特開2018-130090(P2018-130090A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-130090(P2018-130090A)
(43)【公開日】2018年8月23日
(54)【発明の名称】伐採装置及び伐採方法
(51)【国際特許分類】
   A01G 23/08 20060101AFI20180727BHJP
【FI】
   A01G23/08 501B
   A01G23/08 501G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-27789(P2017-27789)
(22)【出願日】2017年2月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128277
【弁理士】
【氏名又は名称】專徳院 博
(72)【発明者】
【氏名】田中 未来
(72)【発明者】
【氏名】高田 光男
(72)【発明者】
【氏名】矢野 智之
(72)【発明者】
【氏名】松本 慎司
(57)【要約】
【課題】安全性が高く、幹の太さが異なる樹木に対し広範囲に適用可能であり、コンパクトに構成可能な伐採装置及び伐採方法を提供する。
【解決手段】樹木100を切断する伐採装置1であって、ワイヤー20、ワイヤー20を収容し周動させる本体21、及び本体21を樹木100に固定する固定具22を有するワイヤーソー10と、ワイヤーソー10を遠隔操作可能なリモコン11と、を備え、ワイヤーソー10は、樹木100を切断すべく、ワイヤー20が樹木100の幹を囲むように固定具22によって本体21を樹木100の幹に固定可能であるとともに、リモコン11の操作によってワイヤー20が樹木100の幹に密着しながら樹木100の幹周りに周動可能に構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹木を切断する伐採装置であって、
ワイヤー、前記ワイヤーを収容し周動させる本体、及び前記本体を樹木に固定する固定具を有するワイヤーソーと、
前記ワイヤーソーを遠隔操作可能なリモコンと、
を備え、
前記ワイヤーソーは、樹木を切断すべく、前記ワイヤーが樹木の幹を囲むように前記固定具によって前記本体を樹木の幹に固定可能であるとともに、前記リモコンの操作によって前記ワイヤーが樹木の幹に密着しながら樹木の幹周りに周動可能に構成されていることを特徴とする伐採装置。
【請求項2】
前記ワイヤーソーは、切断した樹木が倒れるときに前記本体に衝突しないように切断した樹木をガイドするガイド手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の伐採装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の伐採装置を使用して樹木を切断する伐採方法であって、
樹木の幹に追い口を設けるステップと、
前記本体の前記ワイヤーの繰出し位置及び前記固定具が前記追い口よりも低い位置になるように前記固定具によって前記本体を樹木の幹に固定するステップと、
前記ワイヤーで樹木の幹を囲み前記ワイヤーを前記追い口に掛止させるステップと、
前記リモコンの操作によって前記ワイヤーを樹木の幹周りに周動させるステップと、
を含むことを特徴とする伐採方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の伐採装置を使用して樹木を切断する伐採方法であって、
樹木の幹に受け口を設けるステップと、
前記固定具が前記受け口よりも低い位置、かつ前記本体の前記ワイヤーの繰出し位置が前記受け口と同じ高さ又は前記受け口よりも高い位置になるように前記固定具によって前記本体を樹木の幹に固定するステップと、
前記ワイヤーで樹木の幹を囲み前記ワイヤーを前記受け口に掛止させるステップと、
前記リモコンの操作によって前記ワイヤーを樹木の幹周りに周動させるステップと、
を含むことを特徴とする伐採方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹木伐採時に用いる伐採装置及び伐採方法に関する。
【背景技術】
【0002】
樹木の伐採は、作業員がチェーンソー等を使用して樹木に接近した状態で作業を行う必要があるため、倒れた樹木が作業員や電線等に接触することによる人身災害等の事故が多発している。
【0003】
倒れた樹木が電線に接触したときの事故防止については、本出願人が出願した倒木ガードワイヤーによって実現可能である(特許文献1参照)。本倒木ガードワイヤーによれば、倒れた樹木が電線に接触すると樹木の重みで電線を碍子に固定している固定部材が切断され電線は断線することなく落下する。これにより電線の断線が防止され人身災害等の事故が抑制される。
【0004】
また倒れた樹木が作業員に直撃することを防止すべく、遠隔操作可能な種々の伐採装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の伐採装置は、樹木を挟持する挟持装置と、コ字状の機枠の外周に帯鋸を周動可能に配置した切断装置とを備え、帯鋸の鋸刃を樹木に圧接させた状態で帯鋸を円弧上に回動させて樹木を切断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−226824号公報
【特許文献2】特開2006−109814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載の伐採装置によれば、遠隔操作によって樹木の伐採作業が可能となり、作業員に対する倒れた樹木の直撃を防止可能である。しかしながら特許文献2に記載の伐採装置では、樹木の切断時にコ字状の機枠の開口部を樹木が通過可能な大きさに構成する必要があり、機枠の幅を切断する樹木の幹の太さよりも大きくする必要がある。このため幹が太い樹木にも適用しようとすると装置が大型化し山間部での運搬が難しくなる。
【0007】
本発明の目的は、安全性が高く、幹の太さが異なる樹木に対し広範囲に適用可能であり、コンパクトに構成可能な伐採装置及び伐採方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、樹木を切断する伐採装置であって、ワイヤー、前記ワイヤーを収容し周動させる本体、及び前記本体を樹木に固定する固定具を有するワイヤーソーと、前記ワイヤーソーを遠隔操作可能なリモコンと、を備え、前記ワイヤーソーは、樹木を切断すべく、前記ワイヤーが樹木の幹を囲むように前記固定具によって前記本体を樹木の幹に固定可能であるとともに、前記リモコンの操作によって前記ワイヤーが樹木の幹に密着しながら樹木の幹周りに周動可能に構成されていることを特徴とする伐採装置である。
【0009】
また本発明の伐採装置において、前記ワイヤーソーは、切断した樹木が倒れるときに前記本体に衝突しないように切断した樹木をガイドするガイド手段を備えていることを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記伐採装置を使用して樹木を切断する伐採方法であって、樹木の幹に追い口を設けるステップと、前記本体の前記ワイヤーの繰出し位置及び前記固定具が前記追い口よりも低い位置になるように前記固定具によって前記本体を樹木の幹に固定するステップと、前記ワイヤーで樹木の幹を囲み前記ワイヤーを前記追い口に掛止させるステップと、前記リモコンの操作によって前記ワイヤーを樹木の幹周りに周動させるステップと、を含むことを特徴とする伐採方法である。
【0011】
また本発明は、前記伐採装置を使用して樹木を切断する伐採方法であって、樹木の幹に受け口を設けるステップと、前記固定具が前記受け口よりも低い位置、かつ前記本体の前記ワイヤーの繰出し位置が前記受け口と同じ高さ又は前記受け口よりも高い位置になるように前記固定具によって前記本体を樹木の幹に固定するステップと、前記ワイヤーで樹木の幹を囲み前記ワイヤーを前記受け口に掛止させるステップと、前記リモコンの操作によって前記ワイヤーを樹木の幹周りに周動させるステップと、を含むことを特徴とする伐採方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の伐採装置によれば、リモコンによる遠隔操作により樹木を切断可能なので、樹木切断時に作業員が樹木から距離をとることが可能であり安全性が向上する。また本伐採装置は、ワイヤー及び固定具を樹木の幹の周囲に設置可能であればよく、幹の太さが異なる樹木に対し広範囲に適用可能である。また本体の大きさが樹木の幹の太さに依存しないので、装置全体をコンパクトに構成可能である。
【0013】
また本発明の伐採方法によれば、切断した樹木が追い口を設ける方法では追い口の反対側、受け口を設ける方法では受け口側に、より確実に倒れるように追い口又は受け口とワイヤーソーとの位置関係が決められているので、作業員は、倒れた樹木が直撃することをより確実に回避可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態の伐採装置1のワイヤーソー10を樹木100に設置した状態を示す図である。
図2図1の状態から樹木100を切断する過程を示す図である。
図3図2の横断面図である。
図4図1の状態から樹木100を切断する過程を示す図である。
図5図4の横断面図である。
図6図1の状態から樹木100を切断する過程を示す図である。
図7図1の状態から樹木100が倒れた後の横断面図である。
図8】本発明の第1実施形態の伐採装置1による樹木100の伐採方法を示すフローチャートである。
図9】本発明の第1実施形態の伐採装置1のワイヤーソー10を図1とは異なる方法で樹木100に設置した状態を示す図である。
図10図9の状態における伐採方法を示すフローチャートである。
図11】本発明の第2実施形態の伐採装置2のワイヤーソー40によって樹木100を切断した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の第1実施形態の伐採装置1のワイヤーソー10を樹木100に設置した状態を示す図である。図2図4図6は、図1の状態から樹木100を切断する過程を示す図である。図3図5は、それぞれ、図2図4の横断面図である。図7は、図1の状態から樹木100が倒れた後の横断面図である。図8は、本発明の第1実施形態の伐採装置1による樹木100の伐採方法を示すフローチャートである。図9は、本発明の第1実施形態の伐採装置1のワイヤーソー10を図1とは異なる方法で樹木100に設置した状態を示す図である。図10は、図9の状態における伐採方法を示すフローチャートである。
【0016】
なお図2図4図6では、符号の一部、図3図5図7では、固定具22を省略している。また図3図5において、樹木100の斜線ハッチングは、まだ切断されていない部分を示している。
【0017】
第1実施形態の伐採装置1は、遠隔操作によって樹木を切断可能とする伐採装置であり、ワイヤー20、ワイヤー20を収容し周動させる本体21、及び本体21を樹木に固定する2つの固定具22を有するワイヤーソー10と、ワイヤーソー10を遠隔操作可能なリモコン11とを備えている。
【0018】
ワイヤー20は、例えば、公知のワイヤーソーで使用されるダイヤモンドワイヤーであり、樹木100に密着して周動するときの摩擦力で樹木100を切断する。
【0019】
本体21は、ワイヤー20を収容可能な直方体の筐体34を有し、筐体34の内部にワイヤー20を周動させるワイヤー駆動機構を備えている。なお筐体34の形状は、特定の形状に限定されるものではなく、例えば、樹木100に接する面が樹木100の幹に沿うような曲面に形成されていてもよい。また本体21は、適宜、バッテリー等の電源を備える。
【0020】
本体21のワイヤー駆動機構は、ワイヤー20の巻取り及び繰出しを行う2つのボビン32、33と、各ボビン32、33に連結されたワイヤー20巻取り用の2つのモーター(図示省略)とを備え、モーターによって一方のボビン32(又は33)を回転させることで他方のボビン33(又は32)からワイヤー20を巻取るように構成されている。またボビン32、33は、樹木100の幹を囲むようにワイヤー20を設置可能に本体21(モーター)に対して着脱可能に構成されている。
【0021】
樹木100の切断時には、ワイヤー20で樹木100の幹を囲んだ状態でモーターによって一方のボビン33(又は32)から他方のボビン32(又は33)にワイヤー20を巻取ることでワイヤー20を樹木100の幹に密着させた状態で樹木100の幹周りに周動させ、周動時の摩擦力によって樹木100を切断する(図3図5図7参照)。このためボビン32、33及びモーターは、樹木100の切断時にワイヤー20が常に樹木100の幹に密着するように、巻取り時にワイヤー20に一定の張力が働くように構成されている。本構成では、切断する樹木100ごとに2つのボビン32、33が交互にワイヤー20を巻取る。
【0022】
なおワイヤー20の巻取り時に巻取られる方のボビン33(又は32)に連結されているモーターは、例えば、クラッチ等の機構(図示省略)によりボビン33(又は32)から分離されるように構成されていてもよく、巻取られる方のボビン33(又は32)とともに回転して発電を行い発電した電力でバッテリーを充電するように構成されていてもよい。
【0023】
また本体のワイヤー駆動機構は、モーターを1つとし、切断する樹木100ごとにボビン32、33を入換えるように構成されていてもよい。この場合、ワイヤー20の巻取り(周動)方向は一方向となる。さらにモーターを1つとし、一方のボビン32(又は33)をモーターに固定し、他方のボビン33(又は32)のみが本体21に対して着脱可能に構成されていてもよい。このとき着脱可能な方のボビン33に、例えば、ワイヤー20巻取り用の手動ハンドル付巻取り機構(図示省略)が付加されていると樹木100切断後のワイヤー20の巻取り作業が容易となる。
【0024】
さらに本体21のワイヤー駆動機構は、例えば、モーター及び複数のプーリー(図示省略)を備え、ワイヤー20をプーリーに装着しモーターによってプーリーを回転させてワイヤー20を周動させるように構成されていてもよい。この場合、樹木100の切断中にワイヤー20が常に樹木100に密着して周動するように、シリンダやバネ等(図示省略)を用いてワイヤー20の張力を維持するように構成される。
【0025】
固定具22は、バックル30を有し長さを調節可能なベルトであり、本体21に固定されている。固定具22を樹木100の幹の周囲に巻付けて固定することで本体21(ワイヤーソー10)が樹木100に固定される。なお固定具22は、本体21を樹木100に着脱容易に固定可能であればよく、ベルトに限定されるものではない。
【0026】
ワイヤーソー10は、本実施形態の伐採装置1のような乾式のワイヤーソーであってもよく、冷却水や油を使用する湿式のワイヤーソーであってもよい。湿式のワイヤーソーを用いる場合には、本体21に別途、タンク等(図示省略)を設ければよい。
【0027】
リモコン11は、作業員110の遠隔操作によってワイヤーソー10の本体21のワイヤー駆動機構のモーターを制御可能に構成されている。なおリモコン11は、特定の構成のものに限定されるものではなく、遠隔操作によってワイヤー駆動機構のモーターを制御可能であればよく、例えば、スマートフォンやタブレットPC等(図示省略)であってもよい。
【0028】
次に図1から図8を用いて本実施形態の伐採装置1による樹木100の伐採方法について説明する。まず切断する樹木100に追い口101を設ける(ステップS1)。次に2つの固定具22及び本体21のワイヤー20の繰出し位置31が追い口101よりも低い位置となるように固定具22を樹木100の幹に取付け、本体21(ワイヤーソー10)を樹木100に固定する(ステップS2)。このような配置とすることで樹木100を斜めに切断することとなり、切屑が落下し易くなりワイヤー20の切り口への食込みが防止されるとともに、より確実に樹木100が追い口101の反対側に倒れるようになる。
【0029】
本体21を樹木100に固定した後は、ワイヤー20が巻取られている一方のボビン33を本体21から外し、ワイヤー20を追い口101に掛止させつつワイヤー20で樹木100の幹の周囲を囲み、再度、ボビン33を本体21に装着する(ステップS3、図1から図3参照)。ここまでの手順は、作業員110が樹木100周辺において手動で行う。
【0030】
ワイヤーソー10の準備完了後、作業員110は、樹木100が倒れる方向とは反対側である追い口101側の安全な場所に離れ、リモコン11を使用して遠隔でワイヤー駆動機構のワイヤー20が巻取られていない方のボビン32に連結されているモーターを駆動させる。ワイヤー駆動機構のモーターが駆動すると、ワイヤー20がボビン32に巻取られて樹木100の幹周りに周動し、ワイヤー20の摩擦力によって樹木100が徐々に切断される(ステップS4、図2から図7参照)。
【0031】
樹木100の幹が最後まで切断されると、樹木100が追い口101の反対側に倒れる(ステップS5)。なお本体21(筐体34)は、万が一、倒れた樹木100が直撃しても破損しない強度で形成されていることが好ましい。樹木100が倒れた後は、固定具22を樹木100の残った幹から外し、ワイヤーソー10を樹木100から撤収する(ステップS6)。なおワイヤー駆動機構のモーターは、ワイヤー20の巻取りが終了すると自動停止するように構成されていることが好ましい。
【0032】
次に図9図10を用いて本実施形態の伐採装置1による樹木100の別の伐採方法について説明する。まず切断する樹木100に受け口102を設ける(ステップS11)。次に2つの固定具22が受け口102よりも低い位置、かつワイヤー20の繰出し位置31が受け口102と同じ高さ又は受け口102よりも高い位置になるように固定具22を樹木100の幹に取付け、本体21を樹木100に固定する(ステップS12)。このような配置とすることで、より確実に樹木100が受け口102側に倒れるようになる。またワイヤー20の繰出し位置31を受け口102よりも高い位置とすると、樹木100を斜めに切断することとなり、切屑が落下し易くなりワイヤー20の切り口への食込みが防止される。
【0033】
本体21を樹木100に固定した後は、ワイヤー20が巻取られている一方のボビン33を本体21から外し、ワイヤー20を受け口102に掛止させつつワイヤー20で樹木100の幹の周囲を囲み、再度、ボビン33を本体21に装着する(ステップS13、図9参照)。ここまでの手順は、作業員110が樹木100周辺において手動で行う。
【0034】
ワイヤーソー10の準備完了後、作業員110は、樹木100が倒れる方向とは反対側である受け口102の反対側の安全な場所に離れ、リモコン11を使用して遠隔でワイヤー駆動機構のワイヤー20が巻取られていない方のボビン32に連結されているモーターを駆動させる。ワイヤー駆動機構が駆動すると、ワイヤー20が樹木100の幹周りに周動し、ワイヤー20の摩擦力によって樹木100が徐々に切断される(ステップS14)。
【0035】
樹木100の幹が最後まで切断されると、樹木100が受け口102側に倒れる(ステップS15)。樹木100が倒れた後は、固定具22を樹木100の残った幹から外し、ワイヤーソー10を樹木100から撤収する(ステップS16)。
【0036】
以上、本実施形態の伐採装置1によれば、作業員110が切断中の樹木100に接近する必要がなく、伐採した樹木の直撃や枝の跳ね返り等による作業員110の被災を回避可能であり、作業の安全性を確保することができる。また樹木100の切断時に樹木100から予め距離をとることが可能であるとともに、切断した樹木100が倒れる方向が明確なので、退避、監視、ロープ操作等の処置が容易となる。
【0037】
また本実施形態の伐採装置1は、樹木100の幹の太さに依らずコンパクトに構成可能なので、小型軽量化が可能であり山間部において容易に運搬可能である。
【0038】
図11(a)は、本発明の第2実施形態の伐採装置2のワイヤーソー40によって樹木100を切断した状態を示す図である。図11(b)は、図11(a)の平面図である。なお図11(b)では、固定具22を省略している。図1から図10に示す第1実施形態の伐採装置1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。なお図11(a)、(b)では表れないが、第2実施形態の伐採装置2もリモコン11を備える。
【0039】
第2実施形態の伐採装置2は、第1実施形態の伐採装置1と基本的構成は同じであるが、切断した樹木100が倒れるときに本体21に衝突しないように切断した樹木100をガイドするガイド手段であるガイド板41をワイヤーソー40の本体21の上面に備えている。ガイド板41の形状は、特定の形状に限定されるものではなく、樹木100の幹の太さやガイド方向に応じて適宜、決めればよい。
【0040】
またガイド板41は、樹木100の幹の太さやガイド方向に応じて形状や向きを変更可能に構成されていてもよく、本体21に着脱可能に構成して異なる形状のガイド板(図示省略)と交換可能に構成されていてもよい。なお第2実施形態の伐採装置2のワイヤーソー40と第1実施形態の伐採装置1のワイヤーソー10とは、ガイド板41の有無を除けば、他は同じである。
【0041】
本実施形態の伐採装置2のように、ガイド手段を設けて倒れた樹木100の本体21への直撃を回避することで、本体21(筐体34)の強度要件を緩和可能であり、本体21を軽量化することができる。
【0042】
以上、第1、第2実施形態の伐採装置1、2を用いて、本発明の伐採装置及び伐採方法を説明したが、本発明の伐採装置及び伐採方法は、上記実施形態に限定されるものではなく要旨を変更しない範囲で変形することができる。例えば、ワイヤーソー10を支持する架台やワイヤーソー10を背負うための肩紐等を本体21に設けてもよい。
【0043】
また本発明の伐採装置において、ワイヤーソー10、40を高所に設置するための長尺な操作棒や昇降装置等(図示省略)を本体21に一体的又は着脱可能に設けてもよい。
【0044】
また上記実施形態では、ワイヤー駆動機構の動力源としてバッテリーを使用するが、バッテリーに代えてエンジンを用い、エンジン駆動の回転機構を設け、これによりボビン32、33を回転させてもよい。この場合もエンジンは、リモコンにより遠隔制御される。
【0045】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更及び修正を容易に想定するであろう。従って、そのような変更及び修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
【符号の説明】
【0046】
1、2 伐採装置
10、40 ワイヤーソー
11 リモコン
20 ワイヤー
21 本体
22 固定具
31 繰出し位置
41 ガイド板
100 樹木
101 追い口
102 受け口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11