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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-128417(P2018-128417A)
(43)【公開日】2018年8月16日
(54)【発明の名称】測定装置及び測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 13/34 20060101AFI20180720BHJP
   G01R 13/20 20060101ALI20180720BHJP
【FI】
   G01R13/34 A
   G01R13/20 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-23187(P2017-23187)
(22)【出願日】2017年2月10日
(71)【出願人】
【識別番号】899000057
【氏名又は名称】学校法人日本大学
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100126882
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 光永
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】大谷 昭仁
(72)【発明者】
【氏名】今池 健
(72)【発明者】
【氏名】菅野 翔太
(57)【要約】
【課題】無線信号が高速になった場合でも、品質を評価すること。
【解決手段】測定装置は、無線信号を第1の信号へダウンコンバートするダウンコンバータ部と、第1の信号を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするアンダーサンプリング部と、アンダーサンプリングすることによって得られる信号から、トリガを生成するトリガ生成部と、トリガに応じて、アンダーサンプリング部がサンプリングした第1の信号を処理する処理部と、アンダーサンプリング部に入力された第1の信号の位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正する補正信号を生成するキャリア再生部と、補正信号と同期して、アンダーサンプリング部のサンプリング周波数を調整する発振器とを備え、キャリア再生部は、補正信号に基づいて、アンダーサンプリング部に入力された第1の信号を補正する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号を第1の信号へダウンコンバートするダウンコンバータ部と、
前記第1の信号を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするアンダーサンプリング部と、
前記サンプリングすることによって得られる信号から、トリガを生成するトリガ生成部と、
前記トリガに応じて、前記アンダーサンプリング部がサンプリングした前記第1の信号を処理する処理部と、
前記アンダーサンプリング部に入力された前記第1の信号の位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正する補正信号を生成するキャリア再生部と、
前記補正信号と同期して、前記アンダーサンプリング部の前記サンプリング周波数を調整する発振器と
を備え、
前記キャリア再生部は、前記補正信号に基づいて、前記アンダーサンプリング部に入力された前記第1の信号を補正する、測定装置。
【請求項2】
前記アンダーサンプリング部は、前記第1の信号の同相成分と直交成分の各々について、前記ナイキスト周波数よりも低い前記サンプリング周波数でサンプリングする、請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記トリガ生成部は、前記第1の信号の同相成分又は直交成分に基づいて、前記トリガを生成する、請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記キャリア再生部は、前記アンダーサンプリング部に入力された前記第1の信号の位相の回転量を補正する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置。
【請求項5】
前記無線信号は位相変調された信号である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の測定装置。
【請求項6】
前記処理部は、前記トリガに応じて、前記アンダーサンプリング部がサンプリングした前記第1の信号の遷移を重ね合せる、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の測定装置。
【請求項7】
無線信号を第1の信号へダウンコンバートするステップと、
前記第1の信号を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするステップと、
前記サンプリングすることによって得られる信号から、トリガを生成するステップと、
前記トリガに応じて、前記サンプリングするステップでサンプリングした前記第1の信号を処理するステップと、
前記サンプリングするステップでサンプリングされる第1の信号の位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正する補正信号を生成するステップと、
前記補正信号と同期して、前記サンプリングするステップの前記サンプリング周波数を調整するステップと
を有し、
前記補正信号を生成するステップでは、補正信号に基づいて、前記サンプリングするステップでサンプリングされた前記第1の信号を補正する、測定装置が実行する測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年,通信トラフィックの増大や通信技術の向上により、ミリ波帯などの高い周波数帯を無線通信に利用しようとする動きがある。高い周波数帯を無線通信に利用することで、数十Gbpsの情報伝送が可能になると期待されている。一般的に、無線信号の品質の評価は、以下のように行われている。ADC(Analog to Digital Converter)ボードによって、無線信号がサンプリングされ、サンプリングされることによって得られたデジタルデータからコンスタレーション(信号空間ダイヤグラム)が計算される。そして、コンスタレーションを用いて、エラーベクトル振幅(Error Vector Magnitude)が求められる。ここで、エラーベクトル振幅とは、デジタル変調信号の品質尺度であり、同相(in−phase、I)軸と直角位相(quadrature、Q)軸とで表されるコンスタレーションにおいて理想変調信号と測定変調信号との位置のずれを理想変調信号で正規化したものである。
具体的には、無線信号のI成分とQ成分の最高周波数の倍以上のサンプリング速度を有するリアルタイムオシロスコープによって、無線信号の波形に対して測定が行われる。この場合、ナイキストの定理にしたがって、被測定信号の周波数の2倍よりも高いサンプリング周波数で動作するADCボードが必要となる。そして、無線信号の波形から得られたサンプリングデータから、コンスタレーションが計算される。
【0003】
高速のデータ信号の波形観測を行う技術に関して、複数の信号入力端子に入力された観測対象信号Sxa、Sxbのいずれかを任意に選択し、その選択した観測対象信号をトリガ信号発生部に与えて、観測波形の取得開始タイミングを決定するトリガ信号TRGを発生させ、これをサンプリング信号発生部に入力して、トリガ信号TRGに同期したサンプリング信号Csを各サンプリング部に共通に与えて各観測対象信号Sxa、Sxbに対するサンプリングを同時に開始する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−112526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ADCのサンプリング周波数と有効ビット数(Effect Number Of Bits:ENOB)とはトレードオフの関係にあるので、両方を満足するADCでの測定は困難である。つまり、無線信号の周波数が高くになるにしたがって、その周波数の倍よりも大きいサンプリング周波数を有するADCボードが必要となる。しかし、ADCボードで測定できるサンプリング周波数には限界があり、今後進展が予想されるミリ波通信システムなどで使用される無線信号の品質評価は困難である。
具体的には、300GHz帯のいわゆるミリ波と呼ばれる周波数帯の無線信号を使用した通信においては、600Gs/s以上のサンプリング周波数が必要であるが、600Gs/sのサンプリング周波数を有するリアルタイムオシロスコープを実用化するのは難しい。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、無線信号の周波数が高くなった場合でも、品質を評価することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様に係る測定装置は、無線信号を第1の信号へダウンコンバートするダウンコンバータ部と、前記第1の信号を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするアンダーサンプリング部と、前記サンプリングすることによって得られる信号から、トリガを生成するトリガ生成部と、前記トリガに応じて、前記アンダーサンプリング部がサンプリングした前記第1の信号を処理する処理部と、前記アンダーサンプリング部に入力された前記第1の信号の位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正する補正信号を生成するキャリア再生部と、前記補正信号と同期して、前記アンダーサンプリング部の前記サンプリング周波数を調整する発振器とを備え、前記キャリア再生部は、前記補正信号に基づいて、前記アンダーサンプリング部に入力された前記第1の信号を補正する。
(2)上記態様にかかる測定装置において、前記アンダーサンプリング部は、前記第1の信号の同相成分と直交成分の各々について、前記ナイキスト周波数よりも低い前記サンプリング周波数でサンプリングしてもよい。
(3)上記態様にかかる測定装置において、前記トリガ生成部は、前記第1の信号の同相成分又は直交成分に基づいて、前記トリガを生成してもよい。
(4)上記態様にかかる測定装置において、前記キャリア再生部は、前記アンダーサンプリング部に入力された前記第1の信号の位相の回転量を補正してもよい。
(5)上記態様にかかる測定装置において、前記無線信号は位相変調された信号であってもよい。
(6)上記態様にかかる測定装置において、前記処理部は、前記トリガに応じて、前記アンダーサンプリング部がサンプリングした前記第1の信号の遷移を重ね合せてもよい。
(7)第1の態様に係る測定方法は、無線信号を第1の信号へダウンコンバートするステップと、前記第1の信号を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするステップと、前記サンプリングすることによって得られる信号から、トリガを生成するステップと、前記トリガに応じて、前記サンプリングするステップでサンプリングした前記第1の信号を処理するステップと、前記サンプリングするステップでサンプリングされる第1の信号の位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正する補正信号を生成するステップと、前記補正信号と同期して、前記サンプリングするステップの前記サンプリング周波数を調整するステップとを有し、前記補正信号を生成するステップでは、補正信号に基づいて、前記サンプリングするステップでサンプリングされた前記第1の信号を補正する、測定装置が実行する測定方法である。
【発明の効果】
【0008】
上記態様にかかる測定装置によれば、無線信号の周波数が高くなった場合でも、品質を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る測定装置の一例を示す図である。
図2】アンダーサンプリングの一例を示す図である。
図3】演算処理部の処理の一例を示す図である。
図4】コンスタレーションの一例を示す図である。
図5】キャリア再生部の一例を示す図である。
図6】コンスタレーションの一例を示す図である。
図7】実施形態に係る測定装置の動作の一例を示す図である。
図8】EVMの比較例を示す図である。
図9】変形例に係る測定装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る測定装置の一例を示す図である。実施形態に係る測定装置100は、無線信号の品質を評価するときに使用される。測定装置100は、アイパターンを描画し、描画したアイパターンに基づいてコンスタレーションを描画し、描画したコンスタレーションから、EVMを演算し、EVMの演算結果を出力する。
測定装置100は、ダウンコンバータ部102とアイパターン測定部108と発振器132とアンダーサンプリング部134とを備える。
ダウンコンバータ部102は、ミキサー(Mixer)104とバンドパスフィルタ(Band−pass filter:BPF)106とを含む。Mixer104には、アンテナ101が接続される。
アイパターン測定部108は、IQミキサー(IQMixer)110とローパスフィルタ(Low−pass filter:LPF)112とLPF114とA/D変換回路(A/D)116とA/D118とFPGA(field−programmable gate array)120とメモリ122とメモリ124と演算処理部126とトリガ生成部128とキャリア再生部130とを含む。
【0011】
ダウンコンバータ部102は、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調などの位相変調された高い周波数の無線信号を受信する。ここで、位相変調された高い周波数の無線信号の一例は、QPSK変調された300GHz帯の無線信号である。QPSK変調は搬送波scの初期位相をπ/4、3π/4、5π/4、7π/4の4値に変化させることで、2bitの情報を伝送する技術である。したがって、搬送波scの周波数をfc、初期位相をφmodとすれば、QPSK変調信号smodは式(1)のように表わされる。
【0012】
smod=sin(2πfct+φmod) (1)
【0013】
ダウンコンバータ部102は、位相変調された高い周波数の無線信号を低い周波数の無線信号へ変換する。具体的には、位相変調された高い周波数の無線信号は、アンテナ101からMixer104に出力される。Mixer104は、アンテナ101からの位相変調された高い周波数の無線信号とLO(ローカルオシレータ)信号とをミキシングする。Mixer104は、位相変調された高い周波数の無線信号とLO信号とをミキシングした信号を、BPF106へ出力する。ここで、ローカル信号の一例は、280GHzの信号である。
BPF106は、Mixer104と接続される。BPF106は、Mixer104が出力した信号から、高周波成分を取り除き、高周波成分を取り除くことによって得られる中間周波数(Intermediate Frequency:IF)信号をアイパターン測定部108へ出力する。BPF106が出力するIF信号は、アイパターン測定部108のIQMixer110へ出力される。
【0014】
IQMixer110は、BPF106と接続される。IQMixer110は、発振器132が出力する信号を用いて、BPF106が出力するIF信号を、搬送波の周波数fcで直交復調を行うことによって、I成分(同相成分)の信号とQ成分(直交成分)の信号とに分解する。IQMixer110は、I成分の信号をLPF112へ出力し、Q成分の信号をLPF114へ出力する。
LPF112は、IQMixer110と接続される。LPF112は、IQMixer110が出力したI成分の信号から高周波成分を除去し、高周波成分を除去したI成分の信号を、A/D116、及びキャリア再生部130へ出力する。以下、LPF112が出力する「高周波成分を除去したI成分の信号」を、単に「I成分の信号」という。
LPF114は、IQMixer110と接続される。LPF114は、IQMixer110が出力したQ成分の信号から高周波成分を除去し、高周波成分を除去したQ成分の信号を、A/D118、及びキャリア再生部130へ出力する。以下、LPF114が出力する「高周波成分を除去したQ成分の信号」を、単に「Q成分の信号」という。
【0015】
A/D116は、LPF112と接続される。A/D116は、アンダーサンプリング部134から出力されるサンプリング周波数を示す情報にしたがって、LPF112が出力したI成分の信号をアンダーサンプリングする。アンダーサンプリング部134は、A/D116へ、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数を示す情報を出力する。これによって、A/D116は、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数で、I成分の信号をサンプリングする。
図2は、アンダーサンプリングの一例を示す図である。図2において、被測定信号は破線で表され、アンダーサンプリングの結果は実線で表される。
A/D116は、アンダーサンプリングすることによって得られたI成分のデジタル信号をトリガ生成部128、及びFPGA120へ出力する。
【0016】
A/D118は、LPF114と接続される。A/D118は、アンダーサンプリング部134から出力されるサンプリング周波数を示す情報にしたがって、LPF114が出力したQ成分の信号をアンダーサンプリングする。アンダーサンプリング部134は、A/D118へ、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数を示す情報を出力する。これによって、A/D118は、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数で、Q成分の信号をサンプリングする。A/D118は、アンダーサンプリングすることによって得られたQ成分のデジタル信号をトリガ生成部128、及びFPGA120へ出力する。
【0017】
FPGA120は、A/D116とA/D118と接続される。FPGA120は、A/D116が出力したI成分のデジタル信号を、メモリ122へ出力する。FPGA120は、A/D118が出力したQ成分のデジタル信号を、メモリ124へ出力する。
メモリ122は、FPGA120と接続される。メモリ122は、FPGA120が出力したI成分のデジタル信号を記憶する。メモリ124は、FPGA120と接続される。メモリ124は、FPGA120が出力したQ成分のデジタル信号を記憶する。
【0018】
トリガ生成部128は、A/D116とA/D118と接続される。トリガ生成部128は、A/D116が出力したI成分のデジタル信号とA/D118が出力したQ成分のデジタル信号とに基づいて、該I成分のデジタル信号の時間波形又は該Q成分のデジタル信号の時間波形を区切ったり、重ね合せたりするタイミングであるトリガを生成する。具体的には、トリガ生成部128は、I成分のデジタル信号の二乗とQ成分のデジタル信号の二乗との和の演算結果に対して、包絡線検波を行うことによって、トリガを生成する。トリガ生成部128は、生成したトリガを、演算処理部126へ出力する。
【0019】
演算処理部126は、メモリ122とメモリ124とトリガ生成部128と接続される。演算処理部126は、トリガ生成部128が出力するトリガにしたがって、メモリ122に記憶されているI成分のデジタル信号とメモリ124に記憶されているQ成分のデジタル信号とを取得する。
演算処理部126は、取得したI成分のデジタル信号の時間波形を描画する。演算処理部126は、I成分のデジタル信号の時間波形を重ね合せることによって、I成分のデジタル信号のアイパターンを描画する。
図3は、演算処理部の処理の一例を示す図である。図3の上図はI成分のデジタル信号の時間波形の一例を示し、図3の下図はI成分のデジタル信号の時間波形を重ね合せることによって得られるアイパターンの一例を示す。
また、演算処理部126は、取得したQ成分のデジタル信号の時間波形を描画する。演算処理部126は、Q成分のデジタル信号の時間波形を重ね合せることによって、Q成分のデジタル信号のアイパターンを描画する。
Q成分のデジタル信号の時間波形の一例と、Q成分のデジタル信号の時間波形を重ね合せることによって得られるQ成分のデジタル信号のアイパターンの一例は、図3を適用できる。
【0020】
演算処理部126は、描画したI成分のデジタル信号のアイパターンとQ成分のデジタル信号のアイパターンとに基づいて、コンスタレーションを描画する。具体的には、演算処理部126は、描画したI成分のデジタル信号のアイパターンとQ成分のデジタル信号のアイパターンの各々から開口部のデータを抜き出し、I成分を横軸、Q成分を縦軸とすることで描画する。
図4は、コンスタレーションの一例を示す図である。図4において、横軸はI成分の振幅(Amplitude−I)であり、縦軸はQ成分の振幅(Amplitude−Q)である。図4によれば、コンスタレーションが広がる原因となる雑音がないので、理想的なコンスタレーションに近い結果が得られている。
さらに、演算処理部126は、描画したコンスタレーションに基づいて、EVMを演算する。EVMは、コンスタレーションから抜き出した測定値と理想的な値との距離を平均した値である。N個のシンボルに対するEVMは、式(2)で求めることができる。
【数1】
【0021】
式(2)において、「I(j)」は受信したj番目のシンボルのI成分であり、「Q(j)」は受信したj番目のシンボルのQ成分であり、「〜I」はシンボルの理想的なI成分であり、「〜Q」はシンボルの理想的なQ成分である。
キャリア再生部130は、LPF112とLPF114と接続される。キャリア再生部130は、LPF112が出力したI成分の信号と、LPF114が出力したQ成分の信号とに基づいて、該I成分の信号と該Q成分の信号との位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正する補正信号を生成する。キャリア再生部130は、コスタス法を用いて、発振器132の補正信号vc(制御電圧vc)を生成する。コスタス法を用いることによって、I成分の信号とQ成分の信号とから、発振器132の補正信号vcを得ることができるため、搬送波の周波数fcに比べて低い周波数で乗算器を動作させることができるとともに、遅延線を不要にできる。
【0022】
図5は、キャリア再生部の一例を示す図である。
キャリア再生部130は、乗算器202と乗算器206と乗算器208と乗算器210と加算器204とループフィルター(Loop Filter)212とを備える。
I成分の信号は3つに分岐され、3つに分岐されたI成分の信号のうち、2つのI成分の信号は乗算器202へ出力され、1つのI成分の信号は乗算器208へ出力される。乗算器202は2つのI成分の信号を乗算し、乗算した信号を加算器204へ出力する。
一方、Q成分の信号は3つに分岐され、3つに分岐されたQ成分の信号のうち、2つのQ成分の信号は乗算器206へ出力され、1つのQ成分の信号は乗算器208へ出力される。乗算器206は2つのQ成分の信号を乗算し、乗算した信号を加算器204へ出力する。
加算器204は、乗算器206が出力した信号から乗算器202が出力した信号を減算し、減算することによって得られる信号を乗算器210へ出力する。乗算器208は、I成分の信号とQ成分の信号とを乗算し、乗算した信号を乗算器210へ出力する。乗算器210は、加算器204が出力する信号と乗算器208が出力する信号とを乗算し、乗算することによって得られる信号を、ループフィルター212へ出力する。
【0023】
キャリア再生部130が出力する補正信号vcは、式(3)によって表される。
vc=(I×Q)×(Q^2−I^2)
={cos(φmod+θ)×sin(φmod+θ)}×[{sin(φmod+θ)}^2−{cos(φmod+θ)}^2]
=(1/4)sin{4(φmod+θ)} (3)
式(3)において、θは搬送波scと発振器132の出力との位相差である。また、計算の簡略化のため、I成分の信号及びQ成分の信号の振幅を1とした。式(3)において、φはπ/4、3π/4、5π/4、7π/4であるため、式(4)が得られる。
vc=(1/4)sin(π+4θ) (4)
キャリア再生部130は、生成した補正信号vcを、発振器132へ出力する。
【0024】
発振器132は、キャリア再生部130が出力する補正信号と同期して、ダウンコンバータ部102からIQMixer110へ出力されるIF信号の周波数を調整する。発振器132が調整するIF信号の周波数の一例は、20GHz−30GHzである。
ここで、キャリア再生部130が出力する補正信号vcによって、発振器132によって行われるIF信号の周波数の調整について説明する。
まず、QPSK変調波smodは前述した式(1)で定義される。
IQMixer110は、QPSK変調波smodを、再生した搬送波scで直交復調を行う。ただし、再生した搬送波scの周波数がfcではなくfrcのとき、I成分の信号とQ成分の信号は式(5)、式(6)のように求められる。
【0025】
I=sin(2πfct+φmod)×sin(2πfrct)
=(1/2)[cos{2π(fc−frc)t+φmod}−cos{2π(fc+frc)t+φmod}] (5)
【0026】
Q=sin(2πfct+φmod)×cos(2πfrct)
=(1/2)[sin{2π(fc−frc)t+φmod}+sin{2π(fc+frc)t+φmod}] (6)
【0027】
ただし、式(5)、式(6)の第2項はLPFで除去されるので、理想的には式(7)、式(8)となる。
【0028】
I=(1/2)cos{2π(fc−frc)t+φmod} (7)
【0029】
Q=(1/2)sin{2π(fc−frc)t+φmod} (8)
【0030】
ここで、実際の搬送波の周波数fcと再生した搬送波の周波数frcとの差である周波数差fc−frcをΔfとする。このとき、横軸をI成分、縦軸をQ成分で表したコンスタレーションは、図6に示されるように2πΔfの速さで回転する。
コンスタレーションが回転する場合、回転する速さを求め、補正を行う必要がある。リアルタイムサンプリングの場合、測定したデータは連続しているので、その差分を求めることで回転する速さ(回転量)が求められる。しかし、アンダーサンプリングの場合、測定で得られたデータは不連続なので、リアルタイムサンプリングの場合と同様には求めることはできない。
そこで、キャリア再生部130は、I成分の信号とQ成分の信号とから情報信号によって変化するφmodの成分を除去することによって位相を演算する。キャリア再生部130は、φmodの成分を除去したI成分の信号の位相とφmodの成分を除去したQ成分の位相との差分からΔfを求める。キャリア再生部は、求めたΔfを使用して、I成分の信号とQ成分の信号とに対して、位相の回転量の補正を行う。
【0031】
キャリア再生部130は、I成分の信号とQ成分の信号とからφmodの成分を除去するため、コスタス法を利用して、I成分の信号とQ成分の信号の位相を4倍する。位相を4倍した後のI成分の信号をI4、位相を4倍した後のQ成分の信号をQ4とする。そして、計算の簡単化のためにI成分の信号とQ成分の信号の振幅を1とする。この場合、I4とQ4はそれぞれ式(9)と式(10)となる。
【0032】
I4=(Q^2−I^2)^2−4(I×Q)^2
=[{sin(2πΔft+φmod)}^2−{cos(2πΔft+φmod)}^2]−4{cos(2πΔft+φmod)×sin(2πΔft+φmod)}^2
=cos{4(2πΔft+φmod)} (9)
【0033】
Q4=4(I×Q)×(Q^2−I^2)
=4{cos(2πΔft+φmod)×sin(2πΔft+φmod)}×
{sin(2πΔft+φmod)}^2−{cos(2πΔft+φmod)}^2]
=sin{4(2πΔft+φmod)} (10)
【0034】
また、φmodは情報信号にしたがってπ/4、3π/4、5π/4、7π/4の値となるので、I4は式(11)のように、Q4は式(12)のように表わすことができる。
【0035】
I4=cos{4(2πΔft+π)} (11)
【0036】
Q4=sin{4(2πΔft+π)} (12)
【0037】
しかし、現実にはφmodには遷移状態があるので、I4とQ4とをLPFに通すことによって、遷移状態の影響を小さくできる。
I成分の信号とQ成分の信号の補正について説明する。
キャリア再生部130は、I4とQ4より求めた位相からΔfを計算し、I成分の信号とQ成分の信号との補正を行う。補正した後のI成分の信号をIcor、Q成分の信号をQcorとする。この場合、Icorは式(13)のように表わされ、Qcorは式(14)のように表わされる。
【0038】
Icor=I×cos(2πΔft)−Q×sin(2πΔft) (13)
【0039】
Qcor=I×sin(2πΔft)+Q×cos(2πΔft) (14)
【0040】
ただし、実際には遷移状態にあるφmodの影響でI成分の信号の補正とQ成分の信号の補正が一度には十分には行われないので、キャリア再生部130は、Δfが小さくなるまでI成分の信号の補正とQ成分の信号の補正とを繰り返す。
アンダーサンプリング部134は、発振器132と同期して、A/D116及びA/D118へ、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数を示す情報を出力する。アンダーサンプリング部134が出力するサンプリング周波数を示す情報の一例は、約100MHzである。
【0041】
<測定装置の動作>
図7は、実施形態に係る測定装置の動作の一例を示す図である。
(ステップS102)ダウンコンバータ部102は、無線信号をIF信号へダウンコンバートする。
(ステップS104)A/D116及びA/D118は、サンプリング周波数に基づいて、IF信号(I成分の信号、Q成分の信号)に対して、アンダーサンプリングを行う。
(ステップS106)トリガ生成部128は、アンダーサンプリングすることによって得られるI成分のデジタル信号とQ成分のデジタル信号とに基づいて、トリガを生成する。
(ステップS108)演算処理部126は、トリガ生成部128からのトリガにしたがって、I成分のデジタル信号の時間波形を重ね合せることによって、I成分のデジタル信号のアイパターンを描画する。また、演算処理部126は、トリガ生成部128からのトリガにしたがって、Q成分のデジタル信号の時間波形を重ね合せることによって、Q成分のデジタル信号のアイパターンを描画する。
【0042】
(ステップS110)演算処理部126は、I成分のデジタル信号のアイパターンとQ成分のデジタル信号のアイパターンとに基づいて、コンスタレーションを描画する。
(ステップS112)演算処理部126は、コンスタレーションに基づいて、EVMを演算する。その後ステップS102へ移行する。
(ステップS114)ステップS104の処理の後、キャリア再生部130は、補正信号を生成する。
(ステップS116)発振器132は、キャリア再生部130が出力する補正信号に基づいて、IQMixer110へ出力されるIF信号を補正する。
(ステップS118)アンダーサンプリング部134は、発振器132と同期して、サンプリング周波数を調整する。その後ステップS102へ移行する。
【0043】
図8は、EVMの比較例を示す図である。図8において、破線はリアルタイムサンプリングを行うことによって得られるEVMであり、実線はアンダーサンプリングを行うことによって得られるEVMである。図8において、横軸はデータ数であり、縦軸はEVMである。図8によれは、データ数が150点以上であれば、アンダーサンプリングの結果で得られたEVMは1dB以内の差でリアルタイムサンプリングの時に得られる結果と変わらないことが分かる。
前述した実施形態では、測定装置100が、アイパターンを描画し、描画したアイパターンに基づいてコンスタレーションを描画し、描画したコンスタレーションに基づいて、EVMを演算する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、測定装置100が、アイパターン、及びコンスタレーションを描画することなく、EVMを演算するようにしてもよい。
前述した実施形態では、QPSK変調された高周波数の無線信号の品質を評価する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、BPSK変調された高周波数の無線信号の品質を評価する場合についても適用できる。
【0044】
本実施形態に係る測定装置によれば、無線信号をIF信号へダウンコンバートするダウンコンバータ部と、IF信号を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするアンダーサンプリング部と、アンダーサンプリングすることによって得られる信号から、トリガを生成するトリガ生成部と、トリガに応じて、アンダーサンプリング部がサンプリングしたIF信号を処理する演算処理部と、アンダーサンプリング部に入力されたIF信号の位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正する補正信号を生成するキャリア再生部と、補正信号と同期して、アンダーサンプリング部のサンプリング周波数を調整する発振器とを備え、キャリア再生部は、補正信号に基づいて、アンダーサンプリング部に入力されたIF信号を補正する。このように構成することによって、サンプリングオシロスコープやベクトルボルトメータで用いられたように被測定信号の周期よりも長い周期で測定を行うアンダーサンプリング技術を用いることができるため、無線信号の周波数が高くなった場合でも、品質を評価することができる。具体的には、300GHz帯の無線信号が被測定信号である場合に、サンプリング周波数を100MHz程度まで低くすることができる。
【0045】
また、リアルタイムサンプリングでは、I成分の信号の二乗とQ成分の信号の二乗との和の演算結果に対して、包絡線検波を行うことで、トリガを得ようとした場合に、同一シンボルが連続した場合にトリガが得られないので、受信信号からクロック信号を再生して分周するなどといった別の方法で得た他のトリガと組み合わせる必要があった。
本実施形態に係る測定装置では、アンダーサンプリングが行われ、I成分のデジタル信号の時間波形とQ成分のデジタル信号の時間波形は連続したアイパターンとなる。このため、I成分のデジタル信号の二乗とQ成分のデジタル信号の二乗との和の演算結果に対して、包絡線検波を行うことで、トリガを得ることができる。さらに、リアルタイムサンプリングの場合と異なり、他のトリガと組み合わせる必要がない。
【0046】
<変形例(その1)>
本変形例に係る測定装置は、前述した実施形態に係る測定装置と、トリガ生成部128の処理が異なる。トリガ生成部128は、I成分のデジタル信号の時間波形又はQ成分のデジタル信号の時間波形の立ち上り又は立下りのいずれかの位置に基づいて、トリガを生成する。例えば、時間波形の振幅のLow状態を0パーセントとし、High状態を100パーセントとした場合に、トリガ生成部128は、0パーセントから100パーセントのうち、予め設定されるパーセントに対応するタイミングを検出し、そのタイミングをトリガとする。
本変形例に係る測定装置によれば、アンダーサンプリングでサンプリングされたI成分のデジタル信号又はQ成分のデジタル信号に基づいて、トリガが生成される。アンダーサンプリングでサンプリングされたI成分のデジタル信号及びQ成分のデジタル信号は、ランダムなデータとなるため、1つのチャネルでトリガを生成できる。つまり、I成分のデジタル信号に基づいて生成したトリガとQ成分のデジタル信号に基づいて生成したトリガとの間で、トリガのずれは生じない。
また、本変形例に係る測定装置によれば、I成分のデジタル信号の二乗とQ成分のデジタル信号の二乗との和の演算や、包絡線検波を行うことなく、トリガを生成できる。
【0047】
<変形例(その2)>
図9は、本変形例に係る測定装置を示す図である。
本変形例に係る測定装置300は、前述した実施形態に係る測定装置100において、トリガ生成部128、及びキャリア再生部130の処理を演算処理部326が実行するようにしたものである。
測定装置300は、ダウンコンバータ部302とアイパターン測定部308と発振器332とアンダーサンプリング部334とを備える。ダウンコンバータ部302は、Mixer304とBPF306とを含む。Mixer304には、アンテナ301が接続される。アイパターン測定部308は、IQMixer310とLPF312とLPF314とA/D316とA/D318とFPGA320とメモリ322とメモリ324と演算処理部326とを含む。ダウンコンバータ部302とIQMixer310とLPF312とLPF314とA/D316とA/D318とFPGA320とメモリ322とメモリ324と演算処理部326とは、前述した実施形態を適用できる。
【0048】
トリガ生成部328は、前述したトリガ生成部128を適用できる。ただし、演算処理部326がプログラムを実行することによって、トリガ生成部328として機能する。トリガ生成部328は、メモリ322が出力したI成分のデジタル信号とメモリ324が出力したQ成分のデジタル信号とに基づいて、トリガを生成する。キャリア再生部330は、前述したキャリア再生部130を適用できる。ただし、演算処理部326がプログラムを実行することによって、キャリア再生部330として機能する。キャリア再生部330は、メモリ322が出力したI成分のデジタル信号と、メモリ324が出力したQ成分の信号とに基づいて、該I成分のデジタル信号と該Q成分のデジタル信号との位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正する。演算処理部126は、位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正したI成分のデジタル信号の時間波形を描画する。演算処理部126は、位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正したI成分のデジタル信号の時間波形を重ね合せることによって、I成分のデジタル信号のアイパターンを描画する。また、演算処理部126は、位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正したQ成分のデジタル信号の時間波形を描画する。演算処理部126は、位相の揺らぎ又は周波数の揺らぎを補正したQ成分のデジタル信号の時間波形を重ね合せることによって、Q成分のデジタル信号のアイパターンを描画する。
本変形例に係る測定装置300によれば、演算処理部326がプログラムを実行することによって、トリガ生成部328とキャリア再生部330として機能するようにしたため、測定装置300の部品点数を削減できる。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態やその変形例を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0050】
なお、上述した測定装置は、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPU(演算処理部)が実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置を含む。
【0051】
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。さらに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、短時間の間、動的にプログラムを保持するものを含んでいてもよい。短時間の間、動的にプログラムを保持するものは、例えば、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線である。
【0052】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
前述した実施形態、変形例(その1)、及び変形例(その2)において、IF信号は第1の信号の一例であり、演算処理部は処理部の一例である。また、IQMixer110(IQMixer310)、LPF112(LPF312)、LPF114(LPF312)、A/D116(A/D316)、A/D118(A/D318)、アンダーサンプリング部134(アンダーサンプリング部334)はアンダーサンプリング部の一例である。
【符号の説明】
【0053】
100、300・・・測定装置、101、301・・・アンテナ、102、302・・・ダウンコンバータ部、104、304・・・Mixer、106、306・・・BPF、108、308・・・アイパターン測定部、110、310・・・IQMixer、112、114、312、314・・・LPF、116、118、316、318・・・A/D、120、320・・・FPGA、122、124、322、324・・・メモリ、126、326・・・演算処理部、128、328・・・トリガ生成部、130、330・・・キャリア再生部、132、332・・・発振器、134、334・・・アンダーサンプリング部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9