状等であってもよい。またスペーサPS1は、互いに高さが異なる2種類のスペーサを含んでもよい。具体的には、スペーサPS1は、通常状態において薄膜トランジスタ基板TFTB1に接するメインスペーサPS1(M)(図9参照)と、通常状態では薄膜トランジスタ基板TFTB1に接しておらず薄膜トランジスタ基板TFTB1との間に空間が形成され、表示パネルLCP1が変形したときに薄膜トランジスタ基板TFTB1に接するサブスペーサPS1(S)(図9参照)とを含んでもよい。サブスペーサPS1(S)を設けることにより、耐圧性の向上と低温時の気泡発生の抑制を図ることができる。
【0034】
第1タイミングコントローラTCON1は、周知の構成を備えている。例えば第1タイミングコントローラTCON1は、画像処理部IPUから出力される第1画像データDAT1と第1制御信号CS1(クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)とに基づいて、第1画像データDA1と、第1ソースドライバSD1及び第1ゲートドライバGD1の駆動を制御するための各種タイミング信号(データスタートパルスDSP1、データクロックDCK1、ゲートスタートパルスGSP1、ゲートクロックGCK1)とを生成する(図3参照)。第1タイミングコントローラTCON1は、第1画像データDA1と、データスタートパルスDSP1と、データクロックDCK1とを第1ソースドライバSD1に出力し、ゲートスタートパルスGSP1とゲートクロックGCK1とを第1ゲートドライバGD1に出力する。
【0035】
第1ソースドライバSD1は、データスタートパルスDSP1及びデータクロックDCK1に基づいて、第1画像データDA1に応じたデータ信号(データ電圧)をソース線SL1に出力する。第1ゲートドライバGD1は、ゲートスタートパルスGSP1及びゲートクロックGCK1に基づいて、ゲート信号(ゲート電圧)をゲート線GL1に出力する。
【0036】
各ソース線SL1には、第1ソースドライバSD1からデータ電圧が供給され、各ゲート線GL1には、第1ゲートドライバGD1からゲート電圧が供給される。共通電極CIT1には、コモンドライバ(図示せず)から共通電圧Vcomが供給される。ゲート電圧(ゲートオン電圧)がゲート線GL1に供給されると、ゲート線GL1に接続された薄膜トランジスタTFT1がオンし、薄膜トランジスタTFT1に接続されたソース線SL1を介して、データ電圧が画素電極PIT1に供給される。画素電極PIT1に供給されたデータ電圧と、共通電極CIT1に供給された共通電圧Vcomとの差により電界が生じる。この電界により液晶を駆動してバックライトBLの光の透過率を制御することによって画像表示を行う。表示パネルLCP1では、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXBそれぞれの画素電極PIT1に接続されたソース線SL1に、所望のデータ電圧を供給することにより、カラー画像表示が行われる。
【0037】
次に、図4図5及び図7を用いて、表示パネルLCP2の構成について説明する。図5に示すように、表示パネルLCP2は、バックライトBL側に配置された薄膜トランジスタ基板TFTB2と、観察者側に配置され、薄膜トランジスタ基板TFTB2に対向する対向基板CF2と、薄膜トランジスタ基板TFTB2及び対向基板CF2の間に配置された液晶層LC2と、を含んでいる。表示パネルLCP2のバックライトBL側には偏光板POL4が配置されており、観察者側には偏光板POL3が配置されている。表示パネルLCP1の偏光板POL2と、表示パネルLCP2の偏光板POL3との間には、接着層SEFILが配置されている。
【0038】
薄膜トランジスタ基板TFTB2には、図4及び図7に示すように、列方向に延在する複数のソース線SL2と、行方向に延在する複数のゲート線GL2とが形成され、複数のソース線SL2と複数のゲート線GL2とのそれぞれの交差部近傍に薄膜トランジスタTFT2が形成されている。表示パネルLCP2を平面的に見て、隣り合う2本のソース線SL2と隣り合う2本のゲート線GL2とにより囲まれる領域が1つの画素PIX2として規定され、該画素PIX2がマトリクス状(行方向及び列方向)に複数配置されている。複数のソース線SL2は、行方向に等間隔で配置されており、複数のゲート線GL2は、列方向に等間隔で配置されている。薄膜トランジスタ基板TFTB2には、画素PIX2ごとに画素電極PIT2が形成されており、複数の画素PIX2に共通する1つの共通電極CIT2(図9参照)が形成されている。薄膜トランジスタTFT2を構成するドレイン電極DE2はソース線SL2に電気的に接続され、ソース電極SE2はコンタクトホールCH2を介して画素電極PIT2に電気的に接続され、ゲート電極GE2はゲート線GL2に電気的に接続されている。
【0039】
また、薄膜トランジスタ基板TFTB2には、薄膜トランジスタ基板TFTB2及び対向基板CF2の間に配置され両基板間の距離(ギャップ)を保持する複数のスペーサPS2が形成されている。図7では便宜上、スペーサPS2の外形を点線で示している。スペーサPS2は、図7に示すように、平面視で、薄膜トランジスタTFT2の一部に重なるように配置されている。スペーサPS2は、複数の画素PIX2(例えば、表示パネルLCP1の赤色画素PIXR、緑色画素PIXG及び青色画素PIXBに対応する3個の画素PIX2)を含む1つの画素グループに対して1つ又は複数設けられてもよいし、複数の画素グループに対して1つの割合で設けられてもよい。スペーサPS2の形状は円柱状に限定されず、角柱状、円錐状等であってもよい。またスペーサPS2は、互いに高さが異なる2種類のスペーサを含んでもよい。具体的には、スペーサPS2は、通常状態において対向基板CF2に接するメインスペーサPS2(M)(第1スペーサ)(図9参照)と、通常状態では対向基板CF2に接しておらず対向基板CF2との間に空間が形成され、表示パネルLCP2が変形したときに対向基板CF2に接するサブスペーサPS2(S)(第2スペーサ)(図9参照)とを含んでもよい。サブスペーサPS2(S)を設けることにより、耐圧性の向上と低温時の気泡発生の抑制を図ることができる。また、表示パネルLCP1のスペーサPS1と表示パネルLCP2のスペーサPS2とは、平面視でそれぞれの中心位置が一致するように配置されている。スペーサPS1の数とスペーサPS2の数とは、同一であってもよいし異なっていてもよい。
【0040】
図5に示すように、対向基板CF2には、ブラックマトリクス(遮光部)及びカラーフィルタ(着色部)は形成されておらず、例えばオーバーコート膜OC2が形成されている。
【0041】
第2タイミングコントローラTCON2は、周知の構成を備えている。例えば第2タイミングコントローラTCON2は、画像処理部IPUから出力される第2画像データDAT2と第2制御信号CS2(クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)とに基づいて、第2画像データDA2と、第2ソースドライバSD2及び第2ゲートドライバGD2の駆動を制御するための各種タイミング信号(データスタートパルスDSP2、データクロックDCK2、ゲートスタートパルスGSP2、ゲートクロックGCK2)とを生成する(図4参照)。第2タイミングコントローラTCON2は、第2画像データDA2と、データスタートパルスDSP2と、データクロックDCK2とを第2ソースドライバSD2に出力し、ゲートスタートパルスGSP2とゲートクロックGCK2とを第2ゲートドライバGD2に出力する。
【0042】
第2ソースドライバSD2は、データスタートパルスDSP2及びデータクロックDCK2に基づいて、第2画像データDA2に応じたデータ電圧をソース線SL2に出力する。第2ゲートドライバGD2は、ゲートスタートパルスGSP2及びゲートクロックGCK2に基づいて、ゲート電圧をゲート線GL2に出力する。
【0043】
各ソース線SL2には、第2ソースドライバSD2からデータ電圧が供給され、各ゲート線GL2には、第2ゲートドライバGD2からゲート電圧が供給される。共通電極CIT2には、コモンドライバから共通電圧Vcomが供給される。ゲート電圧(ゲートオン電圧)がゲート線GL2に供給されると、ゲート線GL2に接続された薄膜トランジスタTFT2がオンし、薄膜トランジスタTFT2に接続されたソース線SL2を介して、データ電圧が画素電極PIT2に供給される。画素電極PIT2に供給されたデータ電圧と、共通電極CIT2に供給された共通電圧Vcomとの差により電界が生じる。この電界により液晶を駆動してバックライトBLの光の透過率を制御することによって画像表示を行う。表示パネルLCP2では、白黒画像表示が行われる。
【0044】
図8は、表示パネルLCP1の画素PIX1と表示パネルLCP2の画素PIX2との配置関係を示す平面図である。液晶表示装置LCDは、表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数と、表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数とが等しくなるように構成されている。また1個の画素PIX1の面積と、1個の画素PIX2の面積とは等しくなっている。すなわち、表示パネルLCP1及び表示パネルLCP2は互いに同一の解像度を有している。
【0045】
図9は、図6及び図7のB−B切断線における断面図である。図9を用いて画素PIX1、PIX2の断面構造について説明する。
【0046】
表示パネルLCP1の画素PIX1を構成する薄膜トランジスタ基板TFTB1(図5参照)では、透明基板SUB2(ガラス基板)(第3基板)上にゲート線GL1(図6参照)及びゲート電極GE1が形成されており、これらを覆うようにゲート絶縁膜GSN1が形成されている。ゲート絶縁膜GSN1上にソース線SL1(図6参照)、ドレイン電極DE1、ソース電極SE1及び半導体層SI1が形成されており、これらを覆うように保護絶縁膜PAS1及び有機絶縁膜OPAS1が順に形成されており、有機絶縁膜OPAS1上に共通電極CIT1が形成されており、共通電極CIT1を覆うように上層絶縁膜UPAS1が形成されている。尚、共通電極CIT1上には、平面視でソース線SL1に重なる、金属層から成る共通配線CL1が形成されている。上層絶縁膜UPAS1上に画素電極PIT1が形成されており、画素電極PIT1を覆うように配向膜AL2が形成されている。また、保護絶縁膜PAS1、有機絶縁膜OPAS1及び上層絶縁膜UPAS1にはコンタクトホールCH1(図6参照)が形成されており、画素電極PIT1の一部が、コンタクトホールCH1を介してソース電極SE1に電気的に接続されている。有機絶縁膜OPAS1は、例えば、アクリル系のポジ型感光性樹脂で形成されている。尚、アクリル系のポジ型感光性樹脂には、公知の材料を使用することができる。
【0047】
対向基板CF1(図5参照)では、透明基板SUB1(ガラス基板)(第4基板)上に、ブラックマトリクスBM及びカラーフィルタFIL(赤色カラーフィルタFILR、緑色カラーフィルタFILG、及び青色カラーフィルタFILB)が形成されている。カラーフィルタFILの表面にはオーバーコート膜OC1が被覆されており、オーバーコート膜OC1上に配向膜AL1が形成されている。また、平面視でブラックマトリクスBMに重なる領域において、オーバーコート膜OC1上にメインスペーサPS1(M)及びサブスペーサPS1(S)が形成されている。メインスペーサPS1(M)の表示パネルLCP2側の端部は、薄膜トランジスタ基板TFTB1における薄膜トランジスタTFT1及び共通配線CL1が積層する突出部に接している。またサブスペーサPS1(S)の表示パネルLCP2側の端部と、薄膜トランジスタ基板TFTB1との間には、所定のギャップが形成されている。スペーサPS1は、アクリル系のネガ型感光性樹脂で形成されている。尚、アクリル系のネガ型感光性樹脂には、公知の材料を使用することができる。
【0048】
表示パネルLCP2の画素PIX2を構成する薄膜トランジスタ基板TFTB2(図5参照)では、透明基板SUB4(ガラス基板)(第1基板)上にゲート線GL2(図7参照)及びゲート電極GE2が形成されており、これらを覆うようにゲート絶縁膜GSN2が形成されている。ゲート絶縁膜GSN2上にソース線SL2(図7参照)、ドレイン電極DE2、ソース電極SE2及び半導体層SI2が形成されており、これらを覆うように保護絶縁膜PAS2及び有機絶縁膜OPAS2が順に形成されており、有機絶縁膜OPAS2上に共通電極CIT2が形成されており、共通電極CIT2を覆うように上層絶縁膜UPAS2が形成されている。尚、共通電極CIT2上には、平面視でソース線SL2に重なる、金属層から成る共通配線CL2が形成されている。上層絶縁膜UPAS2上に画素電極PIT2が形成されており、画素電極PIT2を覆うように配向膜AL4が形成されている。また、保護絶縁膜PAS2、有機絶縁膜OPAS2及び上層絶縁膜UPAS2にはコンタクトホールCH2(図7参照)が形成されており、画素電極PIT2の一部が、コンタクトホールCH2を介してソース電極SE2に電気的に接続されている。また、上層絶縁膜UPAS2上には、平面視で薄膜トランジスタTFT1及び共通配線CL1に重なるように、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)が形成されている。メインスペーサPS2(M)の表示パネルLCP1側の端部は、対向基板CF2に接している。またサブスペーサPS1(S)の表示パネルLCP1側の端部と、対向基板CF2との間には、所定のギャップが形成されている。有機絶縁膜OPAS2とスペーサPS2とは、同一材料で形成されており、例えば、アクリル系のポジ型感光性樹脂で形成されている。尚、アクリル系のポジ型感光性樹脂には、公知の材料を使用することができる。
【0049】
対向基板CF2(図5参照)では、透明基板SUB3(ガラス基板)(第2基板)上にオーバーコート膜OC2が被覆されており、オーバーコート膜OC2上に配向膜AL3が形成されている。
【0050】
ここで、表示パネルLCP1のスペーサPS1と、表示パネルLCP2のスペーサPS2とは、材料の違いにより外形形状が異なっている。図10は、表示パネルLCP1のメインスペーサPS1(M)と、表示パネルLCP2のメインスペーサPS2(M)とを比較するための断面図である。図11は、表示パネルLCP1のサブスペーサPS1(S)と、表示パネルLCP2のサブスペーサPS2(S)とを比較するための断面図である。
【0051】
図10に示すように、メインスペーサPS2(M)の幅W2(M)(平面的に見た場合の外径)は、メインスペーサPS1(M)の幅W1(M)(平面的に見た場合の外径)より広く、メインスペーサPS2(M)の高さH2(M)は、メインスペーサPS1(M)の高さH1(M)より低くなっている。具体的には例えば、メインスペーサPS2(M)の幅W2(M)は略10umであり、メインスペーサPS1(M)の幅W1(M)は略5umである。またメインスペーサPS2(M)の高さH2(M)は略2um〜3umであり、メインスペーサPS1(M)の高さH1(M)は略3um〜5umである。また、メインスペーサPS2(M)の設置面に対する傾斜角度D2(M)は、メインスペーサPS1(M)の設置面に対する傾斜角度D1(M)より小さくなっている。具体的には例えば、メインスペーサPS2(M)の傾斜角度D2(M)は略60度未満であり、メインスペーサPS1(M)の傾斜角度D1(M)は略60度以上である。尚、スペーサPS1の高さH1は、スペーサPS1の設置面(例えばオーバーコート膜OC1の液晶層LC1側の面)からの距離であり、スペーサPS2の高さH2は、スペーサPS2の設置面(例えば有機絶縁膜UPAS2の液晶層LC2側の面)からの距離である。
【0052】
図11に示すように、サブスペーサPS1(S)の形状とサブスペーサPS2(S)の形状の関係は、図10に示すメインスペーサPS1(M)の形状とメインスペーサPS2(M)の形状の関係と同様である。また図11に示すサブスペーサPS1(S)は、幅W1(S)及び高さH1(S)が、図10に示すメインスペーサPS1(M)の幅W1(M)及び高さH1(M)より小さく、傾斜角度D1(S)がメインスペーサPS1(M)の傾斜角度D1(M)と等しくなっている。同様に、図11に示すサブスペーサPS2(S)は、幅W2(S)及び高さH2(S)が、図10に示すメインスペーサPS2(M)の幅W2(M)及び高さH2(M)より小さく、傾斜角度D2(S)がメインスペーサPS2(M)の傾斜角度D2(M)と等しくなっている。
【0053】
尚、メインスペーサPS1(M)とサブスペーサPS1(S)とが同一形状であり、メインスペーサPS2(M)とサブスペーサPS2(S)とが同一形状、すなわち互いの高さが実質的に同一であってもよい。この場合は、スペーサPSを設置する設置面が最も高い部分(例えば、平面視で薄膜トランジスタTFTと共通配線CLとが重なる部分の上方)にメインスペーサPS(M)を配置し、これよりも低い部分にサブスペーサPS(S)を設置すればよい。これにより、メインスペーサPS(M)の上端部の高さを、サブスペーサPS(S)の上端部の高さより高くすることができる。
【0054】
また表示パネルLCP1のスペーサPS1と、表示パネルLCP2のスペーサPS2とは、材料の違いにより弾性力が異なっている。具体的には、スペーサPS1及びスペーサPS2に同一の圧力を加えた場合、スペーサPS2の変形量が、スペーサPS1の変形量より小さくなる。
【0055】
次に、表示パネルLCP2のスペーサPS2の製造方法について説明する。尚、表示パネルLCP1のスペーサPS1の製造方法は周知の方法を適用することができるため説明を省略する。
【0056】
図12は、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)を製造する第1の方法を説明するための図である。先ず図12(a)に示すように、保護絶縁膜PAS2を形成した後、保護絶縁膜PAS2が形成された基板上にアクリル系のポジ型感光性樹脂を塗布し、所定のパターンを有するマスクを介して露光する。ここでは、コンタクトホールCH2となる部分に対して露光量を1(フル露光)に設定し、それ以外の部分に対して露光量を0(露光なし)に設定する。その後、現像して露光部を除去することにより、有機絶縁膜OPAS2を形成する。次に図12(b)に示すように、共通電極CIT2、上層絶縁膜UPAS2、及び画素電極PIT2を形成した後、基板上に、有機絶縁膜OPAS2と同一材料のアクリル系のポジ型感光性樹脂を塗布し、所定のパターンを有するマスクを介して露光する。ここでは、メインスペーサPS2(M)となる部分に対して露光量を0(露光なし)に設定し、サブスペーサPS2(S)となる部分に対して露光量を1(ハーフトーン露光)に設定し、それ以外の部分に対して露光量を2(フル露光)に設定する。その後、現像して露光部を除去することにより、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)を同時に形成する。最後に配向膜AL4を形成する。
【0057】
尚、上記の数値“0”、“1”、“2”は、露光量を概念的に示すものであり、露光量の割合を示すものではない。すなわち、上記数値が大きくなる程、露光量が多いことを示している。
【0058】
図13は、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)を製造する第2の方法を説明するための図である。先ず図13(a)に示すように、保護絶縁膜PAS2を形成した後、保護絶縁膜PAS2が形成された基板上にアクリル系のポジ型感光性樹脂を塗布し、所定のパターンを有するマスクを介して露光する。ここでは、コンタクトホールCH2となる部分に対して露光量を2(フル露光)に設定し、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)となる部分に対して露光量を0(露光なし)に設定し、それ以外の部分に対して露光量を1(ハーフトーン露光)に設定する。その後、現像して露光部を除去することにより、有機絶縁膜OPAS2とメインスペーサPS2(M)とサブスペーサPS2(S)とを、同時に一体に形成する。尚、メインスペーサPS2(M)が薄膜トランジスタTFT2の形成領域の上方に形成され、サブスペーサPS2(S)が薄膜トランジスタTFT2の形成領域外の上方に形成されるようにマスクパターンを設定することにより、メインスペーサPS2(M)の上端部の高さをサブスペーサPS2(S)の上端部の高さより高くすることができる。次に図13(b)に示すように、共通電極CIT2、上層絶縁膜UPAS2、及び画素電極PIT2を形成し、最後に配向膜AL4を形成する。
【0059】
図14は、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)を製造する第3の方法を説明するための図である。先ず図14(a)に示すように、保護絶縁膜PAS2を形成した後、保護絶縁膜PAS2が形成された基板上にアクリル系のポジ型感光性樹脂を塗布し、所定のパターンを有するマスクを介して露光する。ここでは、コンタクトホールCH2となる部分に対して露光量を3(フル露光)に設定し、メインスペーサPS2(M)となる部分に対して露光量を0(露光なし)に設定し、サブスペーサPS2(S)となる部分に対して露光量を1(ハーフトーン露光)に設定し、それ以外の部分に対して露光量を2(ハーフトーン露光)に設定する。その後、現像して露光部を除去することにより、有機絶縁膜OPAS2とメインスペーサPS2(M)とサブスペーサPS2(S)とを、同時に一体に形成する。第3の方法では、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)は共に薄膜トランジスタTFT2の形成領域の上方に形成される。ここでは、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)の露光量を異ならせることによりメインスペーサPS2(M)の上端部の高さをサブスペーサPS2(S)の上端部の高さより高くする。次に図14(b)に示すように、共通電極CIT2、上層絶縁膜UPAS2、及び画素電極PIT2を形成し、最後に配向膜AL4を形成する。
【0060】
図15は、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)を製造する第4の方法を説明するための図である。先ず図15(a)に示すように、保護絶縁膜PAS2を形成した後、保護絶縁膜PAS2が形成された基板上にアクリル系のポジ型感光性樹脂を塗布し、所定のパターンを有するマスクを介して露光する。ここでは、コンタクトホールCH2となる部分に対して露光量を2(フル露光)に設定し、コンタクトホールCH2となる部分からメインスペーサPS2(M)となる部分に対して露光量を0(露光なし)に設定し、コンタクトホールCH2となる部分からサブスペーサPS2(S)となる部分に対して露光量を1(ハーフトーン露光)に設定する。その後、現像して露光部を除去することにより、高さが異なる有機絶縁膜OPAS2を形成する。次に、図15(b)に示すように、基板上に再びアクリル系のポジ型感光性樹脂を塗布し、所定のパターンを有するマスクを介して露光する。ここでは、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)となる部分に対して露光量を0(露光なし)に設定し、それ以外の部分に対して露光量を1(フル露光)に設定する。その後、現像して露光部を除去することにより、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)を同時に形成する。次に、図15(c)に示すように、共通電極CIT2、上層絶縁膜UPAS2、及び画素電極PIT2を形成し、最後に配向膜AL4を形成する。
【0061】
上記液晶表示装置LCDの構成によれば、特に表示パネルLCP2のスペーサPS2を、薄膜トランジスタ基板TFTB2に、有機絶縁膜OPAS2と同じ材料で形成することができるため、表示パネルLCP2の製造工程を簡略化することができる。
【0062】
本発明の液晶表示装置LCDは、上記構成に限定されない。例えば、表示パネルLCP2の画素PIX2の断面構造を簡略化してもよい。図16は、液晶表示装置LCDの他の構成を示す断面図である。具体的には、図16に示すように、表示パネルLCP2の薄膜トランジスタ基板TFTB2において、ゲート絶縁膜GSN2上に画素電極PIT2を形成し、画素電極PIT2を覆うように保護絶縁膜PAS2を形成し、保護絶縁膜PAS2上に共通電極CIT2を形成してもよい。これにより、表示パネルLCP2の薄型化及び製造工程の簡略化を図ることができる。
【0063】
また表示パネルLCP1の画素PIX1と表示パネルLCP2の画素PIX2との配置関係は、図3図4及び図8に示す関係に限定されない。例えば、図3図17及び図18に示すように、表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数が、表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されてもよい。具体的には、図18に示すように、表示パネルLCP1の画素PIX1の数と表示パネルLCP2の画素PIX2の数とが3対1の割合で配置されている。また、表示パネルLCP1の3個の画素PIX1(赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB)と、表示パネルLCP2の1個の画素PIX2とが、平面視で互いに重畳するように配置されている。このように、カラー画像を表示する表示パネルLCP1を高解像度パネルとして構成し、白黒画像を表示する表示パネルLCP2を低解像度パネルとして構成してもよい。ここで、スペーサPS2をアクリル系のポジ型感光性樹脂で形成した場合、図10及び図11に示すように、スペーサPS2の幅W2がスペーサPS1の幅W1より広くなり易いため、特に表示パネルLCP2の画素PIX2の開口率が低下することが考えられる。この点、表示パネルLCP2を図18に示す低解像度パネルとして構成することにより、開口率の低下の影響を抑えることができる。また、表示パネルLCP2を図18に示す低解像度パネルとして構成する場合は、表示パネルLCP2の画素構造を、図16に示す画素構造としてもよい。
【0064】
また本実施形態に係る液晶表示装置LCDでは、表示パネルLCP2の対向基板CF2にスペーサPS2が形成されないため、対向基板CF2を省略することもできる。図19は、液晶表示装置LCDの他の構成を示す断面図である。図19に示す液晶表示装置LCDでは、ガラス基板が3枚で構成されており、中央のガラス基板SUB2において、観察者側には図9に示す構成と同様に薄膜トランジスタTFT1等が形成されており、バックライト側には有機絶縁膜OPAS2及び配向膜AL3が形成されている。これにより、液晶層LC1及び液晶層LC2の間の距離を短くすることができるため、視差及びモアレ等による表示品位の低下を抑えることができる。また、液晶表示装置LCDを更に薄型化することができる。
【0065】
また本発明の液晶表示装置LCDは、表示パネルが複数枚の構成に限定されず、表示パネルが1枚の構成であってもよい。図20は、液晶表示装置LCDの他の構成を示す断面図である。図20に示す液晶表示装置LCDは、スペーサPS以外は、図9に示した表示パネルLCP1と同じ構成の表示パネルLCPを備えている。図20に示す液晶表示装置LCDでは、スペーサPSは、薄膜トランジスタ基板TFTBに形成されている。またスペーサPSは、有機絶縁膜OPASと同一材料で形成されており、例えば、アクリル系のポジ型感光性樹脂で形成されている。またスペーサPSは、図12図15に示した第1の方法〜第4の方法の何れかにより製造することができる。
【0066】
また本実施形態に係る液晶表示装置LCDでは、図21に示すように、メインスペーサPS2(M)が、平面視で共通配線CL2に重畳しており、サブスペーサPS2(S)が、平面視で共通配線CL2に重畳していない構成でもよい。また本実施形態に係る液晶表示装置LCDでは、メインスペーサPS2(M)が、平面視で共通電極CIT2に重畳しており、サブスペーサPS2(S)が、平面視で共通電極CIT2に重畳していない構成でもよい。この構成は例えば次の方法により製造することができる。先ず、図22(a)に示すように、保護絶縁膜PAS2を形成した後、保護絶縁膜PAS2が形成された基板上にアクリル系のポジ型感光性樹脂を塗布し、所定のパターンを有するマスクを介して露光する。ここでは、コンタクトホールCH2となる部分に対して露光量を2(フル露光)に設定し、メインスペーサPS2(M)及びサブスペーサPS2(S)となる部分に対して露光量を0(露光なし)に設定し、それ以外の部分に対して露光量を1(ハーフトーン露光)に設定する。その後、現像して露光部を除去することにより、有機絶縁膜OPAS2とメインスペーサPS2(M)とサブスペーサPS2(S)とを、同時に一体に形成する。その後、共通電極CL2を、メインスペーサPS2(M)の上面に形成し、サブスペーサPS2(S)の上面には形成しない。これらの構成では、メインスペーサPS2(M)とサブスペーサPS2(S)とが同一形状、すなわち互いの高さが実質的に同一であってもよい。これにより、メインスペーサPS(M)の上端部の高さを、サブスペーサPS(S)の上端部の高さより高くすることができる。尚、メインスペーサPS2(M)の高さが、サブスペーサPS2(S)の高さより高くてもよい。
【0067】
また本実施形態に係る液晶表示装置LCDでは、メインスペーサPS2(M)が、平面視でソース線SL2に重畳しており、サブスペーサPS2(S)が、平面視でソース線SL2に重畳していない構成でもよい。この構成においても、メインスペーサPS2(M)とサブスペーサPS2(S)とが同一形状、すなわち互いの高さが実質的に同一であってもよい。これにより、メインスペーサPS(M)の上端部の高さを、サブスペーサPS(S)の上端部の高さより高くすることができる。尚、メインスペーサPS2(M)の高さが、サブスペーサPS2(S)の高さより高くてもよい。
【0068】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で上記各実施形態から当業者が適宜変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0069】
LCD 液晶表示装置、LCP1 表示パネル、SD1 第1ソースドライバ、GD1 第1ゲートドライバ、TCON1 第1タイミングコントローラ、LCP2 表示パネル、SD2 第2ソースドライバ、GD2 第2ゲートドライバ、TCON2 第2タイミングコントローラ、IPU 画像処理部、SL ソース線、GL ゲート線、PIX1,PIX2 画素、PIXR 赤色画素、PIXG 緑色画素、PIXB 青色画素、PIT 画素電極、CIT 共通電極、PS(M) メインスペーサ、PS(S) サブスペーサ、TFT1,TFT2 薄膜トランジスタ、OPAS 有機絶縁膜。
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